JP3833096B2 - 真空ゲート弁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空ゲート弁に関し、特に、弁体に設けられたシール部を冷却流体により冷却するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、隣接する1対の真空容器に連通するハウジング内に、弁板支持体と、該弁板支持体にベローズを介して支持された弁板とからなる弁体を配設する一方、ハウジング外壁面に、その壁面を気密状に貫通するピストンロッドを有するシリンダを取り付けて、そのピストンロッドの先端部をハウジング内の弁板支持体に連結し、シリンダの伸縮作動により弁体をハウジング内で開弁位置及び閉弁位置の間を移動させ、弁体が閉弁位置にあるときに、シリンダ内の作動流体を、ピストンロッド内に設けた通路を介してベローズ内に供給し、該ベローズを膨らませることにより、弁板をハウジング内壁面に押し付けて閉弁状態とするように構成された真空ゲート弁は広く知られている。
【0003】
ところで、真空環境下で真空容器や真空ゲート弁自体からのガスの発生を防止する目的で、真空容器及びゲート弁の内部を予め加熱(ベーキング)することが行われる。また、例えば真空容器の内部においてワークを成膜加工する場合、ワークや蒸着物質等は加熱される。これらの場合、真空ゲート弁の弁体やハウジングが高温となるため、弁体の押付面とハウジング内壁面との間をシールするゴム等のシール部材が、熱により劣化して真空容器内の真空度を高く維持できなくなる虞れがある。
【0004】
そこで、シール部材を冷却して熱による劣化を防止する目的で、従来より、例えば実開昭57−77779号公報に示されるように、弁板におけるシール部材近傍にベローズ内部に連通する冷却通路を形成し、弁体が閉弁位置にあるときに、ベローズ内に供給されたシリンダの作動流体を上記冷却通路内に流通させることによって、シール部材を冷却することが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のものでは、例えば真空ゲート弁が閉弁状態とされて、真空容器内でワークの加熱が行われている間は、シール部材が非常に高温になったとしても、その真空容器内の作業が終了してシリンダが作動するまでは、冷却流体の流量や圧力を大きく変化させることができないため、シール部材を確実に冷却することは困難である。すなわち、弁体の冷却通路における冷却流体の流量変化や圧力変化がシリンダの作動に依存しているため、冷却流体の流量や圧力を、シリンダの作動状態に拘わらず、被加熱量に応じて変化させることができないという問題がある。
【0006】
そこで、一端が弁体に固着されて冷却通路に連通する一方、他端が弁体の移動方向に延出してハウジング外部に突出する供給管と、供給管の周囲に設けられてハウジング内部を気密状に区画するベローズとによって、冷却通路に冷却流体を供給するための供給部を構成し、この供給部をシリンダと別個に設けることが考えられる。しかしながら、このものでは、例えば弁体が移動して開弁状態にあるときに、供給管がハウジングから大きく突出するので、ゲート弁を設置するために大きなスペースを要するという問題がある。
【0007】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、弁体に形成された冷却通路に冷却流体を供給するための構造に改良を加えることにより、弁***置に拘わらず冷却通路内を流通する冷却流体の流量や圧力を適切に変更できるようにするとともに、装置の小型化を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明では、弁体の移動方向に伸縮自在に構成され、弁体に形成された冷却通路へ冷却流体を弁***置に拘わらず供給可能である供給手段を備え、供給手段の補強部材を、区画手段の内部においてスパイラルチューブを覆うように配設した。
【0009】
具体的に、第1の発明は、真空ゲート弁として、開口を有するハウジングと、上記ハウジングの内部に設けられ、ハウジングの開口と略平行な方向に沿って開弁位置及び閉弁位置の間を移動することにより上記ハウジングの開口を開閉する弁体と、上記弁体に設けられ、該弁体が上記ハウジングの開口を閉じたときに弁体と開口周りのハウジングとの間で圧接されて上記弁体及びハウジング間をシールするリング状のシール部材と、上記弁体に形成され、上記シール部材を冷却する冷却流体を流通させるための冷却通路と、上記弁体の移動方向に伸縮自在に構成され、上記弁***置に拘わらず上記冷却通路へ冷却流体を供給可能である供給手段とを備え、上記供給手段は、内部に冷却流体が流通するスパイラルチューブと、該スパイラルチューブの周囲に設けられてハウジング内部を気密状に区画する区画手段と、該区画手段の座屈を防止する補強部材とを備え、上記補強部材は、上記区画手段の内部において上記スパイラルチューブを覆うように配設されている。
【0010】
上記の発明によると、開閉動作に伴って弁体の位置が変化しても、その弁体の位置に拘わらず、供給手段によって弁体の冷却通路に冷却流体が供給されるため、弁体を駆動するシリンダ等の作動とは別個独立に、冷却通路を流通する冷却流体の流量や圧力を適切に変更して、シール部材を確実に冷却することができる。
【0011】
そのことに加えて、供給手段は弁体の移動方向に伸縮自在であるため、弁体の移動に伴ってハウジング外部へ大きく伸張することはない。従って、開閉作動に伴うゲート弁自体の大型化を防止することができる。
【0012】
さらに、スパイラルチューブと、区画手段と、補強部材とは、弁体の移動に伴ってそれぞれ伸縮する。そして、区画手段によりハウジング内部を真空に維持し、且つ、補強部材により区画手段の座屈を防止した状態でスパイラルチューブの内部に冷却流体を流通させることにより、ハウジング外部の冷却流体をハウジング内部の冷却通路へ適切に供給することができる。
【0013】
そして、仮にスパイラルチューブが真空環境下でガスを放出する材料から構成されていたとしても、ハウジングが区画手段により気密状に区画されているため、ハウジング内の汚染を防止することができる。また、仮にスパイラルチューブの強度が比較的小さいものであったとしても、区画手段によって保護することができる。
【0014】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記区画手段はベローズである。このことにより、ベローズによって弁体の移動に拘わらずハウジング内の真空状態を維持しつつ、冷却流体を冷却通路へ有効に供給させることができる。
【0015】
第3の発明では、上記第1又は2の発明において、上記補強部材は、テレスコープ状に伸縮自在な筒部材で構成されている。
【0016】
ところで、ベローズの座屈を防止する目的で、長尺筒状の補強部材を挿通自在に支持するための貫通口をハウジングに形成し、この貫通口の内周面との接触部分と、弁体への固着部分との双方によりその補強部材を支持することも考えられる。しかしながら、支持された供給管の長さ方向が弁体の移動方向と一致しない場合には、弁体の移動に伴って上記貫通口部分及び固着部分に無理な力が加わるため、その貫通口部分や固着部分が破損したり、弁体の移動が妨げられる虞れがある。従って、供給管を弁体の移動方向に一致して延びるように高精度に弁体及び貫通口へ取り付ける必要があるが、このような加工は難しい。
【0017】
これに対して、この発明によると、内側に位置する上記筒部材の外周面と、その外側に位置する他の筒部材の内周面との間に所定の間隔を設けることにより、仮に、補強部材の取付加工の結果、弁体に取り付けられた筒部材の軸心と、ハウジングに取り付けられた筒部材の軸心とがそれぞれ弁体の移動方向に一致しなかったとしても、その軸心のずれを上記所定の間隔により吸収して、ハウジング及び弁体の双方における補強部材の各支持部分に無理な力を与えないようにすることができる。従って、補強部材を、弁体及びハウジングに簡単に取り付けることができる。
【0018】
第4の発明では、上記第1〜3の何れか1つの発明において、上記弁体にリンク機構を介して接続され、上記弁体を駆動する駆動手段を備え、上記供給手段は、上記駆動手段とは別個に設けられている。弁体はリンク機構を介して駆動手段により駆動される。一方、供給手段は、上記駆動手段とは別個に伸縮する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1及び図4に示すように、1は前側に位置する第1真空容器、2は第1真空容器1の後側に隣接する第2真空容器であって、各真空容器1,2はそれぞれ互いに対向配置された略矩形状の開口3,4を有する。この両真空容器1,2間には両真空容器1,2の内部空間(真空空間)同士を連通又は連通遮断するための真空ゲート弁5が配設されている。この真空ゲート弁5は、両真空容器1,2間に気密状に挟まれた薄厚矩形状のハウジングたる弁箱6を備え、この弁箱6の前壁(図1及び図4で左側壁)の下部には上記第1真空容器1の開口3に対応する前側連通口7が、また後壁(図1及び図4で右側壁)の下部には第2真空容器2の開口4に対応する後側連通口8がそれぞれ開口されており、この連通口7,8を介して弁箱6内の真空空間が各真空容器1,2と連通している。このとき、弁箱6の外壁面における連通口7,8の周囲部には、この周囲部に接触して取り付けられる真空容器1,2のフランジ部との間で圧接されて、この弁箱6の連通口7,8周囲部と、真空容器1,2のフランジ部との間をシールするシール部材9a,9bがそれぞれ取付固定されている。このシール部材9a,9bは、例えばバイトン等からなる。
【0020】
上記弁箱6内の上部には、左右方向に所定間隔離れた位置を前後方向に互いに平行に延びる左右1対の支持軸11,11がそれぞれ弁箱6の前後壁に形成した軸孔6a,6aを貫通して回転可能に支持されている。つまり、この弁箱6前後壁の軸孔6a,6aにはそれぞれ軸受10,10が気密シールされて嵌合固定され、この両軸受10,10には各支持軸11が軸受10,10にそれぞれ内挿したシール部材(図示省略)を介して回転可能にかつ気密状にシールされて挿通されている。
【0021】
上記左右の支持軸11,11において弁箱6内に位置する中間部にはそれぞれ前後方向に2股状に分かれた左右アーム12,12の基端部が回転一体に取付固定され、この両アーム12,12の各先端部には板状の左右内側リンク13,13の各一端部(上端部)がそれぞれ前後方向に延びるリンク軸14,14により揺動可能に支持されている。この内側リンク13,13の各他端部(下端部)は、上記弁箱6下部の連通口7,8よりも若干大きくかつ弁箱6内の後側(第2真空容器2側)にオフセット配置した弁板支持体15上端に対し、その左右方向に離れた位置にある前後方向に2股状に分かれた取付部17,17にてそれぞれ前後方向のリンク軸19,19により揺動可能に連結されている。
【0022】
このことにより、弁板支持体15は、左右の両アーム12,12の先端部にそれぞれ内側リンク13,13を介して吊り下げられていて、左右の両支持軸11,11が互いに逆方向に同期して回転することで弁箱6内を昇降し、左側(図3で左側)の支持軸11が図3で反時計回り方向に、また右側支持軸11が同図で時計回り方向にそれぞれ同期回転したときに上昇するようになっている。
【0023】
上記各支持軸11の後端部は弁箱6の後壁外面よりも後側(弁箱6外)に延び、その後端部には、後側(支持軸11の軸方向)から見て弁箱6の左右中央側に上記アーム12と直角となるように延びる1対の平行な板材からなる外側リンク28が基端部にて回転一体に取付固定されている。この外側リンク28の先端部には板状のレバー29の一端部が前後方向のリンク軸30により揺動可能に支持されている。また、弁箱6よりも後側の左右中央部には上下方向の軸線を有し、後述の弁体を駆動する駆動手段としてのリニアアクチュエータたるシリンダ31が配置固定されている。このシリンダ31は、シリンダボディから下方に突出して直線運動をするピストンロッド31aを有し、このピストンロッド31aの下端部には左右方向に延びる板状の連結部32が中央にて移動一体に取付固定され、この連結部32の両端部にそれぞれ上記レバー29,29の他端部が前後方向のリンク軸30により揺動可能に連結されている。すなわち、シリンダ31のピストンロッド31aは各外側リンク28先端部にレバー29を介して連結されており、シリンダ31の伸縮作動によりピストンロッド31aを昇降させて両支持軸11,11を同期して逆方向に回転させることにより、弁板支持体15及び後述の弁板34からなる弁体15,34を昇降させ、シリンダ31を収縮作動させたときには、左側支持軸11を図3で反時計回り方向に、また右側支持軸11を同図で時計回り方向にそれぞれ回転させて弁体15,34を上昇させ、ゲート弁5を開弁状態とする一方、シリンダ31を伸長作動させたときには、左側支持軸11を同図で時計回り方向に、また右側支持軸11を同図で反時計回り方向にそれぞれ回転させて弁体15,34を下降させ、ゲート弁5を閉弁状態とする。そして、上記アーム12と外側リンク28とは、各支持軸11の軸方向から見て直交方向に延びていて、弁板支持体15が上昇端位置近傍にあるときにアーム12が略水平状態になる一方、弁板支持体15が下降端位置近傍にあるときに外側リンク28が略水平状態になるように配置されている。
【0024】
そして、上記弁板支持体15を弁箱6内で昇降案内する複数種類の案内用ローラ22,24,26が設けられている。すなわち、図7及び図9に示すように、弁板支持体15の左右側部の上下端部にはそれぞれ水平左右方向の軸心を持ったローラ軸21,21,…が突出して取付固定され、この各ローラ軸21には、弁箱6の前後壁内面間の間隔よりも若干小さい外径を有しかつ弁箱6の連通口7,8の左右両側の前後壁内面上を転動する前後ガイドローラ22が回転可能に支持されている。そして、この前後ガイドローラ22とその回転軸であるローラ軸21との間に例えばMoS2等の固体潤滑材料を成形してなる円筒状ブッシュ60が介在されている。
【0025】
また、弁体15,34が開弁位置にあるときの弁体15,34の下端部を拡大して示す図5に示すように、上記弁板支持体15の第2真空容器2側(図5で右側)である後側面の上下端部には、切り欠き部80,80が設けられている。この上端部の切り欠き部80,80は、上及び後方向に開口する一方、下端部の切り欠き部80,80は、下及び後方向に開口している。そして、これら切り欠き部80,80,…には、それぞれ水平左右方向に延びるローラ軸23,23,…が上下に略対応して左右方向に並んだ状態で取付固定され、この各ローラ軸23には弁箱6の後壁内面上を転動可能な後側ガイドローラ24が支持されている。そして、この後側ガイドローラ24とそのローラ軸23との間にも上記と同様のブッシュ61が介在されている。
【0026】
さらに、図7、図8及び図9に示す如く、弁板支持体15の左右側部の上下端部にはそれぞれ水平前後方向の軸心を持つローラ軸25,25,…(一方のみを示す)が取付固定され、この各ローラ軸25に弁箱6の左右側壁内面上を転動するサイドローラ26が回転可能に支持されている。そして、この各サイドローラ26とそのローラ軸25との間にも上記と同様のブッシュ59が介在されている。そして、これらガイドローラ22,24及びサイドローラ26により弁板支持体15が弁箱6内で前後方向及び左右方向に殆ど位置ずれすることなく昇降するようになっている。
【0027】
このようにして、弁板支持体15は、ガイド機構としての前後ガイドローラ22、後側ガイドローラ24、及びサイドローラ26により案内されて、第1及び第2真空容器1,2の各開口と略平行な方向に沿って開弁位置及び閉弁位置の間を移動可能とされている。
【0028】
上記弁板支持体15の前側面(図4で左側面)には弁板支持体15と略同じ大きさ(弁箱6下部の前側連通口7よりも若干大)の弁板34が弁板支持機構としての平行リンク機構44,44,…を介して接離可能に支持されている。この弁板34は、弁板支持体15に対し接離して、第1真空容器1の開口3つまり弁箱6の前側連通口7を開閉して第1及び第2真空容器1,2同士を連通又は連通遮断させるものである。
【0029】
そして、弁体には、この弁体が弁箱6の開口を閉じたときに弁体と開口周りの弁箱6との間で圧接されて、この弁体及び弁箱6間をシールするシール部材35が設けられている。具体的に、弁板34の前側面外周部には弁箱6の前壁内面における連通口7周りに当接してシールする、例えばバイトン等からなるリング状のシール部材35が取付固定されている。
【0030】
上記平行リンク機構44,44,…は、弁板34及び弁板支持体15の間に設けられて上記弁板支持体15の閉弁位置で弁板34及び弁板支持体15が互いに接離するように支持しており、この弁板34及び弁板支持体15が接触することによって真空ゲート弁5が開弁する一方、離隔することによって閉弁するように構成されている。そして、この平行リンク機構44,44,…の各々のリンク取付構造は以下のとおりである。
【0031】
すなわち、図3,図5及び図6に示すように、弁板支持体15の上下中間部には、弁板支持体15を前後方向に貫通しかつ上下1対を1組とした例えば4組の開口部16,16,…がそれぞれ左右方向に並んだ状態で形成され、この各開口部16内でリンク45の後端部(弁板支持体15側の端部)が弁板支持体15の移動方向と直交する水平左右方向の軸心回りに揺動可能に軸支されている。すなわち、開口部16内にリンク軸47が取付固定され、このリンク軸47は、リンク45の後端部に形成された軸孔45bに挿通されている。
【0032】
一方、弁板34の後側面には上記弁板支持体15の各開口部16に略対応して凹部36aが形成され、さらに、この凹部36aの底部に凹部36が形成されている。そして、この各凹部36内で上記各リンク45の前端部(弁板34側の端部)が水平左右方向の軸心回りに揺動可能に軸支されている。すなわち、凹部36内にリンク軸46が取付固定され、このリンク軸46は、リンク45の前端部に形成された軸孔45aに挿通されている。
【0033】
そして、上記上下に対応する1対のリンク45,45で平行リンク機構44,44,…が構成されており、この平行リンク機構44,44,…を介して弁板34が弁板支持体15の前側面(第1の真空容器1側の側面)に接離可能に支持されている。
【0034】
さらに、図5及び図6に示す如く、上記各平行リンク機構44の摺動部である各リンク45の前後の軸孔45a,45b内周面と、該軸孔45a,45bに挿通されるリンク軸46,47の外周面との間には、各ローラに設けたものと同様の例えばMoS2等の固体潤滑材料を成形してなる円筒状ブッシュ57が介在されている。尚、図3に示すように、アーム12の軸孔12a及び取付部17の軸孔17aとリンク軸14,19との間に同様のブッシュを介在させることもできる。また、上記内側リンク13の一方の端部のみにブッシュを設けてもよい。
【0035】
ところで、図3,図7及び図8に示すように、上記弁板34の前側面における左右側部下端にはそれぞれ水平左右方向に延びるローラ軸38,38が取付固定され、この各ローラ軸38にはストッパローラとしての弁板前ローラ39が回転可能に支承されている。そして、この弁板前ローラ39とそのローラ軸38との間に他のローラと同様のブッシュ62がそれぞれ介在されている。また、弁箱6の前壁内面における左右側部の下端には、弁板34が弁箱6の前側連通口7を閉じた閉弁状態にあるときの上記各弁板前ローラ39に対応して有底の凹部6bが形成されており、弁板34が前側連通口7を開いた状態では、弁板前ローラ39は前側連通口7の左右両側の前壁内面上を通常は非接触で移動し、閉じた状態では、弁板前ローラ39が弁箱6の凹部6b内にその底面から浮いた状態で落ち込むようになっている。
【0036】
そして、上記弁箱6内の下部には上記各弁板前ローラ39の真下位置にそれぞれストッパ40,40が左右方向に並んだ状態で取り付けられている。この各ストッパ40はブロック状のもので、弁板支持体15が下降端位置近傍まで下降したときに弁板34詳しくは弁板前ローラ39に当接して弁板34の下降移動を停止させ、その後の弁板支持体15の下降移動に伴い、弁板34を平行リンク機構44,44,…によって弁板支持体15から離隔する前方向つまり閉じ方向に相対移動させるように案内する。尚、この弁板前ローラ39に代え、各ストッパ40に、弁板34に当接して転動するストッパローラを軸支するようにしてもよい。
【0037】
そして、図2に示すように、弁板34に設けられたシール部材35を冷却する冷却流体を流通させるための冷却通路34aが弁板34に形成されている。さらに、この冷却通路34aは、左右方向に蛇行することにより平行リンク機構44,44,…の摺動部近傍を通るように設けられて、その摺動部に設けられているブッシュ57,57…を冷却するように構成されている。冷却通路34aは、弁板34の表面に形成された蛇行する溝の内壁面と、この溝の開口を閉塞する閉塞部材とにより区画されて構成されている。そして、冷却通路34aは弁板の左右方向端部に形成された第1ポート71及び第2ポート72を連通するようにしている。
【0038】
一方、図3に示すように、弁板支持体15にも、上記と同様の冷却通路15aが平行リンク機構44,44,…の摺動部近傍を通るように蛇行して設けられている。この冷却通路15aは、同図における弁板支持体15の左右方向中央上部で閉塞されている。すなわち、この閉塞された冷却通路15aの中央部には、上方に延びて後述の供給管50からの冷却流体が供給される入口ポート51と、この入口ポート51に隣接して設けられ且つ上方に延びて冷却通路15a内の冷却流体を排出する出口ポート52とがそれぞれ形成されている。そして、この冷却通路15aは、同図における左側部分で入口ポート51と第4ポート74とを連通する一方、同図における右側部分で出口ポート52と第3ポート73とを連通している。このようにして、弁板34及び弁板支持体15に、冷却通路34a,15aがそれぞれ形成されている。
【0039】
さらに、図1〜図3にも示すように、各冷却通路15a,34aを連通した状態でこれら両冷却通路15a,34aを接続する接続部65,65が設けられている。接続部65,65は、弁体15a,34aの左右両側面にそれぞれ配設されている。接続部65,65は、弁板34の側面に取付固定される下側支持部69と、この下側支持部69から所定の間隔を置いた状態で弁板支持体15の側面に取付固定される上側支持部68とを有している。下側支持部69には、弁板34に形成された上記第1ポート71又は第2ポート72に接続される連絡通路69aが穿孔されている。一方、上側支持部68には、弁板支持体15に形成された上記第3ポート73又は第4ポート74に接続される連絡通路68aが穿孔されている。
【0040】
そして、接続部65は、この2つの連絡通路68a,69aを連通状態で接続する伸縮自在のスパイラルチューブ66を備えている。さらに、接続部65は、スパイラルチューブ66を気密状に覆うためのベローズ67を備えている。すなわち、ベローズ67は、その内部にスパイラルチューブ66を収容した状態で、上側支持部68及び下側支持部69を接続している。このようにして、接続部65は、弁体15,34の開閉作動に拘わらず、弁板34の冷却通路34aと、弁板支持体15の冷却通路15aとを接続するようにしている。
【0041】
そして、本発明の特徴として、弁体15,34の移動方向に伸縮自在に構成され、弁***置に拘わらず冷却通路15a,34aへ冷却流体を供給可能である供給手段としての冷却流体供給部49を備えている。すなわち、冷却流体供給部49は、シリンダ31とは別個に設けられており、図外のポンプから送られる冷却流体を冷却流体供給部49を通って冷却通路15a,34aへ供給するようにしている。
【0042】
図1及び図10に示すように、冷却流体供給部49は、内部に冷却流体が流通するスパイラルチューブ50を有している。スパイラルチューブ50は、冷却流体を弁箱6の外部から冷却通路15a,34aへ向かって冷却流体を流通させるための第1管50aと、この第1管50aに沿った状態で一体的に設けられ、冷却通路15a,34aから弁箱6の外部へ冷却流体を流通させるための第2管50bとから構成されている。そして、スパイラルチューブ50は、収縮状態にあるときに、その弾性によって中央部分が螺旋状にまとまる一方、伸張に伴って、その螺旋状部分の両端から解かれていくように構成されている。
【0043】
ところで、弁板支持体15の中央上部には、ブロック状の台座部53が形成されており、台座部53には、弁板支持体15の入口ポート51と、第1管50aとを連通するための連絡通路53aが形成されている。同様に、この台座部53には、弁板支持体15の出口ポート52と、第2管50bとを連通するための連絡通路53bが形成されている。すなわち、第1管50a及び第2管50bの下端部は、冷却通路15a,15aに連通した状態で弁板支持体15にそれぞれ取付固定されている。
【0044】
また、図1にも示すように、弁箱6の中央上部には、円筒状のガイド部54が固定されて設けられている。ガイド部54の上端には、フランジ部54aが取り付けられており、その中央部は供給管50が挿通できるように開口されている。一方、ガイド部54の下端は、弁箱6内部と連通するように開口されている。
【0045】
そして、冷却流体供給部49は、スパイラルチューブ50の周囲に設けられて弁箱6内部を気密状に区画する区画手段としてのベローズ58と、このベローズ58の座屈を防止する補強部材48とを備えている。
【0046】
ベローズ58は弁体15,34の移動方向たる上下方向に伸縮自在に構成されており、上端部が上記ガイド部54のフランジ部54aに固着して設けられる一方、下端部が台座部53に固着して設けられている。このことにより、ペローズ58の外側たる弁箱6の内部は真空状態が維持されている。
【0047】
また、補強部材48は、テレスコープ状に伸縮自在な筒部材で構成されており、ベローズ58の内部で、スパイラルチューブ50を覆うように配設されている。補強部材48は例えば3つの筒部材からなり、上側部分がフランジ部54aに固着して設けられて下側(弁体15,34側)へ延びる第1筒部材48aと、この第1筒部材48aの下側端部に第1筒部材48aの長さ方向に伸縮可能に設けられ、第1筒部材48a内に出没できるように第1筒部材48aよりも小さい断面を有する第2筒部材48bと、同様に、第2筒部材48bの下端部に第2筒部材48bの長さ方向に伸縮可能に設けられ、第2筒部材48b内に出没できるように第2筒部材48bよりも小さい断面を有する第3筒部材48cとから構成されている。第3筒部材48cの下端部は、台座部53に固着して設けられている。
【0048】
そして、この補強部材48は、弁箱6及びガイド部54を通って上方に突出しており、その第1筒部材48aの上端部には、スパイラルチューブ50の第1管50aに通ずるポート56と、第2管50bに通ずるポート55とがそれぞれ設けられている。すなわち、第1管50a及び第2管50bの上端部は、ポート55,56に接続された状態で、補強部材48及びガイド部54を介して弁箱6にそれぞれ固定されている。
【0049】
このようにして、補強部材48はベローズ58の内部に挿通され、さらにこの補強部材48の内部にスパイラルチューブ50が挿通されている。そして、これらベローズ58、補強部材48及びスパイラルチューブ50は、弁体15,34の移動方向にそれぞれ伸縮可能に構成されている。
【0050】
ところで、図2及び図3に示すように、弁箱6の連通口7,8周りの前後壁面内部には、その連通口7,8の周方向に沿って延びる環状の冷却通路82,83がそれぞれ形成されている。冷却通路82,83は、弁箱6の前後外壁面にそれぞれ取付固定されているシール部材9a,9bの近傍を通るように設けられている。このようにして、冷却通路82,83は、冷却流体が流通されることによりシール部材9a,9bをそれぞれ冷却するように構成されている。また、弁箱6の前側の冷却通路82は、弁体15,34の閉弁時に弁板34に設けられているシール部材35にも近接するように配設されており、シール部材9aと共にシール部材35をも冷却するように構成されている。
【0051】
そして、図2及び図11に示すように、弁箱6の側面には、冷却通路82に冷却流体を供給するための第5ポート85と、その下側に併設され、冷却通路82から冷却流体を排出するための第6ポート86とがそれぞれ設けられている。一方、図3及び図11に示すように、弁箱6の側面における第5ポート85及び第6ポート86の近傍には、冷却通路83に冷却流体を供給するための第7ポート87と、その上側に併設され、冷却通路83から冷却流体を排出するための第8ポート88とがそれぞれ設けられている。第6ポート86と第7ポート87とは、樹脂製のチューブ93により接続されている。こうして、第5ポート85から供給される冷却流体が連通口7周りの冷却通路82を流通した後に、第6ポート86から排出されて第7ポート87へ供給され、さらに連通口8周りの冷却通路83を流通した後、第8ポート88から排出されるように構成されている。
【0052】
ところで、図2及び図11に示すように、弁箱6における上記第5〜8ポート85,86,…が配設されている側の側面には、側方に突出するブロック状の突出部75が固着して設けられており、この突出部75には、図外の配管が接続されてゲート弁5に冷却流体を供給するための供給ポート76と、図外の配管が接続されてゲート弁5から冷却流体を排出するための排出ポート77とがそれぞれ設けられている。
【0053】
そして、供給ポート76と、第1管50a上端のポート56とは、樹脂製のチューブ91により接続されている。また、第2管50b上端のポート55と、第5ポート85とは、同様のチューブ92により接続されている。さらに、第8ポート88と、排出ポート77とは、同様のチューブ94により接続されている。
【0054】
次に、上記実施形態の作動について説明する。図1〜図4に示す閉弁状態にある真空ゲート弁5を開くときには、シリンダ31の収縮作動によりピストンロッド31aを上昇移動させる。このことで、ピストンロッド31a下端の連結部32にレバー29,29及び外側リンク28,28を介して連結されている両支持軸11,11が同期して互いに逆方向に回転し、左側支持軸11は図3で反時計回り方向に、また右側支持軸11は同時計回り方向にそれぞれ回転する。この支持軸11,11の回転駆動により該支持軸11,11と一体のアーム12,12も回動し、その先端に内側リンク13,13を介して連結されている弁板支持体15がガイドローラ22,24により前後方向に、またサイドローラ26により左右方向にそれぞれ移動規制されて案内されながら弁箱6内を上昇する。この弁板支持体15の上昇により、弁箱6と第1真空容器1との間の連通部つまり前側連通口7を気密状に閉じていた弁板34が平行リンク機構44,44,…により引き上げられて、その前側連通口7が開かれる。
【0055】
そして、上記シリンダ31の収縮ストロークエンド近傍で、図3で仮想線にて示すように、弁板支持体15により弁板34が下端部を弁箱6の連通口7,8の上端位置に略一致させるように移動して、両真空容器1,2の内部空間同士が弁箱6内を介して連通状態となる。
【0056】
これに対し、上記開弁状態から逆にゲート弁5を閉じるときには、シリンダ31の伸長作動によりピストンロッド31aを下降させる。このことで、両支持軸11,11が同期して互いに逆方向に回転し、左側支持軸11は図3で時計回り方向に、また右側支持軸11は反時計回り方向にそれぞれ回転する。この支持軸11,11の回転駆動により該支持軸11,11と一体のアーム12,12も回動して、その先端に内側リンク13,13を介して連結されている弁板支持体15が、ガイドローラ22,24及びサイドローラ26により移動規制されて案内されながら弁板34と共に弁箱6内を下降する。そして、弁板支持体15の下降端位置近傍で弁板34下端の上記各弁板前ローラ39がストッパ40に当接すると、弁板34のそれ以上の下降移動が停止され、弁板支持体15のさらなる下降移動により弁板34が今度は平行リンク機構44,44,…における各リンク45の立上がり動作により弁板支持体15から離隔するように前側に移動案内される。図3で実線及び図4に示すように、上記シリンダ31の伸長ストロークエンド近傍で弁板支持体15が下降端位置に達すると、弁板34はガイドローラ22,24により後側面を移動規制されている弁板支持体15によりリンク45,45,…を介して前側に押される。そして、弁板34に配設されているシール部材35は、弁箱6と第1真空容器1との間の連通部つまり弁箱6の前側連通口7の周りに押し付けられ、両真空容器1,2の内部空間同士の連通が弁板34によって気密シール状態で遮断される。尚、この状態では、上記各弁板前ローラ39が弁箱6の前壁内面の凹部6b内に落ち込む。
【0057】
ところで、この弁板支持体15の上下動に伴って、冷却流体供給部49は伸縮作動する。すなわち、図1に示すように、ゲート弁5が閉弁状態にあるとき、ベローズ58、補強部材48及びスパイラルチューブ50は、それぞれ伸張状態にある。そして、シリンダ31の収縮作動により弁板支持体15が上昇すると、その上昇に伴ってベローズ58、補強部材48及びスパイラルチューブ50は、それぞれ収縮する。このとき、補強部材48の第3筒部材48cは、第2筒部材48b内に没入する一方、第2筒部材48bは、第3筒部材48cとともに第1筒部材48a内に没入していく。
【0058】
一方、シリンダ31の伸張作動によりゲート弁5が開弁状態から閉弁状態に変化するとき、弁板支持体15の下降に伴って、ベローズ58、補強部材48及びスパイラルチューブ50は、それぞれ伸張する。このとき、補強部材48の第3筒部材48cは、第2筒部材48b内から下方へ突出する一方、第2筒部材48bは、第3筒部材48cとともに第1筒部材48a内から下方へ突出していく。
【0059】
次に、この真空ゲート弁5における冷却流体の流れについて説明する。図3及び図11に示されるように、まず、図外のポンプから送られる冷却流体が、供給ポート76を介して供給される。その後、冷却流体はチューブ91を上昇して、第1管50a上端のポート56を介してスパイラルチューブ50の第1管50a内を下方に流通する。そして、図1及び図10に示すように、第1管50aを通過した冷却流体は、下部の連絡通路53a及び入口ポート51を介して、弁板支持体15の図3における左側の冷却通路15aへ供給される。冷却通路15aを蛇行して流通した冷却流体は、第4ポート74及び連絡通路68aを介して接続部65のスパイラルチューブ66へ流入する。その後、図2にも示すように、冷却流体は連絡通路69a及び第1ポート71を介して弁板34の冷却通路34aへ供給され、同図の右側から左側へ向かって冷却通路34a内を流通する。そして、第2ポート72及び連絡通路69aを介して接続部65のスパイラルチューブ66を流通した冷却流体は、連絡通路68a及び第3ポート73を介して、弁板支持体15における図3で右側の冷却通路15aへ供給される。そして、この冷却通路15aを通過した冷却流体は、図10にも示すように、出口ポート52及び連絡通路53bを介してスパイラルチューブ50の第2管50bの内部を流通する。第2管50bの内部を上昇した冷却流体は、その上端のポート55を介してチューブ92を流通し、下方へ送られる。
【0060】
チューブ92を通る冷却流体は、その下端部で第5ポート85を介して、弁箱6の前側壁の冷却通路82へ供給される。その後、冷却流体は、冷却通路82に沿って連通口7周りを流通した後、第6ポート86、チューブ93及び第7ポート87を介して弁箱6の後側壁の冷却通路83へ供給される。そして、冷却流体は、同様に冷却通路83に沿って連通口8周りを流通した後、第8ポート88を介してチューブ94を流通し、上方の排出ポート77へ送られる。そして、この排出ポート77から外部へ排出される。
【0061】
そして、この実施形態においては、ゲート弁5の開閉動作に伴って弁体15,34の位置が変化しても、冷却流体供給部49によって、弁体15,34の位置に拘わらず、弁体15,34の冷却通路15a,34aに冷却流体が供給されるため、弁体15,34を駆動するシリンダ31の作動とは別個独立に、冷却通路15a,34aを流通する冷却流体の流量や圧力を適切に変更して、シール部材35を確実に冷却することができる。
【0062】
そのことに加えて、冷却流体供給部49は弁体15,34の移動方向に伸縮自在であるため、弁体15,34の移動に伴って弁箱6の外部へ大きく伸張することはない。従って、開閉作動に伴うゲート弁5自体の大型化を防止することができる。
【0063】
スパイラルチューブ50と、区画手段たるベローズ58と、補強部材48とは、弁体15,34の移動に伴ってそれぞれ伸縮する。そして、ベローズ58により弁箱6内部を真空に維持し且つベローズ58の座屈を防止した状態で、スパイラルチューブ50の内部に冷却流体を流通させることにより、弁箱6外部の冷却流体を弁箱6内部の冷却通路15a,34aへ適切に供給することができる。
【0064】
そして、仮にスパイラルチューブ50が真空環境下でガスを放出する材料から構成されていたとしても、弁箱6がベローズ58により気密状に区画されているため、弁箱6内の汚染を防止することができる。また、仮にスパイラルチューブ50の強度が比較的小さいものであったとしても、ベローズ58によって保護することができる。このとき、区画手段をベローズ58により構成したので、弁体15,34の移動に拘わらず弁箱6内の真空状態を維持しつつ、冷却流体を冷却通路15a,34aへ供給させることができる。
【0065】
さらに、補強部材48を、テレスコープ状に伸縮自在な筒部材48a,48b,…で構成することによって、弁体15,34の移動方向に伸縮するとともに曲げに対する強度を大きくするための具体的な構造を得ることができる。
【0066】
また、内側に位置する筒部材48a,48bの外周面と、その外側に位置する他の筒部材48b,48cの内周面との間に所定の間隔を設けることにより、仮に、補強部材48の取付加工の結果、弁体15,34に取り付けられた筒部材48cの軸心と、弁箱6に取り付けられた筒部材48aの軸心とがそれぞれ弁体15,34の移動方向に一致しなかったとしても、その軸心のずれを上記所定の間隔により吸収して、弁箱6及び弁体15,34の双方における補強部材48の各支持部分である弁板支持体15の台座部53と、ガイド部54のフランジ部54aとの双方に無理な力を与えないようにすることができる。従って、補強部材48を、弁体15,34及び弁箱6に簡単に取り付けることができると共に、ゲート弁5の長寿命化を図ることができる。
【0067】
尚、上記実施形態では、冷却流体を冷却通路に供給する冷却流体供給部49を、ベローズ58、補強部材48及びスパイラルチューブ50により構成するようにしたが、スパイラルチューブ50が真空環境下でガスを発生しないような例えばテフロン(R)等の材料から構成される場合には、ベローズ58及び補強部材48を省略してもよい。つまり、冷却流体供給部49を、一端が冷却通路15a,34aに接続される一方、他端が弁箱6外部に突出するように設けられたスパイラルチューブ50により構成するようにしてもよい。このようにすることで、簡単な構成によって、弁体15,34の位置に拘わらず、冷却通路15a,34aへの冷却流体の供給を可能とすることができる。
【0068】
また、補強部材48を、スパイラルチューブ50を覆うように配設したが、本発明はこれに限らず、スパイラルチューブ50及びベローズ58に沿って配設するようにしてもよい。但し、スペース効率の観点から、上記のように、補強部材48の内部にスパイラルチューブ50を設けることが望ましい。
【0069】
そして、上記実施形態では、弁板支持体15を支持軸11回りに駆動されるリンク機構により開閉作動する、所謂リンク型の真空ゲート弁について説明したが、本発明はこれに限らず、シリンダのピストンロッドが直接弁板支持体15に接続された、所謂直動型の真空ゲート弁にも適用することができる。すなわち、この場合も、ピストンロッドと供給手段との双方を弁箱内に挿通させるような構成とすればよい。
【0070】
また、弁板34及び弁板支持体15を平行リンク機構44により接離自在に接続するようにしたが、その他に平行リンク機構44を有しないものについても適用することができる。
【0071】
そして、上記実施形態では、駆動手段をシリンダ31としているが、その他、直線運動をする出力部を有するものであればよく、また回転型のアクチュエータにより支持軸11を直接に回転駆動するようにしてもよい。
【0072】
さらに、上記各実施形態では、弁板支持体15及び弁板34を上昇移動させて開弁し、下降移動させて閉弁するようにしているが、逆に弁板支持体15及び弁板34の下降移動により開弁し、上昇移動により閉弁するようにしてもよい。また、弁板支持体15及び弁板34の開閉動作の向きを必ずしも上下方向に限定する必要はない。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、第1の発明によると、真空ゲート弁として、弁体の移動方向に伸縮自在に構成され、その弁***置に拘わらず、弁体に形成された冷却通路へ冷却流体を供給可能である供給手段を備え、その供給手段の補強部材を、区画手段の内部においてスパイラルチューブを覆うように配設することにより、シリンダ等の作動とは別個独立に、冷却通路を流通する冷却流体の流量や圧力を適切に変更して、シール部材を確実に冷却することができる。そのことに加えて、供給手段は弁体の移動方向に伸縮自在であるため、開閉作動に伴うゲート弁自体の大型化を防止することができる。さらに、区画手段によりハウジング内部を真空に維持した状態で、ハウジング外部の冷却流体をハウジング内部の冷却通路へ適切に供給することができる。さらにまた、ハウジング内部が区画手段により気密状に覆われると共に、区画手段の内側に補強部材を設けたので、補強部材により区画手段の座靴を防止しつつハウジング内の汚染を防止することができる。
【0074】
第3の発明によると、補強部材が、テレスコープ状に伸縮自在な筒部材で構成されるため、各筒部材の軸心のずれを、各筒部材壁面同士の間隔により吸収して、補強部材の支持部分に無理な力を与えないようにすることができる。
【0075】
第4の発明によると、リンク機構を介して弁体に接続された駆動手段とは別個に、供給手段を設けることにより、弁体をリンク機構を介して駆動手段によって駆動できる一方、供給手段を上記駆動手段とは別個に伸縮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る真空ゲート弁の一部を破断して示す側面断面図である。
【図2】 真空ゲート弁の閉弁状態を示す正面図である。
【図3】 真空ゲート弁の閉弁状態を示す背面図である。
【図4】 閉弁状態の真空ゲート弁の一部を破断して示す側面断面図である。
【図5】 開弁時における弁板支持体及び弁板間の平行リンク機構を拡大して示す側面断面図である。
【図6】 平行リンク機構を上方からみた拡大断面図である。
【図7】 弁板支持体左右側部のサイドローラ及び弁板下端部の弁板前ローラの支持構造を拡大して示す一部破断側面図である。
【図8】 弁板支持体左右側部のサイドローラ及び弁板下端部の弁板前ローラの支持構造を拡大して示す平面断面図である。
【図9】 弁板支持体左右側部の前後ガイドローラの支持構造を拡大して示す平面断面図である。
【図10】 弁板支持体と冷却流体供給部との接続状態を拡大して示す説明図である。
【図11】 真空ゲート弁の外観を示す側面図である。
【符号の説明】
3,4 開口
5 真空ゲート弁
6 弁箱(ハウジング)
7 前側連通口
8 後側連通口
15 弁板支持体
15a 冷却通路
34 弁板
34a 冷却通路
35 シール部材
48 補強部材
48a 第1筒部材(補強部材)
48b 第2筒部材(補強部材)
48c 第3筒部材(補強部材)
49 冷却流体供給手段(供給手段)
50 スパイラルチューブ(供給手段)
58 ベローズ(区画手段、供給手段)
Claims (4)
- 開口を有するハウジングと、
上記ハウジングの内部に設けられ、ハウジングの開口と略平行な方向に沿って開弁位置及び閉弁位置の間を移動することにより上記ハウジングの開口を開閉する弁体と、
上記弁体に設けられ、該弁体が上記ハウジングの開口を閉じたときに弁体と開口周りのハウジングとの間で圧接されて上記弁体及びハウジング間をシールするリング状のシール部材と、
上記弁体に形成され、上記シール部材を冷却する冷却流体を流通させるための冷却通路と、
上記弁体の移動方向に伸縮自在に構成され、上記弁***置に拘わらず上記冷却通路へ冷却流体を供給可能である供給手段とを備え、
上記供給手段は、内部に冷却流体が流通するスパイラルチューブと、該スパイラルチューブの周囲に設けられてハウジング内部を気密状に区画する区画手段と、該区画手段の座屈を防止する補強部材とを備え、
上記補強部材は、上記区画手段の内部において上記スパイラルチューブを覆うように配設されていることを特徴とする真空ゲート弁。 - 請求項1において、
上記区画手段はベローズであることを特徴とする真空ゲート弁。 - 請求項1又は2において、
上記補強部材は、テレスコープ状に伸縮自在な筒部材で構成されていることを特徴とする真空ゲート弁。 - 請求項1〜3の何れか1つにおいて、
上記弁体にリンク機構を介して接続され、上記弁体を駆動する駆動手段を備え、
上記供給手段は、上記駆動手段とは別個に設けられていることを特徴とする真空ゲート弁。
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