JP3828793B2 - 直交ミキサ回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、周波数混合回路(「ミキサ回路」という)に関し、特に、中間周波数(IF)を持たない直接変換(direct conversion)方式(「Zero IF」ともいう。)や低いIFに変換する方式(「LOW IF」ともいう。)に好適な直交ミキサ回路に関し、直接変換方式に採用すればRF周波数にほぼ一致するローカル周波数成分のリークが非常に小さく、しかも、半導体集積回路上に形成されやすいように工夫された直交ミキサ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、直接変換方式の受信機に適用可能な直交ミキサ回路については特開平9−205382号公報に記載されている。
図17は、この種の従来の一般的な直交ミキサ回路を示す図である。受信アンテナに接続された低雑音増幅器A1と、低雑音増幅器A1の出力と、局部発振回路A4の出力及び該出力をπ/2位相器A5により位相を90°移相した出力を入力するそれぞれ2つのミキサ回路A2、A3と、前記2つのミキサ回路A2、A3の出力の低周波信号を通過させる低周波通過フィルタ(ローパスフィルタ)A6、A7と、前記各ローパスフィルタA6、A7の出力を利得制御する利得制御増幅器A8、A9と、前記各利得制御増幅器A8、A9の出力をA/D変換するA/D変換器A10、A11と、前記各A/D変換器A10、A11の出力に基づきデジタル信号処理を行う装置(DSP)A12から構成される。
【0003】
最初に、一般的なミキサ回路として非線形素子の伝達特性を用いてミキシングを実現する原理を説明する。通常のミキサ回路では非線形素子の伝達特性のうち2次の項を利用してミキシングを実現する。すなわち、非線形素子について、その入力uと出力f(u)の関係を規定する伝達特性として、
f(u)=a+au+a+・・・+a+・・・ (1)
の特性を有するものとすると、伝達特性のうち2次の項を利用する一般的なミキサ回路の場合には、ミキシングする2つの信号の合成(加算)信号(uRF+uLO)に対し、aの項を利用して、当該項のuに合成信号(uRF+uLO)を入力するとaは、
=a(uRF+uLO=a(uRF +uLO +2uRFLO) (2)
として展開される。ここで、高周波信号(RF信号)とローカル信号(LO信号)をそれぞれ、
RF=URF・cos(2πfRFt) (3)
LO=ULO・cos(2πfLOt) (4)
とおくと、(2)式の第3項は、
2uRF・uLO=2URF・ULO・cos(2πfRFt)・cos(2πfLOt)=URF・ULO・[cos{2π(fRF−fLO)t}+cos{2π(fRF+fLO)t}] (5)
として表される。
【0004】
ここで、ミキシング出力をローパスフィルタを通すようにしたダウンコンバージョンミキサ(down-conversion mixer)回路とすると、ミキサ回路の出力として低周波のcos{2π(fRF−fLO)t}の信号成分が得られ、差周波数|fRF−fLO|=fIFが得られる。以上のように一般的な周波数ミキサ回路では非線形素子の2次の項を利用することによりミキシングが実現されることがわかる。
【0005】
次に、図17に示す直交ミキサ回路の動作について説明する。
図17に示す直交ミキサ回路の場合には、2つのミキサ回路A2、A3が使用されており、受信アンテナから入力する信号をuRF=URF・cos(2πfRFt)とし、局部発振回路A4から出力されるローカル信号をuLO=ULO・cos(2πfLOt)とすると、ミキサ回路A3においては前述のとおりのミキシング動作が行われ、ローパスフィルタA7より低周波のcos{2π(fRF−fLO)t}の信号成分が得られる。
【0006】
また、ローカル信号uLO=ULO・cos(2πfLOt)は、π/2位相器A5により90°移相されてミキサ回路A2に入力するから、ミキサ回路A2ではuRF=URF・cos(2πfRFt)とπ/2ラジアン(90°)位相の異なるローカル信号が入力され、このローカル信号は、
LO=ULO・sin(2πfLOt) (6)
とおくことができるから、同様に(2)式の第3項は、
2uRF・uLO=2URF・ULO・cos(2πfRFt)・sin(2πfLOt)=URF・ULO・[−sin{2π(fRF−fLO)t}+sin{2π(fRF+fLO)t}] (7)
と展開され、ミキサ回路A2の出力がローパスフィルタA6を介してダウンコンバージョンミキサ回路として、同様に低周波の−sin{2π(fRF−fLO)t}の信号成分が得られ、差周波数|fRF−fLO|=fIFが得られる。
【0007】
以上説明したようにπ/2ラジアンの位相差を与える直交位相器(π/2位相器)により2つのLO信号は(4)式と(6)式のように位相が丁度π/2ラジアン(90°)だけ異なった直交関係の2つのLO信号となり、また、2つの周波数ミキサ回路によりRF信号と前記直交関係の2つのLO信号とがミキシングされ、それぞれ2つの周波数の和と差の成分を持つ2つの信号に変換され、それぞれをローパスフィルタA6、A7を通すことにより、それぞれの位相が0、π/2(−π/2)の差周波数の低周波信号成分(I成分及びQ成分)を得ることができる。
【0008】
そして、この低周波成分は直交関係の2つのLO信号(位相が互いに0及びπ/2の信号)により周波数変換された成分であり、利得制御増幅器A8、A9及びA/D変換器A10、A11を介し、装置(DSB)A12においてディジタル信号処理を行い、必要により残留搬送波を除去して、前記直交関係に対応する直交軸上における両信号(I成分及びQ成分)についてベクトル合成処理を行えば、送信側の変調信号(ベースバンドの信号)を復調(復元)することが可能である。
【0009】
以上のような周波数ミキサ回路の機能は、しばしば図18に示すような乗算器B1及びローパスフィルタB2の表記方法を用いて動作解説が行われることがある。つまり、前述の周波数ミキサ回路の記号表記も乗算器の記号表記により行われることがある。
【0010】
ここで、前述の直交ミキサ回路を直接変換(direct conversion)方式に適用する場合は、RF信号の周波数fRFとLO信号の周波数fLOをfRF=fLO(fIF=0)となるように設定する。直接変換(direct conversion:以下、「DC RX」ともいう。)方式はIF(中間周波数)を持たないためにZero IFとも言われる。この方式には以下のような利点と欠点とを有する。
[直接変換(direct conversion)方式の利点]
▲1▼ IF周波数が存在しないことより、イメージ抑圧が不要であり、また、スプリアスの発生源も少ない。フィルタとしてはベースバンド部にLPFを必要とするだけであるが、ベースバンド帯域であるからLSI化が容易となる。
▲2▼ RF部とベースバンド部のみから受信機を構成することができる。
【0011】
以上のように、DC RXは構成が簡単なため、LSI化が可能であり、1チップ受信機の可能性が高いと考えられている。したがって、DC RXを実現すれば、究極的な小型化と大幅なコストダウンが見込める。
【0012】
[直接変換(direct conversion)方式の欠点]
▲1▼ DCオフセットが発生しやすい。つまり、受信波周波数とローカル周波数のズレがミキサ出力に現れるから、これがDCオフセットとして出力される。また、図19に示すように局部発振器(VCO)C4から出力されるローカル周波数の信号がアンテナC1や増幅器C2側に漏れ再びミキサ回路C3に戻ってきてミキシングする自己混合(self-mixing)の動作もDCオフセットを生じる原因となる。DCオフセットの変動はベースバンド信号における低周波雑音として現れるため、DCオフセット除去(offset cancel)回路が必要である。
▲2▼ 受信機内のローカル信号の漏洩は、RF信号と重なるため受信感度付近では受信障害が発生する。
▲3▼ ローカル周波数のアンテナ輻射は、はぼ同一周波数を受信する他の受信機の感度を抑圧し受信障害を発生させる。
【0013】
こうした直接変換(direct conversion)方式の欠点を克服するために、LO信号の周波数(LO周波数)をRF信号の周波数(RF周波数)と異ならせたり、LO周波数をRF周波数と異なる発振器から合成する各種の方式が提案されている。例えば、LO周波数をRF周波数と異ならせるやり方としては偶高調波ミキサ(even-harmonic mixer)回路が知られており、この方法では、fRF=2fLOとしてRF周波数の1/2の周波数を偶高調波ミキサ(even-harmonic mixer)回路内で2逓倍してRF周波数と一致させてミキシングダウンしている。あるいは、LO周波数を合成する基の発振器の周波数をRF周波数のm/n倍(m、nは整数)にしたり、2倍にしたりして、RF周波数と等しい周波数成分を持つローカルリークが幾分でも小さくなるような工夫がなされてきた。
【0014】
例えば図20に示す例では、周波数fLOを発振するVCO発振器D1の出力と、その出力を分周回路D2で4分周した出力とをミキサ(SSB)D3により周波数変換し、バンドパスフィルタ(BPF)D4を通して周波数(3/4)fLOの信号として2つのミキサ回路へのLO信号とすることにより、LO周波数を合成する基のVCO発振器D1の周波数をRF周波数と異ならせている。
【0015】
しかし、やはり、ミキサ回路のローカル入力の直前でRF周波数と等しい周波数を合成するやり方よりも、ミキサ回路内でRF周波数と等しい周波数を発生させるやり方の方が、RF周波数と等しい周波数成分を持つローカルリークが小さくなる。
【0016】
ここでは、fRF=2fLOとして、RF周波数の1/2の周波数をミキサ回路内で2逓倍してRF周波数と一致させてミキシングダウンする図17に示す構成を利用した偶高調波ミキサ(even-harmonic mixer)回路の動作について説明する。
【0017】
図21は、このような偶高調波ミキサ(even-harmonic mixer)回路を示す図である。同図に示す例では、非線形素子の伝達特性の3次の項を利用して実現する。偶高調波ミキサ回路の入力信号としてはRF波uRFとローカル波uLOの2波が入力され、(1)式における3次の項aのuに(uRF+uLO)を代入すると、
=a(uRF+uLO=a(uRF +uLO +3uRF LO+3uRFLO ) (8)
として展開される。ここで、uRF、uLOをそれぞれ(3)式、(4)式で表すと、
図21のミキサ回路E3においては、(8)式のuRF、uLOとして前記(3)式と(4)式を代入することになり、(8)式の第4項は、
3uRFLO =3URFLO cos(2πfRFt)cos(2πfLOt)
=3URFLO cos(2πfRFt){1+cos(4πfLOt)}/2
=3URFLO {cos(2πfRFt)+cos(2πfRFt)cos(4πfLOt)}/2
=3URFLO [2cos(2πfRFt)+cos{2π( RF 2f LO )t}+cos{2π( RF +2fLO)t}]/4 (9)
と表される。偶高調波ミキサ回路をダウンコンバージョンミキサ(down-conversion mixer)回路とすると、cos{2π( RF −2fLO)t}から差周波数|fRF−2fLO|=fIFが得られる。すなわち、偶高調波ミキサ回路は非線形素子の3次の項により実現される。
【0018】
もし、理想的な偶高調波ミキサ (even-harmonic mixer) がf RF 、f RF −2f LO 、f RF +2f LO のいずれの周波数帯域においても等しい変換利得を持つならば、f RF 、f RF −2f LO 、f RF +2f LO の周波数近傍の3つの帯域から周波数変換されて受信帯域内に落ち込む雑音電力は、雑音電力が前記(9)式で示された各振幅値を2乗することで得られるから、6倍(=2 +1 +1 )になる。したがって、理想的な偶高調波ミキサ (even-harmonic mixer) における雑音指数(NF)は、1入力−1出力の増幅器の場合に比較すると6倍、すなわち、7.78dBだけ劣化することなる。
次に、図21のミキサ回路E2においては、偶高調波ミキサ回路の場合にはπ/4ラジアン(45°)位相の異なるローカル信号が入力され、
LO=ULOcos(2πfLOt+π/4) (10)
とおくと、(8)式の第4項は、
3uRFLO =3URFLO cos(2πfRFt)cos(2πfLOt+π/4)
=3URFLO cos(2πfRFt){1+cos(4πfLOt+π/2)}/2
=3URFLO cos(2πfRFt){1−sin(4πfLOt)}/2
=3URFLO {cos(2πfRFt)−cos(2πfRFt)sin(4πfLOt)}/2
=3URFLO [2cos(2πfRFt)+sin{2π( RF −2fLO)t}+sin{2π( RF +2fLO)t}]/4 (11)
と表される。偶高調波ミキサ回路をダウンコンバージョンミキサ(down-conversion mixer)回路とすると、sin{2π( RF −2fLO)t}から差周波数|fRF−2fLO|=fIFが得られる。
【0019】
ここで、直交ミキサ回路を直接変換(direct conversion)方式に適用する場合には、(9)式、(11)式でfRF=2fLOとおけば良い。従来の偶高調波ミキサ回路の例としては特開平9−205382号公報に記載されている。ここで、偶高調波ミキサ回路の出力にπ/2の位相差を与えるLO側に挿入する位相器E5の位相差はπ/4となる。しかし、従来の特開平9−205382号公報の文献にもあるように、一般に(0,π/4)の位相器は(0,π/2)の位相器よりも実現が難しい。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
従来、この種の直交ミキサ回路においては、π/2の位相差を与えるLO側に挿入する位相器としては、抵抗R及びコンデンサCで構成されたCR、RC型位相器を用いる場合が多いが、周波数が高いために位相誤差もあり無調整化が難しく、したがって、LSI化には不向きであった。また、直交ミキサ回路は直接変換(direct conversion)方式の受信機に良く用いられるようになってきているが、上述したように、従来の直接変換方式の受信機には下記のような欠点が存在する。
【0021】
▲1▼ DCオフセットが発生しやすい。つまり、受信波周波数とローカル周波数のズレがDCオフセットとしてミキサ出力に現れる。また、ローカル周波数の信号がアンテナにいって戻ってくる自己混合(self-mixing)によってもDCオフセットを生じる。DCオフセットの変動はベースバンド信号での低周波雑音として現れるために、DCオフセット除去(offset cancel)回路が必要である。
▲2▼ 受信機内のローカル信号の漏洩は、RF信号と重なるため受信感度付近では受信障害が発生する。
▲3▼ ローカル周波数のアンテナ輻射は、はぼ同一周波数を受信する他の受信機の感度を抑圧し受信障害が発生する。
【0022】
こうした直接変換方式の受信機の欠点を克服するために、従来技術で動作を説明した偶高調波ミキサ回路があるが、LO周波数はRF周波数の半分になり、位相器のLSI化は一見容易になったように見受けられるが、実際には、位相器に求められる位相差がπ/4ラジアン(45°)であるため、その実現は困難なことが多い。
【0023】
(目的)
本発明の目的は、以上の点に鑑み、受信機内のローカル信号の漏洩やローカル周波数のアンテナ輻射が少なく、自己混合によるDCオフセットも低減され、しかもLSI化が容易で位相誤差の少ない無調整・広帯域な位相器で実現できる直交ミキサ回路を提供し、直接変換方式の受信機の実現を図ることにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明の直交ミキサ回路は、高周波信号が入力される第1と第2のミキサ回路(周波数混合回路)を有する直交ミキサ回路において、第1のローカル信号と、第2のローカル信号を持ち、第1のミキサ回路には第1のローカル信号と位相器を介して位相シフトされた第2のローカル信号が入力され、第2のミキサ回路には第1のローカル信号と第2のローカル信号、または位相器を介して位相シフトされた第2のローカル信号が入力され、前記第1と第2のミキサ回路に入力されるそれぞれの第2のローカル信号の位相差がほぼπ/2radian(ラジアン)(90゜)とする。
【0025】
あるいは、前記第2のローカル信号は前記第1のローカル信号を発生させている第1の発振器の信号を分周して得る。
あるいは、前記第1のローカル信号と前記第2のローカル信号の信号のいずれも共通の第1の発振器の信号を分周して得る。
あるいは、前記第1の発振器の信号を分周して前記第2のローカル信号を発生させている分周回路に2分周回路を含む。
あるいは、前記2分周回路により前記位相器を代換えし、所望の位相差を得る。
【0026】
(作用)
従来の偶高調波ミキサ回路は、伝達特性の3次の項を利用してLO信号を逓倍しRF信号とミキシングしている。したがって、偶高調波ミキサ回路と同様に、伝達特性の3次の項を利用して第1の周波数成分と第2の周波数成分とRF周波数成分の3周波数成分をミキシングしてミキサ回路出力に、第1の周波数と第2の周波数との和または差の周波数と、RF周波数と、の和または差の周波数が得られる。あるいは、RF周波数成分の電圧または電流が第1の周波数成分の極性と第2の周波数成分の極性で2重にスィッチングされるスィッチングミキサ回路を用いてもミキサ回路出力に、第1の周波数と第2の周波数との和または差の周波数と、RF周波数と、の和または差の周波数が得られる。また、LO周波数は任意の2つの周波数の和または差に分解でき、しかも、一方の周波数信号の位相をπ/2ラジアン(90°)位相シフトすることでミキサ回路出力に直交成分が得られ、例えば、その低い方の周波数を選ぶことで一層簡単に直交ミキサ回路が実現できる。さらに、共通の発振器の出力信号を直接、あるいは分周して一方の周波数信号とし、他方の周波数信号を共通の発振器の出力信号を2n分周することで得るようにすれば、π/2位相器はジョンソンカウンタ(Johnson counter)で実現でき、LSI化が容易になり、位相誤差の少ない広帯域な直交位相器が実現できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の直交ミキサ回路の一実施の形態を示す回路図である。本実施の形態では、アンテナからのRF信号を増幅する低雑音増幅器LNA1と、前記RF信号を入力とする2つのミキサ回路2、3と、2つのミキサ回路2、3に対するLO信号に関し、第1のVCO発振器(fLO1)6と、第2のVCO発振器(fLO2)4と、第2のVCO発振器(fLO2)4の出力をπ/2移相するπ/2位相器5とからなり、2つのミキサ回路2、3に対するLO信号として、第2のVCO発振器(fLO2)4から直接又はπ/2位相器5を介してLO周波数fLO2を供給するとともに、第1のVCO発振器(fLO1)6から直接LO信号fLO1を供給するように構成され、2つのミキサ回路2、3の出力にはそれぞれローパスフィルタ7、8が接続されている。その他の構成は対応する従来例と同様であり説明を省略する。
【0028】
本実施の形態のミキサ回路の場合には、このような構成によりLO信号を2つの信号から得るものである。すなわち、
LO=fLO1±fLO2 (12)
とし、fLO2の周波数成分の位相を0とπ/2との2波とし、fLO1の周波数成分とそれぞれミキシングしてfLOの周波数成分でπ/2の位相差を持つ2つのLO信号を得る。
たとえば、ミキサ回路2、3の入力信号として、それぞれ低雑音増幅器LNA1からのRF波uRFと、ローカル基本波uLO1と、π/2の位相差を持つ一方のローカル波uLO2との3波が入力される。
【0029】
本実施の形態では、(1)式の3次の項aは、
Figure 0003828793
と展開される。
ここで、
RF =URFcos(2πfRFt) (14)
LO1=ULO1cos(2πfLO1t) (15)
LO2=ULO2cos(2πfLO2t) (16)
とおくと、(13)式の第10項は、三角関数の3重積の公式、
Figure 0003828793
が得られる。
【0030】
本発明のミキサ回路2、3は出力側のローパスフィルタLPF7、8により、ダウンコンバージョンミキサ(down-conversion mixer)回路となる。
【0031】
従って、直交ミキサ回路のうちミキサ回路3の出力側のLPF8からは(18)式の低周波成分cos{2π(−fRF+fLO1+fLO2)t}から、差周波数|fRF−fLO1−fLO2|=fIFが得られる。
【0032】
直交ミキサ回路のうちミキサ回路2は、π/2ラジアン(90°)位相の異なるローカル信号が入力され、このローカル信号uLO2を、
LO2=ULO2sin(2πfLO2t) (19)
とおくと、(13)式の第10項は、三角関数の3重積の公式
Figure 0003828793
と表される。
【0033】
本発明のミキサ回路2も出力側のLPF7によりダウンコンバージョンミキサ回路を構成し、(18)式の低周波成分sin{2π(−fRF+fLO1+fLO2)t}から差周波数|fRF−fLO1−fLO2|=fIFが得られる。すなわち、本発明のミキサ回路は非線形素子の3次の項により実現される。
【0034】
すなわち、本発明のミキサ回路でも、出力に位相差π/2(または−π/2)を持つ周波数成分が得られる。ここで、直交位相器はfLO2が低くければ2fLO1の周波数を2分周して実現することが容易となり、分周器での電流消費も少なくて済む。ただし、上述したように、本発明のミキサ回路では非線形素子の3次の項を利用してミキシング機能を実現しているので、そうした3次特性を持つ回路を用いる必要がある。たとえば、3入力乗算回路はこのミキサ回路として利用できる。
【0035】
3入力乗算回路に関しては、特開平10−105632号公報とその従来回路例が知られている。あるいは、従来の特開平9−205382号公報の文献には1対または2対の差動対を偶高調波ミキサ回路として記載されているが、こうした偶高調波ミキサ回路を利用するためには、差動対に2fLO1周波数信号と2fLO2の周波数信号を入力することで2つの周波数信号を減算してからLO端子に入力すれば良い。
【0036】
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の直交ミキサ回路の具体的な一構成例を示す図である。本実施の形態は、2つのミキサ回路2、3に対するLO信号を供給する構成に関し、LO周波数fLOを供給するVCO発振器(fLO)21と、該VCO発振器(fLO)21の出力信号を分周する2つの1/2分周回路22、23からなるジョンソンカウンタで構成される。
【0037】
本実施の形態では、各ミキサ回路2、3に対して、入力信号としてRF波uRFと、ローカル基本波uLOと、前記ローカル基本波uLOを4分周した互いに位相がπ/2ラジアン異なるローカル波uLO/4の3波が入力される。
【0038】
この場合、(1)式の3次の項aは、
Figure 0003828793
と展開される。
【0039】
ここで、ミキサ回路3に関するuLO/4を、
LO/4=ULO/4cos{2π(fLO/4)t} (23)
とおくと、(22)式の第10項は、
Figure 0003828793
と表される。
【0040】
ここでミキサ回路をダウンコンバージョンミキサ(down-conversion mixer)回路とすると、cos{2π(fRF−5fLO/4)t}から差周波数|fRF−5fLO/4|=fIFが得られる。
【0041】
次に、ミキサ回路2は直交ミキサ回路としてπ/2ラジアン(90°)位相の異なるローカル信号uLO/4が入力され、この信号を、
LO/4=ULO/4sin{2π(fLO/4)t} (25)
とおくと、(22)式の第10項は
Figure 0003828793
と表される。ここでミキサ回路をダウンコンバージョンミキサ(down-conversion mixer)回路とすると、sin{2π(fRF−5fLO/4)t}から差周波数|fRF−5fLO/4|=fIFが得られる。
【0042】
すなわち、4分周されたローカル波uLO/4を直交周波数とすれば、IF周波数にも直交成分が得られる。今、fRF=5fLO/4と置くとdirect conversion方式の直交復調器に適用することができる。以上のように、本発明の直交ミキサ回路は非線形素子の3次の項により実現される。
【0043】
図3は、図2に示す4分周回路の後段の2分周回路の構成を示す図である。本実施の形態では、ローカル基本波uLOを4分周して互いにπ/2ラジアンの位相の異なる2つのローカル波uLO/4を得るものである。したがって、後段の2分周回路23として、図3(a)に示すように、D型フリップフロップ回路31、32によりジョンソンカウンタ(Johnson counter)31、32を構成すると、図3(b)に示すように、入力信号2fLO1に対しそれぞれ0,π/2の位相の出力信号fLO1(I)、fLO1(Q)を出力することができから位相器の機能をも実現される。ジョンソンカウンタは、前段のD型フリップフロップ31のQ出力を後段のD型フリップフロップ32のD端子に入力し、後段のD型フリップフロップ32の反転出力から前段のD型フリップフロップ31のD端子に帰還する構成で実現される。
【0044】
この構成により、周波数も低いために位相誤差も通常問題になるレベル以下にすることができる。すなわち、図17に示した直交ミキサ回路と比べると、SSB(single-side band)ミキサ回路と5fLO/4のBPFおよび0,π/2の位相器が不要となり、また、RF周波数と等しい5fLO/4周波数はミキサ回路内部で発生させていることより、LOリークも図17に示した偶高調波ミキサ回路と同等になるものと期待できる。また、ミキサの変換利得も図17に示した偶高調波ミキサ回路と同等になるものと期待できる。
【0045】
以上説明した実施の形態では3入力乗算回路を2ローカル入力周波数ミキサ回路として用いることが可能であることを説明したが、かかる3入力乗算回路の使用よりも、2つのローカル周波数でRF波をスィッチングするスィッチングミキサ回路を使用する方がLSIでは実現しやすい。
(第3の実施の形態)
次に、直交ミキサ回路の2つのミキサ回路をそれぞれ3入力乗算回路を使用して構成する代わりに、2つのローカル周波数でRF波をスィッチングする2つのスィッチングミキサ回路を使用する実施の形態について説明する。
【0046】
図4は、2つのローカル周波数でRF波をスィッチングするスィッチングミキサ回路の基本構成を示す図である。本実施の形態のスィッチングミキサ回路は、受信信号の電圧源VRF41と、第1のLO信号の信号源44からの信号電圧VLO1によりスイッチング動作を行うスイッチ42と、同第2の信号源45からの信号電圧VLO2によりスイッチング動作を行うスイッチ43とから構成される。直交ミキサ回路を構成するためには、図4に示すスィッチングミキサ回路を図1又は図2に示すように2つ使用して構成されるが、まずその一方について説明する。
【0047】
図4において、第1のLO信号は矩形波S(t)で表され、第2のLO信号も矩形波S(t)で表され、S(t)、S(t)はそれぞれ−ULO1と+ULO1、−ULO2と+ULO2の値をとるとすると、S(t)、S(t)は、矩形波に含まれる周波数成分に基づいて、
Figure 0003828793
と表せる。
【0048】
ここで、S(t)=ULO1sgn(S(t))、S(t)=ULO2sgn(S(t))とすると、スィッチングミキサ回路の出力電圧VIFは、uRFとS(t)とS(t)の積であるから、
IF=uRFLO1sgn(S(t))ULO2sgn(S(t))(29)
となり、ここでuRFを、
RF=URFcos(2πfRFt) (30)
とおいて、(30)式を(29)式に代入すると、
Figure 0003828793
となる。更に、sgn(S(t))、sgn(S(t))の振幅をそれぞれ−1と+1、−1と+1とすると、
|sgn(S(t))|=1 (32)
|sgn(S(t))|=1 (33)
であるから、sgn(S(t))、sgn(S(t))は、
Figure 0003828793
と表される。
【0049】
したがって、(31)式は、
Figure 0003828793
Figure 0003828793
と表される。
【0050】
(36)式からわかるように、RF信号を2つのLO信号でスィッチングし、RF信号に2つのLO信号の極性(polarity)を付加することで、RF信号と2つのLO信号の各基本波および高調波項の3重積が得られる。したがって、(17)式の三角関数の3重積の公式により、3重積cos(2πfRFt)cos(2πfLO1t)cos(2πfLO2t)から4つの周波数成分cos{2π(fRF−fLO1−fLO2)t}、cos{2π(fRF−fLO1+fLO2)t}、cos{2π(fRF+fLO1+fLO2)t}、cos{2π(fRF+fLO1−fLO2)t}が得られる。ここで図4に示すスィッチングミキサ回路をダウンコンバージョンミキサ(down-conversion mixer)回路とすると、cos{2π(fRF−fLO1−fLO2)t}から差周波数|fRF−fLO1−fLO2|=fIF(=0)が得られる。
【0051】
また、RF信号と2つのLO信号の各高次の奇数次高調波項の3重積cos(2πfRFt)cos{2π(2m+1)fLO1t}cos{2π(2l+1)fLO2t}}(m,l=1,2,‥‥)からも同様に、4つの周波数成分cos[2π{fRF−(2m+1)fLO1−(2l+1)fLO2}t]、cos[2π{fRF−(2m+1)fLO1+(2l+1)fLO2}t]、cos[2π{fRF+(2m+1)fLO1+(2l+1)fLO2}t]、cos[2π{fRF+(2m+1)fLO1−(2l+1)fLO2}t]が得られる。しかし、これらの3重積は1/{(2m+1)(2l+1)}で減衰して小さくなっていく。また、周波数も奇数次の高次となり、たとえば、fLO1=2nfLO2(n=2,3,‥‥)に設定すると、fRF−fLO1−fLO2=0の場合に、7fLO1/4が最も近い周波数になる。ここで、fLO2=fLO1/2に設定すると、m=l=1(LO1、LO2ともに3次高調波)の場合にも3fLO1/2=fRFが現れる。
【0052】
もし、図4に示したRF信号を2つのLO信号でスイッチングする理想的な2重スイッチングミキサ (doubly-switching mixer) がf RF ±if LO1 ±jf LO2 (i=2m+1:m=1,2, ‥‥;j=2l+1:l=1,2, ‥‥)のいずれの周波数帯域においても等しい変換利得を持つならば、f RF ±if LO1 ±jf LO2 の周波数近傍の全ての帯域から周波数変換されて受信帯域内に落ち込む雑音電力は、雑音電力が前記(36)式で示された各振幅値を2乗することで得られるから、およそ6倍(=4(1/1 +1/3 +1/5 +‥‥)(1/1 +1/3 +1/5 +‥‥)=π /16=6.088)になる。ここで、無限級数は1/1 +1/3 +1/5 +‥+1/(2i+1) +‥=π /8となり収束することに注目すべきである。したがって、理想的な2重スイッチングミキサ (doubly-switching mixer) における雑音指数(NF)は、1入力−1出力の増幅器の場合に比較すると6.088倍、すなわち、7.84dBだけ劣化することなる。
次に、直交ミキサ回路を構成する他方のスイッチングミキサ回路について説明する。スイッチングミキサ回路の基本構成は図4と同様である。第1のLOは矩形波でありS(t)で表され、第2のLOも矩形波でありS(t)で表される。ここで、S(t)、S(t)はそれぞれ−ULO1と+ULO1、−ULO2と+ULO2の値をとる。ただし、S(t)は直交ミキサ回路を構成する他方のスイッチングミキサ回路の他方の入力として、S(t)に対し位相をπ/2ラジアン(90°)異ならせてある。この場合、S(t)、S(t)は、
(t)=ULO1(4/π)[cos(2πfLO 1t)−(1/3)cos(6πfLO1t)+(1/5)cos(10πfLO1t)−(1/7)cos(14πfLO 1t)+…] (37)
(t)=ULO2(4/π)[sin(2πfLO2t)+(1/3)sin(6πfLO2t)+(1/5)sin(10πfLO2t)+(1/7)sin(14πfLO2t)+…] (38)
と表される。また、sgn(S(t))、sgn(S(t))は前述と同様に、
sgn(S(t))=(4/π)[cos(2πfLO 1t)−(1/3)cos(6πfLO1t)+(1/5)cos(10πfLO1t)−(1/7)cos(14πfLO 1t)+…] (39)
sgn(S(t))=(4/π)[−sin(2πfLO2t)+(1/3)sin(6πfLO2t)−(1/5)sin(10πfLO2t)+(1/7)sin(14πfLO2t)+…] (40)
である。
【0053】
このスィッチングミキサ回路の出力電圧VIFは、
Figure 0003828793
Figure 0003828793
と表される。
【0054】
(41)式からわかるように、RF信号を2つのLO信号でスィッチングし、RF信号に2つのLO信号の極性(polarity)を付加することで、RF信号と2つのLO信号の各基本波および高調波項の3重積が得られる。したがって、(20)式の三角関数の3重積の公式により、3重積cos(2πfRFt)cos(2πfLO1t)sin(2πfLO2t)から、4つの周波数成分sin{2π(fRF−fLO1−fLO2)t}、sin{2π(fRF−fLO1+fLO2)t}、sin{2π(fRF+fLO1+fLO2)t}、sin{2π(fRF+fLO1−fLO2)t}が得られる。ここで、スィッチングミキサ回路をダウンコンバージョンミキサ(down-conversion mixer)回路とすると、sin{2π(fRF−fLO1−fLO2)t}から差周波数|fRF−fLO1−fLO2|=fIF(=0)が得られる。
【0055】
また、RF信号と2つのLO信号の各高次の奇数次高調波項の3重積cos(2πfRFt)cos{2π(2m+1)fLO1t}sin{2π(2l+1)fLO2t}}(m,l=1,2,‥‥)から同様に、4つの周波数成分sin[2π{fRF−(2m+1)fLO1−(2l+1)fLO2}t]、sin[2π{fRF−(2m+1)fLO1+(2l+1)fLO2}t]、sin[2π{fRF+(2m+1)fLO1+(2l+1)fLO2}t]、sin[2π{fRF+(2m+1)fLO1−(2l+1)fLO2}t]が得られる。しかし、これらの3重積は1/{(2m+1)(2l+1)}で減衰して小さくなっていく。また、周波数も奇数次の高次となり、たとえば、fLO1=2nfLO2(n=2,3,‥‥)に設定すると、fRF−fLO1−fLO2=0の場合に、7fLO1/4が最も近い周波数になる。ここで、fLO2=fLO1/2に設定すると、同様に、m=l=1(LO1、LO2ともに3次高調波)の場合にも3fLO1/2=fRFが現れる。
【0056】
すなわち、2つのローカル周波数でRF波をスィッチングする本実施の形態のスィッチングミキサ回路でも、出力に互いに位相差π/2(または−π/2)を持つ周波数成分が得られ、直交ミキサ回路が実現できる。ここで、直交位相器はfLO2が低くければfLO1の周波数を2分周して実現することが容易となり、分周器での電流消費も少なくて済む。
【0057】
以上、2つのローカル周波数でRF波をスィッチングする本発明の実施の形態のスィッチングミキサ回路を説明したが、次にその実現回路例を説明する。
【0058】
図5は、2つのローカル信号電圧VLO1、VLO2でカスコード接続されたそれぞれの交叉接続エミッタ結合対(cross-coupled, emitter-coupled pairs)のバイポーラ型のトランジスタをオン・オフして、RF信号電圧VRFにより差動電流IRF 、IRF をスィッチングする構成のスィッチングミキサ回路を示す図である。図5に示すスィッチングミキサ回路は、実際にはアナログ回路としての機能もあり、3入力乗算器としても機能する。
【0059】
図6は、図5に示す線形差動回路の回路例を示す図である。この線形差動回路は、2つの電流ミラー回路を構成するそれぞれ1対のトランジスタQ13、Q14及びQ15、Q16と、各電流ミラー回路の駆動側トランジスタQ13、Q15のコレクタ間に、RF信号がベースに入力されたトランジスタQ9、Q10の各エミッタを接続し、該エミッタ間にエミッタ・デジェネレーション抵抗REEを接続し、その各コレクタに電流源Iと前記電流ミラー回路の共通ベースに対する電流をエミッタから供給するトランジスタQ11、Q12のベースが接続された構成を有する。
【0060】
この線形差動回路は、RF信号電圧VRFによりトランジスタQ14、Q16のコレクタ端子から次の差動電流が出力される。
【0061】
RF =I0+VRF/REE (42)
RF =I0−VRF/REE (43)
(42)、(43)式で示されるように、この線形差動回路の線形性はエミッタ・デジェネレーション抵抗REEの直線性で決定されるが、一般的に、LSI製造プロセスにおいては抵抗が最も線形性良く実現することが可能である。したがって、図5に示す線形差動回路は文字通り十分な線形性を持った差動型線形V−I変換回路となる。また、図5に示すスィッチングミキサ回路はMOS化することが可能である。
【0062】
図7は、2つのローカル信号電圧VLO1、VLO2でカスコード接続されたそれぞれの交叉接続ソース結合対(cross-coupled, source-coupled pairs)のユニポーラ型のFET(電界効果トランジスタ)をオン・オフして、RF信号電圧VRFによる差動電流IRF 、IRF をスィッチングするスィッチングミキサ回路を示す図である。図7に示すスィッチングミキサ回路は小信号時にトランスコンダクタンスが単調に変化せずに線形性が極端に悪い。このためにアナログ回路としての機能はなく、3入力乗算器として用いることは一般には困難である。
【0063】
図8は、図7に示す線形差動回路の回路例を示す図である。図6に示す線形差動回路をMOS化して構成した例である。この線形差動回路でも、MOSトランジスタM14、M16のドレイン端子から(42)、(43)式が成り立つ同様な差動電流が出力される。従って、図8に示す線形差動回路により同様に十分な線形性を持ったMOSトランジスタから構成される差動型線形V−I変換回路が実現できる。
【0064】
このように、周波数ミキサ回路においては、2次歪や3次歪等の高次歪特性がIP2、IP3特性として問題になるから、図6や図8に示すような線形な差動回路を用いることにより、こうした2次歪や3次歪等の高次歪特性を十分に低く抑えることができる。
【0065】
図5、図7に示すスィッチングミキサ回路では電源電圧(VCC,VDD)が2V程度ないと動作は困難である。従って、さらに低電圧動作が可能であるスィッチングミキサ回路を実現方法としては、カスコード接続された交叉接続エミッタ結合対あるいは交叉接続ソース結合対を利用する方法がある。
【0066】
図9、図10は、カスコード接続された交叉接続エミッタ結合対、あるいは交叉接続ソース結合対を3つのトランジスタが1つのテール電流で駆動されるトリプル・テールセルの2組に変更したスイッチングミキサ回路を示す図である。このスイッチングミキサ回路によれば、電源電圧(VCC,VDD)を1V程度まで下げても動作可能である。図9に示すスイッチングミキサ回路におけるV−I変換回路としては、たとえばエミッタ抵抗を介して接地されたトランジスタのベース電圧とコレクタ電流の関係を利用しても簡単に実現することができる。
【0067】
図9に示すスイッチングミキサ回路のように、3つのトランジスタQ1,Q2,Q3及びQ4,Q5,Q6が1つのテール電流で駆動されるトリプル・テールセルの2組からなる構成においては、トランジスタQ1、Q2、Q4、Q5が第1のローカル信号電圧VLO1でスイッチングされ、トランジスタQ3、Q6が第2のローカル信号電圧VLO2でスイッチングされる。ここで、第2のローカル信号電圧VLO2によりトランジスタQ3、Q6がスイッチングされ、トランジスタQ3がオンした場合にはトランジスタQ1、Q2のオン、オフにかかわらずに、電流IRF を電源VCCから供給するように、また、トランジスタQ6がオンした場合にはトランジスタQ4、Q5のオン、オフにかかわらずに、電流IRF を電源VCCから供給するように、トランジスタQ3、Q6のトランジスタサイズを大きくするとか、第2のローカル信号電圧VLO2の論理振幅を第1のローカル信号電圧VLO1の論理振幅よりも大きくする必要がある。こうすることで、図5に示すようなカスコード接続された交叉接続エミッタ結合対と等価な機能が得られる。
【0068】
また、図10は、図9に示すスィッチングミキサ回路をMOS化した回路を示す図である。図10に示すスィッチングミキサ回路の場合も同様に、トランジスタM1、M2、M4、M5が第1のローカル信号電圧VLO1でスイッチングされ、トランジスタM3、M6が第2のローカル信号電圧VLO2でスイッチングされる。また、第2のローカル信号電圧VLO2によりトランジスタM3、M6がスィッチングされ、トランジスタM3がオンした場合にはトランジスタM1、M2のオン、オフにかかわらずに、電流IRF を電源VDDから供給するように、また、トランジスタM6がオンした場合にはトランジスタM4、M5のオン、オフにかかわらずに、電流IRF を電源VDDから供給するように、トランジスタM3、M6のトランジスタサイズを大きくするとか、第2のローカル信号電圧VLO2の論理振幅を第1のローカル信号電圧VLO1の論理振幅よりも大きくする必要がある。こうすることで、図7に示すようなカスコード接続された交叉接続ソース結合対と等価な機能が得られる。
【0069】
さらに、V−I変換回路を線形差動回路に置き換えると、それぞれ図11、図12のようになる。図11、図12では、線形差動回路の差動出力をそれぞれデュアルにし、また、それぞれの線形差動回路からの差動出力電流で駆動されるトリプル・テールセルの数も4組とし、同相成分どうしと逆相成分どうしの出力をそれぞれ加算して差動出力を得ている。
【0070】
これまで説明したように、fLO1とfLO2の関係をfLO1=2nfLO2(n=1,2‥‥)として、fLO2の周波数をfLO1の分周で得、しかも2分周回路が入るように周波数関係を設定すれば、この2分周回路をジョンソンカウンタで構成することで、0,π/2の位相器が簡単に実現できる。
【0071】
(第4の実施の形態)
図13は、このような構成を採用した本発明の直交ミキサ回路の実施の形態を示すブロック図である。前記周波数関係のLO信号を生成するために、周波数fLO1を発振する発振器131と、その出力を2n分周して周波数fLO2を出力する分周器132とを備える。同図において分周数が最も小さくなるのはn=1の場合であり、この場合はfLO1=2fLO2となる。この分周方式の特徴は、直接変換方式の受信機を構成した場合に発振器の周波数fLO1がRF周波数fRFよりも低くできることである。
【0072】
ところで、図13に示す直交ミキサ回路では、直接変換方式の受信機を構成した場合に発振器の周波数fLO1(=2nfLO2)とRF周波数fRFとの関係から、
RF=(2n+1)fLO2 (44)
となっている。ここで、分周器132の出力であるLO信号LO2は基本波の周波数がfLO2である矩形波であるから、(28)式と(38)式に示したように、LO2には奇数次の高次高調波周波数(2j−1)fLO2(j=2,3,‥‥)が含まれている。(44)式と比較するとわかるように、LO2に含まれる奇数次の高次高調波周波数のなかには必ずRF周波数fRFと一致する周波数成分が存在している。このRF周波数fRFと一致する周波数成分は、従来技術で説明したようにローカル漏洩となり得うるものであり、DCオフセット、受信障害、他機への感度抑圧等の問題を引き起こす可能性がある。
【0073】
次に、共通の発振器から2つのLO信号LO1、LO2を分周して得るように構成した直交ミキサ回路について検討する。このような直交ミキサ回路では、2つのLO信号LO1、LO2が矩形波として供給されても、それらに含まれる奇数次の高次高調波周波数のなかにRF周波数fRFと一致する周波数成分が存在しないように設定することができる。
【0074】
(第5の実施の形態)
図14は、このような構成の本発明の直交ミキサ回路の実施の形態を示すブロック図である。1つのLO信号を発振する1つの発振器141と、その出力をそれぞれm分周及びl分周して2つのLO信号LO1、LO2を出力するm分周器142及びl分周器143とを備える。以下この直交ミキサ回路におけるかかる分周数を求める。
【0075】
本実施の形態において、2つのLO信号LO1、LO2を共通の1つの発振器141から供給するように構成し、発振器141の発振周波数をfVCOとし、それぞれm、l分周して前記LO信号LO1、LO2を得ているとすると、fLO1=fVCO/m、fLO2=fVCO/lとおけ、
RF=fLO1+fLO2=(fVCO/m)+(fVCO/l)=((m+l)/ml)fVCO (45)
である。また、LO2の分周回路にジョンソンカウンタの2分周(÷2)回路が含まれているとすると、l=2n(n=1,2,3,‥)とおけるから、
RF=fLO1+fLO2=(fVCO/m)+(fVCO/2n)=((m+2n)/2mn)fVCO (46)
である。
【0076】
ここで、LO1に含まれる周波数成分は(2i−1)fVCO/m(i=1,2,3,‥)であり、LO2に含まれる周波数成分は(2j−1)fVCO/(2n)(j=1,2,3,‥)である。これらの周波数がいずれもRF周波数fRFと一致しないためには、
Figure 0003828793
となる。したがって、nは自然数(n=1,2,3,‥‥)であるから、i、jは2以上の自然数(i,j=2,3,‥‥)となっている。
【0077】
図15は(48)式を満たすnとmの値を示し、図16は(45)式を満たすLO1とLO2の分周数mとlの値を示す図である。なお、この場合にはLO1とLO2のいずれの偶高調波(2次、4次、6次‥)もRF周波数fRFとは一致しないことがわかる。すなわち、図15、図16に示した分周数を採用すれば、LO1とLO2のいずれの高調波(2次、3次、4次、5次、6次、‥)もRF周波数fRFとは一致しないように設定できる。
【0078】
図15、図16から、fVCO>fRFとなり、VCO発振器141の発振周波数はRF周波数よりも高くなる。たとえば、fRF<fVCO<2fRFとなるfVCOとLO1の分周数m、LO2の分周数lは、fVCO=6fRF/5@(m,l)=(3,2)、fVCO=10fRF/7@(m,l)=(5,2)、fVCO=14fRF/9@(m,l)=(7,2)、fVCO=18fRF/11@(m,l)=(9,2)、fVCO=5fRF/3@(m,l)=(10,2)、fVCO=22fRF/13@(m,l)=(11,2)、fVC =26fRF/15@(m,l)=(13,2)、fVCO=7fRF/4@(m,l)=(14,2)、fVCO=52fRF/17@(m,l)=(15,2)、…、fVCO=12fRF/7@(m,l)=(3,4)、fVCO=3fRF/2@(m,l)=(2,6)となっている。さらに、fRF<fVCO<1.5fRFに限定すれば、fVCO=6fRF/5@(m,l)=(3,2)、fVCO=10fRF/7@(m,l)=(5,2)の2組に絞られる。
【0079】
本発明者の雑音指数(NF)の計算値によれば、本発明のRF信号を2つのLO信号でスイッチングする理想的な2重スイッチングミキサ (doubly-switching mixer) における雑音指数(NF)の劣化は高々7.84dBである。一方、図18に示した乗算回路を用いた理想ミキサ回路 (an ideal mixer) の雑音指数(NF)の劣化が3.01dB(2倍)であるのに対し、RF信号を1つのLO信号でスイッチングする理想的なスイッチングミキサ (switching mixer) の雑音指数(NF)の劣化が3.92dB(π /4=2.467倍)であり、理想的な偶高調波ミキサ (even-harmonic mixer) の雑音指数(NF)の劣化が7.78dB(6倍)である。すなわち、本発明のRF信号を2つのLO信号でスイッチングする理想的な2重スイッチングミキサ (doubly-switching mixer) における雑音指数(NF)の劣化は、理想的な偶高調波ミキサ (even-harmonic mixer) の雑音指数(NF)の劣化とほぼ同等(、正確には0.063dB劣化する)である。こうしたミキサ回路での雑音指数(NF)の劣化はRF段のLNAの電力利得を高めることで補償でき得る。したがって、LNAの電力利得の値を決定するのは単に設計事項の1つに過ぎなく、実用上は何等問題は生じないであろう。
以上、本発明の直交ミキサ回路をZero IF(直接変換方式)により説明してきたが、本発明の直交ミキサ回路はLOW IF方式にも適用できることは云うまでもない。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、直交ミキサ回路に伝達関数の3次の項を利用してミキサ回路内で2波の周波数の合成でLO周波数を得るか、2つのローカル信号の極性でRF信号を2重にスィッチングしてミキサ出力を得ており、LO周波数を発生させる基の発振器の周波数とRF周波数とを異ならせているから、受信機内のローカル信号の漏洩やローカル周波数のアンテナ輻射が少なく、したがって、直接変換方式の受信機に用いても自己混合によるDCオフセットも低減される。
【0081】
また、LO周波数を2波の周波数の合成で得ているから、直交位相器の周波数帯域を低くすることができ、LSI化が容易となる。
【0082】
更に、LO周波数を任意の2つの周波数信号から得、直交位相器を挿入する周波数信号は基の発振器の周波数を少なくとも2分周して得られるように周波数を設定しているから、直交位相器を2分周回路をジョンソンカウンタで実現でき、位相誤差を少なくすることができる。
【0083】
本発明によれば、位相器を2分周回路であるジョンソンカウンタで実現することによりπ/2位相器の周波数帯域を広くすることができる。
【0084】
更に、直接あるいは分周することで2つのローカル信号を得ているから、1つの発振器から2つのローカル信号を供給することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明請求項1に記載の直交ミキサ回路を示す図である。
【図2】 本発明請求項2、5の記載の直交ミキサ回路の一例を示す図である。
【図3】 直交位相器に用いるジョンソンカウンタの回路図と入出力波形を示す図である。
【図4】 本発明の2つのローカル周波数でRF波をスィッチングするスィッチングミキサ回路を示す図である。
【図5】 本発明の2つのローカル周波数でRF波をスィッチングするバイポーラスィッチングミキサ回路の回路例を示す図である。
【図6】 本発明の2つのローカル周波数でRF波をスィッチングするスィッチングミキサ回路に用いるバイポーラ線形差動回路を示す図である。
【図7】 本発明の2つのローカル周波数でRF波をスィッチングするMOSスィッチングミキサ回路の回路例を示す図である。
【図8】 本発明の2つのローカル周波数でRF波をスィッチングするスィッチングミキサ回路に用いるMOS線形差動回路を示す図である。
【図9】 本発明の2つのローカル周波数でRF波をスィッチングするバイポーラスィッチングミキサ回路の低電圧化回路例を示す図である。
【図10】 本発明の2つのローカル周波数でRF波をスィッチングするMOSスィッチングミキサ回路の低電圧化回路例を示す図である。
【図11】 本発明の2つのローカル周波数でRF波をスィッチングするRF入力差動型バイポーラスィッチングミキサ回路の低電圧化回路例を示す図である。
【図12】 本発明の2つのローカル周波数でRF波をスィッチングするRF入力差動型MOSスィッチングミキサ回路の低電圧化回路例を示す図である。
【図13】 本発明請求項2、5に記載の直交ミキサ回路の他の例を示す図である。
【図14】 本発明請求項3、5に記載の直交ミキサ回路の一例を示す図である。
【図15】 図14に示す分周器の分周数nとmの値を示す図である。
【図16】 LO信号LO1、LO2の分周数を示す図である。
【図17】 従来の直交ミキサ回路を示す図である。
【図18】 乗算器を用いた周波数ミキサ回路を示す図である。
【図19】 自己混合を説明するための図である。
【図20】 従来の周波数分周回路を用いた直交ミキサ回路を示す図である。
【図21】 従来の偶高調波ミキサ回路を用いた直交ミキサ回路を示す図である。
【符号の説明】
1 増幅器
2、3 ミキサ回路
4、6、21、44、45、131、141 VCO発振器
5 π/2位相器
7、8 ローパスフィルタ(低域通過フィルタ)
22、142 分周回路
23、132、143 ジョンソンカウンタ
31、32 D型フリップフロップ
41 電圧源
42、43 スイッチ回路
A8、A9 利得制御増幅器(AGC)
A10、A11 アナログ・デジタル変換器
A12 信号処理装置(DSP)
B1 乗算器

Claims (19)

  1. 高周波信号が入力される第1と第2のミキサ回路を有する直交ミキサ回路において、
    第1のローカル信号と、第2のローカル信号を持ち、第1のミキサ回路には、第1のローカル信号と、位相器を介して位相シフトされた第2のローカル信号とが入力され、第2のミキサ回路には、第1のローカル信号と、第2のローカル信号又は位相器を介して位相シフトされた第2のローカル信号とが入力され、前記第1と第2のミキサ回路に入力されるそれぞれの第2のローカル信号の間の位相差はおよそπ/2ラジアン(90゜)であることを特徴とする直交ミキサ回路。
  2. 前記第1のローカル信号を発生する発振器と、前記発振器の出力を分周して前記第2のローカル信号を出力する分周回路と、を有することを特徴とする請求項1記載の直交ミキサ回路。
  3. 前記発振器の出力を分周して前記第2のローカル信号を発生させる分周回路には2分周回路を含むことを特徴とする請求項2記載の直交ミキサ回路。
  4. 位相シフトされた第2のローカル信号は、前記位相器に代えて前記2分周回路により発生することを特徴とする請求項3記載の直交ミキサ回路。
  5. 発振器と、前記発振器の出力を分周して前記第1のローカル信号を出力する分周回路と、前記発振器の出力を分周して前記第2のローカル信号を出力する分周回路と、を有することを特徴とする請求項1記載の直交ミキサ回路。
  6. 前記第1のローカル信号を出力する分周回路はm分周(mは自然数)の分周回路、前記第2のローカル信号を出力する分周回路は2n分周(nは自然数)の分周回路であり、且つ、前記m、nは、(1/2n)+(1/m)≠1,i≠(m/4n)+1,j≠(n/m)+1(i、jは2以上の自然数)を満たすことを特徴とする請求項5記載の直交ミキサ回路。
  7. 前記第2のローカル信号を発生させる分周回路はジョンソンカウンタを含むことを特徴とする請求項2ないし6の何れか1つの請求項記載の直交ミキサ回路。
  8. 前記ジョンソンカウンタは、前段のD型フリップフロップ31の非反転出力を後段のD型フリップフロップのD端子に入力し、後段のD型フリップフロップの反転出力から前段のD型フリップフロップのD端子に帰還する構成を有することを特徴とする請求項7記載の直交ミキサ回路。
  9. 前記ミキサ回路は、受信信号、第1のローカル信号及び第2のローカル信号に対する3次の項の伝達特性を含む非線形素子を有することを特徴とする請求項1ないし8の何れか1つの請求項記載の直交ミキサ回路。
  10. 前記ミキサ回路は、受信信号を第1のローカル信号及び第2のローカル信号によりスイッチングするスイッチングミキサ回路を有することを特徴とする請求項1ないし8の何れか1つの請求項記載の直交ミキサ回路。
  11. 前記ミキサ回路は、高周波信号を入力とする2つの入力端子と2つの出力端子の間の接続関係を第1のローカル信号により切り換える第1のスイッチング回路と、第1のスイッチング回路の出力を入力とする2つの入力端子と2つの出力端子の間の接続関係を第2のローカル信号により切り換える第2のスイッチング回路とを有することを特徴とする請求項1ないし8の何れか1つの請求項記載の直交ミキサ回路。
  12. 前記ミキサ回路は、高周波信号により互いに逆相の差動電流を出力する線形差動回路と、前記線形差動回路の2つの差動電流の出力にそれぞれエミッタ結合が接続され、第1のローカル信号がそれぞれのベースに入力し、コレクタが互いに交叉接続した第1及び第2のエミッタ結合対を構成する2つのバイポーラ型の差動対トランジスタと、前記第1及び第2の差動対トランジスタの前記交差接続したコレクタにそれぞれエミッタ結合が接続され、第2のローカル信号がそれぞれのベースに入力し、コレクタが互いに交叉接続した第3及び第4のエミッタ結合対を構成する2つのバイポーラ型の差動対トランジスタと、を備えるスイッチングミキサ回路を有することを特徴とする請求項1ないし8の何れか1つの請求項記載の直交ミキサ回路。
  13. 前記線形差動回路は、2つの電流ミラー回路を構成するそれぞれ1対のバイポーラ型のトランジスタと、各電流ミラー回路の駆動側トランジスタのコレクタ間に、高周波信号がベースに入力された2つのバイポーラ型のトランジスタのそれぞれのエミッタを接続し、該エミッタ間にエミッタ・デジェネレーション抵抗を接続し、その各コレクタに電流源と前記電流ミラー回路の共通ベースに対する電流をエミッタから供給するバイポーラ型のトランジスタのベースが接続され、前記2つの電流ミラー回路の出力側トランジスタのコレクタ端子から前記差動電流を出力する構成を有することを特徴とする請求項12記載の直交ミキサ回路。
  14. 前記ミキサ回路は、高周波信号により互いに逆相の差動電流を出力する線形差動回路と、前記線形差動回路の2つの差動電流の出力にそれぞれソース結合が接続され、第1のローカル信号がそれぞれのゲートに入力し、ドレインが互いに交叉接続した第1及び第2のソース結合対を構成する2つのユニポーラ型の差動対トランジスタと、前記第1及び第2の差動対トランジスタの前記交差接続したドレインにそれぞれソース結合が接続され、第2のローカル信号がそれぞれのゲートに入力し、ドレインが互いに交叉接続した第3及び第4のソース結合対を構成する2つのユニポーラ型の差動対トランジスタと、を備えるスイッチングミキサ回路を有することを特徴とする請求項1ないし8の何れか1つの請求項記載の直交ミキサ回路。
  15. 前記線形差動回路は、2つの電流ミラー回路を構成するそれぞれ1対のユニポーラ型のトランジスタと、各電流ミラー回路の駆動側トランジスタのドレイン間に、高周波信号がゲートに入力された2つのユニポーラ型のトランジスタのそれぞれのソースを接続し、該ソース間にソース・デジェネレーション抵抗を接続し、その各ドレインに電流源と前記電流ミラー回路の共通ゲートに対する電流をソースから供給するユニポーラ型のトランジスタのゲートが接続され、前記2つの電流ミラー回路の出力側トランジスタのドレイン端子から前記差動電流を出力する構成を有することを特徴とする請求項14記載の直交ミキサ回路。
  16. 前記ミキサ回路は、高周波信号から互いに逆相の電流を出力するV−I変換回路と、前記V−I変換回路の2つの電流の出力にそれぞれエミッタ結合が接続され、第1のローカル信号がそれぞれのベースに入力し、コレクタが互いに交叉接続した第1及び第2のエミッタ結合対を構成する2つのバイポーラ型の差動対トランジスタ及び第2のローカル信号がそれぞれのベースに入力し、エミッタが前記エミッタ結合対のそれぞれに接続されたバイポーラ型のトランジスタとからなりそれぞれ3つのトランジスタが1つのテール電流で駆動されるトリプル・テールセルの2組と、を備えるスイッチングミキサ回路を有することを特徴とする請求項1ないし8の何れか1つの請求項記載の直交ミキサ回路。
  17. 前記ミキサ回路は、高周波信号から互いに逆相の電流を出力するV−I変換回路と、前記V−I変換回路の2つの電流の出力にそれぞれソース結合が接続され、第1のローカル信号がそれぞれのゲートに入力し、ドレインが互いに交叉接続した第1及び第2のソース結合対を構成する2つのユニポーラ型の差動対トランジスタ及び第2のローカル信号がそれぞれのゲートに入力し、ソースが前記ソース結合対のそれぞれに接続されたユニポーラ型のトランジスタとからなりそれぞれ3つのトランジスタが1つのテール電流で駆動されるトリプル・テールセルの2組と、を備えるスイッチングミキサ回路を有することを特徴とする請求項1ないし8の何れか1つの請求項記載の直交ミキサ回路。
  18. 前記ミキサ回路は、高周波信号から互いに逆相の差動電流を出力するデュアル構成の線形差動回路と、前記デュアル構成の線形差動回路の4つの電流の同相同士及び逆相同士の出力にそれぞれエミッタ結合が接続され、第1のローカル信号がそれぞれのベースに入力し、コレクタが互いに交叉接続した第1及び第2のエミッタ結合対を構成する2つのバイポーラ型の差動対トランジスタ及び第2のローカル信号がそれぞれのベースに入力し、エミッタが前記エミッタ結合対のそれぞれに接続されたバイポーラ型のトランジスタとからなりそれぞれ3つのトランジスタが1つのテール電流で駆動されるト リプル・テールセルの4組と、を備えるスイッチングミキサ回路を有することを特徴とする請求項1ないし8の何れか1つの請求項記載の直交ミキサ回路。
  19. 前記ミキサ回路は、高周波信号から互いに逆相の電流を出力するデュアル構成の線形差動回路と、前記デュアル構成の線形差動回路の4つの電流の同相同士及び逆相同士の出力にそれぞれソース結合が接続され、第1のローカル信号がそれぞれのゲートに入力し、ドレインが互いに交叉接続した第1及び第2のソース結合対を構成する2つのユニポーラ型の差動対トランジスタ及び第2のローカル信号がそれぞれのゲートに入力し、ソースが前記ソース結合対のそれぞれに接続されたユニポーラ型のトランジスタとからなりそれぞれ3つのトランジスタが1つのテール電流で駆動されるトリプル・テールセルの4組と、を備えるスイッチングミキサ回路を有することを特徴とする請求項1ないし8の何れか1つの請求項記載の直交ミキサ回路。
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