JP3820471B2 - 重合可能な組成物および重合方法 - Google Patents

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Description

本発明はジシクロペンタジエン(DCPD)単独または少なくとも1種の緊張した(gespannten)シクロオレフィンとの混合物およびルテニウムホスフィンとオスミウムホスフィンとの群から選んだ一成分触媒からなる組成物、ジシクロペンタジエンの熱メタセシス重合(thermischen Metathesepolymerisation)方法、被覆された物質、およびジシクロペンタジエンと少なくとも1種の緊張したシクロオレフィンとからなる線状または架橋したコポリマーに関する。
触媒量の金属化合物を使用し熱により誘導される開環メタセシス重合(Ringoffunungs-Methatheses-Polymerisation)は既に以前から公知であり、度々文献に記載されている[例えばIvin, K. J., Olefin metathesis, 1−12, Academic Press, London(1983)参照]。このようなポリマーは工業的に製造され、例えばVestenamera▲R▼として市場で入手することができる。
Feldman等[Feldman,J., Schrock,R.R., in:Lippard,S.J.(Hrsg.), Progress in Inorganic Chemistry 39:1−74(1991)]は単独では弱いがルイス酸と一緒にすると有効なシクロオレフィン重合用熱触媒について述べている。
WO93/13171号明細書には、少なくとも1個のポリエンリガンドを有するカルボニル基含有モリブデン−およびタングステン化合物ならびにルチニウム−およびオスミウム化合物を基材とする緊張した(gespannten)シクロオレフィン、特にノルボルネンおよびノルボルネン誘導体の熱メタセシス重合および光活性化された,メタセシス重合用の空気−および水安定性一成分および二成分触媒が記載されている。他の多環式、特に非縮合多環式シクロオレフィンは記載されていない。使用するルテニウム化合物の一成分触媒すなわち[Ru(クメン)Cl22および[(C66Ru(CH3CN)2Cl]+PF5 -はUV−照射によって活性化することができる。しかしながらノルボルネンとの組成物の貯蔵安定性は全く不充分である。これらの触媒は公知の二成分触媒と置き換えても不充分なものでしかない。
Demonceau等[Demonceau,A., Noels, A.F., Saive,E., Hubert,A.J., J.Mol.Catal. 76:123-132(1992)]はノルボルネン、縮合したポリシクロオレフィンの開環メタセシス重合用熱触媒として(C6533PRuCl2、(C6533PRuHClおよび(p−クメン)RuCl2P(C6113を記載している。これらの触媒は非常に活性が低いので工業的製造には目的を達成できなかった。従ってジアゾエステルの添加により活性を高めることが提案された。また(p−クメン)RuCl2P(C6113のみは60℃で比較的短時間でノルボルネンを重合できることが述べられている。その他のモノマーとして更にシクロオクテンが記載されている。メタセシス重合に対してその他のシクロオレフィンについては記載されていない。
WO93/20111号明細書には、ホスフィンリガンドを有するオスミウム−およびルテニウム化合物、例えば[(H563P]2Cl2=CH−CH=C(C652が緊張したシクロオレフィンの開環メタセシス重合用の純粋な熱触媒として記載されていて、その際にシクロジエン例えばジシクロペンタジエンは触媒抑制剤として作用し、重合することができない。この触媒は製造が困難であって湿分に対して余り安定でないので、この触媒を有する組成物の貯蔵および加工には特別な保護手段をとらなければならない。
Tanielan等[Tanielan, C., Kieffer, R., Harfouth, A.,テトラヒドロン・レター52:4589〜4592(1977)]はルテニウム化合物RuCl2[P(C6533がジシクロペンタジエンによって不活性化され熱メタセシス重合によりポリマーが生成しないことを述べている。
驚くべきことにカルベン非含有(carbenfreie)ルテニウム(II)−またはオスミウム(II)−ホスフィン触媒を使用するときにジシクロペンタジエンを一成分触媒により熱メタセシス重合できることがわかった。更に、重合を適当な溶剤中で行うときに線状ポリシクロペンタジエンを製造することができ、また重合をそのまま行うときに架橋ポリマーの得られることがわかった。また、重合が合成樹脂添加物例えば充填剤の存在下でも行われ、優れた物理的および機械的性質を有する成形体、箔(フィルム)または被覆の得られることがわかった。また、DCPDおよびカルベン非含有ルテニウム(II)−またはオスミウム(II)−ホスフィン触媒からなる組成物が空気−および湿分安定性であり、従って、場合により光の遮断下で高い貯蔵安定性を示し、重合のために特別な保護措置を必要とせず、このことは加工の際に著しく有利なことがわかった。更に、DCPDはこの触媒をコモノマーとして緊張したシクロオレフィンと共に使用すると共重合できることもわかった。従って所定の性質を変性して所望の使用目的に適合させることができる。
本発明の対象は、(a)ジシクロペンタジエン単独または緊張したシクロオレフィンとの混合物および(b)一成分触媒としての、少なくとも1個のホスフィン基および金属に結合された合計2〜5個のリガンドを含有し、かつ電荷平衝のための酸アニオンを含有している、触媒量の少なくとも1種のカルベン非含有2価カチオン性ルテニウム−またはオスミウム化合物からなる組成物である。
合計とは本発明の範囲内においてホスフィン基とリガンドとの合計を意味する。ルテニウム−およびオスミウム化合物は合計2個または3個のリガンドを含有しているのが好ましい。
ホスフィン基は好ましくは第3ホスフィンおよびホスフィット、特に3〜40個、好ましくは3〜30個、そして特に好ましくは3〜24個の炭素原子を有するホスフィンである。

Figure 0003820471
のジシクロペンタジエンは公知の市販されているシクロベンタジエンの二量体である。しかしながらジシクロペンタジエンはシクロペンタジエンと更にディールス・アルダー付加物を生成し、すなわちオリゴマーを生成し、これは同様に使用することができる。従って本発明によれば、純粋なジシクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンのオリゴマーまたはそれらの混合物を組成物に使用することができる。オリゴマーは式
Figure 0003820471
(式中、pは1〜100、好ましくは1〜50、より好ましくは1〜20、そして特に好ましくは1〜10の数である)
で表わすことができる。
本発明の組成物中においてコモノマーとして含有することのできる緊張したシクロオレフィンは多数のものが公知である。
環式オレフィンは例えば2〜4個の環を有する単環式または多環式の縮合および/または架橋した環系であって、これらの環は未置換かまたは置換されていて1個またはそれ以上の環および/または縮合した芳香族またはヘテロ芳香族環、例えばo−フェニレン、o−ナフチレン、o−ピリジニレンまたはo−ピリミジニレン中に例えばO、S、NまたはSiのようなヘテロ原子を含有していてもよい。個々の環式環は3〜16個、好ましくは3〜12個、そして特に好ましくは3〜8個の環構成員を含有することができる。環式オレフィンは環の大きさにより好ましくは2〜4個の非芳香族性二重結合を更に含有していてもよい。環置換基は不活性、すなわちルテニウム−およびオスミウム化合物の化学的安定性に影響しないようなものである。シクロオレフィンは緊張した環または環系のものである。
環式オレフィンが1個以上の二重結合、例えば2〜4個の二重結合を有しているとき、反応条件、選択したモノマーおよび触媒量に依存して架橋ポリマーが生成する。
縮合した脂環式環は好ましくは3〜8個、より好ましくは4〜7個、そして特に好ましくは5個または6個の環炭素原子を含有している。
本発明の方法の好ましい実施態様においてシクロオレフィンは式(I)
Figure 0003820471
(式中、Q1は少なくとも1個の炭素原子を含有し、−CH=CQ2−基と一緒になって少なくとも3員の脂環式環を形成する基であり、この環はケイ素、リン、酸素、窒素およびイオウからなる群から選んだ1個またはそれ以上のヘテロ原子を場合により含有し、未置換かまたはハロゲン、=O、−CN、−NO2、R123Si(O)u−、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M11/2、−SO3(M11/2、−PO3(M11/2、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のヒドロキシアルキル基、炭素原子数1ないし20のハロゲンアルキル基、炭素原子数1ないし6のシアノアルキル基、炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数6ないし16のアリール基、炭素原子数7ないし16のアラルキル基、炭素原子数3ないし6のヘテロシクロアルキル基、炭素原子数3ないし16のヘテロアリール基、炭素原子数4ないし16のヘテロアラルキル基またはR4−X−によって置換されており;または2個の隣接炭素原子が−CO−O−COまたは−CO−NR5−CO−によって置換されており;または場合により脂環式環の隣接炭素原子に脂環式、芳香族またはヘテロ芳香族環が縮合しており、これらの環は未置換かまたはハロゲン、−CN、−NO2、R678Si−(O)u−、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M11/2、−SO3(M11/2、PO3(M11/2、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のハロゲンアルキル基、炭素原子数1ないし20のヒドロキシアルキル基、炭素原子数1ないし6のシアノアルキル基、炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数6ないし16のアリール基、炭素原子数7ないし16のアラルキル基、炭素原子数3ないし6のヘテロシクロアルキル基、炭素原子数3ないし16のヘテロアリール基、炭素原子数4ないし16のヘテロアラルキル基またはR13−X1−によって置換されており;
XおよびX1は互いに独立して−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO2−、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NR5−、−NR10C(O)−、−SO2−O−または−O−SO2−であり;
1、R2およびR3は互いに独立して炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のパールフルオルアルキル基、フェニル基、またはベンジル基であり;
4およびR13は独立して炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のハロゲンアルキル基、炭素原子数1ないし20のヒドロキシアルキル基、炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数6ないし16のアリール基、炭素原子数7ないし16のアラルキル基であり、
5およびR10は互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基であって、ここでアルキル基は未置換かまたは炭素原子数1ないし12のアルコキシ基または炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基によって置換されており、
6、R7およびR8は互いに独立して炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のパールフルオルアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり、
Mはアルカリ金属であり、M1はアルカリ土類金属であり;
uは0または1であり、
ここでQ1と共に形成された脂環式環は場合により更に非芳香族性二重結合を含有しており、
2は水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のハロゲンアルキル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、ハロゲン、−CN、R11−X2−であり、
11は炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のハロゲンアルキル基、炭素原子数1ないし20のヒドロキシアルキル基、炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数6ないし16のアリール基または炭素原子数7ないし16のアラルキル基であり、
2は−C(O)−O−または−C(O)−NR12−であり;
12は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり、
ここで前記シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基およびヘテロアラルキル基は未置換かまたは炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、−NO2−、−CNまたはハロゲンによって置換されていて、前記ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基およびヘテロアラルキル基のヘテロ原子は−O−、−S−、−NR9−および−N=からなる群から選ばれるものとし;ならびに
9は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基である)で表わされるものである。
縮合した脂環式環は好ましくは3〜8個、より好ましくは4〜7、そして特に好ましくは5個または6個の環炭素原子を含有している。
式(I)の化合物において不斉中心が存在するときには、その化合物は光学異性体の形をとることができる。式(I)のいくつかの化合物は互変異性体の形(例えばケト−エノール互変異性体)をとることができることになる。脂肪族性C=C二重結合が存在するときには、幾何異性体(E−型またはZ−型)をとることができる。更に、エキソ−エンド配置をとることもできる。従って、式(I)はエナンチオマー、タウトマー、ジアステレオマー、E/Z異性体またはそれらの混合物の形で存在する可能なすべての立体異性体を包含する。
置換基の定義においてアルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は直鎖状または枝分れ状のものである。同じことがアルキルオキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基およびその他のアルキル含有基のアルキル部分にも適用される。これらのアルキル基は好ましくは1〜12個、より好ましは1〜8個、そして特に好ましくは1〜4個の炭素原子を含有している。これらのアルケニル基およびアルキニル基は好ましくは2〜12個、より好ましくは2〜8個、そして特に好ましくは2〜4個の炭素原子を含有している。
アルキル基は例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、第2ブチル基、第3ブチル基、および種々の異性体ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基およびエイコシル基である。
ヒドロキシアルキル基は例えばヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシイソプロピル基、1−ヒドロキシ−n−プロピル基、2−ヒドロキシ−n−ブチル基、1−ヒドロキシイソブチル基、1−ヒドロキシ−第2ブチル基、1−ヒドロキシ−第3ブチル基および種々の異性体ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基およびエイコシル基である。
ハロゲンアルキル基は例えばフルオルメチル基、ジフルオルメチル基、トリフルオルメチル基、クロルメチル基、ジクロルメチル基、トリクロルメチル基、2,2,2−トリフルオルエチル基、2−フルオルエチル基、2−クロルエチル基、2,2,2−トリクロルエチル基、およびハロゲン化、特にフッ素化または塩素化されたアルカン例えばイソプロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、第2ブチル基、第3ブチル基、および種々の異性体ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基およびエイコシル基である。
アルケニル基は例えばプロペニル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソブテニル基、n−ペンタ−2,4−ジエニル基、3−メチル−ブト−2−エニル基、n−オクト−2−エニル基、n−ドデセ−2−エニル基、イソドデセニル基、n−オクタデセ−2−エニル基、n−オクタデセ−4−エニル基である。
シクロアルキル基は好ましくは炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、特に炭素原子数5または炭素原子数6のシクロアルキル基である。幾つかの例を挙げるとシクロプロピル基、ジメチルシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基およびシクロオクチル基である。
シアノアルキル基は例えばシアノメチル基(メチルニトリル)、シアノエチル基(エチルニトリル)、1−シアノイソプロピル基、1−シアノ−n−プロピル基、2−シアノ−n−ブチル基、1−シアノイソブチル基、1−シアノ第2ブチル基、1−シアノ第3ブチル基、および種々の異性体シアノペンチル基およびシアノヘキシル基である。
アラルキル基は好ましくは7〜12個の炭素原子、特に好ましくは7〜10個の炭素原子を含有している。例えばベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、α−メチルベンジル基、フェンブチル基またはα,α−ジメチルベンジル基である。
アリール基は好ましくは6〜10個の炭素原子を含有している。例えばフェニル基、ペンタリン、インデン、ナフタリン、アズリンまたはアントラセンが挙げられる。
ヘテロアリール基は好ましくは4個または5個の炭素原子と、O、SおよびNからなる群から選んだ1個または2個のヘテロ原子とを含有している。例えばピロール、フラン、チオフェン、オキサゾール、チアゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドール、プリンまたはキノリンが挙げられる。
ヘテロシクロアルキル基は好ましくは4個または5個の炭素原子と、O、SおよびNからなる群から選んだ1個または2個のヘテロ原子を含有している。例えばオキシラン、アジリン、1,2−オキサチオラン、ピラゾリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、テトラヒドロフランまたはテトラヒドロチオフェンが挙げられる。
アルコキシ基は例えばメトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、i−ブチルオキシ基、第2ブチルオキシ基およびt−ブチル基である。
アルカリ金属は本発明の範囲内においてリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウム、そして特にリチウム、ナトリウムおよびカリウムを意味する。
アルカリ土類金属は本発明の範囲内においてベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウム、そして特にマグネシウムおよびカルシウムを意味する。上記定義においてハロゲンはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素、好ましくはフッ素、塩素、臭素を意味する。
本発明方法において、特に適している式(I)の化合物はQ2が水素原子であるものである。
更に、重合のためには式(I)においてQ1が−CH=CQ2−基と一緒になって形成する脂環式環は3〜16個、好ましくは3〜12個、そして特に好ましくは3〜8個の環炭素原子を含有し、この環が単環式、二環式、三環式または四環式環系であるような化合物が好ましい。
本発明の方法は、特に有利には、式(I)(式中、Q1は少なくとも1個の炭素原子を含有し、−CH=CQ2−基と一緒になって3〜20員の脂環式環を形成する基であり、この環はケイ素、酸素、窒素およびイオウからなる群から選んだ1個またはそれ以上のヘテロ原子を含有し、未置換かまたはハロゲン、=O、−CN、−NO2、R123Si−(O)u−、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M11/2、−SO3(M11/2、−PO3(M11/2、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のハロゲンアルキル基、炭素原子数1ないし12のヒドロキシアルキル基、炭素原子数1ないし4のシアノアルキル基、炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし12のアラルキル基、炭素原子数3ないし6のヘテロシクロアルキル基、炭素原子数3ないし12のヘテロアリール基、炭素原子数4ないし12のヘテロアラルキル基またはR4−X−によって置換されており;または基Q1中の2個の隣接炭素原子が−CO−O−CO−または−CO−NR5−CO−によって置換されており;または場合により隣接炭素原子に脂環式、芳香族またはヘテロ芳香族環が縮合しており、これらの環は未置換かまたはハロゲン、−CN、−NO2、R678Si−、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M11/2、−SO3(M11/2、−PO3(M11/2、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のハロゲンアルキル基、炭素原子数1ないし12のヒドロキシアルキル基、炭素原子数1ないし4のシアノアルキル基、炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし12のアラルキル基、炭素原子数3ないし6のヘテロシクロアルキル基、炭素原子数3ないし12のヘテロアリール基、炭素原子数4ないし12のヘテロアラルキル基またはR13−X1−によって置換されており;
XおよびX1は互いに独立して−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO2−、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NR5−、−NR10−C(O)−、−SO2−O−または−O−SO2−であり;
1、R2およびR3は互いに独立して炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のパーフルオルアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
Mはアルカリ金属であり、
1はアルカリ土類金属であり;
4およびR13は互いに独立して炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のハロゲンアルキル基、炭素原子数1ないし12のヒドロキシアルキル基、炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、炭素原子数7ないし12のアラルキル基であり;
5およびR10は互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり、ここでアルキル基は未置換かまたは炭素原子数1ないし6のアルコキシ基または炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基によって置換されており;
6、R7およびR8は互いに独立して炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のパーフルオルアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり、
uは0または1であり;
ここでQ1と共に形成された脂環式環は場合により更に非芳香族性二重結合を含有しており;
2は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のハロゲンアルキル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、ハロゲン、−CN、R11−X2であり;
11は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のハロゲンアルキル基、炭素原子数1ないし12のヒドロキシアルキル基、炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基、炭素原子数6ないし12のアリール基または炭素原子数7ないし12のアラルキル基であり;X2は−C(O)−O−または−C(O)−NR12−であり;
12は水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
ここでシクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基およびヘテロアラルキル基は未置換かまたは炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、−NO2、−CNまたはハロゲンによって置換されており、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基およびヘテロアラルキル基のヘテロ原子は−O−、−S−、−NR9−および−N=からなる群から選ばれ;
9は水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基、フェニル基、またはベンジル基である)
で表わされる化合物を用いて行われる。
これらの群の化合物のうちで式(I)
(式中、Q1は少なくとも1個の炭素原子を含有し、−CH=CQ2−基と一緒になって3〜10員の脂環式環を形成する基であり、この環はケイ素、酸素、窒素およびイオウからなる群から選んだ1個のヘテロ原子を含有し、未置換かまたはハロゲン、−CN、NO2、R123Si−、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M11/2、−SO3(M11/2、−PO3(M11/2、炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のハロゲンアルキル基、炭素原子数1ないし6のヒドロキシアルキル基、炭素原子数1ないし4のシアノアルキル基、炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基またはR4−X−によって置換されており;または隣接炭素原子に場合により脂環式、芳香族またはヘテロ芳香族環が縮合しており、これらの環は未置換かまたはハロゲン、−CN、NO2、R678Si−、−COOM、−SO3M、−PO3M、−COO(M11/2、−SO3(M11/2、−PO3(M11/2、炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のハロゲンアルキル基、炭素原子数1ないし6のヒドロキシアルキル基、炭素原子数1ないし4のシアノアルキル基、炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基またはR13−X−によって置換されており;
1、R2およびR3は互いに独立して炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のパーフルオルアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
Mはアルカリ金属であり、M1はアルカリ土類金属であり;
4およびR13は互いに独立して炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のハロゲンアルキル基、炭素原子数1ないし6のヒドロキシアルキル基または炭素原子数3ないし6のシクロアルキル基であり;
XおよびX1は互いに独立して−O−、−S−、−CO−、−SO−または−SO2−であり;
6、R7およびR8は互いに独立して炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のフルオルアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
2は水素原子である)
で表わされる化合物が好ましい。
本発明方法はノルボルネンおよびノルボルネン誘導体の重合に特に適している。これらのノルボルネン誘導体のうちで式(II)
Figure 0003820471
(式中、X3は−CHR16−、酸素またはイオウであり;
14およびR15は互いに独立して水素原子、−CN、トリフルオルメチル基、(CH33Si−O−、(CH33Si−または−COOR17であり;
16およびR17は互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基である)で表わされる化合物、または式(III)
Figure 0003820471
(式中、X4は−CHR19−、酸素またはイオウであり;
19は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
18は水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基またはハロゲンである)
で表わされる化合物、または式(IV)
Figure 0003820471
(式中、X5は−CHR22−、酸素またはイオウであり;
22は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
20およびR21は互いに独立して水素原子、CN、トリフルオルメチル基、(CH33Si−O−、(CH33Si−または−COOR23であり;
23は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基である)で表わされる化合物、または式(V)
Figure 0003820471
(式中、X6は−CHR24−、酸素またはイオウであり;
24は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
Yは酸素または
Figure 0003820471
であり、ならびに
25は水素原子、メチル基、エチル基またはフェニル基である)
で表わされる化合物が特に好ましい。
次の化合物は本発明の重合方法に特に良く適していて、二環式および多環式系にデイールス・アルダー反応によって得られる:
Figure 0003820471
Figure 0003820471
Figure 0003820471
Figure 0003820471
本発明によれば炭素原子および水素原子だけを含有しているモノマーおよびコモノマーを使用するのが好ましい。
コモノマーシクロオレフィンは組成物中に存在するモノマーに対して0.01〜99重量%、好ましくは0.1〜95重量%、より好ましくは1〜90重量%、そして特に好ましくは5〜80重量%の量で含有することができる。コモノマーとしてのノルボルネンは例えば20〜60重量%の量で含有されているのが特に好ましい。
本発明により使用されるルテニウム−およびオスミウム化合物において、モノホスフィンは1個、2個または3個、そしてジホスフィンは1個が金属原子に結合含有され得る。ルテニウム−およびオスミウム触媒では好ましくは1〜4個、より好ましくは1〜3個そして特に好ましくは2個のリガンドが結合されている。ホスフィンリガンドは好ましくは式(VI)および(VIa)
PR262728 (VI)
2627P−Z1−PR2627 (VIa)
(式中、R26、R27およびR28は互いに独立してH、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のアルコキシ基、未置換かまたは炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のハロゲンアルキル基または炭素原子数1ないし6のアルコキシ基によって置換された炭素原子数4ないし12シクロアルキル基またはシクロアルコキシ基、または未置換かまたは炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のハロゲンアルキル基または炭素原子数1ないし6のアルコキシ基によって置換された炭素原子数6ないし16のアリール基または炭素原子数6ないし16のアリールオキシ基、または未置換かまたは炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のハロゲンアルキル基または炭素原子数1ないし6のアルコキシ基によって置換された炭素原子数7ないし16のアラルキル基または炭素原子数7ないし16のアラルキルオキシ基であり;基R26とR27が一緒になって未置換かまたは炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のハロゲンアルキル基または炭素原子数1ないし6のアルコキシ基によって置換されたテトラ−またはペンタメチレン基、またはテトラ−またはペンタメチレンジオキシル基を意味し、または未置換かまたは炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のハロゲンアルキル基または炭素原子数1ないし6のアルコキシ基によって置換されていて1個または2個の1,2−フェニレン基と縮合したテトラ−またはペンタメチレン基、またはテトラ−またはペンタメチレンジオキシル基であるか、または未置換かまたは炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数1ないし6のハロゲンアルキル基または炭素原子数1ないし6のアルコキシ基によって置換されていて1,2−位および3,4−位で1,2−フェニレン基と縮合したテトラメチレンジオキシル基であり;R28は前記の意味を持ち;
1は直鎖状または枝分れ状の未置換または炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換された炭素原子数2ないし12のアルキレン基、未置換かまたは炭素原子数1ないし4のアルキル基または炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換された4〜8個の炭素原子を有する1,2−または1,3−シクロアルキレン基、または未置換かまたは炭素原子数1ないし4のアルキル基または炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換された5個または6個の環構成員およびOまたはNの群から選んだ1個のヘテロ原子を有する1,2−または1,3−へテロシクロアルキレン基である。)
で表わされるものである。
基R26、R27およびR28は好ましくは同じ基である。更に立体的効果の大きい(Sterisch anspruchsvolle)基、例えば枝分れ状、特にα−枝分れ状アルキル基またはアルコキシ基、または環式基が好ましい。
26、R27およびR28はアルキル基としては直鎖状または枝分れ状であって好ましくは1〜12個、より好ましくは1〜8個、そして特に好ましくは1〜6個の炭素原子を含有している。アルキル基は例えばメチル基、エチル基、n−およびi−プロピル基、n−、i−およびt−ブチル基、そしてペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基およびエイコシル基の異性体である。好ましい例はメチル基、エチル基、n−およびi−プロピル基、n−、i−およびt−ブチル基、1−、2−または3−ペンチル基および1−、2−、3−または4−ヘキシル基である。
26、R27およびR28はアルコキシ基としては直鎖状または枝分れ状であって好ましくは1〜12個、より好ましくは1〜8個、そして特に好ましくは1〜6個の炭素原子を含有している。アルコキシ基の例はメトキシ基、エトキシ基、n−およびi−プロピルオキシ基、n−、i−およびt−ブチルオキシ基、およびペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基およびエイコシルオキシ基の異性体である。好ましい例はメトキシ基、エトキシ基、n−およびi−プロピルオキシ基、n−、i−およびt−ブチルオキシ基、1−、2−または3−ペンチルオキシ基および1−、2−、3−または4−ヘキシルオキシ基である。
26、R27およびR28が置換されているときは、置換基は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のハロゲンアルキル基または炭素原子数1ないし4のアルコキシ基が好ましい。ハロゲンは好ましくは塩素そしてより好ましくはフッ素である。好ましい置換基の例はメチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基およびトリフルオルメチル基である。R26、R27およびR28は好ましくは一ないし三置換されている。
26、R27およびR28がシクロアルキル基を意味するときには好ましくは炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基そして特に炭素原子数5−または炭素原子数の6シクロアルキル基である。幾つかの例を挙げるとシクロブチル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、そして特にシクロペンチル基およびシクロヘキシル基である。置換されたシクロアルキル基の例はメチル−、ジメチル−、トリメチル−、メトキシ−、ジメトキシ−、トリメトキシ−、トリフルオルメチル−、ビストリフルオルメチル−、およびトリストリフルオルメチルシクロペンチル基および−シクロヘキシル基である。
26、R27およびR28がシクロアルキルオキシ基を意味するときには好ましくは炭素原子数5ないし8のシクロアルキルオキシ基、そして特に炭素原子数5−または炭素原子数6シクロアルキルオキシ基である。幾つかの例を挙げるとシクロブチルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、シクロオクチルオキシ基、そして特にシクロペンチルオキシ基およびシクロヘキシルオキシ基である。置換されたシクロアルキル基の例はメチル−、ジメチル−、トリメチル−、メトキシ−、ジメトキシ−、トリメトキシ−、トリフルオルメチル−、ビストリフルオルメチル−、およびトリストリフルオルメチルシクロペンチルオキシ基および−シクロヘキシルオキシ基である。
26、R27およびR28がアリール基を意味するときには好ましくは炭素原子数6ない12のアリール基、そして特に好ましくはフェニル基またはナフチル基である。置換されたアリール基の例はメチル−、ジメチル−、トリメチル−、メトキシ−、ジメトキシ−、トリメトキシ−、トリフルオルメチル−、ビストリフルオルメチル−、およびトリストリフルオルメチルフェニル基である。
26、R27およびR28がアリールオキシ基を意味するときには好ましくは炭素原子数6ない12のアリールオキシ基、そして特に未置換かまたは置換されたフェニルオキシ基またはナフチルオキシ基である。置換されたアリールオキシ基の例はメチル−、ジメチル−、トリメチル−、メチルイソプロピル−、イソプロピル−、ジイソプロピル−、トリイソプロピル−、第3ブチル−、メチル第3ブチル−、ジ第3ブチル−、トリ第3ブチル−、メトキシ−、ジメトキシ−、トリメトキシ−、トリフルオルメチル−、ビストリフルオルメチル−およびトリストリフルオルメチルフェニルオキシ基である。
26、R27およびR28がアラルキル基を意味するときには、アラルキル基中のアルキレン基が好ましくはメチレン基であるような炭素原子数7ない13のアラルキル基が好ましい。特に好ましいアラルキル基はベンジル基である。置換されたアラルキル基の例はメチル−、ジメチル−、トリメチル−、メトキシ−、ジメトキシ−、トリメトキシ−、トリフルオルメチル−、ビストリフルオルメチル−、およびトリストリフルオルメチルベンジル基である。
26、R27およびR28がアラルキルオキシ基を意味するときには、アラルキルオキシ基中のアルキレン基が好ましくはメチレン基であるような未置換かまたは置換された炭素原子数7ない13のアラルキルオキシ基が好ましい。特に好ましいアラルキルオキシ基は未置換かまたは置換されたベンジルオキシ基である。置換されたアラルキルオキシ基の例はメチル−、ジメチル−、トリメチル−、メトキシ−、ジメトキシ−、トリメトキシ−、トリフルオルメチル−、ビストリフルオルメチル−、およびトリストリフルオルメチルベンジルオキシ基である。
リン原子に結合し、場合により置換されまたは縮合したテトラ−およびペンタメチレン基の例は次式のものである:
Figure 0003820471
他の適しているホスフィンは6〜8個の環炭素原子を有し=PRa基によって架橋されたシクロアリフェート、例えば次式のものである:
Figure 0003820471
(式中、Raは炭素原子数1ないし6のアルキル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、未置換かまたは1個または2個のアルキル基によって置換されたフェニル基である。)
直鎖状または枝分れ状アルキレン基としてのZ1は好ましくは2〜6個の炭素原子を有する1,2−アルキレン基または1,3−アルキレン基、例えばエチレン基、1,2−プロピレン基または1,2−ブチレン基である。
シクロアルキレン基としてのZ1の例は1,2−および1,3−シクロペンチレン基および1,2−または1,3−シクロヘキシレン基である。ヘテロシクロアルキレン基としてのZ1の例は1,2−および1,3−ピロリジン、1,2−および1,3−ピペリジン、および1,2−および1,3−テトラヒドロフランである。
好ましい実施態様においてホスフィンリガンドは式(VI)(式中、R26、R27およびR28は互いに独立してH、炭素原子数1ないし6のアルキル基、未置換かまたは炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換されたシクロペンチル基またはシクロヘキシル基、または未置換かまたは炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、またはトリフルオルメチル基によって置換されたフェニル基、または未置換かまたは炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、またはトリフルオルメチル基によって置換されたベンジル基である)で表わされる。式(VI)のホスフィンリガンドの特に好ましい例は
(C65)H2P、
(3−CH3−6−t−C49−C633P、
(3−CH3−6−t−C49−C633P、PH3
(2,6−ジ−t−C49−C633P、
(2,3−ジ−t−C49−C633P、
(2,4−ジ−t−C49−C633P、
(2,4−ジ−CH3−C633P、(2,6−ジ−CH3−C633P、
(2−CH3−6−t−C49−C633P、(CH33P、
(2−i−C37−C643P、(3−i−C37−C643P、
(4−i−C37−C643P、(2−n−C49−C643P、
(3−n−C49−C643P、(4−n−C49−C643P、
(2−i−C49−C643P、(3−i−C49−C643P、
(4−i−C49−C643P、(2−t−C49−C643P、
(3−t−C49−C643P、(4−t−C49−C643P、
(4−C25−C643P、(3−n−C37−C643P、
(2−n−C37−C643P、(4−n−C37−C643P、
(C252HP、(3−CH3−C643P、(4−CH3−C643P、(2−C25−C643P、(3−C25−C643P、
(i−C37)H2P、(n−C49)H2P、(C65CH22HP、
(C65CH2)H2P、(2−CH3−C643P、(C653P、(C511)H2P、(C65CH23P、(n−C372HP、
(i−C372HP、(n−C492HP、(n−C37)H2P、
(C25)H2P、(C5113P、(C652HP、
(C5112HP、(n−C373P、(i−C373P、
(n−C493P、(CH32HP、(C253P、
(C6113P、(C6112HP、(C593P、
(C592HPおよび(CH3)H2Pである。
他の好ましい実施態様においてホスフィンリガンドは式(VI)(式中、R26、R27およびR28は互いに独立してH、炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、未置換かまたは炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換されたシクロペンチルオキシ基またはシクロヘキシルオキシ基、または未置換かまたは炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基またはトリフルオルメチル基によって置換されたフェニルオキシ基またはフェニル基または未置換かまたは炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、またはトリフルオルメチル基によって置換されたベンジルオキシ基である)で表わされる。
ホスフィットの例は(CH3O)3P、(C25O)3P、
(n−C37O)3P、(i−C37O)3P、(n−C49O)3P、
(i−C49O)3P、(t−C49O)3P、(C65O)3P、
(2,4−ジ−CH3−C63O)3P、
(2,6−ジ−CH3−C63O)3P、(2−C25−C64O)3P、(3−C25−C64O)3P、(4−C25−C64O)3P、
(2−n−C37−C64O)3P、
(3−n−C37−C64O)3P、
(4−n−C37−C64O)3P、
(2−i−C37−C64O)3P、
(3−i−C37−C64O)3P、
(4−i−C37−C64O)3P、
(2−n−C49−C64O)3P、
(3−n−C49−C64O)3P、
(4−n−C49−C64O)3P、
(2−i−C49−C64O)3P、
(3−i−C49−C64O)3P、
(4−i−C49−C64O)3P、
(2−t−C49−C64O)3P、
(3−t−C49−C64O)3P、
(4−t−C49−C64O)3P、(2−CH3−C64O)3P、
(3−CH3−C64O)3P、
(2−CH3−6−t−C49−C63O)3P、
(3−CH3−6−t−C49−C63O)3P、
(3−CH3−6−t−C49−C63O)3P、
(2,6−ジ−t−C49−C63O)3P、
(2,3−ジ−t−C49−C63O)3P、
(2,4−ジ−t−C49−C63O)3P、
(4−CH3−C64O)3Pおよび次式
Figure 0003820471
(式中、Raは炭素原子数1ないし6のアルキル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、未置換かまたは1個または2個の炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換されたフェニル基である)のホスフィットである。
特に好ましいホスフィンはトリ−i−プロピルホスフィン、トリ−t−ブチルホスフィン、トリシクロペンチル−およびトリシクロヘキシルホスフィンである。
本発明によって使用されるルテニウム−およびオスミウム化合物のリガンドとしては金属中心に配位した有機または無機の化合物、原子またはイオウが挙げられる。
本発明の範囲内において特に有利に使用されるリガンドは例えばリガンド(A)の群から選択され、リガンド(A)の群は窒素(N2);未置換かまたはOH、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数6ない12のアリール基またはハロゲンによって置換され6〜24個、好ましくは6〜18個、そして特に好ましくは6〜12個の炭素原子を有する単環式、多環式または縮合したアレーン;未置換かまたは炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基またはハロゲンによって置換された単環式へテロアレーン;縮合したヘテロアレーン;3〜22個、好ましくは4〜16個、そして特に4〜10個の炭素原子およびO、SおよびNの群から選択した1〜3個のヘテロ原子を有する縮合したアレーン−ヘテロアレーン;および未置換かまたは炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基またはハロゲンによって置換され1〜22個、好ましくは1〜18個、より好ましくは1〜12個、そして特に好ましくは1〜7個の炭素原子を有する脂肪族、脂環式、芳香族または芳香脂肪ニトリルからなる。好ましい置換基はメチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、フッ素、塩素および臭素である。アレーンおよびヘテロアレーンは好ましくは1〜3個の基によって置換されている。ヘテロアレーンの中では電子に富むヘテロアレーンが好ましい。
アレーンおよびヘテロアレーンの例はベンゼン、クメン、ビフェニル、ナフタリン、アントラセン、アセナフテン、フルオレン、フェナンスレン、ピレン、クリセン、フルオランスレン、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、γ−ピラン、γ−チオピラン、ピリミジン、ピラジン、インドール、クマロン、チオナフテン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、オキサゾール、チアゾール、イソキサゾール、イソチアゾール、キノリン、イソキノリン、アクリジン、クロメン、フェナジン、フェノキサジン、フェノチアジン、トリアジン、チアンスレンおよびプリンである。好ましいアレーンおよびヘテロアレーンは未置換かまたは置換されたベンゼン、ナフタリン、クメン、チオフェンおよびベンズチオフェンである。特に好ましいアレーンはベンゼンまたは1〜3個の炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換されたベンゼン、例えばトルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、第3ブチルベンゼンまたはクメンである。ヘテロアレーンはチオフェンが好ましい。
ニトリルは例えばメトキシ基、エトキシ基、フッ素または塩素によって置換されていてもよい。好ましくはニトリルは未置換である。アルキルニトリルは直鎖状が好ましい。ニトリルの幾つかの例はアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ペンチルニトリル、ヘキシルニトリル、シクロペンチル−およびシクロヘキシルニトリル、ベンゾニトリル、メチルベンゾニトリル、ベンジルニトリルおよびナフチルニトリルである。ニトリルは直鎖状の炭素原子数1ないし4のアルキルニトリルまたはベンゾニトリルが好ましい。アルキルニトリルの中でアセトニトリルが特に好ましい。
(A)群のリガンドの好ましいサブグループのものはN2、未置換かまたは1〜3個の炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換されたベンゼン、チオフェン、ベンゾニトリルまたはアセトニトリルである。
場合により、例えばO、SまたはNのヘテロ原子を含有し溶媒化された無機および有機の化合物からなるリガンド(B)の群から選ばれるその他のリガンドが存在する。この化合物は屡々溶剤としても使用され、未置換かまたは炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、(炭素原子数1ないし4のアルキル)3Siまたは(炭素原子数1ないし4のアルキル)3SiO−によって置換されたシクロペンタジエニル基またはインデニル基である。このような化合物の例はH2O、H2S、NH3;場合によりハロゲン化、特にフッ素化または塩素化され1〜18個、好ましくは1〜12個、そして特に好ましくは1〜6個の炭素原子を有する脂肪族または脂環式アルコール、6〜18個、好ましくは6〜12個の炭素原子を有する芳香族アルコールまたはチオール、7〜18個、好ましくは7〜12個の炭素原子を有する芳香脂肪族アルコールまたはチオール;開環状または環式の2〜20個、好ましくは2〜12個、そして特に2〜6個の炭素原子を有する脂肪族、芳香脂肪族または芳香族エーテル、チオエーテル、スルホキサイド、スルホン、ケトン、アルデヒド、カルボン酸エステル、ラクトン、場合によりN−炭素原子数1ないし4の−モノ−または−ジアルキル化されたカルボン酸アミド、および場合によりN−炭素原子数1ないし4のアルキル化されたラクタム;開環状または環式の1〜20個、好ましくは1〜12個、そして特に1〜6個の炭素原子を有する脂肪族、芳香脂肪族または芳香族第1、第2および第3アミン;およびシクロペンタジエニル基、例えばシクロペンタジエニル基、インデニル基、モノ−またはそれ以上メチル化されたまたはトリメチルシリル化されたシクロペンタジエニル基またはインデニル基である。アリル基、メタリル基およびクロチル基も例として挙げられる。
リガンド(B)の群のその他の例はメタノール、エタノール、n−およびi−プロパノール、n−、i−およびt−ブタノール、1,1,1−トリフルオルエタノール、ビストリフルオルメチルメタノール、トリストリフルオルメチルメタノール、ペンタノール、ヘキサノール、メチル−またはエチルメルカプタン、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキシルメルカプタン、フェノール、メチルフェノール、フルオルフェノール、フェニルメルカプタン、ベンジルメルカプタン、ベンジルアルコール、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、ジイソプロピレンエーテル、ジ−n−またはジ−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、ジエチルチオエーテル、テトラヒドロチオフェン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、テトラ−およびペンタメチレンスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、テトラ−およびペンタメチレンスルホン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ペンタメチルケトン、メチルイソブチルケトン、ベンジルメチルケトン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、トリフルオルアセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、酢酸エチルエステル、ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ピロリドンおよびN−メチルピロリドン、インデニル、シクロペンタジエニル、メチル−またはジメチル−またはペンタメチルシクロペンタジエニルおよびトリメチルシリルシクロペンタジエニルである。
第1アミンは式R29NH2のアミン、第2アミンは式R2930NHのアミンそして第3アミンは式R293031Nのアミンであり、ここでR29は炭素原子数1ない18のアルキル基、未置換かまたは炭素原子数1ないし4のアルキル基または炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換された炭素原子数5−または炭素原子数6のシクロアルキル基、または未置換かまたは炭素原子数1ないし4のアルキル基または炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換された炭素原子数6ないし18のアリール基または炭素原子数7ない12のアラルキル基であり;R30は独立してR29の意味を持つかまたはR29とR30が一緒になってテトラメチレン基、ペンタメチレン基、3−オキサ−1,5ペンチレン基または−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−または−CH2−CH2−N(炭素原子数1ないし4アルキル)−CH2−CH2−を意味し;R31は独立してR29の意味を持つ。アルキル基は好ましくは1〜12個そして特に好ましくは1〜6個の炭素原子を含有している。アリール基は好ましくは6〜12個の炭素原子を含有し、アラルキル基は好ましくは7〜9個の炭素原子を含有している。アミンの例はメチル−、ジメチル−、トリメチル−、エチル−、ジエチル−、トリエチル−、メチルエチル−、ジメチルエチル−、n−プロピル−、ジ−n−プロピル−、トリ−n−ブチル−、シクロヘキシル−、フェニル−およびベンジルアミン、およびピロリジン、N−メチルピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリンおよびn−メチルモルホリンである。
リガンド(B)の群の好ましいサブグループのものはH2O、NH3、未置換かまたは一部または全部がフッ素化された炭素原子数1ないし4のアルカノールまたはシクロペンタジエニル基、インデニル基、アリル基、メタリル基またはクロチル基である。H2O、NH3、シクロペンタジエニル、インデニル、メタノールおよびエタノールが特に好ましい。
好ましい実施態様において、本発明により使用されるRu−およびOs触媒はリガンドとしてのアレーンまたはヘテロアレーン、ホスフィン基および電荷平衡用アニオンを含有している。これらの触媒はリガンドとしてのアレーン基、第3ホスフィン基および1価または2価の電荷平衡用アニオンを含有しているのが特に好ましい。
無機酸または有機酸の適しているアニオンは例えばハイドライド(H▲−▼)、ハロゲニド(例えばF▲−▼、Cl▲−▼、Br▲−▼およびI▲−▼)、酸素酸のアニオン、およびBF4▲−▼、PF6▲−▼、SbF6▲−▼またはAsF6▲−▼である。前記リガンドのシクロペンタジエニル基、インデニル基、アリル基、メタリル基、およびクロトニル基はアニオン性であり、従って電荷平衡にも役立つことが特筆される。
その他の適しているアニオンは炭素原子数1ない12の、好ましくは炭素原子数1ないし6の、そして特に好ましくは炭素原子数1ないし4の特に枝分れ状のアルコール、例えば式RxRyRzC−O▲−▼(式中、RxはHまたは炭素原子数1ない10のアルキル基であり、Ryは炭素原子数1ない10のアルキル基であり、Rzは炭素原子数1ない10のアルキル基またはフェニル基であり、Rx、RyおよびRzの炭素原子の合計は11である)で表わされるものである。例えば特にi−プロピルオキシ基およびt−ブチルオキシ基である。
その他の適しているアニオンは炭素原子数3ないし18、好ましくは炭素原子数5ないし14、そして特に好ましくは炭素原子数5ないし12の式Rw−C≡C▲−▼(式中、Rwは炭素原子数1ないし16アルキル基、好ましくはα−枝分れ状炭素原子数1ない12のアルキル基、例えば式RxRyRzC−であるか、または未置換かまたは1〜3個までの炭素原子数1ないし4のアルキル基または炭素原子数1ないし4のアルコキシ基によって置換されたフェニル基またはベンジル基である)で表わされるアセチライドである。幾つかの例はi−プロピル−、i−およびt−ブチル−、フェニル−、ベンジル−、2−メチル−、2,6−ジメチル−、2−i−イソプロピル−、2−i−プロピル−6−メチル、2−t−ブチル−、2,6−ジ−t−ブチル−および2−メチル−6−t−ブチルフェニルアセチライドである。
酸素酸のアニオンは例えばサルフェート、ホスフェート、パークロレート、パーブロメート、パーヨーデート、アンチモネート、アルセネート、ナイトレート、カーボネート、炭素原子数1ないし8のカルボン酸のアニオン例えばホルミエート、アセテート、プロピオネート、ブチレート、ベンゾエート、フェニルアセテート、モノ−、ジ−またはトリクロル−または−フルオルアセテート、スルホネート例えばメチルスルホネート、エチルスルホネート、プロピルスルホネート、ブチルスルホネート、トリフルオルメチルスルホネート(トリフレート)、場合により炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基またはハロゲン特にフッ素、塩素または臭素によって置換されたフェニルスルホネートまたはベンジルスルホネート、例えばトシレート、メシレート、ブロシレート、p−メトキシ−またはp−エトキシフェニルスルホネート、ペンタフルオルフェニルスルホネートまたは2,4,6−トリイソプロピルスルホネート、およびホスホネート例えばメチルホスホネート、エチルホスホネート、プロピルホスホネート、ブチルホスホネート、フェニルホスホネート、p−メチルフェニルホスホネートまたはベンジルホスホネートである。
H▲−▼、F▲−▼、Cl▲−▼、Br▲−▼、BF4▲−▼、PF6▲−▼、SbF6▲−▼、
AsF6▲−▼、CF3SO3▲−▼、C65−SO3▲−▼、
4−メチル−C65−SO3▲−▼、3,5−ジメチル−C65−SO3▲−▼、
2,4,6−トリメチル−C65−SO3▲−▼、および
4−CF3−C65−SO3▲−▼、ならびにシクロペンタジエニル基(Cp▲−▼)が特に好ましい。
好ましい実施態様においてルテニウム−およびオスミウム化合物は式(VII)〜(VIId)
321Me2+(Zn-2/n (VII)
3211Me2+(Zn-2/n (VIIa)
(R3221Me2+(Zn-2/n (VIIb)
(R32)L1Me2+(Zn-2/n (VIIc)
32(L1)Me2+(Zn-2/n (VIId)
(式中、R32は式(VI)または(VIa)のホスフィンリガンドであり;MeはRuまたはOsであり;nは1、2または3の数であり;Zは無機酸または有機酸のアニオンであり;(a)L1はA群のリガンドであり、式(VIId)のL1は場合により異なっており、(b)L2はB群のリガンドである)
で表わされる化合物である。
32は、L1およびL2に対しては先にそれぞれの意味を述べた好ましい態様が適用される。
式(VII)〜(VIId)においてnは好ましくは1または2、そして特に1である。R32に対しては式(VI)および(VIa)のホスフィンリガンドについて記載した好ましい態様が適用されるが、特に第3ホスフィンである。
本発明方法においては式(VIII)〜(VIIId)
(R262728P)L1Me2+(Z1 1-)Z2 -1 (VIII)
(R262728P)21Me2+(Z1 1-)Z2 -1 (VIIIa)
(R262728P)L12Me2+(Z1 1-)Z2 -1 (VIIIb)
(R262728P)31Me2+(Z1 1-)Z2 -1 (VIIIc)
(R262728P)(L1)Me2+(Z1 1-)Z2 1 (VIIId)
(式中、MeはRuまたはOsであり;Z1およびZ2は互いに独立してH▲−▼、シクロペンタジエニル基、Cl▲−▼、Br▲−▼、BF4▲−▼、PF6▲−▼、SbF6▲−▼、AsF6▲−▼、CF3SO3▲−▼、C65−SO3▲−▼、4−メチル−C65−SO3▲−▼、3,5−ジメチル−C65−SO3▲−▼、2,4,6−トリメチル−C65−SO3▲−▼、または4−CF3−C65−SO3▲−▼であり;R26、R27およびR28は互いに独立して炭素原子数1ないし6のアルキル基、未置換かまたは1〜3個の炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換されたシクロペンチル基またはシクロヘキシル基またはシクロペンチルオキシ基またはシクロヘキシルオキシ基、または未置換かまたは1〜3個の炭素原子数1ないし4アルキル基によって置換されたフェニル基またはベンジル基またはフェニルオキシ基またはベンジルオキシ基であり;L1は未置換かまたは1〜3個の炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、−OH、−FまたはーClによって置換された炭素原子数6ないし16のアレーンまたは炭素原子数5ないし16のヘテロアレーンまたは炭素原子数1ないし6のアルキル−CN、ベンゾニトリルまたはベンジルニトリルであり、ここで式(VIII)中のL1は場合により異なっており;L2はH2Oまたは炭素原子数1ないし6のアルカノールである)で表わされるルテニウム−またはオスミウム化合物を使用するのが特に好ましい。
ルテニウム−およびオスミウム化合物の製造を金属原子に配位することのできる溶剤、例えばアルカノール中で行うときには、溶媒化されたRu/Osカチオン錯体を生成することができるが、この錯体は本発明による使用の範囲内に包含される。
本発明によって使用されるルテニウム−およびオスミウム化合物の例を挙げると次の通りである[Tosはトシレートを意味する]:(C6112HPRu(p−クメン)Cl2
(C6113PRu(p−クメン)Cl2
(C6113PRu(p−クメン)(Tos)2
(C6113PRu(p−クメン)Br2
(C6113PRu(p−クメン)ClF、
(C6113PRu(C66)(Tos)2
(C6113PRu(CH3−C65)(Tos)2
(C6113PRu(C106)(Tos)2
(i−C373PRu(p−クメン)Cl2
(CH33PRu(p−Cumen)Cl2
(C6113PRu(CH3−CN)(C25−OH)(Tos)2
(C6113PRu(p−クメン)(CH3−CN)2(PP62
(C6113PRu(p−クメン)(CH3−CN)2(Tos)2
(n−C493PRu(p−クメン)(CH3−CN)2(Tos)2
(C6113PRu(CH3CN)Cl2
(C6113PRu(CH3−CN)2
(n−C493PRu(p−クメン)Cl2
(C6113PRu(p−クメン)(C25OH)2(BF42
(C6113PRu(p−クメン)(C25OH)2(PF62
(i−C373POs(p−クメン)Cl2
(CH33POs(p−クメン)Cl2
(C653POs(p−クメン)Cl2
[(C6113P]3Ru(CH3−CN)、
(C593PRu(p−クメン)Cl2
(C6113PRu(p−クメン)HCl、
(C6113PRu[1,2,4,5−(CH3662]Cl2
(C6113PRu[1,3,5−(i−C37363]Cl2
(C6113PRu[(C49)−C53]Cl2
(C6113POs(p−クメン)Cl2
(C653PRu(p−クメン)HCl、
[(C6113P]2Ru(CH3−CH)(Tos)2
RuCl2(p−クメン)[(C6112PCH3CH2P(C6112]、(C6113PRu(p−クメン)(C25OH)(BF42
(C6113PRu(C66)(C250H)2(Tos)2
(C6113PRu(i−C37−C65)(Tos)2
(C611)PRu(C66)(p−クメン)Br2
(C6113PRu(ビフェニル)2(Tos)、
(C6113PRu(アントラセン)(Tos)2
2−CH3643POs(p−クメン)Cl2および
(C6113PRu(クリセン)(Tos)2
本発明により使用されるルテニウム−およびオスミウム化合物は公知のものであるかまたは公知の類似方法により金属ハロゲンド(例えばMeX3または[MeアレーンX23)を原料としホスフィンおよびリガンド生成体と反応させることにより製造することができる。
本発明の組成物は不活性溶剤を含有することができる。液体モノマーの場合には溶剤を使用しないで重合を行うことができるので特に有利である。更に、重合自体を水、極性およびプロトン性溶剤または水/溶剤混合物中で行うことができることも有利である。この場合には本発明の範囲内においてテレサイドを使用することが有利である。
適している不活性溶剤は例えばプロトン性−極性溶剤および非プロトン性溶剤であって、これらの溶剤は単独かまたは少なくとも2種の溶剤からなる混合物として使用できる。例えばエーテル(ジブルチエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチル−または−ジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル−または−ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル)、ハロゲン化炭化水素原子(塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロルエタン、1,1,1−トリクロルエタン、1,1,2,2−テトラクロルエタン)、カルボン酸エステルおよびラクトン(酢酸エチルエステル、プロピオン酸メチルエステル、安息香酸エチルエステル、2−メトキシエチルアセテート、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ピパロラクトン)、カルボン酸アミドおよびラクタム(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素,ヘキサメチルリン酸トリアミド、γ−ブチロラクタム、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン、N−アセチルピロリドン、N−メチルカプロラクタム)、スルホキシド(ジメチルスルホキシド)、スルホン(ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、トリメチレンスルホン、テトラメチレンスルホン)、第3アミン(N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン)、脂肪族および芳香族炭化水素原子、例えば石油エーテル、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼンまたは置換されたベンゼン(クロルベンゼン、0−ジクロルベンゼン、1,2,4−トリクロルベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、キシレン)およびニトリル(アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル、フェニルアセトニトリル)がある。好ましい溶剤は非プロトン性極性および非極性溶剤である。
好ましい溶剤は脂肪族および芳香族炭化水素原子ならびにこのような溶剤の混合物である。DCPD、場合によりシクロオレフィンおよび触媒からなる本発明の組成物は酸素および湿分に対して屡々非感受性であることが特筆されるがこのことは保護ガスなしで貯蔵および反応の実施をすることができることを意味している。
触媒量は、本発明の範囲内において、モノマーの量に対して0.001〜20モル%、好ましくは0.01〜15モル%、そして特に好ましくは0.01〜10モル%である。触媒活性が大きいので0.001〜2モル%の量が特に好ましい。
重合に使用される本発明の組成物は、使用する触媒が特に高い安定性を有しているので、重合の直前に製造するかまたは予備成形した混合物として使用することができる。この混合物は重合の前に使用準備のできた成形体として長期間貯蔵することができ、このことは大規模に工業的に使用するのに有利である。
本発明の組成物は成形助剤を含有することができる。公知の成形助剤は帯電防止剤、酸化防止剤、光防止剤、軟化剤、染料、顔料、充填剤、補強剤、滑剤、接着剤、増粘剤および離型剤である。助剤は重合に不利な影響を与えることなく驚くべき多量で、例えば組成物に対して70重量%まで、好ましくは1〜70重量%、より好ましくは5〜60重合%、特に好ましくは10〜50重量%、そして特に10〜40重量%の量で添加することができる。光学的、物理的、機械的および電気的性質を改善するための助剤は多数のものが公知である。幾つかの例を挙げると粉末、球体および繊維の形のガラスおよび石英、金属酸化物、半金属酸化物、炭酸塩例えばMgCO3、CaCO3、ドロマイト、金属硫化物例えば石膏および重晶石、天然および合成ケイ酸塩例えばタルク、ゼオライト、ウオラストナイト、長石、バン土例えばチャイナクレー、石粉、ホイスカー、カーボン繊維、合成繊維または粉末、およびカーボンブラックがある。増粘剤は特に、オレフィン状不飽和基を有し、重合の際にポリマー中に取り込まれるメタセシスポリマーである。このようなメタセシスポリマーは公知であり、例えばVestenamera▲R▼の商品名で市販されている。その他の増粘剤はポリブタジエン、ポリイソプレンまたはポリクロルブタジエン、およびブタジエン、イソプレンおよびクロロプレンとオレフィンのコポリマーである。
本発明のその他の対象は(a)ジシクロペンタジエン単独または緊張したシクロオレフィンとの混合物、および(b)一成分触媒としての、少なくとも1個のホスフィン基と金属原子に結合された合計2〜5個のリガンドを含有しおよび電荷平衡用酸アニオンを含有する、触媒量のカルベン非含有2価カチオン性レテニウム−またはオスミウム化合物およびからなる組成物を加熱することを特徴とするメタセシスポリマーの製法である。
本発明方法は好ましくは少なくとも50℃の温度、より好ましくは少なくとも60℃で行われる。特に本発明方法は60〜300℃、好ましくは60〜250℃、より好ましくは60〜200℃,そして特に好ましくは70〜160℃の温度で行われる。重合の後にポリマーを高めた温度、例えば80〜200℃で焼戻しするのが有利である。
線状ポリマーを製造するためには反応を希釈溶液中で行うのが好ましい。
重合は成形法、例えばカレンダー法、注型法、加圧成形法、射出成形法または押出法と組合せることができる。本発明の方法によれば、成形体を屑なし製造するための材料またはあらゆる種類の成形体を製造するための材料、および被覆を製造することができる。成形および重合を無溶剤反応系で組合せるのが有利であり、ここで加工法例えば所定形状への射出注形、押出、重合(場合により圧力下で)を適用することができる。
本発明により製造されるポリマーは構造単位が統計的に分布したホモポリマーまたはコポリマー、グラフトポリマーまたはブロックポリマー、およびこれらの架橋ポリマーである。これらのポリマーは例えば500〜200万ダルトン、好ましくは1000〜100万ダルトン(狭い分布のポリスチレン標準体との比較によりGPCに従って測定)の平均分子量(Mw)を有している。
驚くべきことに、溶剤中での重合が線状ポリジシクロペンタジエン、式(IX)
Figure 0003820471
の構造要素を有するポリマーを高収率で生成することがわかった。
本発明のその他の対象は式(IX)の構造要素と式(X)の構造とを有する線状コポリマー、
Figure 0003820471
および特に式(IX)、(X)および(XI)
Figure 0003820471
の構造要素を有する架橋コポリマーである。
式中、Q1およびQ2は好ましい実施態様を含む前記の意味を持つ。非架橋または線状ポリマーはオリゴマーおよびポリマーを包含し、例えば5〜5000個、有利には10〜2000個、好ましくは20〜1000個、よりこの好ましくは20〜500個、そして特に好ましくは20〜300個の構造単位を含有している。
本発明の他の対象は本発明方法によって得られるポリマーである。
ポリマーの中で炭素原子と水素原子だけを含有しているものが好ましい。。
本発明のポリマーは使用するモノマーの種類および量によって非常に異なった性質を示す。幾つかのものは極めて大きな酸素透過性、優れた誘電性質(低い透電恒数、低い損失係数またはtanδ−値)、良好な熱安定性(100℃以上のガラス転移点)、良好な靱性(衝撃−および刻目衝撃靱性)、たわみ性および機械的強度(破壊強度)、硬度および少ない吸収性を示す。他のものは優れた光学的性質、例えば高い透明度および低い屈折率を有している。更に少ない収縮および優れた表面性質(滑度、光沢、付着性)が特筆される。従ってこのポリマーは非常に異なった技術領域で使用することができる。
本発明の組成物は高い接着性により担体物質の表面上の層として優れている。更に、積層材料は極めて高い表面滑性および光沢の点で優れている。良好な機械的性質の中で特に低収縮および高耐衝撃性が特筆されるが耐熱性も優れている。また成形体への加工の際の離容易性および高い溶剤安定性が挙げられる。この表面は更に変性、例えばラッカー処理または捺染することができ、ここでもラッカーの高い接着性が挙げられる。
本発明により得られるポリマーは医療機器、インプラントまたはコンタクトレンズの製造;電気部品および電子部品の製造;ラッカーの結合剤として、モデル体の熱硬化性組成物または低表面エネルギーの基質(例えばテフロン、ポリエチレンおよびポリプロピレン)を接着するための接着剤として、また立体印刷における熱重合性組成物として適している。本発明の組成物は熱重合によるラッカーの製造にも使用することができ、その際に一方では澄明(透明)でかつ顔料処理した組成物を使用することができる。白色顔料および着色顔料を使用することができる。また熱可塑成型法による成形体の製造をあらゆる種類の日用品に適用できる。
本発明の組成物は特に保護層の製造に適している。本発明の他の対象は被覆された物質の本発明による製法の変法であり、その際に(a)ジシクロペンタジエン単独または緊張したシクロオレフィンとの混合物、(b)触媒および場合により溶剤からなる組成物を担体上に層として例えば浸漬法、塗布法、注型法、ローラー法、ドクター法または遠心注形法により施し、場合により溶剤を除去し、そしてこの層を加熱して重合させる。この方法により基質表面を変性または保護することができる(腐食保護)。
本発明のその他の対象は、本発明のオリゴマーまたはポリマーで被覆され、架橋剤を含有している担体物質である。この物質は加熱し、続いて溶剤で現像することにより保護層またはレリーフ像を製造するのに適している。適している架橋剤は例えば0.01〜20重量%の量で含有され、特に有機ビスアジド、特に市販の2,6−ビス(4−アジドベンジリデン−4−メチルシクロヘキサノンである。
本発明の対象は更に、担体物質上に本発明の組成物からなる層を施工したことを特徴とする被覆された担体物質である。
同様に本発明の対象は本発明の組成物からなる硬化した層を有する被覆された担体物質である。
適している基質(担体物質)は例えばガラス、鉱物、セラミック、合成樹脂、木材、半金属、金属、金属酸化物および金属窒化物からなるものである。層厚さは本質的に所望の用途によって決められ、例えば0.1〜1000μm、好ましくは0.5〜500μm、特に好ましくは1〜100μmである。被覆された物質は高い接着強度および良好な熱的ならびに機械的基質を示す。
本発明による被覆された物質の製造は公知の方法により、例えば塗布、ドクター、注形法例えばカーテン注形または遠心注形によって行われる。
熱メタセシス重合のために、更に1〜3個、そして好ましくは更に二重結合を1個含有していて、本発明の範囲内で多環縮合した環系を有するシクロオレフィンを更に使用するとき、被覆の際に特に良好な結果の得られることが多い。
以下の実施例によって本発明を更に詳しく説明する。
実施例1〜13:
ジシクロペンタジエン(蒸留品または工業用)および場合によりコモノマー(添加物)を混合し、触媒として(p−クメン)RuCl2[P(C6113]を少し温めながら溶解する。場合によりVestenamera▲R▼またはジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)を添加し、この混合物を真空中で50〜60℃で脱気する。この混合物を型の中に注ぎ、熱により硬化する。示差走査分析によりガラス転移温度を測定する、トルエン中膨潤度はトルエンの重量増加%で示す。他のデータは表1に記載してある。
Figure 0003820471
実施例14〜21:
実施例1と同様に操作し、表2に示した充填剤を追加的に併用する。80℃で1時間硬化し、続いて100℃で1時間、120℃で2時間硬化する。触媒量はDCPDに対して0.5%である。他はデータが表2に記載してある。
Figure 0003820471
実施例22:
工業用ジシクロペンタジエン(Shell)190gおよび(C6113PRu(p−クメン)Cl2 950gを混合し、90℃で4時間、次に120℃で1時間そして続いて150℃で4時間加熱する。得られたポリマーは次の性質を有する。Tg:119℃;300℃の重量損失:5.3%;曲げ強度:102.6N/mm-2;周辺繊維伸び(Randfaserdehnug):6.7%;E−モジュラス:2100N/mm-2;K1c:3.62J/m-2;G1c:5320J/m-2;衝撃強度:83.5kJ/m-2;ε(45Hz,R.T):2,4;ε(45Hz,200℃):2,4;ε(1kHz,R.T.):2,4;ε(1kHz,200℃):2,4;tanδ(%,45Hz,R.T.):0.1;tanδ(%,45Hz,200℃):1.0;tanδ(%,1kHz,R.T.):0.1;tanδ(%,1kHz,200℃):0.7;吸水率(14日70℃):<0.5%;電気破壊強度:41.6kV/mm-2
実施例23:
工業用ジシクロペンタジエン(Shell)170g、ポリ(ノルボルネン)5.1gおよび(6113PRu(p−クメン)Cl2 850mgを混合し、90℃で4時間、次に120℃で1時間、そして続いて150℃で4時間加熱する。得られたポリマーは次の性質を有する:
Tg:119℃;300℃の重量損失:5.3%;屈げ強度:102.3N/mm-2;周辺繊維伸び:6.2%;E−モジュラス:2200N/mm-2;K1c:3.11J/m-2;G1c:3800J/m-2;衝撃強度:84.4kJ/m-2
実施例24:
工業用ジシクロペンタジエン(Shell)150g、ポリ(ノルボルネン)4.5g、石英粉W12 225gおよび(C6113PRu(p−クメン)Cl2 750mgを混合し、90℃で4時間、次いで120℃で1時間、そして続いて150℃で4時間加熱する。得られたポリマーは次の性質を有する:
Tg:118℃;屈げ強度:41.5N/mm-2;周辺繊維伸び:1.3%;E−モジュラス:6800N/mm-2;K1c:2.51J/m-2;G1c:847J/m-2;ε(45Hz,R.T.):3.2;ε(45Hz,200℃):7.5;ε(1kHz,R.T):3.2;ε(1kHz,200℃):4.3;tanδ(%,45Hz,R.T.):0.4;tanδ(%,45Hz,200℃):>20;tanδ(%,1kHz,R.T.):0.1;tanδ(%,1kHz,200℃):>20;吸水率(14日70℃):約0.2%。
実施例25:
工業用ジシクロペンタジエン(Shell)150g、ポリ(ノルボルネン)4.5g、石英粉W12 279gおよび(C6113PRu(p−クメン)Cl2 750mgを混合し、90℃で4時間、次いで120℃で1時間そして続いて150℃で4時間加熱する。得られたポリマーは次の性質を有する:Tg:121℃;屈げ強度:46.0N/mm-2;周辺繊維伸び:1.1%;E−モジュラス:7800N/mm-2;K1c:3.45J/m-2;G1c:1380J/m-2
実施例26:
工業用ジシクロペンタジエン(Shell)170g、ポリ(ブタジエン)5.1gおよび(C6113PRu(p−クメン)Cl2 850mgを混合し、90℃で4時間、次に120℃で1時間、そして続いて150℃で4時間加熱する。得られたポリマーは次の性質を有する:Tg:109℃;300℃の重合損失:4.9%;屈げ強度:87.3N/mm-2;周辺繊維伸び:6.3%;E−モジュラス:1900N/mm-2;K1c:3.36J/m-2;G1c:5050J/m-2;衝撃強度:75.2kJ/m-2
実施例27:
工業用ジシクロペンタジエン(Shell)150g、ポリ(ブタジエン)4.5g、石英粉W12 225gおよび(C6113PRu(p−クメン)Cl2 750mgを混合し、90℃で4時間、次に120℃で1時間そして続いて150℃で4時間加熱する。得られたポリマーは次の性質を有する:Tg:117℃;屈げ強度:44.6N/mm-2;周辺繊維伸び:1.7%;E−モジュラス:6050N/mm-2;K1c:3.52J/m-2;G1c:1870J/m-2;衝撃強度:4.60kJ/m-2
実施例28:
温度計、N2−取入口および滴加漏斗を備えた容量250mlのスルホン化フラスコに水80mlを入れ、N2で洗浄する。強くかきまぜながら(C6113PRu(p−クメン)Cl20.5重量%のジシクロペンタジエン30ml中の溶液を滴加漏斗から30秒間内で添加し、同時にこのスルホン化フラスコを120℃に予熱した油浴中に入れる(内部温度は100℃に上昇する)。1.5時間後に生成したポリマーをろ過し、真空中(0.1mbar)50℃で24時間乾燥する。
収量:11.0g(36.7%)
実施例29:
水12ml、Dresinate 731(テンサイド)160mg、ジシクロペンタジエン8.0gおよび(C6113PRu(p−クメン)Cl2 80mgを混合する。150℃(浴温、内部温度は140℃に上昇する)で2時間かきまぜた後、この混合物を冷却し、生成したポリマーをアセトン300ml中で沈殿させる。収量:1.50g(18.8%);Tg=117℃。
実施例30:
水12ml、ジシクロペンタジエン8.0gおよび(C6113PRu(p−クメン)Cl2 40mgを混合する。150℃(浴温)で4時間かきまぜた後、この混合物を冷却し、生成したポリマーをアセトン300ml中に沈殿させる。収量:5.28g(66%);Tg=59℃;元素分析:C90.85(計算値)、88.80(実測値);H9.14(計算値)、9.15(実測値)。
実施例31:
水12ml、Triton X-100(Fluka)(テンサイド)160mg、ジシクロペンタジエン8.0gおよび(C6113PRu(p−クメン)Cl2 40mgを混合する。150℃(浴温)で4時間かきまぜた後、この混合物を冷却し、生成したポリマーをアセトン300ml中に沈殿させる。収量:7.2g(90%);Tg=143℃;元素分析:C90.85(計算値)、88.70(実測値);H9.14(計算値)、9.26(実測値)。
実施例32:
水12ml、Disponil APE-256(Henkel)(テンサイド)160mg、ジシクロペンタジエン8.0gおよび(C6113PRu(p−クメン)Cl2 40mgを混合する。150℃(浴温)で4時間かきまぜた後、この混合物を冷却し、生成したポリマーをアセトン300ml中に沈殿させる。収量:7.3g(91%);Tg=92℃;元素分析:C90.85(計算値)、89.08(実測値);H9.14(計算値)、9.21(実測値)。
実施例33:
水24ml、Triton X-100(Flukua)(テンサイド)320mg、ジシクロペンタジエン16.0gおよび(C6113PRu(p−クメン)Cl2 80mgを混合する。120℃(浴温;内部温度は最高90℃に上昇する)で4時間強くかきまぜた後、この混合物を冷却し、生成したポリマーをアセトン300ml中に沈殿させる。収量:12.45g(78.4%);Tg=131℃;元素分析:C90.85(計算値)、87.95(実測値);H9.14(計算値)、8.95(実測値)。

Claims (3)

  1. (a)単独でのまたは緊張したシクロオレフィンとの混合物としてのジシクロペンタジエン、および(b)一成分触媒として、少なくとも1種のカルベン非含有2価カチオン性ルテニウム化合物の触媒量からなる組成物であって、
    上記緊張したシクロオレフィンは、存在する場合、式(I)
    Figure 0003820471
    (式中、Q 1 は少なくとも1個の炭素原子を有し−CH=CQ 2 −基と一緒になって少なくとも3構成員の脂環式環を形成する基であって、この環は、ケイ素、リン、酸素、窒素およびイオウからなる群から選んだ1個またはそれ以上のヘテロ原子を所望により含有し、Q 1 は未置換かまたはハロゲン原子、=O、−CN、−NO 2 、R 1 2 3 Si(O) u −、−COOM、−SO 3 M、−PO 3 M、−COO(M 1 1/2 、−SO 3 (M 1 1/2 、−PO 3 (M 1 1/2 、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のヒドロキシアルキル基、炭素原子数1ないし20のハロアルキル基、炭素原子数1ないし6のシアノアルキル基、炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数6ないし16のアリール基、炭素原子数7ないし16のアラルキル基、炭素原子数3ないし6のヘテロシクロアルキル基、炭素原子数3ないし16のヘテロアリール基、炭素原子数4ないし16のヘテロアラルキル基またはR 4 −X−によって置換されており;またはQ 1 において2個の隣接炭素原子が−CO−O−CO−または−CO−NR 5 −CO−によって置換されており;またはQ 1 において未置換かまたはハロゲン原子、−CN、−NO 2 、R 6 7 8 Si−(O) u −、−COOM、−SO 3 M、−PO 3 M、−COO(M 1 1/2 、−SO 3 (M 1 1/2 、PO 3 (M 1 1/2 、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のハロアルキル基、炭素原子数1ないし20のヒドロキシアルキル基、炭素原子数1ないし6のシアノアルキル基、炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数6ないし16のアリール基、炭素原子数7ないし16のアラルキル基、炭素原子数3ないし6のヘテロシクロアルキル基、炭素原子数3ないし16のヘテロアリール基、炭素原子数4ないし16のヘテロアラルキル基またはR 13 −X 1 −によって置換された脂環式、芳香族またはヘテロ芳香族環が所望により脂環式環の隣接炭素原子に縮合しており;
    XおよびX 1 は互いに独立して−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO 2 −、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NR 5 −、−NR 10 C(O)−、−SO 2 −O−または−O−SO 2 −であり;
    1 、R 2 およびR 3 は互いに独立して炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のパーフルオロアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
    4 およびR 13 は独立して炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のハロアルキル基、炭素原子数1ないし20のヒドロキシアルキル基、炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数6ないし16のアリール基、炭素原子数7ないし16のアラルキル基であり;
    5 およびR 10 は互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基であって、ここでアルキル基は未置換かまたは炭素原子数1ないし12のアルコキシ基または炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基によって置換されており;
    6 、R 7 およびR 8 は互いに独立して炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のパーフルオロアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
    Mはアルカリ金属であり、M 1 はアルカリ土類金属であり;
    uは0または1であり;
    ここでQ 1 と共に形成された脂環式環は所望により更に非芳香族二重結合を含有しており;
    2 は水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のハロアルキル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、ハロゲン原子、−CN、R 11 −X 2 −であり;
    11 は炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のハロアルキル基、炭素原子数1ないし20のヒドロキシアルキル基、炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数6ないし16のアリール基または炭素原子数7ないし16のアラルキル基であり;
    2 は−C(O)−O−または−C(O)−NR 12 −であり;
    12 は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
    ここで上記シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基およびヘテロアラルキル基は未置換かまたは炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、−NO 2 −、−CNまたはハロゲン原子によって置換されており、および上記へテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基およびヘテロアラルキル基のヘテロ原子は−O−、−S−、−NR 9 −および−N=からなる群から選ばれるものであり;ならびにR 9 は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基である)に対応し、そして、
    成分(b)のルテニウム化合物は式(VIII)
    (R 26 27 28 P)L 1 Ru 2+ (Z 1 1- (Z 2 1- (VIII)
    (式中、R 26 、R 27 およびR 28 は炭素原子数1ないし6のアルキル基またはシクロペンチル基またはシクロヘキシル基より選択され;
    1 は炭素原子数6のアレーンまたは1〜3個の炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換された炭素原子数6のアレーンであり、そして
    1 1- 、Z 2 1- はハロゲン原子である)に対応するものである
    組成物。
  2. 脂環式オレフィンがノルボルネンまたはノルボルネン誘導体であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
  3. ノルボルネン誘導体が式(II)
    Figure 0003820471
    (式中、X3は−CHR16−、酸素原子またはイオウ原子であり;
    14およびR15は互いに独立して水素原子、−CN、トリフルオルメチル基、(CH33Si−O−、(CH33Si−または−COOR17であり;
    16およびR17は互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基である)で表される化合物、または式(III)
    Figure 0003820471
    (式中、X4は−CHR19−、酸素原子またはイオウ原子であり;
    19は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
    18は水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基またはハロゲン原子である)
    表される化合物、または式(IV)
    Figure 0003820471
    (式中、X5は−CHR22−、酸素原子またはイオウ原子であり;
    22は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
    20およびR21は互いに独立して水素原子、CN、トリフルオルメチル基、(CH33Si−O−、(CH33Si−または−COOR23であり;
    23は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基である)で表される化合物、または式(V)
    Figure 0003820471
    (式中、X6は−CHR24−、酸素原子またはイオウ原子であり;
    24は水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基、フェニル基またはベンジル基であり;
    Yは酸素原子または>N−R25であり、
    25は水素原子、メチル基、エチル基またはフェニル基である)で表される化合物であることを特徴とする請求項2記載の組成物。
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