JP3839627B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気圧縮式冷凍サイクルまたは/および蒸気圧縮式ヒートポンプサイクルを用い、可変容量圧縮機を有する車両用空調装置に関し、とくに空調用のエネルギー源を車両の推進エネルギー(エンジン、電気モータ等によるエネルギー)と共有する車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用空調装置においては、その動力源を、車両推進用の原動機(内燃機関のエンジン、電気自動車にあってはモータ)からとることが多い。このような空調装置のエネルギー源を車両の推進エネルギーと共有する車両用空調装置においては、空調装置に消費されるエネルギーの増大が、車両の運転(走行)状態に悪影響を及ぼさないように、たとえば、エンジン回転数が所定値以上の時、または、スロットル開度が所定値以上の時、空調装置の冷媒回路に設けられている圧縮機の容量をゼロとする制御を行っていた(たとえば、圧縮機用クラッチオフ)。この制御は、現在発生している圧縮機の動力を把握することなく、つまり、圧縮機の消費動力にかかわらず行われている。
【0003】
また、この制御においては、圧縮機の稼働/非稼働の情報だけを原動機制御側に提供するようにしている。たとえば冷房運転中には、クーラー稼働/非稼働の情報だけを、エンジンECUに提供するようにしており、エンジンECUは、アイドルアップ補正、スロットル開度補正をクーラー稼働/非稼働の情報だけで実施している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような制御では、特に低冷房熱負荷時(低動力時)、必要以上に圧縮機容量をゼロ(クラッチオフ)とする機会が増え、不安定な制御となり、たとえば吐気温度変動の原因となる。
【0005】
また、特に低冷房熱負荷時(低動力時)、燃料噴射量補正、またはスロットル開度補正が過度になり、必要以上にエンジン回転数や車速が上昇するおそれがある。
【0006】
本発明の課題は、そのときの状態に応じて圧縮機の動力を適切に推定し、圧縮機に必要な動力が車両推進用エネルギーに影響を与えると判断された場合には、圧縮機の稼働を停止するのではなくその消費動力を適切に制限できるようにし、車両の推進に悪影響を及ぼすことなく、安定した空調制御を行うことができるようにした車両用空調装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の車両用空調装置は、車室内に開口するダクト内に、空気を送風する送風機と、送風される空気を冷却または加熱する室内熱交換器を有し、該室内熱交換器と冷媒配管により接続され、室内熱交換器との間で循環される冷媒を圧縮し、圧縮する冷媒の吐出量を変化させることのできる可変容量圧縮機と、該可変容量の吐出量を操作する容量制御手段を有する蒸気圧縮式冷凍サイクルまたは/および蒸気圧縮式ヒートポンプサイクルを備えた車両用空調装置において、前記圧縮機の運転中に発生する圧縮機動力を推定する動力推定手段を備え、室内熱交換器能力設定手段および情報記憶手段を有し、該情報記憶手段は、前記圧縮機が発生する動力の最大許容値としての動力制限値を記憶し、前記容量制御手段は、該動力制限値と前記動力推定手段による圧縮機の動力推定値を比較し、該動力推定値が該動力制限値より低い場合は、前記室内熱交換器能力設定手段により得られる室内熱交換器能力目標値を参考に、可変容量圧縮機の吐出容量操作による室内熱交換器能力制御を行い、該動力推定値が該動力制限値と同等または高い場合は、可変容量圧縮機の吐出容量操作により、該動力推定値が該動力制限値を越えない様に動力制御を行うことを特徴とするものからなる。室内熱交換器は、蒸気圧縮式冷凍サイクルの場合は蒸発器として機能し、蒸気圧縮式ヒートポンプサイクルの場合は凝縮器として機能する。
【0008】
この車両用空調装置における圧縮機動力の推定においては、前記送風機の送風量に相関をもつ物理量を検知または推定する送風量認識手段と、前記室内熱交換器通過空気温度を検知または推定する室内熱交換器通過空気温度認識手段と、前記可変容量圧縮機の吸入冷媒圧力を検知または推定する吸入圧力認識手段と、前記可変容量圧縮機の吐出冷媒圧力を検知または推定する吐出圧力認識手段を有し、前記動力推定手段は、該送風量認識手段と室内熱交換器通過空気温度認識手段と吸入圧力認識手段と吐出圧力認識手段から得られる各認識値を参照して前記圧縮機消費動力を推定するようにすることができる。
【0009】
また、前記圧縮機の吐出容量に相関のある物理量を検知または推定する吐出容量認識手段と、前記可変容量圧縮機の吸入冷媒圧力を検知または推定する吸入圧力認識手段と、前記可変容量圧縮機の吐出冷媒圧力を検知または推定する吐出圧力認識手段を有し、前記動力推定手段は、該吐出容量認識手段と吸入圧力認識手段と吐出圧力認識手段から得られる各認識値を参照して前記圧縮機消費動力を推定するようにすることができる。
【0010】
上記圧縮機の動力推定に基づいて車両推進エネルギーを適切に制御するために、前記動力推定手段により推定される圧縮機の動力推定値を電気信号に変換し、外部情報機器に出力する動力推定値出力手段を有し、該動力推定値は車両推進用原動機の制御装置に送信されることを特徴とする構成とできる。車両推進用原動機は、内燃機関の他、電気自動車における電動モータも含む。
【0012】
上記車両用空調装置においては、車両推進用原動機の出力調節量を検出する調節量検出手段を備え、該出力調節量に応じて、前記動力制限値を変化させることができる。また、車両推進用原動機の回転数を検出する回転数検出手段を備え、該回転数に応じて、前記動力制限値を変化させることができる。さらに、前記容量制御手段が、偏差演算可能な演算装置を備え、前記動力推定値が前記動力制限値と同等または高い場合は、該容量制御手段は、演算装置による該動力推定値と該動力制限値の差分演算値を参照して、前記可変容量圧縮機の容量制御を行うことができる。
【0013】
このような本発明に係る車両用空調装置においては、現在の状態に応じて圧縮機に必要な動力が適切に推定される。一方、車両の原動機側では、その時の運転状態に応じて、車両推進用に必要な動力を演算可能であり、それによって、車両用空調装置の圧縮機にどの程度の動力を割り振ることが可能かが演算される。この車両推進側からの制限動力に応じて、圧縮機の最適な使用可能動力が決められ、それに基づいて圧縮機を運転することが可能になる。したがって、圧縮機を、稼働/非稼働というような極端なオン/オフ制御ではなく、制限された動力範囲内で最適な制御を行うことが可能になり、吐気温度変動を抑制した安定な空調制御が可能になる。
【0014】
一方、原動機側においても、空調装置側での大きな消費動力の変動が抑えられることから、過度の燃料噴射量補正やスロットル開度補正がなくなり、エンジン回転数や車速が安定する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の望ましい実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1ないし図3は、実施例1〜3に係る車両用空調装置の概略機器系統図を示しており、図1は蒸気圧縮式冷凍サイクルを備えた冷房サイクルの場合、図2は蒸気圧縮式ヒートポンプサイクルを備えた暖房サイクルの場合、図3はエンジン冷却水の循環経路に電気ヒータを設けた冷房サイクルの場合を、それぞれ示している。図4ないし図6は、図1〜図3に示した実施例1〜3に係る車両用空調装置の対応制御ブロック図をそれぞれ示している。
【0016】
図1において、1は車両用空調装置全体を示しており、車室内に開口する通風ダクト2内の上流側には、内外気切替ダンパ3によって調節された外気導入口4、内気導入口5からの吸気を圧送する送風機6が設けられている。送風機6の下流側には、送風される空気を冷却する室内熱交換器としての蒸発器7が設けられており、その下流側には、温水ヒータ8が設けられている。温水ヒータ8の直下流側には、エアミックスダンパアクチュエータ9によって開度が調節されるエアミックスダンパ10が配置されている。温度調節された空気は、ダンパ11、12、13を備えた各吹出口14、15、16を通して車室内に吹き出される。
【0017】
17は、各機器が冷媒配管を介して接続された冷媒回路を示しており、18は可変容量圧縮機を示している。圧縮機18で圧縮された冷媒は、凝縮器19、受液器20、膨張弁21を介して蒸発器7に送られ、蒸発器7からの冷媒が圧縮機18に吸入される。本実施態様では、圧縮機18の吐出圧力あるいはそれに対応する圧力が圧力センサ22によって検出される。吐出圧力は、たとえば凝縮器出口空気温度、凝縮器出口冷媒温度等から推定することも可能である。
【0018】
圧縮機18は、車両推進用原動機としてのエンジン23の駆動力を用いて駆動され、その作動と吐出容量は、クラッチ24と圧縮機内蔵の吸入圧力コントローラ(図示略)によって制御されるようになっている。容量制御信号とクラッチコントロール信号は、メインコントローラ25から送られる。車両推進用原動機には、内燃機関の他、電気自動車における電動モータも含まれる。
【0019】
車両推進用原動機として内燃機関を利用する場合の出力調節量は、スロットル開度であり、電動モータを利用する場合の出力調節量は、モータへの通電電力量である。
【0020】
可変容量圧縮機18は、たとえば特公平4−23114号公報に開示されているような、吸入圧力が容量制御信号に応じ一義的に制御される、可変容量圧縮機を使用している。吸入圧力制御信号、吸入圧力の特性はたとえば図7に示すようになる。
【0021】
ただし、吸入圧力は、下記方法によっても推定可能である。
・吸入圧力を圧力センサにて検知。
・蒸発器入口冷媒温度を温度センサにて検知。
・蒸発器出口空気温度を温度センサにて検知。
・蒸発器フィン間温度を温度センサにて検知。
・後述の実施例では、図7に示した相関関係を拠り所に、コントローラが出力している吸入圧力制御信号から推測している。
【0022】
エンジン冷却水はラジエタ26で放熱されるとともに、エンジン23によって駆動される摩擦ヒータ27によって温度コントロールされて温水ヒータ8へと循環される。
【0023】
メインコントローラ25には、車内温度設定器28から目標車内温度の設定信号が入力される。また、メインコントローラ25からは、送風機電圧コントローラ29に信号が送られて送風機6の電圧(回転数)が制御される。また、本実施態様では、蒸発器7の直下流側に、蒸発器出口空気温度を検知する蒸発器出口空気温度センサ30が設けられており、検知信号がメインコントローラ25に入力される。さらに本実施態様では、圧力センサ22の信号、車室内温度センサ31、日射センサ32、外気温度センサ33からの検知信号がそれぞれメインコントローラ25に入力される。また、エンジンECU34から、スロットル開度信号、エンジン回転数信号がメインコントローラ25に入力される。
【0024】
図1に示した実施例1では、蒸気圧縮式冷凍サイクルによる冷房装置の例を示したが、図2には、蒸気圧縮式ヒートポンプサイクルによる暖房装置の例を示す。
【0025】
図2に示す車両用空調装置41においては、通風ダクト2内に室内熱交換器として冷媒の凝縮器42が設けられ、室外熱交換器として蒸発器43が設けられた冷媒回路44の構成となっている。可変容量圧縮機18で圧縮された冷媒が凝縮器42に送られ、放熱により凝縮器42を通過する空気が加熱されて暖房される。凝縮器42の出口側には、凝縮器出口空気温度センサ45が設けられている。その他の構成は、図1に示した実施例1の構成に準じるので、対応部位に同一の符号を付し説明を省略する。
【0026】
また図3には、実施例3として、エンジン冷却水の循環路に電気ヒータ52を設けた車両用空調装置51の例を示す。電気ヒータ52は、エンジン23によって駆動されるオルタネータ53によって発電された直流が用いられている。電気ヒータ52の通電制御は、メインコントローラ25からのヒータコントロール信号に基づいて行われる。その他の構成は図1に示した実施例1の構成と同一である。
【0027】
メインコントローラ25においては、次のような制御が行われる。図4は、図1に示した実施例1の車両用空調装置1についての制御を示している。
【0028】
車内温度設定器28で設定された目標車内温度Trsの信号、日射センサ32によって検知された日射量RAD、車室内温度センサ31によって検知された車内温度TR、外気温度センサ33によって検知された外気温度AMBの各信号から、目標吹出温度TOsが次式によって演算される。
TOs=Kp1(TR−Trs)+f(AMB,RAD,Trs)
Kp1は係数である。
【0029】
演算された目標吹出温度TOsを用いて送風機電圧BLVが
BLV=f(TOs)
によって演算される。また、エアミックスダンパ開度AMDが、
AMD=f(TOs,TW,TV)
によって演算される。TWは温水ヒータ8入口のエンジン冷却水温、TVは蒸発器出口空気温度目標値である。演算されたBLV、AMDの各信号は、送風機電圧コントローラ29、エアミックスダンパアクチュエータ9に送られる。
【0030】
蒸発器出口空気温度目標値TVは、外気温度AMBより、
TV=a・AMB+b
によって演算される。a、bは定数である。
【0031】
圧縮機吸入圧力演算値、PSaは、
PSa=P+In
P=Kp2・(TV−Te)・・・比例項
n =In-1−Kp2・Ki1・(TV−Te)・・・積分項
によって演算される。ここでTeは、蒸発器出口空気温度センサ30によって検知された蒸発器出口空気温度であり、Ki1、Kp2は係数である。
【0032】
さて、本発明においては、圧縮機動力Trq1が次式により推定演算される。
Trq1=f(BLV、Tin、Ps、Pd)
ここで、Psは圧縮機吸入圧力制御演算値、Pdは圧縮機吐出圧力で圧力センサ22によって検知される圧力またはそれに対応する圧力である。また、Tinは、内外気切り替え情報に応じて下記の如く選択される。
外気導入の場合:Tin=AMB
内気循環の場合:Tin=TR
【0033】
そして、車両推進用の原動機側からの動力制限値LTD、つまり、現在の原動機側の条件により、圧縮機側および後述の摩擦ヒータ側に、どの程度の動力を消費してもよいかの許容値が演算される。
【0034】
動力制限値LTDは、スロットル開度信号THまたは/およびエンジン回転数Neの各々に対して、図に示したような特性として予め情報を記憶しておき、各々の制限特性(LTDth、LTDne)にしたがって求められる。このとき、LTDth≧LTDneの場合には、LTD=LTDneとされる。
【0035】
また、本実施態様では温水ヒータ8に用いられるエンジン冷却水の温度制御に摩擦ヒータ27が用いられているので、この摩擦ヒータ動力Trq2の推定演算も次式によって行われる。
Trq2=f(Ne,TWin,TWout)
ここで、TWinは入側エンジン冷却水温度、TWoutは出側エンジン冷却水温度である。
【0036】
上記のように求められた圧縮機動力推定演算値Trq1、原動機側からの動力制限値LTD、摩擦ヒータ動力推定演算値Trq2を用いて、動力制限下における圧縮機吸入圧力制御演算値PSbが、
Figure 0003839627
によって演算される。すなわち、動力制限下における最適な圧縮機吸入圧力制御値が演算される。
【0037】
そして、前述の空調制御側の要求機能から演算した圧縮機吸入圧力制御演算値PSaと、上記原動機側からの動力制限要求下における圧縮機吸入圧力制御演算値PSbのいずれを選択すべきか判断される。すなわち、
Trq1+Trq2−LTD<0の場合
(つまり、圧縮機側の動力制限を行う必要の無い場合)、
Ps=PSa
とされ、
Trq1+Trq2−LTD≧0の場合
(つまり、圧縮機側の動力制限が必要な場合)、
Ps=PSb
とされる。
【0038】
選択されたPsが、実際の圧縮機18の吸入圧力制御信号Psとして、圧縮機18の吸入圧力コントローラに送られる。
【0039】
したがって、そのときの車両の運転状態と空調装置からの要求との両方が勘案され、空調装置側の動力制限の要否が判定されるとともに、動力制限下にあってはその条件下における最適な圧縮機18の運転制御が行われることになる。
【0040】
図5は、図2に示した実施例2に係る車両用空調装置41における制御を示している。図4に示した制御における蒸発器出口空気温度の代わりに凝縮器出口空気温度を用いた演算を行うこと、かつ、摩擦ヒータの消費動力を考慮する必要がないこと以外、実質的に図4に示した制御と同等の制御である。
【0041】
また、図6は、図3に示した実施例3に係る車両用空調装置51における制御を示している。図4に示した制御に比べ、電気ヒータ電圧BHを、
BH=f(TOs)
によって演算すること、および、摩擦ヒータの代わりに電気ヒータ動力Trq2を次式で推定演算すること以外、実質的に図4に示した制御と同等の制御である。
Trq2=η・f(BH)
ここで、ηは効率である。
【0042】
図5は暖房、図6は冷房の場合の制御をそれぞれ示しているが、いずれの場合にも、図4に示した制御と同様、そのときの車両の運転状態と空調装置からの要求との両方が勘案され、空調装置側の動力制限の要否が判定されるとともに、動力制限下にあってはその条件下における最適な圧縮機18の運転制御が行われることになる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る車両用空調装置によれば、車両の運転状態からの空調装置に使用可能な動力の制限と、空調装置側の要求とが勘案され、たとえば圧縮機消費動力が小さく本来圧縮機容量をゼロとする必要の無い条件(低冷房熱負荷条件)で、不必要に容量をゼロとすることがないので、安定した空気温度制御が得られる。
【0044】
また、発生している圧縮機動力現在値を認識できるので、ドライバーの運転状況(スロットル開度、エンジン回転数)に応じて、制限すべき圧縮機動力を最適設定でき、空調への悪影響(空気温度の不安定、能力不足)を最低限に抑えることができる。
【0045】
さらに、発生している圧縮機動力現在値を認識できるので、最適なエンジン制御が可能となる。また、低冷房熱負荷でのアイドル回転数上昇や、低速平地運転時のエンジン回転数上昇が無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る車両用空調装置の全体構成図である。
【図2】本発明の実施例2に係る車両用空調装置の全体構成図である。
【図3】本発明の実施例3に係る車両用空調装置の全体構成図である。
【図4】図1に示した車両用空調装置の制御ブロック図である。
【図5】図2に示した車両用空調装置の制御ブロック図である。
【図6】図3に示した車両用空調装置の制御ブロック図である。
【図7】可変容量圧縮機の特性図である。
【符号の説明】
1、41、51 車両用空調装置
2 通風ダクト
3 内外気切替ダンパ
4 外気導入口
6 送風機
7 室内熱交換器としての蒸発器
8 温水ヒータ
9 エアミックスダンパアクチュエータ
10 エアミックスダンパ
17、44 冷媒回路
18 可変容量圧縮機
19 凝縮器
20 受液器
21 膨張弁
22 圧力センサ
23 エンジン
24 クラッチ
25 メインコントローラ
26 ラジエタ
27 摩擦ヒータ
28 車内温度設定器
29 送風機電圧コントローラ
30 蒸発器出口空気温度センサ
31 車室内温度センサ
32 日射センサ
33 外気温度センサ
34 エンジンECU
42 室内熱交換器としての凝縮器
43 蒸発器
45 凝縮器出口空気温度センサ
52 電気ヒータ
53 オルタネータ

Claims (7)

  1. 車室内に開口するダクト内に、空気を送風する送風機と、送風される空気を冷却または加熱する室内熱交換器を有し、該室内熱交換器と冷媒配管により接続され、室内熱交換器との間で循環される冷媒を圧縮し、圧縮する冷媒の吐出量を変化させることのできる可変容量圧縮機と、該可変容量の吐出量を操作する容量制御手段を有する蒸気圧縮式冷凍サイクルまたは/および蒸気圧縮式ヒートポンプサイクルを備えた車両用空調装置において、前記圧縮機の運転中に発生する圧縮機動力を推定する動力推定手段を備え、室内熱交換器能力設定手段および情報記憶手段を有し、該情報記憶手段は、前記圧縮機が発生する動力の最大許容値としての動力制限値を記憶し、前記容量制御手段は、該動力制限値と前記動力推定手段による圧縮機の動力推定値を比較し、該動力推定値が該動力制限値より低い場合は、前記室内熱交換器能力設定手段により得られる室内熱交換器能力目標値を参考に、可変容量圧縮機の吐出容量操作による室内熱交換器能力制御を行い、該動力推定値が該動力制限値と同等または高い場合は、可変容量圧縮機の吐出容量操作により、該動力推定値が該動力制限値を越えない様に動力制御を行うことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記送風機の送風量に相関をもつ物理量を検知または推定する送風量認識手段と、前記室内熱交換器通過空気温度を検知または推定する室内熱交換器通過空気温度認識手段と、前記可変容量圧縮機の吸入冷媒圧力を検知または推定する吸入圧力認識手段と、前記可変容量圧縮機の吐出冷媒圧力を検知または推定する吐出圧力認識手段を有し、前記動力推定手段は、該送風量認識手段と室内熱交換器通過空気温度認識手段と吸入圧力認識手段と吐出圧力認識手段から得られる各認識値を参照して前記圧縮機消費動力を推定することを特徴とする、請求項1の車両用空調装置。
  3. 前記圧縮機の吐出容量に相関のある物理量を検知または推定する吐出容量認識手段と、前記可変容量圧縮機の吸入冷媒圧力を検知または推定する吸入圧力認識手段と、前記可変容量圧縮機の吐出冷媒圧力を検知または推定する吐出圧力認識手段を有し、前記動力推定手段は、該吐出容量認識手段と吸入圧力認識手段と吐出圧力認識手段から得られる各認識値を参照して前記圧縮機消費動力を推定することを特徴とする、請求項1の車両用空調装置。
  4. 前記動力推定手段により推定される圧縮機の動力推定値を電気信号に変換し、外部情報機器に出力する動力推定値出力手段を有し、該動力推定値は車両推進用原動機の制御装置に送信されることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用空調装置。
  5. 車両推進用原動機の出力調節量を検出する調節量検出手段を備え、該出力調節量に応じて、前記動力制限値を変化させることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用空調装置。
  6. 車両推進用原動機の回転数を検出する回転数検出手段を備え、該回転数に応じて、前記動力制限値を変化させることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用空調装置。
  7. 前記容量制御手段が、偏差演算可能な演算装置を備え、前記動力推定値が前記動力制限値と同等または高い場合は、該容量制御手段は、演算装置による該動力推定値と該動力制限値の差分演算値を参照して、前記可変容量圧縮機の容量制御を行うことを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の車両用空調装置。
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