JP3853888B2 - 頭部装着型映像表示装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像を表示する映像表示素子および該映像を観察者の眼球内網膜上に投影するための光学系を含んでなる映像表示ユニットを観察者の頭部に装着されるフレームメンバーによって所定位置に支持して観察者の該当する側の片目により該映像を観察することができるようにした頭部装着型表示装置に関し、特にその使用時の利便性に係る機能の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、観察者の頭部に装着して映像を観察できる頭部または顔面装着型表示装置(以下HMDという)の開発が進んでいる。この種の装置は医療分野、建築分野、教育分野、或いはゲーム機等のアミューズメンド分野など種々の分野での応用が進展しつつある。また一方、VGA対応の高画質の表示を行なうことができるものや、OA(オフィス・オートメーション)機器の一つとして情報機器のディスプレイ装置を構成するものなども開発されようとする趨勢にある。
現時点で既に開発されている多くのHMDは、左右両眼に対応した左眼用映像表示部と右眼用映像表示部を備え、これら映像表示部をそれぞれ対応する眼で観察するような両眼式のものであるが、上述したOA用途のものなどでは、片方の眼で映像の表示を観察する一方、他方の眼では前方乃至手元の視野が確保されるようにして、キーボードその他の操作部に対する操作を同時に行えるような単眼式のものも提案されてきている。
【0003】
OA用途のHMDなどでは、コンパクトで軽便な構成もの、言わば眼鏡のような感覚で装着して用いることができるようなものが望まれる。
しかしながら、軽便であると共に、強度や耐久性、ならびにHMDとしての基本的機能である映像の観察のし易さなど、種々の観点からの技術課題そのものを具体的に認識すること、およびその解決については未だ十分な回答を得るに到っていなかった。
【0004】
例えば特開平7-84210 号公報には左右両眼に各対応する映像表示素子を有する映像表示装置本体(映像表示ユニット)を後頭部を開放した形に観察者の頭部を取り囲むようなフレ−ムで支持するように構成されたHMDが開示されている。
この特開平7-84210 号公報に開示されたHMDは、後頭部に干渉部を持たず、前面からの着脱が容易である点を特徴とするものである。
しかしながら、このHMDではフレ−ムに設定された左右両側頭部後方での頭部に対する位置固定部は各1箇所であり、前頭部のパッドと合わせて3箇所で頭部に接触して位置決めされる構成であるため、位置決めの安定性に欠ける。特に、頭部の動きが激しい用途ではこの点は看過できない課題となる。
【0005】
また、特開平8-168059号公報には左右両眼に各対応する映像表示素子を有する装置本体(映像表示ユニット)を後頭部を開放した形に観察者の頭部を取り囲むようなU字状のフレ−ム部と頭頂部近傍を巡ってU字状のフレ−ム部の両脚部を結ぶア−ム部とを有してなるフレ−ムによって眼前に支持するように構成されたHMDが開示されている。
この特開平8-168059号公報に開示されたHMDでは、後頭部を開放した形に観察者の頭部を取り囲むようなU字状のフレ−ム部に更に頭頂部近傍を巡ってU字状のフレ−ム部の両脚部を結ぶア−ム部が設けられたフレームによって映像表示ユニットを装着者の頭部に位置決めする構成であるため、位置決めの安定性に優れる。
しかしながら、このHMDではこのU字状のフレ−ム部が特設されているため、装着の操作が多少煩雑であると共に折り畳み可能に構成することが難しく、携帯性等の点では問題がある。
【0006】
更に、特開平5-264946号公報には左右両眼に各対応する映像表示素子を有する装置本体(映像表示ユニット)の両側部から後方に延出した2脚でなるフレ−ム部と頭頂部近傍を巡ってこのフレ−ム部の両脚部を結ぶヘアバンドと称されるア−ム部とを有してなるフレ−ムによって眼前に支持するように構成されたHMDが開示されている。
この特開平5-264946号公報に開示されたHMDは不使用時には全体をコンパクトに折り畳んで収納することができるように構成されている点を特徴とするものである。
しかしながら、折り畳みの機構部は上述したヘアバンドをU字状のフレ−ム部の両脚部に対して旋回させて倒してから折り畳む複雑な機構であり、操作も煩雑であるという問題がある。
【0007】
また、特開平5-281506号公報には左右両眼に各対応する映像表示素子を有する装置本体(映像表示ユニット)の両側部から回動可能な接続部を介して後方に延出した2脚でなるフレ−ムを、この接続部から取り外してベルト状のヘッドバンドに付け替えることができるように構成されたHMDが開示されている。
この特開平5-281506号公報に開示されたHMDは通常の使用時には2脚でなるフレ−ムで映像表示ユニットを支持し、ベットに寝た病人が用いる場合にはこのフレ−ムをヘッドバンドに付け替えてフレームが邪魔にならないようにして用いる等、使用条件に応じて適当な形式のフレーム等の支持手段を選択適用できるようにしたことを特徴とするものである。
しかしながら、ヘッドバンドだけでHMDを支持する場合、バンドだけでは支持手段として全く剛性がないため位置決めの安定性に欠ける。
【0008】
一方、特開平5-88109 号公報には片目に対応した映像表示素子を有する単眼式のディスプレイ(映像表示ユニット)を、ヘッドバンドに鍔の付いたサンバイザー型のフレームや、ゴーグル型のフレームや、或いは、通常の眼鏡のフレームの一方のレンズ側や、レンズの無い眼鏡フレーム型のフレーム等に選択的に取り付けて用いることができるHMDが開示されている。
この特開平5-88109 号公報に開示されたHMDは種々のフレームに選択的に取り付けて用いることができる点を特徴としている。
しかしながら、映像表示ユニットをいずれのフレームに取り付けるについても、特殊な形状をした専用の取り付け手段を用いてビス止めするものであり、元来通常の使用者が使用段階で任意に取り付け位置を調整したりすることは予定されておらず、当然ながら映像表示ユニットの取り付け位置や姿勢を変えることは容易にはできない。
【0009】
また、特開平8-160342号公報にも単眼式の装置本体(映像表示ユニット)を用いるHMDが開示されている。これは、映像表示素子を有する装置本体(映像表示ユニット)の両側部から後方に延出した2脚でなるフレ−ム部と頭頂部近傍を巡ってこのフレ−ム部の両脚部を結ぶ保持部と称されるア−ム部とを有してなるフレ−ムによって映像表示ユニットを眼前(左眼または右眼の前)に支持するように構成されたHMDが開示されている。
この特開平8-160342号公報に開示されたHMDは左右方向に延長されるように設けられたスクリュー軸によってこの軸に螺合する映像表示ユニットを懸架するようにして、スクリュー軸を活動操作することによって映像表示ユニットの位置を左右方向に調節可能に構成されている。
しかしながら、単眼式の映像表示ユニットを左眼または右眼の前に選択的に位置させるように左右方向に位置調整するためにはスクリュー軸を両眼の左右端を越えるところまで左右方向に延長して設けることが必要であり、且つ、位置調整のためのスクリュー軸の回転操作も多く必要とされることから、機構が大きく複雑になると共に調節操作も面倒である。
【0010】
更に、特開平4-23582 号公報にはヘッドバンド状の支持フレームで左右両眼に各対応する映像表示素子を有する装置本体(映像表示ユニット)を支持するように構成すると共に、映像表示ユニットを両眼の視野を妨げない位置に撥ね上げて位置保持することも出来るようにしたHMDが開示されている。
この特開平4-23582 号公報に開示されたHMDはトグルバネを用いた特殊な機構によって映像表示ユニットをそれによって映像を観察できるように眼前に配置した位置と撥ね上げて両眼の視野を妨げない位置との2位置に選択的に保持できる撥ね上げ機構を設けたことを特徴とするものである。
しかしながら、この撥ね上げ機構は映像表示ユニットを回動可能に支持する機構に対して更にトグルバネを用いた特殊な機構を付加した複雑な構成を有するものであり、製造時の組み立て作業もかなり煩雑なものとなる点で課題を残す。
【0011】
また、特開昭58-78116号公報には高性能航空機の操縦士がコクピットで装着するヘルメット型の保持手段で左右両眼に各対応する映像表示素子を有するゴーグル型の映像表示ユニットを支持するように構成すると共に、映像表示ユニットを両眼の視野を妨げない位置に撥ね上げて位置保持することも出来るようにしたHMDが開示されている。
この特開昭58-78116号公報に開示されたHMDはヘルメットの前頭部の上から前方に張り出すようにして設けられた板バネの先端近傍の2つの安定位置間で摺動可能に映像表示ユニットの上方所定部を保持し、映像表示ユニットがそれによる映像を観察できるように眼前にある位置か或いは撥ね上げられて両眼の視野を妨げない位置にあるかに応じて板バネの上記2つの安定位置のいずれか一方で映像表示ユニットを保持することにより、映像表示ユニットを2位置のいずれかに保持することができるように構成されている。
しかしながら、映像表示ユニットを2位置のいずれかに保持するための機構は極めて複雑で大型であり、機構も複雑で重量も重くなるため、高性能航空機の操縦士が用いる特殊な用途である場合はともかく、一般向きには適さない。
【0012】
また一方、特開平8-21974 号公報には片目に対応した映像表示素子を有する単眼式の映像表示ユニットを眼鏡フレーム型のフレームで支持すると共に、映像表示ユニットによる映像を観察しない方の眼前に視野の光透過率を抑えるバイザーを配したHMDが開示されている。
この特開平8-21974 号公報に開示されたHMDは、映像表示ユニットによる映像を観察しない方の眼に対して入射光を減衰させて、映像表示ユニットによる映像を観察する方の眼の視認性を向上させることを特徴とするものである。
しかしながら、映像表示ユニットおよびバイザーの左右両眼に対する相対的位置関係は固定であり、観察者の効き目が左眼か右眼かに拠らず映像観察眼は固定されてしまうため、万人に適合したものとはなり得ない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、種々提案されているこの種の装置も、OA分野等の用途における現実の使用状況においては必ずしも十全な利便性が確保されているとは言い切れない。
【0014】
本発明は叙上のような事情に鑑みてなされたものであり、OA分野等の用途における現実の使用状況において軽便であると共に、強度や耐久性、ならびにHMDとしての基本的機能である映像の観察のし易さなど、種々の観点からの技術課題そのものを具体的に認識した上で、それら課題の解決が計られたこの種の装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段および作用】
上記課題を解決するため本発明による頭部装着型映像表示装置は以下のような特徴的な構成を採用している。
【0016】
(1)装着者の左側頭部位乃至同部位の前方部位においては額近傍から頭部後方に向けて配置される1本のフレーム部分を有すると共に後方部位ではこのフレーム部分から二股状に分岐して延出する2本のフレーム部分を有しておりこの2本のフレーム部分の先端側部位にはそれぞれ左側頭部位乃至同部位の後方部位で前後方向には概略同位置であって上下の水準位置を異にする2位置である左側頭上方部位および左側頭下方部位に対して該両部位の概略法線方向に夫々所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた左側第1押圧支持部および左側第2押圧支持部を有しかつ二股状に分岐した2本のフレーム部分のうちの下方側のフレームは左耳に当接してその位置が規制できるべく構成された左側リヤフレームと、
上記装着者の右側頭部位乃至同部位の前方部位においては額近傍から頭部後方に向けて配置される1本のフレーム部分を有すると共に後方部位ではこのフレーム部分から二股状に分岐して延出する2本のフレーム部分を有しておりこの2本のフレーム部分の先端側部位にはそれぞれ右側頭部位乃至同部位の後方部位で前後方向には概略同位置であって上下の水準位置を異にする2位置である右側頭上方部位および右側頭下方部位に対して該両部位の概略法線方向に夫々所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた右側第1押圧支持部および右側第2押圧支持部を有しかつ二股状に分岐した2本のフレーム部分のうちの下方側のフレームは右耳に当接してその位置が規制できるべく構成された右側リヤフレームと、
ならびに上記装着者の前頭部位乃至同部位近傍部位に対して該部位の概略法線方向に所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた頭部押圧支持部を有すると共に上記左右のリヤフレームと連結されたメインフレームと、
を有し、
上記左側及び右側リヤフレームとメインフレームに設けられた上記5つの押圧支持部からの押圧力の合力によって装着者の頭部に対して位置規制されるように構成されてなる頭部装着型映像表示装置。
【0017】
(2)装着者の左側頭部位乃至同部位の前方部位においては額近傍から頭部後方に向けて配置される1本のフレーム部分を有すると共に後方部位ではこのフレーム部分から二股状に分岐して延出する2本のフレーム部分を有しておりこの2本のフレーム部分の先端側部位にはそれぞれ左側頭部位乃至同部位の後方部位で前後方向には概略同位置であって上下の水準位置を異にする2位置である左側頭上方部位および左側頭下方部位に対して該両部位の概略法線方向に夫々所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた左側第1押圧支持部および左側第2押圧支持部を有しかつ二股状に分岐した2本のフレーム部分のうちの下方側のフレームは左耳に当接してその位置が規制できるべく構成されると共に弾性力を有する左側リヤフレームと、
上記装着者の右側頭部位乃至同部位の前方部位においては額近傍から頭部後方に向けて配置される1本のフレーム部分を有すると共に後方部位ではこのフレーム部分から二股状に分岐して延出する2本のフレーム部分を有しておりこの2本のフレーム部分の先端側部位にはそれぞれ右側頭部位乃至同部位の後方部位で前後方向には概略同位置であって上下の水準位置を異にする2位置である右側頭上方部位および右側頭下方部位に対して該両部位の概略法線方向に夫々所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた右側第1押圧支持部および右側第2押圧支持部を有しかつ二股状に分岐した2本のフレーム部分のうちの下方側のフレームは右耳に当接してその位置が規制できるべく構成されると共に弾性力を有する右側リヤフレームと、
ならびに上記装着者の前頭部位乃至同部位近傍部位に対して該部位の概略法線方向に所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた頭部押圧支持部を有すると共に上記左右のリヤフレームに対してそれぞれ回動可能に連結されたメインフレームと、
を有し、
上記左側及び右側リヤフレームとメインフレームに設けられた上記5つの押圧支持部からの押圧力の合力によって装着者の頭部に対して位置規制されるように構成されてなり、
かつ、上記左右のリヤフレームにはそれぞれメインフレームに対して回動可能な範囲を自在に規制できる回動範囲規制手段を設けた頭部装着型映像表示装置。
【0018】
(3)装着者の左側頭部位乃至同部位の前方部位においては額近傍から頭部後方に向けて配置される1本のフレーム部分を有すると共に後方部位ではこのフレーム部分から二股状に分岐して延出すると共に当該フレーム部分に対して回動自在に設けられた2本のフレーム部分を有しておりこの2本のフレーム部分の先端側部位にはそれぞれ左側頭部位乃至同部位の後方部位で前後方向には概略同位置であって上下の水準位置を異にする2位置である左側頭上方部位および左側頭下方部位に対して該両部位の概略法線方向に夫々所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた左側第1押圧支持部および左側第2押圧支持部を有しかつ二股状に分岐した2本のフレーム部分のうちの下方側のフレームは左耳に当接してその位置が規制できるべく構成されると共に弾性力を有する左側リヤフレームと、
上記装着者の右側頭部位乃至同部位の前方部位においては額近傍から頭部後方に向けて配置される1本のフレーム部分を有すると共に後方部位ではこのフレーム部分から二股状に分岐して延出すると共に当該フレーム部分に対して回動自在に設けられた2本のフレーム部分を有しておりこの2本のフレーム部分の先端側部位にはそれぞれ右側頭部位乃至同部位の後方部位で前後方向には概略同位置であって上下の水準位置を異にする2位置である右側頭上方部位および右側頭下方部位に対して該両部位の概略法線方向に夫々所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた右側第1押圧支持部および右側第2押圧支持部を有しかつ二股状に分岐した2本のフレーム部分のうちの下方側のフレームは右耳に当接してその位置が規制できるべく構成されると共に弾性力を有する右側リヤフレームと、
ならびに上記装着者の前頭部位乃至同部位近傍部位に対して該部位の概略法線方向に所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた頭部押圧支持部を有すると共に上記左右のリヤフレームに対してそれぞれ回動可能に連結されたメインフレームと、
を有し、
上記左側及び右側リヤフレームとメインフレームに設けられた上記5つの押圧支持部からの押圧力の合力によって装着者の頭部に対して位置規制されるように構成されてなり、
かつ、上記左右のリヤフレームにはそれぞれメインフレームに対して回動可能な範囲を自在に規制できる回動範囲規制手段を設けた頭部装着型映像表示装置。
【0019】
(4)上記メインフレームに取り付けられる単眼式の映像表示ユニットと、上記映像表示ユニットに取り付けられ当該映像表示ユニットによる映像を観察しない方の眼に対してその前方視野に係る可視光透過率を規制すると共に当該映像表示ユニットに対して収納可能に構成され収納状態において当該映像表示ユニットの映像表示面を覆うように構成されたバイザーをさらに設けた上記( 1 )乃至(3)のいずれかの頭部装着型映像表示装置。
【0071】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一つの実施の形態としての頭部装着型映像表示装置1の斜視図である。
図2は図1の頭部装着型映像表示装置1を装着者2が装着した状態を示す図である。
【0072】
図1および図2において、頭部装着型映像表示装置1の構造部であるフレーム10は、装着状態において装着者2の前頭部2Fに当接する位置を占め本装置の主たる構造部材をなすメインフレーム10Mと、このメインフレーム10Mに対し左側ヒンジ部10Lhで回動自在に結合された左リヤフレーム10Lおよび同メインフレーム10M対し右側ヒンジ部10Rhで回動自在に結合された右リヤフレーム10Rを含んで構成されている。
【0073】
メインフレーム10Mの上方部位には、映像信号の伝送路であるコード11cを通して供給される映像を自己の表示部11dに映出する映像表示ユニット11を所定位置に懸架するための連結機構10Cが設けられている。尚、この実施の形態における映像表示ユニット11にはこの映像表示ユニットによる映像を観察しない方の眼に対してその前方視野に係る可視光透過率を70パーセント以下に規制して映像の観察が妨げられないようにするためのバイザー11Vが設けられている。即ち、このバイザー11Vによって両眼での観察時における視野闘争が効果的に抑制される。
【0074】
装着者2の左側頭部位2L乃至同部位の後方部位であって上下の水準位置を異にする2位置である左側頭上方部位2Luおよび左側頭下方部位2Llに対して該両部位の概略法線方向に夫々所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者2の頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた左側第1押圧支持部10Luおよび左側第2押圧支持部10Llが上述した左リヤフレーム10Lの後方で二股に分かれた両脚のように設けられている。
【0075】
この実施の形態では図示のように左側頭上方部位2Luおよび左側頭下方部位2Llは二股に分かれた上記各脚部の一部分が頭部に接触するようになされていて上下の水準位置を異にするも前後方向には概略同位置である。
【0076】
また、左側第1押圧支持部10Luおよび左側第2押圧支持部10Llの各後端部近傍内側であって上述の装着者2の左側頭上方部位2Luおよび左側頭下方部位2Llへの接触部位には、夫々の接触部位に対応して良好な接触感を得るためと位置決め効果を確保するためにパッド12Luおよび12Llが設けられている。
【0077】
上記同様に、装着者2の頭部右側についても、右側頭部位2R乃至同部位の後方部位であって上下の水準位置を異にする2位置である右側頭上方部位2Ruおよび右側頭下方部位2Rlに対して該両部位の概略法線方向に夫々所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者2の頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた右側第1押圧支持部10Ruおよび右側第2押圧支持部10Rlが、上述した右リヤフレーム10Rの後方で二股に分かれた両脚のように設けられている。
【0078】
これら右側第1押圧支持部10Ruおよび右側第2押圧支持部10Rlについても、両者は二股に分かれた上記各脚部の一部分が頭部に接触するようになされて上下の水準位置を異にするも前後方向には概略同位置である。
【0079】
また、右側第1押圧支持部10Ruおよび右側第2押圧支持部10Rlの各後端部近傍内側であって上述の装着者2の右側頭上方部位2Ruおよび右側頭下方部位2Rlへの接触部位には、夫々の接触部位に対応して良好な接触感を得るためと位置決め効果を確保するためにパッド12Ruおよび12Rlが設けられている。
【0080】
更に、装着者2の前頭部位2F乃至同部位近傍部位に対して該部位の概略法線方向に所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者2の頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた前頭押圧支持部10Fが、上述したメインフレーム10Mに設けられている。
また、この前頭押圧支持部10Fの内側であって装着者2の前頭部位2Fへの接触部位にも、良好な接触感を得るためと位置決め効果を確保するためにパッド12Fが図3に示すように設けられている。
【0081】
この実施の形態の頭部装着型映像表示装置1では、上述した5つの押圧支持部、即ち、左側第1押圧支持部10Luおよび左側第2押圧支持部10Ll、および、右側第1押圧支持部10Ruおよび右側第2押圧支持部10Rl、ならびに、前頭押圧支持部10Fが設けられ、これら5つの押圧支持部からの押圧力の合力によって装着者2の頭部に対して位置規制されるように構成されている。
そして、これら押圧力は、上述した左リヤフレーム10Lおよび右リヤフレーム10Rによるそれら自体が有する弾性力によって生起せしめられるように構成されている。
【0082】
本実施の形態の頭部装着型映像表示装置は上述のようにフレーム10自体がそれら全体として有する弾性力によって装着者2の頭部に対して位置規制されるように構成されているため、別途のばね等の弾性体を用いない簡素な構成をとることができ、小型化および軽量化が容易である。
【0083】
尚、左リヤフレーム10Lの左側第2押圧支持部10Ll側の脚部への分岐部の下方部位に、装着者2の左耳上部に当接して適度な位置規制状態を得るための位置決め用凸部10Lpが形成され、同様に、右リヤフレーム10Rの右側第2押圧支持部10Rl側の脚部への分岐部の下方部位に、装着者2の右耳上部に当接して適度な位置規制状態を得るための位置決め用凸部10Rpが形成されている。
【0084】
また、この実施の形態では、上述した5つの押圧支持部からの押圧力を生起させるための弾性力を得るために、左リヤフレーム10Lおよび右リヤフレーム10Rは、ポリアミド,ポリカーボネイト,ポリプロピレン,ABS樹脂,ポリエチレン,ポリエチレンテレフタレートまたはポリアセタールのうちのいずれかのプラスチック材料により構成されている。上記各プラスチック材料のうち最良のものはABS樹脂である。
【0085】
一方、上述したメインフレーム10Mはカーボンを含有したエンジニアリングプラスチックにより構成されている。
フレーム10をこのような材料で構成することにより、適度な位置規制状態を得るために十分な弾性力が生起され得る。また、カーボンを含有したエンジニアリングプラスチックを用いることで剛性の点でも優れたものとなり、映像観察時にフレームが歪んで観察に支障を来すような虞れが少なくなる。
【0086】
左リヤフレーム10Lおよび右リヤフレーム10Rは上記メインフレーム10Mに対して屈曲可能な連結機構によって連結されている。既述のとおり、図1および図2の実施の形態ではメインフレーム10Mに対し左リヤフレーム10Lはこの連結機構である左側ヒンジ部10Lhにより回動自在に結合され、右リヤフレーム10Rはこの連結機構である右側ヒンジ部10Rhにより回動自在に結合されている。
【0087】
図3は図1および図2の実施の形態の装置の平面図であり、特に、同装置の上記右リヤフレーム10Rを右側ヒンジ部10Rhの回りに回動させることにより折り畳んだ状態を示してある。図3において図1および図2との対応部は同一の符号を用いて示し、それら各部の説明は省略するが、本実施の形態では、図示のようにしてフレームを折り畳むことができるため携帯時に便利である。
【0088】
更に、図1および図2の実施の形態では、上記連結機構である左側ヒンジ部10Lhおよびび右側ヒンジ部10Rhに関連して、上記メインフレーム10Mに対する左リヤフレーム10Lおよび右リヤフレーム10Rの回動可能な範囲を規制する回動範囲規制手段13Lおよび13Rが設けられている。
【0089】
図4は上述した実施の形態の装置の一部断面左側面図である。この図4においても既述の図1乃至図3との対応部は同一の符号を用いて示し、それら各部の説明は省略するが、この図4ではメインフレーム10Mに対する左リヤフレーム 10Lの回動可能な範囲を規制する回動範囲規制手段13Lについて詳細に表現してある。
【0090】
回動範囲規制手段13Lは、左リヤフレーム10Lの前端部側に設けられた左側ヒンジ部10Lhに臨んで前後方向を自己の長手方向とするようにして形成された左長穴部14L内から左リヤフレーム10Lの前端部より自己の頭部が左側ヒンジ部10Lh内に突出するようにして前後方向に延長して設けられたネジ軸15Lと、同左長穴部14L内でこのネジ軸15Lに螺合し外部から回転操作されることにより同ネジ軸15Lの前後方向の移動、即ちネジ軸15Lの左側ヒンジ部10Lh内への突出の程度を調節するためのローレットネジ16Lとを含んで構成されている。
【0091】
尚、この装置1の右側面の機構についても、既述の左側面の機構と同様の機構が備えられている。右側面の機構についてはこの図4に関する説明によって十分に理解されるため、図示は省略する。
即ち、この装置1の右側面にも、既述の左側面におけると同様に、回動範囲規制手段13Rが設けられ、この回動範囲規制手段13Rは、右リヤフレーム10Rの前端部側に設けられた右側ヒンジ部10Rhに臨んで前後方向を自己の長手方向とするようにして形成された右長穴部14R内から右リヤフレーム10Rの前端部より自己の頭部が右側ヒンジ部10Rh内に突出するようにして前後方向に延長して設けられたネジ軸15Rと、同右長穴部14R内でこのネジ軸15Rに螺合し外部から回転操作されることにより同ネジ軸15Rの前後方向の移動、即ちネジ軸15Rの右側ヒンジ部10Rh内への突出の程度を調節するためのローレットネジ16Rとを含んで構成されている。
【0092】
上述のような回動範囲規制手段13L(13R)において、ローレットネジ 16L(16R)を外部から回転操作してネジ軸15L(15R)の頭部を左側ヒンジ部10Lh(右側ヒンジ部10Rh)内へ深く突出(例えば2〜3mm)させれば、メインフレーム10Mに対する左右リヤフレーム10L,10Rの開き加減が、例えば既述の図3において一点鎖線で図示したように狭められる方向に調節され、またこれと逆方向の調節も可能であるため、装着者の頭部の大きさや形状などの個人差に応じた最適な装着状態を得ることができる。
【0093】
図5は回動範囲規制手段13L(13R)の構成ならびに作用を詳細に説明するための要部斜視図である。
【0094】
また、図6は図5の装置要部に関する平面図である。
【0095】
図4について上述したように、メインフレーム10Mに対して左側ヒンジ部 10Lh(右側ヒンジ部10Rh)によって回動可能に左右リヤフレーム10L,10Rが結合され、これら左右リヤフレーム10L,10Rの前端縁10Le (10Re )に臨んで前後方向を自己の長手方向とするようにして左長穴部14L(右長穴部14R)が形成されている。左長穴部14L(右長穴部14R)内には左右リヤフレーム10L,10Rの前端縁10Le (10Re )より自己の頭部がヒンジ部10Lh(10Rh)内に突出するようにして前後方向に延長してネジ軸15L(15R)が設けられている。このネジ軸15Lには長穴部14L(14R)内で同ネジ軸15L(15R)と螺合し外部から回転操作されることによりネジ軸15L(15R)の進退の移動、即ちネジ軸15L(15R)のヒンジ部10Lh(10Rh)内への突出の程度を調節するためのローレットネジ16L(16R)が設けられている。
【0096】
上記構成において、ローレットネジ16L(16R)を回転操作してネジ軸 15L(15R)のヒンジ部10Lh(10Rh)内への突出の程度を増加させておくと、左(右)リヤフレーム10L(10R)をヒンジ部10Lh(10Rh)の回りに回動させて両リヤフレーム10L,10Rをメインフレーム10Mから開く方向に動かすと、両リヤフレーム10L,10Rが比較的狭い開度にあるうちにネジ軸15L(15R)の突出した頭部がメインフレーム10Mのヒンジ部10Lh(10Rh)内に臨む端縁部10Meに当接して両リヤフレーム 10L,10Rが開動作が規制されることになる。従って、この場合は、両リヤフレーム10L,10Rの許容開度が狭められる方向への調節がなされることになる。ローレットネジ16L(16R)を上述とは逆方向に回転操作してネジ軸15L(15R)のヒンジ部10Lh(10Rh)内への突出の程度を減少させれば上記とは逆の調節が行われることは勿論である。
【0097】
図7は図5を用いて説明した実施の形態の変形例としての装置の回動範囲規制手段13L′(13R′)の構成ならびに作用を詳細に説明するための要部斜視図である。
【0098】
図7において、図5との対応部は同一の符号にダッシュを附して示してある。図7の例でも図5の実施の形態同様に、メインフレーム10M′に対して左側ヒンジ部10Lh′(右側ヒンジ部10Rh′)によって回動可能に左右のリヤフレーム10L′,10R′が結合され、これら左右のリヤフレーム10L′, 10R′の前端縁10Le ′(10Re ′)に臨んで前後方向を自己の長手方向とするようにして左長穴部14L′(右長穴部14R′)が形成されている。
【0099】
上記左長穴部14L′(右長穴部14R′)内には左右リヤフレーム10L′,10R′の前端縁10Le ′(10Re ′)より自己の頭部がヒンジ部10Lh′(10Rh′)内に突出するようにして前後方向に延長してスライド軸15L′(15R′)が設けられている。このスライド軸15L′(15R′)は後述するように左長穴部14L′(右長穴部14R′)から左右リヤフレーム10L′,10R′の前端縁10Le ′(10Re ′)より自己の頭部が突出するように左右リヤフレーム10L′,10R′内を貫通して延長されている。この貫通の仕方は、左右リヤフレーム10L′,10R′内で向きを変えずにそれらフレームの厚み方向へのシフトが可能なように断面が長円形状になされた貫通孔 17内に挿通されるようにされている。
【0100】
このスライド軸15L′(15R′)には長穴部14L′(14R′)内で同スライド軸15L′(15R′)と結合してなり外部から左右リヤフレーム10L′,10R′の厚み方向へ押圧しつつ前後に進退操作されることによりスライド軸15L′(15R′)の進退の移動、即ちスライド軸15L′(15R′)のヒンジ部10Lh′(10Rh′)内への突出の程度を調節するための調節用操作片18が設けられている。
【0101】
図8は図7の回動範囲規制手段における両リヤフレーム10L′,10R′の開度の調節のための機構ならびにその作用を説明するための模式図である。
図8の(P)部は図7の調節用操作片18に係る上面図であり、図8の(A)部〜(D)部は上記(P)部の図におけるZ−Z面での断面を上から見た側面図である。
【0102】
図7について説明した構成から明らかなとおり、両リヤフレーム10L′, 10R′の開度の調節は、スライド軸15L′(15R′)が上記ヒンジ部10Lh′(10Rh′)内へ突出する程度を調節することによって行われる。
図8のとおり、スライド軸15L′(15R′)は調節用操作片18に植設されている。この調節用操作片18は図7について既述のとおり長穴部14L (14R)内でスライド軸15L′(15R′)と結合してなり外部から左右リヤフレーム10L′,10R′の厚み方向へ押圧しつつ前後に進退操作されることによりスライド軸15L′(15R′)の進退の移動を調節するものであり、長穴部14L(14R)内で同長穴部の底部に設けられた弾性体S1およびS2によって底部から離隔する方向に常時付勢力が与えられている。
【0103】
また調節用操作片18には同調節用操作片18が前後方向(図8で見て左右方向)に変位するときの複数の所定位置で適切に位置規制されるための複数(図示では3箇所)の位置規制用凹所P1,P2およびP3が斜線を施して示された各係止部の間に形成され、これに対応して左右のリヤフレーム10L′,10R′側には位置規制用係止片Bが設けられている。
【0104】
図8の(A)部に示された状態では、この位置規制用係止片Bが位置規制用凹所P2に嵌入する形で調節用操作片18、従ってスライド軸15L′(15R′)に対する位置規制がされている。この状態で弾性体SP1およびSP2の付勢力に抗して白抜きの矢線図示の方向に調節用操作片18を押圧操作すると、図8の(B)部に示されたように位置規制用係止片Bが位置規制用凹所P2から脱して調節用操作片18は前後方向(図8で見て左右方向)に変位することができる状態になる。この状態で図8の(B)部で白抜きの矢線で図示された方向に調節用操作片18を押圧操作すると、同調節用操作片18は図8の(C)部に示されたように位置規制用係止片Bが位置規制用凹所P3に対応する位置に到る。
【0105】
この図8の(C)部に示された状態で調節用操作片18に対する押圧操作を解除すると、図8の(D)部に示されたように、この位置規制用係止片Bが位置規制用凹所P3に嵌入するようにして調節用操作片18、従って、スライド軸15L′(15R′)に対する位置規制が掛かる状態に到る。即ち、スライド軸15L′(15R′)が調節前よりも1段突出した状態、従って、両リヤフレーム10L′,10R′の開度が1段狭められた状態に調節される。上記とは逆に、位置規制用係止片Bが位置規制用凹所P1で位置規制されるようにすれば、両リヤフレーム10L′,10R′の開度が1段広められた状態に調節されることになる。
【0106】
図9は本発明の一つの実施の形態としての頭部装着型映像表示装置1のフレーム10の強度メンバー部の構造を説明するための要部斜視図である。
【0107】
図10は図9のフレーム10の一点鎖線図示の面SEで見たときの種々の断面形状の例を示す断面図である。
【0108】
図9においては、メインフレーム10Mに対して右リヤフレーム10Rが右側ヒンジ部10Rhで結合され、この右リヤフレーム10Rには図1について既述のものと略同様に右側第1押圧支持部10Ruおよび右側第2押圧支持部10Rhが夫々設けられている。この図9では、右リヤフレーム10Rのヒンジ部10Rhの近傍位置に断面形状を特定するための仮想切断面SEが設定されている。
【0109】
上記実施の形態におけるフレーム10は応力に抗して変形を抑止するための剛性強化断面形状部を含んで構成され、より具体的には、この剛性強化断面形状部は装着者の頭部(その外表面)に概略沿う方向の基本構造部Rb に対して概略法線方向(頭部外表面の方線方向)の応力に抗するための補強リブ部Rf が付加されて形成されてなる形状になされ、この補強リブ部Rf を含んで、例えば図10の(A)部に示されるようなL型,同図(B)部に示されるような溝型,同図(C)部に示されるようなE型,或いは、同図(D)部に示されるようなH型の断面形状になされている。
【0110】
上記の実施の形態によれば、平均的には肉薄となるため軽量で且つ補強リブ部Rf によって高強度且つ特定方向(頭部外表面の方線方向)の応力に対して高剛性となり、また捻り方向に対しては比較的柔軟に変形できるため頭部にフィットしやすい。
【0111】
尚、上記種々の実施の形態において、補強リブ部Rf によって形成される凹所乃至溝状部を映像信号の伝送路となるコードの配設経路として用いるようにしてもよい。
【0112】
図11は本発明の他の実施の形態としての頭部装着型映像表示装置を示す斜視図である。図11において既述の図1との対応部は同一符号を附してそれら各部の詳細な説明は省略するが、フレーム10が、主たる構造部材をなすメインフレーム10Mと、このメインフレーム10Mに対し屈曲可能な連結機構で結合された左リヤフレーム10Lおよび同メインフレーム10M対し上記同様の屈曲可能な連結機構で結合された右リヤフレーム10Rを含んで構成されている点は図1の実施の形態と同様であるが、この図11の実施の形態では特に、左リヤフレーム10Lおよび右リヤフレーム10Rはメインフレーム10Mに対して着脱自在な連結機構40L,40Rによって連結されてなるものである点を特徴としている。
【0113】
連結機構40Lはメインフレーム10Mの左端側に設けられた挿通孔41Lと左リヤフレーム10Lの前端側に設けられた挿通孔10Pとを同軸状に位置合わせした状態で、双方の挿通孔41Lおよび10Pに対して共通のピン42Lを挿通せしめるようにして構成されている。右側の連結機構40Rについてもその構成は上述の連結機構40Lと同様であるためその説明は省略する。
【0114】
この実施の形態では、上述のように左リヤフレーム10Lおよび右リヤフレーム10Rはメインフレーム10Mに対して着脱自在であるため、左リヤフレーム10Lまたは右リヤフレーム10Rの一方或いは双方が破損するようなことがあっても簡単に交換できるため保守が極めて容易である。また、左リヤフレーム 10Lおよび右リヤフレーム10Rを取り外して分割収納することができるため携帯性に優れる。
【0115】
この実施の形態におけるもう一つの特徴点は、上記ピン42Lは挿通孔41Lおよび10Pに対して容易に装脱自在に構成され、メインフレーム10Mの左端側に左リヤフレーム10Lを連結するに替えて、挿通孔10Pに相応する挿通孔30Pが自己の左前端の剛体部31Lに設けられこの剛体部31Lから弾性のあるベルト32が導出されてなるヘアバンド30を連結して用いることができる点である。
【0116】
尚、このヘアバンド30の右側に関する構成は上述の左側に関するものと同様であるため詳細な説明は省略するが、ベルト32が後頭部から右側頭部に回ったところで右側の剛体部31Rを介してメインフレーム10Mの右端側に連結機構40Lと同様の連結機構40Rによって連結される。
上記のヘアバンド30を用いた場合は、剛体でなる左リヤフレーム10Lおよび右リヤフレーム10Rを用いたのでは装着不可能なほどに頭部のサイズが大きい観察者でもヘアバンド式の装着手段であれば弾力的に適合するため本装置を利用できるようになる。また一方、ヘアバンド30の張力(弾性力)を適切に選択しておくことで、頭部の動きの激しい状態での使用も可能となる。
【0117】
図12は本発明の更に他の実施の形態を示す斜視図である。図12において既述の図1との対応部は同一符号を附してそれら各部の詳細な説明は省略するが、この図12の実施の形態でも、フレーム10は主たる構造部材をなすメインフレーム10Mとこのメインフレーム10Mに対し左側および右側のヒンジ部10Lhおよび10Rhで結合された左および右リヤフレーム10Lおよび10Rを含んで構成されている点は図1の実施の形態と同様であるが、この図12の実施の形態では特に、左リヤフレーム10Lおよび右リヤフレーム10Rの第1押圧支持部10Luおよび10Ruの各後端部内に挿脱自在な係合機構19L,19Rが破線図示の位置に設けられ、これら係合機構19L,19Rによってヘッドモーションセンサ・ユニット60をフレーム10と所定の位置関係を維持して取り付けることができるようにしてある点を特徴としている。
【0118】
このヘッドモーションセンサ・ユニット60は装着者の頭部の動きを検出するためのヘッドモーションセンサ並びに信号処理回路が内蔵された薄型の筐体であるヘッドモーションセンサ・ボックス61と、同ボックス61の左右両側部から導出され左および右のベルト62Lおよび62R、並びに、左および右のベルト62Lおよび62Rの各端部に上述した係合機構19L,19Rに適合するように設けられた係合片63L,63Rとを含んで構成される。
【0119】
尚、ヘッドモーションセンサ・ボックス61から発せられる頭部の動きに関する検出信号はこのボックス61から導出された信号ケーブル61cを通して、特にヘッドモーションセンサの検出出力に応動可能なように構成された映像表示ユニット11′に供給されるようになされている。この場合、信号ケーブル61cの先端に設けられた雄型コネクタ51mが映像表示ユニット11′の右肩上部に設けられた雌型コネクタに差し込まれて信号ケーブル61cの接続がなされるように構成されている。
【0120】
図13は図12について上述した係合機構19L(19R)に各対応する係合片63L(63R)が差し込まれて結合した状態を示す図である。
【0121】
図示のように、係合片63L(63R)は比較的薄手で幅の狭い弾性体を中空の矢印状に成形してなり、その基部がベルト62L(62R)の端部に固定されている。係合片63L(63R)の上記基部より先端方向に離隔した位置に対して矢線図示の左右両側方向から同係合片63L(63R)の平生は概して平行な係合片63L(63R)の両脚を狭めるような押圧力を伝達して弾性変形させるための一対の開放操作片63La(63Ra)が設けられ、これら開放操作片63La(63Ra)を両側から押圧操作することで上記係合機構19L,19Rから係合片63L(63R)を離脱させ得るように構成されている。
【0122】
上述した図12,図13の実施の形態ではヘッドモーションセンサ・ユニット60は所要に応じて使用者が任意に付加して適用することができるため、装置本体側の仕様が徒に膨大なものとなる弊害が払拭される。
また、ヘッドモーションセンサが故障乃至破損するようなことがあってもヘッドモーションセンサ・ユニット60ごと容易に交換できるため保守が極めて容易である。更に、ヘッドモーションセンサ・ユニット60を取り外せることは分割収納が容易であるため携帯性にも優れる。
【0123】
尚、図12の実施の形態においてはヘッドモーションセンサの検出出力をヘッドモーションセンサ・ボックス61から導出された信号ケーブル61cを通して映像表示ユニット11′に供給するように構成したが、これに替えて、ヘッドモーションセンサの検出出力を左または右のベルト62L(62R)内を通し、係合片63L(63R)と係合機構19L(19R)とを両者間で信号の授受をなし得るコネクタ状に構成するか、あるいはこのようなコネクタを含んで構成し、これを通して映像表示ユニット11′にヘッドモーションセンサの検出出力を供給するように構成してもよい。このように構成すれば信号ケーブル61cを省略できるため外部に出る信号線を減らすことができるため取り扱う上での煩わしさが減少する。
【0124】
更にまた、係合片63Lと係合機構19L、および、係合片63Rと係合機構19Rとを、例えば一方の組では2本、他方の組では1本の信号伝送路を構成するようにして、双方の組で共に信号の授受を行なうように構成し、これら双方の組のコネクタ状部において正規の結合が確立することを条件として映像表示ユニット11′が動作可能になるようにシーケンスの条件を設定してもよい。このようにすれば、装置の使用に際して係合片と係合機構との結合が左右とも正規になされているか否かを使用者が容易に識別できることになる。
【0125】
図14は本発明の更に他の実施の形態を示す斜視図である。図14において既述の図1との対応部は同一符号を附してそれら各部の詳細な説明は省略するが、この実施の形態でも、フレーム10は主たる構造部材をなすメインフレーム10Mとこのメインフレーム10Mに対し左側および右側のヒンジ部10Lhおよび10Rhで結合された左および右リヤフレーム10Lおよび10Rを含んで構成されているという見方をすれば図1のものと同様であるが、この図14の実施の形態では特に、左リヤフレーム10Lおよび右リヤフレーム10Rは夫々連結機構により結合された前部メンバーと後部メンバーとによって構成されている。
【0126】
即ち、左リヤフレーム10Lは自己の前方側所定部(図示の実施の形態では前端部)にメインフレーム10Mに連結される連結機構(ヒンジ部10Lhの構成部分)が設けられた前部メンバー10Lcとこの前部メンバー10Lcの後方側に結合された後部メンバーである左側第1押圧支持部10Luおよび左側第2押圧支持部10Llとを含んでなり且つこれらの後部メンバー10Luおよび10Llが装着者の頭部を押圧する方向の弾性力を生じるように構成されている。
【0127】
この弾性力は前部メンバー10Lcと左側第1押圧支持部10Luとの間の連結機構10Lj1および前部メンバー10Lcと左側第2押圧支持部10Llとの間の連結機構10Lj2に各設けられた弾性体により生起される。
【0128】
この構成は右リヤフレーム10Rについても全く同様であり、右リヤフレーム10Rは自己の前方側所定部(図示の実施の形態では前端部)にメインフレーム10Mに連結される連結機構(ヒンジ部10Rhの構成部分)が設けられた前部メンバー10Rcとこの前部メンバー10Rcの後方側に結合された後部メンバーである右側第1押圧支持部10Ruおよび右側第2押圧支持部10Rlとを含んでなり且つこれらの後部メンバー10Ruおよび10Rlが装着者の頭部を押圧する方向の弾性力を生じるように構成されている。
【0129】
この弾性力は前部メンバー10Rcと右側第1押圧支持部10Ruとの間の連結機構10Rj1および前部メンバー10Rcと右側第2押圧支持部10Rlとの間の連結機構10Rj2に各設けられた弾性体により生起される。
【0130】
図15は上記各連結機構10Lj1,10Lj2,10Rj1,および10Rj2の構成例を説明するための模式図である。これら各連結機構は夫々同様の構成であるため、図では連結機構10Lj1について例示してある。同図において、前部メンバー10Lcと左側第1押圧支持部10Luとは両者が対向する双方の端部近傍部位に上下2箇所段違いに形成された各凸部の幅方向(図示の上下方向)に穿設された軸孔に対して共通のピン10Jが挿通されることによって相互に回動自在に結合されている。
【0131】
上下2箇所の段違いの各凸部の間の部位はピン10Jの中間部位が露呈した空所になされ、この空所にピン10Jの回りに線条を巻き付けるようにしてコイルバネ10Lsがその一端と他端とを前部メンバー10Lc側の部位と左側第1押圧支持部10Luの部位とに夫々係止するようにして蓄勢された状態で配されている。このコイルバネ10Lsの蓄勢された弾発力により左側第1押圧支持部10Luは前部メンバー10Lcに対して相対的に内側に、即ち、装着者の頭部を押圧する方向に弾性力を生起する。
【0132】
以上図14および図15を用いて説明した実施の形態によれば、装着者の頭部のサイズや形状に対して極めて弾力的に適合し得るようになる。また、メインフレーム10Mに対して連結機構(ヒンジ部10Lh,10Rh)により左右のリヤフレーム10L,10Rが折り畳めるため、携帯に便利である。尚、上述した左側の連結機構10Lj1および10Lj2のうちの何れか一方は可動式ではなく固定された接続部として構成し、また同様に右側の連結機構10Rj1および10Rj2のうちの何れか一方も固定された接続部として構成してもよい。この場合は、全体として構成が簡素化される。
【0133】
図16は本発明の更に他の実施の形態を示す斜視図である。図16において既述の図14との対応部は同一符号を附してそれら各部の詳細な説明は省略するが、この実施の形態でも、フレーム10は主たる構造部材をなすメインフレーム10Mとこのメインフレーム10Mに対し左側および右側のヒンジ部10Lhおよび10Rhで結合された左および右リヤフレーム10Lおよび10Rを含んで構成されている点は図14のものと同様であるが、この図16の実施の形態では特に、左リヤフレーム10Lおよび右リヤフレーム10Rは夫々図14のものとは異なる連結機構により結合された前部メンバーと後部メンバーとによって構成されている。
【0134】
即ち、左リヤフレーム10Lは自己の前方側所定部(図示の実施の形態では前端部)にメインフレーム10Mに連結される連結機構(ヒンジ部10Lhの構成部分)が設けられた前部メンバー10Lcとこの前部メンバー10Lcの後方側に結合された後部メンバーである左側第1押圧支持部10Luおよび左側第2押圧支持部10Llとを含んでなり且つこれらの後部メンバー10Luおよび10Llは破線図示されたように装着者の頭部外面に概略沿う方向に回動変位可能に連結機構10Lj1′および10Lj2′により結合されて構成されている。
【0135】
上記の構成は右リヤフレーム10Rについても全く同様であり、右リヤフレーム10Rは自己の前方側所定部(図示の実施の形態では前端部)にメインフレーム10Mに連結される連結機構(ヒンジ部10Rhの構成部分)が設けられた前部メンバー10Rcとこの前部メンバー10Rcの後方側に結合された後部メンバーである右側第1押圧支持部10Ruおよび右側第2押圧支持部10Rlとを含んでなり且つこれらの後部メンバー10Ruおよび10Rlは破線図示されたように装着者の頭部外面に概略沿う方向に回動変位可能に連結機構10Rj1′および10Rj2′により結合されて構成されている。
【0136】
図17は図16の実施の形態における左リヤフレーム10Lの前部メンバー 10Lcに対する後部メンバーである左側第1押圧支持部10Luおよび左側第2押圧支持部10Llの回動変位の様子を示す模式図である。
図17の(A)部は前部メンバー10Lcに回動可能な連結機構10Lj1′で連結された2つの後部メンバーである左側第1押圧支持部10Luと左側第2押圧支持部10Llとの相互の開度が、実線図示の位置から一点鎖線図示のように調節変位可能である様子を示したものである。
また図17の(B)部は前部メンバー10Lcに対して回動可能な連結機構 10Lj1′で連結された2つの後部メンバーである左側第1押圧支持部10Luと左側第2押圧支持部10Llとを実線図示の位置から一点鎖線図示のように双方とも後方に揃えられて概略平行となるような格納位置まで変位可能である様子を示したものである。この格納位置ではフレーム10の上下方向のサイズが最小となるため携帯に便利である。
【0137】
図18は図16および図17の実施の形態の変形例を示す図である。図18の(A)部に示す実施の形態では、図17の(B)部に示された例においては左リヤフレーム10Lの前部メンバー10Lcに係る後部メンバーである左側第1押圧支持部10Luおよび左側第2押圧支持部10Llが双方とも後方に揃えられて概略平行となるような格納位置まで変位可能であるように構成されていたのに対し、双方の後部メンバー10Lu(左側第1押圧支持部)および10Ll(左側第2押圧支持部)が、実線図示の使用位置(通常の位置)から矢線の方向に夫々回動されて、一点鎖線図示のように双方の後部メンバー10Luおよび10Llの後端側が前部メンバー10Lcの前端側に反転された格納位置まで変位される。
【0138】
図18の(B)部は、左及び右リヤフレーム10L,10Rの双方について同様に操作して図18の(A)部について上述した状態にしてから、更に、ヒンジ部10Lhおよび10Rhの回りに左及び右リヤフレーム10L,10Rを回動させて折り畳んだ様子を示す模式図である。この図18の実施の形態によれば、装置の不使用時に極めてコンパクトに折り畳むことができ携帯性が一層良好である。
【0139】
図19は本発明の更に他の実施の形態を示す斜視図である。図19において図1との対応部は同一の符号を附して示し詳細な説明は省略する。この図19の実施の形態ではメインフレーム10Mの上方部位に設けられた着脱自在になされた連結機構10Cは、映像表示ユニット11を所定位置に適宜の嵌合機構によって位置決めしつつ懸架するように構成され、特に同ユニット11を一点鎖線図示のように2種類の位置を選択的にとり得るようにして装着することができる。
【0140】
この図19の実施の形態によれば、使用者(観察者)の利き眼に応じて映像表示ユニット11をレイアウトできる。また、連結機構10Cは映像表示ユニット11を着脱自在に懸架するものであるため使用者は所要に応じて映像表示ユニット11をフレーム10から取り外して手に持って映像を観察することもでき、多様な目的に適合させることができる。
【0141】
図20は本発明の更に他の実施の形態を示す斜視図である。図20において図1との対応部は同一の符号を附して示し詳細な説明は省略する。この図20の実施の形態ではメインフレーム10Mの上方部位に設けられた着脱自在な連結機構10Cは、映像表示ユニット11を例えば横軸状のメンバー50によって所定位置に適宜の係合メンバーによって係合することで位置決めしつつ懸架するように構成され、特に、映像表示ユニット11が実線図示の位置と一点鎖線図示の位置との少なくとも2種類の安定位置を選択的にとることができるようになされている。また、映像表示ユニット11を矢線図示のように横軸状のメンバー50に沿う方向に適宜移動させることもできるように構成されている。
【0142】
図21は図20の実施の形態に適用され得る連結機構10Cの構成例を示す要部側面図である。この実施の形態では、横軸状のメンバー50は断面が正六角形、即ち六角柱状のものであり、メインフレーム11Mに設けられた構造メンバー52によって図21の奥行き方向の端部乃至中間部の適所で支持されている。このメンバー50に対応して映像表示ユニット11の係合凹部51側も六角柱状のメンバー50に沿って断面が正六角形で一方側に開放部51aが形成された形状になされている。映像表示ユニット11は実線図示の映像観察位置と一点鎖線図示の前方視野が確保される跳ね上げ位置との少なくとも2つの位置で安定に支持されるが、更に上方に回動した位置では映像表示ユニット11を容易に取り外すことができるように構成してもよい。
【0143】
図19乃至図21について説明した実施の形態では、所要に応じて単眼式の映像表示ユニットをフレームメンバーから取り外して、前方視野を十分に確保したり、この映像表示ユニットを手に持って映像を観察したりすることができ、また、所要に応じて単眼式の映像表示ユニットを装着者の前方視野を妨げない位置に跳ね上げるなどして前方視野を十分に確保することができる。更に、装着者の眼幅に応じて映像表示ユニットを左右方向の適切な位置に調節することができる。
【0144】
六角柱状のメンバー50はメインフレーム11Mに設けられた構造メンバー部52によって支持される。映像表示ユニット11が実線図示の映像観察位置にあるときには、同映像表示ユニット11の内側に設けられたスイッチ53がメインフレーム11Mの対向部に当接することによって押圧され、オンとなり、このオン信号が内部の信号処理基板11eに伝達されて映像表示ユニット11の現在位置が映像観察位置にある旨が認識され、この認識に基づいてLCD表示素子11dが駆動されて映像の表示が行われる。
【0145】
映像表示ユニット11が一点鎖線図示の跳ね上げ位置へと離隔するとスイッチ53はオフとなり、このオフ信号が内部の信号処理基板11eに伝達されてLCD表示素子11fの駆動は停止されて節電が計られる。
【0146】
尚、映像表示ユニット11の底部には一条の突出部11Bがこの底部の左右方向に設けられている。この突出部11Bは映像表示ユニット11を変位操作する場合の指掛け部として機能すると共にこの実施の形態の頭部装着型映像表示装置を机上に置いた場合の受け部(底部全面の摩擦や表面の損傷を防ぐ特定の当たり面部)となるものである。即ち、この受け部としての突出部11Bは図20に示されたようにしてフレ−ム10に装着された状態で本装置を机上に置いた場合に、同部と、フレ−ム10の左側第2押圧支持部10Llおよび右側第2押圧支持部10Rlの各後端下部とを合わせた合計3点で、装置全体を適切なバランスで支持することができるため、非使用時にも安定した姿勢を維持できるため取り扱いの容易性に関する便益が計られる。
【0147】
図22は図21の実施の形態の変形例を示す要部側面図である。図22において図21との対応部は同一の符号を附して示しそれら各部の説明は省略するが、この図22の例では、上述のスイッチ53に替えてこのスイッチを手動操作にも適合するように構成すべく手動操作に適した操作子53aとこの操作子53aの進退移動に応じてスイッチ信号を生成するスイッチ素子部54とを含んで構成してある。
【0148】
この図22の実施の形態では、映像表示ユニット11をメインフレーム11Mの連結機構10Cから取り外して手に持って観察したい場合に、指で操作子53aを押圧操作してスイッチをオンにすれば、図22の例におけるスイッチ53がオンになる場合と全く同様にして映像の表示がなされ、オフにすればLCD表示素子の駆動は停止されて節電が計られる。
【0149】
図23は図20乃至図22に基づいて説明した実施の形態の変形例を示す本装置の斜視図である。
【0150】
図24は図23の例に適用され得る連結機構10Cの構成例を示す要部側面図である。
【0151】
図25は図24の例の要部拡大図である。
【0152】
図23乃至図25において、既述の図20乃至図22との対応部は同一符号を附してそれらの詳細な説明は省略するが、この例では、上述した六角柱状のメンバー50に替えて、断面が円形の周上の2箇所の対向位置を平面で切り欠いた形状になされた軸状のメンバー50′を適用した一層簡素な構成がとられている。図23の通り映像表示ユニット11は連結機構10Cに対して着脱自在に構成され且つ、図25に実線図示の映像観察位置と一点鎖線図示の前方視野が確保される跳ね上げ位置との2つの位置で安定に支持される。
【0153】
図25から理解されるように、軸状のメンバー50′に対応して形成された映像表示ユニット11の係合凹部51′側も軸状のメンバー50′に沿って断面が同様の形状をなし一方側に開放部51a′が形成されている。また、映像表示ユニット11が軸状のメンバー50′の回りに上方に回動した位置では、軸状のメンバー50′の断面の切り欠きによってその幅(径)が狭められた形状の部分が係合凹部51′の開放部51a′の開口幅に対応することになって、この位置で比較的容易に取り外すことができるように構成されている。
【0154】
図26は本発明の実施の形態における映像表示ユニットの一つの構成例を示す斜視図である。
【0155】
図26において、映像表示ユニット11の上部には、例えば図20乃至図23を用いて説明したような連結機構10Cの軸状のメンバー50と係合してこの軸状のメンバー50によって懸架されるための3箇所の係合凹部51-1,51-2,51-3が設けられ、これら各係合凹部51-1,51-2,51-3は軸状のメンバー50と対向する側に開放部51a-1,51a-2,51a-3がそれぞれ形成されている。上述した3箇所の係合凹部51-1,51-2,51-3はそれらのうちの左寄りまたは右寄りのいずれか2箇所のものが軸状のメンバーと係合して同メンバーによって懸架されるために選択的に用いられる。このような選択的な係合が行われることによって映像表示ユニット11は連結機構10Cの軸状のメンバーに対して、比較的右寄り或いは比較的左寄りに適宜に位置を選択して取り付けることができ、観察者の利き眼側に合わせて映像表示ユニット11を配置する、即ち、利き眼の前に映像表示ユニット11の映像表示面11dを対向させることができるようになる。
【0156】
また、この映像表示ユニット11にはその側方に液晶シャッタでなるバイザー11V′が設けられ、その光透過率が電子的に制御され得るように構成されている。また、映像表示ユニット11の筐体内には一点鎖線図示のようにバイザー11V′の光透過率を電子的に制御するための回路が実装された回路基板11Sが設けられ、この回路基板11Sの一側縁(この実施の形態では観察者より見て左端側)には上述の光透過率の調節操作のための調節ダイヤル11Nが自己の一部が映像表示ユニット11の筐体外に露呈するようにして配されている。
【0157】
図27は図26について上述した映像表示ユニット11中の回路基板11Sとバイザー11V′とが信号ライン11Sc で結ばれてなるアッセンブリーを示す斜視図である。この実施の形態では、調節ダイヤル11Nが配された回路基板11Sとバイザー11V′とがフレキシブルな信号ライン11Sc で結ばれてアッセンブリーが構成されているため製造時の組み立てが容易である。
【0158】
尚、図示は省略するが、映像表示ユニット11内に配された映像表示素子としてのLCDによる映像を観察者の眼球内に導く光学系を所要に応じて前方視野を見通すことができるように電子光学的に切り換え可能な構成となし、このように前方視野を見通すことができる動作モードにあるときには、バイザー11V′における光透過率が前方視野を見通すときの光学系の光透過率と実効的に等しくなるような制御が自動的になされるように構成してもよい。
【0159】
また、上述においては光透過率を制御可能なバイザー11V′として液晶シャッタでなるものを適用する例について述べたが、これに替えて印加電圧によって偏光方向が回転する偏光板でなるバイザーを適用することもできる。
【0160】
図28は図26について説明した映像表示ユニット11の変形例を示す斜視図である。図28において図26との対応部は同一の符号を附してその説明は省略するが、この図28の例では特に、バイザー11V″を映像表示ユニット11の筐体の映像表示面11dの左側方に設けられたヒンジ部55hを回動中心軸として回動させることができるように構成されている。即ち、図28の(A)部に示された使用状態から同図(B)部に示された格納状態となるように折り畳んで、このバイザー11V″によって映像表示面11dを覆うことができるように構成されている。従って、この格納状態では比較的傷つき易い映像表示面11dがバイザー11V″によって保護される。
【0161】
図29は図26について説明した映像表示ユニット11の他の変形例を示す図である。図29の(A)部は同映像表示ユニット11の斜視図、同(B)部は側断面図、同図(C)部および(D)部はバイザー11Vaの位置を変えた状態を説明するための斜視図である。図29において図26との対応部は同一の符号を附してその説明は省略するが、この図29の例では特に、同図の(A)部および(B)部を参照して理解し易いように、映像表示ユニット11の筐体の映像表示面11dの上下2辺に各対応する位置にバイザー11Vaの上下2辺を自己の長溝部でスライド可能に各保持するガイドメンバー55r-1および55r-2を設けてある。方形のバイザー11Vaの対角線上にある2角の各近傍位置に突起P1およびP2がそれぞれ形成され、これらの突起P1およびP2に対応して、ガイドメンバー55r-1の図示における左端部にストッパ−部S1およびガイドメンバー55r-2の図示における右端部にストッパ−部S2がそれぞれ形成されている。
【0162】
図29の(C)部に示すように、映像表示ユニット11に対してバイザー11Vaを図示における左側に位置させたときには、バイザー11Vaがその移動範囲の左端位置に達したところで上述の突起P1がガイドメンバー55r-1の左端部のストッパ−部S1に当接して移動が規制され、脱落することが防止される。バイザー11Vaをこの位置にセットしたときには、観察者は右眼で映像表示ユニット11の映像表示面11dの映像を観察する一方、左眼はバイザー11Vaによって前方視野に係る光透過率が低減され、視野闘争が抑制される。
【0163】
他方、図29の(D)部に示すように、映像表示ユニット11に対してバイザー11Vaを図示における右側に位置させたときには、バイザー11Vaがその移動範囲の右端位置に達したところで上述の突起P2がガイドメンバー55r-2の右端部のストッパ−部S2に当接して移動が規制され、脱落することが防止される。バイザー11Vaをこの位置にセットしたときには、観察者は左眼で映像表示ユニット11の映像表示面11dの映像を観察する一方、右眼はバイザー11Vaによって前方視野に係る光透過率が低減され、視野闘争が抑制される。
【0164】
図30は図26について説明した映像表示ユニット11の更に他の変形例を示す斜視図である。
【0165】
図31は図30の映像表示ユニット11の細部を説明するための図であり、同図(A)部は映像表示ユニット11を図30の矢線A方向から見た部分図、同図(B)部は上記部分図の要部拡大図である。
【0166】
図30および図31において図26との対応部は同一の符号を附してその説明は省略するが、この図30および図31の例では特に、方形のバイザー11Vbで映像表示ユニット11の映像表示面11dを覆うように同バイザー11Vbを着脱自在に取り付けることができるように構成されている。この取り付けは、図31を併せ参照して理解しやすいように、方形のバイザー11Vbの四隅にそれぞれ形成された各係合凸片E1,E2,E3,E4と、これらの各係合凸片E1,E2,E3,E4に対応して、映像表示ユニット11の映像表示面11dの四隅の各近傍位置にそれぞれ設けられた各係合凹片C1,C2,C3,C4とが係合することによってなされる。
【0167】
これらの各係合は、図31の(B)部を参照して理解しやすいように、方形の板状のバイザー11Vbの一側縁が肉薄に成形された部位の外側端部に丸みを持って膨らんだような断面の係合凸片(E3)が形成され、この係合凸片(E3)がこれに対応した丸みを持った断面形状の空所が形成された係合凹片(C3)中に弾性的に嵌入することによって成立している。この係合は一定以上の操作力によって解除され得るものであり、またこれとは逆の操作力によって再度係合させ得るものである。
【0168】
図32は図30および図31について説明したバイザー11Vbを映像表示ユニット11の右側に張り出すようにして取り付けた状態を示す図である。同図の(A)部は斜視図であり、同図の(B)部は係合凹片C1,C3を含む部分の横断面図である。
【0169】
図33は図30および図31について説明したバイザー11Vbを映像表示ユニット11の左側に張り出すようにして取り付けた状態を示す図である。同図の(A)部は斜視図であり、同図の(B)部は係合凹片C1,C3を含む部分の横断面図である。
【0170】
図32および図33に示されるとおり、バイザー11Vbは図30について説明した映像表示ユニット11の映像表示面11dを覆う位置から左右いずれか一端側を離脱させて回動させ、図32に示されたように右眼視野の光透過率を制限し左眼によって映像表示面11dの映像を観察する位置か、或いは、図33に示されたように左眼視野の光透過率を制限し右眼によって映像表示面11dの映像を観察する位置に選択的にセットすることができる。
【0171】
図34は更に他の変形例としての映像表示ユニット11′をそれに対応する映像のコントローラ100と共に示す斜視図である。
図34において図26乃至図33等との対応部は同一符号を附して示しそれらの説明は省略するが、特にこの図34の映像表示ユニット11′は、対応する図示しない既述のものと同様のフレーム10から取り外された状態において、映像信号に関する処理や電源の供給を行なうコントローラ100に設定された受け部101に自己の被支持部たる底部近傍の部位11Wが当接し、更にはその底部先端の一部はコントローラ側の受け部101と嵌合する等した状態で静置され得るように構成されている。
【0172】
図示の状態では、映像表示ユニット11′はコントローラ100と結合された状態で机上に載置され、観察者は眼前より離隔した状態で映像表示面11dの映像を観察することができる。この状態では、映像表示ユニット11′とコントローラ100とは、破線図示の2箇所の位置Se1およびSe2に設けられた適宜のコネクタ等の電気的結合手段により結合されて、両者間の信号並びに電源の授受を行なうことができる。
【0173】
この図34の実施の形態では、映像表示ユニット11′の映像を離れて観察することができるため、一瞥で確認するだけで十分であるような簡単な映像を観察する場合には、観察者が装置を手で持って観察できるため装置を頭部に装着する煩わしさがなく便利である。
【0174】
図35は更に他の実施の形態における映像表示ユニット11″を示す斜視図である。
図35において図26乃至図33等との対応部は同一符号を附して示しそれらの説明は省略するが、特にこの図35の映像表示ユニット11″は図示しない光学系を介して映像表示面11dに映像を表出させるための表示素子11L(LCD)、およびこの表示素子11Lを駆動するための駆動回路を搭載した回路基板11Sa をその内部に備えている。回路基板11Sa の一側縁(この実施の形態では観察者より見て左端側)には自己の操作子が映像表示ユニット11″の筐体外に露呈するようにして、切り換えスイッチ11SWが設けられている。この切り換えスイッチ11SWを押圧操作すると、表示素子11Lの駆動について、映像表示面11dに表出される映像の上下の関係が逆転するように駆動が切り換えられるようになされている。
【0175】
図36は図35について説明した映像表示ユニット11″を上下を反転して用いる場合の映像の表示の状況を説明するための模式図である。
図36の(A)部には、映像表示ユニット11″を既述のフレーム10に取り付けた場合と同じ姿勢にしたときの映像表示面11dでの映像の表示の状況を示してある。この状態で映像は通常のとおり成立して見えるように表示素子11Lの駆動がなされる。同図の(B)部には、上記とは上下関係が反転した姿勢にしたときの映像の表示の状況を示してある。この状態では、未だ(A)部について説明したものと同様にして表示素子11Lの駆動がなされているため、映像表示面11dでの映像は上下関係が反転している。同図の(C)部には、(B)部について上述した状態から切り換えスイッチ11SWを押圧操作したときの映像の表示の状況を示してある。この状態では、(A)部について説明した場合とは映像の表示に関する上下の関係が反転するように表示素子11Lの駆動がなされるため、映像表示面11dでの映像は成立して見えるようになっている。
【0176】
図37および図38は映像の表示を反転させる機能を持った映像表示ユニット11″の構成を説明するための模式図である。
【0177】
図37および図38において、図35との対応部は同一の符号を附して示しそれらの詳細な説明は省略するが、両図においても表示素子11L(LCD)を駆動するための駆動回路を搭載した回路基板11Sa が設けられている点は同様であり、破線図示のように回路基板11Sa の配置姿勢を若干異にする。尚、表示素子11L(LCD)の像はバックライト11BLにより照射されて不図示の光学系を通り映像表示面11dに導かれる。
【0178】
図37の映像表示ユニット11″では切り換えスイッチ11SWが設けられており、図35のものと実質的に相違はない。これに対し、図38の映像表示ユニット11″では、図37について説明した切り換えスイッチ11SWに替えて、重力感知センサー11GVが設けられている。この重力感知センサー11GVは映像表示ユニット11″の姿勢が上下反転すると、このように姿勢が反転したことを検知して、図37の映像表示ユニット11″における切り換えスイッチ11SWが押圧された場合と等価な信号を回路基板11Sa の表示素子駆動回路に与えるため、映像表示ユニット11″の姿勢を上下反転させても図36の(C)部について説明した場合と同様に映像表示面11dでの映像は成立して見えるようになる。
【0179】
図39は図38の映像表示ユニット11″に設けられる重力感知センサー11GV、回路基板11Sa 、表示素子11L(LCD)が電気的に接続されてなるアセンブリの例を示す図である。
この実施の形態では、上述した主要な回路および表示素子がアセンブリとして一体化されているため組み立てが容易となる。
【0180】
図40は図34について説明した映像表示ユニット11′の変形例をそれに対応する映像のコントローラ110と共に示す斜視図である。
【0181】
図40のコントローラ110はその筐体側面部に映像表示ユニット11′の映像表示面部を含む部分を収容可能な空所である表示ユニット収容部120が設けられている。コントローラ110と筐体側面部に映像表示ユニット11′とは表示ユニット収容部120の奥部で図34について説明したものと同様、適宜のコネクタ等の電気的結合手段により結合されて、両者間の信号並びに電源の授受を行なうことができるように構成されている。コントローラ110の上面側に臨んで光学的な像拡大手段130が設けられている。
【0182】
図41は図40の映像表示ユニット11′ならびにコントローラ110の上面側に臨んで設けられた像拡大手段の光学系の構成を示す模式図である。
LCD等でなる表示素子11Lの背後にバックライト11BLが配されている。表示素子11Lによる像は2つの非球面が対向してなる部分を有するプリズム様の光学要素11OPを通して表示面11dから外部に出射され、正レンズを含んでなる拡大光学系131を通して光学的に拡大されて、拡大表示窓110dから観察されるようになる。
この図41の装置を用いれば、映像表示ユニット11′を頭部に装着する煩わしさから開放された状態で机上に載置された装置の映像を光学的に拡大された見やすい状態で観察することができる。
【0183】
【発明の効果】
本願発明によれば、OA分野等の用途における現実の使用状況において軽便な頭部装着型映像表示装置を実現できる。また、折り畳んだ際にはすぐれた携帯性を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態としての頭部装着型映像表示装置1の斜視図である。
【図2】図1の頭部装着型映像表示装置を装着者が装着した状態を示す図である。
【図3】図1および図2の実施の形態の装置の平面図である。
【図4】図1および図2の実施の形態の装置の一部断面左側面図である。
【図5】図4の実施の形態の装置の回動範囲規制手段の構成ならびに作用を詳細に説明するための要部斜視図である。
【図6】図5の装置要部に関する平面図である。
【図7】図5を用いて説明される実施の形態の変形例としての装置の回動範囲規制手段の構成ならびに作用を詳細に説明するための要部斜視図である。
【図8】図7の回動範囲規制手段における両リヤフレームの開度の調節のための機構ならびにその作用を説明するための模式図である。
【図9】本発明の一つの実施の形態としての頭部装着型映像表示装置のフレームの強度メンバー部の構造を説明するための要部斜視図である。
【図10】図9のフレームの一点鎖線図示の面SEで見たときの種々の断面形状の例を示す断面図である。
【図11】本発明の他の実施の形態としての頭部装着型映像表示装置を示す斜視図である。
【図12】本発明の更に他の実施の形態を示す斜視図である。
【図13】図12について説明される係合機構に各対応する係合片が差し込まれて結合した状態を示す図である。
【図14】本発明の更に他の実施の形態を示す斜視図である。
【図15】図14の実施の形態における各連結機構の構成例を説明するための模式図である。
【図16】本発明の更に他の実施の形態を示す斜視図である。
【図17】図16の実施の形態における左リヤフレームの前部メンバーに対する後部メンバーである左側第1押圧支持部および左側第2押圧支持部の回動変位の様子を示す模式図である。
【図18】図16および図17の実施の形態の変形例を示す図である。
【図19】本発明の更に他の実施の形態を示す斜視図である。
【図20】本発明の更に他の実施の形態を示す斜視図である。
【図21】図20の実施の形態に適用され得る連結機構の構成例を示す要部側面図である。
【図22】図21の実施の形態の変形例を示す要部側面図である。
【図23】図20乃至図22に基づいて説明される実施の形態の変形例を示す本発明の装置の斜視図である。
【図24】図23の変形例に適用され得る連結機構の構成例を示す要部側面図である。
【図25】図24の例の要部拡大図である。
【図26】本発明の実施の形態における映像表示ユニットの一つの構成例を示す斜視図である。
【図27】図26について説明される映像表示ユニット中の回路基板とバイザーとが信号ラインで結ばれてなるアッセンブリーを示す斜視図である。
【図28】図26について説明される映像表示ユニットの変形例を示す斜視図である。
【図29】図26について説明される映像表示ユニットの他の変形例を示す図である。
【図30】図26について説明される映像表示ユニットの更に他の変形例を示す斜視図である。
【図31】図30の映像表示ユニットの細部を説明するための図である。
【図32】図30および図31について説明されるバイザーを映像表示ユニットの右側に張り出すようにして取り付けた状態を示す図である。
【図33】図30および図31について説明されるバイザーを映像表示ユニットの左側に張り出すようにして取り付けた状態を示す図である。
【図34】更に他の変形例としての映像表示ユニットをそれに対応する映像のコントローラと共に示す斜視図である。
【図35】更に他の実施の形態における映像表示ユニット11″を示す斜視図である。
【図36】図35について説明される映像表示ユニットを上下を反転して用いる場合の映像の表示の状況を説明するための模式図である。
【図37】図38は映像の表示を反転させる機能を持った映像表示ユニットの構成を説明するための模式図である。
【図38】映像の表示を反転させる機能を持った映像表示ユニットの構成を説明するための模式図である。
【図39】図38の映像表示ユニットに設けられる重力感知センサー、回路基板、表示素子が電気的に接続されてなるアセンブリの例を示す図である。
【図40】図34について説明される映像表示ユニットの変形例をそれに対応する映像のコントローラと共に示す示す斜視図である。
【図41】図40の映像表示ユニットならびにコントローラの上面側に臨んで設けられた像拡大手段の光学系の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 頭部装着型映像表示装置
2 装着者
2F 前頭部位
2L 左側頭部位
2Ll 左側頭下方部位
2Lu 左側頭上方部位
2R 右側頭部位
2Rl 右側頭下方部位
2Ru 右側頭上方部位
10 フレーム
10C 連結機構
10M メインフレーム
10L 左リヤフレーム
10Ll 左側第2押圧支持部
10Lu 左側第1押圧支持部
10Lh 左側ヒンジ部
10Lj1,10Lj2,10Lj1′,10Lj2′ 連結機構
10R 右リヤフレーム
10Rl 右側第2押圧支持部
10Ru 右側第1押圧支持部
10Rh 右側ヒンジ部
10Rj1,10Rj2,10Rj1′,10Rj2′ 連結機構
11,11′,11″ 映像表示ユニット
11V バイザー
12F,12Ll,12Lu,12Rl,12Ru パッド
13L,13R 回動範囲規制手段
19L,19R 係合機構19L
30 ヘアバンド
40L,40R 連結機構
50 六角柱状のメンバー
51 係合凹部
51a 開放部
52 構造メンバー
53 スイッチ
53a 操作子
60 ヘッドモーションセンサ・ユニット
61 ヘッドモーションセンサ・ボックス
100,110 コントローラ

Claims (4)

  1. 装着者の左側頭部位乃至同部位の前方部位においては額近傍から頭部後方に向けて配置される1本のフレーム部分を有すると共に後方部位ではこのフレーム部分から二股状に分岐して延出する2本のフレーム部分を有しておりこの2本のフレーム部分の先端側部位にはそれぞれ左側頭部位乃至同部位の後方部位で前後方向には概略同位置であって上下の水準位置を異にする2位置である左側頭上方部位および左側頭下方部位に対して該両部位の概略法線方向に夫々所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた左側第1押圧支持部および左側第2押圧支持部を有しかつ二股状に分岐した2本のフレーム部分のうちの下方側のフレームは左耳に当接してその位置が規制できるべく構成された左側リヤフレームと
    上記装着者の右側頭部位乃至同部位の前方部位においては額近傍から頭部後方に向けて配置される1本のフレーム部分を有すると共に後方部位ではこのフレーム部分から二股状に分岐して延出する2本のフレーム部分を有しておりこの2本のフレーム部分の先端側部位にはそれぞれ右側頭部位乃至同部位の後方部位で前後方向には概略同位置であって上下の水準位置を異にする2位置である右側頭上方部位および右側頭下方部位に対して該両部位の概略法線方向に夫々所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた右側第1押圧支持部および右側第2押圧支持部を有しかつ二股状に分岐した2本のフレーム部分のうちの下方側のフレームは右耳に当接してその位置が規制できるべく構成された右側リヤフレームと
    ならびに上記装着者の前頭部位乃至同部位近傍部位に対して該部位の概略法線方向に所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた頭部押圧支持部を有すると共に上記左右のリヤフレームと連結されたメインフレームと、
    を有し、
    上記左側及び右側リヤフレームとメインフレームに設けられた上記5つの押圧支持部からの押圧力の合力によって装着者の頭部に対して位置規制されるように構成されてなることを特徴とする頭部装着型映像表示装置。
  2. 装着者の左側頭部位乃至同部位の前方部位においては額近傍から頭部後方に向けて配置される1本のフレーム部分を有すると共に後方部位ではこのフレーム部分から二股状に分岐して延出する2本のフレーム部分を有しておりこの2本のフレーム部分の先端側部位にはそれぞれ左側頭部位乃至同部位の後方部位で前後方向には概略同位置であって上下の水準位置を異にする2位置である左側頭上方部位および左側頭下方部位に対して該両部位の概略法線方向に夫々所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた左側第1押圧支持部および左側第2押圧支持部を有しかつ二股状に分岐した2本のフレーム部分のうちの下方側のフレームは左耳に当接してその位置が規制できるべく構成されると共に弾性力を有する左側リヤフレームと、
    上記装着者の右側頭部位乃至同部位の前方部位においては額近傍から頭部後方に向けて配置される1本のフレーム部分を有すると共に後方部位ではこのフレーム部分から二股状に分岐して延出する2本のフレーム部分を有しておりこの2本のフレーム部分の先端側部位にはそれぞれ右側頭部位乃至同部位の後方部位で前後方向には概略同位置であって上下の水準位置を異にする2位置である右側頭上方部位および右側頭下方部位に対して該両部位の概略法線方向に夫々所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた右側第1押圧支持部および右側第2押圧支持部を有しかつ二股状に分岐した2本のフレーム部分のうちの下方側のフレームは右耳に当接してその位置が規制できるべく構成されると共に弾性力を有する右側リヤフレームと、
    ならびに上記装着者の前頭部位乃至同部位近傍部位に対して該部位の概略法線方向に所 定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた頭部押圧支持部を有すると共に上記左右のリヤフレームに対してそれぞれ回動可能に連結されたメインフレームと、
    を有し、
    上記左側及び右側リヤフレームとメインフレームに設けられた上記5つの押圧支持部からの押圧力の合力によって装着者の頭部に対して位置規制されるように構成されてなり、
    かつ、上記左右のリヤフレームにはそれぞれメインフレームに対して回動可能な範囲を自在に規制できる回動範囲規制手段を設けたことを特徴とする頭部装着型映像表示装置。
  3. 装着者の左側頭部位乃至同部位の前方部位においては額近傍から頭部後方に向けて配置される1本のフレーム部分を有すると共に後方部位ではこのフレーム部分から二股状に分岐して延出すると共に当該フレーム部分に対して回動自在に設けられた2本のフレーム部分を有しておりこの2本のフレーム部分の先端側部位にはそれぞれ左側頭部位乃至同部位の後方部位で前後方向には概略同位置であって上下の水準位置を異にする2位置である左側頭上方部位および左側頭下方部位に対して該両部位の概略法線方向に夫々所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた左側第1押圧支持部および左側第2押圧支持部を有しかつ二股状に分岐した2本のフレーム部分のうちの下方側のフレームは左耳に当接してその位置が規制できるべく構成されると共に弾性力を有する左側リヤフレームと、
    上記装着者の右側頭部位乃至同部位の前方部位においては額近傍から頭部後方に向けて配置される1本のフレーム部分を有すると共に後方部位ではこのフレーム部分から二股状に分岐して延出すると共に当該フレーム部分に対して回動自在に設けられた2本のフレーム部分を有しておりこの2本のフレーム部分の先端側部位にはそれぞれ右側頭部位乃至同部位の後方部位で前後方向には概略同位置であって上下の水準位置を異にする2位置である右側頭上方部位および右側頭下方部位に対して該両部位の概略法線方向に夫々所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた右側第1押圧支持部および右側第2押圧支持部を有しかつ二股状に分岐した2本のフレーム部分のうちの下方側のフレームは右耳に当接してその位置が規制できるべく構成されると共に弾性力を有する右側リヤフレームと、
    ならびに上記装着者の前頭部位乃至同部位近傍部位に対して該部位の概略法線方向に所定の押圧力を以て接触することによって自己と装着者頭部の該当接触位置との相対変位を規制するようになされた頭部押圧支持部を有すると共に上記左右のリヤフレームに対してそれぞれ回動可能に連結されたメインフレームと、
    を有し、
    上記左側及び右側リヤフレームとメインフレームに設けられた上記5つの押圧支持部からの押圧力の合力によって装着者の頭部に対して位置規制されるように構成されてなり、
    かつ、上記左右のリヤフレームにはそれぞれメインフレームに対して回動可能な範囲を自在に規制できる回動範囲規制手段を設けた
    ことを特徴とする頭部装着型映像表示装置。
  4. 上記メインフレームに取り付けられる単眼式の映像表示ユニットと、
    上記映像表示ユニットに取り付けられ当該映像表示ユニットによる映像を観察しない方の眼に対してその前方視野に係る可視光透過率を規制すると共に当該映像表示ユニットに対して収納可能に構成され収納状態において当該映像表示ユニットの映像表示面を覆うように構成されたバイザーをさらに設けたことを特徴とする請求項 1 乃至3のいずれかに記載の頭部装着型映像表示装置。
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