JP3838082B2 - 舵角比可変装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリング操作による操舵角と操向車輪の転舵角との舵角比が変更可能な舵角比可変装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、運転者の操作により操舵されるステアリングの操舵角と転舵される操向車輪の転舵角との舵角比を車速に応じて変化させる舵角比可変装置として、例えば、特開平7−257406号公報に記載されているものが提案されている。
この公報に記載されている車両用可変舵角比操舵装置は、ステアリングホイールの回転力が伝達される入力軸と、操向車輪に転舵力を伝達する出力軸との間に設けられ、入力軸と出力軸との一方に連結される第1の軸と、相対移動可能に第1の軸に連結された第2の軸と、第1の軸と第2の軸とを相対移動させる駆動手段と、第2の軸に偏心的に一体結合される第3の軸とを有する。駆動手段の構成をケーシングに回動可能に支持され、かつ自身の回動中心と偏心した位置で前記第1の軸又は第2の軸を回動可能に支持した支持部材と支持部材を回動させる駆動源とを有する構成により、低速域では少ない操舵量で大舵角が得られ、高速域では過度に過敏にならないように制御されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例における車両用可変舵角比操舵装置は、ステアリングホイールの操舵角θSと操向車輪の転舵角θWとの関係が、図9に示すように、車速が低速域にあるときは、原点0から操舵角θSが増加すると、これに比例して転舵角θWが増加するのに対し、車速が高速域に達すると、原点0からの操舵角θSの増加に対する転舵角θWの増加特性は弓形状に変化するという、単に車速に基づいて舵角比を変更する構成とされていたが、車両における積載状況を考慮した制御がなされていないので、人員の乗車や荷物等の積載による積載荷重の増加及び重量配分の変化に対応することができなかった。
【0004】
そのため、特にワンボックスやステーションワゴン等の車両においては、積載状況により全体重量の増減や前後での重量配分の差が大きいので、車両走行の安定性は低下し、運転者がゆっくりとしたステアリング操作を心がけなければならないという未解決の課題がある。
そこで、本発明は上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、ステアリング操作の操舵角と操向車輪の転舵角との舵角比を変更可能にする舵角比可変装置において、車両における全重量や前後での重量配分の変化に対応して、ステアリング操作の負担を軽減できる舵角比可変装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、本発明の請求項1に係る舵角比可変装置は、運転者によるステアリング操作により操舵される入力軸と転舵される操向車輪に連結された出力軸との間に、両者の舵角比を変更可能にする舵角比可変機構を介装し、該舵角比可変機構の舵角比を舵角比制御手段で制御するようにした舵角比可変装置において、車両における積載状況に応じた前後の重量配分を検出する重量配分検出手段と、該重量配分検出手段で検出した車両における前後の重量配分が後寄りになるほど前記舵角比可変機構の舵角比を小さくなるように補正する舵角比補正手段とを備えたことを特徴としている。
【0007】
さらに、本発明の請求項2に係る舵角比可変装置は、運転者によるステアリング操作により操舵される入力軸と転舵される操向車輪に連結された出力軸との間に、両者の舵角比を変更可能にする舵角比可変機構を介装し、該舵角比可変機構の舵角比を舵角比制御手段で制御するようにした舵角比可変装置において、車両における積載状況に応じた前後の重量配分を検出する重量配分検出手段と、車両の全重量を検出する全重量検出手段と、前記重量配分検出手段で検出した車両における前後の重量配分が後寄りになるほど、且つ前記全重量検出手段で検出した車両の全重量が増加するほど、前記舵角比可変機構の舵角比を小さくなるように補正する舵角比補正手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】
さらに、本発明の請求項に係る舵角比可変装置は、請求項1又はに係る発明において、車両における前輪側及び後輪側の車高を検出する車高検出手段を有し、前記重量配分検出手段は、前記車高検出手段で検出した前輪側及び後輪側の車高を基に、前輪側及び後輪側の車高と車両における重量配分との関係を示した制御マップを参照して、車両における重量配分を検出することを特徴としている。
【0009】
なおさらに、本発明の請求項に係る舵角比可変装置は、請求項2に係る発明において、車両における前輪側及び後輪側の車高を検出する車高検出手段を有し、前記全重量検出手段は、前記車高検出手段で検出した前輪側及び後輪側の車高を基に、前輪側及び後輪側の車高と車両の全重量との関係を示した制御マップを参照して、車両の全重量を検出することを特徴としている。
【0010】
【発明の効果】
請求項1に係る舵角比可変装置によれば、重量配分検出手段で検出した車両における前後の重量配分が後寄りになるほど前記舵角比可変機構の舵角比を小さくなるように補正する構成とされているので、車両における前後重量配分の偏りにより、ゆっくりとしたステアリング操作が必要な場合も、ステアリングホイールの操舵角と操向車輪の転舵角との舵角比を補正することにより、ゆっくりとしたステアリング操作と同様の効果を車両側で実現することができ、安定した走行を維持できるという効果が得られる。
【0012】
さらに、請求項に係る舵角比可変装置によれば、重量配分検出手段で検出した車両における前後の重量配分が後寄りになるほど、且つ全重量検出手段で検出した車両の全重量が増加するほど、前記舵角比可変機構の舵角比を小さくなるように補正する構成とされているので、車両における前後重量配分に偏りがなくとも、積載荷重の増加によって、ゆっくりとしたステアリング操作が必要な場合も、ステアリングホイールの操舵角と操向車輪の転舵角との舵角比を補正することにより、ゆっくりとしたステアリング操作と同様の効果を車両側で実現することができ、安定した走行を維持できるという効果が得られる。
【0013】
さらに、請求項に係る舵角比可変装置によれば、車両における重量配分を、前輪側及び後輪側の車高と車両における重量配分との関係を示した制御マップを参照して、車高検出手段で検出した前輪側及び後輪側の車高に基づいて検出するので、車両における重量配分を容易に検出することができるという効果が得られる。
【0014】
なおさらに、請求項に係る舵角比可変装置によれば、車両の全重量を、前輪側及び後輪側の車高と車両の全重量との関係を示した制御マップを参照して、車高検出手段で検出した前輪側及び後輪側の車高に基づいて検出するので、車両の全重量を容易に検出することができるという効果が得られる。
【0015】
舵角比可変機構3は、図2に示すように、舵角比を変更するアクチュエータとしてのステッピングモータで構成される電動モータ9と、サンギヤSG、プラネタリギヤPG及びリングギヤRGを有する遊星歯車機構10とで構成されており、サンギヤSGはステアリングシャフト2に連結され、プラネタリギヤPGがピニオンシャフト4に連結されており、リングギヤRGに電動モータ9の回転駆動力が伝達されることにより、入力軸と出力軸との舵角比が変更可能に構成されている。
【0016】
そして、ステアリングシャフト4には運転者により操作されるステアリングホイール1の操舵角θSを検出する操舵角センサ11が装着されている。この操舵角センサ11は、ステアリングホイール1が中立位置にあるときを零度として、右に操舵されたときは正の値、左に操舵されたときは負の値として操舵角θSを検出している。また、例えば、図示しない変速機の出力側に、その回転速度に応じた周波数の車速検出信号VDを出力する車速センサ12が装着されている。さらに、図示しない前輪側及び後輪側のスタビライザーに、その回転角度を検出して前輪側車高HF及び後輪側車高HRを検出する車高センサ13が装着されている。
【0017】
そして、舵角比可変機構3の電動モータ9が、制御装置14によって駆動制御される。この制御装置14は、例えばマイクロコンピュータで構成され、電動モータ9に取付けられた図示しないロータリエンコーダにより検出される回転角及び回転方向と、操舵角センサ11で検出する操舵角θSと、車速センサ12で検出する車速信号VDと、車高センサ13で検出する前輪側車高HF及び後輪側車高HRとが入力され、後述する図3の舵角比補正処理手順を実行して、舵角比可変機構3の電動モータ9に対して補正された駆動指令を出力する。
【0018】
次に、上記の一実施形態の動作を、制御装置14で実行する図3の舵角比制御処理手順を示すフローチャートを用いて説明する。
制御装置14では、常時、図3に示す舵角比制御処理手順を実行する。この舵角比制御処理手順は、先ず、ステップS1では操舵角センサ11で検出する操舵角θSを読込み、次いで、ステップS2では車速センサ12で検出した車速検出信号VDを読込み、これに基づいて車速Vを算出してからステップS3に移行する。更に、ステップS3に移行して、車高センサ13で検出する前輪側車高HF及び後輪側車高HRを読込んでからステップS4に移行する。
【0019】
このステップS4では、前記ステップS2で算出した車速Vが零を超えているか否かを判定する。この判定結果が車速V>0であるときは、車両が走行状態であるものと判断して、ステップS5に移行する。
このステップS5では、制御装置14が有するメモリに予め記憶されている、図4及び図5に示す、重量配分検出用制御マップ及び全重量検出用制御マップを参照して、前記ステップS3で読込んだ前輪側車高HF及び後輪側車高HRを基に、車両における積載荷重の重量配分D及び全重量Wを算出する。
【0020】
重量配分検出用制御マップは、図4に示すとおり、横軸に後輪側車高HRを、縦軸に前輪側車高HFをとり、空車時では、エンジン、変速機及びステアリング機構等が配置されている前輪側に大きな負荷荷重が掛かるので、例えば、●で図示した、前輪側55%に対して後輪側45%となる重量配分を標準状態としている。このときの前輪側車高HF及び後輪側車高HRを夫々の初期位置として、この状態から人員乗車及び荷物等の積載による前輪側車高HFと後輪側車高HRとの変化の割合に基づいて、前後の重量配分Dを検出している。
【0021】
次に、全重量検出用制御マップは、図5に示すとおり、横軸に後輪側車高HRを、縦軸に前輪側車高HFをとり、定員乗車数の重量(一人あたり約55kg)の他、水、オイル及び90%以上の燃料を含めた車両重量が、例えば、●で図示した、1500kgのときを標準状態としている。このときの前輪側車高HF及び後輪側車高HRを夫々の初期位置として、この状態から人員の乗降及び荷物等の積載による前輪側車高HF及び後輪側車高HRの変化に基づいて、全重量の増加量Wを検出している。
【0022】
次いで、ステップS6に移行し、制御装置14が有するメモリに予め記憶されている、図6及び図7に示す重量配分用舵角比補正制御マップ及び全重量用舵角比補正制御マップを参照して、前記ステップS5で検出した重量配分D及び全重量Wを基に、舵角比補正係数α及βを夫々算出する。
重量配分用補正係数算出制御マップは、図6に示すとおり、横軸に重量配分Dを、縦軸に重量配分用補正係数αをとり、●で図示した前輪側55%に対して後輪側45%となる標準状態のときの補正係数αを1とする。この状態から重量配分Dが前寄りになるときは、これに応じて補正係数αは1を超えて増加し、また、重量配分Dが後寄りになるときは、逆に補正係数αは1を下回り減少してゆくように設定されている。
【0023】
次に、全重量用補正係数算出制御マップは、図7に示すとおり、横軸に全重量Wを、縦軸に全重量用補正係数βをとり、全重量が1500kgである標準状態のときに補正係数βを1とする。この状態から全重量Wが減少するときは、これに応じて補正係数βは1を超えて増加し、また、全重量Wが増加するときは、逆に補正係数βは1を下回り減少してゆくように設定されている。
一方、前記ステップS4の判定結果が車速V=0であるときは、車両が停車状態であるものと判断して、前記ステップS7に移行する。このステップS7では、停車状態の車両におけるステアリング操作に対して、積載状況の影響は無視できるものとして、前述した補正係数α及びβを夫々1としてから、ステップS8に移行する。
【0024】
前記ステップS6及びステップS7で舵角比補正係数α及びβを算出してから移行するステップS8では、図8に示す舵角比算出制御マップを参照して、前記ステップS2で算出した車速Vを基に、ステアリング操作による入力角θINと操向車輪を転舵する出力角θOUTとの舵角比R(θOUT/θIN)を算出し、これに前記ステップS6で算出された舵角比補正係数を乗じて目標舵角比R*を算出する。
【0025】
この舵角比算出制御マップは、制御装置14が有するメモリに予め記憶されており、図8に示すとおり、横軸に車速Vを、縦軸に舵角比Rをとり、車速Vが0から或る設定車速V1までの低車速域にあるときに舵角比Rは一定の最大値RMAXとなり、車速Vがこの設定車速V1を越えて徐々に増加すると、初期段階では舵角比Rが比較的大きく減少し、その後緩やかに減少する非線形特性に設定されている。
【0026】
次いで、ステップS9に移行して、前記ステップS1で読込んだ操舵角θSの符号及び前記ステップS8で算出された目標舵角比R*に基づいた舵角比制御量Cを算出し、この舵角比制御量Cを舵角比可変機構3の電動モータ9に出力してから、前記ステップS1に戻る。
この図3の舵角比補正処理において、ステップS1の処理と操舵角センサ11とが操舵角検出手段に対応し、ステップS2の処理と車速センサ12とが車速検出手段に対応し、ステップS3の処理と前輪側及び後輪側の車高センサ13とが車高検出手段に対応し、ステップS5〜ステップS8の処理が舵角比補正手段に対応している。
【0027】
したがって、今、車両が車速V=0で停車状態にあるときは、図8に示すように、車速Vに基づいて算出される舵角比RMAXとされている。このとき制御装置14は重量配分用補正係数α及び全重量用補正係数βを1とするので、舵角比RMAXを維持することになる。この状態で運転者がステアリングホイール1を操作する、つまり、据切りするときは、操舵角θS及び舵角比RMAXに基づいて、電動モータ9に対する舵角比制御量Cを算出し、出力する。この舵角比制御量Cは、サンギヤSGの回転方向とは逆方向の、リングギヤRGの回転速度を制御する電流値となっている。
【0028】
すなわち、ステアリングホイール1が、例えば右(左)に操舵されると、電動モータ9を反時計方向(時計方向)に回転駆動させることによって、時計方向(反時計方向)に回転するリングギヤRG及びステアリングシャフト2を介して時計方向(反時計方向)に回転するサンギヤSGに噛合したプラネタリギヤPGの時計方向(反時計方向)への回転を増進することができるので、操舵角θSに対して舵角比RMAXに基づいた、転舵角θWを得ている。
【0029】
そして、この停車している車両が走行を開始すると、制御装置14は車速Vに応じてベースとなる舵角比Rを算出すると共に、車両における積載状況に基づいて舵角比Rに対する補正処理を実行する。
先ず、車高センサ13により検出した前輪側車高HF及び後輪側車高HRに基づいて、図4に示す重量配分検出制御マップを参照して、車両における前後の重量配分Dを検出する。このとき、例えば、後部座席への人員の乗車若しくはラゲージスペースへの荷物の積載等により、後輪側車高HRの沈下率が前輪側車高HFの車体沈下率を上回ると、●で図示した重量配分の標準状態から逸脱し、◎で示すように、前輪側50%に対し後輪側50%となり、重量配分Dは後寄りになる。
【0030】
この重量配分Dに基づいて、図6に示す重量配分用補正係数算出制御マップを参照して、重量配分用補正係数αを算出する。すなわち、重量配分Dが標準状態の前輪側55%を下回り、後寄りとなるときは、コーナーリング時に車両走行を安定させる必要があるので、ゆっくりとしたステアリング操作を車両側で実現するために、舵角比Rを下げるべく、補正係数αは1を下回る値として算出される。
【0031】
続いて、車高センサ13により検出した前輪側車高HF及び後輪側車高HRに基づいて、図5に示す全重量検出制御マップを参照して、車両の全重量Wを検出する。このとき、例えば、定員乗車数の乗車、さらに荷物の積載等により、前輪側車高HF及び後輪側車高HRが沈下して、●で図示した全重量1500kgの標準状態から、◎で示した全重量が1750kg増加したとする。
この全重量Wに基づいて、図7に示す全重量用補正係数算出制御マップを参照して、全重量用補正係数βを算出する。すなわち、全重量Wが標準状態の1500kgを超えて増加するときは、コーナーリング時に車両走行を安定させる必要があるので、ゆっくりとしたステアリング操作を車両側で実現するために、舵角比Rを下げるべく、補正係数βは1を下回る値として算出される。
【0032】
こうして算出された、重量配分用補正係数α及び全重量用補正係数βを、図8に示した舵角比算出用制御マップに基づいて算出された舵角比Rに乗じることにより、目標舵角比R*が算出される。この目標舵角比R*及び操舵角θSに基づいて、電動モータ9に対する舵角比制御量Cを算出し、出力する。
また、例えば、運転席及び助手席のみの人員乗車や助手席への荷物の積載等により、後輪側車高HRの沈下率が前輪側車高HFの車体沈下率を下回ると、今度は逆に重量配分Dは前寄りになる。これにより、コーナーリング時の走行が安定する分、ステアリング操作を鋭くすることができるので、補正係数αは1を超える値として算出され、舵角比Rを大きくすることができる。
【0033】
さらに、乗車人数が定員乗車数に満たない場合や荷物の積載等が少ない場合は、標準状態の全重量1500kgを下回ることになる。これにより、コーナーリング時の走行が安定する分、ステアリング操作を鋭くすることができるので、補正係数βは1を超える値として算出され、舵角比Rを大きくすることができる。
このように、上記の一実施形態によれば、走行している車両において、その車速に応じて決定される舵角比Rを、前輪側車高HF及び後輪側車高HRから検出される車両における重量配分D及び全重量Wに基づいて補正する構成とされているので、車両の積載状況に応じて、運転者がゆっくりとしたステアリング操作を行うのと同様の効果を、舵角比可変機構3により実現することができる。
【0034】
なお、上記の一実施形態において、前輪側及び後輪側の重量を検出するのにスタビライザーの回転角を検知する車高センサを使用したが、これに限定されるものではなく、車輪と車体との間に設けられたサスペンションリンクの角度を検出してもよいし、また荷重センサ等を使用して積載状況を判断してもよい。
また、上記の一実施形態における遊星歯車機構10において、サンギヤSGにステアリングシャフト2を、リングギヤRGに電動モータ9を、プラネタリギヤPGにピニオンシャフト4を夫々連結した構成について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、リングギヤRGにステアリングシャフト2を、サンギヤSGに電動モータ9を、プラネタリギヤPGにピニオンシャフト4を夫々連結する構成でもよい。
【0035】
さらに、上記の一実施形態において、車両の積載状況に応じて補正するためのベースとなる舵角比を車速に応じて決定する構成について説明したが、これに限定されるものではく、ステアリング操作の負荷を軽減すべく、ステアリング操作の負荷トルクに応じて舵角比を制御する構成としてもよい。
さらに、上記の一実施形態においては、舵角比可変機構3における舵角比を制御する手段として電動モータの回転駆動力を利用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、流体圧モータ等の回転駆動源を使用してもよい。
【0036】
なおさらに、上記の一実施形態において、舵角比可変機構3が遊星歯車機構によって構成された場合について説明したが、これに限定されるものではなく、入力側に対して出力側の回転量を変更可能なボールネジ機構等を用い、電動モータで出力側の回転量を加算するような構成でもよく、要は入力軸と出力軸との舵角比の制御が可能であれば、いかなる舵角比可変機構であっても適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】舵角比可変機構における遊星歯車機構を示す拡大図である。
【図3】本発明の一実施形態における制御装置で実行する舵角補正処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態において、前輪側車高と後輪側車高との関係を示した重量配分検出用制御マップである。
【図5】本発明の一実施形態において、前輪側車高と後輪側車高との関係を示した全重量検出用制御マップである。
【図6】本発明の一実施形態において、車両における重量配分と重量配分用補正係数との関係を示した重量配分用補正係数算出制御マップである。
【図7】本発明の一実施形態において、車両全重量と全重量用補正係数との関係を示した全重量用補正係数算出制御マップである。
【図8】本発明の一実施形態において、車速と舵角比との関係を示した舵角比算出用制御マップである。
【図9】従来例において、操舵角と転舵角との関係が、単に車速に応じて変化することを示した説明図である。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール(操舵機構)
3 舵角比可変機構
9 電動モータ
10 遊星歯車機構
11 操舵角センサ(操舵角検出手段)
12 車速センサ(車速検出手段)
13 前輪側及び後輪側の車高センサ
14 制御装置

Claims (4)

  1. 運転者によるステアリング操作により操舵される入力軸と転舵される操向車輪に連結された出力軸との間に、両者の舵角比を変更可能にする舵角比可変機構を介装し、該舵角比可変機構の舵角比を舵角比制御手段で制御するようにした舵角比可変装置において、
    車両における積載状況に応じた前後の重量配分を検出する重量配分検出手段と、該重量配分検出手段で検出した車両における前後の重量配分が後寄りになるほど前記舵角比可変機構の舵角比を小さくなるように補正する舵角比補正手段とを備えたことを特徴とした舵角比可変装置。
  2. 運転者によるステアリング操作により操舵される入力軸と転舵される操向車輪に連結された出力軸との間に、両者の舵角比を変更可能にする舵角比可変機構を介装し、該舵角比可変機構の舵角比を舵角比制御手段で制御するようにした舵角比可変装置において、
    車両における積載状況に応じた前後の重量配分を検出する重量配分検出手段と、車両の全重量を検出する全重量検出手段と、前記重量配分検出手段で検出した車両における前後の重量配分が後寄りになるほど、且つ前記全重量検出手段で検出した車両の全重量が増加するほど、前記舵角比可変機構の舵角比を小さくなるように補正する舵角比補正手段とを備えたことを特徴とした舵角比可変装置。
  3. 車両における前輪側及び後輪側の車高を検出する車高検出手段を有し、前記重量配分検出手段は、前記車高検出手段で検出した前輪側及び後輪側の車高を基に、前輪側及び後輪側の車高と車両における重量配分との関係を示した制御マップを参照して、車両における重量配分を検出することを特徴とした請求項1又はに記載の舵角比可変装置。
  4. 車両における前輪側及び後輪側の車高を検出する車高検出手段を有し、前記全重量検出手段は、前記車高検出手段で検出した前輪側及び後輪側の車高を基に、前輪側及び後輪側の車高と車両の全重量との関係を示した制御マップを参照して、車両の全重量を検出することを特徴とした請求項2に記載の舵角比可変装置。
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