JP3843913B2 - 建築内装材用の黄土パネルの製造方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、建築内装材用の黄土パネルの製造方法に関するものであり、より具体的には、一般のセメントコンクリートや岩綿、特殊防音ボードなどの製品に比べて原赤外線の放出及び、断熱効果の優れた建築内装材用の黄土パネルの製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、建築物の壁体及び、天井材の断熱施工方法としては、コンクリートスラブ上に発泡ポリスチレンフォームや、Ｐ・Ｅフィルム、仕上げモルタル等を使用したり、特殊防音ボードや岩綿、ガラス綿を緩衝材として使用することが一般の傾向である。
【０００３】
上記の建築内装材は断熱、防音効果のみに重点を置いており、建築廃棄物の処理や人体に対する有害性を考慮していないため、深刻な社会問題となっている。そこで、近年には上記の問題点に鑑みて建築内装材として黄土パネルを開発し使用している。
【０００４】
従来の黄土パネルの製造方法、即ち、先登録された特許登録第１９１２７２号（１９９９.１．２３ 登録）の建築用の黄土パネルの製造方法は、精選された黄土６８％、弊紙パルプ３０％の混合物に水糊２％を架橋剤とした混合組成物に２０％の水を注いでパグミル（ｐｕｇ ｍｉｌｌ：土練機）で練って圧出した素地を圧出ローラーにより一定の厚さの平パネルに規格成形した後、８０〜１５０℃の熱風コンベアラインに２時間ほど露出させて固結することを特徴としている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、かかる従来の製造方法により製造された黄土パネルが３０％以上の水分を吸水すると、水糊の栄養成分が空気中の微生物と結合し変質するので、室内の空気を汚染させる可能性が濃厚になった。また、熱風コンベアラインで２時間露出させて固結する過程においてパネルが熱変形を起こしてゆがむようになる問題点が発生した。
【０００６】
本発明は、上記のような従来の問題点を解決するために案出したものであり、緩衝板としてもっとも多く使用される壁体及び天井材に使用される建築資材より耐水性はよくないが、強度、耐火性、保温及び防音効果が良好で、固結段階のプレス面の金型形状に従って平面、曲面、屈折面等、多様の形態の黄土パネルを製作して室内装飾用として使用できるようにすることにその目的がある。
【０００７】
本発明の他の目的は黄土パネルの一側面を固結段階で熱を加えず、ガラス化させて落書防止効果も得られるようにすることにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の形態によると、含水率４０〜５０％、粒度０．５ｍｍ以下に粉砕された黄土粉末４５重量％、含水率４０〜５０％、粒度０．５ｍｍ×５ｍｍ程度の鋸屑（木粉）４５重量％、液状珪酸ナトリウム１０重量％の比率でバーチカルミキサーにより混合した混合組成物をパグミルで練って圧出した後、両側面が２００〜５００℃に加熱されたプレスで圧出成形し、２〜３秒間固結することを特徴とする建築内装材用の黄土パネルの製造方法が提供される。
【０００９】
本発明の他の形態によると、含水率４０〜５０％、粒度０．５ｍｍ以下に粉砕された黄土粉末４５重量％、含水率４０〜５０％、粒度０．５ｍｍ×５ｍｍ程度の鋸屑（木粉）４５重量％、液状珪酸ナトリウム１０重量％の比率でバーチカルミキサーにより混合した混合組成物をパグミルで練って圧出した後、一側面が２００〜５００℃に加熱されたプレスで圧出成形して非加熱面がガラス化されるように、２〜３秒間固結することを特徴とする建築内装材用の黄土パネルの製造方法が提供される。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を建築内装用の黄土パネルの製造方法の望ましい実施例により詳細に説明すると、次の通りである
【００１１】
含水率が４０〜５０％で粒度が０．５ｍｍ以下に微細に粉砕された黄土粉末４５重量％と、含水率が４０〜５０％で粒度が０．５ｍｍ×５ｍｍ程度の鋸屑（木粉：鋸で材木を切ったとき出る屑）４５重量％と、架橋剤としての液状珪酸ナトリウム（Sodium Silicate Liquid）１０重量％とを各々用意し、これらをバーチカルミキサー内に投入してもれなく混合する。
【００１２】
このように混合された混合組成物をパグミルで所定の厚さになるように練って圧出した後、これを両側面が２００〜５００℃に加熱されたプレスへ運搬して圧出成形すると、２〜３秒内に固結されるので、両側面が黄褐色を呈する黄土パネルを得る。
【００１３】
含水率が４０〜５０％で粒度が０．５ｍｍ以下に微細に粉砕された黄土粉末４５重量％と、含水率が４０〜５０％で粒度が０．５ｍｍ×５ｍｍ程度の鋸屑（木粉）４５重量％と、架橋材としての液状珪酸ナトリウム（Sodium Silicate Liquid）１０重量％とを各々用意し、これらをバーチカルミキサー内に投入してもれなく混合する。
【００１４】
このように混合された混合組成物をパグミルで所定の厚さになるように練って圧出した後、これを一側面が２００〜５００℃に加熱されたプレスへ運搬して圧出成形すると、２〜３秒内で固結されるので、加熱面は黄褐色を呈し、非加熱面は落書防止効果のあるガラス化面を持つ黄土パネルを得る。
【００１５】
上記の実施例１、２により製造された黄土パネルを既存の黄土パネルと比較し物性の差異を表で示すと、次のようである。
【００１６】
［表１］
【００１７】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明により製造された建築内装用の黄土パネルは発泡ポリスチレンフォームに比べて優れた強度、耐火性、防音効果、室内装飾効果、落書防止効果が得られ、これにより快適で安全な住居生活を楽しめる効果を得ることができる。
【００１８】
また、本発明は架橋剤として水糊を使用せず、液状珪酸ナトリウムを使用するので、室内に湿気が多い夏の季節にも黄土パネルが水分を吸水しなくなり、これにより室内の空気を汚染させる恐れがなくなる。
【発明の属する技術分野】
この発明は、建築内装材用の黄土パネルの製造方法に関するものであり、より具体的には、一般のセメントコンクリートや岩綿、特殊防音ボードなどの製品に比べて原赤外線の放出及び、断熱効果の優れた建築内装材用の黄土パネルの製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、建築物の壁体及び、天井材の断熱施工方法としては、コンクリートスラブ上に発泡ポリスチレンフォームや、Ｐ・Ｅフィルム、仕上げモルタル等を使用したり、特殊防音ボードや岩綿、ガラス綿を緩衝材として使用することが一般の傾向である。
【０００３】
上記の建築内装材は断熱、防音効果のみに重点を置いており、建築廃棄物の処理や人体に対する有害性を考慮していないため、深刻な社会問題となっている。そこで、近年には上記の問題点に鑑みて建築内装材として黄土パネルを開発し使用している。
【０００４】
従来の黄土パネルの製造方法、即ち、先登録された特許登録第１９１２７２号（１９９９.１．２３ 登録）の建築用の黄土パネルの製造方法は、精選された黄土６８％、弊紙パルプ３０％の混合物に水糊２％を架橋剤とした混合組成物に２０％の水を注いでパグミル（ｐｕｇ ｍｉｌｌ：土練機）で練って圧出した素地を圧出ローラーにより一定の厚さの平パネルに規格成形した後、８０〜１５０℃の熱風コンベアラインに２時間ほど露出させて固結することを特徴としている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、かかる従来の製造方法により製造された黄土パネルが３０％以上の水分を吸水すると、水糊の栄養成分が空気中の微生物と結合し変質するので、室内の空気を汚染させる可能性が濃厚になった。また、熱風コンベアラインで２時間露出させて固結する過程においてパネルが熱変形を起こしてゆがむようになる問題点が発生した。
【０００６】
本発明は、上記のような従来の問題点を解決するために案出したものであり、緩衝板としてもっとも多く使用される壁体及び天井材に使用される建築資材より耐水性はよくないが、強度、耐火性、保温及び防音効果が良好で、固結段階のプレス面の金型形状に従って平面、曲面、屈折面等、多様の形態の黄土パネルを製作して室内装飾用として使用できるようにすることにその目的がある。
【０００７】
本発明の他の目的は黄土パネルの一側面を固結段階で熱を加えず、ガラス化させて落書防止効果も得られるようにすることにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の形態によると、含水率４０〜５０％、粒度０．５ｍｍ以下に粉砕された黄土粉末４５重量％、含水率４０〜５０％、粒度０．５ｍｍ×５ｍｍ程度の鋸屑（木粉）４５重量％、液状珪酸ナトリウム１０重量％の比率でバーチカルミキサーにより混合した混合組成物をパグミルで練って圧出した後、両側面が２００〜５００℃に加熱されたプレスで圧出成形し、２〜３秒間固結することを特徴とする建築内装材用の黄土パネルの製造方法が提供される。
【０００９】
本発明の他の形態によると、含水率４０〜５０％、粒度０．５ｍｍ以下に粉砕された黄土粉末４５重量％、含水率４０〜５０％、粒度０．５ｍｍ×５ｍｍ程度の鋸屑（木粉）４５重量％、液状珪酸ナトリウム１０重量％の比率でバーチカルミキサーにより混合した混合組成物をパグミルで練って圧出した後、一側面が２００〜５００℃に加熱されたプレスで圧出成形して非加熱面がガラス化されるように、２〜３秒間固結することを特徴とする建築内装材用の黄土パネルの製造方法が提供される。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を建築内装用の黄土パネルの製造方法の望ましい実施例により詳細に説明すると、次の通りである
【００１１】
含水率が４０〜５０％で粒度が０．５ｍｍ以下に微細に粉砕された黄土粉末４５重量％と、含水率が４０〜５０％で粒度が０．５ｍｍ×５ｍｍ程度の鋸屑（木粉：鋸で材木を切ったとき出る屑）４５重量％と、架橋剤としての液状珪酸ナトリウム（Sodium Silicate Liquid）１０重量％とを各々用意し、これらをバーチカルミキサー内に投入してもれなく混合する。
【００１２】
このように混合された混合組成物をパグミルで所定の厚さになるように練って圧出した後、これを両側面が２００〜５００℃に加熱されたプレスへ運搬して圧出成形すると、２〜３秒内に固結されるので、両側面が黄褐色を呈する黄土パネルを得る。
【００１３】
含水率が４０〜５０％で粒度が０．５ｍｍ以下に微細に粉砕された黄土粉末４５重量％と、含水率が４０〜５０％で粒度が０．５ｍｍ×５ｍｍ程度の鋸屑（木粉）４５重量％と、架橋材としての液状珪酸ナトリウム（Sodium Silicate Liquid）１０重量％とを各々用意し、これらをバーチカルミキサー内に投入してもれなく混合する。
【００１４】
このように混合された混合組成物をパグミルで所定の厚さになるように練って圧出した後、これを一側面が２００〜５００℃に加熱されたプレスへ運搬して圧出成形すると、２〜３秒内で固結されるので、加熱面は黄褐色を呈し、非加熱面は落書防止効果のあるガラス化面を持つ黄土パネルを得る。
【００１５】
上記の実施例１、２により製造された黄土パネルを既存の黄土パネルと比較し物性の差異を表で示すと、次のようである。
【００１６】
［表１］
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明により製造された建築内装用の黄土パネルは発泡ポリスチレンフォームに比べて優れた強度、耐火性、防音効果、室内装飾効果、落書防止効果が得られ、これにより快適で安全な住居生活を楽しめる効果を得ることができる。
【００１８】
また、本発明は架橋剤として水糊を使用せず、液状珪酸ナトリウムを使用するので、室内に湿気が多い夏の季節にも黄土パネルが水分を吸水しなくなり、これにより室内の空気を汚染させる恐れがなくなる。
Claims (2)
- 含水率４０〜５０％、粒度０．５ｍｍ以下に粉砕された黄土粉末４５重量％、含水率４０〜５０％、粒度０．５ｍｍ×５ｍｍ程度の鋸屑（木粉）４５重量％、液状珪酸ナトリウム１０重量％の比率でバーチカルミキサーにより混合した混合組成物をパグミルで練って圧出した後、両側面が２００〜５００℃に加熱されたプレスで圧出成形し、２〜３秒間固結することを特徴とする建築内装材用の黄土パネルの製造方法。
- 含水率４０〜５０％、粒度０．５ｍｍ以下に粉砕された黄土粉末４５重量％、含水率４０〜５０％、粒度０．５ｍｍ×５ｍｍ程度の鋸屑（木粉）４５重量％、液状珪酸ナトリウム１０重量％の比率でバーチカルミキサーにより混合した混合組成物をパグミルで練って圧出した後、一側面が２００〜５００℃に加熱されたプレスで圧出成形し、非加熱面がガラス化されるように２〜３秒間固結することを特徴とする建築内装材用の黄土パネルの製造方法。
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2002
- 2002-08-22 JP JP2002242179A patent/JP3843913B2/ja not_active Expired - Fee Related
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