JP3841357B2 - モータサイクル用クラッチ装置 - Google Patents

モータサイクル用クラッチ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3841357B2
JP3841357B2 JP2004367292A JP2004367292A JP3841357B2 JP 3841357 B2 JP3841357 B2 JP 3841357B2 JP 2004367292 A JP2004367292 A JP 2004367292A JP 2004367292 A JP2004367292 A JP 2004367292A JP 3841357 B2 JP3841357 B2 JP 3841357B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
pressing
diaphragm spring
pressure plate
rotating body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004367292A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006170400A (ja
Inventor
義夫 今西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Exedy Corp
Original Assignee
Exedy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Exedy Corp filed Critical Exedy Corp
Priority to JP2004367292A priority Critical patent/JP3841357B2/ja
Priority to PCT/JP2005/022673 priority patent/WO2006067980A1/ja
Publication of JP2006170400A publication Critical patent/JP2006170400A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3841357B2 publication Critical patent/JP3841357B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
    • F16D13/22Friction clutches with axially-movable clutching members
    • F16D13/38Friction clutches with axially-movable clutching members with flat clutching surfaces, e.g. discs
    • F16D13/52Clutches with multiple lamellae ; Clutches in which three or more axially moveable members are fixed alternately to the shafts to be coupled and are pressed from one side towards an axially-located member
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D23/00Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
    • F16D23/12Mechanical clutch-actuating mechanisms arranged outside the clutch as such
    • F16D23/14Clutch-actuating sleeves or bearings; Actuating members directly connected to clutch-actuating sleeves or bearings

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Description

本発明は、クラッチ装置、特に、入力側部材からの動力を出力側部材に伝達するとともに、レリーズ機構の作動により動力伝達を遮断するモータサイクル用クラッチ装置に関する
一般に、自動二輪車やバギー等のモータサイクルには、エンジンからの動力をトランスミッションに伝達あるいは遮断するために多板クラッチ装置が用いられている。この多板クラッチ装置は、エンジンのクランク軸側に連結されるクラッチハウジングと、トランスミッション側に連結される出力側回転体と、それらの間で動力の伝達、遮断を行うためのクラッチ部と、クラッチ部を押圧するためのプレッシャプレートとを有している。クラッチ部は、クラッチハウジングに係合する第1クラッチプレートと出力側回転体に係合する第2クラッチプレートとが交互に配置されている。
そして、これらのクラッチプレートをプレッシャプレートによりスプリング等の押圧部材で圧接させることにより、クランク軸の回転がトランスミッション側に伝達されるようになっている。また、クラッチをオフ(回転の伝達を遮断)する場合は、操作者がクラッチレバーを握ることによってレリーズ機構が作動し、このレリーズ機構によって押圧部材の押圧が解除され、第1及び第2クラッチプレート間の圧接力が解除されるようになっている。
特開2003−222159号公報
以上のようなクラッチ装置では、押圧部材の押圧力(押し付け荷重)及びクラッチ部の容量(クラッチプレートの枚数や大きさ)が動力伝達容量を決定する。したがって、小さいスペースで所望の動力伝達容量を確保しようとすれば、押し付け荷重を高くする必要がある。
一方、従来のモータサイクル用クラッチ装置では、クラッチ部の接続を遮断するためには、押し付け荷重と同等のレリーズ荷重をレリーズ機構によって加える必要がある。このレリーズ荷重はクラッチレバーを握る力、すなわち操作力によって決定されるために、押し付け荷重を高くすると、それに伴ってクラッチレバーの操作力が高くなり、操作性が悪くなる。したがって、押し付け荷重をあまり高くすることができない。
本発明の課題は、クラッチ操作の操作性を損なうことなく、しかも小型化を実現しながら、所望の動力伝達容量を得ることある。
請求項1に係るモータサイクル用クラッチ装置は、入力側部材からの動力を出力側部材に伝達するとともに、レリーズ機構の作動により動力伝達を遮断する装置であり、クラッチハウジングと、円板状の回転体と、クラッチ部と、プレッシャプレートと、押圧部材と、レリーズ部材とを備えている。クラッチハウジングは、筒状部を有し、入力側部材及び出力側部材の一方に連結されている。回転体は入力側部材及び出力側部材の他方に連結されている。クラッチ部は、クラッチハウジングの筒状部内に配置され、クラッチハウジングと回転体との間で動力の伝達及び遮断を行うための1枚以上のプレート部材を有している。プレッシャプレートはクラッチ部の1枚以上のプレート部材を互いに押圧するための部材である。押圧部材は、プレッシャプレートを押圧する押圧部を外周部に有するとともに、レリーズ機構の作動力を所定のレバー比で増幅して押圧部による押圧力を解除するためのレバー部を内周部に有するダイヤフラムスプリングからなる。レリーズ部材は、ダイヤフラムスプリングのレバー部内周部に当接するとともにレリーズベアリングを支持可能であり、レリーズ機構の作動をダイヤフラムスプリングのレバー部に伝達するための部材である。そして、レリーズ部材には、ダイヤフラムスプリングのレバー部内周側先端に内周側から係止可能な凹凸部が形成されて、ダイヤフラムスプリングはレリーズ部材との相対回転が規制されている。
このクラッチ装置では、押圧部材による押圧力がプレッシャプレートを介してクラッチ部に作用し、クラッチ部はオン(動力伝達状態)になっている。この状態では、入力側部材からの動力は、例えばクラッチハウジングに入力され、さらにクラッチ部を介して回転体に伝達されて、出力側部材に出力される。逆に、入力側部材からの動力が回転体に入力された場合は、この動力はクラッチ部を介してクラッチハウジングに伝達され、出力側部材に出力される。
クラッチをオフ(動力遮断状態)にする場合は、レリーズ機構によって押圧部材のレバー部を操作すると、この操作力は所定のレバー比で増幅されて押圧部に作用し、押圧部によるプレッシャプレートへの押圧力が解除される。
ここでは、レバー機構による操作力がレバー部のレバー比で増幅されて押圧部に作用するので、従来のクラッチ装置における操作力に比較して、レバー比の分だけ少ない操作力でクラッチオフ操作が可能となる。すなわち、従来と同等のクラッチ操作力に設定した場合は、クラッチ部の容量を小さくすることができるので、クラッチ部を構成するクラッチプレートの枚数を減らすことができ、軸方向寸法を小さくすることができる。
また、ダイヤフラムスプリングのレバー部の内周部はレリーズ部材と当接するが、この当接部に相対回転があると、当接部に異常摩耗が生じる可能性がある。そこで、ここでは、ダイヤフラムスプリングとレリーズ部材との相対回転を規制し、両者の当接部の摩耗を抑えている。
求項に係るモータサイクル用クラッチ装置は、請求項1の装置において、クラッチハウジングはプレッシャプレートと対向する摩擦部を有し、クラッチ部は、クラッチハウジングに係合する第1クラッチプレートと回転体に係合する第2クラッチプレートとを有し、第1及び第2クラッチプレートはクラッチハウジングの摩擦部とプレッシャプレートとの間に挟持される。
ここでは、クラッチ部を構成する第1及び第2クラッチプレートがクラッチハウジングの摩擦部とプレッシャプレートとの間に挟持され、動力は、クラッチハウジング、第1クラッチプレート、第2クラッチプレート、回転体の経路で伝達される。
請求項に係るモータサイクル用クラッチ装置は、請求項1の装置において、回転体は外周部に前記プレッシャプレートと対向する摩擦部を有し、クラッチ部は、クラッチハウジングに係合する第1クラッチプレートと回転体に係合する第2クラッチプレートとを有し、第1及び第2クラッチプレートは回転体の摩擦部とプレッシャプレートとの間に挟持される。
ここでは、クラッチ部を構成する第1及び第2クラッチプレートが回転体の摩擦部とプレッシャプレートとの間に挟持され、動力は、クラッチハウジング、第1クラッチプレート、第2クラッチプレート、回転体の経路で伝達される。
請求項に係るモータサイクル用クラッチ装置は、請求項又はの装置において、ダイヤフラムスプリングは、押圧部の外周部がクラッチハウジングの筒状部に支持され、押圧部の内周部がプレッシャプレートを押圧し、さらに、レバー部の内周部が、レリーズ機構によってプレッシャプレートと逆側に移動させられる。
ここでは、ダイヤフラムスプリングのレバー部内周部をレリーズ機構によって操作することにより、押圧部の内周部がプレッシャプレートから離れる方向に移動し、押圧部によるプレッシャプレートへの押圧力が解除される。
請求項に係るモータサイクル用クラッチ装置は、請求項又はの装置において、ダイヤフラムスプリングは、押圧部の外周部がプレッシャプレートを押圧し、押圧部の内周部が回転体の外周部に支持され、さらに、レバー部の内周部が、レリーズ機構によってプレッシャプレート側に移動させられる。
ここでは、ダイヤフラムスプリングのレバー部内周部をレリーズ機構によって操作することにより、押圧部の外周部がプレッシャプレートから離れる方向に移動し、押圧部によるプレッシャプレートへの押圧力が解除される。
ここで、ダイヤフラムスプリングの押圧部の内周部は回転体の外周部によって支持されているので、ダイヤフラムスプリングを支持するための構成が簡単になり、軸方向寸法も短くなる。一般的な自動車用のクラッチ装置において、ダイヤフラムスプリングの内周端部をエンジン側に操作することによりクラッチオフにするタイプのものでは、ダイヤフラムスプリングの押圧部の内周部はクラッチカバーによって支持されている。このクラッチカバーによる支持構造では、クラッチカバーの外周部からダイヤフラムスプリングの外側を外周側から覆うように内周側に延びた部分に支持されるようになっている。このような構造では、ダイヤフラムスプリングの支持のために軸方向に比較的長いスペースが必要となる。しかし、本請求項に係る発明では、前述のように、回転体の外周部によってダイヤフラムスプリングを支持しているので、比較的短い軸方向スペースで支持が可能となる
求項に係るモータサイクル用クラッチ装置は、請求項の装置において、ダイヤフラムスプリングは回転体との相対回転が規制されている。
ここで、請求項の装置では、ダイヤフラムスプリングの押圧部の内周部が回転体に支持されているので、この支持部において相対回転があると、両者の当接部に異常摩耗が生じる可能性がある。そこで、本請求項に係る発明では、ダイヤフラムスプリングと回転体との相対回転を規制し、両者の当接部の摩耗を抑えている。
本発明に係るモータサイクル用クラッチ装置では、クラッチ操作の操作性を損なうことなく、しかも小型化を実現しながら、所望の動力伝達容量を得ることができる。
[第1実施形態]
<全体構成>
図1は本発明に係るモータサイクル用クラッチ装置の第1実施形態を示しており、エンジンのクランク軸からの動力をトランスミッションに伝達するとともに、レリーズ機構の操作により、動力を遮断するためのものである。このクラッチ装置は、クラッチハウジング1と、出力側回転体2と、クラッチハウジング1と出力側回転体2との間で動力の伝達、遮断を行うためのクラッチ部3と、プレッシャプレート4と、ダイヤフラムスプリング5と、レリーズ部材6とを備えている。
<クラッチハウジング>
クラッチハウジング1は、円板状の部分10と、この円板部10の外周側から軸方向外側(図1の右方)に延びる筒状の部分11とを有している。円板部10には複数の環状のゴム部材12を介して入力ギア13が装着されている。この入力ギア13は、エンジン側のクランク軸に固定された駆動ギア(図示せず)に噛み合っている。なお、ゴム部材12は、エンジンからの振動を吸収するために設けられたものであり、他の例えばコイルスプリング等を用いても良い。また、円板部10の外周部には、プレッシャプレート4と対向する位置に、摩擦部10aが形成されている。この摩擦部10aは、円板部10の他の部分よりも厚みが厚く形成され、側面は摩擦面となっている。筒状部11には、内周部にスプライン11aが形成されており、また筒状部11には軸方向に延びる複数の切欠き11bが円周方向に所定の間隔で形成されている。この切欠き11bは、内部の潤滑油を外周側に逃がすためのものである。
<出力側回転体>
出力側回転体2は、円板状に形成されており、外周部にスプライン15が形成されるとともに、内周部にスプライン孔16が形成されている。そして、内周部のスプライン孔16はトランスミッションの入力軸17に噛み合っている。なお、入力ギア13の内周部と出力側回転体2の内周部との間にはスラストプレート18が設けられている。
<クラッチ部>
クラッチ部3は、1枚の第1クラッチプレート20と2枚の第2クラッチプレート21とを有している。両クラッチプレート20,21はともに環状に形成されており、軸方向に交互に配置されている。また、第1クラッチプレート20の外周部にはスプラインが形成されており、このスプラインがクラッチハウジング1の筒状部11の内周部に形成されたスプライン11aに噛み合っている。また、第2クラッチプレート21は、両面に摩擦フェーシングが貼付されており、内周部にスプラインが形成されている。そしてこの内周部のスプラインが出力側回転体2の外周に形成されたスプライン15に噛み合っている。
<プレッシャプレート>
プレッシャプレート4は、環状の部材であり、最も外側に配置された第2クラッチプレート21のさらに軸方向外側に配置されている。このプレッシャプレート4の外周にはスプライン4aが形成されており、このスプライン4aがクラッチハウジング1の筒状部11のスプライン11aに噛み合っている。また、プレッシャプレート4の軸方向外側の面の内周端には、環状でかつ軸方向外側に突出する押圧用突起4bが形成されている。
<ダイヤフラムスプリング>
ダイヤフラムスプリング5は、環状のプレート部材であって、外周部に皿ばねとしての押圧部5aを有し、内周部に押圧部5aの押圧を解除するためのレバー部5bを有している。ここで、クラッチハウジング1の筒状部11における軸方向外側端部には、ストッパリング25が固定されている。そして、押圧部5aは、外周部がワイヤリング26を介してストッパリング25に支持され、内周部がプレッシャプレート4の押圧用突起4bに支持されている。このようなダイヤフラムスプリング5が図1に示すようにセットされた状態では、皿ばねの付勢力によってプレッシャプレート4を所定の押圧力で軸方向内側に押圧している。したがって、クラッチ部3の第1及び第2クラッチプレート20,21はクラッチハウジング1の摩擦部10aとプレッシャプレート4との間に挟持されている。
また、ダイヤフラムスプリング4のレバー部5bは、放射状に並ぶ複数のレバーから形成されている。
<レリーズ部材>
レリーズ部材6は、円錐状のカップの頂部を削除したような形状であり、軸方向内側端の係止フランジ30と、回転軸に対して平行な円筒部31と、軸方向内側から外側にいくにしたがって外径が徐々に小さくなっている傾斜筒状部32と、軸受支持部33とを有している。係止フランジ30は、レリーズ部材6の軸方向内側端部からさらに径方向外方に延びるように形成されており、軸方向外側に突出する当接部30aが形成されている。この当接部30aがダイヤフラムスプリング5の内周端部に、軸方向内側から当接している。円筒部31の外周部には、ダイヤフラムスプリング5のレバーの内周側先端が係止可能な凹凸部31aが円周方向に形成されている。軸受支持部33は、レリーズベアリング40を支持するものであり、レリーズベアリング40の外輪の軸方向外側の面に係止する係止部33aを有している。なお、レリーズベアリング40は、図示しないモータサイクルのクラッチレバーの操作によって、軸方向外側に移動させられるようになっている。
<動作>
次に動作について説明する。
図1に示す状態では、前述のように、ダイヤフラムスプリング5の押圧部5aによってプレッシャプレート4が軸方向内側に所定の押圧力で押圧され、クラッチ部3の第1及び第2クラッチプレート20,21はクラッチハウジング1の摩擦部10aとプレッシャプレート4との間に挟持されている。この場合は、クラッチオン状態であり、クランク軸から入力ギア13及びゴム部材12を介して入力された回転は、クラッチハウジング1を介して第1クラッチプレート20に伝達され、さらに第2クラッチプレート21から出力側回転体2に伝達され、トランスミッションの入力軸17に伝達される。
一方、運転者がクラッチレバーを握ると、その操作力はクラッチワイヤ等を介してレリーズベアリング40に伝達され、レリーズベアリング40は軸方向外側に移動させられる。このレリーズベアリング40の移動は、レリーズ部材6を介してダイヤフラムスプリング5のレバー部5aに伝達され、レバー部5bの内周部が軸方向外側に移動させられる。すると、ダイヤフラムスプリング5の径方向中間部である押圧部5aの内周部が同様に軸方向外側に移動し、押圧部5aがプレッシャプレート4の押圧用突起4bから離れる。これによりプレッシャプレート4の押圧力が解除され、クラッチ部3はオフ状態になる。このクラッチオフ状態では、クラッチハウジング1からの回転は出力側回転体2には伝達されない。
ここで、クラッチオフのレリーズ操作の際に、レバー部5bの作用によって操作力が軽減される。より詳細には、例えばダイヤフラムスプリング5の押圧部5aによる押圧力がPであるとすると、この押圧力Pを解除するためにレバー部5bに作用させなければならないレリーズ荷重Rは、
R=P×(L1/L2)
L1:押圧部外周部の支持部から押圧部内周部の押圧点までの距離
L2:押圧部外周部の支持部からレバー部のレリーズ部材との当接部までの距離
となる。すなわち、レバー比(L1/L2)の分だけ、レリーズ荷重は軽減される。したがって、従来装置と同様のレリーズ荷重に設定する場合は、押圧部5aの押圧荷重をレバー比の分だけ大きくすることができ、クラッチの伝達容量を同じにする場合は、クラッチプレートの枚数を減らすことができる。したがって、クラッチ装置をコンパクトにすることができる。
また、この装置では、レバー部5bのレバー先端が、レリーズ部材6の円筒部31に形成された凹凸部31aと係止しており、ダイヤフラムスプリング5とレリーズ部材6との相対回転が規制されている。このため、ダイヤフラムスプリング5とレリーズ部材6との当接部における摩耗を抑えることができる。
[第2実施形態]
<全体構成>
図2は本発明に係るモータサイクル用クラッチ装置の第2実施形態を示している。第1実施形態では、レリーズベアリングを軸方向外側に引くことによりクラッチオフとする構成を示したが、この第2実施形態では、第1実施形態とは逆に、レリーズベアリングを軸方向内側に押すことによりクラッチオフとする構成である。他の構成は基本的に同じであり、同じ部材には同じ符号を示している。
この装置は、クラッチハウジング51と、出力側回転体52と、クラッチ部53と、プレッシャプレート54と、ダイヤフラムスプリング55と、レリーズ部材56とを備えている。
<クラッチハウジング>
クラッチハウジング51は、円板状の部分60と、この円板部60の外周側から軸方向外側(図1の右方)に延びる筒状の部分61とを有している。円板部60には、第1実施形態と同様に、複数の環状のゴム部材12を介して入力ギア13が装着されている。筒状部61には、内周部にスプライン61aが形成されており、また筒状部11には軸方向に延びる複数の切欠き61bが円周方向に所定の間隔で形成されている。
<出力側回転体>
出力側回転体52は、ほぼ円板状に形成されており、外周部にスプライン65が形成されるとともに、内周部にスプライン孔66が形成されている。そして、内周部のスプライン孔66はトランスミッションの入力軸17に噛み合っている。また、この出力側回転体52の外周部において、軸方向内側の端部は、さらに径方向外方に延びる円板状の摩擦フランジ67が形成されている。さらに、出力側回転体52の軸方向外側の面の外周端部には、円周方向に所定の間隔で、複数の支持用突起52aが形成されている。
また、この出力側回転体52には、ダイヤフラムスプリング55をこの出力側回転体52に支持するための支持部材68がボルト69によって固定されている。支持部材68は、環状の部材であり、内周端部が出力側回転体52とインローにより結合されている。そして支持部材68の外周端部には、環状の支持用突起68aが出力側回転体52の支持用突起52aと対向するように軸方向内側に突出している。
<クラッチ部>
クラッチ部53は、2枚の第1クラッチプレート20と1枚の第2クラッチプレート21とを有し、軸方向に交互に配置されている。両クラッチプレート20,21の構成は第1実施形態と同様である。
<プレッシャプレート>
プレッシャプレート54は、環状の部材であり、最も外側に配置された第1クラッチプレート20のさらに軸方向外側に配置されている。このプレッシャプレート54の軸方向内側の面において、内周側の端部には、軸方向内側に突出してスプライン54aが形成されており、このスプライン54aが出力側回転体52の外周スプライン65に噛み合っている。また、プレッシャプレート54の軸方向外側の面の外周部には、軸方向に突出する環状の規制部54bが形成され、さらに、この規制部54bの内周側には、軸方向に突出する押圧用突起54cが形成されている。なお、規制部54bの方が押圧用突起54cより軸方向外側により突出している。
<ダイヤフラムスプリング>
ダイヤフラムスプリング55は、環状のプレート部材であって、外周部に皿ばねとしての押圧部55aを有し、内周部に押圧部55aの押圧を解除するためのレバー部55bを有している。ダイヤフラムスプリング55は、その外周部がプレッシャプレート54の規制部54aの内周側に位置するように配置されている。そして、ダイヤフラムスプリング55の押圧部5aは、外周部がプレッシャプレート54の押圧用突起54cに支持され、内周部が出力側回転体52の支持用突起52aと支持部材68の支持用突起68aとに挟持されて支持されている。このようなダイヤフラムスプリング55が図2に示すようにセットされた状態では、皿ばねの付勢力によってプレッシャプレート54を所定の押圧力で軸方向内側に押圧している。したがって、クラッチ部53の第1及び第2クラッチプレート20,21は出力側回転体52の摩擦部67とプレッシャプレート4との間に挟持されている。
また、ダイヤフラムスプリング54のレバー部55bは、放射状に並ぶ複数のレバーから形成されている。なお、円周方向に隣接する2つのレバーの間には、スリット及び小判形状の切欠きが形成されており、支持部材68の一部が、小判状の切欠きを軸方向内側に通過して出力側回転体52の軸方向外側の面に当接している。このように、支持部材68の一部がダイヤフラムスプリング55のレバー部55bの切欠きを通過していることによって、支持部材68及び出力側回転体52とダイヤフラムスプリング55との相対回転が規制されている。
<レリーズ部材>
レリーズ部材56は、環状のブロック部材であり、軸方向内側の端部に、ダイヤフラムスプリング55のレバーの内周側先端が係止可能な凹凸部56aが円周方向に形成されている。またレリーズ部材56の軸方向外側には軸受支持部56bが形成されており、この軸受支持部56bはレリーズベアリング40の外輪の軸方向内側の肩部に嵌合している。なお、レリーズベアリング40は、図示しないモータサイクルのクラッチレバーの操作によって、軸方向内側に移動させられるようになっている。
<動作>
次に動作について説明する。
図2に示す状態では、前述のように、ダイヤフラムスプリング55の押圧部55aによってプレッシャプレート54が軸方向内側に所定の押圧力で押圧され、クラッチ部53の第1及び第2クラッチプレート20,21は出力側回転体52の摩擦部67とプレッシャプレート54との間に挟持されている。この場合は、クラッチオン状態であり、クランク軸から入力ギア13及びゴム部材12を介して入力された回転は、クラッチハウジング51を介して第1クラッチプレート20に伝達され、さらに第2クラッチプレート21から出力側回転体52に伝達され、トランスミッションの入力軸17に伝達される。
一方、運転者がクラッチレバーを握ると、その操作力はクラッチワイヤ等を介してレリーズベアリング40に伝達され、レリーズベアリング40は軸方向内側に移動させられる。このレリーズベアリング40の移動は、レリーズ部材56を介してダイヤフラムスプリング55のレバー部55aに伝達され、レバー部55bの内周部が軸方向内側に移動させられる。すると、ダイヤフラムスプリング55の径方向中間部を支点として、押圧部55aの外周部が軸方向外側に移動し、押圧部55aがプレッシャプレート54の押圧用突起54cから離れる。これによりプレッシャプレート54の押圧力が解除され、クラッチ部53はオフ状態になる。このクラッチオフ状態では、クラッチハウジング51からの回転は出力側回転体52には伝達されない。
ここで、クラッチオフのレリーズ操作の際に、レバー部55bの作用によって操作力が軽減される。より詳細には、例えばダイヤフラムスプリング55の押圧部55aによる押圧力がPであるとすると、この押圧力Pを解除するためにレバー部55bに作用させなければならないレリーズ荷重Rは、
R=P×(L3/L4)
L3:押圧部内周部の支持部から押圧部外周部の押圧点までの距離
L4:押圧部内周部の支持部からレバー部のレリーズ部材との当接部までの距離
となる。すなわち、レバー比(L3/L4)の分だけ、レリーズ荷重は軽減される。したがって、従来装置と同様のレリーズ荷重に設定する場合は、押圧部55aの押圧荷重をレバー比の分だけ大きくすることができ、クラッチの伝達容量を同じにする場合は、クラッチプレートの枚数を減らすことができる。したがって、クラッチ装置をコンパクトにすることができる。
また、この装置では、レバー部55bのレバー先端が、レリーズ部材56の凹凸部56aと係止しており、ダイヤフラムスプリング55とレリーズ部材56との相対回転が規制されている。このため、ダイヤフラムスプリング55とレリーズ部材56との当接部における摩耗を抑えることができる。また、支持部材68がダイヤフラムスプリング55のレバー部55bの切欠きを通過して出力側回転体52に固定されていることにより、ダイヤフラムスプリング55と出力側回転体52及び支持部材68との相対回転が規制され、各支持用突起52a,68aとダイヤフラムスプリング55の当接部における摩耗を抑えることができる。
さらに、この第2実施形態では、ダイヤフラムスプリング55を径方向の中間で、すなわち押圧部55aの内周部を支持する必要があるが、出力側回転体52の外周部によって内周側から支持しているので、従来の自動車用クラッチ装置のクラッチカバーによる支持構造に比較して、簡単でかつ小さいスペースで支持することができる。
[他の実施形態]
なお、前記各実施形態では、入力ギアから回転が入力されて出力側回転体に出力される場合について説明したが、回転の伝達経路が逆の場合でも、本発明を同様に適用することができる。
本発明の第1実施形態におけるモータサイクル用クラッチ装置の縦断面図。 本発明の第2実施形態におけるモータサイクル用クラッチ装置の縦断面図。
符号の説明
1,51 クラッチハウジング
2,52 出力側回転体
3,53 クラッチ部
4,54 プレッシャプレート
5,55 ダイヤフラムスプリング
5a,55a 押圧部
5b,55b レバー部
6,56 レリーズ部材
10a,67 摩擦部
31a,56a 凹凸部

Claims (6)

  1. 入力側部材からの動力を出力側部材に伝達するとともに、レリーズ機構の作動により動力伝達を遮断するモータサイクル用クラッチ装置であって、
    筒状部を有し、前記入力側部材及び出力側部材の一方に連結されたクラッチハウジングと、
    前記入力側部材及び出力側部材の他方に連結された円板状の回転体と、
    前記クラッチハウジングの筒状部内に配置され、前記クラッチハウジングと前記回転体との間で動力の伝達及び遮断を行うための1枚以上のプレート部材を有するクラッチ部と、
    前記クラッチ部のプレート部材を互いに押圧するためのプレッシャプレートと、
    前記プレッシャプレートを押圧する押圧部を外周部に有するとともに、前記レリーズ機構の作動力を所定のレバー比で増幅して前記押圧部による押圧力を解除するためのレバー部を内周部に有するダイヤフラムスプリングからなる押圧部材と、
    前記ダイヤフラムスプリングのレバー部内周部に当接するとともにレリーズベアリングを支持可能であり、前記レリーズ機構の作動を前記ダイヤフラムスプリングのレバー部に伝達するためのレリーズ部材と、
    を備え
    前記レリーズ部材には、前記ダイヤフラムスプリングのレバー部内周側先端に内周側から係止可能な凹凸部が形成されており、前記ダイヤフラムスプリングは前記レリーズ部材との相対回転が規制されている、
    モータサイクル用クラッチ装置。
  2. 前記クラッチハウジングは前記プレッシャプレートと対向する摩擦部を有し、
    前記クラッチ部は、前記クラッチハウジングに係合する第1クラッチプレートと前記回転体に係合する第2クラッチプレートとを有し、前記第1及び第2クラッチプレートは前記クラッチハウジングの摩擦部と前記プレッシャプレートとの間に挟持される、
    請求項1に記載のモータサイクル用クラッチ装置。
  3. 前記回転体は外周部に前記プレッシャプレートと対向する摩擦部を有し、
    前記クラッチ部は、前記クラッチハウジングに係合する第1クラッチプレートと前記回転体に係合する第2クラッチプレートとを有し、前記第1及び第2クラッチプレートは前記回転体の摩擦部と前記プレッシャプレートとの間に挟持される、
    請求項1に記載のモータサイクル用クラッチ装置。
  4. 前記ダイヤフラムスプリングは、
    前記押圧部の外周部が前記クラッチハウジングの筒状部に支持され、前記押圧部の内周部が前記プレッシャプレートを押圧し、
    前記レバー部の内周部が、前記レリーズ機構によって前記プレッシャプレートと逆側に移動させられる、
    請求項又はに記載のモータサイクル用クラッチ装置。
  5. 前記ダイヤフラムスプリングは、
    前記押圧部の外周部が前記プレッシャプレートを押圧し、前記押圧部の内周部が前記回転体の外周部に支持され、
    前記レバー部の内周部が、前記レリーズ機構によって前記プレッシャプレート側に移動させられる、
    請求項又はに記載のモータサイクル用クラッチ装置。
  6. 前記ダイヤフラムスプリングは前記回転体との相対回転が規制されている、請求項に記載のモータサイクル用クラッチ装置。
JP2004367292A 2004-12-20 2004-12-20 モータサイクル用クラッチ装置 Expired - Fee Related JP3841357B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004367292A JP3841357B2 (ja) 2004-12-20 2004-12-20 モータサイクル用クラッチ装置
PCT/JP2005/022673 WO2006067980A1 (ja) 2004-12-20 2005-12-09 モータサイクル用クラッチ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004367292A JP3841357B2 (ja) 2004-12-20 2004-12-20 モータサイクル用クラッチ装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006134324A Division JP4520961B2 (ja) 2006-05-12 2006-05-12 モータサイクル用クラッチ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006170400A JP2006170400A (ja) 2006-06-29
JP3841357B2 true JP3841357B2 (ja) 2006-11-01

Family

ID=36601582

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004367292A Expired - Fee Related JP3841357B2 (ja) 2004-12-20 2004-12-20 モータサイクル用クラッチ装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3841357B2 (ja)
WO (1) WO2006067980A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008291937A (ja) * 2007-05-25 2008-12-04 Exedy Corp クラッチ装置
JP4975723B2 (ja) * 2008-01-25 2012-07-11 株式会社エクセディ モータサイクル用クラッチ装置
CN104329390A (zh) * 2014-10-27 2015-02-04 重庆长兴工业有限公司 摩托车无级变速离合器定心多向运动结构
JP6892758B2 (ja) * 2016-12-20 2021-07-07 株式会社エクセディ 動力伝達装置
CN109681541A (zh) * 2019-02-01 2019-04-26 宁波市龙嘉摩托车有限公司 一种摩托车发动机用离合器盖机构

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1250948A (ja) * 1969-10-31 1971-10-27
JPS5842659Y2 (ja) * 1979-09-04 1983-09-27 日本発条株式会社 ダイヤフラムスプリング式多板クラツチ
JPS59200814A (ja) * 1983-04-30 1984-11-14 Yamaha Motor Co Ltd 車両の手動操作式クラツチ装置
JPH0439430U (ja) * 1990-08-01 1992-04-03

Also Published As

Publication number Publication date
WO2006067980A1 (ja) 2006-06-29
JP2006170400A (ja) 2006-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5502507B2 (ja) 動力伝達装置
JP5747259B2 (ja) ドライダブルクラッチ
JP3944218B2 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP4520961B2 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP3841357B2 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP4256909B2 (ja) クラッチ装置
CN113167338B (zh) 动力传递装置
JP4975723B2 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP4714623B2 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP3892880B2 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
CN115574011A (zh) 动力传递装置
JP3894454B2 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP2006312993A (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP3892879B2 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP3892878B2 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP2006316869A (ja) モータサイクル用クラッチ装置
WO2018061626A1 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP2006312991A (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP2008291937A (ja) クラッチ装置
US20220364612A1 (en) Power Transmission Device
WO2018061640A1 (ja) クラッチ装置
WO2018061627A1 (ja) クラッチ装置
JP2021165580A (ja) クラッチ装置
WO2018061639A1 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP2006336778A (ja) クラッチカバー組立体

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060512

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060801

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060804

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060804

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090818

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120818

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees