JP2021165580A - クラッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチディスクの摩擦フェーシングが摩耗限界を超えることによって路上で走行不能になることを防止する。【解決手段】クラッチカバー組立体は、クラッチカバー11と、プレッシャプレート12と、ダイヤフラムスプリング13と、摩耗報知機構14と、を備えている。プレッシャプレート12は、フライホイール3との間で摩擦フェーシング6を挟む。ダイヤフラムスプリング13は、プレッシャプレート12をフライホイール3側に付勢してプレッシャプレート12に押圧力を付与するとともに、内周端部がフライホイール3から離れる側に移動させられることによって付勢力が解除される。摩耗報知機構14は、摩擦フェーシング6が所定量摩耗したときに、摩擦フェーシング6に対するプレッシャプレート12の押圧力を不均一にして摩擦フェーシング6の摩耗を報知する。【選択図】図4

Description

本発明は、クラッチ装置に関する。
車両のエンジンとトランスミッションとの間には、エンジンからのトルクをトランスミッション側に伝達及び遮断するためのクラッチ装置が設けられている。クラッチ装置は、クラッチディスク組立体と、クラッチカバー組立体と、を有している。
クラッチディスク組立体は、エンジンのフライホイールに押圧されるクラッチディスクや、トランスミッションの入力軸が係合するハブフランジ等を有している。また、クラッチカバー組立体は、フライホイールに装着され、プレッシャプレート及びダイヤフラムスプリング等を有している。
このようなクラッチ装置において、その使用限界はクラッチディスクの摩擦フェーシングの摩耗量で決定される。クラッチ装置の使用限界を超えて使用を続けると、クラッチ滑り現象が生じるために、特許文献1に示されるような警報装置がクラッチ装置には設けられている。
特開2003−322175号公報
特許文献1に示されたクラッチ装置は、ダイヤフラムスプリングをフライホイール側に押すことによってクラッチをオフする(トルクの伝達を遮断する)プッシュタイプの装置である。一方で、ダイヤフラムスプリングをトランスミッション側に移動させることによってクラッチをオフするプルタイプのクラッチ装置も提供されている。
このようなプルタイプのクラッチ装置では、摩擦フェーシングが摩耗すると、ダイヤフラムスプリングの先端(内周端部)がクラッチディスク組立体に近づく方向に移動する。このため、摩擦フェーシングの摩耗量が摩耗限界を超えると、ダイヤフラムスプリングの先端部を移動させるためのレリーズ部材が、クラッチディスク組立体を構成する部材に干渉する場合がある。このような状況では、ダイヤフラムスプリングによるクラッチディスクへの押し付け荷重が急速に減少し、予め設定されたトルク伝達容量が得られなくなる。このため、路上において走行不能になるおそれがある。
本発明の課題は、クラッチディスクの摩擦フェーシングが摩耗限界を超えることによって路上で走行不能になることを防止することにある。
(1)本発明に係るクラッチカバー組立体は、駆動源側のフライホイールにクラッチディスク組立体の摩擦フェーシングを押し付け及び押し付け解除する。このクラッチカバー組立体は、クラッチカバーと、プレッシャプレートと、ダイヤフラムスプリングと、摩耗報知機構と、を備えている。クラッチカバーはフライホイールに固定される。プレッシャプレートは、クラッチカバーに対して相対回転不能に連結され、フライホイールとの間で摩擦フェーシングを挟む。ダイヤフラムスプリングは、クラッチカバーに支持され、プレッシャプレートをフライホイール側に付勢してプレッシャプレートに押圧力を付与するとともに、内周端部がフライホイールから離れる側に移動させられることによって付勢力が解除される。摩耗報知機構は、摩擦フェーシングが所定量摩耗したときに、摩擦フェーシングに対するプレッシャプレートの押圧力を不均一にして摩擦フェーシングの摩耗を報知する。
このクラッチカバー組立体では、クラッチディスク組立体の摩擦フェーシングが所定量摩耗すると、摩擦フェーシングを押圧するプレッシャプレートの押圧力が不均一になる。すると、クラッチが徐々に滑ったり、あるいはジャダーが発生したりする。すなわち、摩擦フェーシングが所定量摩耗したことを、運転者に報知することができる。
このため、前記の所定量を、摩擦フェーシングの摩耗限界よりも小さい値に設定しておくことにより、車両が路上で走行不能になる前に、運転者に摩擦フェーシングの交換等を促すことができる。
(2)好ましくは、摩耗報知機構は、摩擦フェーシングが所定量摩耗したときに、プレッシャプレートの円周方向の一部がフライホイール側へ移動するのを禁止する。
プレッシャプレートは、フライホイール側に移動することによって、摩擦フェーシングを押圧する。したがって、プレッシャプレートの円周方向の一部のフライホイール側への移動を禁止することによって、摩擦フェーシングに対するフライホイールの押圧力が不均一になる。
(3)好ましくは、摩耗報知機構は、第1端部及び第2端部を有する複数の検知部材を有している。この場合、第1端部は、プレッシャプレートに固定される。また、第2端部は、クラッチカバーを貫通するとともにクラッチカバーの表面と所定の隙間を介して対向し、クラッチカバーに当接可能な当接部を有する。そして、複数の検知部材の少なくとも1つの検知部材の当接部とクラッチカバーとの間の隙間は、他の検知部材の当接部とクラッチカバーとの隙間よりも狭く設定されている。
ここでは、複数の検知部材の少なくとも1つの当接部とクラッチカバーとの隙間が狭く設定されている。このため、狭く設定された部分では、プレッシャプレートのフライホイール側への移動が、他の部分に比較して早く禁止される。これにより、摩擦フェーシングに対するフライホイールの押圧力が不均一になる。
(4)好ましくは、このクラッチカバー組立体は、プレッシャプレートとクラッチカバーとを連結する複数のストラッププレートをさらに備えている。この場合、検知部材は、ストラッププレートをプレッシャプレートに固定するものである。
ここでは、従来の装置において設けられているストラッププレート固定用の部材を、本件発明の検知部材として用いることができ、摩耗報知機構を、特別な部材を設けることなく実現できる。
(5)好ましくは、クラッチカバーと検知部材の当接部との間の隙間は、クラッチディスク組立体とクラッチカバー組立体とを、フライホイールに装着された位置関係に保持するためのスペースブロックが挿入される隙間である。
ここで、クラッチディスク組立体及びクラッチカバー組立体を含むクラッチ装置をフライホイールに固定する際に、ストラッププレートを固定するための部材(一般的に、リーマボルト)の頭部とクラッチカバーの表面との間には、クラッチカバーをフライホイールに固定する際の作業が容易になるように、スペースブロックが挿入される。このスペースブロックの機能については、後に詳述する。なお、スペースブロックは、クラッチ装置をフライホイールに搭載した後は、取り外される。
以上のような状況では、スペースブロックの厚み、すなわち、複数のリーマボルトのうちの例えば1本のリーマボルトの頭部とクラッチカバーとの隙間を、他の部分よりも狭く設定することによって、摩耗報知機構を実現できる。
以上のような本発明では、クラッチディスクの摩擦フェーシングが摩耗限界を超えることによって路上で走行不能になることを未然に防止することができる。
本発明の一実施形態によるクラッチカバー組立体を有するクラッチ装置及びレリーズ装置の断面図。 図1をトランスミッション側から視た正面図。 リーマボルトの隙間Dを示す平面部分図。 リーマボルトの隙間dを示す平面部分図。 スペースブロックの正面図。 スペースブロックの側面図。 本発明の他の実施形態による図4に相当する図。
図1は、本発明の一実施形態によるクラッチカバー組立体10を含むクラッチ装置1の断面図である。図2は、図1の正面図であり、一部の部材を取り外して、又は部材の一部を削除して示している。また、図1及び図2には、クラッチ装置1のクラッチオン(トルクを伝達する状態)と、クラッチオフ(トルクの伝達を遮断する状態)と、を切替操作するためのレリーズ装置2を示している。図1において、O−O線は回転軸である。図1において、クラッチ装置1の左側にエンジンが配置され、右側にトランスミッションが配置される。
なお、以下の説明において、軸方向とは、クラッチ装置1の回転軸Oが延びる方向である。また、円周方向とは、回転軸Oを中心とした円の円周方向であり、径方向とは、回転軸Oを中心とした円の径方向である。なお、円周方向とは、回転軸Oを中心とした円の円周方向に完全に一致している必要はない。また、径方向とは、回転軸Oを中心とした円の直径方向に完全に一致している必要はない。
[全体構成]
クラッチカバー組立体10は、エンジンのフライホイール3に対してクラッチディスク組立体4のクラッチディスク5を押し付けてクラッチを連結し(クラッチオン)、あるいは押し付けを解除してクラッチを切断する(クラッチオフ)ための装置である。なお、クラッチディスク5は、摩擦フェーシング6とクッショニングプレート7とを有し、軸方向に所定範囲内でたわみ可能なクッショニング機能を有している。
クラッチカバー組立体10は、主に、クラッチカバー11と、プレッシャプレート12と、ダイヤフラムスプリング13と、摩耗報知機構14と、から構成されている。
[クラッチカバー11]
クラッチカバー11は、図1及び図2に示すように、概ね皿形状のプレート部材であり、外周部が例えばボルト15によりフライホイール3に装着可能である。クラッチカバー11は、フライホイール3の外周部に対して軸方向に隙間をあけて対向する円板状部分11aを有している。
[プレッシャプレート12及びストラッププレート16]
プレッシャプレート12は、フライホイール3に対向する側に押圧面12aが形成された環状の部材である。押圧面12aとフライホイール3との間には、クラッチディスク組立体4のクラッチディスク5が配置される。プレッシャプレート12には、押圧面12aと反対側に軸方向に突出する複数の突出部12bが形成されている。複数の突出部12bは、同じ円周上に並べて配置されている。
プレッシャプレート12は、図2に示すように、4個のストラッププレート16によって、クラッチカバー11に固定されている。各ストラッププレート16は、帯状で弾性を有する複数のプレート積層して構成されている。図3及び図4に詳細に示すように、ストラッププレート16の一端はプレッシャプレート12に固定され、他端はクラッチカバー11に固定されている。したがって、プレッシャプレート12は、クラッチカバー11に対して軸方向には移動可能であるが相対回転不能である。
より詳細には、複数のストラッププレート16の一端は、リーマボルト18(この実施形態では4個)によってプレッシャプレート12に固定されている。また、ストラッププレート16の他端は、クラッチカバー11の外周端部にリベット19によって固定されている。リーマボルト18の先端(プレッシャプレートに固定された側と逆側の端部)は、クラッチカバー11に形成された孔11bを貫通し、クラッチカバー11のトランスミッション側の表面から露出している。そして、この先端には円形の頭部18aが形成されており、頭部18aの直径は、クラッチカバー11の孔11bの径よりも大きく形成されている。
ここで、図1は、クラッチカバー組立体10及びクラッチディスク組立体4が、フライホイール3に装着された状態を示している。この状態では、リーマボルト18の頭部18aのクラッチカバー11側の面と、クラッチカバー11の表面と、の間には、所定の隙間が確保されている。図3及び図4に示すように、4個のリーマボルト18のうちの1個のリーマボルト18の胴部(ネジ部と頭部との間の部分)は、他の3個のリーマボルト18の胴部よりも短く設定されている。したがって、4個のうちの3個のリーマボルト18の頭部18aとクラッチカバー11との隙間はD(図3参照)であり、残りの1個のリーマボルト18の頭部18aとクラッチカバー11との隙間は、Dよりも狭いd(<D)(図4参照)となっている。なお、これらの隙間D,dの機能については、後述する。
[ダイヤフラムスプリング13]
ダイヤフラムスプリング13は、クラッチカバー11とプレッシャプレート12との間に配置された円板状部材であり、環状弾性部13aと、環状弾性部13aの内周部から径方向内側に延びる複数のレバー部13bとから構成されている。環状弾性部13aの内周部はプレッシャプレート12の突出部12bに当接している。環状弾性部13aの外周部はワイヤリング20(図1参照)を介してクラッチカバー11に支持されている。この状態で、環状弾性部13aはプレッシャプレート12をフライホイール3側に付勢している。ダイヤフラムスプリング13の複数のレバー部13bの円周方向間はスリットになっており、そのスリットの外周部には小判状の孔13cが形成されている。ダイヤフラムスプリング13のレバー部13bの先端に、プルタイプのレリーズ装置2が係合している。
[レリーズ装置2]
レリーズ装置2は、ダイヤフラムスプリング13の内周端部を、トランスミッション側に移動させて、クラッチ装置1をクラッチオフにするための装置である。以下、レリーズ装置2について簡単に説明する。
レリーズ装置2は、図1に示すように、レリーズベアリング21と、ワイヤリング22と、レバープレート23とを有している。
レリーズベアリング21は、図示しないレリーズフォークによって軸方向に駆動される部材であり、インナーレース25と、アウターレース26と、複数の転動体27と、を有している。インナーレース25は、軸方向エンジン側に長く延びる筒状部25aを有しており、その先端部にレバープレート23が係合している。アウターレース26のトランスミッション側には、レリーズフォークが係合する係合部26aが形成されている。
レバープレート23は、前述のように、インナーレース25の先端部に装着され、ダイヤフラムスプリング13の内周端部にワイヤリング22とともに係合している。したがって、レリーズフォークによってレリーズベアリング21がトランスミッション側に移動させられると、レバープレート23を介して、ダイヤフラムスプリング13の内周端部がトランスミッション側に移動する。
[摩耗報知機構14]
摩耗報知機構14は、クラッチディスク5の摩擦フェーシング6が所定量摩耗したときに、摩擦フェーシング6に対するプレッシャプレート12の押圧力を不均一にして、摩擦フェーシング6の摩耗を運転者に報知する機構である。すなわち、摩擦フェーシング6に対するプレッシャプレート12の押圧力が不均一になると、クラッチが徐々に滑り出す、あるいはジャダーが発生する。特に、ジャダーが発生すると、ステアリングが異常な振動を起こしたり、異音が発生したり、左右に振れたりする等の現象が起きる。このため、運転者は、摩擦フェーシング6が所定量摩耗したことに気づくことになる。したがって、前記の「所定量」を、摩擦フェーシング6の摩耗限界よりも小さい値に設定することにより、摩擦フェーシング6が摩耗限界に到達する前に、運転者はクラッチディスク組立体4を交換する等の対応が可能になる。
<摩耗報知のための構成>
具体的には、摩耗報知機構14は、摩擦フェーシング6が所定量摩耗したときに、プレッシャプレート12の円周方向の一部がフライホイール3側へ移動するのを禁止する。これを実現するために、この実施形態では、前述のように、4個のリーマボルト18のうちの3個のリーマボルト18の頭部18a(当接部の一例)と、クラッチカバー11の表面と、の隙間をDに設定し、残りの1個のリーマボルト18の頭部18aと、クラッチカバー11の表面と、の隙間をd(<D)に設定している。すなわち、摩耗報知機構14は、複数のリーマボルト18と、リーマボルト18の頭部18aと、とクラッチカバー11の表面と、の隙間によって構成されている。
以下、リーマボルト18の頭部18aと、クラッチカバー11の表面と、の隙間を、単に「リーマボルト18の隙間」と記載する。
<摩耗報知の作用>
摩擦フェーシング6が摩耗していない初期状態では、3個のリーマボルト18の隙間はDであり、1個のリーマボルト18の隙間はdに確保されている。そして、長期間の使用によって摩擦フェーシング6が摩耗してくると、プレッシャプレート12がフライホイール3側に移動し、隙間D,dは徐々に小さくなる。
そこで、隙間dを、摩擦フェーシング6の摩耗限界よりも小さく設定しておくことにより、摩擦フェーシング6が所定量(d)摩耗すると、摩耗限界に到達する前に、隙間dは「0」になる。したがって、プレッシャプレート12において、隙間dが設定されているリーマボルト18の部分では、プレッシャプレート12はそれ以上フライホイール3側への移動が禁止される。
一方で、プレッシャプレート12において、隙間Dが設定されているリーマボルト18の部分では、摩擦フェーシング6がさらに摩耗すると、プレッシャプレート12はさらにフライホイール3側に移動する。
以上のように、摩擦フェーシング6が所定量以上摩耗すると、プレッシャプレート12において、隙間Dのリーマボルト18の部分は、フライホイール3側に近づき、隙間dの部分はフライホイール3側への移動が禁止される。したがって、摩擦フェーシング6に対するプレッシャプレート12の押圧力が不均一になり、クラッチの滑りや、ジャダーが発生することになる。
<隙間D,dについて>
ここで、隙間D,dは、クラッチディスク組立体4及びクラッチカバー組立体10を含むクラッチ装置1をフライホイール3に装着する際に、図5及び図6に示すようなスペースブロック30が挿入される部分である。図5はスペースブロックの正面図、図6はその側面図である。
スペースブロック30は、一部が傾斜部30aを有するように一端部が折り曲げられた矩形状のプレートである。スペースブロック30の他端部には、外周から一端部に向けて溝30bが形成されている。溝30bの底面は半円形状である。この溝30bにリーマボルト18の胴部が挿入可能である。
なお、図5及び図6では、1種類のスペースブロック30を示しているが、この実施形態では、隙間Dと同じ厚みを有するスペースブロックと、隙間dと同じ厚みを有するスペースブロックとが用意されている。
ここで、以下の説明では、クラッチ装置1がフライホイール3に装着された状態(図1に示す状態)でのクラッチカバー11とプレッシャプレート12との位置関係を、「セット状態」とする。
スペースブロック30がリーマボルト18の隙間に装着されていない状態では、クラッチカバー11とプレッシャプレート12とは、ダイヤフラムスプリング13の付勢力によって、セット状態に比較して互いに離れた状態(フリー状態)にある。このようなフリー状態のまま、クラッチ装置1をフライホイール3に仮組付けした状態(クラッチディスク5をフライホイール3の摩擦面に押し付けた状態)では、クラッチカバー11のフライホイール取付部がフライホイール3の取付面から離れている。
したがって、クラッチカバー11とプレッシャプレート12とがフリー状態のままクラッチカバー11を取付ボルトによってフライホイール3に固定しようとすると、ダイヤフラムスプリング13の付勢力に抗して、取付ボルトの締め込みによってクラッチカバー11をフライホイール3側に押し込みながら装着する必要がある。これでは、作業性が悪い。
そこで、クラッチ装置1をフライホイール3に装着する前の工程で、まず、プレッシャプレート12に対してクラッチカバー11を押し込み(フライホイール3側に押圧し)、セット状態にする。すると、リーマボルト18の頭部18aとクラッチカバー11との間に隙間D,dが生じる。この隙間D,dに、それぞれ厚みの異なるスペースブロック30が挿入される。
これにより、クラッチカバー11の押し込みを解除しても、クラッチカバー11とプレッシャプレート12とはセット状態に保持される。このように、クラッチカバー11及びプレッシャプレート12をセット状態にして、クラッチ装置1をフライホイール3に仮組付けすると、クラッチカバー11のフライホイール取付部は、フライホイール3の取付面に当接する。したがって、取付ボルトでクラッチカバー11をフライホイール3に固定する際に、大きな力(ダイヤフラムスプリング13の付勢力に抗する力)は不要になる。
そして、クラッチ装置1がフライホイール3に固定された後は、すべてのスペースブロック30は取り外される。したがって、3個のリーマボルト18の隙間はDに、1個のリーマボルト18の隙間はdに保持される。
[動作]
このクラッチカバー組立体10では、レリーズ装置2がダイヤフラムスプリング13のレバー部13bの先端に荷重を与えていない状態では、環状弾性部13aがプレッシャプレート12に押圧荷重を与えている。その結果、クラッチディスク組立体4の摩擦フェーシング6がフライホイール3に押し付けられ、クラッチディスク組立体4にトルクが伝達される。
一方、レリーズ装置2によってダイヤフラムスプリング13のレバー部13bの先端がトランスミッション側に引き出されると、ワイヤリング20を支点としてダイヤフラムスプリング13の環状弾性部13aの内周部が軸方向トランスミッション側に引き上げられる。これにより、環状弾性部13aがプレッシャプレート12を押圧しなくなり、プレッシャプレート12はストラッププレート16により摩擦フェーシング6から引き離される。この結果、摩擦フェーシング6がフライホイール3から離れ、クラッチオフとなる。
また、長期の使用によって摩擦フェーシング6が摩耗してくると、前述のように、摩擦フェーシング6の摩耗が摩耗限界に到達する前に、クラッチの滑りやジャダーが発生する。このため、運転者は、摩擦フェーシング6が摩耗限界に到達する前に、クラッチディスク組立体4の交換等の対応が可能になり、路上において走行不能になるのを避けることができる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(a)前記実施形態では、3個の胴部が比較的長いリーマボルトと、1個の胴部が比較的短いリーマボルトを用いて摩耗報知機構を構成したが、図7に示すように、4個の胴部が同じリーマボルト18を用いて、そのうちの1個のリーマボルト18の頭部18aとクラッチカバー11との間にワッシャ32を設けてもよい。これによりワッシャ32とクラッチカバー11との隙間はdに設定される。
(b)摩耗報知機構14を構成するリーマボルト18の個数は、前記実施形態に限定されない。
(c)前記実施形態では、リーマボルト18の隙間を利用して摩耗報知機構14を構成したが、リーマボルト18とは別のボルト等の検知部材を用いて摩耗報知機構14を構成してもよい。
3 フライホイール
4 クラッチディスク組立体
6 摩擦フェーシング
10 クラッチカバー組立体
11 クラッチカバー
12 プレッシャプレート
13 ダイヤフラムスプリング
14 摩耗報知機構
16 ストラッププレート
18 リーマボルト
18a リーマボルトの頭部(当接部)
30 スペースブロック
D,d 隙間

Claims (5)

  1. 駆動源側のフライホイールにクラッチディスク組立体の摩擦フェーシングを押し付け及び押し付け解除するためのクラッチカバー組立体であって、
    前記フライホイールに固定されるクラッチカバーと、
    前記クラッチカバーに対して相対回転不能に連結され、前記フライホイールとの間で前記摩擦フェーシングを挟むためのプレッシャプレートと、
    前記クラッチカバーに支持され、前記プレッシャプレートを前記フライホイール側に付勢して前記プレッシャプレートに押圧力を付与するとともに、内周端部が前記フライホイールから離れる側に移動させられることによって前記付勢力が解除されるダイヤフラムスプリングと、
    前記摩擦フェーシングが所定量摩耗したときに、前記摩擦フェーシングに対する前記プレッシャプレートの押圧力を不均一にして前記摩擦フェーシングの摩耗を報知する摩耗報知機構と、
    を備えたクラッチカバー組立体。
  2. 前記摩耗報知機構は、前記摩擦フェーシングが所定量摩耗したときに、前記プレッシャプレートの円周方向の一部が前記フライホイール側へ移動するのを禁止する、請求項1に記載のクラッチカバー組立体。
  3. 前記摩耗報知機構は、第1端部及び第2端部を有する複数の検知部材を有し、
    前記第1端部は、前記プレッシャプレートに固定され、
    前記第2端部は、前記クラッチカバーを貫通するとともに前記クラッチカバーの表面と所定の隙間を介して対向し、前記クラッチカバーに当接可能な当接部を有し、
    前記複数の検知部材の少なくとも1つの検知部材の当接部と前記クラッチカバーとの間の隙間は、他の検知部材の当接部と前記クラッチカバーとの隙間よりも狭く設定されている、
    請求項2に記載のクラッチカバー組立体。
  4. 前記プレッシャプレートと前記クラッチカバーとを連結する複数のストラッププレートをさらに備え、
    前記検知部材は、前記ストラッププレートを前記プレッシャプレートに固定するものである、
    請求項3に記載のクラッチカバー組立体。
  5. 前記クラッチカバーと前記検知部材の当接部との間の隙間は、前記クラッチディスク組立体と前記クラッチカバー組立体とを、前記フライホイールに装着された位置関係に保持するためのスペースブロックが挿入される隙間である、請求項3又は4に記載のクラッチカバー組立体。
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