JP3841021B2 - 振動型リニアアクチュエータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、振動型リニアアクチュエータ、殊に固定子の基台と可動子とを連結する連結体の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
振動型リニアアクチュエータの可動子を薄板の連結体により連結する従来例として図6に示すものがある。図において105は固定子で、磁性材料の焼結体や磁性材料の鉄板を積層したものに巻線106を施した電磁石により構成されている。この電磁石である固定子105は基台101に溶接により固着されている。図中103a,103bは共に可動子、102は薄板よりなる連結体であり、連結体102はその上端部が基台101に溶接固着され、連結体102の各下端部に可動子103a,103bの端部が溶着されて、固定子105が可動子103a、103bに設けた永久磁石104とエアギャップを介して対向している。
【0003】
連結体102は可動子103a,103bの振動方向(図中x軸方向)に対して直交する方向(y軸方向)において図7に示すように、両側縁が円弧状に切り欠かれて円弧状部102aを形成してあり、このことにより薄板の中央部の幅が狭く且つ基台101及び可動子103a,103bとの連結部分側の幅が広くなるように設定されている。
【0004】
また、可動子103a中央突出部分の振動方向の両側と可動子103bの両端支持部の内側とにはばね受け部(図示せず)となる突部が突設されており、その間にそれぞればね107,107が配設されている。
【0005】
このような構成の振動型リニアアクチュエータは、固定子105である電磁石の巻線106に流れる電流の方向を切り換えることで、可動子103a,103bに取り付けられた永久磁石104の吸引・反発によりx軸方向に可動子103a,103bが振動する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来例にあっては、薄板よりなる連結体102は可動子103a,103bの振動方向に対して直交する方向(y軸方向)においてR形状に切り欠かれ、薄板の中央部の幅が狭く且つ基台101及び可動子103a,103bとの連結部分側の幅が広くなっているため、可動子103a,103bに設けたそれぞれの永久磁石104のy軸方向の吸引力により、連結体102は同方向に座屈してz軸回りの回転変位が生じる。特に、可動子103a,103bの振動がその振幅の両端に位置するところにおいては変形量が大きくなる。
【0007】
すなわち、図8に示すように、可動子103a,103bに設けたそれぞれの永久磁石104のy軸方向の吸引力により連結体102は同方向に座屈してz軸回りの回転変位102cが生じ、この時、可動子103a,103bのx軸における振幅軌道は並進運動から円弧運動になるため磁気推進力が低下し、さらには可動子同士が接触するという問題があった。
【0008】
本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであり、その目的とするところは、連結体の磁石吸引力方向の高剛性化を図った連結体を用いた振動型リニアアクチュエータを提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決して本発明の目的を達成するため、本発明の振動型リニアアクチュエータは、固定子を備えた基台と固定子にエアギャップを介して対向する可動子とが薄板からなる連結体で連結されて基台に対して可動子が連結体により往復動自在に支持されている振動型リニアアクチュエータにおいて、薄板の肉厚方向を可動子の振動方向と同方向としている上記連結体は、薄板形成面上において可動子と固定子の連結方向と直交する方向での連結体中央部の一部又は全部が、当該中央部の幅が狭く且つ基台及び可動子との連結部分側の幅が広くなるように滑らかな曲線で切り欠かれていることに特徴を有している。
【0010】
この時、連結体は切り欠かれた部分の左右が基台及び可動子との連結部分側において可動子と固定子の連結方向と直交する方向にブリッジ部にて繋がれているものであってもよい。
【0012】
上記のような構成の本発明にあっては、薄板形成面上において可動子と固定子の連結方向と直交する方向での連結体中央部の一部又は全部が切り欠かれることで、基台及び可動子との連結部の幅が小さくなるため、薄板形成面上において可動子と固定子の連結方向と直交する方向の磁石吸引力による座屈作用に対する許容応力が向上し、連結方向を軸とする回転変位を低減することことが可能となる。
【0013】
また、上記の連結体の切り欠きにより離れた側端部間が荷動子と固定子の連結方向と直交する方向にブリッジ部にて繋がれているものにおいては、連結体の上部と下部の発生応力をより均等にすることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明を実施の形態の一例に基づいて詳述すると、図1は本発明に係る振動型リニアアクチュエータの組立状態の斜視図であり、図2は同上の分解斜視図である。図中2a,2bは可動子であって、永久磁石8a,8b,9とヨーク10(バックヨーク)と剛性を有する非磁性金属からなる可動子本体部12とで構成されている。磁性材料のヨーク10には永久磁石8aと8bの磁極方向が永久磁石9の磁極と対極になるように接着されている。
【0016】
図中1は固定子で磁性材料の焼結体や磁性材料の鉄板を積層したものに巻線3を施した電磁石で構成されて、基台4に固着されている。この電磁石である固定子1は可動子2に設けた永久磁石8a,8b,9とエアギャップを介して対向する。すなわち、連結体5の上端部を連結体支持台13にねじ具20により固着し、さらにこれを基台4にねじ具21により固着すると共に連結体5の下端部を可動子2にねじ具22により固着することで、上記エアギャップが確保されている。
【0017】
連結体5は可動子2の往復動方向に変位可能な薄板の板ばねで形成されている。本発明は該連結体5の構成に特徴を有しており、ここでの連結体5は薄板の板ばねの肉厚方向を可動子2の振動方向(x方向)と同方向に設定されているとともに、この薄板の板ばねよりなる連結体5が可動子2の振動方向に対して直交する方向(すなわちy方向)において図3に示すように薄板のy軸方向の中央部が全部切り欠かれて左右に分割された2片で構成されている。
【0018】
本例では2個の可動子2a,2bが設けられており、このために可動子2a,2bの振動方向(x軸方向)の両端部にそれぞればね取り付け部11a,11bとなる突部が突設されており、このばね取り付け部11a,11bにはばね6がねじ具23により固着されて両可動子2a,2bがばね6によって連結されている。可動子2a,2bの上面部には駆動子7が突設されている。この、駆動子7は被駆動部材を取り付けるためのものであり、例えば往復式電気かみそりとして使用する場合には、駆動子7に内刃が取付けられる。
【0019】
このように構成された振動型リニアアクチュエータの基本動作は、固定子1である電磁石の電流方向を交番にすることで、可動子2に取り付けた永久磁石8a,8b,9がx方向に往復動を行う。可動子2a,2bはそれぞれ上記のように永久磁石8a,8b,9との吸引・反発力により移動するが、その移動方向は連結体5による往復動が許された方向になっている。固定子1を構成する電磁石の巻線3は実施例においては1本であり、往復運動の右方向運動と左方向では巻線に与える電流の向きを反転させる。つまり、移動方向に推進力が働く方向に電流を流すのである。
【0020】
ここで、可動子2a,2bに設けたそれぞれの永久磁石8a,8b,9の吸引により連結体5はy軸方向に対しそれぞれ内側に磁石吸引力を受ける。この時、連結体5は前記従来例と同様に滑らかな曲線で切り欠かれて中央幅102bが基台4及び可動子2との連結部分側の幅よりも狭くなっているのであるが、この切り欠きは図3に示すように連結体5のy軸方向中央部にその一部又は全部を切り欠くものとして設けられているために、y軸方向の磁石吸引力による座屈作用に対する許容応力が向上し、z軸回りの回転変位5d(図4参照)を軽減することことが可能となる。つまり、本発明の連結体5は従来の連結体102と比較した時、中央幅5aの和と中央部幅102bが等しくz方向の長さ且つ板厚が同じ場合では、連結体5の磁石吸引力方向の剛性が向上する。
【0021】
図5に連結体5の他例を示す。ここでは上記の例では連結体の5が切り欠きによって分離されていたのに対して、中央部の一部のみを切り欠くことで側端部間が可動子と固定子の連結方向と直交する方向にブリッジ部5bにて繋がれている。このように連結体5の中央部において、切り欠きにより離れた側端部間を繋ぐブリッジ部5bを可動子と固定子の連結方向と直交する方向に設けた連結体5は振動方向の変位時において連結体5の上部と下部の発生応力を均等にすることができ、最大応力をさらに低減することできる。
【0023】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の発明は、薄板の肉厚方向を可動子の振動方向と同方向としている上記連結体は、薄板形成面上において可動子と固定子の連結方向と直交する方向での連結体中央部の一部又は全部が、当該中央部の幅が狭く且つ基台及び可動子との連結部分側の幅が広くなるように滑らかな曲線で切り欠かれているために、両側縁を滑らかな曲線で切り欠いた従来例のものに比して座屈作用に対する許容応力が向上し、連結方向を軸とする回転変位を軽減することことが可能となる。この結果、連結体の磁石吸引力方向の剛性が向上し、且つ高性能とできる。
【0024】
また、本発明の請求項2記載の発明にあっては上記の請求項1記載の発明の効果に加えて、請求項1の連結体の切り欠きにより離れた側端部間が基台及び可動子との連結部分側において可動子と固定子の連結方向と直交する方向にブリッジ部にて繋がれていることにより、連結体の上部と下部の発生応力をより均等にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例を示すもので、(a)は斜視図、(b)は要部拡大斜視図である。
【図2】同上の分解斜視図である。
【図3】同上の連結体の正面図である。
【図4】同上の連結体の変形を示した正面図である。
【図5】連結体の他例の正面図である。
【図6】従来例の分解斜視図である。
【図7】従来例の連結体の正面図である。
【図8】従来例の連結体の変形を示した正面図である。
【符号の説明】
1 固定子
2a,2b 可動子
4 基台
5 連結体
Claims (2)
- 固定子を備えた基台と固定子にエアギャップを介して対向する可動子とが薄板からなる連結体で連結されて基台に対して可動子が連結体により往復動自在に支持されている振動型リニアアクチュエータにおいて、薄板の肉厚方向を可動子の振動方向と同方向としている上記連結体は、薄板形成面上において可動子と固定子の連結方向と直交する方向での連結体中央部の一部又は全部が、当該中央部の幅が狭く且つ基台及び可動子との連結部分側の幅が広くなるように滑らかな曲線で切り欠かれていることを特徴とする振動型リニアアクチュエータ。
- 連結体は切り欠かれた部分の左右が基台及び可動子との連結部分側において可動子と固定子の連結方向と直交する方向にブリッジ部にて繋がれていることを特徴とする請求項1記載の振動型リニアアクチュエータ。
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