JP3825521B2 - 耐湿熱性ポリエステルフィラメントの製造法 - Google Patents

耐湿熱性ポリエステルフィラメントの製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業資材用、特に抄紙用カンバス糸、ベルト布等に用いるのに好適な耐湿熱性の優れたポリエステルフィラメントの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリエステルフィラメントは、優れた機械的特性を有し、産業資材用、特に抄紙用カンバス糸として使用されてきた。
【0003】
しかし、抄紙用カンバスは、抄紙プレスゾーン並びにその後の乾燥ゾーン等の工程に使用されるので、高温多湿状態に曝される。そのため、水、熱、水蒸気の影響により、フィラメントの熱分解及び加水分解劣化が起こることが知られている。
【0004】
ポリエチレンテレフタレートの熱分解においては、まず、熱によりエステル結合が開裂し、カルボキシル末端基とビニルエステルが生成する。ビニルエステルは、さらに反応してアセトアルデヒドを脱離する。これにより熱分解劣化が進行していく。また、水、水蒸気による加水分解は、水分子のエステル結合部分への攻撃によって、カルボキシル基と水酸基とが形成され、ポリエステル鎖の***が起こり、加水分解劣化が進行していく。さらに、これらにより形成されたカルボキシル末端基は、ポリエステルの加水分解反応の触媒的な役割を担い、カルボキシル末端基量の増加に伴い、その加水分解速度を加速する。
【0005】
そこで、熱分解及び加水分解に対する対応策として、カルボキシル末端基量の少ないポリエステルとすることにより、フィラメントの耐湿熱性を改良する方法が採用されている。例えば、カルボジイミド化合物を添加し、カルボキシル末端基の封鎖を行うことによって、耐湿熱性の改善されたポリエステルフィラメントを得る方法が提案されている(特公平1− 15604号公報、特開平4−289221号公報、同8− 92817号公報等)。
【0006】
しかし、ポリエステルフィラメント中のカルボキシル末端基量を低減させるだけでは、耐湿熱性能を長期間にわたって持続させることは不可能であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた耐湿熱性能を長期間にわたって保持するポリエステルフィラメントの製造法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、この課題を解決するため鋭意検討の結果、特定条件を満たすポリエステルにモノカルボジイミド化合物を添加して溶融紡糸し、適切な条件で冷却固化し、延伸及び熱処理することにより、持続性のある優れた耐湿熱性能を示すポリエステルフィラメントが得られることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
すなわち、本発明の要旨は、次のとおりである。
次の工程を順次行うことを特徴とするポリエチレンテレフタレート又はこれを主体とするポリエステルからなるフィラメントの製造法。
(a) 溶融重合法によって相対粘度が1.25〜1.45、ジエチレングリコール結合含有量が 1.3重量%以下のプレポリマーを製造する工程、
(b) プレポリマーを固相重合して相対粘度が1.43以上 (ただし、プレポリマーの相対粘度よりも大) 、カルボキシル末端基量が20.0eq/t以下のポリエステルを製造する工程、
(c) ポリエステルに、モノカルボジイミド化合物 0.3〜2.0 重量%を添加して溶融紡糸し、溶融紡出したフィラメントを 0〜100 ℃のエチレングリコール浴で冷却固化し、相対粘度が1.40以上、カルボキシル末端基量が 5.0eq/t以下の未延伸フィラメントを得る工程、
(d) 未延伸フィラメントを延伸、熱処理する工程。
【0010】
本発明における相対粘度、カルボキシル末端基量及びジエチレングリコール結合含有量(DEG%という)は、次の方法で求められる値である。
(1) 相対粘度
フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし、濃度 0.5g/dl、温度20℃の条件下でウベローデ型粘度計を用いて測定する。
(2) カルボキシル末端基量
ポリエステルをベンジルアルコールに加熱溶解し、 0.1規定の水酸化カリウムベンジルアルコール溶液で滴定して求める。
(3) DEG%
1規定の水酸化ナトリウムメタノール溶液でポリエステルをアルカリ加水分解し、加水分解後の溶液についてガスクロマトグラフィーを用いて定量する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0012】
本発明におけるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート (PET) 又はこれを主体とし、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸、ドデカン二酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、3−ヒドロキシプロパン酸、4−ヒドロキシブタン酸、ε−カプロラクトン、4−ヒドロキシ安息香酸、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA等を少量共重合したものが用いられる。また、分子間架橋が可能な構造を有する不飽和ジカルボン酸、不飽和ジオール及び3官能以上の成分をポリエステルをゲル化させない範囲で共重合してもよい。
【0013】
本発明においては、固相重合を経て製造された、相対粘度が1.43以上で、カルボキシル末端基量が20.0eq/t以下、DEG%が 1.3重量%以下のポリエステルを溶融紡糸することが必要である。
【0014】
このようなポリエステルを得るには、まず、溶融重合法によって、相対粘度が1.25〜1.45、DEG%が 1.3重量%以下のプレポリマーを得る。この時、通常、耐熱剤として添加するリン化合物の添加量が適切でないとDEG%が増加し、耐湿熱性の悪化を引き起こすため、リン化合物の添加量は 0〜5.0 重量%とすることが必要である。
【0015】
次いで、このプレポリマーのペレットを固相状態で、減圧下又は不活性ガス流通下に加熱して固相重合を行い、ポリマー中に含有する低分子量成分の減少を行い、また、所定の相対粘度とカルボキシル末端基量のポリエステルとする。プレポリマーの相対粘度が適当でないと、トータルの重合時間が著しく長くなったり、固相重合後のポリエステルのカルボキシル末端基量を所定の範囲のものとすることが困難となるため、プレポリマーの相対粘度を上記の範囲とすることが必要である。
【0016】
また、DEG%は 1.3重量%以下にすることが必要であり、好ましくは 1.0重量%以下とすることが望ましい。DEG%が 1.3重量%を超えると、加水分解に対する耐性がエステル結合より弱いエーテル結合部分が多くなるため、耐湿熱性が低下すると共に、フィラメントの寸法安定性も悪化し、実用に適する糸質物性を発現することが困難となる。
【0017】
固相重合後のポリエステルは、相対粘度が1.43以上 (ただし、プレポリマーの相対粘度よりも大) のものであることが必要であり、この条件が満たされないと製糸性が悪化したり、糸質性能が不十分なものとなる。また、この相対粘度が1.43未満であると溶融紡糸して得られるフィラメントの相対粘度を1.40以上にすることが困難であり、フィラメントの相対粘度が1.40未満になると摩耗によってフィブリル化を起こす等、耐摩耗性が劣ったものとなり、実用に供することができない。
【0018】
なお、固相重合により相対粘度がプレポリマーよりも0.10〜0.40程度高くなるように固相重合の条件を選定することが好ましい。この固相重合によりポリエステルのカルボキシル末端基量が減少すると共に、オリゴマー等の不純物が除去される。
【0019】
また、固相重合後のポリエステルは、カルボキシル末端基量が20.0eq/t以下のものであることが必要である。この条件が満たされないと溶融紡糸して得られるフィラメントのカルボキシル末端基量を十分低減させることが困難であり、仮に、カルボキシル末端基量を低減させる末端基封鎖剤としてのモノカルボジイミド化合物を多量に添加することにより、カルボキシル末端基量を低減させることが可能であっても、モノカルボジイミド化合物を多量に添加すると、製糸性の悪化等の問題をひき起こす。
【0020】
さらに、溶融紡糸して得られるフィラメントのカルボキシル末端基量が 5.0eq/t以下となるようにすることが必要である。フィラメントのカルボキシル末端基量が 5.0eq/tより多いと、長期間の湿熱処理により糸質低下が顕著となり、目標とする耐湿熱性能が発現されない。
【0021】
本発明においては、このような固相重合を経て製造されたポリエステルを溶融紡糸するが、その際、モノカルボジイミド化合物を添加することが必要である。
【0022】
モノカルボジイミド化合物としては、次の一般式で表されるものが好ましく用いられる。
1−N=C=N−R2
式中、R1及びR2は、2、4及び6の位置の少なくとも一つに低級アルキル基を置換基として有するフェニル基である。
【0023】
このようなモノカルボジイミド化合物の具体例としては、N,N′−ビス(2,6−ジメチルフェニル)カルボジイミド、N,N′−ビス(2,6−ジエチルフェニル)カルボジイミド、N,N′−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、N,N′−ビス(2−イソプロピルフェニル)カルボジイミド等が挙げられる。
【0024】
モノカルボジイミド化合物の添加量は、 0.3〜2.0 重量%とすることが必要であり、この条件が満たされないと目標性能が発現されない。すなわち、この添加量が 0.3重量%未満であるとカルボキシル末端基の封鎖が不十分となり、耐湿熱性能が満足されず、 2.0重量%を超えると製糸性が悪化する。
【0025】
なお、モノカルボジイミド化合物の添加量は、溶融紡糸して得られるフィラメントのカルボキシル末端基量が 5.0eq/t以下となり、未反応のモノカルボジイミド化合物が少量残存する量とすることが必要である。
【0026】
また、糸質性能を悪化させない範囲で、原着剤、耐候剤、耐熱剤、改質剤等を含有させてもよい。
【0027】
溶融紡糸は、常法によって行うことができるが、紡糸温度は 350℃以下、好ましくは 310℃以下とすることが望ましい。紡糸温度が高すぎるとポリエステル及び添加物が熱分解を起こし、円滑な紡糸が困難になると共に、得られるフィラメントの糸質物性が劣ったものとなる。また、紡糸温度が高すぎるとポリエステルの熱分解反応に伴ってカルボキシル末端基が生成し、溶融紡糸時に末端基封鎖剤が多量に消費されてしまい、所望の性能が発揮されない。
【0028】
溶融紡糸に際しては、得られるフィラメントの相対粘度が1.40未満とならないように、紡糸温度や滞留時間を調整することが必要である。
【0029】
紡出されたフィラメントは、 0〜100 ℃、好ましくは20〜90℃のエチレングリコール浴で冷却固化される。冷却温度をあまり低くすると温度管理及び作業性等に困難をきたし、高すぎると冷却不足となり、最終的に得られるフィラメントの糸質性能が劣ったものとなる。工業的に最も扱いやすい冷却媒体は水であるが、水は比熱が大きいため、水を使用するとフィラメントが急激に冷却され、フィラメント中にボイドが形成されやすい。これに対して、エチレングリコールは、水に比べて比熱が小さいため、溶融状態のフィラメントをエチレングリコール浴で冷却することで、より温和な冷却が行われ、その結果、フィラメントはボイド等のない均一なものとなる。
【0030】
次いで、冷却固化したフィラメントは、一旦巻き取った後又は巻き取ることなく延伸される。延伸方法としては、延伸点の移動を起こさない65〜95℃の温度の液体中又は70〜150 ℃の気体中で 3.0〜6.0 倍の第一段延伸を行い、続いて第一段延伸よりも高温の 130〜270 ℃の温度の液体又は気体中で全延伸倍率が 5.0〜7.0 倍となるように第二段目以降の延伸を行う方法を採用することが望ましい。また、この際、全延伸倍率が第一段延伸倍率よりも高くなるように設定する。全延伸倍率が 5.0倍未満であると得られるフィラメントの糸質物性、特に直線強度が低くなりやすい。一方、全延伸倍率を 7.0倍より大きくすると繊維内での塑性変形に分子配向が対応できなくなるため、繊維中にミクロボイドが発生し、満足な性能を示すフィラメントが得られない。延伸温度が上記の範囲より低いと加熱不足となり、延伸斑及び糸切れが発生し、一方、延伸温度が高すぎるとフィラメントの融解及び熱劣化が起こり、好ましくない。
【0031】
また、延伸後、 150〜500 ℃の温度で 3.0〜15.0%の弛緩熱処理を行うことが望ましい。熱処理温度が 150℃より低いとフィラメントに対する熱処理効果が不十分となりやすく、熱処理時間にも関係するが 500℃より高くすると繊維表面でポリエステルの熱分解反応が起こり、目標とする糸質性能を示すフィラメントが得られない。また、弛緩率を 3.0%未満にすると得られるフィラメントは、熱収縮率の高いものとなり、実用に適さなくなり、15.0%を超える弛緩熱処理を行うと弛緩熱処理段階で糸のたるみが発生し、操業性が悪いと共に、目標の糸質性能を示さなくなる。
【0032】
【作用】
本発明の方法で得られるポリエステルフィラメントは、相対粘度が1.40以上、カルボキシル末端基量が 5.0eq/t以下、DEG%が1.3 重量%以下であり、モノカルボジイミド化合物を含有しているので、耐久性のある優れた耐湿熱性を示す。
本発明においては、低カルボキシル末端基量、低DEG%のポリエステルを用い、これにやや過剰のモノカルボジイミド化合物を添加して溶融紡糸するので、低カルボキシル末端基量のフィラメントが得られると共に、加水分解が抑制され、長期にわたり優れた耐湿熱性能を示す。また、加水分解に対する耐性の弱いエーテル結合部分が少ないため、フィラメントは長期間にわたる耐湿熱性能を示すものと認められる。
また、紡出糸の冷却条件を適正化することで、フイラメントの内部構造が耐湿熱劣化性を有するものとなるものと認められる。
【0033】
【実施例】
次に、実施例によって本発明を具体的に説明する。
なお、糸質測定はJIS L1013 に準じて行った。また、耐湿熱性能はフィラメントサンプルを 120℃の飽和水蒸気で10日間処理した後の未処理サンプルに対する強力保持率で評価した。
【0034】
実施例1
平均重合度7のPETオリゴマー50kgを重縮合反応槽に仕込み、重縮合触媒として三酸化アンチモンをポリエステルを構成する酸成分1モルに対して2×10-4モルと、平均粒径が 0.5μm の二酸化チタンの34重量%エチレングリコール溶液を二酸化チタンの量が得られるポリエステル全体に対して0.43重量%となる量で添加した。その後、 280℃で1時間かけて 0.1トルに減圧し、その状態で1時間重縮合反応を行い、払い出してペレット化した。
得られたプレポリマーペレットは、相対粘度1.34、カルボキシル末端基量30.9eq/t、DEG%1.29重量%であった。
このペレットを減圧下、 220℃で20時間固相重合し、相対粘度1.55、カルボキシル末端基量15.8eq/tの固相重合ペレットを得た。
この固相重合ペレットに 1.8重量%のN,N′−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミドを添加して溶融紡糸した。
溶融紡糸は、エクストルーダー型紡糸装置を使用し、紡糸温度 295℃で、孔径 2.0mmの紡糸孔を有する紡糸用口金を使用して行い、紡出フィラメントを70℃のエチレングリコール浴中で冷却し、未延伸糸を得た。この未延伸糸を90℃の水浴中で4.00倍の第一段階目の延伸を行い、次いで 250℃の熱風雰囲気下で1.35倍に第二段階目の延伸を行い、全延伸倍率を5.40倍とした。引き続いて 400℃の熱風雰囲気下で10%の弛緩熱処理を行い、モノフィラメントを得た。
【0035】
実施例2〜3
原料ポリエステル又はモノカルボジイミド化合物の添加量を表1のように変更した以外は実施例1と同様にしてモノフィラメントを得た。
【0036】
実施例4
実施例1と同様にして得られたプレポリマーペレットを減圧下、 220℃で14時間固相重合し、相対粘度1.45、カルボキシル末端基量17.5eq/tの固相重合ペレットを得た。
この固相重合ペレットに 1.8重量%のN,N′−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミドを添加し、実施例1と同様にして溶融紡糸し、冷却固化した後、第一段目延伸倍率を3.32倍、第二段目延伸倍率を1.63倍、全延伸倍率を5.40倍とした以外は実施例1と同様にして延伸、熱処理してモノフイラメントを得た。
【0037】
実施例5〜6
原料ポリエステル又はモノカルボジイミド化合物の添加量を表1のように変更した以外は実施例4と同様にしてモノフィラメントを得た。
【0038】
比較例1
冷却浴を水にした以外は実施例1と同様な方法でモノフィラメントを得た。
【0039】
比較例2〜5
原料ポリエステル又はモノカルボジイミド化合物の添加量を表1のように変更した以外は実施例1と同様にしてモノフィラメントを得た。
【0040】
上記の実施例及び比較例で得られたモノフィラメントの糸質性能等を表1に示す。(表1において、「COOH量」はカルボキシル末端基量、「EG」はエチレングリコールを表す。)
【0041】
【表1】
Figure 0003825521
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、優れた耐湿熱性能を長期間にわたって保持するポリエステルフィラメントの製造方法が提供される。そして、この方法で得られるポリエステルフィラメントは、産業資材用、特に抄紙用カンバス糸、ベルト布等として好適である。

Claims (1)

  1. 次の工程を順次行うことを特徴とするポリエチレンテレフタレート又はこれを主体とするポリエステルからなるフィラメントの製造法。
    (a) 溶融重合法によって相対粘度が1.25〜1.45、ジエチレングリコール結合含有量が 1.3重量%以下のプレポリマーを製造する工程、
    (b) プレポリマーを固相重合して相対粘度が1.43以上 (ただし、プレポリマーの相対粘度よりも大) 、カルボキシル末端基量が20.0eq/t以下のポリエステルを製造する工程、
    (c) ポリエステルに、モノカルボジイミド化合物 0.3〜2.0 重量%を添加して溶融紡糸し、溶融紡出したフィラメントを 0〜100 ℃のエチレングリコール浴で冷却固化し、相対粘度が1.40以上、カルボキシル末端基量が 5.0eq/t以下の未延伸フィラメントを得る工程、
    (d) 未延伸フィラメントを延伸、熱処理する工程。
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