JP3842255B2 - カーブ路面対応型の箱桁とその型枠装置及び製作方法 - Google Patents

カーブ路面対応型の箱桁とその型枠装置及び製作方法 Download PDF

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Description

本発明は、高架橋などのカーブ路面に設置するプレキャスト橋桁ブロック(以下カーブ路面対応型箱桁という)と、その型枠装置及び製作方法に関するものである。
背景技術をはじめに説明する。PC箱桁により高架橋を施工する際には、該箱桁の高耐久性・ハイスピード製作、製作コスト削減を可能とした合理性ある施工法として、プレキャストセグメント工法が多用されつつある。この工法の特徴は(1)施工現場に近接したヤードでPC箱桁を効率的に順次製作しながら架設するもので、箱桁製作と架設を平行して作業できるため、工期の短縮が可能であり、工期の削減に寄与できる。
(2)設備の整ったヤードで箱桁を製作するため、製品の集中管理ができる。(3)箱桁製作のための型枠装置の機械化と、同一作業の連続化による省力化が可能となっている。
前記PC箱桁の省力化を可能とする製作方法として、ショートライン・マッチキャスト工法がある。このショートライン工法は、機械化された型枠装置により、一連の橋桁(箱桁)を輪切りにした状態(セグメント)で繰り返し製作する方法で既に公知である(例えば、特開平8−120620号公報)。
図12に示すような断面構造の箱桁1をショートライン工法で製作する場合について、(1)〜(6)の工程に分けて説明する。箱桁1は、上床版2と下床版3の間を両側のウエブ4で連結して構成され、上下の床版2、3とウエブ4で囲まれる内側が中空部5とされている。以下では、下床版3とウエブ4を含めて箱桁本体部6という。
第1の工程は、既設(前工程で構築した箱桁を既設という)の箱桁1の一端面を、型枠装置の一方の端面型枠として利用して新設(現工程で構築する箱桁を新設という)の箱桁が完成した段階であり、かつ、外型枠を外方に逃がすと共に、箱桁1の中空部5を形成する内型枠が台車に載って軸方向に移動する脱枠の工程である。
第2の工程では、既設箱桁と新製箱桁の端面同士を切り離し、かつ、台車に載った両箱桁を所定距離次工程に順次に移動する。これにより既設箱桁は完成品となって型枠装置から退出すると共に、新設箱桁は、次工程では既設箱桁の位置に移動して、次工程で製作する新設箱桁のための一端面型枠として機能する。
第3の工程では、箱桁と相似形の鉄筋ユニットを上方から吊り下ろして所定の位置に配置する。
第4の工程では、内型枠を移動させて次に製作する新設箱桁のため、所定の位置に移動させる。
第5の工程では、外型枠と内型枠の間にコンクリートを打設する。
第6の工程では、箱桁が完成する。その後再び、第1の工程に戻る。
前記のショートライン工法によると、既設の箱桁の一端面を新たに製作する箱桁の端面型枠として利用し、順次製作するものであるので、型枠装置の機械化が可能であり、同一作業を連続して行うことにより、省力化されている。また、前記の工法で製作した箱桁における接合部は同一形状となり、架設時には、各箱桁の接合面にエポキシ樹脂系の接着材を塗布し、密着性および止水性を確保するものである。
特開平8−120620号公報
ショートライン・マッチキャスト工法は、省力化が可能な箱桁の製作方法であるが、この工法で用いられる型枠装置は内型枠と外型枠、両端面型枠は全て固定配置方式であるので、この従来の型枠装置で製作される箱桁の両端面形状は全て同一端面形状となる。したがって、この型枠装置で製作された箱桁で直線路面を構築する場合は問題ないが、図13(a)、(b)に示すようにカーブした道路7を構築する場合、従来の箱桁1では理想的な横断面構造とはいえない。
すなわち、カーブした道路7では、最初は直線路面の勾配がゼロから徐々に大きくなり、再び直線路面の勾配がゼロに戻ってカーブ道路が終わるのであるが、この路面勾配を出すためカーブ道路の始点から終了地点までの間では、各箱桁1を軸線を回転軸としてカーブする道路の曲率に合わせて徐々に順次傾けて施工するものである。
前記のカーブ対応型箱桁をショートライン工法で製作することは従来も行われていた。しかし、従来の工法で製作したカーブ対応型の箱桁では、箱桁の両端部の端面形状が製作上同一となり、それ故に、箱桁の両端部間で不自然な捻りとなり、かつ、中間部に曲げ応力が集中しやすい構造であると共に、設置時にカーブに沿って配設した各箱桁のウエブ間が揃わない等の問題があった。
さらに説明すると、図12(b)に示すようにカーブ対応型箱桁1aは、各箱桁1aを軸線を回転軸として道路がカーブする徐々に順次傾けて施工することに加えて、このように傾斜配設する箱桁間の上床版の間に段差が生じないように、標準型箱桁に比べて箱桁自体の構造を変えるもので、上床版の軸方向両端部を互いに捻った構造とするものである。図12(b)のカーブ対応型箱桁1aにおいて、点線で示すのが、ショートライン工法における既設箱桁利用の一端面の捻り位置であり、実線で示すのが他端面の捻り位置である。
前記のごとき、上床版の軸方向両端部を互いに捻ったカーブ対応型箱桁を、従来のショートライン工法で製作する場合、既述のように、箱桁の軸方向中間部に曲げ応力が集中しやすい構造である。すなわち、従来のショートライン工法では、成形型枠全体が完全固定構造であり、特に、既設箱桁利用の一端面と反対側の上床版の他端面を形成するための上床版型枠(バルクヘッド)を含む全端面型枠は、その固定用フレーム(バルクヘッド固定用フレーム)に完全固定していたので、上床版の軸方向両端部を互いに捻って成形するとき、両端面部型枠は同一形状を保って捻られることになる。
このように両端面型枠の全体を同一形状を保って捻って配置したうえ、この両端面型枠の間にわたって内外型枠を配置するとき、この内外型枠の両端部も互いに捻った両端面型枠に揃うように捻られて配置されるが、これは全長にわたり同じ径の所定長の物体の両端部を無理に捻ったとき、当該物体に発生する不自然な捻りにより両端部の間で不自然な捻り応力が生じるのと同じ原理により、成形されるカーブ対応型の箱桁にも同様な問題を内包することになる。
したがって、従来技術により、橋軸方向両端部が互いに捻られたカーブ対応型箱桁を成形するとき、上床版の橋軸方向両端部が互いに捻られている点では、カーブ対応型箱桁としての機能を満たすものの、箱桁本体部(両ウエブや下床版)が一端から他端にかけて不自然に捻られて成形されることになり、箱桁の軸方向中間部において捻り応力が集中しやすい箱桁構造であった。
本発明は、前記の問題点を解決するために提案されたもので、上床版の横断勾配を変化させてなるカーブ路面対応型の箱桁において、箱桁本体部(両ウエブや下床版)の一端から他端にかけて不自然に捻られて成形されることがない箱桁と、これを製作する型枠装置及び製作方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は次のように構成する。
本願第1発明は、上床版および下床版と、上下の床版を連結するウエブとからなり、箱桁の橋軸方向両端部を所定角度捻ってショートライン方式により成形されるカーブ路面対応型の箱桁において、前記上床版の中心を通り鉛直方向に伸びる軸に対する前記ウエブの角度を一方の端面と他方の端面とで同一とし、前記上床版の中心を通り鉛直方向に伸びる軸に対する前記上床版および前記下床版の角度を一方の端面から他方の端面に向けて変化させることにより、一方の端面と他方の端面とを非同一形状としたことを特徴とする。
また、本願第2発明は、外型枠と内型枠と両端面型枠とで第1発明に記載のカーブ路面対応型の箱桁を製作するショートライン方式による型枠装置であって、既設箱桁端面からなる一端面型枠と対峙して配設される他端面型枠は、上床版端面型枠と、複数の箱桁本体部端面型枠とからなり、上床版端面型枠を、型枠装置の架台に設けた型枠支持用上部梁と平行に配置すると共に、当該上床版端面型枠の中心を、前記型枠支持用上部梁から側方に突出する支持軸によって枢支させ、かつ上床版端面型枠の両端部は、架台に設けた勾配調整用ジャッキの伸縮作動軸に連結して、前記支持軸を回転芯として回転自在に設けられ、前記複数の箱桁本体部端面型枠は、上床版端面型枠の回動変位に対応して変位して配置可能に設けられていることを特徴とする。
本願第3発明は、前述した本願第1発明のカーブ路面対応型の箱桁を、ショートライン方式により製作する方法であって、前工程で構築した既設箱桁の軸方向の一端面を型枠の一部として新設の箱桁が完成した状態において、外型枠を外方に逃がすと共に、箱桁の中空部を形成する内型枠を軸方向に移動させ脱枠させる第1の工程と、既設箱桁と新設箱桁の軸方向に接した端面を切り離し、かつ、両箱桁を軸方向に所定距離次工程に順次に移動することで、既設箱桁を完成品として型枠装置から退出させる共に、新設箱桁を次工程で製作する箱桁の端面を形成する他端面型枠となる位置に移動させる第2の工程と、箱桁と相似形の鉄筋ユニットを所定の位置に配置する第3の工程と、内型枠を軸方向に移動させて次に製作する新設箱桁のため、所定位置に移動させる第4の工程と、既設箱桁の端面で構成される一端面型枠と平行に配設される他端面側の上床版端面型枠を、当該上床版端面型枠の軸線上に配置の回転芯を中心に所定角度傾斜させ、この傾斜した上床版端面型枠に対応して、他端面側の箱桁本体部端面型枠である、ウエブ端面型枠と下床版端面型枠とコーナ部上下端面型枠を所定の部位に配置変えし、前記端面型枠と外型枠と内型枠を含む型枠内にコンクリートを打設して箱桁とする第5の工程と、を有することを特徴とする。
本発明は、カーブ路面対応型の箱桁において、上床版は、その軸方向一端側から他端側にかけて所定の角度捻られておりカーブ路面に円滑に対応できると共に、このとき下床版は上床版と平行を保って変位し、かつ両ウエブはその上下方向の長さを保って前記上床版と下床版の変位に追従して変位した形態を保て構成されているので、箱桁の軸方向中間部を境としてその両端部、特に、箱桁本体部である両ウエブと下床版は、全体的に均等に、かつ無理なく自然な形態で捻られており、捻り部が局部に集中せず構造力学的に最も合理的なカーブ路面対応型の箱桁を構成できる。
また、本発明の型枠装置と製作方法によると、上床版端面型枠(バルクヘッド)を回転芯を中心に所定角度回転させることで、それと共にウエブ端面型枠、下床版端面型枠を所定の配置に設けることにより、上床版に所定の捻りを加えたカーブ路面対応型の箱桁を工場内で容易に製作できる。
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
図1(a)、(b)は、ショートライン工法による型枠装置(後述する)で製作した箱桁11を示す。また図(a)はその標準型の一端面(11a)を示し、図1(b)は、カーブ路面対応型の他端面11bを示す。図1(c)は、他の成形例に係るカーブ路面対応型の箱桁11を一つの図で示し、箱桁両端面が非同一形状であることを示すため、一端側端面を実線11cで示し、他端面側端面を点線11dで示す。
さらに説明すると、図1(a)、(b)において、箱桁11は、上床版2と下床版3の間を両側のウエブ4で連結して構成され、上下の床版2、3とウエブ4で囲まれる内側が中空部5とされている。下床版2とウエブ4を含めて箱桁本体部6という。図1(a)の箱桁11の標準型の端面では、軸心を通る中心線の左右は対称である。つまり、箱桁本体部6に対して、上床版2の横断勾配はゼロを示す。直線道路では、このような上床版2の両端部の横断勾配がゼロの箱桁11を用いて構築する。図1(b)に示す、カーブ路面対応型の箱桁端面11bでは、上床版2は箱桁本体部6に対して、横断勾配を有して構成されている。本発明では、この箱桁11をショートライン工法により新規な型枠装置(図4〜図13に示す)を用いて製作できる。
図1(a)、(b)に示す箱桁11の大きさ寸法の一例を説明すると、上床版2の幅寸法は7.8m、長さは3.0m、下床版3の幅は、4.5m、上床版2から下床版3までの桁高は、2.0mである。勿論、前記以外の寸法関係に成形されることもある。
ここで、本発明のカーブ路面対応型箱桁の構造的特徴を、図1(a)、(b)の両図によって説明する。なお、ここで、図1(a)と(b)とは、同一の箱桁の一端面と他端面を示すものとして説明する(直線路面からカーブ路面が始まる部位の箱桁を想定されたい)。そして、図1(a)は、ショートライン工法において、既設箱桁端面を一端側の型枠として成形された箱桁の一端面を示し、図1(b)は、本発明の主要素をなす、後述の型枠装置で捻られて成形された箱桁の他端面を示すものとして、以下説明する。
図1(a)、(b)の箱桁11において、上床版2は、橋軸方向の一端部を所定角度捻って成形されるもので、図1(a)に示す、既設箱桁端面を型枠として成形される箱桁一端面側において、上床版2の端面と、ウエブ4の端面の交点を(A)、(B)、下床版3の端面とウエブ4の端面の交点を(C)、(D)とし、この箱桁一端面形状に対し、図1(b)に示す、箱桁11の他端面11bの形状は、その上床版2の端面の中心を回転芯(O)として所定角度捻り、かつ、下床版3の端面を上床版2の端面と平行を保って変位させると共に、両ウエブ4の端面が、変位した交点(A−1)、(B−1)、(C−1)、(D−1)で下床版3の端面と上床版2の端面に交わるように設けることにより、橋軸方向にみて箱桁両端面形状は非同一形状に形成されており、前記箱桁一端面から他端面にわたって、箱桁輪郭形状が連続して形成されている。
このように構成されたカーブ路面対応型の箱桁11では、上床版2が、その軸方向一端面11a側から他端面11bにかけて所定の角度捻られておりカーブ路面に円滑に対応でき、しかも、このとき下床版3は上床版2と平行を保って変位し、かつ両ウエブ4はその上下方向の長さを保って上床版2と下床版3の変位に追従して変位した形態を保て構成されているので、箱桁11の軸方向中間部を境としてその両端部、特に、箱桁本体部6を構成する両ウエブ4と下床版3は、全体的に均等に、かつ無理なく自然な形態で捻られており、捻り部が箱桁11の軸方向中間部に局部に集中せず、構造力学的に最も合理的なカーブ路面対応型の箱桁を構成できる。
本発明に係るカーブ路面対応型の箱桁11をカーブ道路を構築すべく架設したとき、構造力学的に最も合理的なカーブ道路を構築でき、強度的に優れるとともに、ウエブ4が垂直の場合、カーブに沿って配置される各箱桁のウエブ間に段差が生じない効果もある。
本発明に係るカーブ路面対応型の箱桁11をショートライン工法によって製作する場合、従来の型枠装置では製作できず、特に、端面型枠に関して新規な装置が必要になる。
以下その型枠装置について、特に、本発明で改良した構成を図2〜図11を参照して説明する。なお、従来のショートライン工法における周知の型枠を適用できる点については、詳細説明を省略する。
図2〜図5は、ショートライン工法に用いる型枠装置において、箱桁の横断勾配変化時の上床版端面型枠(バルクヘッド)を回転させるときの、他の部位の端面型枠の変位形態を示す説明図である。図6〜図11は、上床版端面型枠(バルクヘッド)を回転させる機構を示す図である。
ショートライン工法に用いる型枠装置において、型枠は、複数の内外型枠を箱桁11bの内外形状に合わせて組立てて構成される。すなわち複数の型枠板は、上床版2の上面を構築する上部フラット外型枠板、下床版3の下面を構築する下部フラット外型枠板、ウエブ4の両外側面を構築する両側フラット外型枠板、中空部5の天井面、両側内面、内底面を構築する内型枠および、これに加えて箱桁11の軸方向の一方の端面型枠と他方の端面型枠とからなる。各外型枠と内型枠については公知につき図示を省略し、以下では、本発明に係る型枠装置12の主要部をなす上床版端面型枠(バルクヘッド)13と本体部部(ウエブと下床版)の端面型枠の構成を説明する。
ショートライン工法において、既設の箱桁の一端面が、次工程で製作する箱桁の端面型枠として機能するのは従来と同じである。
図6〜図11において、図6は型枠装置12の正面図、図7は平面図、図8は側面図である。各図において、複数の枠体を組立てなる型枠固定用フレーム14が、所定の間隔をあけて左右に配設してあり、左右の型枠固定用フレーム14の間に型枠支持用上部梁15と、型枠支持用下部梁16が水平に架設されている。
左右の型枠固定用フレーム14における上部横枠17の上端からは支持柱18が立ち上がっており、左右の支持柱18の上端に設けた上部横腕19の先端下部に、支持ピン20(図9に示す)により勾配調整用ジャッキ21が枢着されており、左右に配設の勾配調整用ジャッキ21の下端で上床版端面型枠13の左右両端部が支持されている。上床版端面型枠13の下部には、箱桁端面11b(図1bに示す)の中空部5を構築するための内型枠が配置されるが、内型枠とこれを載せて移動する台車は図示省略する。
型枠支持用上部梁15の中央部には、型枠回転用芯棒22が横方向に貫通しており、この型枠回転用芯棒22が、型枠支持用上部梁15と平行に配設してある上床版端面型枠13の中央部を支持している。したがって、左右に配設の各勾配調整用ジャッキ21を相互に高さ調整することで、型枠回転用芯棒22を回転芯として上床版端面型枠13を任意の勾配に傾斜でき、他の部位の端面型枠と相俟って箱桁本体部6に対し所定の横断勾配を付与した図1に示すような箱桁11を製作できる。
型枠装置12における上床版端面型枠13の横断勾配変化時には、勾配調整用ジャッキ21を用いて調整を行うことで、任意に微調整可能となる。この勾配調整用ジャッキ21は、上床版端面型枠(バルクヘッド)13の回転軸(型枠回転用芯棒22)を固定フレーム(型枠支持用上部梁15)の中心でとっているため、勾配調整用ジャッキ21の端部側は、回転移動による芯ズレを考慮し、上下ピン20による支持構造としている。
図6において、上床版端面型枠13の下方には、箱桁の中空部を形成するための内型枠29が配置され、また、ウエブ端面型枠24や下床版端面型枠26などが、型枠保持材28によって保持されるがこれらは周知であるので詳細は省略する。
カーブ路面対応型の箱桁11の製作に際しては、図2〜図5に示すように、左右の配調整用ジャッキ21を相互に高さ調整して上床版端面型枠13を支軸(型枠回転用芯棒22)を回転軸として右又は左に所定角度回動させて、製作する箱桁11における上床版2の横断勾配を決める。それに対応して、ウエブ端面型枠と下床版端面型枠も変位して配置することになる。以下これを説明する。
図2〜図5において、左右のウエブ端面型枠24と、左右のコーナ部上端面型枠25と、下床版端面型枠26と、左右のコーナ部上端面型枠25が何れも分割単位部材をなしている。そして、上床版端面型枠13の回動変位に伴って前記の各単位部材を所定の位置に変位させて配置し組み立てて、カーブ路面対応型箱桁11の本体部6の端面型枠全体を組み立てるものである。
図2は、標準型の箱桁端面を製作する時の端面型枠の配置態様を示すものであり、水平配置(横断勾配一定時)の上床版端面型枠13に対し、左右のウエブ端面型枠24と、左右のコーナ部上端面型枠25と、下床版端面型枠26と、左右のコーナ部下端面型枠27は、図示の位置に配置されている。前記端面型枠の配置態様を含む型枠全体で標準型の箱桁も成形できる。
次に、上床版端面型枠13を型枠回転用芯棒22を中心に回転させて、上床版に捻りが加えられたカーブ路面対応型の箱桁を製作するに際しては、まず、図3(a)に示すように、左右のウエブ端面型枠24と、左右のコーナ部上端面型枠25と、下床版端面型枠26を下向き矢印で示すジャッキ・ダウン操作にて、上床版端面型枠13から切り離す。
次に、図3(b)に示すように、左右の配調整用ジャッキ21を相互に高さ調整して、上床版端面型枠13を上床版の横断勾配に合わせて、型枠回転用芯棒22を中心に所定角度回転させる。つづいて、上床版端面型枠13に対し、左右のウエブ端面型枠24を所定の位置に仮固定する。
次に、図4(a)に示すように、下向き矢印で示すジャッキ・ダウン操作にて下床版端面型枠26から左右のコーナ部下端面型枠27を切り離す。
次に、図4(b)に示すように、左右のコーナ部上端面型枠25を上床版端面型枠13に新規に取り付ける。また、左側上向き矢印、右側下向き矢印で示すジャッキ・アップとジャッキ・ダウン操作にて下床版端面型枠26を上床版端面型枠13の勾配に合わせて傾斜調整する。
次に、図5(a)に示すように、ウエブ端面型枠24を左右のコーナ部上端面型枠25にセットする。また、下床版端面型枠26にコーナ部下端面型枠27を取り付け、さらに、上向き矢印で示すジャッキ・アップ操作にて下床版端面型枠26をウエブ端面型枠24に取り付ける。
前記一連の操作により、図5(b)に示すように、所定の勾配に傾斜させた上床版端面型枠13の勾配に合わせて、カーブ路面対応型箱桁の端面型枠の本体部を構成する、左右のウエブ端面型枠24と、左右のコーナ部上端面型枠25と、下床版端面型枠26と、左右のコーナ部下端面型枠27を円滑に配置でき、こうして構成された端面型枠を含む型枠全体で図1(b)に示すカーブ路面対応型の箱桁11を円滑に成形できる。
すなわち、型枠装置12において、前述のようにして新設する箱桁の両端面型枠の配置準備ができたならば、続いて、上床版2の上面を構築する上部フラット外型枠板、下床版3の下面を構築する下部フラット外型枠板、ウエブ4の両外側面を構築する両側フラット外型枠板、中空部5の天井面、両側内面、内底面を構築する内型枠(何れも図示省略)を所定の位置に配設し支持固定したうえ、内部にコンクリートを打設して箱桁11bを構築する。
本発明の型枠装置によると、上床版端面型枠(バルクヘッド)を回転させることで、ウエブ、下床版(ブロック本体部)は回転させず、上床版が横断面勾配をもつカーブ路面対応型の箱桁を工場内で容易に製作できる。
本発明において、請求項1の技術思想を生かしたカーブ路面対応型の箱桁は、ウエブが傾斜した箱桁にも適用実施できる。その他、各実施形態で示した構成を適宜設計変更して実施することは、本発明の範囲に含まれる。
(a)は、本発明に係る型枠装置によって製作した箱桁の標準型の端面図、(b)は、本発明に係る型枠装置によって製作した箱桁の上床版が横断面勾配を有するの端面図、図(c)は、カーブ路面対応型の箱桁の他の例における両端部面のズレ(非同一形状)を示す端面説明図である。 箱桁の横断勾配一定時(上床版端面型枠(バルクヘッド)水平時)の箱桁端面型枠の配置態様を示す正面説明図である。 (a)、(b)は、箱桁の横断勾配変化時の上床版端面型枠(バルクヘッド)を回転させる際の、箱桁本体部端面型枠の取替え、変位形態を示す第1工程と第2工程の説明図である。 (a)、(b)は、箱桁の横断勾配変化時の上床版端面型枠(バルクヘッド)を回転させる際の、箱桁本体部端面型枠の取替え、変位形態を示す第3工程と第4工程の説明図である。 (a)、(b)は、箱桁の横断勾配変化時の上床版端面型枠(バルクヘッド)を回転させる際の、箱桁本体部端面型枠の取替え、変位形態を示す第5工程と第6工程の説明図である。 型枠装置の正面図である。 型枠装置の平面図である。 型枠装置の側面図である。 上床版端面型枠(バルクヘッド)と勾配調整用ジヤッキの調整機構の拡大図である。 (a)、(b)は、勾配調整用ジヤッキの伸長時と収縮時における図9の右側面図である。 (a)は、図10(A)部の断面詳細図、(b)は、図(a)のB−B断面図、(c)は、図(b)において、心棒を中心とする上床版端面型枠の回転変形を示す説明図である。 (a)は、従来の型枠装置によって製作した標準型箱桁の端面図、(b)は、図(a)の箱桁をカーブ道路に架設したときの箱桁端面同士のズレを示す端面説明図である。 (a)はカーブ道路の一部を示す平面図、(b)は、カーブ道路を斜め下方から見た斜視図である。
符号の説明
1 箱桁
1a 箱桁
2 上床版
3 下床版
4 ウエブ
5 中空部
6 箱桁本体部
7 カーブ道路
11 箱桁
11b カーブ対応型箱桁端面
12 型枠装置
13 上床版端面型枠
14 型枠固定用フレーム
15 型枠支持用上部梁
16 型枠支持用下部フレーム
17 上部横枠
18 支柱
19 上部横腕
20 支持ピン
21 勾配調整用ジヤッキ
22 型枠回転用芯棒
24 ウエブ端面型枠
25 コーナ部下端面型枠
26 下床版端面型枠
27 コーナ部下端面型枠
28 型枠保持材
29 内型枠

Claims (3)

  1. 上床版および下床版と、上下の床版を連結するウエブとからなり、箱桁の橋軸方向両端部を所定角度捻ってショートライン方式により成形されるカーブ路面対応型の箱桁において、
    前記上床版の中心を通り鉛直方向に伸びる軸に対する前記ウエブの角度を一方の端面と他方の端面とで同一とし、前記上床版の中心を通り鉛直方向に伸びる軸に対する前記上床版および前記下床版の角度を一方の端面から他方の端面に向けて変化させることにより、一方の端面と他方の端面とを非同一形状としたことを特徴とするカーブ路面対応型の箱桁。
  2. 外型枠と内型枠と両端面型枠とで請求項1記載のカーブ路面対応型の箱桁を製作するショートライン方式による型枠装置であって、既設箱桁端面からなる一端面型枠と対峙して配設される他端面型枠は、上床版端面型枠と、複数の箱桁本体部端面型枠とからなり、上床版端面型枠を、型枠装置の架台に設けた型枠支持用上部梁と平行に配置すると共に、当該上床版端面型枠の中心を、前記型枠支持用上部梁から側方に突出する支持軸によって枢支させ、かつ上床版端面型枠の両端部は、架台に設けた勾配調整用ジャッキの伸縮作動軸に連結して、前記支持軸を回転芯として回転自在に設けられ、前記複数の箱桁本体部端面型枠は、上床版端面型枠の回動変位に対応して変位して配置可能に設けられていることを特徴とする型枠装置。
  3. 請求項1記載のカーブ路面対応型の箱桁を、ショートライン方式により製作する方法であって、
    前工程で構築した既設箱桁の軸方向の一端面を型枠の一部として新設の箱桁が完成した状態において、外型枠を外方に逃がすと共に、箱桁の中空部を形成する内型枠を軸方向に移動させ脱枠させる第1の工程と、
    既設箱桁と新設箱桁の軸方向に接した端面を切り離し、かつ、両箱桁を軸方向に所定距離次工程に順次に移動することで、既設箱桁を完成品として型枠装置から退出させる共に、新設箱桁を次工程で製作する箱桁の端面を形成する他端面型枠となる位置に移動させる第2の工程と、
    箱桁と相似形の鉄筋ユニットを所定の位置に配置する第3の工程と、
    内型枠を軸方向に移動させて次に製作する新設箱桁のため、所定位置に移動させる第4の工程と、
    既設箱桁の端面で構成される一端面型枠と平行に配設される他端面側の上床版端面型枠を、当該上床版端面型枠の軸線上に配置の回転芯を中心に所定角度傾斜させ、この傾斜した上床版端面型枠に対応して、他端面側の箱桁本体部端面型枠である、ウエブ端面型枠と下床版端面型枠とコーナ部上下端面型枠を所定の部位に配置変えし、前記端面型枠と外型枠と内型枠を含む型枠内にコンクリートを打設して箱桁とする第5の工程と、
    を有することを特徴とするカーブ路面対応型の箱桁の製作方法。
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