JP3853489B2 - 扉用蝶番取付け用の補強具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、扉開閉用の蝶番を扉枠に対して安定よく取付ける補強具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、扉を開閉自在に支持する蝶番は2枚の取付片を有し、その一方は扉にねじ止めされ、他方は扉枠の竪枠にねじ止めされる。
【0003】
ここで、扉枠は、金属板をプレス成形したものであるため、薄肉厚であり、上記竪枠にねじ孔を直接形成すると、ねじ山数が不足して蝶番取付け用のビスを強く締付けることができず、取付片を強固に固定することができない。
【0004】
このため、竪枠の蝶番取付部の背面側に厚みのある補強板を取付け、その補強板に形成されたねじ孔にビスをねじ係合して、取付片の取付けの安定化を図るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来から知られている蝶番取付け用の補強板は、扉枠の竪枠に溶接止めによる手段を介して固着されるため、図8(I)に示すように、扉枠20に蝶番6を介して扉22を開閉自在に支持した状態において、地震により、図8(II)に示すように、扉枠20が菱形に変形すると、扉22の戸先き側の端部が扉枠20の下枠24、あるいは上枠25に衝撃的に当接して変形することがある。その変形量が多い場合、扉22を開放させることができず、避難できない場合があり、安全性を確保するうえにおいて、改善すべき点がある。
【0006】
この発明の課題は、地震等によって扉枠が変形しても、扉が変形するのを防止することができるようにした扉用蝶番取付け用の補強具を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、第1の発明においては、扉枠の蝶番取付部の背面側に固着される補強板と、その補強板に衝合された摺動板と、この摺動板を補強板に押圧する弾性部材とから成り、上記補強板には蝶番の取付片に形成されたねじ挿入孔と対向する位置に上下方向に長い長孔を設け、上記摺動板には上記長孔と対向する位置に蝶番取付片の取付け用ねじがねじ係合されるねじ孔を形成した構成を採用している。
【0008】
ここで、弾性部材として皿ばねを用いることができる。
【0009】
上記の構成から成る補強具は、扉枠における竪枠の背面側に補強板を固着し、蝶番の一方の取付片に形成されたねじ挿入孔から補強板の長孔に挿入されたビスを摺動板に設けられたねじ孔にねじ係合し、そのビスの締付けにより上記取付片を固定する。また、蝶番の他方の取付片を扉の吊元側の端面にねじ止めして扉を開閉自在に支持し、扉の戸先き側端部に上向き又は下向きに衝撃力が加わった場合に、補強板と摺動板との間に滑りを生じさせて上記衝撃力を吸収し、扉の変形を防止する。
【0010】
また、第2の発明においては、扉枠の蝶番取付部の背面側に固着される補強板と、その補強板の背面側に取付けられたカバーと、そのカバー内に組込まれて上下方向に移動自在に支持された摺動板とから成り、上記補強板には蝶番の取付片に形成されたねじ挿入孔と対向する位置に上下方向に長い長孔を設け、上記摺動板には上記長孔と対向する位置に蝶番取付片の取付け用ねじがねじ係合されるねじ孔を形成し、上記摺動板の上下方向への移動時に弾性変形し、その復元弾性によって摺動板を初期の組立て位置に復帰させる弾性体を摺動板とカバーとの間に組込んだ構成を採用している。
【0011】
ここで、弾性体としてスプリングを採用することができる。この弾性体の組込みに際して、摺動板の両側に切欠部を形成し、その切欠部に上記弾性体を組込み、その弾性体の上下端部をカバーに形成された上下一対の突出部で受けるようにしている。
【0012】
上記の構成から成る補強具は、扉用蝶番の一方の取付片を摺動板にねじ込まれるビスの締付けにより固定し、扉に上方向又は下方向の衝撃力が作用した場合、摺動板の上下方向の移動によってその衝撃力を吸収する。また、衝撃力が解除されると、弾性体の復元弾性によって扉を元の状態に復帰させる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図1乃至図7に基づいて説明する。
【0014】
図1乃至図3に示すように、この発明に係る補強具は、扉枠の竪枠に取付けられる補強板1と、その補強板1の背面側に衝合される摺動板2と、その摺動板2を覆う箱形のカバー3を有する。
【0015】
図3に示すように、補強板1には、上下端部にビス孔4が形成され、その上下のビス孔4間に上下方向に長い複数の長孔5が設けられている。長孔5の配列は、図4に示す蝶番6の取付片7に形成された複数の挿入孔8と同じ配列とされている。また、補強板1には取付け時の位置決め用の突部9が設けられている。
【0016】
摺動板2には、上記ビス孔4と対向する位置に上下方向に長い長孔10が形成されている。また、摺動板2には補強板1の長孔5と対向する位置にねじ孔11が形成されている。ねじ孔11は前記蝶番6の取付片7に設けられた複数のねじ挿入孔8と同位置に設けられている。
【0017】
前記カバー3には補強板1のビス孔4と対向する位置にナット12が固着され、上記ビス孔4から摺動板2の長孔10に挿入されるビス13が上記ナット12にねじ係合されている。
【0018】
ビス13には、摺動板2とカバー3との間にワッシャ14と皿ばね15とが嵌合されている。皿ばね15はビス13の締付けによって変形し、その復元弾性により摺動板2を補強板1に押圧している。
【0019】
実施の形態で示す補強具は上記の構造から成り、図4はその使用状態を示し、補強板1は扉枠における竪枠21における蝶番取付部の背面に溶接による手段を介して固着されている。
【0020】
蝶番6における2枚の取付片の一方は扉22の吊元側端面にねじ止めされ、他方の取付片7は、その取付片7に形成された複数のねじ挿入孔8から補強板1の長孔5に挿入されて摺動板2のねじ孔11にねじ込まれるビス16の締付けによって竪枠21に取付けられている。
【0021】
ここで、竪枠21にはビス16が挿入される位置に、そのビス16の上下方向の移動を許容する透孔23が設けられている。
【0022】
上記のような扉22の支持状態において、地震等により扉枠が菱形に変形して、扉22の戸先き側端部が扉枠の上枠又は下枠に衝撃的に当接すると、補強板1と摺動板2との間で滑りが生じ、扉22は押圧された方向に移動し、その移動によって扉22の変形が防止される。
【0023】
このため、扉22が開放することができないという不都合の発生を防止し、安全性の確保が図られる。
【0024】
実施の形態のように、ビス13の締付けによって摺動板2の背面側にカバー3を取付けることにより、そのカバー3によって摺動板2を覆うことができるため、扉枠の竪枠21内にコンクリート打ち込む扉枠の固定時に、そのコンクリートが摺動板2の移動を阻害する部分に進入するのを防止することができ、摺動板2としての機能を充分に発揮させることができる。
【0025】
また、ビス13を弛めることにより、皿ばね15の弾性力を弱めることができるため、扉22の高さを任意に調整することができる。
【0026】
図5乃至図7は、この発明に係る補強具の他の実施の形態を示す。この実施の形態に示す補強具は、図1乃至図3に示す補強具のワッシャ14および皿ばね15を省略して、摺動板2を上下方向に移動自在に支持し、上記摺動板2の両側部に一対の切欠部30を設け、各切欠部30にスプリングから成る弾性体31を組込み、一方、カバー3には各弾性体31の上下端部を受ける上下一対の突出部32を形成している。また、摺動板2を移動自在に支持するため、ビス13にカラー33を嵌合し、そのカラー33によって補強板1とナット12間に摺動板2を移動可能とする間隔を保持している。
【0027】
他の構成は、図1乃至図3に示す補強具と同一であるため、同一部品に同一符号を付して説明する。また、補強具の取付けおよび蝶番の取付けも前記と同様であるため、説明を省略する。
【0028】
上記補強具の使用状態において、扉枠の変形により扉に衝撃力が加わると、摺動板2が衝撃力の加わる方向に移動して、その衝撃力を吸収する。このため、扉が変形するのが防止される。
【0029】
ここで、摺動板2が移動すると、弾性体31が弾性変形し、扉に加わる衝撃力が解除されると、その弾性体31の復元弾性によって摺動板2および扉が元の状態に戻されることにより、扉を元の状態に戻す復帰作業を省略することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、この発明においては、扉枠の変形によって扉の戸先き側に上方向又は下方向の衝撃力を受けると、その衝撃力を受ける方向に摺動板が移動して上記衝撃力を吸収するため、扉が変形するのを防止することができ、安全性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る補強具の実施の形態を示す正面図
【図2】同上の縦断側面図
【図3】同上の分解斜視図
【図4】同上の使用状態を示す横断平面図
【図5】この発明に係る補強具の他の実施の形態を示す一部切欠正面図
【図6】同上の縦断側面図
【図7】同上の分解斜視図
【図8】(I)は扉枠の正常時における正面図、(II)は扉枠の変形状態を示す正面図
【符号の説明】
1 補強板
2 摺動板
3 カバー
6 蝶番
7 取付片
8 ねじ挿入孔
10 長孔
11 ねじ孔
15 皿ばね
30 切欠部
31 弾性体
32 突出部
Claims (4)
- 扉枠の蝶番取付部の背面側に固着される補強板と、その補強板に衝合された摺動板と、この摺動板を補強板に押圧する弾性部材とから成り、上記補強板には蝶番の取付片に形成されたねじ挿入孔と対向する位置に上下方向に長い長孔を設け、上記摺動板には上記長孔と対向する位置に蝶番取付片の取付け用ねじがねじ係合されるねじ孔を形成した扉用蝶番取付け用の補強具。
- 前記弾性部材が皿ばねから成る請求項1に記載の扉用蝶番取付け用の補強具。
- 扉枠の蝶番取付部の背面側に固着される補強板と、その補強板の背面側に取付けられたカバーと、そのカバー内に組込まれて上下方向に移動自在に支持された摺動板とから成り、上記補強板には蝶番の取付片に形成されたねじ挿入孔と対向する位置に上下方向に長い長孔を設け、上記摺動板には上記長孔と対向する位置に蝶番取付片の取付け用ねじがねじ係合されるねじ孔を形成し、上記摺動板の上下方向への移動時に弾性変形し、その復元弾性によって摺動板を初期の組立て位置に復帰させる弾性体を摺動板とカバーとの間に組込んだ扉用蝶番取付け用の補強具。
- 前記摺動板の両側部に一対の切欠部を形成し、各切欠部に前記弾性体を組込み、前記カバーには上記弾性体の上下端部を受ける突出部を形成した請求項3に記載の扉用蝶番取付け用の補強具。
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