JP3826010B2 - 柄付きブラシ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽など浴室やシャワールームを掃除するときに使用するブラシ本体と柄部を備える柄付きブラシであって、ブラシ本体に対し柄部が取り付け取り外し可能となっている柄付きブラシに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から柄付きの洗浄用ブラシとしては種々のものが市販されてきている。これらのブラシは、多数の毛やスポンジで構成されるブラシ本体と、ブラシ本体から延びる柄部とから構成されている。そして、柄部は下端部においてブラシ本体と取り外しができないように一体に形成されていたり、ブラシ本体に対して取り付け取り外しできるように形成されていたりする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ブラシ本体と柄部が一体に形成されている場合には、ブラシ本体のみを持って洗浄した方が洗浄し易いときでも柄部を外すことができないため、柄部が邪魔になって洗浄作業が行い難いという不具合がある。
【0004】
また、柄部をブラシ本体に対し取り外し可能にしてる構造のものは、ブラシ本体のみを持って洗浄することができるが、従来では、ブラシ本体と柄部とを接続する際に、ブラシ本体から柄部が容易に外れないようにするため、接続箇所を固定部材で固定するようにしていた。
【0005】
従って、ブラシ本体から柄部を取り外したり、さらに、接続したりする際には、その都度、固定部材の取り付け取り外し作業を必要としていたので作業が煩雑となる不具合がある。さらに、ブラシ本体から柄部を取り外せる構造としていても、取り付け取り外し作業が煩雑なため、一旦ブラシ本体に柄部を取り付けた後は取り外すことなく、接続されたままの状態で使用されることが多い。
【0006】
本発明は、上記の問題に鑑みてなしたものであって、その目的とするところは、ブラシ本体に対し柄部が取り外し可能な構造でありながら、ブラシ本体と柄部との着脱を固定部材を別途用いることなく簡単に行え、しかも、接続時のブラシ本体からの柄部の抜けおよび接続箇所のガタツキを確実に防止できる柄付きブラシを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するため、本発明は、ブラシ本体2と柄部3を備え、ブラシ本体2に対し柄部3が取り付け取り外し可能となっている柄付きブラシ1であって、ブラシ本体2は、上面に、柄部3の一端側に設ける被接合部33が接合される接合部22を備え、上記の接合部22は、位置合わせ部51と抜け止め部52と弾性変形可能な係合部53とを備えており、かつ上記の係合部53は、先端部が先細り状で下面が円弧形状を描くように形成された突出片27と、突出片27の根元部上面に形成された凸部27aと、突出片27の根元部側の下部に形成された係合用段差部27cとからなり、柄部3の被接合部33は、ブラシ本体2の位置合わせ部51に当接して、ブラシ本体2の接合部22との接合位置が決定される被位置合わせ部41と、ブラシ本体2の抜け止め部52への接触で被接合部33が接合部22から抜けるのが阻止される被抜け止め部42と、ブラシ本体2における係合部22の係合により被接合部33が接合部22に固定される際に上記の突出片27の先端部を挿入する柄部3の挿入孔37内に形成された被係合部43とを備え、さらに、被接合部33の底面から柄部3にかけて形成した挿入孔37に挿入して上記の係合用段差部27cを被係合部43に係止された状態の突出片27を、指で押し上げて弾性変形させ係止状態を解除できるように、柄部3の上記挿入孔37に通じる箇所を指が挿入できるように開口形成した構成した。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
本発明の柄付きブラシ1は、図1及び図2に示すように、ブラシ本体2と柄部3とを備えており、ブラシ本体2と柄部3とを着脱できるように構成している。図1は、ブラシ本体2と柄部3が接続された状態を示し、図2は、ブラシ本体2から柄部3を取り外した状態を示す。
【0010】
ブラシ本体2は、本実施形態では、合成樹脂からなるスポンジで形成される小判状のブラシ部21と、ブラシ部21の上面に接着剤により固定される長円形状で板状の接合部22とを備えている。
【0011】
ブラシ部21は、本実施形態では合成樹脂製のスポンジで構成したが、多数の毛を備えるようにしてもよい。
【0012】
接合部22は、射出成形により成形される合成樹脂製の板状部材で構成されている。
【0013】
一方、柄部3は、合成樹脂によって射出成形により棒状に形成されており、図1及び図2示すように、柄部3における軸部31の軸方向上端部に、把持し易いように扁平に形成された握り部32を備え、軸部31の軸方向下端部に、薄肉に形成された被接合部33を備えている。握り部32および被接合部33は軸部31と連続するように射出成形により一体成形されており、軸部31は、下面側を凹ませて凹溝38が形成されるように断面コ字状に形成されている。
【0014】
本実施形態にかかる柄付きブラシ1は、ブラシ本体2の接合部22に柄部3の被接合部33を接合させることにより、図1に示すように、ブラシ本体2と柄部3とを接合して一体化させる一方、被接合部33から接合部22を取り外すことにより、図2に示すように、ブラシ本体2と柄部3とを分離できるようになっている。
【0015】
柄部3の下方先端部に形成される被接合部33は、図2に示すように、軸部31との連続部が屈曲されて上面視小判形状の薄板に形成される被位置合わせ部41を備えており、被位置合わせ部41は、図1に示すように、後記するブラシ本体2に設ける位置合わせ部51に当接させて、ブラシ本体2の接合部22における接合位置に位置合わせできるようになっている。
【0016】
薄板状の被位置合わせ部41の上面には、長円状の長円凹部34が形成されており、この長円凹部34は、被位置合わせ部41の軽量化および強度補強のために形成されている。
【0017】
そして、被位置合わせ部41の底面における軸方向先端部には、軸方向に向けて突出する突起部35が一体に形成されている。本実施形態では、この突起部35が、後記するブラシ本体2の抜け止め部52への接触で被接合部33が接合部22から抜けるのが阻止される被抜け止め部42となる。
【0018】
さらに、被位置合わせ部41における軸部31との連続部となる屈曲部36には、図3及び図4に示すように、後記するブラシ本体2の接合部22に設ける係合部53が挿通される挿通孔37が形成されている。
【0019】
この挿通孔37は、被接合部33の底面から、軸部31の断面コ字状に形成される凹溝38内に開口するように形成されている。挿通孔37は、図3および図4に示すように、縦断面における孔の断面積が、被接合部33の底面側開口から軸部31側開口に向けて狭くなるように形成されている。
【0020】
そして、本実施形態では、挿通孔37の軸部31側開口より下方に形成される樹脂成形部により、ブラシ本体2の係合部53が圧接状態で係合される被係合部43を形成している。
【0021】
次に、ブラシ本体2に設ける接合部22は、その上面に、図2に示すように、長尺な切欠段部23が形成されており、長尺方向一方側端部が開放され、その他の三方においては壁面部24が形成されている。
【0022】
この切欠段部23に柄部3の被接合部33が嵌め合わされるようになっており、切欠段部23の長尺方向一端側の壁面部24に柄部3の被位置合わせ部41を当接させて、接合部22への被接合部33の位置合わせを行うようになっている。
【0023】
本実施形態では、ブラシ本体2に設ける切欠段部23の壁面部24が、柄部3の被接合部33を接合部22における接合位置に位置決めするための位置合わせ部51となる。本実施形態では、U字状の切欠段部23の壁面部24を位置合わせ部51とし、柄部3の被位置合わせ部41を小判状としたが、柄部3のブラシ本体2に対する水平方向の移動を規制できる構造であれば、U字状に限らず何れの形状でもよい。
【0024】
さらに、ブラシ本体2の接合部22には、柄部3の突起部35が接触することにより、被接合部33が接合部22から上方に向けて抜けてしまうのを阻止するための抜け止め部52が設けられている。
【0025】
本実施形態では、被抜け止め部42は、図3及び図4に示すように、接合部22の裏面(ブラシ部21との接着面)で、切欠段部23の長尺方向における壁面部24位置に形成される挿入用凹部25により構成されている。この挿入用凹部25に柄部3の被接合部33に形成する突起部35が挿入されるようになっている。さらに、この挿入用凹部25に突起部35を挿入し易くするため、接合部22の切欠段部23における長尺方向壁面部24形成側に、挿入用凹部25に連続する長孔26を形成している。
【0026】
また、ブラシ本体2の接合部22における切欠段部23の開放部には、柄部3の挿通孔37に挿通された後、柄部3の被係合部43に圧接して係合することにより、ブラシ本体2の接合部22に柄部3の被接合部33を固定する係合部53が形成されている。
【0027】
係合部53は、切欠段部23における開放側端部に一体に形成された突出片27により構成されており、この突出片27は、図4に示す実線の位置から二点破線で示す位置まで、根元部から弾性変形できるようになっている。
【0028】
さらに、突出片27の根元部上面側には、柄部3の挿通孔37に挿通された状態の突出片27を弾性変形させる際に、柄部3の挿通孔37の壁面に当接して支点となる凸部27aが形成されている。凸部27aの形成により、突出片27が柄部3の挿通孔37に挿通された状態の時に凸部27aが支点となって弾性変形が行い易くなる。
【0029】
また突出片27の先端側には、下方に向けて突出し、先端部が先細り状となるように下面が円弧形状を描く突出部27bが形成されている。
【0030】
突出片27の突出部27bにより、突出片27の下面側に係合用段部27cが形成され、この係合用段部27cが、柄部3の被係合部43に係合されて、ブラシ本体2の接合部22に柄部3の被接合部33が固定されるようになっている。
【0031】
なお、突出片27の突出部27bの下面を円弧状に形成したのは、突出部27bを柄部3の挿通孔37に挿通させる際に挿入し易くするためである。
【0032】
本実施形態におけるブラシ本体2に柄部3を取り付ける場合の作業手順および取り外す際の作業手順について説明する。
【0033】
図2に示すブラシ本体2と柄部3とが分離された状態から、図1に示すように接合された状態にするには、まず、図3に示すよう、柄部3の被接合部33を先端側が下に向くように傾けながら、被接合部33に設ける突起部35をブラシ本体2の上面に設ける接合部22の挿入用凹部25に長孔26から挿入していく。
【0034】
このとき同時に、ブラシ本体2に設ける係合部53となる突出片27を、柄部3の挿通孔37に挿入する。
【0035】
ブラシ本体2の挿入用凹部25に柄部3の突起部35を挿入すると、柄部3の被位置合わせ部41がブラシ本体2の位置合わせ部51となる切欠段部23の壁面部24に当接して、被接合部33が接合部22において位置決めされる。
【0036】
これと同時に、ブラシ本体2の突出片27が柄部3の挿通孔37を貫通し、弾性変形しながら、突出片27の突出部27bが挿通孔37から出ると、弾性回復により突出片27の係合部53となる係合用段部27cが柄部3の被係合部43に係合する。
【0037】
係合用段部27cの被係合部43への係合によって、ブラシ本体2の接合部22に柄部3の被接合部33が接合される。そして、柄部3の被抜け止め部42となる突起部35が、ブラシ本体2の抜け止め部52なる挿入用凹部25に挿入されることにより、柄部3の被接合部33が上方に移動しようとしたとき、突起部35が挿入用凹部25の壁面に接触して、被接合部33が接合部22から抜け出るのが阻止される。
【0038】
さらに、係合用段部27cの被係合部への係合によって、突出片27は、再度弾性変形しないかぎり挿通孔37から抜けることはなくなるので、柄部3の被接合部33がブラシ本体2の接合部22に固定された状態となる。
【0039】
その結果、被接合部33は、接合部22に対してガタつくことなく、しかも、抜けることもなく、接合部22に接合されてブラシ本体2に柄部3が取り付けられた状態になる。
【0040】
また、柄部3をブラシ本体2から取り外してブラシ本体2のみで洗浄作業を行いときには、ブラシ本体2の突出片27を指で押し上げて、図4に示す実線の状態から二点破線の状まで弾性変形させ、柄部3の被係合部43に係合しているブラシ本体2の係合用段部27cの係合を解除する。そして、係合解除の状態で、突出片27を柄部3の挿通孔37から抜きながら、柄部3の被接合部33を斜め上方に向けて引き出すことにより、柄部3の被位置合わせ部41をブラシ本体2の切欠段部25から、柄部3の突起部35をブラシ本体2の挿入用凹部25から取り外す。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、ブラシ本体と柄部を備え、ブラシ本体に対し柄部が取り付け取り外し可能となっている柄付きブラシにおいて、ブラシ本体が、上面に、柄部の一端側に設ける被接合部が接合される接合部を備え、接合部は、位置合わせ部と抜け止め部と弾性変形可能な係合部とを備えており、柄部の被接合部は、ブラシ本体の位置合わせ部に当接して、ブラシ本体の接合部との接合位置が決定される被位置合わせ部と、ブラシ本体の抜け止め部への接触で被接合部が接合部から抜けるのが阻止される被抜け止め部と、ブラシ本体における係合部の係合により被接合部が接合部に固定される被係合部とを備えている構成としたから、ブラシ本体に柄部を取り付ける場合には、柄部の被抜け止め部をブラシ本体の抜け止め部に挿入し、柄部の被位置決め部をブラシ本体の位置決め部へ当接させ、柄部に形成した被係合部に、ブラシ本体の係合部を弾性変形させた後、弾性回復させて係合させるだけの簡単な動作で、柄部の先端部に設ける被接合部をブラシ本体に設ける接合部にガタつくことなく接合できる。
【0042】
このとき、柄部の被位置決め部のブラシ本体の位置決め部への当接により、被接合部の接合部に対する位置を決めることができる。柄部の被抜け止め部のブラシ本体の抜け止め部への接触により、被接合部が接合部から抜け外れてしまうのを阻止できる。
【0043】
そして、柄部の被抜け止め部が抜け止め部に挿入されると、柄部に形成した被係合部に、ブラシ本体の係合部が弾性変形した後に弾性回復して係合され、この係合により、ブラシ本体の接合部から柄部の被接合部が外れることなく、所定の位置で被接合部が接合部に確実に固定することができる。
【0044】
また、この柄部をブラシ本体から取り外す場合には、ブラシ本体の係合部を弾性変形させることにより、柄部の被係合部との係合を解除し、柄部をブラシ本体から引き離すことにより、簡単にブラシ本体から柄部を簡単に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の柄付きブラシのブラシ本体と柄部とが結合された状態を示す全体斜視図である。
【図2】本発明の柄付きブラシのブラシ本体と柄部とが分離された状態を示す全体斜視図である。
【図3】ブラシ本体の接合部に、柄部の被接合部を接合しようとする状態を示す、要部断面図である。
【図4】ブラシ本体の接合部に、柄部の被接合部が接合された状態を示す、要部断面図である。
【符号の説明】
1 柄付きブラシ
2 ブラシ本体
22 接合部
51 位置合わせ部
52 抜け止め部
53 係合部
3 柄部
33 被接合部
41 被位置合わせ部
42 被抜け止め部
43 被係合部
Claims (1)
- ブラシ本体2と柄部3を備え、ブラシ本体2に対し柄部3が取り付け取り外し可能となっている柄付きブラシ1であって、
ブラシ本体2は、上面に、柄部3の一端側に設ける被接合部33が接合される接合部22を備え、上記の接合部22は、位置合わせ部51と抜け止め部52と弾性変形可能な係合部53とを備えており、かつ上記の係合部53は、先端部が先細り状で下面が円弧形状を描くように形成された突出片27と、突出片27の根元部上面に形成された凸部27aと、突出片27の根元部側の下部に形成された係合用段差部27cとからなり、
柄部3の被接合部33は、ブラシ本体2の位置合わせ部51に当接して、ブラシ本体2の接合部22との接合位置が決定される被位置合わせ部41と、ブラシ本体2の抜け止め部52への接触で被接合部33が接合部22から抜けるのが阻止される被抜け止め部42と、ブラシ本体2における係合部22の係合により被接合部33が接合部22に固定される際に上記の突出片27の先端部を挿入する柄部3の挿入孔37内に形成された被係合部43とを備え、
さらに、被接合部33の底面から柄部3にかけて形成した挿入孔37に挿入して上記の係合用段差部27cを被係合部43に係止された状態の突出片27を、指で押し上げて弾性変形させ係止状態を解除できるように、柄部3の上記挿入孔37に通じる箇所を指が挿入できるように開口形成した構成を特徴とする柄付きブラシ。
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