JP3843251B2 - キャンペーン画面表示システム及びキャンペーン画面表示プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、顧客操作型の自動取引装置によりキャンペーン画面を表示するキャンペーン画面表示システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動取引装置と顧客情報管理(Customer Relationship Management)装置と連携させ、自動取引装置での取引中における顧客操作の空き時間、例えば未記帳データの印字中、現金の計数中等に商品案内等のキャンペーン画面を顧客操作表示部の画面に表示するシステムが実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述した従来の技術では、商品案内等のキャンペーン画面を単に表示するのみであるので、一般的なコマーシャルメッセージと変わりなく、顧客にとって印象が薄く、顧客に対するアピール度合いが低いという問題がある。
本発明はこのような問題を解決し、顧客に対するアピール度合いの高いキャンペーンを行うことが可能なシステム及びプログラムを実現することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明は、顧客の操作により取引を行う自動取引装置と、顧客情報を管理する顧客情報管理装置から成り、前記自動取引装置は顧客管理装置から受信したキャンペーン情報に基づいたキャンペーン画面を顧客操作表示部に表示するキャンペーン画面表示システムにおいて、前記キャンペーン情報に対応させて本人確認が必要か不要かの情報を設定し、前記自動取引装置は、取引を行っている顧客の本人確認により本人であることが確認されたとき、キャンペーン情報を表示することを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明によるキャンペーン画面表示システム及び表示プログラムの実施の形態について説明する。
図1は第1の実施の形態を示す説明図である。
1は自動取引装置(以下ATM)で、金融機関の店舗のATMコーナーや、デパートあるいはコンビニエンスストア等に設置されるもので、顧客の操作により図示しない勘定系ホストと通信を行って各種の取引ができるものである。
【0006】
勘定系ホストは、金融機関の顧客の本人確認用のデータや、各顧客の取引履歴等を管理するコンピュータで、一般にホストコンピュータと呼ばれている。
2は金融機関の地区センタ等に設置された顧客情報管理装置(以下、CRM装置)で、このCRM装置2にATM1が専用線等の通信回線を介して接続されている。
【0007】
CRM装置2は、顧客マスタデータベース(以下、顧客マスタDB)3と、顧客情報データベース(以下、CRM−DB)4を備えている。
図2は顧客マスタDB3の登録内容を示す図で、顧客ID(識別情報、例えば口座番号)と、各顧客ID毎に顧客の氏名、住所、電話番号、残高情報(預金残高)、DM(ダイレクトメール)返送情報等が登録されている。
【0008】
ここで、DM返送情報は、顧客に対して登録住所に発送したDMが返送されてきたか否かを示す情報である。
図3はCRM−DB4の登録内容を示す図で、キャンペーン種類に対応させて各顧客ID、メッセージ内容、画面構成情報が設けられ、これらがキャンペーン情報として登録されている。
【0009】
ここで、画面構成情報には、各キャンペーン種類毎に必要な数の画像が設定され、メッセージ内容は各画面に対応して設定されている。
キャンペーン情報は、ATM設置機関のキャンペーン設計者がキャペーン生成システム等を利用し、顧客マスタデータベース3から対象顧客をリストアップして設定する。
【0010】
例えば、DMが返送されてしまう顧客へのキャンペーンを行うには、顧客マスタDB3のDM返送のエリアに返送有りの設定がなされている顧客をリストアップし、キャンペーン情報を設定する。
また、ある商品のキャンペーンを行う場合、残高情報から一定額以上の残高をもっていることを抽出条件としてリストアップし、キャンペーン情報を設定する等の方法を採用する。
【0011】
これらのキャンペーン情報は顧客マスタデータDB3の顧客IDをCRM−DB4の顧客IDと照合することで検索することができる。
次に作用について説明する。
図1に示したように、顧客がATM1の顧客操作表示部1aで取引を選択して取引媒体であるカード(または通帳等)をカード挿入口(または通帳挿入口等)1bに挿入すると(S1)、ATM1はそのカードを取り込んで磁気データを読み取り、その磁気データに含まれている顧客IDをCRM装置2へ通知する(S2)。
【0012】
CRM装置2では、ATM1から送られてきた顧客IDを顧客マスタDB3に登録されている顧客ID(図2)と照合する。そして、該当する顧客IDを用いてCRM−DB4に登録されているキャンペーン情報(図3)を検索し、当該顧客向けのキャンペーンがあるかどうかを判断して、ある場合はキャンペーン種類に対応したメッセージや画像による表示データと、顧客マスタDB3に登録されている顧客氏名を編集し、キャンペーン画面及びその表示を問う画面を構成してATM1に送信する(S3)。
【0013】
ATM1は未記帳データの印字中あるいは現金の計数中等、顧客操作の空き時間に、前記CRM装置2から受信したキャンペーン画面を顧客操作表示部1aに表示する(S4)。
図4はこのときの表示手順を示す図である。
未記帳データの印字中あるいは現金の計数中等においては、図4(a)に示したように「ただいま処理中です。しばらくお待ち下さい」等のメッセジーを書き込んだ処理中画面が顧客操作表示部1aに表示される。
【0014】
ATM1はCRM装置2からキャンペーン画面のデータを受信すると、前記の処理中画面に変えて図4(b)に示すようなキャンペーン画面の表示を問う画面を表示する。
この画面には、顧客個人宛にキャンペーン画面を表示するか否かを問う内容のメッセージと共に、顧客の確認をとるための「表示する」、「表示しない」の入力キー5a,5bが表示される。
【0015】
ここで「表示しない」の入力キー5bが顧客により押下されると、図4(a)の処理中画面に戻るが、「表示する」の入力キー5aが押下された場合は、図4(c)に示すキャンペーン画面を表示する。
この場合、単に画面を切り替えるのではなく、元の画面の上書きするような動きが見える動的な表示方式であるポップアップ表示を行い、これによりメッセージが強調されるようにする。
【0016】
この図4(c)はDMが返送されてしまう顧客に対して、住所の変更を促す内容のものを例としているが、金融機関が取り扱う商品の案内、勧誘等の内容であってもよいことは無論であり、その場合、図4(b)の画面の内容もそれに応じたものとなる。
図4(c)の画面中には「閉じる」、「変更手続き」の入力キー6a、6bが表示されており、顧客によって「変更手続き」の入力キー6bが押下されると、住所変更手続きのための画面を表示するが、その手順については本発明と直接関係がないので省略する。
【0017】
顧客が、いま変更手続きをしないと考えて、「閉じる」の入力キー6aを押下すると、図4(a)の処理中画面に戻る。
入力キー6a、6bのいずれもが押下されない場合は、一定時間が経過するとタイムアウトとして処理中画面に戻る。
尚、キャンペーン画面が、金融機関が取り扱う商品の案内、勧誘等の内容の画面であっても、「閉じる」の入力キー6aを表示し、これを押下することで、処理中画面に戻るようにする
以上説明した第1の実施の形態によれば、キャンペーン画面を表示するか否かを顧客に確認させ、表示を承認したときキャンペーンメッセージや商品案内等のキャンペーン画面を表示するようにし、その際の表示方法としてはポップアップ表示を行うため、顧客に対してアピール度の高い表示が可能になる。
【0018】
また、顧客がキャンペーン画面を消去したい場合は、画面中のキーの押下により容易に消去することができ、顧客の意思を尊重できるものとなる。
次に第2の実施の形態について説明する。
この第2の実施の形態の構成そのものは第1の実施の形態(図1)と同様であるが、CRM装置2の顧客マスタDB3とCRM−DB4の登録内容が第1の実施の形態と異なっている。
【0019】
図5は第2の実施の形態における顧客マスタDB3の登録内容を示す図で、顧客ID(識別情報)と、各顧客ID毎に顧客の氏名、住所、電話番号、残高情報(預金残高)、DM返送情報に加え、当該顧客がVIPか通常顧客かを示すVIP識別情報と、VIPの場合その顧客の担当者を示す担当者IDが登録されている。
【0020】
顧客のVIPとしての格付けは、金融機関が各種の条件を考慮して行うものとし、このVIPの顧客に対しては担当者が設定されているものとする。
図6は第2の実施の形態におけるCRM−DB4の登録内容を示す図で、キャンペーン情報として、キャンペーンの種類、顧客ID、メッセージ内容、画面構成情報に加え、優先順位が登録されている。
【0021】
画面構成情報としては、各キャンペーン毎にキャンペーン画面を構成する静止画、動画、音声データ等のマルチメディアデータを保有し、メッセージ内容は各画面に対応して設定されている。
キャンペーン情報は、第1の実施の形態と同様にATM設置機関のキャンペーン設計者が、キャペーン生成システム等を利用して設定することができる。
【0022】
キャンペーン情報作成時には、リストアップされた顧客がVIPの場合、対応する担当者の画像や音声が画面構成情報の静止画(または写真)、動画、音声データ等にリンクされる。
次に作用について説明する。
図1に示したように、顧客がATM1の顧客操作表示部1aで取引を選択してカード(取引媒体)をカード挿入口1bに挿入すると、ATM1はそのカードを取り込んで磁気データを読み取り、その磁気データに含まれている顧客IDをCRM装置2へ通知する。
【0023】
CRM装置2では、ATM1から送られてきた顧客IDを顧客マスタDB3に登録されている顧客ID(図5)と照合する。
そして、該当する顧客IDを用いてCRM−DB4に登録されているキャンペーン情報(図6)を検索し、当該顧客向けのキャンペーンがあるかどうかを判断して、ある場合はキャンペーン種類に対応するメッセージや画面構成情報及び顧客マスタDB3に登録されている顧客氏名等を用いてキャンペーン画面及びその表示を問う画面を構成する。
【0024】
この場合、該当するキャンペーンが複数あれば優先順位も参照し、それに基づいてキャンペーン画面を構成する。
このキャンペーン画面に音声データを付加してATM1へ送信する。
ATM1は未記帳データの印字中あるいは現金の計数中等、顧客操作の空き時間に、前記CRM装置2から受信したキャンペーン画面を顧客操作表示部1aに表示する。
【0025】
この場合、まず図4(b)と同様のキャンペーン画面の表示を問う画面表示を行い、「表示する」の入力キー5aが押下されると、キャンペーン画面をポップアップ表示する。
図7はこのときのキャンペーン画面例を示す図で、顧客がVIPである場合を示している。
【0026】
この図のように顧客がVIPの場合、その顧客の担当者の名前と共にその画像(顔写真または顔の動画)を表示し、表示メッセージと同じ内容の担当者の声を発生させて、現実味を持たせるようにしている。
また、この例は商品案内のキャンペーン画面であり、画面中に商品について、「相談する」、「相談しない」の入力キー7a,7bを表示している。
【0027】
そして、「相談しない」の入力キー7bが押下された場合、処理中画面(図4(a)参照)に戻り、「相談する」の入力キー7aが押下された場合は、動画等により前記担当者が商品の説明を行うような画面を表示する。
尚、担当者がつかない通常顧客の場合は、予め設定されたデフォルトの画像によるキャンペーン画面を表示し、固定された音声を出力する。
【0028】
このように同じキャンペーンでも、VIPと通常顧客ではキャンペーン情報を異なる設定にすることができる。
また、別の方法としては、VIPの顧客に対して専用のキャンペーンが設定されている場合、そのキャンペーンに高い優先順位を付け、この優先順位の高いVIP専用キャンペーンのキャンペーン画面や音声データをATM1へ送信して表示することもできる。
【0029】
以上のような方法で、VIP専用のキャンペーン画面や音声データを出力することで一般顧客とは差別化したサービスの実施が可能となる。
このように第2の実施の形態では、マルチメディア技術を利用しているので、より高い顧客へのアピールを行うことができる。
また、担当者の名前、画像、音声を盛り込むことによって、現実的な印象を顧客に与えることができる。
【0030】
上述した第1,第2の実施の形態では、顧客がキャンペーン画面の表示の有無を選択をする場合について述べたが、表示を強制的に行うことも可能である。
図8はこのような強制表示の場合の表示手順を示す図である。
未記帳データの印字中あるいは現金の計数中等においては、図8(a)に示したように「ただいま処理中です。しばらくお待ち下さい」等のメッセジーを書き込んだ処理中画面が顧客操作表示部1aに表示される。
【0031】
ATM1はCRM装置2からキャンペーン画面のデータを受信すると、前記の処理中画面に変えて図8(b)に示すようなキャンペーン画面(予告画面)を表示する。
この画面は、動画、静止画、音声データで構成され、視覚的、聴覚的な手段で顧客を画面に引きつける。
【0032】
これは、キャンペーン画面の表示が顧客の意思に基づかないため、より効果的な表示を行う必要があるためである。
数秒間この画面を表示した後、図8(c)に示すようなキャンペーン画面を表示する。
この図8(c)の画面は、図4(c)の場合と同様にDMが返送されてしまう顧客に対して、住所の変更を促す内容のものを例としているが、金融機関が取り扱う商品の案内、勧誘等の内容であってもよいことは無論であり、その場合、図8(b)の画面のメッセージ内容もそれに応じたものとなる。
【0033】
また、この図8(c)の画面中に表示した「閉じる」の入力キー6aが押下された場合、図8(a)の処理中画面に戻るようにする。
入力キー6a、6bのいずれもが押下されない場合は、一定時間が経過するとタイムアウトとして処理中画面に戻る。
次に第3の実施の形態について説明する。
【0034】
この第3の実施の形態は、装置構成とCRM装置2の顧客マスタDB3の内容は第1の実施の形態(図1)と同様であるが、CRM装置2のCRM−DB4の内容が第1の実施の形態と異なっている。
図9は本実施の形態におけるCRM−DB4の登録内容を示す図で、キャンペーン情報として、キャンペーン種類、顧客ID、メッセージ内容、画面構成情報に加え、各キャンペーン種類毎に本人確認が必要か不要かの情報が登録されている。
【0035】
ここで、本人確認が必要なキャンペーン種類は個人情報を表示することを含む内容のキャンペーンであり、例えば、DMが返送される顧客の住所変更を行うキャンペーン等である。
本人確認が不要なキャンペーン種類は個人情報を表示しない内容のキャンペーンであり、例えば、金融機関が扱う商品の紹介等である。
【0036】
本人確認が必要なキャンペーン種類と不要なキャンペーン種類は、顧客がATM1で行う取引の種類に応じて設定される。
ATM1での取引には、支払いや残高照会等のように勘定系ホストで本人確認が必要な取引と、入金や通帳記帳等のように本人確認が不要な取引があり、本人確認が必要な取引は、通常本人以外は行えないが、本人確認が不要な取引は他人でも行うことが可能である。
【0037】
従って、本実施の形態は、個人情報を画面に表示するキャンペーンは、本人確認を行う取引に限定して、個人のプライバシーを保護するものである。
尚、これらキャンペーン情報は、第1の実施の形態と同様にATM設置機関のキャンペーン設計者が、キャペーン生成システム等を利用して設定することができ、メッセージ内容は画面構成情報の各画面に対応して設定されている。
【0038】
図10は第3の実施の形態の作用を示すフローチャートで、ここでは本人確認が必要な取引として支払い取引を行う場合を例にして説明する。
まず、顧客がATM1の顧客操作表示部1aで支払い取引を選択(S11)した後、取引媒体であるカードをカード挿入口1bに挿入すると(S12)、ATM1はそのカードを取り込んで、磁気ストライプから磁気データを読み取る。
【0039】
この磁気データには、顧客IDとして用いられる口座番号が含まれている。
次に、顧客が顧客操作表示部1aの誘導画面に従って、暗証番号を入力し、支払いを要求する取引金額を入力する操作を行うと(S13)、ATM1は勘定系ホスト及びCRM装置2と通信処理を行う(S14)。
この通信において、まずATM1は顧客ID、暗証番号、取引種別、取引金額等を取引情報として勘定系ホストへ送信する(S14a)。
【0040】
勘定系ホストでは、ATM1から受信した暗証番号が正しいかどうかのチェックにより本人確認を行う(S14b)。
また、ATM1は勘定系ホストへの取引情報の送信と並行してCRM装置2へ顧客IDと「本人確認あり」の情報を送信する(S14c)。
CRM装置2は、ATM1から送られてきた顧客IDを顧客マスタDB3に登録されている顧客ID(例えば、図2参照)と照合する。そして、該当する顧客IDを用いてCRM−DB4に登録されているキャンペーン情報(図9)を検索し、当該顧客向けのキャンペーンがあるかどうかを判断して、ある場合はそのキャンペーンについて本人確認が必要かどうかをチェックする。
【0041】
チェックの結果、本人確認が必要な場合、ATM1からの情報が「本人確認あり」であるので、CRM装置2は、当該顧客向けのキャンペーン種類に対応したメッセージや画像による表示データと、顧客マスタDB3に登録されている顧客氏名を編集し、キャンペーン画面を構成してATM1に送信する。
ATM1はこのキャンペーン画面を受信して(S14d)、勘定系ホストからの応答電文を待ち、勘定系ホストから応答電文を受信すると(S14e)、その内容を認識して、勘定系ホストで暗証番号のチェックで本人であることが確認された場合、CRM装置2から受信したキャンペーン画面を顧客操作表示部1a表示する(S15)。
【0042】
表示の方法は第1の実施の形態や第2の実施の形態のと同様に行われる。
また、本人であることが確認されたことでATM1に設けられている入出金機に出金の指示が出され、これにより顧客に現金が支払われると、カードが返却されて(S16)、取引は終了する。
尚、暗証番号のチェックで本人であることが確認できなかった(NG)場合、キャンペーン画面は表示せず、廃棄する。
【0043】
また、CRM装置2で検索されたキャンペーンが本人確認が不要のキャンペーンであった場合、そのキャンペーン画面を構成してATM1に送ることで、当然ATM1で表示することができるが、表示する場合は勘定系ホストからの応答電文の認識の結果、本人であることが確認された場合とし、本人であると確認できなかった場合は取引自体が不成立になるので表示しないものとする。
【0044】
図11は第3の実施の形態の作用を示すフローチャートで、ここでは、本人確認が不要な取引として通帳記帳を行う場合を例にして説明する。
まず、顧客がATM1の顧客操作表示部1aで通帳記帳取引を選択(S21)した後、取引媒体である通帳を通帳投入口に挿入すると(S22)、ATM1はその通帳を取り込んで、磁気ストライプから磁気データ(顧客IDとして用いられる口座番号が含まれている。)を読み取り、そしてATM1は勘定系ホスト及びCRM装置2と通信処理を行う(S23)。
【0045】
この通信において、まずATM1は顧客ID、取引種別等を取引情報として勘定系ホストへ送信する(S23a)。
また、ATM1は勘定系ホストへの取引情報の送信と並行してCRM装置2へ顧客IDと「本人確認なし」の情報を送信する(S23b)。
CRM装置2は、ATM1から送られてきた顧客IDを顧客マスタDB3に登録されている顧客ID(例えば、図2参照)と照合する。そして、該当する顧客IDを用いてCRM−DB4に登録されているキャンペーン情報(図9)を検索し、当該顧客向けのキャンペーンがあるかどうかを判断して、ある場合はそのキャンペーンについて本人確認が必要かどうかをチェックする。
【0046】
チェックの結果、本人確認が必要な場合、ATM1からの情報が「本人確認なし」であるので、CRM装置2はキャンペーン画面を編集せず、ATM1にキャンペーンなしの情報を送信する。
これに対し、チェックの結果、本人確認が不要の場合、当該顧客向けのキャンペーン種類に対応したメッセージや画像による表示データと、顧客マスタDB3に登録されている顧客氏名を編集し、キャンペーン画面を構成してATM1に送信する。
【0047】
ATM1はCRM装置2からキャンペーン画面を受信(S23c)すると、現在の取引が本人確認不要な取引であるので、勘定系ホストからの応答電文を待たずにキャンペーン画面を顧客操作表示部1aに表示する。
このときの表示も前記と同様に行われる。
また、勘定系ホストからの応答電文を受信すると、ATM1に設けられている通帳記帳機に記帳の指示が出され、これにより顧客の通帳に未記帳データ等が印字された後、カードが返却されて(S24)、取引は終了する。
【0048】
以上説明した第3の実施の形態によれば、キャンペーン情報の中に本人確認が必要か不要かの情報を保有させ、顧客が行う取引に応じてATMからCRM装置に本人確認あり/なしの情報を送り、キャンペーン情報における本人確認の必要/不要をチェックしてATMでキャンペーン画面を表示するか否かを制御しているため、個人情報を画面に表示するキャンペーンは本人確認を行う取引に限定して、個人のプライバシーを保護することが可能となる。
【0049】
次に第4の実施の形態について説明する。
図12は本実施の形態におけるCRM−DB4の登録内容を示す図で、キャンペーン情報として、キャンペーン種類、顧客ID、メッセージ内容、画面構成情報に加えて、各キャンペーン種類毎に本人確認が必要か不要かの情報と、顧客の顔認識情報が登録されている。
【0050】
ここで、本人確認が必要なキャンペーン種類は、第3の実施の形態と同様に個人情報を表示することを含む内容のキャンペーンであり、例えば、DMが返送される顧客の住所変更を行うキャンペーン等である。
本人確認が不要なキャンペーン種類は個人情報を表示しない内容のキャンペーンであり、例えば、金融機関が扱う商品の紹介等である。
【0051】
これら本人確認が必要なキャンペーン種類と不要なキャンペーン種類は、顧客がATM1で行う取引の種類に応じて設定される。
また、顧客の顔認識情報は、顧客の顔写真から得られるデジタルデータで、本人確認用として予め顧客の了解の基に作成され、登録される。
また、本実施の形態では、ATM1に顧客の顔を撮影するカメラ(デジタルカメラ、ビデオカメラ等)を搭載しているものとする。
【0052】
この他の構成については図1に示した第1の実施の形態と同様である。
次に、作用について説明する。
顧客がATM1の顧客操作表示部1aで支払い等の本人確認が必要な取引を選択し、その取引に必要な操作を行うと、ATM1はカメラで顧客の顔を撮影してその顔画像をデジタルデータとして、図示しないメモリに一旦保存する。
【0053】
その後、ATM1は勘定系ホスト及びCRM装置2と通信処理を行う。
この通信において、ATM1は第3の実施に形態と同様に取引情報を勘定系ホストへ送信し、これと並行してCRM装置2へ顧客IDと「本人確認あり」の情報及び前記メモリに保存してある顔画像のデジタルデータを送信する。
CRM装置2は、ATM1から送られてきた顧客IDを顧客マスタDB3に登録されている顧客ID(例えば、図2参照)と照合する。そして、該当する顧客IDを用いてCRM−DB4に登録されているキャンペーン情報(図12)を検索し、当該顧客向けのキャンペーンがあるかどうかを判断して、ある場合はそのキャンペーンについて本人確認が必要かどうかをチェックする。
【0054】
チェックの結果、本人確認が必要な場合、ATM1からの情報が「本人確認あり」であるので、CRM装置2は、ATM1から送られてきた顔画像のデジタルデータとCRM−DB4に登録されている該当する顔認識情報とを比較し、これにより本人であることが確認されると、当該顧客向けのキャンペーン種類に対応したメッセージや画像による表示データと、顧客マスタDB3に登録されている顧客氏名を編集し、キャンペーン画面を構成してATM1に送信する。
【0055】
その後、ATM1で第3の実施の形態と同様の制御により表示が行われる。
以上説明したように、顧客の顔画像による顔認識情報をCRM装置のCRM−DBに登録し、個人情報を表示することを含む内容のキャンペーンの場合、顧客の顔画像を撮影してCRM−DBに登録してある顔認識情報と比較することで本人確認を行うようにしているため、暗証番号で本人確認を行う場合に比べて、より厳密に個人のプライバシーを保護することが可能となる。
【0056】
尚、この第4の実施の形態では、本人確認用に顧客の顔画像を用いるものとしたが、他の生体情報、例えば虹彩、指紋、声紋等を顧客の本人確認用に利用することも可能である。その場合、生体情報取得手段はカメラの他にその取得する生体情報に併せてセンサーやマイク等をATMに備えるようにすればよい。
また、このような本人確認用の生体情報を顧客の取引媒体であるキャッシュカードや通帳あるいはICカード等に保有させ、取引の際、ATM1に備えた生体情報取得手段で顧客の生体情報を取得すると共に、取引媒体から生体情報を読み取って両者の一致をATM1で判断することにより本人確認を行うことも可能であり、このようにすればCRM装置2のCRM−DB4に生体情報を持たせる必要はなくなり、本人確認を短時間で行うことができるものとなる。
【0057】
また、本人確認用の生体情報を勘定系ホストに保有させ、取引時に自動取引装置に備えた生体情報を勘定系ホストに送信して、勘定系ホストで本人確認することも可能であるが、これらに限らず生体情報を利用して本人確認できればよい。
また、上述した各実施の形態では、CRM装置2にキャンペーン情報を持たせてキャンペーン画面を作成し、それをATM1に送って表示させるものとして説明したが、ATM1側にキャンペーン情報を保有させ、CRM装置2には顧客IDにキャンペーン番号、メッセージ番号、画面構成情報番号等を対応させたテーブルを保有させて、CRM装置2からATM1にキャンペーン番号、メッセージ番号、画面構成情報番号等を通知し、これに基づいてATM1でキャンペーン画面を編集して表示を行うようにすることも可能である。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、顧客に対してアピール度の高いキャンペーン画面の表示になるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の構成を示す説明図
【図2】第1の実施の形態における顧客マスタDBの内容を示す図
【図3】第1の実施の形態におけるCRM−DBの内容を示す図
【図4】第1の実施の形態におけるキャンペーン画面の表示手順を示す図
【図5】第2の実施の形態における顧客マスタDBの内容を示す図
【図6】第2の実施の形態におけるCRM−DBの内容を示す図
【図7】第2の実施の形態におけるキャンペーン画面例を示す図
【図8】キャンペーン画面を強制表示する場合の表示手順を示す図
【図9】第3の実施の形態におけるCRM−DBの内容を示す図
【図10】第3の実施の形態の作用を示すフローチャート
【図11】第3の実施の形態の作用を示すフローチャート
【図12】第4の実施の形態におけるCRM−DBの内容を示す図
【符号の説明】
1 ATM
1a 顧客操作表示部
1b カード挿入部
2 CRM装置
3 顧客マスタDB
4 CRM−DB
5a,5b 入力キー
6a,6b 入力キー
7a,7b 入力キー
Claims (4)
- 顧客の操作により取引を行う自動取引装置と、顧客情報を管理する顧客情報管理装置から成り、自動取引装置は顧客管理装置から受信したキャンペーン情報に基づいたキャンペーン画面を顧客操作表示部に表示するキャンペーン画面表示システムにおいて、
前記キャンペーン情報に対応させて本人確認が必要か不要かの情報を設定し、
前記自動取引装置は、取引を行っている顧客の本人確認により本人であることが確認されたとき、キャンペーン情報を表示することを特徴とするキャンペーン画面表示システム。 - 請求項1において、
前記顧客情報管理装置は、前記自動取引装置から本人確認が必要か不要かの情報を受信し、前記キャンペーン情報が本人確認を必要か不要かを判断して、前記自動取引装置からの本人確認が必要か不要かの情報と、キャンペーン情報が本人確認を必要か不要かの情報により、前記自動取引装置にキャンペーン情報を送るか送らないかを制御することを特徴とするキャンペーン画面表示システム。 - 請求項1において、
前記自動取引装置に設けた生体情報取得部で顧客の生体情報を取得し、この生体情報と予め登録した生体情報と比較して本人確認することを特徴とするキャンペーン画面表示システム。 - 顧客の操作により取引を行う自動取引装置と、顧客情報を管理する顧客情報管理装置から成り、自動取引装置は顧客管理装置から受信したキャンペーン情報に基づいたキャンペーン画面を顧客操作表示部に表示するキャンペーン画面表示システムのキャンペーン画面表示プログラムであって、
前記キャンペーン情報に対応させて本人確認が必要か不要かの情報を設定し、
前記自動取引装置に、取引を行っている顧客の本人確認により本人であることが確認されたとき、キャンペーン情報を表示する手順を実行させることを特徴とするキャンペーン画面表示プログラム。
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