JP3849088B2 - フッ素化シクロペンタンの製造方法 - Google Patents

フッ素化シクロペンタンの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、フッ素系洗浄剤、フッ素系乾燥溶剤等として有用な1,3,3,4,4,5,5−ヘプタフルオロシクロペンタンの製造における中間体または各種の含フッ素化合物製造の中間体として有用なフッ素化シクロペンタン類の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
クロロフルオロシクロペンテン類をフッ素化してクロロフルオロシクロペンタン類を製造する方法としては、1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペンテンに25℃で五塩化バナジウムによりフッ素付加させて1,2−ジクロロオクタフルオロシクロペンタンの得られることが文献(J. of Fluorine Chem.,49(3),385-400(1990))に記載されている。
【0003】
vic−ジクロロフッ素化シクロアルケン誘導体の二重結合をフッ素以外のハロゲンで飽和させる方法には、1,2−ジクロヘキサフルオロシクロペンテンにUV光照射下70℃で塩素を付加させる方法が知られている(J. Am. Chem. Soc. 67,1235[1945])。また、同文献には、塩素の代わりに三フッ化アンチモンを使用して圧力下加熱により、1,2−ジクロロオクタフルオロシクロペンタン、クロロノナフルオロシクロペンタン、デカフルオロシクロペンタンが少量生成することが記載されている。
【0004】
また、テトラクロロエチレンを五塩化アンチモン触媒存在下塩素とフッ化水素を反応させてトリクロロトリフルオロエタンを製造する方法は広く行われていた。
【0005】
さらに、米国特許第3,149,170号明細書には、ヘキサクロロ−1,3−ブタジエンをアルミナ−クロミア触媒存在下330〜350℃で塩素とフッ化水素を共存させて反応し、2,3−ジクロロ−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブテンが得られることが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、vic−ジクロロシクロペンテンを一段の反応で塩素化とフッ素化を行いクロロフルオロシクロペンタンを製造する方法は知られていない。そこで、本発明は工業的に有利な収率で塩素化およびフッ素化を一段で行える方法を提供する。
【0007】
本発明の目的物質の一つである1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペンタンは、本出願人が別途出願した特願平10-339419に開示した様に、水素で容易に還元してヘプタフルオロシクロペンタンを製造することができる有用な化合物である。
【0008】
しかし、従来、1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペンタンの製造方法としては、米国特許明細書第5,416,246号に、1,2−ジクロロオクタフルオロシクロペンタンをヘキサフルオロプロペンと共に130℃に加熱した塩化フッ化アルミニウムに通じて異性化する方法が知られているのみである。
【0009】
【問題点を解決するための具体的手段】
本発明者らはかかる従来技術の問題点に鑑み、工業的規模での製造に適したパーハロゲン化シクロペンタン類の製造方法を確立するべく各種の製造プロセスについて鋭意検討を加えたところ、パークロロシクロペンタジエンなどのパーハロゲン化シクロペンタジエン類や1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペンテンなどのパーハロゲン化シクロペンテン類をフッ化水素で気相フッ素化するにあたって、特定の触媒を用い塩素を実質的に同時に反応させることで、一段の反応で目的とするパーハロゲン化シクロペンタン類が得られることを見出し、本発明に到達したものである。
【0010】
すなわち、本発明は、
[1]一般式(1)C5ClA6-A(Aは0〜6の整数を表す。)で表されるパーハロゲン化シクロペンタジエンまたは一般式(2)C5ClB8-B(Bは0〜8の整数を表す。)で表されるパーハロゲン化シクロペンテンを気相中でフッ化水素によりフッ素化するにあたり、
フッ素化触媒として活性炭の存在下
一般式(1)で表されるパーハロゲン化シクロペンタジエンまたは一般式(2)で表されるパーハロゲン化シクロペンテンに対する、フッ化水素のモル比が2〜100、塩素のモル比が2〜50となるように、塩素およびフッ化水素と反応させることからなる、
一般式(3)C5ClD10-D(Dは0〜9の整数を表し、D<A+4またはD<B+2である。)で表されるパーハロゲン化シクロペンタンの製造方法である。
また本発明は、
[2]一般式(1)C5ClA6-A(Aは0〜6の整数を表す。)で表されるパーハロゲン化シクロペンタジエンまたは一般式(2)C5ClB8-B(Bは0〜8の整数を表す。)で表されるパーハロゲン化シクロペンテンを気相中でフッ化水素によりフッ素化するにあたり、
タンタル担持活性炭、ニオブ担持活性炭、アンチモン担持活性炭、鉄−パラジウム担持活性炭、またはニオブ担持フッ素化アルミナ存在下、
一般式(1)で表されるパーハロゲン化シクロペンタジエンまたは一般式(2)で表されるパーハロゲン化シクロペンテンに対する、フッ化水素のモル比が2〜100、塩素のモル比が2〜50となるように、塩素およびフッ化水素と反応させることからなる、
一般式(3)C5ClD10-D(Dは0〜9の整数を表し、D<A+4またはD<B+2である。)で表されるパーハロゲン化シクロペンタンの製造方法である。
【0011】
本発明の方法においては、生成物であるパーハロゲン化シクロペンタン類に含まれるフッ素原子数は、出発原料であるパーハロゲン化シクロペンタジエンまたはパーハロゲン化シクロペンテンに含まれるフッ素原子数よりも大きい。したがって、出発原料が一般式(1)C5ClA6-A(Aは0〜6の整数を表す)で表されるパーハロゲン化シクロペンタジエンである場合には、AとDの間にはD<A+4なる関係が成り立つ。同様に、出発原料が一般式(2)C5ClB6-B(Bは0〜8の整数を表す)で表されるパーハロゲン化シクロペンテンである場合には、BとDの間にはD<B+4なる関係が成り立つ。
【0012】
実質的に同時とは塩素とフッ化水素の両方を同一の反応系に供給して両者が共存した状態で反応させることをいうが、それぞれを断続的に供給して時間平均的に類似の共存環境を設定してもよい。
【0013】
本明細書において、1,2−ジクロロ−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン−1は1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペンテンまたは1,2−ジクロロ−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテンをいう。また、別途説明のない場合には、反応原料として「オクタクロロシクロペンテン」と言うときは一部塩素がフッ素で置換したクロロフルオロシクロペンテン類であってよい。
【0014】
本発明の方法による出発原料となる一般式(1)C5ClA6-A(Aは0〜6の整数を表す)で表されるパーハロゲン化シクロペンタジエンとしては、例えばパークロロシクロペンタジエンが挙げられる。パークロロシクロペンタジエンは、どのような方法で製造したものであってもよいが、たとえば、ペンタン、イソペンタン、シクロペンタンなどを塩素とともに酸性白土や他の表面活性物質上300〜430℃で加熱しさらに引き続いて450〜525℃に加熱することで得ることができる。
【0015】
本発明に係る一般式(2)で表されるパーハロゲン化シクロペンテンのハロゲン原子は塩素原子またはフッ素原子である。塩素原子の数は0〜8の整数であり、フッ素原子の数は0〜8の整数である。該ハロゲン原子はどの炭素原子に結合してもよい。一般式(2)で表されるパーハロゲン化シクロペンテンとしては特に限定されないが、例えば、1−クロロヘプタフルオロシクロペンテン、1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペンテン、1,2,4−トリクロロ−3,3,4,5,5−ペンタフルオロシクロペンテン、1,2,3,4−テトラクロロ−3,4,5,5−テトラフルオロシクロペンテン、1,2,3,4,4−ペンタクロロ−3,5,5−トリフルオロシクロペンテン、ヘキサクロロ−3,3−ジフルオロシクロペンテン、ヘキサクロロ−4,4−ジフルオロシクロペンテン、ヘプタクロロ−5−フルオロシクロペンテン、オクタクロロシクロペンテンなどが挙げられる。
【0016】
一般式(2)で表されるパーハロゲン化シクロペンテンは公知の方法で合成することができる。例えば、ヘキサクロロシクロペンタジエンを金属塩化物などを触媒として塩素により塩素化してオクタクロロシクロペンテンを製造する方法(文献:Newcomer;McBee, J.Amer.Chem.Soc., 71<1949>946, 950)、オクタクロロシクロペンテンを三フッ化アンチモン/三フッ化二塩化アンチモン混合物と反応させて1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペンテンと共に1,2,4−トリクロロ−3,3,4,5,5−ペンタフルオロシクロペンテンおよび1,2,3,4−テトラクロロ−3,4,5,5−テトラフルオロシクロペンテンを得る方法(Henne,et al.J.Am.Chem.Soc.,67,1235(1945))などが知られている。
【0017】
本発明に係る一般式(3)で表されるパーハロゲン化シクロペンタンとしては、1,1,2,2−テトラクロロヘキサフルオロシクロペンタン、1,1,2−トリクロロヘプタフルオロシクロペンタン、1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペンタン、1,2−ジクロロオクタフルオロシクロペンタン、クロロノナフルオロシクロペンタンまたはデカフルオロシクロペンタンなどが好ましく、特に1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペンタン、1,2−ジクロロオクタフルオロシクロペンタンが好ましく、1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペンタンが最も好ましい。
【0018】
本発明に使用するフッ素化触媒は、タンタル担持活性炭、ニオブ担持活性炭、アンチモン担持活性炭、鉄−パラジウム担持活性炭、もしくはニオブ担持フッ素化アルミナ、または金属を担持しない活性炭である。
【0019】
本発明で使用するフッ素化触媒の担体またはそれ自体で触媒となる活性炭は、特に限定されない。本発明で使用する活性炭は、木材、のこくず、木炭、椰子殻炭、パーム核炭、素灰などを原料とする植物質系、泥炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭などを原料とする石炭系、石油残渣、硫酸スラッジ、オイルカーボンなどを原料とする石油系あるいは合成樹脂を原料とするものなどがある。このような活性炭は、各種のものが市販されているのでそれらのうちから選んで使用すればよい。例えば、瀝青炭から製造された活性炭(例えば、カルゴン粒状活性炭CAL(東洋カルゴン(株)製)、椰子殻炭(例えば、武田薬品工業(株)製)などを挙げることができるが、当然これらの種類、製造業者に限られることはない。また、これらの活性炭は通常粒状で使用するが、その形状、大きさは特に限定されず、通常の知識をもって反応器の大きさを基準に決定することができる。
【0020】
本発明において使用する活性炭は比表面積の大きな活性炭が好ましい。活性炭の比表面積ならびに細孔容積は、市販品の規格の範囲で十分であるが、それぞれ400m2/gより大きく、0.1cm3/gより大きいことが望ましい。また、それぞれ800〜3000m2/g、0.2〜1.5cm3/gであればよい。したがって、本発明で使用する活性炭として、例えば、木材、のこくず、木炭、椰子殻炭、パーム核炭、素灰などを原料とする植物質系の活性炭は好適である。さらに活性炭は使用前に、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基性水溶液に常温付近で10時間程度またはそれ以上の時間浸漬するか、活性炭を触媒担体に使用する際に慣用的に行われる硝酸、塩酸、フッ酸等の酸による常温または加熱状態での前処理を施し、予め表面の活性化ならびに灰分の除去を行うことが望ましい。
【0021】
また、高原子価状態でハロゲン化物を担持する際には加水分解等により劣化しないように前もって加熱したり、減圧等することで水分を可及的に除去するのが望ましい。
【0022】
金属を担体に担持して用いる場合、担持金属は担体100重量部に対し0.1〜50重量部(金属単体として)が用いられ、0.5〜50重量部が好ましく、2〜50重量部がより好ましく、5〜50重量部がさらに好ましい。担持量の多い場合は粉化しやすいので取り扱いに注意する。
【0023】
これらの担持触媒を調製する方法は限定されないが、前述した前処理を施した活性炭に1種または2種以上の前記金属の可溶性化合物を溶解した溶液または液体の化合物である場合にはそのままで含浸させるか、スプレーし、次いで乾燥させ、その後さらに加熱状態でフッ化水素、塩素化フッ素化炭化水素などのガス状のフッ素化剤と接触させ、担持金属を部分的にまたは完全にフッ素化することでフッ素化触媒は調製される。
【0024】
金属の可溶性化合物としては、水、エタノール、アセトンなどの溶媒に溶解する該当金属の硝酸塩、塩化物、有機酸塩、有機金属錯体などが挙げられ、また、金属単体、酸化物、水酸化物等を塩酸、硝酸などの鉱酸に溶解して調製したものも用いることができる。具体的には、硝酸鉄、塩化鉄、塩化ニオブ、五塩化アンチモン、三塩化アンチモン、五フッ化アンチモン、五塩化タンタルなどを用いることができるが、これらに限られない。
【0025】
活性炭などの前記した担体にアンチモン、ニオブ、タンタルなどの高原子価状態のハロゲン化物を担持した触媒は、それぞれの高原子価状態のハロゲン化物を使用して次のような方法を採用することができる。例えば、脱水、酸処理等の前処理を必要に応じて施した活性炭に常温で液体のハロゲン化物をそのまま徐々に添加するか、もしくは不活性な溶媒、例えば、塩素化溶剤:四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン等、フッ素化塩素化溶剤:2,2−ジクロ−1,1,1−トリフルオロエタン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン、3,3−ジクロロ−1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン等またはアルコール、例えばメタノール、エタノールなどに溶解して得られる溶液に浸漬後、加熱または/および減圧することで調製できる。
【0026】
また、アンチモン化合物では比較的容易に酸化されるので三塩化アンチモンなどの低原子価のハロゲン化物を前記不活性な溶媒を使用して担持させその後で塩素などで5価のハロゲン化物とする方法を採用することもできる。
【0027】
この様な高原子価金属ハロゲン化物触媒としては、活性炭に担持した五塩化アンチモン、五フッ化アンチモン、五塩化ニオブ、五塩化タンタルなどが挙げられ、これらは複数を併せて使用することもできる。
【0028】
何れの金属、方法を用いて調製した触媒も、使用の前に所定の反応温度以上の温度で予めフッ化水素、フッ素化またはフッ素化塩素化炭化水素などのフッ素化剤および/または塩素で処理することが有効である。
【0029】
本発明の方法で使用するフッ素化触媒が、反応により活性を失った際には、再活性化することができる。すなわち、失活した触媒は、高められた温度で酸化性物質、例えば、酸素、空気、オゾン、塩素などと接触させることで再活性化することができる。また、酸素、オゾン、フッ化塩素、三フッ化塩素、酸化窒素、亜酸化窒素などの酸化性物質を反応系中に常時連続的にあるいは断続的に供給することは触媒寿命を長く保つためには好ましい場合がある。
【0030】
本発明のパーハロゲン化シクロペンタンの製造方法における反応温度は150〜800℃程度であり、好ましくは200〜750℃、より好ましくは250〜700℃である。反応温度が150℃の下限より低ければ反応は遅く実用的ではない。反応温度を高くすれば、反応は速く進行するが触媒の劣化が起こりやすく、また高い反応温度を得るために多量の熱エネルギ−を必要とするため経済的に好ましくない。
【0031】
本発明の方法において、反応領域へ供給する出発原料〔一般式(1)で表されるパーハロゲン化シクロペンタジエンまたは一般式(2)で表されるパーハロゲン化シクロペンテン〕/フッ化水素のモル比は反応原料の種類と目的とする一般式(3)で表されるパーハロゲン化シクロペンタンの種類、反応温度により変わりうるが、1/2〜1/100である。例えば1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペンテンを反応原料として1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペンタンを得ようとする場合、1/2〜1/30であり、1/3〜1/20が好ましい。また、例えばパークロロシクロペンタジエンまたはオクタクロロシクロペンテンを出発原料として1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペンタンを得ようとする場合、1/5〜1/90であり、1/10〜1/80が好ましく、1/20〜1/60がより好ましい。この際、原料にフッ素化の程度の低いパーハロゲン化シクロペンテンを使用する時、または目的とする一般式(3)で表されるパーハロゲン化シクロペンタンがより高次のフッ素化物であるときには、適宜フッ化水素の比率を増加させることが好ましい。フッ化水素が過剰であると、単位時間当たりの生産量の減少をきたす。一方、フッ化水素が少ないと反応率は低下し、目的生成物の収率も低下する。
【0032】
本発明の方法において、反応領域へ供給する出発原料〔一般式(1)で表されるパーハロゲン化シクロペンタジエンまたは一般式(2)で表されるパーハロゲン化シクロペンテン〕/塩素のモル比は1/1〜1/50であり、1/1〜1/30が好ましく、1/1〜1/20がより好ましい。化学量論からみて反応において塩素はパーハロゲン化シクロペンタジエン1モルに対し2モル以上必要であり、パーハロゲン化シクロペンテン1モルに対し1モル以上必要であり、一方、過剰に使用することは反応を進める上では妨げとはならないが、反応生成物に伴われる未反応塩素の処理が困難になるので余り過剰に使用することは好ましくない。
【0033】
反応圧力は特に限定されないが、装置の面から9.8×10 4 〜9.8×10 5 Pa(1〜10kg/cm 2 で行うのが好ましい。系内に存在する原料有機物、中間物質およびフッ化水素が、反応系内で実質的に液化しない、すなわち、液滴として存在しないような条件を選ぶことが望ましい。接触時間は、通常0.1〜300秒、好ましくは1〜100秒、さらに好ましくは2〜50秒である。
【0034】
反応器は、耐熱性とフッ化水素、塩化水素、塩素等に対する耐食性を有する材質で作られれば良く、ステンレス鋼、ハステロイ、モネル、白金などが好ましい。また、これらの金属でライニングされた材料で作ることもできる。
【0035】
上記に示した反応からなる方法により製造された一般式(3)で表されるパーハロゲン化シクロペンタンの混合物からなるフッ素化反応生成物は公知の方法を適用して精製してもよい。例えば、塩化水素、未反応のフッ化水素とともに反応器から液体または気体状態で取り出された後、水または塩基性水溶液により洗浄し、あるいは塩化水素、過剰のフッ化水素を蒸留もしくは液相分離などの操作で除去し、ついで残留した酸性成分を塩基性物質などで除いた後、精製蒸留により一般式(3)で表されるパーハロゲン化シクロペンタンを得ることができる。
【0036】
【実施例】
以下に実施例をもって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施態様に限られない。実施例および表において化合物を次の略号で示すことがある。
【0037】
1C9F−CPA:クロロノナフルオロシクロペンタン
1C7F−CPE:1−クロロヘプタフルオロシクロペンテン
2C8F−CPA:1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペンタン
2C6F−CPE:1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペンテン
3C7F−CPA:1,1,2−トリクロロヘプタフルオロシクロペンタン
3C5F−CPE:トリクロロペンタフルオロシクロペンテン
4C6F−CPA:テトラクロロヘキサフルオロシクロペンタン
4C4F−CPE:テトラクロロテトラフルオロシクロペンテン
5C3F−CPE:ペンタクロロトリフルオロシクロペンテン
8C−CPE:パークロロシクロペンテン
6C−CPDE:パークロロシクロペンタジエン
[調製例1]
1リットルガラス製フラスコに、表面積1200m2/g、細孔径18オングストロームの粒状椰子殻炭(武田薬品工業製粒状白鷺GX、4〜6メッシュ)100gを入れ130〜150℃に加温した後真空ポンプにより減圧し水分を除去した。水分の留出が認められなくなった時点でフラスコ内に窒素を導入して常圧として活性炭触媒C−1を調製した。
【0038】
[調製例2]
粒状椰子殻炭(武田薬品工業製粒状白鷺CX、4〜6メッシュ)、粒状椰子殻炭(太平化学産業製粒状ヤシコールGX、4〜6メッシュ)、モレキュラーシビングカーボン(武田薬品工業製、モルシーボン5A)、粒状椰子殻炭(武田薬品工業製粒状白鷺G2X、4〜6メッシュ)について調製例1と同様の処理をしてそれぞれ触媒C−2、C−3、C−4、C−5を調製した。
【0039】
[調製例3]
1リットルガラス製フラスコに、調製例1と同じ粒状椰子殻炭100gを入れ130〜150℃に加温した後真空ポンプにより減圧し水分を除去した。水分の留出が認められなくなった時点でフラスコ内に窒素を導入して常圧とし、脱水エタノールを活性炭の全体が浸漬するように添加した。500ミリリットルのガラス製フラスコに9.9gの五塩化タンタル(TaCl5)を取り脱水エタノール200ミリリットルを加え撹拌して溶解させ塩化物溶液を調製した。この塩化物溶液を先の活性炭を浸漬したフラスコに入れ緩く撹拌し、その後2日間放置し、活性炭を取り出しエバポレータに移し乾燥させ、次いで電気炉を備えた直径2.5cm長さ40cmの円筒形SUS304製反応管に充填し、窒素ガスを流しながら400℃まで昇温しそのまま4時間保持し、室温まで冷却してタンタル担持活性炭触媒M−1を調製した。
【0040】
[調製例4]
五塩化タンタルの代わりに五塩化ニオブ(NbCl5)14.5gを用いた他は調製例3と同様にしてニオブ担持活性炭触媒M−2を調製した。
【0041】
[調製例5]
五塩化タンタルの代わりに五塩化モリブデン(MoCl5)14.3gを用いた他は調製例3と同様にしてニオブ担持活性炭触媒M−3を調製した。
【0042】
[調製例6]
300mlナス型フラスコに、100℃〜120℃で減圧乾燥した調製例1と同じ粒状椰子殻炭200mlを入れ、滴下ロ−トより五塩化アンチモン100gを良く振り混ぜながら50℃以下で滴下した。
【0043】
五塩化アンチモンを担持した活性炭200mlを電気炉を備えた円筒形反応管からなる気相反応装置(SUS304製、内径2.5cm、長さ40cm)に充填し、窒素(1.2l/時)および反応器上部に設けた気化器でガス化したフッ化水素を36g/時で導入しながら、反応管を室温から150℃まで徐々に昇温し、150℃で1時間その状態を保った。次いで、フッ化水素を止め、反応管を室温まで冷却した後、塩素を300ml/時で導入しながら、室温から150℃まで徐々に昇温し、150℃で1時間その状態を保ちアンチモン担持活性炭触媒M−4の調製を行った。
【0044】
[調製例7]
1リットルガラス製フラスコに、調製例1と同じ粒状椰子殻炭100gを入れ130〜150℃に加温した後真空ポンプにより減圧し水分を除去した。水分の留出が認められなくなった時点でフラスコ内に窒素を導入して常圧とし、脱水エタノールを活性炭の全体が浸漬するように添加する。300ミリリットルのガラス製フラスコに純水100gを入れ90℃に加温し、そこへ塩化パラジウム1.67gと35%塩酸5gを加え撹拌して溶解させ、さらにそこへ硝酸鉄溶液(36.2gのFe(NO33・9H2Oを50mlの純水に溶解させた溶液)を加え1時間撹拌し、複合塩化物溶液を調製した。この溶液を先の活性炭を浸漬したフラスコに入れ緩く撹拌し、その後2日間放置し、活性炭を取り出しエバポレータに移し乾燥させ、次いで電気炉を備えた直径2.5cm長さ40cmの円筒形SUS304製反応管に充填し、窒素ガスを流しながら450℃まで昇温しそのまま4時間保持し、室温まで冷却して鉄−パラジウム担持活性炭触媒M−5を調製した。
【0045】
[調製例8]
活性アルミナ(住友化学製KHS−46:粒径4〜6mm、)800gを計り取り水で表面に付着した粉を洗浄除去した。フッ化水素(無水フッ酸)306gを水2760gに溶解し10%フッ化水素水溶液を調製した。洗浄した活性アルミナに調製した10%フッ化水素水溶液を徐々に入れ撹拌後3時間静置し、水洗し、ろ過し、次いで電気炉において200℃で2時間乾燥を行った。乾燥した活性アルミナを内径4.2cm長さ60cmのSUS304製反応管に800ml入れ窒素を流しながら電気炉を200℃ まで昇温し、更にフッ化水素を窒素に同伴させながらフッ化水素処理を行った。処理を行うにつれ温度が上昇するが400℃ を越えないように窒素とフッ化水素の流量を調整した。発熱が収まった時点で更に電気炉の設定を400℃ のままで2時間維持しフッ素化アルミナを調製した。
【0046】
得られたフッ素化アルミナ200gを1リットルガラス製フラスコに入れ、脱水エタノールを活性炭の全体が浸漬するように添加する。別に1リットルのガラス製フラスコに29.1gの五塩化ニオブ(NbCl5)を取り脱水アルコール400ミリリットルを加え撹拌して溶解させ塩化物溶液を調製した。この塩化物溶液を先のフッ素化アルミナを浸漬したフラスコに入れ緩く撹拌し、その後2日間放置し、フッ素化アルミナを取り出しエバポレータに移し乾燥させ、次いで電気炉を備えた直径2.5cm長さ40cmの円筒形SUS304製反応管に充填し、窒素ガスを流しながら400℃まで昇温しそのまま4時間保持し、室温まで冷却してニオブ担持フッ素化アルミナ触媒M−6を調製した。
【0047】
[実施例1]
電気炉を備えた円筒形反応管からなる気相反応装置(SUS304製、直径2.5cm・長さ40cm)に気相フッ素化触媒として調製例1で調製した触媒(C−1;活性炭)を180ml充填した。約50ml/分の流量で塩素ガスを流しながら反応管の温度を徐々に高め、347℃に達したところで塩素の流量を100ml/分(6l/時)に変え、フッ化水素を0.6g/分(36g/時)、1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペンテンを0.6g/分(36g/時)の流量として反応器へ供給開始した。
【0048】
反応開始後約10時間後には定常状態となっており、その時の反応器流出ガスをガスクロマトグラフィーで分析したところ、クロロノナフルオロシクロペンタン0.5%(クロマトグラムでの面積%、検出器:FID、以下同じ)、1−クロロヘプタフルオロシクロペンテン0.1%、1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペンタン69.8%、1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペンテン11.4%、1,1,2−トリクロロヘプタフルオロシクロペンタン13.1%、トリクロロペンタフルオロシクロペンテン1.7%であった。結果を表1に示す。
【0049】
1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペンタン:19F−NMR
:−119.2ppm(s,4F)、−122.5ppm(s,4F)(CCl3F:0ppm)
13C−NMR:112.2ppm、110.3ppm、80.0ppm(CDCl3:77.0ppm) :MS(EI):282(M+)、263、247、228、213、197、178、163(ベース・ピーク)、147、131、100
【0050】
【表1】
Figure 0003849088
【0051】
[実施例2〜14]
調製例において調製した触媒を用い、表1に示す条件で実施例1と同様の試験を行った。生成物組成の分析はいずれも定常状態において行ったが、反応開始後の時間は2〜10時間でそれぞれ異なっていた。結果を表1に示す。
[参考例1]
調製例8において調製した触媒(M−6;ニオブ担持フッ素化アルミナ触媒)を用いて、表1に示す条件で実施例1と同様の試験を行った。生成物組成の分析は反応開始後2時間で行った。結果を表1に示す。
[参考例2]
電気炉を備えた円筒形反応管からなる気相反応装置(SUS304製、直径2.5cm・長さ40cm)に気相フッ素化触媒として調製例5で調製した触媒(M−3;塩化モリブデン/活性炭)を180ml充填した。約50ml/分の流量で窒素ガスを流しながら反応管の温度を徐々に高め、330℃に達したところで、フッ化水素を0.4g/分(24g/時)、1,2−ジクロロ−ヘキサフルオロシクロペンテンを0.4g/分(24g/時)の流量として反応器へ供給開始した。
【0052】
反応開始後約5時間後には定常状態となっており、その時の反応器流出ガスをガスクロマトグラフィーで分析した。結果を表1に示す。
【0053】
[実施例15]
電気炉を備えた円筒形反応管からなる気相反応装置(SUS304製、直径2.5cm・長さ40cm)に気相フッ素化触媒として調製例2で調製した触媒(C−5;活性炭)を200ml充填した。約50ml/分の流量で塩素ガスを流しながら反応管の温度を徐々に高め、約340℃に達したところで塩素の流量を100ml/分(6l/時)に変え、フッ化水素を0.6g/分(36g/時)、パークロロシクロペンテンを0.4g/分(24g/時)の流量として反応器へ供給開始した。
【0054】
反応開始後約10時間後には定常状態となっており、その時の反応器流出ガスをガスクロマトグラフィーで分析したところ、1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペンタン33.3%、1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペンテン32.7%、1,1,2−トリクロロヘプタフルオロシクロペンタン23.0%、トリクロロペンタフルオロシクロペンテン7.4%、テトラクロロヘキサフルオロシクロペンタン2.3%、テトラクロロテトラフルオロシクロペンテン0.9%であった。結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
Figure 0003849088
【0056】
[実施例16〜17]
調製例2で調製した触媒(C−5;活性炭)を用い、表2に示す条件で実施例15と同様の試験を行った。生成物組成の分析はいずれも定常状態において行ったが、反応開始後の時間は2〜10時間でそれぞれ異なっていた。結果を表2に示す。
[実施例18〜19]
調製例2において調製した触媒(C−5;活性炭)を用い、表2に示す条件で実施例15と同様の試験を行った。これらの試験では有機原料としてパーハロゲン化シクロペンテンとパーハロゲン化シクロペンタンの混合物(組成:1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペンタン29.8%、1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペンテン21.8%、1,1,2−トリクロロヘプタフルオロシクロペンタン20.6%、トリクロロペンタフルオロシクロペンテン8.3%、テトラクロロヘキサフルオロシクロペンタン9.1%、テトラクロロテトラフルオロシクロペンテン3.0%、その他7.4%)を使用した。生成物組成の分析はいずれも定常状態において行ったが、反応開始後の時間は2〜10時間でそれぞれ異なっていた。結果を表2に示す。
【0057】
[実施例20]
調製例2で調製した触媒(C−5;活性炭)200mlを充填した電気炉を備えた円筒形反応管からなる気相反応装置(SUS304製、内径25mm、長さ400mm)に50℃で窒素(20ml/分)、塩素(70ml/分)および反応器上部に接続した気化器で気体としたフッ化水素を40g/時の速度で流しながら、徐々に昇温し反応管の温度が約340℃に達したところで窒素ガスを止め、ヘキサクロロシクロペンタジエン16.2g/時及びフッ化水素50.4g/時の速度に調節して、4.25時間でヘキサクロロシクロペンタジエン77.9g及びフッ化水素164.0gを供給した。反応器から流出する生成ガスを氷−水トラップ中に回収し、得られた有機物59.1gをガスクロマトグラフィーで分析したところ、1−クロロヘプタフルオロシクロペンテン0.1%、1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペンタン44.7%、1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペンテン27.7%、1,1,2−トリクロロヘプタフルオロシクロペンタン16.1%、トリクロロペンタフルオロシクロペンテン6.3%、テトラクロロヘキサフルオロシクロペンタン1.8%、テトラクロロテトラフルオロシクロペンテン1.7%の組成であった。結果を表3に示す。
【0058】
【表3】
Figure 0003849088
【0059】
[実施例21〜24]
調製例2で調製した触媒(C−5;活性炭)を用いて、表3に示す条件で実施例24と同様の試験を行った。生成物組成の分析はいずれも定常状態において行ったが、反応開始後の時間は2〜10時間でそれぞれ異なっていた。結果を表3に示す。
【0060】
【発明の効果】
本発明のパーハロゲン化シクロペンタンの製造方法は、ヒドロフルオロシクロペンタンなどの製造原料として有用なクロロフルオロシクロペンタンを工業用原料として入手の容易なパークロロシクロペンタジエンやパークロロシクロペンテンなどから1段の反応工程で効率的に工業的規模で製造できるという効果を奏する。

Claims (7)

  1. 一般式(1)C5ClA6-A(Aは0〜6の整数を表す。)で表されるパーハロゲン化シクロペンタジエンまたは一般式(2)C5ClB8-B(Bは0〜8の整数を表す。)で表されるパーハロゲン化シクロペンテンを気相中でフッ化水素によりフッ素化するにあたり、
    フッ素化触媒として活性炭の存在下
    一般式(1)で表されるパーハロゲン化シクロペンタジエンまたは一般式(2)で表されるパーハロゲン化シクロペンテンに対する、フッ化水素のモル比が2〜100、塩素のモル比が2〜50となるように、塩素およびフッ化水素と反応させることからなる、
    一般式(3)C5ClD10-D(Dは0〜9の整数を表し、D<A+4またはD<B+2である。)で表されるパーハロゲン化シクロペンタンの製造方法。
  2. 一般式(1)C5ClA6-A(Aは0〜6の整数を表す。)で表されるパーハロゲン化シクロペンタジエンまたは一般式(2)C5ClB8-B(Bは0〜8の整数を表す。)で表されるパーハロゲン化シクロペンテンを気相中でフッ化水素によりフッ素化するにあたり、
    タンタル担持活性炭、ニオブ担持活性炭、アンチモン担持活性炭、鉄−パラジウム担持活性炭、またはニオブ担持フッ素化アルミナ存在下、
    一般式(1)で表されるパーハロゲン化シクロペンタジエンまたは一般式(2)で表されるパーハロゲン化シクロペンテンに対するフッ化水素のモル比が2〜100、塩素のモル比が2〜50となるように、塩素およびフッ化水素と反応させることからなる、
    一般式(3)C5ClD10-D(Dは0〜9の整数を表し、D<A+4またはD<B+2である。)で表されるパーハロゲン化シクロペンタンの製造方法。
  3. 活性炭が表面積400m2/g以上且つ細孔容積0.1cm3/g以上の活性炭である請求項1またはに記載のパーハロゲン化シクロペンタンの製造方法。
  4. 一般式(1)で表されるパーハロゲン化シクロペンタジエンがパークロロシクロペンタジエンである請求項1乃至の何れかに記載のパーハロゲン化シクロペンタンの製造方法。
  5. 一般式(2)で表されるパーハロゲン化シクロペンテンがオクタクロロシクロペンテンまたは1,2−ジクロロヘキサフルオロシクロペンテンである請求項1乃至の何れかに記載のパーハロゲン化シクロペンタンの製造方法。
  6. 一般式(3)で表されるパーハロゲン化シクロペンタンが1,1,2,2−テトラクロロヘキサフルオロシクロペンタン、1,1,2−トリクロロヘプタフルオロシクロペンタン、1,1−ジクロロオクタフルオロシクロペンタン、1,2−ジクロロオクタフルオロシクロペンタン、クロロノナフルオロシクロペンタンまたはデカフルオロシクロペンタンである請求項1乃至の何れかに記載のパーハロゲン化シクロペンタンの製造方法。
  7. 反応温度150〜800℃、反応圧力9.8×10 4 〜9.8×10 5 Pa、接触時間0.1〜300秒とすることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載のパーハロゲン化シクロペンタンの製造方法。
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