JP3853597B2 - 粉粒体運搬車等による輸送方法 - Google Patents

粉粒体運搬車等による輸送方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉粒体運搬車等による輸送方法に関する。すなわち、粉粒体運搬車やコンテナのタンクで、セメント,小麦粉,化成品,その他の粉粒体を、ばら状の散積状態で積込んで、輸送する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
《技術背景について》
粉粒体運搬車は、そのタンクに、セメント,小麦粉,化成品,その他の粉粒体を、積込み設備から散積状態で積込んで、運搬し、荷卸設備に荷卸する。
そして、このような粉粒体運搬車による輸送に際し(含む駐車保管中)、タンク内に水滴が発生して、粉粒体がタンクに付着してカビ等の発生の原因となったり、粉粒体によっては固化の原因となったりすることがあった。
すなわち、積込み設備にて粉粒体運搬車のタンク内に粉粒体を積込んだ後、駐車場における駐車保管中(特に夜間)や荷卸設備への運搬中(特に冬季)に、外気温度が低下すると、タンク内に水滴が発生しやすくなる。温度低下に伴ない、タンク内の飽和蒸気圧値が低下すると共に、タンク内のエアー中に含まれていた湿気や粉粒体から生じた湿気が原因となって、タンク内の湿度が上昇し、100%を越えて、凝結により水滴が発生しやすくなる。
特に、外気と接するタンク壁付近において水滴の発生が著しく、積込まれた粉粒体が、タンク壁にこびり付くように付着してカビ等が発生したり、粉粒体によっては、グラニュー糖のように固化してしまうことがあった。
【0003】
《従来技術について》
そこで従来、粉粒体運搬車のタンクにファンを付設し、外気とタンク内で、エアーを循環させることも行われていた。
すなわち、粉粒体を積込んだ後の駐車保管中や運搬中等、荷卸するまでの輸送に際しファンを廻し、もって、外気のエアーをタンク内に送り込むと共に、タンク内の湿度が上昇し凝結し易くなったエアーを、付設された開の排気弁等を介して外気へと送り出す。
このように、エアーを循環させることにより、タンク内における水滴発生を防止し、もって、積込まれた粉粒体のタンク壁への付着、カビ等の発生、固化等を、回避せんとすることも行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
《問題点について》
ところで、このような従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。まず第1に、タンク内における水滴発生の防止が、確実でないという問題があった。
特に、ファンを廻すことにより、外気のエアー中の湿気がそのままタンク内に送り込まれてしまい、天気が雨の時には逆効果となることさえある等、依然として水滴発生、そして積込まれた粉粒体のタンク壁への付着、カビ等の発生、固化等が指摘されていた。
第2に、ファンを廻し続けることを要し、面倒であり、コスト面や保安面にも問題があった。
すなわち、外気のエアー中の湿気がタンク内に送り込まれてしまうので、このような湿気を外気へと再び送り出さねばならず、粉粒体を積込んだ後の駐車保管中(例えば夜間)や運搬中等、輸送に際し荷卸するまでの間ずっとファンを廻し続けることを要し、好ましくないとの指摘があった。
【0005】
《本発明について》
本発明は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものであって、ボンベに畜圧され常温程度まで冷却しておいた高圧エアーを、積込み前や輸送中において、大気圧下のタンク内に向け放出し、もって、タンク内を乾燥エアーで満たすと共に、タンク内の湿気を帯びたエアーを、外気へと送り出すようにしたこと、を特徴とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
《請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。すなわち、この粉粒体運搬車等による輸送方法は、粉粒体運搬車やコンテナのタンクで、セメント,小麦粉,化成品,その他の粉粒体を、輸送する方法に関する。
そして予め、ボンベにコンプレッサにて高圧エアーを畜圧した後、常温程度まで冷却して、準備された該ボンベの下部に凝結した水が溜まった状態とし、もって湿気が該水となって除去された高圧エアーを、該ボンベ内に保管しておく。
そしてまず、該タンクに付設された排気弁を開に切換えてから、該粉粒体を積込む前の大気圧下の該タンク内に向け、該ボンベの高圧エアーを放出し、もって、該タンク内を放出されて膨張した乾燥エアーで満たすと共に、該タンク内の湿気を帯びたエアーを、開の該排気弁から外気へと送り出してから、該排気弁を閉に切換える。
それから、該タンク上に付設されたマンホールから、該タンク内に該粉粒体をばら状の散積状態で積込む。
【0007】
しかる後、事後の積込み後,駐車保管中,運搬中等の輸送中において、該粉粒体が積込まれ該排気弁を開に切換えた大気圧下の該タンク内に向け、該ボンベの高圧エアーを放出し、もって、該タンク内を放出されて膨張した乾燥エアーで満たすと共に、積込み時に該タンク内に流入した湿気や該粉粒体から生じた湿気、その他の湿気を帯びたエアーを、開の該排気弁から外気へと送り出してから、該排気弁を閉に切換えておく。
そこで、荷卸しするまでに、外気温度が低下した場合において、該タンク内の凝結による水滴発生が防止されること、を特徴とする。
【0008】
《作用について》
本発明に係る粉粒体運搬車等による輸送方法は、このようになっているので、次のようになる。
積込み設備には、コンプレッサが配設されており、準備された各ボンベに高圧エアーが畜圧され、畜圧された高圧エアーは、高温化されて飽和蒸気圧値が上昇すると共に、多量の湿気つまり水蒸気を含有している。
それから、各ボンベの高圧エアーは、外気を利用して常温程度まで冷却されて飽和蒸気圧値が低下し、含有していた多くの湿気つまり水蒸気が凝結し、水となって各ボンベの下部に溜まる。このようにして、各ボンベ内の高圧エアーは、多くの湿気が水となって除去された状態で、保管される。
そして、粉粒体を積込む前に、粉粒体運搬車やコンテナの大気圧下のタンク内に向けて、ボンベ内の高圧エアーが放出され、タンク内は、放出されて膨張した乾燥エアーで満たされ、湿気を帯びたエアーは外気へと送り出される。
【0009】
それから粉粒体が、マンホールからタンク内に、ばら状の散積状態で積込まれ、粉粒体が積込まれた粉粒体運搬車やコンテナのタンクは、必要に応じ駐車場にて駐車保管された後、運搬されて、荷卸される。
そして、積込み直後や駐車保管中や運搬中において、粉粒体が積込まれた大気圧下のタンク内に向けて、ボンベ内の高圧エアーが放出される。もって、タンク内は放出されて膨張した乾燥エアーで満たされ、積込み時に流入した湿気,粉粒体から生じた湿気,その他の湿気を帯びたエアーは、外気へと送り出される。
このようにして、輸送に際しタンク内は乾燥エアーで満たされており、外気温度が低下し飽和蒸気圧値が低下した場合、凝結による水滴の発生は防止される。しかもこれは、ボンベの高圧エアーを冷却,放出することにより、簡単容易に実現される。
【0010】
【発明の実施の形態】
《図面について》
以下本発明を、図面に示す発明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態の説明に供する正面説明図であり、(1)図は、コンプレッサからボンベに高圧エアーを畜圧するステップを示し、(2)図は、準備されたボンベを示し、(3)図は、粉粒体の積込み前のタンクに、高圧エアーを放出するステップを示し、(4)図は、粉粒体が積込まれたタンクに、高圧エアーを放出するステップを示す。
図2は、粉粒体運搬車の説明に供し、(1)図は、粉粒体を積込むステップを示し、(2)図は、運搬中のステップを示し、(3)図は、荷卸中のステップを示す。
【0011】
《粉粒体運搬車1等について》
まず、図2を参照しつつ、粉粒体運搬車1等について概説する。粉粒体運搬車1はバルク車とも称され、セメント,小麦粉,その他から選択された1種類の粉粒体Aを、車台2等の車体上に搭載されたタンク3内に、積荷としてばら状の散積状態で積込んで、輸送する。
タンク3に積込まれる粉粒体Aとしては、上述以外にも、カーボン,砂,米,その他の穀物,グラニュー糖,その他の食品,化成品,薬品,その他,等々が考えられる。
タンク3は、ステンレスその他の金属製の1槽式よりよりなり、前後が閉鎖された略円筒状をなし、底面が前後から中央に向けそれぞれ下降傾斜すると共に、頂面は前後に直線状をなしている。タンク3の頂面には、粉粒体Aの積込み用のマンホール4が設けられており、マンホール4は、円形の開口部と蓋とからなっている。図中、5は粉粒体運搬車1の車輪、6はキャブである。
【0012】
そして粉粒体運搬車1は、タンク3内に粉粒体Aを、積込み設備7から散積状態で積込んで、運搬し、荷卸設備8に荷卸しする。積込み設備7で積込んだ後、駐車場で長時間(例えば一晩程度)、駐車保管されることも多い。粉粒体Aは、このように粉粒体運搬車1にて、輸送される。
積込み設備7は、図2の(1)図に示したように、地上に立設され粉粒体Aが貯蔵されたサイロ9を備えてなり、サイロ9下に、排出バルブ10付の排出口11が付設されている。排出口11下には、粉粒体運搬車1が停車可能なスペースが形成されており、粉粒体運搬車1は、タンク3上のマンホール4が、サイロ9下の排出口11に対向位置すべく停車される。
そして排出口11下には、フレキシブルなキャンバス導管12の上端が連結され、キャンバス導管12の下端が、停車した粉粒体運搬車1のタンク3上のマンホール4の開放された開口部に接続され、もって、粉粒体Aの積込みが行われる。
【0013】
荷卸設備8は、図2の(3)図に示したように、地上に立設され粉粒体Aが貯蔵されるサイロ13を備えてなる。
又、粉粒体運搬車1のタンク3には、空気導入管(図示せず)が接続されており、荷卸しに際しては、車載のコンプレッサその他から空気導入管を介し、加圧エアーをタンク3内に吹き込む。もって、タンク3内を加圧すると共に、積み込まれた粉粒体Aを混合,エアレーション,流動化させて、下降傾斜した底面に沿って流下させる。
そして、流下した粉粒体Aを、内外の圧力差を利用しつつ、タンク3内の下部の中央に開口した排出管14から、外部の受入管15を経由して、荷卸設備8のサイロ13へと荷卸しする。
粉粒体運搬車1等は、概略このようになっている。
【0014】
《本発明について》
以下、図1を参照しつつ、本発明について説明する。この輸送方法は、このような粉粒体運搬車1やコンテナのタンク3において、粉粒体Aを輸送する方法に関する。
そして予め、ボンベ16に高圧エアーBを蓄圧すると共に、常温温度まで冷却しておき、輸送に際し、ボンベ16の高圧エアーBを、大気圧下のタンク3内に向けて放出する。
これらについて、▲1▼準備ステップ,▲2▼積込み前の放出ステップ,▲3▼粉粒体Aの積込み,運搬ステップ等,▲4▼積込み後の放出ステップの順に説明する。
【0015】
《▲1▼準備ステップについて》
まず、図1の(1)図,(2)図に示したように、▲1▼準備ステップでは、予め、ボンベ16にコンプレッサ17にて高圧エアーBを蓄圧した後、常温程度まで冷却して、準備されたボンベ16の下部に凝結した水Cが溜まった状態としておく。
すなわち、積込み設備7にはコンプレッサ17が配設されており、準備された各ボンベ16に、コンプレッサ17を用いて高圧エアーBが畜圧される。そして、このように各ボンベ16に畜圧された高圧エアーBは、高温化されて飽和蒸気圧値が上昇すると共に、多量の湿気つまり水蒸気を含有している。
それから、外気Dを利用して各ボンベ16が冷却され、畜圧されていた高圧エアーBは、常温程度まで冷却されて飽和蒸気圧値が低下し、含有していた多くの湿気つまり水蒸気が凝結し、水Cとなって各ボンベ16の下部に溜まった状態となる。
このようにして、多くの湿気が水Cとなって除去された高圧エアーBが、準備された各ボンベ16内に畜圧されて、保管される。
【0016】
このような▲1▼準備ステップについて、更に詳述する。図1の(1)図に示したように、積込み設備7に設置されるコンプレッサ17は、14.7MPa〜29.4MPa(150kgf/cm〜300kgf/cm)程度の高圧エアーB、例えば29.4MPa(300kgf/cm)の高圧エアーBを、各ボンベ16に蓄圧せしめる。電源としては、AC200Vが使用される。
ボンベ16は、例えば容量47Lのものが複数本準備され、キャスター付となっている。ボンベ16は、通常は積込み設備7に保管,使用されるが、ポータブル性に優れた容量4L程度のものを、粉粒体運搬車1への車載用として、つまり運搬中における放出用として、用いることも考えられる。
又、ボンベ16には、減圧弁18,安全弁19,フィルタ20,コネクタ付の接続ホース21等が、付設されている。減圧弁18に代えて、絞り弁やオリフィスを用いることも可能である。
【0017】
そして、常温の外気Dをコンプレッサ17を用いて圧縮して、ボンベ16に蓄圧された高圧エアーBは、例えば29.4MPa(300kgf/cm)程度に圧縮,蓄圧されたことに伴い、高温化されており、飽和蒸気圧値が極めて上昇している。もって、この高圧エアーBは、蓄圧に伴い多量の湿気つまり水蒸気を含有しているものの、これらは気化状態を保持している。
しかる後、図1の(2)図に示したように、このような高圧エアーBが蓄圧された各ボンベ16は、その後保管されるが、保管中に外気Dにて常温程度まで冷却される。
そこで、各ボンベ16内に蓄圧された高圧エアーBも、常温程度まで冷却され、その飽和蒸気圧値が低下する。もって、この高圧エアーBは、上述したように元々常温の外気Dが圧縮されたものであるが、圧縮に伴い多量の湿気を含有しているので、再び常温となった時点で湿度が例え100%であっても、残余の多量の湿気つまり水蒸気が凝結し、水Cとなって各ボンベ16の下部に溜まるようになる。
▲1▼準備ステップでは、このように積込み設備7において、多くの湿気つまり水蒸気が水Cとなって除去された状態の高圧エアーBが、各ボンベ16内に蓄圧されて、保管される。
【0018】
《▲2▼積込み前の放出ステップについて》
次に、図1の(3)図に示したように、▲2▼積込み前の放出ステップでは、粉粒体Aを積込む前の大気圧下のタンク3内に向け、ボンベ16の高圧エアーBが放出され、タンク3内が乾燥エアーEで満たされる。
すなわち、粉粒体運搬車1やコンテナのタンク3に粉粒体Aを積込む前に、大気圧下のタンク3内に向けて、準備されたボンベ16内の高圧エアーBを、減圧しつつ適宜流量を調整して放出する。
もって、粉粒体Aが積込まれるタンク3内は、放出されて膨張した乾燥エアーEで満たされ、タンク3内のそれまでの湿気を帯びたエアーは、外気Dへと送り出され、積込み準備が完了する。
【0019】
このような▲2▼積込み前の放出ステップについて、更に詳述する。前述した▲1▼準備ステップで保管,準備されていた、例えば容量47Lの1本のボンベ16が用いられ、このボンベ16に蓄圧されていた高圧エアーBが、接続ホース21,減圧弁18等を介し、積込み設備7に駐車した粉粒体運搬車1等のタンク3側の専用の注入口22から、タンク3内に放出される。
このように放出される高圧エアーBは、減圧弁18等にて、その圧力や流量が調整され、大気圧程度に減圧されると共に、少流量となってタンク1内に流し込まれる。
例えば、47Lのボンベ16で29.4MPa(300kgf/cm)の場合、16L/minの流量に設定すると、15時間程度かけて、高圧エアーBがタンク3内に放出されることになる。勿論、より流量を増やして、8時間程度で放出することも予想され、更に流量を増やし、数十分程度の短時間の内に放出するようにしてもよい。このような流量調整は、減圧弁18等にて行われる。
【0020】
そして、このようにタンク3内に放出された高圧エアーBは、極めて乾燥した乾燥エアーEとなる。
すなわち、タンク3は予め付設された排気弁23が開に切換えられており、タンク3内は大気圧下に保持されている。
そこで高圧エアーBは、このようなタンク3内に大気圧程度に減圧されつつ放出されることにより、膨張し(例えば47Lのものが14m程度以上となる)、比例して、含有された湿気の割合つまり水蒸気圧力は、大きく低下する。
【0021】
このようにして、高圧エアーBの放出に基づき、タンク3内は、湿度が極めて低い乾燥エアーEが生成され、乾燥エアーEで満たされるに至る。
これと共に、それまでタンク3内にあった湿気を帯びたエアーは、開の排気弁23から、外気Dへと送り出される。勿論、乾燥エアーEはタンク3内に広がりつつ、それまでタンク3内にあったエアーから、若干の湿気つまり水蒸気を吸収する。開の排気弁23は事後、閉に切換えられる。
▲2▼積込み前の放出ステップでは、このようにして、タンク3内が乾燥エアーEで満たされる。
【0022】
《▲3▼粉粒体Aの積込み,運搬ステップ等》
それから、タンク3上に付設されたマンホール4から、タンク3内に粉粒体Aが、ばら状の散積状態で積込まれる。
すなわち、積込み設備7においては、上述した▲2▼積込み前の放出ステップの後、タンク3上のマンホール4から、タンク3内に、セメント,小麦粉,化成品,その他の粉粒体Aが、ばら状の散積状態で積込まれる(図2の(1)図を参照)。
そして、積込み設備7において、このように粉粒体Aが積込まれた粉粒体運搬車1やコンテナのタンク3は、必要に応じ駐車場にて駐車保管され(図2の(2)図を参照)た後、運搬されて(図2の(2)図を参照)、荷卸設備8にて荷卸される(図2の(3)図を参照)。
【0023】
《▲4▼積込み後の放出ステップについて》
さて、このような粉粒体Aの積込み後,駐車保管中,運搬中等の輸送中において、図1の(4)図に示したように、粉粒体Aが積込まれた大気圧下のタンク3内に向け、ボンベ16の高圧エアーBが放出され、タンク3内が乾燥エアーEで満たされる。
すなわち、前述した▲3▼粉粒体Aの積込み,運搬ステップ等、つまり積込み直後,駐車保管中,運搬中等において、粉粒体Aが積込まれた大気圧下のタンク3内に向けて、再び、準備されたボンベ16内の高圧エアーBを、減圧しつつ適宜流量を調整して放出する。
もって、粉粒体Aが積込まれたタンク3内は、放出されて膨張した乾燥エアーEで満たされ、積込みに伴ないタンク3内に流入していた湿気を帯びたエアーや、積込まれた粉粒体Aから生じた湿気を帯びたエアー、その他の湿気を帯びたエアーは、外気Dへと送り出される。
【0024】
このような、▲4▼積込み後の放出ステップについて、更に詳述する。前述した▲2▼積込み前の放出ステップで、乾燥エアーEで満たされていたタンク3内には、その後、積込み設備7において実施された、▲3▼粉粒体Aの積込みステップにおいて、粉粒体Aが積込まれる。
そして、このような積込みに伴い、マンホール4を介し、粉粒体Aと共に湿気を帯びたエアーが、タンク3内へと流入する。更に、タンク3内へ積込まれた粉粒体Aからも湿気が生じ、タンク3内に充満する。又、最初からタンク3内に残留していた湿気を帯びたエアーも考えられる。
そこで再び、準備されたボンベ16内の高圧エアーBが、タンク3内へと放出され、もって、粉粒体Aが積込まれたタンク3内が、乾燥した乾燥エアーEで満たされる。
ボンベ16からタンク3内への高圧エアーBの放出、その時間、放出された高圧エアーBに基づく乾燥エアーEの生成、湿気を帯びたエアーの開の排気弁23から外気Dへの送り出し、等々については、▲2▼積込み前の放出ステップにおいて、前述した所に準じるので、その説明は省略する。
【0025】
そして、このような積込み後の放出は、イ.積込み設備7において積込み直後や、ロ.駐車場等における駐車保管中や、ハ.荷卸設備8へと道路を走行する運搬中等において、実施される。
つまり、これらイ,ロ,ハのいずれか、又はイ,ロ,ハのすべて、又はイ,ロ,ハ中の2組の組み合わせ、等において実施される。
又、原則的にはこのような各実施毎に、例えば容量47Lの1本のボンベ16が1回使用されるが、ロ.の駐車保管中に実施する場合、駐車保管が数日等の長時間にわたる時は、複数本のボンベ16が使用され、1日1本の割合で取り換え使用される。ハ.の運搬中に実施する場合は、多数本の容量4L等のボンベ16を用い、一度に又は複数回に分けて実施される。
なお、このような高圧エアーBの放出実施に際し、開に切換えられていたタンク3の排気弁23は、事後、閉に切換えられる。▲4▼積込み後の放出ステップでは、このようにして、粉粒体Aが積込まれたタンク3が、乾燥エアーEで満たされる。
【0026】
《作用等について》
本発明に係る粉粒体運搬車1等による輸送方法は、以上説明したように構成されている。そこで、以下の第1,第2のようになる。
第1に、本発明の粉粒体運搬車1等による輸送方法によると、粉粒体Aを積込む直前,粉粒体Aを積込んだ直後,その他の駐車保管中,運搬中等々、荷卸するまでの輸送に際し、タンク3内は乾燥エアーEで満たされている。
そこで、外気D温度が低下し、タンク3内の飽和蒸気圧値が低下した場合においても、タンク3内に凝結により水滴が発生することは、確実に防止される。
【0027】
すなわち、イ.積込み設備7において粉粒体Aを積込んでから(図2の(1)図を参照)、ロ.駐車場等における駐車保管中(特に夜間)(図2の(2)図を参照)や、ハ.荷卸設備8へと走行,運搬中(図2の(2)図を参照)等、積込みから荷卸しまでの輸送に際し、外気D温度が低下した場合において、タンク3内に水滴が発生することは、防止される。
外気D温度が低下し、タンク3内の飽和蒸気圧値が低下した場合であっても、タンク3内は、乾燥エアーEで満たされている(図1の(3)図,(4)図を参照)。
もって、タンク3内の湿度は極めて低く、100%を越えることはないので、タンク3内に凝結により水滴が発生することは、回避される。
【0028】
第2に、しかもこれは、ボンベ16の高圧エアーBを冷却,放出することにより、簡単容易に実現される。
すなわち、ボンベ16に高圧エアーBを蓄圧して、常温程度まで冷却しておき(図1の(1)図,(2)図を参照)、粉粒体Aの輸送に際し、粉粒体運搬車1やコンテナのタンク3に向けて、高圧エアーBを放出する(図1の(3)図,(4)図を参照)、という簡単なステップにより、上述した第1の点が容易に実現される。
つまり、前述した▲1▼準備ステップ,▲2▼積込み前の放出ステップ,▲4▼積込み後の放出ステップにより、タンク3内における水滴発生は防止される。
そして操作も、ボンベ16からタンク3に高圧エアーBを放出する操作だけでよく、又、設備も、コンプレッサ17とボンベ16とを準備するだけでよく、簡単である。
【0029】
《その他》
なお第1に、上述した図示例は、粉粒体運搬車1のタンク3に関するものであったが、本発明の輸送方法は、これに限定されるものではない。
例えば、粉粒体Aを積込んで保管,輸送するコンテナのタンク3についても、適用可能であり、この種のコンテナは、トラック等の車輌,鉄道車輌,船舶,航空機等々に、搭載されて運搬される。
【0030】
なお第2に、本発明の輸送方法では、高圧エアーBのタンク3への放出は、積込み前の放出ステップ(図1の(3)図を参照)と、積込み後の放出ステップ(図1の(4)図を参照)とにわたり、共に必須的に実施される。
【0031】
【発明の効果】
《本発明の特徴》
本発明に係る粉粒体運搬車等による輸送方法は、以上説明したように、ボンベに畜圧され常温程度まで冷却しておいた高圧エアーを、積込み前や輸送中において、大気圧下のタンク内に向け放出し、もって、タンク内を乾燥エアーで満たすと共に、タンク内の湿気を帯びたエアーを、外気へと送り出すようにしたこと、を特徴とする。
もって、本発明の粉粒体運搬車等による輸送方法は、次の効果を発揮する。
【0032】
《第1の効果》
第1に、タンク内における水滴発生が、確実に防止される。すなわち本発明では、予め畜圧されて常温程度まで冷却され、多くの湿気が凝結し水となって除去された高圧エアーが、ボンベから粉粒体運搬車やコンテナのタンクに向けて、放出される。
そこで、タンク内のエアー中に含まれていた湿気や粉粒体から生じた湿気は、外気へと送り出され、タンク内は、乾燥エアーで満たされるようになる。
【0033】
そこで、粉粒体の積込みから荷卸までの輸送に際し、外気温度が低下しても、前述したこの種従来例のように、タンク内に水滴が発生することは、確実に防止される。例え駐車保管や運搬が長時間にわたるようなことがあっても、水滴の発生は、回避される。
特に、外気と接するタンク壁付近において、水滴が発生することは防止され、もって積込まれた粉粒体が、タンク壁にこびり付くように付着してカビ等の発生の原因となることはなく、グラニュー糖のように固化してしまうこともなくなる。
勿論、ファンを廻していた前述したこの種従来例のように、外気のエアー中の湿気が、そのままタンク内に送り込まれて、水滴発生を誘発してしまうようなこともない。
【0034】
《第2の効果》
第2に、しかもこれは、簡単容易に実現される。すなわち本発明では、ボンベに高圧エアーを畜圧して冷却しておき、粉粒体運搬車やコンテナのタンクに向けて放出するという、簡単なステップにより、上述した第1の点が容易に実現される。
すなわち、前述したこの種従来例のように、粉粒体を積込んだ後の駐車保管中(例えば夜間)や運搬中等、輸送に際し荷卸するまでの間ずっと、ファンを廻し続けることを要しない。本発明では、必要に応じボンベからタンクに高圧エアーを放出操作するだけでよく、設備も簡単である等、操作面,コスト面,保安面等にも優れている。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る粉粒体運搬車等による輸送方法について、発明の実施の形態の説明に供する正面説明図であり、(1)図は、コンプレッサからボンベに高圧エアーを畜圧するステップを示し、(2)図は、準備されたボンベを示し、(3)図は、粉粒体の積込み前のタンクに高圧エアーを放出するステップを示し、(4)図は、粉粒体が積込まれたタンクに高圧エアーを放出するステップを示す。
【図2】粉粒体運搬車の説明に供し、(1)図は、粉粒体を積込むステップを示し、(2)図は、運搬中のステップを示し、(3)図は、荷卸中のステップを示す。
【符号の説明】
1 粉粒体運搬車
2 車台
3 タンク
4 マンホール
5 車輪
6 キャブ
7 積込み設備
8 荷卸設備
9 サイロ
10 排出バルブ
11 排出口
12 キャンバス導管
13 サイロ
14 排出管
15 受入管
16 ボンベ
17 コンプレッサ
18 減圧弁
19 安全弁
20 フィルタ
21 接続ホース
22 注入口
23 排気弁
A 粉粒体
B 高圧エアー
C 水
D 外気
E 乾燥エアー

Claims (1)

  1. 粉粒体運搬車やコンテナのタンクで、セメント,小麦粉,化成品,その他の粉粒体を、輸送する方法であって、
    予め、ボンベにコンプレッサにて高圧エアーを畜圧した後、常温程度まで冷却して、準備された該ボンベの下部に凝結した水が溜まった状態とし、もって湿気が該水となって除去された高圧エアーを、該ボンベ内に保管しておき、
    そしてまず、該タンクに付設された排気弁を開に切換えてから、該粉粒体を積込む前の大気圧下の該タンク内に向け、該ボンベの高圧エアーを放出し、もって、該タンク内を放出されて膨張した乾燥エアーで満たすと共に、該タンク内の湿気を帯びたエアーを、開の該排気弁から外気へと送り出してから、該排気弁を閉に切換え、
    それから、該タンク上に付設されたマンホールから、該タンク内に該粉粒体をばら状の散積状態で積込んだ後、
    事後の積込み後,駐車保管中,運搬中等の輸送中において、該粉粒体が積込まれ該排気弁を開に切換えた大気圧下の該タンク内に向け、該ボンベの高圧エアーを放出し、もって、該タンク内を放出されて膨張した乾燥エアーで満たすと共に、積込み時に該タンク内に流入した湿気や該粉粒体から生じた湿気その他の湿気を帯びたエアーを、開の該排気弁から外気へと送り出してから、該排気弁を閉に切換えておくことにより、
    荷卸しするまでに、外気温度が低下した場合において、該タンク内の凝結による水滴発生が防止されること、を特徴とする、粉粒体運搬車等による輸送方法。
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