JP3819083B2 - 蛍光診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、腫瘍の浸潤範囲を正確に求めるための蛍光診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、一般にPDD(Photodynamic Diagnosis)と称される光力学診断についての研究が種々なされている。このPDDとは、腫瘍親和性を有し、光により励起されたとき蛍光を発する光感受性物質を予め生体の腫瘍部分に吸収させておき、その部分に光感受性物質の励起波長領域にある励起光を照射して蛍光を生じさせ、この蛍光による画像を表示して腫瘍部分を診断する技術である。
【0003】
例えば特公昭63−9464号公報、特開平1−136630号公報、特開平7−59783号公報には、このPDDを行なうための蛍光画像撮像装置が開示されている。この種の蛍光画像撮像装置は基本的に、光感受性物質の励起波長領域にある励起光を生体に対して照射する励起光照射手段と、光感受性物質が発する蛍光を検出して生体の蛍光像を撮像する手段とからなるものであり、多くの場合、生体内部に挿入される内視鏡や、手術用顕微鏡等に組み込まれた形に構成される。
【0004】
上述のような蛍光画像撮像装置で撮像された患部の画像を画像表示手段に表示させると、光感受性物質が腫瘍親和性を有することにより、腫瘍の浸潤範囲が蛍光像として示される。そこで術者はこの表示画像を参考にして腫瘍の浸潤範囲を把握し、適切な切除範囲を決定することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の光感受性物質から発せられる蛍光は、一般に極めて微弱であるため、手術用顕微鏡等に組み込まれた蛍光画像撮像装置によって蛍光画像を撮像する際には、手術室内の明るさを極端に低下させることが必要となっている。こうして手術室内が暗くされていると、実際の患部が見難くなるので、上記のように腫瘍部分が蛍光像として表示されていても、それが実際の患部ではどの位置に存在するのか判別困難となる。
【0006】
さらに、画像表示手段に表示される蛍光像は、人眼で見た実際の患部とはかなり趣が異なるので、特に術者が不慣れのような場合は、たとえ手術室内が明るくても、蛍光像と実際の患部との間の位置的対応が分かり難くて、蛍光像に示されている腫瘍部分が実際の患部ではどの位置に存在するのか判別できないこともある。
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、腫瘍の浸潤範囲を正確に求めることができる蛍光診断装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の蛍光診断装置は、請求項1に記載のように、
腫瘍親和性を有し、蛍光を発する光感受性物質の励起波長領域にある励起光を発する励起光源と、
この励起光源から発せられた励起光を、上記光感受性物質を吸収している患部において微小な光点として収束させる送光光学系と、
上記励起光の照射を受けたとき上記光感受性物質が発した蛍光を集光して点像に結像させる受光光学系と、
この点像を検出する光検出器と、
上記受光光学系に配されて、上記光検出器がほぼ上記点像のみを検出するように光の通過を制限するピンホール板、スリット板等の絞り手段と、
上記光検出器の出力と所定レベルの基準信号とを比較し、光検出器出力が該基準信号を上回ったときに音声、光等からなる合図を発する告知手段とから構成されたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明による第2の蛍光診断装置は、請求項2に記載のように、上記絞り手段を設ける代わりに、光検出器として、ほぼ上記点像のみを検出する十分小さな受光面を有するものが用いられたことを特徴とするものである。
【0010】
また本発明による第3の蛍光診断装置は、請求項3に記載のように、
腫瘍親和性を有し、蛍光を発する光感受性物質の励起波長領域にある励起光を発する励起光源と、
この励起光源から発せられた励起光を、上記光感受性物質を吸収している患部において細いライン状光として収束させる送光光学系と、
上記励起光の照射を受けたとき上記光感受性物質が発した蛍光を集光してライン像に結像させる受光光学系と、
このライン像を検出する光検出器と、
上記受光光学系に配されて、上記光検出器がほぼ上記ライン像のみを検出するように光の通過を制限するスリット板等の絞り手段と、
上記光検出器の出力と所定レベルの基準信号とを比較し、光検出器出力が該基準信号を上回ったときに音声、光等からなる合図を発する告知手段とから構成されたことを特徴とするものである。
【0011】
また本発明による第4の蛍光診断装置は、請求項4に記載のように、第3の蛍光診断装置において上記絞り手段を設ける代わりに、光検出器として、ほぼ上記ライン像のみを検出する十分細い受光面を有するものが用いられたことを特徴とするものである。
【0012】
なお上記の各構成においては、請求項5に記載のように、送光光学系から励起光の出射側に所定距離離れた位置にあって、患部に当てがわれる接触面を有する位置規定部材が設けられるのが望ましい。このような位置規定部材は、請求項6に記載のように、少なくとも送光光学系および受光光学系を収容するケースから構成されるとさらに好ましい。
【0013】
また、上に述べた励起光源、送光光学系、受光光学系、光検出器および告知手段は、請求項7に記載のように、1つのケース内に全てまとめて収容されるのが望ましい。
【0014】
さらに、上記各構成においては、上記受光光学系が上記送光光学系と共焦点光学系を構成することが望ましい。
【0015】
【発明の効果】
上記の励起光が照射された部位が腫瘍の浸潤範囲であれば、そこに腫瘍親和性を有する光感受性物質が吸収されていることにより、この部位から比較的高レベルの蛍光が発せられる。このとき、上記基準信号のレベルを適切に定めておけば、光検出器の出力はこの基準信号を上回るようになり、告知手段から音声、光等からなる合図が発せられる。したがって術者等は、この合図が発せられているとき、励起光を照射している部位は腫瘍の浸潤範囲であると認識することができる。
【0016】
また本発明においては、上記受光光学系が上記送光光学系と共焦点光学系を構成することが可能である。
【0017】
この場合、本発明の第1あるいは3の蛍光診断装置においては、上記送光光学系と、絞り手段が組み込まれた受光光学系とによって共焦点光学系が構成されているので、ハロや不要散乱光が光検出器に検出されることがなく、基本的に励起光の収束部分から発せられる蛍光のみが光検出器によって検出される。そこでこれらの蛍光診断装置によれば、腫瘍の浸潤範囲を、前記光点の大きさ単位で(第1の蛍光診断装置の場合)あるいはライン状光の大きさ単位で(第3の蛍光診断装置の場合)極めて正確に認識可能となる。
【0018】
他方、本発明の第2あるいは4の蛍光診断装置においては、ほぼ前記点像のみを検出する十分小さな受光面、あるいはほぼ前記ライン像のみを検出する十分細い受光面を有する光検出器が用いられたことにより、上述の絞り手段が配された場合と同様に、ハロや不要散乱光をカットする作用が得られる。そこで、この第2あるいは4の蛍光診断装置を用いる場合も、腫瘍の浸潤範囲を前記光点の大きさ単位で(第2の蛍光診断装置の場合)あるいはライン状光の大きさ単位で(第4の蛍光診断装置の場合)極めて正確に認識可能となる。
【0019】
さらに、上述のように励起光の収束部分から発せられる蛍光のみが光検出器によって検出されるから、励起光の照射の向き等によって蛍光の強度が大きく変動することがなくなり、そこで、上記基準信号の適切なレベルを設定しやすくなる。
【0020】
また、位置規定部材が設けられている場合は、励起光照射部分を少しずつ変えて行って腫瘍の浸潤範囲を探査するとき、この位置規定部材の接触面を患部の表面に当てがっておくようにすれば、励起光を常に患部表面から一定距離の位置で収束させることができる。したがってこの場合は、励起光の収束位置の変動によって蛍光の検出強度が変化して、そのために腫瘍の浸潤範囲が誤認識されることがなくなる。
【0021】
また、上記位置規定部材が、少なくとも送光光学系および受光光学系を収容するケースから構成されている場合は、このケースを患部の表面に当てがいつつ腫瘍の浸潤範囲を探査すればよいので、操作性も良好なものとなる。
【0022】
一方、励起光源、送光光学系、受光光学系、光検出器および告知手段を1つのケース内に全てまとめて収容しておくと、付属のコード類や、送光光学系あるいは受光光学系を構成する光ファイバー等がケース外に延びるようなことがなくなるから、操作性が良くなり、また患者の安全性確保の上でも有利となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明による蛍光診断装置の第1の実施の形態を示すものである。この蛍光診断装置は、後述する光感受性物質の励起波長領域にある励起光L1を発する励起光源10と、この励起光L1を平行光化するコリメーターレンズ11と、平行光化された励起光L1を透過させるダイクロイックミラー12と、このダイクロイックミラー12を透過した励起光L1を集光する集光レンズ13と、集光された励起光L1が入射するように配置された光ファイバー14とを有している。
【0024】
上記光ファイバー14は、プローブ15に接続されている。このプローブ15は、光ファイバー14から出射した励起光L1を平行光化する集光レンズ16と、平行光化された励起光L1を集光する対物レンズ17と、これらのレンズ16および17を収容するケース15aとから構成されている。
【0025】
また患部23からは、後述のようにして蛍光L2が発せられるが、ダイクロイックミラー12で反射したこの蛍光L2を集光する集光レンズ18と、この蛍光L2を透過させる励起光カットフィルター19と、蛍光L2を検出する光検出器20が設けられている。この光検出器20は例えばpin型フォトダイオードやCCDリニアセンサ等からなり、その出力Sは比較器21に入力される。そしてこの比較器21には、例えば音声信号を生成する回路とスピーカー等からなる音声告知手段22に接続されている。
【0026】
以下、上記構成の蛍光診断装置の作用について説明する。腫瘍24がある生体の患部23には、腫瘍親和性を有し、光により励起されたとき蛍光を発する光感受性物質が予め吸収されている。この光感受性物質としては、例えばフォルフィリン系のものが用いられる。
【0027】
診断する際には、プローブ15のケース15aの前端面15bが患部23に当てがわれ、また、図示しないスイッチを操作して励起光源10がONにされる。この励起光源10から発せられた励起光L1は、コリメーターレンズ11で平行光化されてダイクロイックミラー12を透過し、集光レンズ13で集光されて光ファイバー14の一端から該光ファイバー14内に入射する。この励起光L1は光ファイバー14内を伝搬してその他端から出射し、レンズ16、17により集光されて微小な光点Pとなって患部23を照射する。
【0028】
このように患部23に励起光L1が照射されると、そこに吸収されている上記光感受性物質が蛍光L2を発する。この蛍光L2はプローブ15のレンズ16および17によって集光されて光ファイバー14内に入射し、その内部を伝搬して該光ファイバー14の一端から出射する。光ファイバー14から出射した蛍光L2は、集光レンズ13で平行光化された後にダイクロイックミラー12で反射し、集光レンズ18により集光されて微小な点像Qを結ぶ。光検出器20はこの蛍光L2による点像Qを検出し、光検出信号Sを出力する。なお、患部23の表面で反射して蛍光L2と同様の光路を辿って来た励起光L1は、励起光カットフィルター19によってカットされる。
【0029】
上記の光検出信号Sは比較器21において、所定レベルに設定された基準信号Rと比較される。このとき、光検出信号Sのレベルが基準信号Rのそれを上回ると、比較器21から信号Hが出力される。告知手段22は、この信号Hが入力されると、例えば電気的に合成された合図音を発する。
【0030】
ここで、前述の光感受性物質は腫瘍親和性を有するので、患部23の中でも特に腫瘍24の部分に多くの光感受性物質が吸収される。したがって、もし励起光L1が照射された箇所が腫瘍24の浸潤範囲である場合には、上記光検出信号Sは比較的高レベルとなり、励起光L1が照射された箇所が腫瘍24の浸潤範囲外の部分である場合には、上記光検出信号Sは比較的低レベルとなる。そこで、基準信号Rのレベルを実験、経験等に基づいて適切に定めておくと、励起光L1が腫瘍24の浸潤範囲に照射されたときのみ、上記告知手段22から合図音が発せられるようになる。
【0031】
そうであれば、術者等はプローブ15を患部23に沿って2次元的に動かしながら、上記合図音の発生の有無を確認することにより、患部23における腫瘍24の浸潤範囲を正確に認識可能となる。
【0032】
またこの蛍光診断装置においては、レンズ11、13、16、17および光ファイバー14からなる送光光学系と、レンズ13、16、17、18、ダイクロイックミラー12および光ファイバー14からなる受光光学系とによって共焦点光学系が構成されているので、基本的に、励起光L1の収束部分から発せられる蛍光L2のみが光検出器20によって検出される。つまりこの場合は、細いコアを備えた光ファイバー14のプローブ15側の端部が光の通過を制限する絞り手段として作用し、ハロや不要散乱光がそこでカットされる。それにより腫瘍24の浸潤範囲は、光点Pの大きさ単位で極めて正確に認識されるようになる。
【0033】
さらに、上述のように励起光L1の収束部分から発せられる蛍光L2のみが光検出器20によって検出されるから、励起光L1の照射の向き等によって蛍光L2の強度が大きく変動することがなくなり、そこで、上記基準信号Rの適切なレベルを設定しやすくなる。
【0034】
なお、対物レンズ17のNA(開口数)により、蛍光検出の感度と焦点深度が左右される。この対物レンズ17としてNAがより大きいものを用いれば、蛍光の集光効率が上がり、共焦点光学系による上記の効果もより顕著化する。
【0035】
またこの蛍光診断装置においては、レンズ17から励起光出射側に所定距離離れたケース15aの前端面15bを患部23に接触させる面としてあるので、励起光照射部分を少しずつ変えて腫瘍24の浸潤範囲を探査するとき、このケース前端面15bを患部23の表面に当てがっておけば、励起光L1を常に患部23の表面から一定距離の位置で収束させることができる。したがってこの場合は、励起光L1の収束位置の変動によって蛍光L2の検出強度が変化して、そのために腫瘍24の浸潤範囲が誤認識されることがなくなる。
【0036】
特にこの実施の形態では、上述のように送光光学系の位置を規定する部材が、送光光学系および受光光学系を収容するケース15aから構成されているから、このケース15aを患部23の表面に当てがいながら腫瘍24の浸潤範囲を探査すればよく、操作性も良好なものとなる。
【0037】
またこの実施の形態では、プローブ15が光ファイバー14を介してその他の要素(励起光源10、光検出器20等)と接続されているから、これらその他の要素は、腫瘍の浸潤範囲を探査する際に移動させる必要がない。したがって、これらの要素としては、小型軽量化等に関してはさほど考慮することなく、一般に市販されている汎用品を用いることができ、それにより装置コストを低く抑えることが可能となる。
【0038】
なお、励起光L1を発する励起光源10として、商用電源の周波数(50あるいは60Hz)よりも十分に高い周波数fでパルス状に励起光L1を発するものを用いるとともに、光検出器20が出力する光検出信号Sを、周波数fの信号のみを通過させるフィルター回路を介して検出すれば、迷光の影響がより少なく抑えられるようになる。
【0039】
また、図1に示した系を複数用い、それらの各系が備えるプローブ15をアレイ状に配置することにより、腫瘍の浸潤範囲をライン単位で探査することも可能となる。その場合は、光ファイバー14に代えてファイバーバンドルを用い、各種レンズに代えてレンズアレイを用いると、装置構成が簡素化するので好ましい。
【0040】
次に図2を参照して、本発明による蛍光診断装置の第2の実施の形態について説明する。なおこの図2において、図1中の要素と同等の要素には同番号を付し、それらについての説明は特に必要がない限り省略する(以下、同様)。
【0041】
この第2の実施の形態の蛍光診断装置は、励起光源10、コリメーターレンズ11、ダイクロイックミラー12、対物レンズとなる集光レンズ13、集光レンズ18、励起光カットフィルター19、光検出器20、比較器21、ランプ点灯回路30、蛍光検出ランプ31および電池32が、全て1つのケース33内に収容されてなる。なお電池32は、励起光源10や光検出器20等、ケース33内に収容されている電気部品全てに電流を供給する。
【0042】
この第2の実施の形態においては、集光レンズ13で集光された励起光L2が微小な光点Pとなって患部23を照射する。そのとき患部23から発せられた蛍光L2は集光レンズ13で集光され、ダイクロイックミラー12で反射し、集光レンズ18により集光されて微小な点像Qを結ぶ。光検出器20はこの蛍光L2による点像Qを検出し、光検出信号Sを出力する。
【0043】
そしてこの第2の実施の形態でも、光検出器20が出力する光検出信号Sのレベルが基準信号Rのそれを上回ると、比較器21から信号Hが出力されるが、この信号Hはランプ点灯回路30に入力される。ランプ点灯回路30はこの信号Hを受けると、該回路30とともに告知手段を構成する蛍光検出ランプ31を点灯させる。そこで術者等は、ケース33の励起光出射側の前端面33aを患部23に当てがいつつ、このケース33を患部23に沿って2次元的に動かしながら、上記蛍光検出ランプ31の点灯を確認することにより、患部23における腫瘍24の浸潤範囲を認識可能となる。
【0044】
なお前述した第1の実施の形態では、光ファイバー14の蛍光入射側の端面を絞りとして利用していたが、この第2の実施の形態ではその種の絞りは設けずに、光検出器20として、ほぼ点像Qのみを検出する十分小さな受光面を有するものを用いている。このようにしても、第1の実施の形態と同様に、ハロや不要散乱光をカットする効果が得られる。
【0045】
またこの第2の実施の形態は、励起光源、送光光学系、受光光学系、光検出器および告知手段が全て1つのケース33内に収容されているので、付属のコード類や、送光光学系あるいは受光光学系を構成する光ファイバー等がケース33外に延びるようなことがなくなり、そのために良好な操作性が得られ、また患者の安全性確保の上でも有利となる。
【0046】
次に図3を参照して、本発明による蛍光診断装置の第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態の蛍光診断装置は、前述した第1の実施の形態の蛍光診断装置と比べると、基本的に、集光レンズ13に代えてレンズアレイ53が、光ファイバー14に代えてライン状バンドル光ファイバー54が、光検出器20に代えて紙面に直角な方向に長く延びる受光面を有するリニアセンサ60が、そして音声告知手段22に代えてライン状表示器62が用いられている点で異なる。
【0047】
上記レンズアレイ53は図4に詳しく示す通り、一方向(図3の紙面に直角な方向)に並べられた複数のレンズ素子53aが、支持体53bによって支持されてなるものである。またライン状バンドル光ファイバー54は図5に詳しく示す通り、複数の光ファイバー54aが一方向(図3の紙面に直角な方向)に並べた上で、保持具54bによって束ねられてなるものである。
【0048】
この蛍光診断装置においては、レンズアレイ53の各レンズ素子53aで集光された励起光L1が、バンドル光ファイバー54の各光ファイバー54aの一端に入射し、それらを伝搬した後ファイバー他端から出射し、レンズ16、17により集光されて、図3の紙面に直角な方向に延びる細いライン状光LPとなって患部23を照射する。
【0049】
このように患部23に励起光L1が照射されると、そこに吸収されている前記光感受性物質が蛍光L2を発する。この蛍光L2はプローブ15のレンズ16および17によって集光されてバンドル光ファイバー54の各光ファイバー54a内に入射し、それらの内部を伝搬して該光ファイバー54aの一端から出射する。バンドル光ファイバー54から出射した蛍光L2は、レンズアレイ53で平行光化された後にダイクロイックミラー12で反射し、集光レンズ18により集光されて微小なライン像LQを結ぶ。リニアセンサ60はこの蛍光L2によるライン像LQを検出し、その明るさをライン像長さ方向に並ぶ画素単位で示す光検出信号Sを出力する。
【0050】
この光検出信号Sは比較器21において、各画素についての信号毎に基準信号Rと比較される。このとき、光検出信号Sのレベルが基準信号Rのそれを上回ると、比較器21から信号Hが出力される。この信号Hを受けるライン状表示器62は図6に示す通り、上記画素に各々対応する微小発光素子が1列に並設されてなる細長い表示面62aを有するものである。そこで、蛍光L2の明るさが所定値以上となっている範囲に対応する部分Wにおいて発光素子が点灯し、腫瘍24の浸潤範囲の長さが特定されるようになる。
【0051】
なおこの蛍光診断装置においては、レンズ11、レンズアレイ53、レンズ16、17およびバンドル光ファイバー54からなる送光光学系と、レンズアレイ53、レンズ16、17、18、ダイクロイックミラー12およびバンドル光ファイバー54からなる受光光学系とによって共焦点光学系が構成されているので、基本的に、励起光L1の細長い収束部分から発せられる蛍光L2のみがリニアセンサ60によって検出される。つまりこの場合は、バンドル光ファイバー54のプローブ15側の端部が光の通過を制限する絞り手段として作用し、ハロや不要散乱光がそこでカットされる。それにより腫瘍24の浸潤範囲は、ライン像LQの大きさ単位で正確に認識されるようになる。
【0052】
次に図7を参照して、本発明による蛍光診断装置の第4の実施の形態について説明する。この第4の実施の形態の蛍光診断装置は、前述した第2の実施の形態の蛍光診断装置と比べると、基本的に、軸対称の集光レンズ13に代えてシリンドリカルレンズ73が、光検出器20に代えて紙面に直角な方向に長く延びる受光面を有するリニアセンサ60が、そしてランプ点灯回路30およびランプ31に代えてライン状表示器62が用いられている点で異なる。
【0053】
この蛍光診断装置においては、シリンドリカルレンズ73から出射した励起光L1が、図7の紙面に直角な方向に延びる細いライン状光LPとなって患部23を照射する。そのとき患部23から発せられた蛍光L2はシリンドリカルレンズ73で集光され、ダイクロイックミラー12で反射し、集光レンズ18により集光されて微小なライン像LQを結ぶ。リニアセンサ60によるライン像LQの検出や、ライン状表示器62による表示は第3の実施の形態におけるのと同様になされ、よってこの場合も、腫瘍24の浸潤範囲の長さが特定されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である蛍光診断装置を示す概略図
【図2】本発明の第2の実施の形態である蛍光診断装置を示す概略図
【図3】本発明の第3の実施の形態である蛍光診断装置を示す概略図
【図4】図3の蛍光診断装置のレンズアレイを示す正面図
【図5】図3の蛍光診断装置のバンドル光ファイバーを示す正面図
【図6】図3の蛍光診断装置のライン状表示器を示す正面図
【図7】本発明の第4の実施の形態である蛍光診断装置を示す概略図
【符号の説明】
10 励起光源
11 コリメーターレンズ
12 ダイクロイックミラー
13、16、18 集光レンズ
14 光ファイバー
15 プローブ
15a プローブのケース
15b ケースの前端面
17 対物レンズ
19 励起光カットフィルター
20 光検出器
21 比較器
22 音声告知手段
23 患部
24 腫瘍
30 ランプ点灯回路
31 蛍光検出ランプ
32 電池
33 ケース
33a ケースの前端面
53 レンズアレイ
54 バンドル光ファイバー
60 リニアセンサ
62 ライン状表示器
73 シリンドリカルレンズ
L1 励起光
L2 蛍光

Claims (6)

  1. 腫瘍親和性を有し、蛍光を発する光感受性物質の励起波長領域にある励起光を発する励起光源と、
    この励起光源から発せられた励起光を、前記光感受性物質を吸収している患部において細いライン状光として収束させる送光光学系と、
    前記励起光の照射を受けたとき前記光感受性物質が発した蛍光を集光してライン像に結像させる受光光学系と、
    このライン像を検出する光検出器と、
    前記受光光学系に配されて、前記光検出器がほぼ前記ライン像のみを検出するように光の通過を制限する絞り手段と、
    前記光検出器の出力と所定レベルの基準信号とを比較し、光検出器出力が該基準信号を上回ったときに合図を発する告知手段とからなる蛍光診断装置。
  2. 蛍光を発する腫瘍親和性を有する光感受性物質の励起波長領域にある励起光を発する励起光源と、
    この励起光源から発せられた励起光を、前記光感受性物質を吸収している患部において細いライン状光として収束させる送光光学系と、
    前記励起光の照射を受けたとき前記光感受性物質が発した蛍光を集光してライン像に結像させる受光光学系と、
    ほぼこのライン像のみを検出する十分細い受光面を有する光検出器と、
    前記光検出器の出力と所定レベルの基準信号とを比較し、光検出器出力が該基準信号を上回ったときに合図を発する告知手段とからなる蛍光診断装置。
  3. 前記送光光学系から励起光の出射側に所定距離離れた位置にあって、患部に当てがわれる接触面を有する位置規定部材が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の蛍光診断装置。
  4. 前記位置規定部材が、少なくとも前記送光光学系および受光光学系を収容するケースから構成されていることを特徴とする請求項記載の蛍光診断装置。
  5. 前記励起光源、送光光学系、受光光学系、光検出器および告知手段が全て1つのケース内に収容されていることを特徴とする請求項1からいずれか1項記載の蛍光診断装置。
  6. 前記受光光学系が、前記送光光学系と共焦点光学系を構成することを特徴とする請求項1からいずれか1項記載の蛍光診断装置。
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