JP3838688B2 - コイン識別装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば金融機関における現金自動預出金機等に搭載され、投入されたコインなどを種類ごとに識別するコイン処理機において、コインの種類を識別するコイン識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、フィールドで稼働しているコイン処理機においては、特開平7−160922号公報に記載された装置のように、コインの直径を検出するための光学センサと、コインの材質を検出するための磁気センサとから構成された識別装置により、受け入れたコイン等の真偽や種類を識別している。
【0003】
近年、多種多様なコインの真偽や種類を識別するために、この材質、径あるいは穴有無等の検出要素に加え、コインの表面模様の検知が注目されており、イメージセンサ等の新たな要素検出センサが識別装置に付加される傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の装置のように表面模様の検出センサを付加した場合、コインの表面模様の検知において、コイン外周の輪郭部分の画像データが不明瞭となり、コインの搬送位置や画像データから所定のエリアを正確に切り出す(以下、検切りという。)ことができないという欠点がある。そして、この表面模様の検出センサにて径検知や穴検知を兼用した際には、検切りの正確さが更に要求され、検切りミスにより誤検知を招く恐れがある。
【0005】
また、検切りされたエリアの画像データを全ての判定基準データと比較しなければならず、模様判別に時間がかかるという欠点がある。
そこで本発明は上記欠点を除去し、コイン表面の画像データに対してコインの種類等に応じたデータ処理を行い、模様判別を高速で処理することができるコイン識別装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項に係るコイン識別装置は、コインを搬送する搬送手段と、この搬送手段により搬送されるコインの材質を検出する材質検出手段と、上記搬送手段により搬送されるコインの表面の画像データを入力する画像入力手段と、コインの第1の材質に対応した第1の閾値と、コインの第1の材質とは異なる第2の材質に対応した上記第1の閾値より大きい値である第2の閾値とを記憶する閾値記憶手段と、コインの表面模様の基準データを記憶する基準データ記憶手段と、上記材質検出手段により第1の材質が検出された場合に上記閾値記憶手段から第1の閾値を選択し、上記材質検出手段により第2の材質が検出された場合に上記閾値記憶手段から第2の閾値を選択する閾値選択手段と、この閾値選択手段により選択された第1または第2の閾値を用いて上記画像入力手段により入力された画像データから特徴量を抽出する処理手段と、この処理手段により抽出された特徴量と上記基準データ記憶手段に記憶された基準データとを比較してコインの種類を判定する判定手段とを有するものである。
【0011】
上述する請求項記載の本発明は、閾値選択手段により材質検出手段にて第1の材質が検出された場合に閾値記憶手段から第1の閾値を選択し、第1の材質とは異なる第2の材質が検出された場合に第1の閾値より大きい第2の閾値を選択し、この選択された第1または第2の閾値を用いて画像入力手段により入力された画像データから処理手段にて特徴量を抽出し、判定手段により基準データと比較してコインの種類を判定するようになっている。
【0012】
また、上記目的を達成するために、本発明の請求項に係るコイン識別装置は、コインを搬送する搬送手段と、この搬送手段により搬送されるコインの材質を磁気的に検出する磁気センサと、上記搬送手段により搬送されるコインの外径を光学的に検出する光センサとからなる第1の識別部と、上記搬送手段により搬送されるコインに光を照射してコインの表面模様の画像データを検出する模様検出センサからなる第2の識別部と、上記第1の識別部の上記磁気センサ及び光センサの夫々の検出結果に基づいて第1の識別部におけるコインの種類を判定する第1の判定部と、コインの種類に対応した範囲の異なる複数の抽出範囲を記憶する範囲記憶手段と、コインの種類に対応した値の異なる複数の閾値を記憶する閾値記憶手段と、コインの種類に対応した異なる複数の基準データを記憶する基準データ記憶手段と、上記第1の判定部により判定されたコインの種類に対応する抽出範囲を上記範囲記憶手段から選択する範囲選択手段と、上記第1の判定部により判定されたコインの種類に対応する閾値を上記閾値記憶手段から選択する閾値選択手段と、上記第1の判定部により判定されたコインの種類に対応する基準データを上記基準データ記憶手段から選択する基準データ選択手段と、上記模様検出手段にて検出された画像データに対して上記範囲選択手段により選択された抽出範囲の検切りを行う第1の処理手段と、この第1の処理手段で検切りされた上記抽出範囲内の画像データに対して上記閾値選択手段により選択された閾値を用いて2値化を行う第2の処理手段と、この第2の処理手段により2値化されたデータを上記基準データ選択手段により選択された基準データと比較して第2の識別部におけるコインの種類を判定する第2の判定部と、上記第1及び第2の判定部の夫々の判定結果から総合的なコインの種類を判定する総合判定手段とを有するものである。
【0013】
上述する請求項記載の本発明は、磁気センサと光センサからなる第1の識別部の検出結果に基づき第1の判定部によりコインの種類を判定する。次に、各選択手段にて第1の判定部に判定されたコインの種類に対応する抽出範囲、閾値、基準データを選択し、模様検出手段にて検出されたコインの表面模様の画像データに対して第1の処理手段にて選択された抽出範囲の検切りを行い、第2の処理手段にて選択された閾値を用いて2値化を行い、第2の判定部にて選択された基準データと比較してコインの種類を判定する。そして、第1及び第2の判定部の夫々の判定結果から総合判定手段にて総合的なコインの種類を判定するようになっている。
以上から、本発明は、コインの画像データから所定のエリアを正確に切り出し、模様判別を高速で処理することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図2は、本実施形態に係わるコイン処理装置Pの構成を概略的に示すものである。図2に示すように、処理すべき各種混合した複数金種の硬貨Cが受皿1に投入されると、受皿1は回転して、受皿1の下方に位置する硬貨繰出部2に硬貨Cを落下させる。そして、硬貨繰出部2は、受皿1から落下された硬貨Cを1枚ずつ繰出し、硬貨搬送路3に送る。
【0015】
硬貨搬送路3は、硬貨繰出部2から繰り出された硬貨Cを搬送面4に対して搬送ベルト5により押し付けながら硬貨識別装置6へ強制的に搬送する。硬貨識別装置6は、後述する識別処理により搬送されてくる硬貨Cの真偽や種類等を識別し、その識別結果を出力する。
【0016】
硬貨識別装置6を通過した硬貨Cは、再び硬貨搬送路3によって硬貨選別部7へ強制的に搬送される。そして、硬貨選別部7は、硬貨搬送路3によって搬送されてきた硬貨Cを硬貨識別部6の識別結果に基づき金種別に選別する。この硬貨選別部7は、例えば硬貨Cの各金種に対応した複数のシャッタ8,…によって構成されており、これらシャッタ8,…を選択的に開閉駆動することにより、硬貨を選別するようになっている。
【0017】
また、硬貨選別部7により選別された硬貨Cは、シャッタ8,…の下部に設けられた一時保留部9に保留され、例えば、取り引きが成立した時にその一時保留された硬貨Cを、一時保留部9の下部に設けられた金種別金庫10内に投入するようになっている。
【0018】
以上は入金に際しての説明であるが、出金に際しては、金種別金庫10から硬貨Cを取出して払い出すようになっている。即ち、硬貨Cは、取出機構11によって金種別金庫10から取出された後に、横搬送路12から縦搬送路13によって硬貨繰出部2へ搬送されるようになっている。
【0019】
さらに、硬貨繰出部2に搬送された硬貨Cは、再び硬貨繰出部2から繰り出されると、硬貨識別装置6及び硬貨選別部7を通り、硬貨搬送路3の最後部に設けられたリジェクトゲート14から横搬送路15を介して縦搬送路16へと搬送され、受け皿1に出金されるようになっている。尚、補充硬貨は係員金庫17に収納され、金種別金庫10内に収納しきれない硬貨Cはオーバフロー金庫18に収納するようになっている。
【0020】
次に、図3は、本発明に係わるコイン識別装置としての硬貨識別装置6の硬貨識別部20の構成例を概略的に示す図である。
図3に示すように、硬貨繰出部2から1枚ずつ繰り出され、硬貨識別部20の硬貨搬送路3上へ導かれた硬貨Cは、搬送ベルト5により中心部を搬送面4に押し付けながら図示矢印方向に搬送される。硬貨識別部20は、搬送される硬貨Cの外径及び硬貨の搬送位置を光学的に検出する外径検出手段及び位置検出手段としての光センサ21と、硬貨Cの材質や厚み等を磁気的に検出する材質検出手段としての磁気センサ22とからなる第1の識別部23が設けられている。この第1の識別部20の下流側に隣接して、搬送される硬貨Cの表面の模様を光学的に検出する模様検出センサとしてのイメージセンサ26からなる第2の識別部24が配設されている。尚、搬送面4における第1の識別部20と第2の識別部24の部位には透明板(例えば、サファイアガラス)25が固定されている。
【0021】
光センサ21は、例えば、図4に示すように構成されている。即ち、硬貨搬送路3の上方中央部には搬送ベルト5のための入退出用の開放部31を有し、硬貨Cの搬送方向と直交方向(硬貨搬送路3幅方向)の左右に多数の発行ダイオードを並設してなる棒状の光源32が配設されている。また、光源32と透明板25との間には、光源32からの光を硬貨搬送路3(透明板25)上に導くスリット33が設けられている。光源32と相対向する透明板25の下側には、集光するための棒状のレンズ(セルホックレンズ)34を介して光電変換素子としてのCCD形ラインセンサ35が基板36上に設置され、樹脂製ケース37により固定されている。
【0022】
このような構成により、光センサ21では、硬貨搬送路3上を硬貨Cが搬送ベルト5により強制搬送されると、光源32からの光はびスリット33を通り、透明板25上の硬貨Cにより遮られる。そして、光はレンズ34に集束されてラインセンサ35の受光面に硬貨Cの影を結ぶ。この場合、ラインセンサ35の出力は、硬貨Cによって光が遮られた部分(影)の長さを電気的に計測することにより、硬貨Cの外径(直径)を検出するようになっている。本実施形態では、ラインセンサ35の出力信号は、硬貨Cによる遮光部はハイレベル、光の入射部はローレベルとなる信号が1走査ごとに出力されるようになっている。また、このラインセンサ35の出力信号から硬貨搬送路3上における硬貨の通過位置を検出するようになっている。
【0023】
磁気センサ22は、例えば、図5に示すように構成されている。即ち、硬貨搬送路3の下側には、硬貨Cの搬送方向と直交方向(硬貨搬送路3幅方向)に配設され、幅広の直方体状に形成された1次コア41が設けられている。この1次コア41には励磁用の1次コイル42、及びこの1次コイル42から電磁誘導される第1の2次コイル43が夫々巻装されている。
【0024】
一方、硬貨搬送路3の上側には、上方中央部に搬送ベルト5のための入退出用の開放部44を有し、硬貨Cの搬送方向と直交方向(硬貨搬送路3幅方向)の左右に配設された2次コア45、46が配置されている。また、この2次コア45、46には、夫々第2の2次コイル47、48が巻装され、これらは一体的に樹脂製ケース49(樹脂製ケース37に相当)により固定されている。そして、この第2の2次コイル47、48は、1次コイル42から発生し、硬貨Cを透過した磁束を検出するようになっている。尚、1次コイル42は、正弦波発振器50からの正弦波信号によって励磁されるようになっている。
【0025】
このような構成により、磁気センサ23では、硬貨搬送路3上を硬貨Cが搬送ベルト5により強制搬送されると、第2の2次コイル47、48に鎖交する磁束量が大きく変動する。通常は、1次コア41から磁束が鎖交しているが、硬貨Cが磁気センサ22上に来ると磁束が遮られるため、鎖交しにくくなる。この様に、本実施形態は、透過磁束検出型の磁気センサ22を使用しており、磁束量の変動に基づき、硬貨Cの材質はもとより硬貨Cの厚み及び面積の差まで総合的に検出するようになっている。
【0026】
第2の識別部24は、例えば、図3(b)に示すようなイメージセンサ26から構成されている。即ち、透明板25の下方部位には、透明板25の下面に対して斜め方向から、搬送される硬貨Cに光を照射する光源52が配設されている。また、光源52からの光が硬貨搬送路3(透明板25)上の硬貨Cにより反射された反射光を受光して電気信号に変換する光電変換素子としてのエリアセンサ53が基板54上に設置され、樹脂製ケース55(樹脂製ケース37、49に相当)により一体的に固定されている。この光源52、エリアセンサ53からコインの表面の画像データを入力する画像入力手段を構成している。
【0027】
尚、本実施形態では、エリアセンサ53として、例えば、20〜30万画素の民生用のエリアセンサが用いられる。本エリアセンサ53では、硬貨Cが所定の位置に来た時に、後述する制御によって光源52を瞬間的に点灯させて硬貨Cの表面の画像(模様)を読取り、画像データとしてRAMなどのメモリに転送するようになっている。尚、画像データの排出時間は、通常、規格で固定されており、1/60秒を要することになっている。
【0028】
次に、図6は、磁気センサ22の出力信号を処理する処理回路の構成を示すものである。1次コイル42には、正弦波発振器50から所定の交流電圧が印加されている。そして、第1の2次コイル43、第2の2次コイル47、48の各出力は、夫々増幅回路(例えば、差動増幅回路)51、52、53に入力され増幅される。次に、増幅回路51、52、53からの出力はコンデンサなどからなる直流成分カット回路54、55、56により直流成分がカットされ、整流回路57、58、59によって整流された後、ローパスフィルタ(LPF)60、61、62を通して平滑され、夫々直流信号に変換される。尚、整流回路57、58、59は、たとえば全波整流回路と積分回路とで構成されている。
【0029】
ローパスフィルタ60、61、62の各出力は演算回路63に入力され、更に後述するA/Dコンバータ65に入力するために増幅して調整する調整回路64に入力される。この演算回路63および調整回路64では、例えば、
Vout =kanp*{k1 *V62−(k2 *V60+k3 *V61)}
なる演算処理を行い、所定レベルに調整する。ここで、上記V62はローパスフィルタ62の出力、V60はローパスフィルタ60の出力、V62はローパスフィルタ61の出力、k1 、k2 、k3 は演算回路63の演算定数、kanp は調整回路64の増幅定数(増幅率)である。
【0030】
また、A/Dコンバータ65には、調整回路64の出力の他にローパスフィルタ60、61、62からの各出力も直接入力されている。A/Dコンバータ65は、後述する第1CPU70による切換制御によりローパスフィルタ60、61、62及び調整回路64の各出力を選択的にデジタル信号に変換されて第1CPU70に送られる。
【0031】
図7は、硬貨識別部20の電気回路を示すものであり、第1の識別部23を制御する回路Aと、第2の識別部24制御する回路Bとから構成されている。回路Aにおいて、第1CPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)70は第1の識別部23全体を制御するもので、磁気センサ22の出力データとしてA/Dコンバータ65の出力が入力される。ROM(リード・オンリー・メモリ)71は、硬貨Cの種類や真偽等の識別処理、その識別処理に基づくコイン処理装置の各種アクチュエータの制御処理等、制御系全体の制御を行うようになっている。RAM72は、硬貨Cの種類を識別するための、予め設定された硬貨の種類毎の磁気的材質、外径等の判定基準値データ等をテーブルの形で記憶している。
【0032】
また、タイマ・カウンタ制御部(TCU)73は、光センサ21のラインセンサ35からの出力信号(図9(a))に基づいて、後述する外径検出パルス(図9(e))、端面検出パルス(図9(f))をカウントし、硬貨Cの外径および硬貨搬送路3上の硬貨Cの搬送位置を検出する。そして、割込制御部(ICU)74は、光センサ21のラインセンサ35からの出力信号(図9(a))が入力されると、割り込み処理し、TCU73により外径検出パルス(図9(e))、端面検出パルス(図9(f))をカウントさせる。シリアル通信制御部(SCU)75は、回路Bの第2CPU80との通信を制御する。そして、これらはデータバス76を介して夫々接続されている。
【0033】
次に、エリアセンサ53の出力が入力される回路Bにおいて、第2の識別部24全体を制御する第2CPU80と、硬貨の種類や真偽等の識別処理等の制御プログラムを記憶するROM81と、エリアセンサ53から取り込まれた画像データを記憶する各種記憶手段としてのRAM82と、RAM82に記憶された画像データの高速演算処理を行うDSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)84と、回路Aの第1CPU70との通信を制御するSCU85とからなり、データバス86を介して夫々接続されている。また、RAM82は、硬貨の種類(または材質)毎に対応して設定された抽出範囲を記憶する範囲記憶手段と、硬貨の種類(または材質)毎に対応して設定された2値化のための閾値(スレッシュホールド値)を記憶する閾値記憶手段、並びに、硬貨の種類(または材質)毎の模様検出の判定基準値データ等をテーブルの形で記憶する基準データ記憶手段を構成している。
【0034】
そして、上記のような構成において、磁気センサ22による硬貨の種類識別処理について説明する。磁気センサ22の第1の2次コイル43、第2の2次コイル47、48の各出力は、夫々増幅回路51、52、53で増幅された後、直流成分カット回路54、55、56で直流成分がカットされ、整流回路57、58、59で整流され、ローパスフィルタ60、61、62で平滑された後、演算回路63に入力され、ここにて下記式の演算処理が行われる。
【0035】
Vout =kanp*{k1 *V62−(k2 *V60+k3 *V61)}
この演算出力Vout は、A/Dコンバータ65に入力でデジタル値に変換されて第1CPU70に入力される。第1CPU70は、A/Dコンバータ65の出力を所定間隔でサンプリングし、そのサンプリングデータをRAM(ランダム・アクセス・メモリ)72に順次記憶する。この最大値の検出は、サンプリングデータを順次比較することにより最大値を検出してRAM72に記憶し、記憶している最大値よりも所定幅(量)下降した時に最大値と判定して終了する。そして、A/Dコンバータ65の出力の最大値とRAM72に記憶されている最大値の判定基準値とを第1CPU70によって比較して、硬貨Cの材質を識別するようになっている。
【0036】
ここで、各硬貨の搬送に伴う磁気センサ22の出力波形は、図8に示すようになだらかな山形状となる。磁気センサ22の出力は、磁束の積分値であるため、上記したようになだらかな山形状となり、ピーク値検出は容易である。周知のように、検出原理は、交番磁界に対して硬貨表面に生じる渦電流量を比較するものであり、渦電流量は硬貨の材料の導電率で決定され、導電率の小さい白銅硬貨は小さく、導電率の大きいアルミニウム硬貨および青銅硬貨は大きくなる。したがって、導電率の大きい硬貨程、本磁気センサ22の出力は大きくなる。
【0037】
また、本実施形態では、透過磁束量検知型センサであるから、材質だけでなく、面積や厚みまでも総合的に検知可能である。したがって、材質自体の性能では、
1円>10円>5円>(500円、100円、50円)
という大小関係となる。面積や厚みを含んだ点から見ると、
10円>1円>5円>500円>100円>50円
という大小関係となる。これより、硬貨Cの材質に加え、硬貨Cの種類も識別することができる。
【0038】
次に、光センサ21による硬貨の外径検出処理について説明する。図9(a)に示すように、ラインセンサ35の出力信号は、硬貨Cによる遮光部はハイレベル(4.5ボルト程度)、光の入射部はローレベル(2ボルト程度)の信号が1走査(約1ms)ごとに出力されるようになっている。1走査の出力信号の始まりは、ラインセンサ35の出力の最初の立上がりで検出する。通常、ラインセンサ35では、トリガから数画素は無効画素であり、その後に所定数の有効画素があり、また、最後にも数画素の無効画素があり、その後に1走査が終了する。
【0039】
まず、第1CPU70は、ラインセンサ35の出力信号(図9(a))と、ラインセンサ35の1画素に対応して生成される基準クロック(図9(b))との論理積をとり、暗(遮光部)以外の基準クロックが除去された論理積信号(図9(c))を生成する。次に、この論理積信号(図9(c))と、有効画素の間だけハイレベルとなる信号(図9(d))との論理積を取り、1画素毎に対応した外径検出パルス(図9(e))を生成する。
【0040】
そして、第1CPU70は、外径検出パルス(図9(e))をTCU73にてカウントすることにより、硬貨Cの外径をラインセンサ35の1走査毎に検出して、RAM72に順次記憶する。外径の最大値の検出は、この1走査毎に検出した外径を第1CPU70により逐次比較することにより最大値を検出し、その最大値をRAM72に記憶する。この記憶している最大値よりも所定幅(量)下降した時に最大値と判定することにより、硬貨の外径を検出することができる。ここで、各硬貨Cの搬送に伴う光センサ22の出力(TCU73のカウント出力)は図10に示すような形状となる。
【0041】
また、第1CPU70は、有効画素内で、第1番目の遮光開始までの間に、ラインセンサ35の1画素毎に対応して生成される端面検出パルス(図9(f))をTCU73にてカウントすることにより、硬貨搬送路3上の硬貨Cの搬送位置を検出することができる。この端面検出パルス(図9(f))をラインセンサ35の1走査毎にカウントして、RAM72に順次記憶する。この1走査毎に検出したカウント値を第1CPU70により逐次比較することにより最小値を検出し、その最小値をRAM72に記憶することにより、硬貨搬送路3の端面から硬貨Cの端面までの距離を検出することができる。
【0042】
このように、外径の最大値(外径検出の最大値)、及び磁気センサ22の出力の最大値(材質検出の最大値)が夫々検出されRAM72に記憶されると、第1CPU70は、予めROM71に記憶されている硬貨の種類毎の各判定基準値データと、RAM72に記憶された硬貨の種類毎の各最大値とを夫々比較する。そして、夫々どの種類の範囲に属しているかを判定し、それらの判定結果に基づき、第1の識別部23としての硬貨Cの真偽や種類の判定を行い、この判定結果を第2の識別部24の第2CPU80へ送信する。尚、第2の識別部24の第2CPU80へは、第1の識別部23の判定結果の代わりに、磁気センサ22にて検出された材質や光センサ21にて検出された外径の値を送信しても良い。
【0043】
次に、第2の識別部24であるイメージセンサ26による硬貨の模様検出処理について説明する。エリアセンサ53の出力信号は、硬貨Cの画像データとして第2CPU80に送られ、RAM82に記憶される。また、第1の識別部23の第1CPU70の判定結果(もしくは検出結果)もRAM82に記憶される。すると、第2CPU80は、硬貨の模様検知に伴う検切り処理に先立ち、RAM82に記憶された第1CPU70の判定(検出)結果に基づき、画像データから硬貨Cの検切り対象領域、スレッシュホールド値、及び判定基準値データの特定を行う(いわゆる検切り補正処理を行う)。
【0044】
検切り対象領域については、図11に示すような、RAM82に記憶された硬貨の種類(または材質)毎に対応して設定された検切り対象領域データから、磁気センサ22により検出された硬貨の種類に対応する検切り対象領域データを読み出す。そして、光センサ21により検出された硬貨搬送路3の端面から硬貨Cの端面までの距離、及び外径検出値を基準として、読み出した検切り対象領域を取り、検切りの対象領域を特定する。
【0045】
即ち、硬貨の種類毎のデータを有する場合には、図11(a)に示すように、RAM82には1円、5円、10円、50円、100円、500円等からなる6種類程の検切り対象領域データE1、E2、E3、E4、E5、E6(但し、E1<E4<E2<E5<E3<E6)が記憶されている。硬貨の材質毎にデータを有する場合には、図11(b)に示すように、RAM82にはアルミ、青銅、黄銅、白銅等からなる4種類程の検切り対象領域データe1、e2、e3、e4(但し、e1<e3<e2<e4)が記憶されている。この図11に示すようなRAM82のテーブルにより、コインの種類や材質に対応した抽出範囲を記憶する第1、第2の範囲記憶部を構成している。
【0046】
そして、例えば、第1の識別部23にて10円硬貨と判定された場合にはRAM82の図11(a)に示すテーブルから10円用の検切り対象領域データE3を選び出して特定する。また、磁気センサ22の検出結果(青銅)をもとにする場合には、RAM82の図11(b)に示すテーブルから青銅に対応する検切り対象領域データe2を読みだし、検切り対象領域を特定するようにしている。この様に、模様検出処理を行うための検切りの対象領域を硬貨の種類や材質に対応して予め特定することにより、硬貨の存在する位置だけに絞り込むことができ、高速にかつ正確に模様検出処理を行うことができる。
【0047】
また、第1の識別部23から光センサ21にて検出された外径の値が送信される場合には、検切り対象領域データとして光センサ21により検出された外径を採用し、硬貨搬送路3の幅方向に光センサ21により検出された硬貨Cの端面を基準として、光センサ21により検出された外径までの間の領域を検切りの対象領域として特定する。この場合は、上記した種類や材質に応じたデータテーブルを有する場合よりも記憶するデータ数を少なくできるという利点がある。
【0048】
スレッシュホールド値に関しては、図12に示すような、RAM82に記憶された硬貨の種類(または材質)毎に対応して設定された複数のスレッシュホールド値の中から、第1の識別部23で判定された硬貨の種類(または、磁気センサ22により検出された材質)に対応するスレッシュホールド値を読みだし、2値化のしきい値を特定する。
【0049】
即ち、硬貨の種類毎のデータを有する場合には、図12(a)に示すように、RAM82には1円、5円、10円、50円、100円、500円等からなる6種類程のスレッシュホールド値N1、N2、N3、N4、N5、N6(但し、N3<N2<N1<N4=N5=N6)が記憶されている。硬貨の材質毎にデータを有する場合には、図12(b)に示すように、RAM82にはアルミ、青銅、黄銅、白銅等からなる4種類程のスレッシュホールド値n1、n2、n3、n4(但し、n2<n3<n1<n4)が記憶されている。
【0050】
本実施形態では、硬貨の種類(または材質)に対応して、酸化、摩耗、汚れ等により表面の状態が不安定な10円(青銅)などは、エリアセンサ53の出力が全体的に低くなるため低いスレッシュホールド値N3(n2)に設定している。逆に、比較的に表面の状態の安定している500円、100円、50円(白銅貨)は、エリアセンサ53の出力が安定しているため青銅よりも比較的高いスレッシュホールド値N4、N5、N6(n4)に設定している。
【0051】
そして、例えば、第1の識別部23にて10円硬貨と判定された場合にはRAM82の図12(a)に示すテーブルから10円用のスレッシュホールド値N3を読み出して、判定基準値を特定する。また、磁気センサ22の検出結果(青銅)をもとにする場合には、RAM82の図12(b)に示すテーブルから青銅に対応するスレッシュホールド値n2を読みだし特定するようにしている。
【0052】
判定基準値データに関しては、図13に示すような、RAM82に硬貨の種類(または材質)毎に記憶された模様検出用の複数の判定基準値データの中から、第1の識別部23にて判定された硬貨の種類(または、磁気センサ22により検出された硬貨の材質)に対応する模様検出用の判定基準値データを読みだし、比較する判定基準値データを特定する。
【0053】
即ち、硬貨の種類毎のデータを有する場合には、図13(a)に示すように、RAM82には1円、5円、10円、50円、100円、500円等からなる6種類程の判定基準値データD1、D2、D3、D4、D5、D6が記憶されている。硬貨の材質毎にデータを有する場合には、図13(b)に示すように、RAM82にはアルミ、青銅、黄銅、白銅等からなる4種類程の判定基準値データd1、d2、d3、d4が記憶されている。
【0054】
そして、例えば、第1の識別部23にて10円硬貨と判定された場合にはRAM82の図13(a)に示すテーブルから10円用の判定基準値データD3を読み出して、判定基準値を特定する。また、磁気センサ22の検出結果(青銅)をもとにする場合には、RAM82の図13(b)に示すテーブルから青銅に対応する模様検出用の判定基準値データd2を読みだし特定するようにしている。この様に、模様検出処理の際の比較に用いる判定基準値データを硬貨の種類や材質に対応して予め特定することにより、比較するデータを予め絞り込むことができ、高速にかつ正確に模様検出処理を行うことができる。
【0055】
そして、RAM82内の特定した検切り対象領域内の画像データを、特定したスレッシュホールド値にて2値化することにより、特徴量を抽出する。これらの画像処理は、DSP84による高速演算処理により行われる。第2CPU80は、この抽出された特徴量を、特定した判定基準値データと比較することにより、硬貨Cの模様の判定を行い、この判定結果を第1の識別部23の第1CPU70へ送信する。
【0056】
このように、第2の識別部24の判定結果が得られると、第1の識別部23の第1CPU70は、第1の識別部としての判定結果と第2の識別部24の判定結果とに基づき総合判定を行うことにより、最終的な硬貨Cの真偽や種類の判定を行う。
【0057】
次に、上記のような構成において、硬貨識別部20の総合的な動作について図11に示すフローチャートを用いて説明する。硬貨Cが硬貨搬送路3により搬送され、硬貨識別部20に到達すると、まず、第1の識別部23の光センサ21において硬貨の外径検出処理を行う(ST11)と共に、硬貨の通過位置検出処理を行う(ST13)。この処理と平行して、第1の識別部23の磁気センサ22による硬貨の材質検出処理を行う(ST12)。第1の識別部23は、検出結果に基づき前述したように判定処理を行い、この判定結果を第2の識別部24の第2CPU80へ送信する。
【0058】
次に、第2CPU80は、光センサ21で検出された硬貨搬送路3上の硬貨通過位置を基準として、RAM82から読み出した磁気センサ22で検出された硬貨の種類に対応する検切り対象領域を取り、検切りの対象領域を特定する(ST14)。また、磁気センサ22で検出された硬貨の種類に対応するスレッシュホールド値をRAM82から読みだし、2値化のしきい値として特定する(ST15)。また、磁気センサ22で検出された硬貨の種類に対応する模様検出の判定基準値データをRAM82から読みだし、比較する判定基準値データを特定する(ST16)。
【0059】
ここで、ST14にて範囲記憶手段から種類(材質)に応じた抽出範囲を選択する範囲選択手段、及び範囲処理手段を構成し、ST15にて、閾値記憶手段から種類(材質)に応じた閾値を選択する閾値選択手段を構成し、ST16にて、基準データ記憶手段から種類(材質)に応じた基準データを選択する基準データ選択手段を構成している。
【0060】
そして、ST14にて特定した検切り対象領域内の画像データを、ST15にて特定したスレッシュホールド値で2値化して特徴量を抽出し、ST16にて特定した判定基準値データと比較することにより、硬貨Cの模様の判定を行い、この判定結果を第1の識別部23の第1CPU70へ送信する(ST17)。
【0061】
ST17にて第2の識別部24の判定結果が得られると、第1の識別部23の第1CPU70は、第1の識別部としての判定結果と第2の識別部24の判定結果とに基づき総合判定を行うことにより、最終的な硬貨Cの真偽や種類の判定を行う(ST18)。
【0062】
次に、上述した硬貨識別部20の総合動作に係る第1、第2の識別部23、24の動作について、図14、図15に示すフローチャートを用いて説明する。入金処理あるいは出金処理する硬貨Cが硬貨搬送路3により搬送され、硬貨識別部20に到達すると、まず、第1の識別部23の光センサ21においてラインセンサ35の1走査毎に硬貨Cの外径を検出して、RAM72に順次記憶する(ST111)。そして、1走査毎の検出結果を第1CPU70により逐次比較することにより最大値を検出する(ST112)。この検出した最大値と硬貨の種類毎の判定基準値データと比較することにより(ST113)、光センサ21において硬貨の種類が判定される(ST114)。
【0063】
この光センサ21の外径検出と同時に、ラインセンサ35の1走査毎に硬貨Cの端面を検出して、RAM72に順次記憶する(ST131)。そして、1走査毎の検出結果を第1CPU70により逐次比較することにより最小値を検出することにより((ST132)、硬貨搬送路3の端面から硬貨Cの端面までの距離を検出する(ST133)。
【0064】
この処理と平行して、第1の識別部23の磁気センサ22の出力を所定間隔でサンプリングし、サンプリングデータをRAM72に順次記憶する(ST121)。このサンプリングデータを第1CPU70により順次比較することにより最大値を検出する(ST122)。この検出した最大値と硬貨の種類毎の判定基準値データとを比較することにより(ST123)、光センサ21において硬貨の種類(または材質)が判定される(ST124)。
【0065】
ST114、ST124の判定結果に基づき、第1の識別部23としての硬貨Cの真偽や種類の判定を行い(ST134)、このST134の判定結果、及びST133の検出した硬貨Cの端面までの距離を第2の識別部24の第2CPU80へ送信する(ST135)。尚、第2の識別部24の第2CPU80へは、第1の識別部23の判定結果の代わりに、磁気センサ22にて検出された材質や光センサ21にて検出された外径の値を送信しても良い。また、このST134にて、第1の識別部におけるコインの種類を判定する第1の判定部を構成している。
【0066】
次に、第2の識別部24の第2CPU80は、第1の識別部23により判定された硬貨の種類(または、磁気センサ22により検出された硬貨の材質)に基づいて、RAM82のテーブル(図11参照)から対応する検切り対象領域データE(またはe)を読み出す(ST140)。尚、ST150において、光センサ21にて検出された外径の値が送信される場合には、テーブルは用いる代わりに、検切り対象領域データとして検出された外径を採用する。
【0067】
また、第2CPU80は、第1の識別部23により判定された硬貨の種類(または、磁気センサ22により検出された硬貨の材質)に基づいて、RAM82のテーブル(図12参照)から対応するスレッシュホールド値N(またはn)を読み出す(ST150)。同じく、第1の識別部23により判定された硬貨の種類(または、磁気センサ22により検出された硬貨の材質)に基づいて、RAM82のテーブル(図13参照)から対応する判定基準値データ値D(またはd)を読み出す(ST160)。
【0068】
この処理と平行して、イメージセンサ26において、エリアセンサ53の出力により硬貨Cの画像データを入力する(ST170)。そして、ST170にて入力した画像データに対して、光センサ21により検出された硬貨Cの端面までの距離を基準として、ST140で読み出した検切り対象領域E(またはe)を検切りし、この対象領域内の画像データを抽出する(ST171)。このST171にて抽出範囲内の画像データを抽出する第1の処理手段、及び第1の処理部を構成している。
【0069】
このST171にて抽出された画像データに対し、ST150で読み出したスレッシュホールド値N(またはn)を用いて2値化することにより、特徴量を抽出する(ST172)。このST172にて抽出された特徴量をST160で読み出した判定基準値データD(またはd)と比較することにより(ST173)、硬貨Cの種類を判定し、この判定結果を第1CPU70へ送信する(ST174)。
【0070】
このST174にて第2の識別部24の判定結果が得られると、第1CPU70は、第1の識別部23と第2の識別部24との判定結果に基づき総合的に硬貨Cの真偽や種類の判定を行う(ST180)。このST172にて画像データから特徴量を抽出する第2の処理手段、及び第2の処理部を構成し、ST173、174にて基準データと比較してコインの種類を判定する判定手段、及び判定部を構成し、ST180にて、総合判定手段を構成している。
【0071】
この様に、第1の実施形態では、第1の識別部における判別結果に基づき、第2の識別部である模様検出部における模様検出処理の補正をおこなっている。即ち、検出した硬貨通過位置を基準として、検出された材質等に対応する検切り対象領域を取り、検切りの対象領域を特定している。特に、硬貨の種類や材質毎に検切り対象領域データを記憶し、第1の識別部の判定(磁気センサなどの検出)に基づき検切り対象領域データを選び出して特定するようにしているため、模様検出処理を行う対象領域を、硬貨の存在する位置だけに絞り込むことができ、高速にかつ正確に模様検出処理を行うことができる。
【0072】
また、検切り対象領域データとして光センサにより検出された外径を採用し、硬貨搬送路3の幅方向に硬貨Cの端面を基準として、光センサ21により検出された外径までの間の領域を検切りの対象領域として特定すると、記憶保持するデータ数を少なくできるという利点がある。また、模様検出処理の際の比較に用いる判定基準値データも硬貨の種類や材質に対応して予め特定することにより、比較するデータを予め絞り込むことができ、高速にかつ正確に模様検出処理を行うことができる。
【0073】
また、検出された材質等に対応する2値化のしきい値(スレッシュホールド値)を特定している。このため、、模様検出用の判定基準値データ及びを特定している。このため、エリアセンサの出力を材質(硬貨の種類)に対応した値で処理でき、材質の特性に左右されず、安定した2値化を行うことができる。特に、酸化、摩耗、汚れ等により表面の状態が不安定な材質である10円(青銅)などに対して、低いスレッシュホールド値に設定することにより、イメージセンサの出力が全体的に低くても、安定した模様検出を行うことができる。また、予め模様判定用の基準データの候補を検出された材質等に対応して選出しているため、高速にかつ正確に比較処理することができる。
【0074】
尚、図1に示す、ST14の検切り対象領域データの特定処理、ST15の特徴量抽出のための閾値の特定処理、及びST16の判定基準値データの特定処理のうち、少なくとも1つ以上の特定処理を行うことにより、本発明の目的、効果は達成される。
【0075】
次に、図16乃至図19を用いて、本発明の硬貨識別装置の構成を変えた第2の実施形態に係わる硬貨識別装置6の硬貨識別部100について説明する。硬貨識別部100のセンサ構成は、硬貨Cを強制的に搬送する搬送ベルト5を挟んで、その上方に配設された磁気センサ101と、その下方に配設されたイメージセンサ26とからなり、磁気センサ101とイメージセンサ26とが搬送方向に対して垂直方向に複合一体的に構成されている。ここで、イメージセンサ26に関するエリアセンサ53及び光源52等の構成及び硬貨の表面模様の検出処理は、図3及び図15に示す第1の実施形態の構成と同様である。
【0076】
本実施形態において、磁気センサ101とイメージセンサ26とを一体的に取り付けているベース部材103は、搬送幅方向の一方に搬送ベルト5のための入出部としての開放部102を有し、ほぼコの字形に形成されている。また、、ベース部材103は、ねじ104を用いて磁気センサ101やイメージセンサ26からなる硬貨識別部100を被装着部に対して着脱するための着脱手段を構成しており、その中央開口部に搬送ベルト5が配設されるようになっている。この様な構成により、例えば、メンテナンスを行う場合に、上記したように一体となった硬貨識別部100を搬送ベルト5に対して着脱することで容易に対応できる。即ち、硬貨搬送路3の幅方向の一方が開放部102によって開放されているため、磁気センサ101とイメージセンサ26とからなる硬貨識別部100を分離することなく着脱することができる。
【0077】
次に、磁気センサ101は、図16(b)に示すように、硬貨搬送路3の上方に配設され、フェライト等の磁性材料で形成された円柱状の磁性体(コア部)105と、このコア105に夫々巻き回された2個のコイル106、107とから構成されている。
【0078】
図17は磁気センサ101の出力信号を処理する処理回路の構成を示すものである。コイル106、107には、発振器110から所定の交流電圧が印加されている。そして、コイル7106、107と分圧抵抗器でブリッジを構成し、コイル106、107の各出力が夫々所定の比率(例えば、1:1)となるよう調整されている。そのため、硬貨Cを検出していない時には、差動増幅回路111には、ほぼ零または小さいオフセット出力が入力されるようになっている。そして、硬貨Cが透明板25に接近すると、硬貨Cの表面に生じる渦電流によりコイル106、107の出力バランスが崩れ、差が生じるようになる。この様に、磁気センサ101は硬貨Cの表面の渦電流量を検出し、図8に示すように、所定電圧より高い出力信号波形を得ることができ、各種硬貨の材質(導体や磁性体の検出)を検出するものである。
【0079】
次に、上述するように、硬貨Cの通過によりコイル106、107の出力に出力差が生じると、コイル106、107の出力差は差動増幅回路111に入力され増幅される。次に、差動増幅回路111からの出力は整流回路112により整流された後、ローパスフィルタ(LPF)113を通して平滑されて直流信号に変換される。このLPF113からの直流信号はA/Dコンバータ120に入力され、デジタル信号に変換されて後述するCPU115に送られる。
【0080】
図18は硬貨識別部100の電気回路を示すものであり、硬貨識別部100全体を制御するCPU115、各種処理の制御プログラムなどを記憶するROM116、エリアセンサ53から取り込まれた画像データを記憶したり、予め設定された硬貨の種類毎の磁気的材質の判定基準値データなどをテーブルの形(図11乃至図13参照)で記憶するRAM117、画像データの高速演算処理を行うDSP118、A/Dコンバータ120とからなり、データバス119を介して夫々接続されている。
【0081】
この様な構成において、硬貨識別部100の総合的な動作について図19に示すフローチャートを用いて説明する。入金処理あるいは出金処理する硬貨Cが硬貨搬送路3により搬送され、硬貨識別部100に到達すると、まず、磁気センサ100による硬貨の材質検出処理を行う(ST21)。即ち、硬貨Cの通過によりコイル106、107に生じた出力差は差動増幅回路111に入力され増幅された後、整流回路112により整流され、LPF113を通して平滑されて直流信号に変換され、A/Dコンバータ120でデジタル信号に変換されてCPU115に入力される。CPU115は、A/Dコンバータ120の出力を所定間隔でサンプリングし、そのサンプリングデータから最大値を検出してRAM117に順次記憶する。この最大値の検出は、サンプリングデータを順次比較することにより最大値を検出してRAM117に記憶し、記憶している最大値よりも所定幅(量)下降した時に最大値と判定して終了する。そして、A/Dコンバータ120の出力の最大値とRAM117に記憶されている最大値の判定基準値とをCPU115によって比較して、硬貨Cの種類(または材質)が検出できる(ST21)。
【0082】
次に、ST21にて磁気センサ101で検出された硬貨Cの種類(または材質)に基づいて、RAM117のテーブル(図12参照)から対応するスレッシュホールド値N(またはn)を読み出し、2値化のしきい値として特定する(ST22)。また、磁気センサ101で検出された硬貨Cの種類(または材質)に基づいて、RAM117のテーブル(図13参照)から対応する判定基準値データ値D(またはd)を読み出し、比較する判定基準値データを特定する(ST23)。
【0083】
この処理と平行して、イメージセンサ26において、エリアセンサ53から入力されRAM117に記憶された画像データに対して(ST26)、予め設定された検切り対象領域にて検切りを行い、対象領域内の画像データを抽出する。この抽出された画像データに対し、ST22で特定したスレッシュホールド値N(またはn)を用いて2値化することにより、特徴量を抽出する。この特徴量と、ST23で特定した判定基準値データD(またはd)と比較することにより、DSP118にて硬貨Cの模様の判定を高速に行う(ST24)。CPU115は、この磁気センサ101の検出結果とイメージセンサ26の判定結果とに基づき総合判定を行うことにより、最終的な硬貨Cの真偽や種類の判定を行う(ST25)。
【0084】
この様に、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を有し、磁気センサにおける材質検出結果に基づき、模様検出部における検切り等を補正してから模様検出処理をおこなっている。即ち、検出したコインの材質等に対応する2値化のしきい値(スレッシュホールド値)や、模様検出用の判定基準値データ及びを特定している。このため、エリアセンサの出力を材質に対応した値で処理でき、材質の特性に左右されず、安定した2値化を行うことができる。また、予め模様判定用の基準データの候補を選出しているため、高速に比較処理することができる。
【0085】
また、コイン識別部を固定しているベース部材が、搬送幅方向の一方に搬送ベルトのための入出用の開放部を有したほぼコの字形に形成されている。このため、メンテナンスなどを行う際に(ユニットからコイン識別部を着脱する際に)、複数からなる検出部を分離すること為しに搬送ベルトに対して着脱することができ、メンテナンス性に優れている。また、コイン識別部の各種の検出部を複合一体的に固定しているため、光学焦点や磁気ギャップが硬貨の搬送等で生じる振動に影響される事なく、安定した検出精度を保つことができる。
【0086】
次に、図20乃至図22を用いて、本発明の硬貨識別装置の構成を変えた第3の実施形態に係わる硬貨識別装置6の硬貨識別部130について説明する。硬貨識別部130のセンサ構成は、第2の実施形態の硬貨識別部100において、磁気センサ101とイメージセンサ26に加え、硬貨搬送路3上の硬貨の通過を検知する通過検知センサ132を追加した構成である。そのため、磁気センサ101に関する構成及び硬貨の材質検出処理については、図8、図17、図18に示す第2の実施形態の構成と同様である。また、イメージセンサ26に関する構成及び硬貨の表面模様の検出処理については、光源52の発光タイミング以外は図3及び図18に示す第1、第2の実施形態の構成と同様である。
【0087】
硬貨識別部130は、搬送ベルト5を挟んで、その上方に設けられた磁気センサ101、及び通過検知センサ132と、その下方に設けられたイメージセンサ26とからなり、磁気センサ101とイメージセンサ26とが搬送方向に対して垂直方向に複合一体的に構成されている。通過検知センサ132は、複合一体的に構成された磁気センサ101とイメージセンサ26に対して硬貨の搬送方向前段側に位置しており、磁気センサ101とイメージセンサ26により検出される直前の硬貨の通過を検出するものである。
【0088】
本実施形態においても、磁気センサ101、通過検知センサ132、イメージセンサ26を一体的に取り付けているベース部材103は、搬送幅方向の一方に搬送ベルト5のための入出用の開放部102を有し、ほぼコの字形に形成されている。また、ベース部材103はねじ104を用いて磁気センサ101、通過検知センサ132やイメージセンサ26を被装着部に対して着脱するための着脱手段を構成しており、その中央開口部には搬送ベルト5が配設されるようになっている。
【0089】
この様な構成により、例えば、メンテナンスを行う場合に、上記したように一体となった硬貨識別部130を搬送ベルト5に対して着脱することで対応できる。即ち、硬貨搬送路3の幅方向の一方が開放部102によって開放されているため、磁気センサ101、通過検知センサ132と、イメージセンサ26とからなる硬貨識別部130を分離することなく着脱することができる。
【0090】
図20(b)に示すように、通過検知センサ132は硬貨搬送路3を挟んで、その下方に配設された発光センサ132aと、上方に配設された受光センサ132bとから構成されている。発光センサ132a及び受光センサ132bは、複合一体的に構成された磁気センサ101とイメージセンサ26に対して硬貨の搬送方向前段側に位置しており、磁気センサ101とイメージセンサ26により検出される検知エリアに搬送される直前の硬貨を検出するものである。つまり、受光センサ132bの出力が明から暗に変わると磁気センサ101とイメージセンサ26により検出される直前の硬貨搬送路3上に硬貨有りを検出するようになっている。
【0091】
図21のタイミングチャ−トを用いて、磁気センサ101、通過検知センサ132、及びイメージセンサ26の駆動に関する制御を説明する。(a)は受光センサ132bからイメージセンサ26の光源52の駆動回路(図示せぬ)へ出力される硬貨有無信号であり、(c)は磁気センサ101の出力信号である。(a)に示すように受光センサ132bの出力が明から暗に変わると、(b)に示すように、硬貨有信号としてONの出力が光源52の駆動回路(図示せぬ)へ供給される。この様に、通過検知センサ132の出力に応じてイメージセンサ26の光源52を駆動制御することにより、エリアセンサ53による画像データの取り込みタイミングが正確に検出されるため、安定した画像データの取り込みが可能となる。
【0092】
この様な構成において、硬貨識別部130の総合的な動作について図22に示すフローチャートを用いて説明する。入金処理あるいは出金処理する硬貨Cが硬貨搬送路3により搬送され、硬貨識別部130に到達すると、まず、通過検知センサ132において硬貨の通過(有無)を検知する(ST31)。そして、受光センサ132bの出力が明から暗に変わると(ST32)、硬貨有信号としてONの出力を光源52の駆動回路(図示せぬ)へ供給し(ST33)、エリアセンサ53にて硬貨Cの画像データを入力する(ST34)。この処理と平行して、磁気センサ101による硬貨の材質検出処理を行う(ST21)。
【0093】
次に、ST21にて磁気センサ101で検出された硬貨Cの種類(または材質)に基づいて、RAM117のテーブル(図12参照)から対応するスレッシュホールド値N(またはn)を読み出し、2値化のしきい値として特定する(ST22)。また、磁気センサ101で検出された硬貨Cの種類(または材質)に基づいて、RAM117のテーブル(図13参照)から対応する判定基準値データ値D(またはd)を読み出し、比較する判定基準値データを特定する(ST23)。
【0094】
そして、ST34にてエリアセンサ53から入力されRAM117に記憶された画像データに対して、予め設定された検切り対象領域にて検切りを行い、対象領域内の画像データを抽出する。この抽出された画像データに対し、ST22で特定したスレッシュホールド値N(またはn)を用いて2値化することにより、特徴量を抽出する。この特徴量と、ST23で特定した判定基準値データD(またはd)と比較することにより、DSP118にて硬貨Cの模様の判定を高速に行う(ST24)。CPU115は、この磁気センサ101の検出結果とイメージセンサ26の判定結果とに基づき総合判定を行うことにより、最終的な硬貨Cの真偽や種類の判定を行う(ST25)。
【0095】
また、第3の実施形態では、第1、第2の実施形態の効果に加えて、コインが搬送されコイン識別部の検出エリア直前にて通過検知センサによりコインの通過(有無)を検知している。このため、模様検出部のエリアセンサでは、コイン表面の画像データの取り込みタイミングを正確に検出することができる。また、コインの通過(有り)を検知した際に、模様検出部の光源から光が照射されるので、無駄な電力を消費せず、消費電力を低下することができる。
【0096】
次に、図23乃至図31を用いて、本発明の硬貨識別装置の構成を変えた第4の実施形態に係わる硬貨識別装置6の硬貨識別部140について説明する。硬貨識別部140のセンサ構成は、第3の実施形態の硬貨識別部130において、磁気センサ101、イメージセンサ26、通過検知センサ132に加え、硬貨の側面の凹凸を検出する凹凸検出センサとしての凹凸検出部141を追加した構成である。そのため、磁気センサ101に関する構成及び硬貨の材質検出処理については、図8、図17に示す第2の実施形態の構成と同様である。また、イメージセンサ26に関する構成及び硬貨の表面模様の検出処理については、光源52の発光タイミング以外は図3に示す第1の実施形態の構成と同様であり、図17、図18に示す第2の実施形態の構成とも同様である。通過検知センサ132に関する硬貨の通過検出処理については、図21に示す第3の実施形態の構成と同様である。
【0097】
硬貨識別部140は、搬送ベルト5を挟んで、その上方に隣接して設けられた磁気センサ101と通過検知センサ132、その下方に設けられたイメージセンサ26、及び磁気センサ101近傍の硬貨搬送路3の側部に配設された凹凸検出部141とからなり、磁気センサ101とイメージセンサ26とが搬送方向に対して垂直方向に複合一体的に構成されている。通過検知センサ132は、複合一体の磁気センサ101とイメージセンサ26に対して硬貨の搬送方向前段側に位置し、磁気センサ101とイメージセンサ26に検出される直前の硬貨の通過を検出するものである。凹凸検出部141は、磁気センサ101とイメージセンサ26の検出エリアにおいて硬貨搬送路3側部に位置し、この検出エリアを通過する硬貨の側面の凹凸を検出するものである。
【0098】
本実施形態においても、磁気センサ101、通過検知センサ132、イメージセンサ26、及び凹凸検出部141を一体的に取り付けているベース部材103は、搬送幅方向の一方に搬送ベルト5のための入出用の開放部102を有し、ほぼコの字形に形成されている。また、ベース部材103は、上記したように一体となった硬貨識別部140の複数からなるセンサをねじ104を用いて硬被装着部に対して着脱している。この様な構成により、例えば、メンテナンスを行う場合に、硬貨搬送路3の幅方向の一方が開放部102によって開放されているため、硬貨識別部140の各センサを分離することなく、搬送ベルト5に対して着脱することで対応できる。
【0099】
凹凸検出部3は、図23(b)に示すように、磁気センサ101近傍の硬貨搬送路1の側部に配設されている。そして、凹凸検出部3は光源として発光センサ141aが設けられており、発光センサ141aから出力される光は搬送される硬貨Cの側面にて反射され、受光センサ142bに結像するようになっている。
【0100】
図24は、凹凸検出部3の発光側駆動部及び受光信号処理部の構成を概略的に示すものである。発光センサ141aは駆動手段としての駆動回路142に接続されており、上述した通過検知センサ132からの硬貨有りを示す出力信号及び後述するファームによる制御信号、特に光源141の点灯可を指示する制御信号に従って駆動される。
【0101】
そして、受光センサ11の出力信号は、増幅回路143で増幅された後、積分回路144で積分され、アクティブ・ローパスフィルタ(LPF)145に供給される。アクティブLPF34の出力信号は、直流カット回路146に送られて直流成分を除去される。後に、コンパレータ147に送られ、所定のスレッシュホールド電圧と比較して、デジタル信号に変換されて、パルス化回路148で所定電圧のパルスに変換される。
【0102】
このパルス化回路148の出力信号は、硬貨Cの側面の凹凸に対応したパルス信号(凹凸デジタル信号)である。この凹凸デジタル信号(図25(a))及び凹凸デジタル信号の反転信号(図25(b))は割込制御部(ICU)155へ出力される。また、硬貨Cの側面の凹凸ピッチよりも小さい周期の基準クロックと合成され、タイマ・カウンタ制御部(TCU)156へ出力される。
【0103】
つまり、凹凸デジタル信号がパルス化回路148から出力されると、図25に示すように、パルス化回路148の凹凸デジタル信号(a)と上記基準クロック(c)との論理積信号(凸部有効クロック)(d)、及び凹凸デジタル信号の反転信号(b)と上記基準クロック(c)との論理積信号(凹部有効クロック)(e)を夫々生成する。そして、生成された各有効クロックをTCU156に入力し、ICU155の制御に基づき、後述するように硬貨Cの凹部及び凸部の幅を計測するようになっている。
【0104】
図26は、硬貨識別装置140の制御回路の構成を概略的に示すもので、硬貨識別部140全体を制御する制御手段としてのCPU150、CPU150の制御プログラム等のファームウェアーが記憶されたROM151、予め設定された硬貨の種類毎の判定基準値データなどをテーブルの形で記憶されたRAM152、画像データの高速演算処理を行うDSP154、凹凸幅計測等の各種ハードウェアの割込制御を司る割込制御部(ICU)155、凹凸幅を計測する計測手段としてのタイマ・カウンタ制御部(TCU)156、予め設定された光源の点灯条件が満足された場合に点灯可否を指示するファームによる制御信号を駆動回路142へ供給するPIO(パラレルインターフェイス)158、及びA/Dコンバータ153とから構成されており、データバス159を介して夫々接続されている。
【0105】
ICU155は、凹凸検出部141のパルス化回路148からの凹凸デジタル信号(図25(a))及び凹凸デジタル信号の反転信号(図25(b))が入力されると、凹凸デジタル信号及びその反転信号の立上がり時に夫々割り込み処理として、TCU156により凹凸検出部141から入力された各有効クロックに基づいて、凹凸各幅を計測させる。
【0106】
TCU156では、図25に示すように、凹凸デジタル信号(a)の立上がり部を1つの硬貨に対する凸部幅計測の開始として凸部有効パルス(d)を計数し、凹凸デジタル信号の反転信号(b)の立上がり部で幅計測を終了する。一方、凹部の幅計測は、上記反転信号(b)の立上がり部を凹部幅計測の開始として凹部有効パルス(e)を計数し、凹凸デジタル信号(a)の立上がり部で幅計測を終了する。PIO158は、予め設定された発光センサ141aの点灯条件、例えば硬貨搬送路3上の硬貨の搬送異常、エラーが発生してない状態等の場合に、発光センサ141aの点灯可を指示する制御信号を駆動回路142へ供給する。
【0107】
この様にして、凹凸検出部141の発光センサ141aは、ファームによる制御信号(a)がONで、硬貨有無信号(b)がOFFとなった場合に照射される。そして、凹凸検出部141の発光センサ141aから光が照射され、得られた凹部幅及び凸部幅の夫々において、凹部幅加算値、凸部幅加算値、及び最大値、最小値、統計量等を求めて、予め設けられた判定基準値データと比較することにより、凹凸有無の検出を行い、硬貨Cの種類を判別することができる。
【0108】
ここに、図28にギザ有り硬貨(例えば、韓国の500ウォン硬貨)の出力波形の一例を示し、図29に刻印有り硬貨(例えば、500円硬貨)の出力波形の一例を示す。これらの図から明らかなように、ギザ有り硬貨では、凹凸デジタル信号のパルス幅が均一で、凹部幅と凸部幅との比率も同程度であるが、刻印有り硬貨では、凸部幅の方が凹部幅よりもかなり大きい。また、各幅の最大値、最小値の差が大きく、特に、凸部幅の最大値は凹部幅の最小値に比べて明らかに大きい。
【0109】
また、図30にはギザ有り硬貨と刻印有り硬貨における、凹部幅及び凸部幅の各度数分布の一例を示す。この図から明らかなように、ギザ有り硬貨では、度数分布が均一になるのに対して(1山形状)、刻印有り硬貨では、凸部エリアが比較的に高くなり、凸部の度数分布が2山形状になる。これらの分布形状から凸部幅加算値の方が凹部幅加算値に比べて明らかに大きい。
【0110】
従って、上述する出力波形や度数分布の関係から、比率あるいは差を求め、
・比率1=凸部幅平均値 / 凹部幅平均値
・差1 =凸部幅平均値 − 凹部幅平均値
・比率2=凸部幅加算値 / 凹部幅加算値
・差2 =凸部幅加算値 − 凹部幅加算値
これらをRAM152内に設けられた基準データテーブルと比較して、凹凸形状を識別することにより、被検出物表面の傷等による誤検知することなく、容易にギザ有り硬貨とそれ以外とを識別することができる。
【0111】
この様な構成により、凹凸検出部141は、駆動回路142に硬貨有信号(ON出力)が出力されると、光を照射して硬貨Cの側面から反射された反射光を受光センサ141bにて受光し、受光信号を処理すると、ICU155による割り込み処理を実行して、TCU156により凹凸検出部141から入力された各有効クロックに基づいて、凹凸各幅を計数する。硬貨搬送路1上の検出エリアを硬貨Cが通過して通過検知センサ132から硬貨無信号が出力された場合、駆動回路142から発光センサ141aへ駆動OFF信号を出力し、光を照射しない。
【0112】
そして、凹凸幅計数結果から、CPU150は凹部幅平均値、凸部幅平均値、凹部幅加算値、及び凸部幅加算値等を求めて、RAM152に記憶された予め設けられた判別用の基準データテーブルと比較することにより、凹凸有無の検出を行い、硬貨Cの種類を判別する。
【0113】
この様な構成において、凹凸検出部3の発光制御を含む硬貨識別部140の総合的な動作について図31に示すフローチャートを用いて説明する。まず、入金処理あるいは出金処理する硬貨Cが硬貨搬送路3により搬送され、硬貨識別部140に到達すると、まず、通過検知センサ132において硬貨の通過(有無)を検知する(ST31)。そして、受光センサ132bの出力が明から暗に変わると(ST32)、硬貨有信号を光源52の駆動回路(図示せぬ)へ供給し(ST33)、エリアセンサ53にて硬貨Cの画像データを入力する(ST34)。また、受光センサ132bの出力が明から暗に変わると(ST32)、硬貨有信号を発光センサ141aの駆動回路142へ供給し(ST35)、光の点灯条件が満足している場合に、発光センサ141aから光が照射され、硬貨の凹凸検出処理を行う(ST36)。
【0114】
この処理と平行して、磁気センサ101による硬貨の材質検出処理を行う(ST21)。ST21にて磁気センサ101で検出された硬貨Cの種類(または材質)に基づいて、RAM117のテーブル(図12参照)から対応するスレッシュホールド値N(またはn)を読み出し、2値化のしきい値として特定する(ST22)。また、磁気センサ101で検出された硬貨Cの種類(または材質)に基づいて、RAM117のテーブル(図13参照)から対応する判定基準値データ値D(またはd)を読み出し、比較する判定基準値データを特定する(ST23)。
【0115】
そして、ST34にてエリアセンサ53から入力されRAM117に記憶された画像データに対して、予め設定された検切り対象領域にて検切りを行い、対象領域内の画像データを抽出する。この抽出された画像データに対し、ST22で特定したスレッシュホールド値N(またはn)を用いて2値化することにより、特徴量を抽出する。この特徴量と、ST23で特定した判定基準値データD(またはd)と比較することにより、DSP118にて硬貨Cの模様の判定を高速に行う(ST24)。第1、第2の判定部としてのCPU115は、この磁気センサ101、凹凸検出部141の検出結果とイメージセンサ26の判定結果とに基づき総合判定を行うことにより、最終的な硬貨Cの真偽や種類の判定を行う(ST37)。
【0116】
この様に、第4の実施形態では、硬貨の種類を判別するために、イメージセンサによる硬貨の表面模様の検出に加え、凹凸検出部により硬貨の側面の凹凸検知(ギザ検知)をも行っている。このため、イメージセンサでは検出することのできない硬貨の側面をも検出でき、側面に特徴の有る外貨を正確に判別することができる。
【0117】
また、硬貨が搬送され硬貨識別部の検出エリア直前にて通過検知センサにより硬貨の通過(有無)を検知している。このため、イメージセンサでは、硬貨表面の画像データの取り込みタイミングを正確に検出することができる。また、硬貨の通過(有り)を検知した際に、凹凸検出部やエリアセンサの光源から光が照射されるので、無駄な電力を消費せず、消費電力を低下することができる。
【0118】
また、第4の実施形態において、模様検出部の表面への発光手段の発光信号波長と、凹凸検出部の側面への発光手段の発光信号波長とを同じ波長、もしくは近い波長とすることで、模様検知部には凹凸検出部から照射されコインの外周のエッジ部(輪郭)から反射された2次的な反射光も重なって受光できるため、コインの外周のエッジ部(輪郭)における画像ボケを防止することができ、より鮮明な画像を得ることができる。
【0119】
また、第3の実施形態と同様に、コイン識別部を固定しているベース部材が、下搬送幅方向の一方に搬送ベルトのための入出用の開放部を有したほぼコの字形に形成されている。このため、メンテナンスなどを行う際に(ユニットからコイン識別部を着脱する際に)、複数のセンサを分離することなしに搬送ベルト5に対して着脱することができ、メンテナンス性に優れている。また、コイン識別部の各種のセンサを複合一体的に固定しているため、光学焦点や磁気ギャップが硬貨の搬送等で生じる振動に影響されることなく、安定した検出精度を保つことができる。
【0120】
この様に、上述する第1から第4の実施形態では、硬貨の入出金処理を行うコイン識別装置に適用した場合について説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばメダルを種類ごとに選別するコイン識別装置等にも同様に適用できる。
【0121】
【発明の効果】
上述するように、本発明は、コイン表面の画像データに対してコインの種類等に応じたデータ処理を行い、模様判別を高速で処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる硬貨識別装置6の硬貨識別部20による総合的な判定動作について説明するフローチャート図。
【図2】硬貨処理装置6の内部構造を概略的に示す断面図。
【図3】本発明の第1の実施形態に係わる硬貨識別装置6の硬貨識別部20の構成を概略的に示すもので、(a)図は上面図、(b)図は側面図、(c)図は断面図。
【図4】本発明に係わる光センサ21の第1の実施形態の構成を概略的に示す正面図。
【図5】本発明に係わる磁気センサ22の第1の実施形態の構成を概略的に示す正面図。
【図6】本発明に係わる磁気センサ22の第1の実施形態の電気回路の構成を示すブロック図。
【図7】硬貨識別部20の回路構成を示すブロック図。
【図8】各硬貨の搬送に伴う磁気センサ22の出力波形を示す図。
【図9】硬貨の外径検出方法について説明するためのタイミングチャート。
【図10】各硬貨の搬送に伴う光センサ21の出力波形を示す図。
【図11】RAM82に記憶された検切り対象領域データのテーブルを説明する図。
【図12】RAM82に記憶されたスレッシュホールド値のテーブルを説明する図。
【図13】RAM82に記憶された判定基準値データのテーブルを説明する図。
【図14】第1の識別部23による判定動作について説明するフローチャート図。
【図15】第2の識別部24によるに判定動作ついて説明するフローチャート図。
【図16】本発明の第2の実施形態に係わる硬貨識別装置6の硬貨識別部100の構成を概略的に示すもので、(a)図は上面図、(b)図は断面図。
【図17】本発明の第2の実施形態に係わる磁気センサ101の電気回路の構成を示すブロック図。
【図18】硬貨識別部100の回路構成を示すブロック図。
【図19】硬貨識別部100による総合的な判定動作について説明するフローチャート図。
【図20】本発明の第3の実施形態に係わる硬貨識別装置6の硬貨識別部130の構成を概略的に示すもので、(a)図は上面図、(b)図は断面図。
【図21】光源52の発光タイミングについて説明するタイミングチャート。
【図22】硬貨識別部130による総合的な判定動作について説明するフローチャート図。
【図23】本発明の第4の実施形態に係わる硬貨識別装置6の硬貨識別部140の構成を概略的に示すもので、(a)図は上面図、(b)図は断面図。
【図24】凹凸検出部141の発光側駆動部及び受光信号処理部の構成を概略的に示す図。
【図25】凹部及び凸部の幅検出方法について説明するためのタイミングチャート。
【図26】硬貨識別部140の回路構成を示すブロック図。
【図27】凹凸検出部141の発光制御を説明するタイミングチャート。
【図28】側面にギザ有り硬貨の出力波形を示す図。
【図29】側面に刻印有り硬貨の出力波形を示す図。
【図30】ギザ有り硬貨及び刻印有り硬貨の度数分布例を示す図。
【図31】硬貨識別部140による総合的な判定動作について説明するフローチャート図。
【符号の説明】
P……コイン処理装置、A、B……回路、C……硬貨(コイン)、1……受皿、2……硬貨繰出部、3……硬貨搬送路、4……搬送面、5……搬送ベルト、6……硬貨識別装置、7……硬貨選別部、8……シャッタ、9……一時保留部、10……金種別金庫、11……取出機構、14……リジェクトゲート、17……係員金庫、18……オーバフロー金庫、20、100、130、140……硬貨識別部、21……光センサ、22、101……磁気センサ、23……第1の識別部、24……第2の識別部、25……透明板、26……イメージセンサ、31、102……開放部、32、52……光源、35……ラインセンサ、41……一次コア、42……一次コイル、43……第1の2次コイル、44、45……2次コア、46、47……第2の2次コイル、50……正弦波発振器、53……エリアセンサ、132……通過検知センサ、141……凹凸検出部

Claims (7)

  1. コインを搬送する搬送手段と、
    この搬送手段により搬送されるコインの材質を検出する材質検出手段と、
    上記搬送手段により搬送されるコインの表面の画像データを入力する画像入力手段と、
    コインの第1の材質に対応した第1の閾値と、コインの第1の材質とは異なる第2の材質に対応した上記第1の閾値より大きい値である第2の閾値とを記憶する閾値記憶手段と、
    コインの表面模様の基準データを記憶する基準データ記憶手段と、
    上記材質検出手段により第1の材質が検出された場合に上記閾値記憶手段から第1の閾値を選択し、上記材質検出手段により第2の材質が検出された場合に上記閾値記憶手段から第2の閾値を選択する閾値選択手段と、
    この閾値選択手段により選択された第1または第2の閾値を用いて上記画像入力手段により入力された画像データから特徴量を抽出する処理手段と、
    この処理手段により抽出された特徴量と上記基準データ記憶手段に記憶された基準データとを比較してコインの種類を判定する判定手段と、
    を有することを特徴とするコイン識別装置。
  2. 上記基準データ記憶手段は、コインの第1の材質に対応した第1の基準データと、コインの第1の材質とは異なる第2の材質に対応した上記第1の基準データとは異なる第2の基準データを記憶するデータ記憶部を有し、
    上記材質検出手段により第1の材質が検出された場合に上記データ記憶部から第1の基準データを選択し、上記材質検出手段により第2の材質が検出された場合に上記データ記憶部から第2の基準データを選択する基準データ選択手段を有し、
    上記判定手段は、上記処理手段により抽出された特徴量と上記基準データ選択手段により選択された基準データとを比較することによりコインの種類を判定する判定部を有することを特徴とする請求項記載のコイン識別装置。
  3. 上記材質検出手段は、磁性材料からなりコイルが巻装されたコア部を有し、上記搬送手段により搬送されるコインの材質を磁気的に検出する磁気センサを有し、
    上記画像入力手段は、上記磁気センサと複合一体的に設けられ上記搬送手段により搬送されるコインに光を照射してコインの表面の模様を検出する模様検出センサを有することを特徴とする請求項記載のコイン識別装置。
  4. 複合一体的に設けられた上記磁気センサと模様検出センサに対してコインの搬送方向前方に設けられ、上記搬送手段により搬送されるコインを検出するコイン検出センサと、
    このコイン検出センサによるコインの検出結果に対応して上記模様検出センサの光の照射を制御する制御手段とを有することを特徴とする請求項記載のコイン識別装置。
  5. 上記材質検出手段は、上記搬送手段の上方に設けられ磁性材料からなりコイルが巻装されたコア部を有し上記搬送手段により搬送されるコインの材質を磁気的に検出する磁気センサを有し、
    上記画像入力手段は、上記搬送手段の下方に位置し上記磁気センサと複合一体的に設けられ上記搬送手段により搬送されるコインに光を照射してコインの表面の模様を検出する模様検出センサを有し、
    上記搬送手段に沿って上記搬送手段の幅方向の一方側に設けられた搬送手段の入出部と、
    上記磁気センサに対してコインの搬送方向前方に設けられ上記搬送手段により搬送されるコインを検出するコイン検出センサと、
    上記搬送手段の幅方向において上記入出部とは異なる他方側に位置し上記磁気センサと複合一体的に設けられ、上記コイン検出センサによるコインの検出に伴って上記搬送手段により搬送されるコインの側面に光を照射してコインの側面の凹凸を検出する凹凸検出センサとを有しており、
    上記判定手段は、上記処理手段により抽出された特徴量と上記基準データ記憶手段に記憶された基準データとを比較してコインの種類を判定する第1の判定部と、この第1の判定部の判定結果と上記凹凸検出センサの検出結果から総合的にコインの種類を判定する第2の判定部とを有することを特徴とする請求項記載のコイン識別装置。
  6. 上記搬送手段の幅方向において上記入出部とは異なる他方側に位置し、上記搬送手段により搬送されるコインの側面に上記模様検出センサの光の波長と同じもしくは近い波長の光を照射してコインの側面の凹凸を検出する凹凸検出センサとを有しており、
    上記判定手段は、上記処理手段により抽出された特徴量と上記基準データ記憶手段に記憶された基準データとを比較してコインの種類を判定する第1の判定部と、この第1の判定部の判定結果と上記凹凸検出センサの検出結果から総合的にコインの種類を判定する第2の判定部と
    を有することを特徴とする請求項記載のコイン識別装置。
  7. コインを搬送する搬送手段と、
    この搬送手段により搬送されるコインの材質を磁気的に検出する磁気センサと、上記搬送手段により搬送されるコインの外径を光学的に検出する光センサとからなる第1の識別部と、
    上記搬送手段により搬送されるコインに光を照射してコインの表面模様の画像データを検出する模様検出センサからなる第2の識別部と、
    上記第1の識別部の上記磁気センサ及び光センサの夫々の検出結果に基づいて第1の識別部におけるコインの種類を判定する第1の判定部と、
    コインの種類に対応した範囲の異なる複数の抽出範囲を記憶する範囲記憶手段と、
    コインの種類に対応した値の異なる複数の閾値を記憶する閾値記憶手段と、
    コインの種類に対応した異なる複数の基準データを記憶する基準データ記憶手段と、
    上記第1の判定部により判定されたコインの種類に対応する抽出範囲を上記範囲記憶手段から選択する範囲選択手段と、
    上記第1の判定部により判定されたコインの種類に対応する閾値を上記閾値記憶手段から選択する閾値選択手段と、
    上記第1の判定部により判定されたコインの種類に対応する基準データを上記基準データ記憶手段から選択する基準データ選択手段と、
    上記模様検出手段にて検出された画像データに対して上記範囲選択手段により選択された抽出範囲の検切りを行う第1の処理手段と、
    この第1の処理手段で検切りされた上記抽出範囲内の画像データに対して上記閾値選択手段により選択された閾値を用いて2値化を行う第2の処理手段と、
    この第2の処理手段により2値化されたデータを上記基準データ選択手段により選択された基準データと比較して第2の識別部におけるコインの種類を判定する第2の判定部と、
    上記第1及び第2の判定部の夫々の判定結果から総合的なコインの種類を判定する総合判定手段とを有することを特徴とするコイン識別装置。
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