JP3854191B2 - ワイパアーム及びワイパアームの連結方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被払拭面を払拭するワイパ装置のワイパアーム及びこのワイパアームの連結方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用リヤワイパ装置においては、例えば特開2001−1868号公報に記載の如く、軽量化及び低コスト化等の要求により、ワイパアームのアームヘッド及びリテーナとワイパブレードのブレードレバーアッセンブリ(ブレードラバーを保持する部品)とが、樹脂にて形成されたものが知られている。
【0003】
この種の車両用リヤワイパ装置におけるワイパアームとしては、例えば図6(A)に示すワイパアーム100がある。このワイパアーム100は、アームヘッド102を備えており、アームヘッド102の先端には一対の分岐脚104が形成されている。一対の分岐脚104間には連結回転軸106が一体に架け渡されており、連結回転軸106は所謂Dカット形状とされて、その周面が、断面円周状の円周面108と、平面状の傾斜面110と、により構成されている。
【0004】
さらに、このワイパアーム100は、リテーナ112を備えており、リテーナ112の基端には円柱状の軸孔114が形成されている。軸孔114には直方体状の開放孔116が連通されており、開放孔116は軸孔114を部分的に開放させている。
【0005】
ここで、図6(B)に示す如く、リテーナ112をアームヘッド102に対し所定角度に起立させて、開放孔116の上面と連結回転軸106の傾斜面110とを摺動(面接触)させつつ、連結回転軸106を開放孔116に対しスライドさせて軸孔114に完全に挿入することで、アームヘッド102にリテーナ112が回動可能に連結されている。
【0006】
これにより、1回の動作(連結回転軸106を開放孔116に対しスライドさせるアクション)のみでリテーナ112をアームヘッド102に対し容易に連結または離脱できると共に、リテーナ112がアームヘッド102に対し所定角度に起立されていない際にはリテーナ112をアームヘッド102に対し連結及び離脱できない構成とされている。
【0007】
しかしながら、このようなワイパアーム100では、リテーナ112がアームヘッド102に対し所定角度に起立されてしまうと、1回の動作でリテーナ112がアームヘッド102から離脱されてしまう可能性がある。このため、例えば車両を洗車機により洗車する際にはリテーナ112が巻き上げられてアームヘッド102に対し起立した姿勢位置まで回動されてしまうことがあり、これにより、リテーナ112がアームヘッド102から不用意に離脱されてしまうことが懸念されるという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、リテーナのアームヘッドからの不用意な離脱を抑制できるワイパアームまたはワイパアームの連結方法を得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のワイパアームは、回動可能に設けられたアームヘッドと、前記アームヘッドに回動可能に連結されたリテーナと、を備え、前記リテーナが払拭姿勢位置に回動されることで被払拭面に接触するワイパブレードが先端に連結されるワイパアームであって、前記アームヘッド及びリテーナの何れか一方に設けられた軸孔と、前記軸孔に連通され、前記軸孔を部分的に開放させる開放孔と、前記アームヘッド及びリテーナの何れか他方に設けられた連結軸と、前記連結軸に設けられ、前記開放孔に対する前記連結軸のスライドを許可する第1スライド許可部と、前記連結軸に設けられ、前記開放孔に対する前記連結軸の回転を許可する回転許可部と、を有し、少なくとも前記第1スライド許可部により許可される前記開放孔に対する前記連結軸のスライド及び前記回転許可部により許可される前記開放孔に対する前記連結軸の回転によって前記連結軸が前記開放孔を介して前記軸孔に挿入されて前記アームヘッドに前記リテーナが回動可能に連結される、ことを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載のワイパアームでは、アームヘッドにリテーナが回動可能に連結されると共に、リテーナの先端にワイパブレードが連結される。また、リテーナが払拭姿勢位置に回動されることでワイパブレードが被払拭面に接触し、この際にアームヘッドが回動されることで、リテーナ及びワイパブレードが回動されてワイパブレードが被払拭面を払拭する。
【0011】
ここで、アームヘッド及びリテーナの何れか一方には軸孔及び開放孔が設けられて、軸孔が開放孔によって部分的に開放されると共に、アームヘッド及びリテーナの何れか他方には連結軸が設けられている。さらに、連結軸には第1スライド許可部及び回転許可部が設けられており、少なくとも第1スライド許可部により開放孔に対する連結軸のスライドが許可されて、そしてさらに回転許可部によりその開放孔に対する連結軸の回転が許可されることによって、連結軸が開放孔を介して軸孔に挿入されて、アームヘッドにリテーナが回動可能に連結される。
【0012】
これにより、複数回の動作(連結軸を開放孔に対し少なくともスライド及び回転させるアクション)を行わないと、アームヘッドに対しリテーナを離脱できない。このため、リテーナがアームヘッドから不用意に離脱されることを抑制できる。
【0013】
請求項2に記載のワイパアームは、請求項1に記載のワイパアームにおいて、前記第1スライド許可部は、前記回転許可部により許可されて前記開放孔に対して回転される前の前記連結軸の前記開放孔に対するスライドを許可し、かつ、前記連結軸は、前記回転許可部により許可されて前記開放孔に対して回転された後の前記連結軸の前記開放孔に対するスライドを許可する第2スライド許可部を有し、少なくとも前記第1スライド許可部により許可される前記開放孔に対する前記連結軸のスライド、前記回転許可部により許可される前記開放孔に対する前記連結軸の回転及び前記第2スライド許可部により許可される前記開放孔に対する前記連結軸のスライドによって前記連結軸が前記開放孔を介して前記軸孔に挿入されて前記アームヘッドに前記リテーナが回動可能に連結される、ことを特徴としている。
【0014】
請求項2に記載のワイパアームでは、連結軸に第1スライド許可部、回転許可部及び第2スライド許可部が設けられており、少なくとも第1スライド許可部により許可される開放孔に対する連結軸のスライド、回転許可部により許可される開放孔に対する連結軸の回転及び第2スライド許可部により許可される開放孔に対する連結軸のスライドによって、連結軸が開放孔を介して軸孔に挿入されて、アームヘッドにリテーナが回動可能に連結される。
【0015】
これにより、複数回の動作(連結軸を開放孔に対し少なくともスライド→回転→スライドのアクション)を行わないと、軸孔から連結軸が離脱できない。このため、リテーナがアームヘッドから不用意に離脱されることを抑制できる。
【0016】
請求項3に記載のワイパアームは、請求項1または請求項2に記載のワイパアームにおいて、前記回転許可部により許可された前記連結軸周りの前記リテーナの回動方向は、前記第1スライド許可部によるスライドが許可された前記リテーナの起立姿勢位置から払拭姿勢位置へ向かう方向と同一方向とした、ことを特徴としている。
【0017】
これにより、回転許可部により許可された連結軸周りのリテーナの回動作業によってリテーナを払拭姿勢位置に接近または到達させることができる。従って、リテーナの払拭姿勢位置への回動作業の効率を向上させることができる。
【0018】
請求項4に記載のワイパアームの連結方法は、基端側に回動可能に設けられたアームヘッドと、前記アームヘッドより先端側に設けられたリテーナと、前記アームヘッド及びリテーナの何れか一方に設けられた軸孔と、前記軸孔に連通され前記軸孔を部分的に開放させる開放孔と、前記アームヘッド及びリテーナの何れか他方に設けられた連結軸と、を備え、前記連結軸が前記開放孔を介して前記軸孔に完全に挿入されることで前記アームヘッドに前記リテーナが回動可能に連結されると共に、先端に連結されたワイパブレードが被払拭面に接触する払拭姿勢位置に前記リテーナが回動されるワイパアームの連結方法であって、前記開放孔に対して前記連結軸をスライドさせて前記連結軸を前記開放孔に挿入する第1スライド工程と、前記第1スライド工程の次に、前記開放孔に対して前記連結軸を回転させて前記連結軸を前記軸孔に部分的に挿入する回転工程と、前記回転工程の次に、前記開放孔に対して前記連結軸をスライドさせて前記連結軸を前記軸孔に完全に挿入する第2スライド工程と、を備えたことを特徴としている。
【0019】
請求項4に記載のワイパアームの連結方法におけるワイパアームでは、アームヘッド及びリテーナの何れか一方の開放孔を介して軸孔に何れか他方の連結軸が完全に挿入されることでアームヘッドにリテーナが回動可能に連結されると共に、先端にワイパブレードが連結される。また、ワイパブレードが被払拭面に接触する払拭姿勢位置にリテーナが回動され、この際にアームヘッドが回動されることで、リテーナ及びワイパブレードが回動されてワイパブレードが被払拭面を払拭する。
【0020】
ここで、請求項4に記載のワイパアームの連結方法では、第1スライド工程で、開放孔に対して連結軸をスライドさせて連結軸を開放孔に挿入し、第1スライド工程の次の回転工程で、開放孔に対して連結軸を回転させて連結軸を軸孔に部分的に挿入し、回転工程の次の第2スライド工程で、開放孔に対して連結軸をスライドさせて連結軸を軸孔に完全に挿入することで、リテーナがアームヘッドに回動可能に連結される。
【0021】
これにより、3回の動作(連結軸を開放孔に対しスライド→回転→スライドのアクション)を行わないと、軸孔から連結軸が離脱できない。このため、リテーナがアームヘッドから不用意に離脱されることを抑制できる。
【0022】
請求項5に記載のワイパアームの連結方法は、請求項4に記載のワイパアームの連結方法において、前記回転工程における前記連結軸周りの前記リテーナの回動は、前記第1スライド工程でスライドが許可された前記リテーナの起立姿勢位置から前記払拭姿勢位置へ向けて回動する、ことを特徴としている。
【0023】
これにより、回転工程における連結軸周りのリテーナの回動作業によってリテーナを払拭姿勢位置に接近または到達させることができる。従って、リテーナを払拭姿勢位置へ回動させて終了するリテーナのアームヘッドへの組付作業においてリテーナのアームヘッドへの組付作業性を向上させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の実施の形態に係るワイパアーム10の主要部が断面図にて示されており、図2には、ワイパアーム10の主要部が平面図にて示されている。また、図3には、(A)においてワイパアーム10が適用されて構成された車両用リヤワイパ装置12が平面図にて示されると共に、(B)において車両用リヤワイパ装置12が側面図にて示されている。
【0025】
本実施の形態の車両用リヤワイパ装置12におけるワイパアーム10は、樹脂製とされている。ワイパアーム10は、基端においてアームヘッド14を備えており、アームヘッド14の基端側は、車両に設けられたピボット軸(図示省略)に固定されている。ピボット軸は往復回転可能とされており、これにより、アームヘッド14が往復回動可能とされている。
【0026】
アームヘッド14の先端側には、一対の分岐脚16が形成されており、各分岐脚16は、アームヘッド14先端側へ互いに平行に突出している。各分岐脚16の他方の分岐脚16に対向する側面には、それぞれ阻止突起18が一体に形成されており、一対の阻止突起18間には、金属製かつ円軸状の引掛軸20が架け渡されている。
【0027】
一対の分岐脚16間には、連結軸22が一体に架け渡されている。連結軸22の周面は、断面円周状の円周面24と、回転許可部としての垂直平面状の回転面26と、第2スライド許可部としての傾斜平面状の傾斜面28と、第1スライド許可部としての垂直平面状のスライド面30と、により構成されており、回転面26、傾斜面28及びスライド面30は、連結軸22のアームヘッド14基端側の半分の周面上に配置されている。さらに、回転面26の直下に傾斜面28が配置されると共に、傾斜面28の直下にスライド面30が配置されており、スライド面30は回転面26に対しアームヘッド14基端側へ突出している。逆に言えば、回転面26はスライド面30に対しアームヘッド14先端側へ凹んでいる。
【0028】
アームヘッド14は、アームヘッドカバー32に被覆されており、アームヘッドカバー32の先端面及び底面は開放されている。アームヘッドカバー32の上面には開口34が貫通形成されており、開口34は、アームヘッドカバー32の先端側へ開放されると共に、一対の分岐脚16間の間隙に対向している。アームヘッドカバー32には規制リブ36が一体に形成されており、規制リブ36は開口34の反開放側近傍に配置されている。
【0029】
ワイパアーム10は、アームヘッド14より先端側において、リテーナ38を備えている。リテーナ38の基端には凸部40が形成されており、凸部40はアームヘッド14側に凸状に突出している。凸部40には円柱状の軸孔42が形成されており、軸孔42は凸部40を幅方向へ貫通している。軸孔42には上記連結軸22が嵌入されており、これにより、リテーナ38がアームヘッド14に回動可能に連結されている。また、凸部40が上記規制リブ36に当接することで、凸部40が規制リブ36を乗り越えたリテーナ38の回動が阻止されて(図1参照)、リテーナ38が所謂ロックバック状態(凸部40が一対の阻止突起18に当接するまでリテーナ38が起立された状態)とされることが規制されている。
【0030】
軸孔42には直方体状の開放孔44が連通されており、開放孔44は、凸部40を幅方向へ貫通すると共に、軸孔42をアームヘッド14側へ開放させている。
【0031】
ここで、図4(A)に示す如く、アームヘッドカバー32が外されたアームヘッド14に対しリテーナ38を第1の起立姿勢位置aとして払拭姿勢位置cからほぼ垂直のθ1だけ起立させつつ矢印Aの方向へ移動させてアームヘッド14に接近させる。これにより、開放孔44の上面を連結軸22のスライド面30が摺動(面接触)すると共に、開放孔44の下面を連結軸22の円周面24が摺動(線接触)しつつ開放孔44に対し連結軸22がスライドされる。すると、凸部40が一対の阻止突起18に当接され連結軸22の半分が開放孔44に挿入された状態となる。こうして、連結軸22が軸孔42に部分的に挿入される(第1スライド工程)。
【0032】
次に、図4(A)に示す状態では、連結軸22の周面を構成するスライド面30に対し回転面26は凹んでいるため、開放孔44の上面と連結軸22の回転面26との間には空隙部がある。この空隙部を利用して、図4(B)、(C)に示すように、凸部40を一対の阻止突起18に摺動させつつリテーナ38を上記第1の起立姿勢位置aから払拭姿勢位置c方向(矢印B方向)に向けて、角度(θ1−θ2)だけ回動させて、払拭姿勢位置cから角度θ2の第2の起立姿勢位置bとする(回転工程)。
【0033】
この第2の起立姿勢位置bでは、凸部40は一対の阻止突起18に倣って摺動または回避してリテーナ38が傾斜面28に沿って図4(C)の矢印C方向にスライド可能となり、連結軸22は軸孔42内に完全に挿入される(第2スライド工程)。
【0034】
最後に、連結軸22を中心としてリテーナ38を矢印Bと同一方向の矢印D方向、すなわち、図4(D)に示す如く、第2の起立姿勢位置bから払拭姿勢位置cへ角度θ2だけ回動させる。これにより、リテーナ38のアームヘッド14への組付作業が完了する。
【0035】
図1に示す如く、リテーナ38の基端近傍における内部には、略四角柱状の引掛柱46が一体に架け渡されており、引掛柱46はリテーナ38の幅方向に平行とされている。引掛柱46と上記引掛軸20との間には、引張コイルスプリング48が架け渡されており、引張コイルスプリング48の付勢力により、リテーナ38に所謂アーム圧が付与されている。
【0036】
図3に示す如く、リテーナ38の先端にはアームピース50が一体に形成されており、アームピース50の下方にはワイパブレード52が配置されている。ワイパブレード52は、樹脂製のブレードレバーアッセンブリ54を備えており、ワイパブレード52は、ブレードレバーアッセンブリ54の中央上部においてアームピース50に回動可能に連結されている。ブレードレバーアッセンブリ54の下端は、ゴム製のブレードラバー56を保持しており、上記アーム圧によってリテーナ38が払拭姿勢位置cに配置されることで、ブレードラバー56が被払拭面としての車両のリヤガラス(図示省略)に接触する。これにより、アームヘッド14が往復回動されることで、ワイパアーム10及びワイパブレード52が往復回動されてブレードラバー56がリヤガラスを払拭する構成である。
【0037】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0038】
以上の構成の車両用リヤワイパ装置12におけるワイパアーム10では、ピボット軸に固定されたアームヘッド14にリテーナ38が回動可能に連結されると共に、先端のアームピース50にワイパブレード52が連結されている。また、引張コイルスプリング48の付勢力により、リテーナ38が図4(D)に示す払拭姿勢位置cに回動されることで、ワイパブレード52のブレードラバー56が車両のリヤガラスに接触し、この際にピボット軸が往復回転されることで、ワイパアーム10(アームヘッド14、リテーナ38及びアームピース50)と共にワイパブレード52が往復回動されて、ブレードラバー56がリヤガラスを払拭する。
【0039】
ここで、リテーナ38には軸孔42及び開放孔44が設けられて、軸孔42が開放孔44によって部分的に開放されると共に、アームヘッド14には連結軸22が設けられている。さらに、連結軸22の周面にはスライド面30、回転面26及び傾斜面28が設けられており、スライド面30により許可される図4(A)に示す第1スライド工程で、開放孔44に対して連結軸22をスライドさせて連結軸22を部分的に開放孔44に挿入し、第1スライド工程の次に、回転面26により許可される図4(B)、(C)に示す回転工程で、連結軸22を部分的に軸孔42に挿入した状態で開放孔44に対して連結軸22を回転させ、回転工程の次に、傾斜面28により許可される図4(C)に示す第2スライド工程で、開放孔44に対して連結軸22を必要に応じて回転させながらスライドさせて連結軸22を完全に軸孔42に挿入することで、リテーナ38がアームヘッド14に回動可能に連結される。
【0040】
ところで、本実施の形態では、常に上記第1スライド工程、回転工程及び第2スライド工程を行わないと、開放孔44を介して軸孔42に連結軸22を完全に挿入してリテーナ38をアームヘッド14に連結することができない。これにより、複数回(本実施の形態では3回)の動作(連結軸22を開放孔44に対しスライド、回転及びスライドさせるアクション)を行わないと、軸孔42から連結軸22を離脱できずに、アームヘッド14に対しリテーナ38を離脱できない(外すことができない)。このため、車両用リヤワイパ装置12の通常使用時には、リテーナ38がアームヘッド14から不用意に離脱されることを防止でき、また、特に車両を洗車機により洗車する際にリテーナ38が巻き上げられた場合でも、リテーナ38がアームヘッド14から不用意に離脱されることを抑制または防止できる。
【0041】
また、本実施の形態の連結軸22における回転面26上端のアームヘッド14基端側への突出長さは、従来の連結回転軸106における傾斜面110上端のアームヘッド102基端側への突出長さよりも長くされている。このため、リテーナ38の凸部40が、アームヘッド14を被覆するアームヘッドカバー32の規制リブ36に当接することで、リテーナ38にアームヘッド14から離間する方向への反力が作用した際(特に凸部40の当接によって規制リブ36の網線部分E(図1参照)が削り取られた際)でも、連結軸22が軸孔42から離間しにくく、リテーナ38がアームヘッド14から離間しにくい。これにより、リテーナ38がアームヘッド14から不用意に外れることを一層抑制または防止することができる。
【0042】
さらに、図4(A)に示す第1スライド工程(連結軸22の開放孔44への挿入開始時)でスライドが許可されたリテーナ38の第1の起立姿勢位置aから図4(D)に示すリテーナ38の払拭姿勢位置cへ向かう方向へ、図4の(B)及び(C)に示す回転工程でリテーナ38を連結軸22周りに回動させるため、回転工程でのリテーナ38の回動作業によってリテーナ38を払拭姿勢位置cに接近させることができる。これにより、リテーナ38の払拭姿勢位置cへの回動作業の効率を向上させることができる。しかも、リテーナ38をアームヘッド14に連結した後リテーナ38を払拭姿勢位置cへ回動させて終了するリテーナ38のアームヘッド14への組付作業においては、リテーナ38のアームヘッド14への組付作業性を向上させることができる。
【0043】
なお、本実施の形態では、リテーナ38に軸孔42及び開放孔44を設けると共にアームヘッド14に連結軸22を設けた構成としたが、アームヘッドに軸孔及び開放孔を設けると共にリテーナに連結軸を設けた構成としてもよい。
【0044】
また、本実施の形態では、第1スライド工程、回転工程及び第2スライド工程によって開放孔44を介して軸孔42に連結軸22を完全に挿入する構成としたが、常に少なくとも第1スライド工程及び回転工程によって開放孔を介して軸孔に連結軸を完全に挿入する構成であればよい。
【0045】
さらに、本実施の形態では、本発明を車両用リヤワイパ装置12のワイパアーム10に適用した構成としたが、本発明を他のワイパ装置(例えば車両用フロントワイパ装置等)のワイパアームに適用した構成としてもよい。
【0046】
(実施例)
図5(A)には、上記実施の形態のワイパアーム10における連結軸22が断面図にて示されており、図5(B)には、上記実施の形態のワイパアーム10におけるリテーナ38の軸孔42及び開放孔44が断面図にて示されている。
【0047】
図5(A)に示す上記実施の形態のワイパアーム10における連結軸22では、円周面24の直径をRとし、傾斜面28と円周面24の傾斜面28に平行な接線との距離をKとし、スライド面30と円周面24のスライド面30(垂直線)に平行な接線との距離をLとし、回転面26と円周面24の回転面26(垂直線)に平行な接線との距離をMとする。
【0048】
一方、図5(B)に示す上記実施の形態のワイパアーム10におけるリテーナ38では、軸孔42の直径をNとし、開放孔44の垂直線に沿った幅をXとする。
【0049】
ここで、L>K>Mとされ、R≒NであるがR<Nとされ、L≒XであるがL<Xとされている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るワイパアームの主要部を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るワイパアームの主要部を示す平面図である。
【図3】(A)は、本発明の実施の形態に係るワイパアームが適用されて構成された車両用リヤワイパ装置の全体構成を示す平面図であり、(B)は、この車両用リヤワイパ装置の全体構成を示す側面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るワイパアームにおけるリテーナのアームヘッドへの組付工程を示す断面図であり、(A)は、リテーナのアームヘッドへの連結工程における第1スライド工程を示しており、(B)は、リテーナのアームヘッドへの連結工程における回転工程を示しており、(C)は、リテーナのアームヘッドへの連結工程における回転工程及び第2スライド工程を示しており、(D)は、リテーナの払拭姿勢位置への回動工程を示している。
【図5】(A)は、本発明の実施の形態に係るワイパアームの連結軸を示す断面図であり、(B)は、本発明の実施の形態に係るワイパアームにおけるリテーナの軸孔及び開放孔を示す断面図である。
【図6】従来のワイパアームの主要部を示す断面図であり、(A)は、リテーナをアームヘッドに連結した状態を示しており、(B)は、リテーナをアームヘッドに対し連結または離脱する状況を示している。
【符号の説明】
10 ワイパアーム、12 車両用リヤワイパ装置、14 アームヘッド、22 連結軸、26 回転面(回転許可部)、28 傾斜面(第2スライド許可部)、30 スライド面(第1スライド許可部)、38 リテーナ、42 軸孔、44 開放孔、52 ワイパブレード
Claims (5)
- 回動可能に設けられたアームヘッドと、前記アームヘッドに回動可能に連結されたリテーナと、を備え、前記リテーナが払拭姿勢位置に回動されることで被払拭面に接触するワイパブレードが先端に連結されるワイパアームであって、
前記アームヘッド及びリテーナの何れか一方に設けられた軸孔と、
前記軸孔に連通され、前記軸孔を部分的に開放させる開放孔と、
前記アームヘッド及びリテーナの何れか他方に設けられた連結軸と、
前記連結軸に設けられ、前記開放孔に対する前記連結軸のスライドを許可する第1スライド許可部と、
前記連結軸に設けられ、前記開放孔に対する前記連結軸の回転を許可する回転許可部と、
を有し、少なくとも前記第1スライド許可部により許可される前記開放孔に対する前記連結軸のスライド及び前記回転許可部により許可される前記開放孔に対する前記連結軸の回転によって前記連結軸が前記開放孔を介して前記軸孔に挿入されて前記アームヘッドに前記リテーナが回動可能に連結される、
ことを特徴とするワイパアーム。 - 前記第1スライド許可部は、前記回転許可部により許可されて前記開放孔に対して回転される前の前記連結軸の前記開放孔に対するスライドを許可し、
かつ、前記連結軸は、前記回転許可部により許可されて前記開放孔に対して回転された後の前記連結軸の前記開放孔に対するスライドを許可する第2スライド許可部を有し、
少なくとも前記第1スライド許可部により許可される前記開放孔に対する前記連結軸のスライド、前記回転許可部により許可される前記開放孔に対する前記連結軸の回転及び前記第2スライド許可部により許可される前記開放孔に対する前記連結軸のスライドによって前記連結軸が前記開放孔を介して前記軸孔に挿入されて前記アームヘッドに前記リテーナが回動可能に連結される、
ことを特徴とする請求項1記載のワイパアーム。 - 前記回転許可部により許可された前記連結軸周りの前記リテーナの回動方向は、前記第1スライド許可部によるスライドが許可された前記リテーナの起立姿勢位置から払拭姿勢位置へ向かう方向と同一方向とした、ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のワイパアーム。
- 基端側に回動可能に設けられたアームヘッドと、前記アームヘッドより先端側に設けられたリテーナと、前記アームヘッド及びリテーナの何れか一方に設けられた軸孔と、前記軸孔に連通され前記軸孔を部分的に開放させる開放孔と、前記アームヘッド及びリテーナの何れか他方に設けられた連結軸と、を備え、前記連結軸が前記開放孔を介して前記軸孔に完全に挿入されることで前記アームヘッドに前記リテーナが回動可能に連結されると共に、先端に連結されたワイパブレードが被払拭面に接触する払拭姿勢位置に前記リテーナが回動されるワイパアームの連結方法であって、
前記開放孔に対して前記連結軸をスライドさせて前記連結軸を前記開放孔に挿入する第1スライド工程と、
前記第1スライド工程の次に、前記開放孔に対して前記連結軸を回転させて前記連結軸を前記軸孔に部分的に挿入する回転工程と、
前記回転工程の次に、前記開放孔に対して前記連結軸をスライドさせて前記連結軸を前記軸孔に完全に挿入する第2スライド工程と、
を備えたことを特徴とするワイパアームの連結方法。 - 前記回転工程における前記連結軸周りの前記リテーナの回動は、前記第1スライド工程でスライドが許可された前記リテーナの起立姿勢位置から前記払拭姿勢位置へ向けて回動する、ことを特徴とする請求項4記載のワイパアームの連結方法。
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