JP3819079B2 - 液体柔軟仕上剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、柔軟仕上剤組成物に関し、詳しくはエステル基を分子中に含む柔軟基剤を含有した柔軟仕上剤に関し、保存中に色調が変化せず、繊維への染着性がなく、且つ衣料に対して良好な柔軟性を付与する着色された液体柔軟仕上剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
現在、家庭用柔軟仕上剤として市販されている商品は殆どがジ(硬化牛脂アルキル)ジメチルアンモニウムクロライドに代表されるような1分子中に2個の長鎖アルキル基を有する第4級アンモニウム塩を主成分とした組成物である。この理由としては第4級アンモニウム塩は少量で各種繊維に対して良好な柔軟効果を有するからである。しかしながら、上記の第4級アンモニウム塩は、木綿類に対しては著しい柔軟効果を有しているが、アクリル系、ポリエステル系、ポリアミド系などの合成繊維に対しては効果が十分とは言い難い。
【0003】
また、近年全世界的に環境への影響を危惧する声が高まってきており、柔軟仕上剤においても生分解性等に優れている基剤が望まれ始めている。例えば、特開平1−162872号公報、特開平3−90677号公報、特開平4−108174号公報には、エステル基を含む第4級アンモニウム塩を含有する柔軟仕上剤が記載されている。但し、これらの化合物は良好な生分解性を得るために、炭素鎖中にエステル結合を持たせたものが多いが、加水分解が進行するために組成物のpHを酸性側に維持する必要がある。
【0004】
一方、柔軟剤としての商品価値を高めるために一般に色素を配合し、着色することが求められている。しかし、組成物のpHが酸性であると、処理中に繊維に色素が染着したり、保存中に退色を生じる等の問題が新たに発生する。このため、pHが酸性下でも安定な色素を配合しうる生分解性良好な液体柔軟剤が望まれている。これに対し、特開平8−27669号公報では特定の黄色色素と特定の酸化防止剤を配合することにより、問題を解決している。しかし、この方法では、特定の色素以外は使用できないという制限があり、配合の自由度の点で制約が大きい。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、エステル基を含む第4級アンモニウム塩を主基剤とする柔軟仕上剤について鋭意検討した結果、エステル基を含み、飽和炭化水素基と不飽和炭化水素基とを特定の比率で含む第4級アンモニウム塩と長鎖アルコールもしくはアミンのアルキレンオキサイド付加物とを併用した系が、より幅広い黄色染料を用いた場合に、組成物のpHが酸性側でも保存中に退色せず、しかも繊維への染着性がない液体柔軟剤となることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち本発明は、下記の(a)成分、(b)成分及び(c)成分を必須成分とし、(a)/(b)=100/1〜100/100 (重量比)であり、(c)成分を 0.1〜20ppm 含有し、且つpHが 1.5〜6である液体柔軟仕上剤組成物を提供するものである。
(a)成分:下記一般式(I)で表される第4級アンモニウム塩の混合物であって、当該混合物中のR1とR2の炭化水素基における飽和炭化水素基と不飽和炭化水素基の重量比が、飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基= 100/0〜32/68(重量比)である混合物
【0007】
【化8】
Figure 0003819079
【0008】
〔式中、
R1,R2:同一でも異なっていてもよく、それぞれ直鎖の炭素数11〜22の炭化水素基を示す。
Q1,Q2:同一でも異なっていてもよく、それぞれ
【0009】
【化9】
Figure 0003819079
【0010】
A1,A2:同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜3のアルキレン基を示す。
R3,R4:同一でも異なっていてもよく、それぞれH又は炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基を示す。但しR3とR4が共にHとなることはない。〕
(b)成分:炭素数10〜32の直鎖もしくは分岐鎖の飽和もしくは不飽和アルコールの10〜55モルのアルキレンオキシド付加物又はアミンの10〜55モルのアルキレンオキシド付加物
(c)成分:分子内にキノリル基を含まない黄色染料又は2個のアゾ基を含まない黄色染料。
【0011】
また、更に本発明は、上記の(a)成分、(b)成分及び(c)成分に、更に下記の(d)成分及び(e)成分を必須成分とし、〔(a)+(e)〕/(d)=99.5/0.5 〜50/50(重量比)、〔(a)+(d)〕/(e)=99.5/0.5 〜70/30(重量比)であり、(c)成分を 0.1〜20ppm 含有し、且つpHが 1.5〜6である液体柔軟仕上剤組成物を提供するものである。
(d)成分:下記一般式(II−1)で表される化合物及び下記一般式(II−2)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物
【0012】
【化10】
Figure 0003819079
【0013】
〔式中、
R5,R9:同一でも異なっていてもよく、それぞれ直鎖の炭素数11〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。
R6,R7,R8,R10,R11,R12:同一でも異なっていてもよく、それぞれH又は炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基を示す。
【0014】
【化11】
Figure 0003819079
【0015】
A3:炭素数1〜3のアルキレン基を示す。
X-:陰イオン基を示す。〕
(e)成分:炭素数12〜22の直鎖もしくは分岐鎖の飽和もしくは不飽和脂肪酸又はこれらの混合物
以下、本発明について詳細に説明する。
【0016】
<(a)成分>
本発明における(a)成分は、前記一般式(I)で表される第4級アンモニウム塩の混合物である。なお、R3,R4がHの場合(但しR3=R4=Hを除く)、アミンの酸塩の混合物となる。具体的には、分子内に少なくとも1個のエステル基(-COO-或いは-OCO-)を含み、かつ2つの炭素数11〜22の直鎖の炭化水素基を含む第4級アンモニウム塩又はアミンの酸塩の混合物であって、当該混合物中の長鎖炭化水素基(R1,R2)の全体の飽和炭化水素基と不飽和炭化水素基の重量比が、飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基= 100/0〜32/68であることを特徴とする第4級アンモニウム塩又はアミンの酸塩の混合物である。かかる第4級アンモニウム塩又はアミンの酸塩の混合物の飽和炭化水素基と不飽和炭化水素基との重量比において、飽和炭化水素基の割合が32重量%よりも少ない基剤は、衣料の柔軟化効果が著しく劣る。
【0017】
本発明において、一般式(I)中の直鎖の長鎖炭化水素基R1,R2は、牛脂、豚脂、パーム油、ヒマシ油、オリーブ油等の天然由来の油脂を原料とするのが一般的であり、そのまま第4級アンモニウム塩又はアミンの酸塩の混合物の調製に用いることができる。また、部分水素化又は完全水素化等の公知の方法により炭化水素基の飽和/不飽和含有量を調節できる。
不飽和炭化水素基には異性体として、シス体、トランス体が存在するが、シス体/トランス体=97/3〜20/80(重量比)の範囲内であれば良い。
【0018】
一般式(I)で表される化合物(混合物)の例としては、N−〔(2−硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N−〔(3−硬化牛脂由来アルカノイルアミノ)プロピル〕−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−〔(2−硬化パーム油由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N−〔(3−硬化パーム油由来アルカノイルアミノ)プロピル〕−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−〔(2−ステアロイルオキシ)エチル〕−N−〔(3−ステアロイルアミノ)プロピル〕−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−〔(2−部分硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N−〔(3−部分硬化牛脂由来アルカノイルアミノ)プロピル〕−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド:部分硬化牛脂由来アルカノイル基中の飽和/不飽和=70/30(重量比)、N,N−ジ〔(2−硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジ〔(2−ステアロイルオキシ)エチル〕−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジ〔(2−部分硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド:部分硬化牛脂由来アルカノイル基中の飽和/不飽和=55/45(重量比)、N,N−ジ〔(2−部分硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド:部分硬化牛脂由来アルカノイル基中の飽和/不飽和=50/50(重量比)、N,N−ジ〔(2−部分硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアンモニウムクロリド:部分硬化牛脂由来アルカノイル基中の飽和/不飽和=55/45(重量比)、N,N−ジ〔(2−硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアンモニウムクロリド、N−(ステアリルオキシカルボニルメチル)−N−〔(2−ステアロイルオキシ)エチル〕−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−〔(2−硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N−〔(2−硬化牛脂由来アルカノイルアミノ)エチル〕−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−(硬化牛脂由来アルキルオキシカルボニルメチル)−N−〔(3−硬化牛脂由来アルカノイルアミノ)プロピル〕−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド等、N−〔(2−硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N−〔(3−硬化牛脂由来アルカノイルアミノ)プロピル)−N−メチルアミン塩酸塩、N−〔(2−硬化パーム油由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N−〔(3−硬化パーム油由来アルカノイルアミノ)プロピル〕−N−メチルアミン塩酸塩、N−〔(2−ステアロイルオキシ)エチル〕−N−〔(3−ステアロイルアミノ)プロピル〕−N−メチルアミン塩酸塩、N−〔(2−部分硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N−〔(3−部分硬化牛脂由来アルカノイルアミノ)プロピル〕−N−メチルアミン塩酸塩:部分硬化牛脂由来アルカノイル基中の飽和/不飽和=70/30(重量比)、N,N−ジ〔(2−ステアロイルオキシ)エチル〕−N−メチルアミン塩酸塩、N,N−ジ〔(2−部分硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N−メチルアミン塩酸塩:部分硬化牛脂由来アルカノイル基中の飽和/不飽和=80/20(重量比)、部分硬化牛脂由来アルカノイル基中の飽和/不飽和=50/50(重量比)、N,N−ジ〔(2−部分硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N−(2−ヒドロキシエチル)アミン塩酸塩:部分硬化牛脂由来アルカノイル基中の飽和/不飽和=55/45(重量比)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0019】
(a)成分としては、下記一般式(I−1)で表される化合物及び/又は下記一般式(I−2)で表される化合物からなる混合物であって、当該混合物中のR1-1,R2-1,R1-2,R2-2 の炭化水素基における飽和炭化水素基と不飽和炭化水素基の重量比が、前記した通り、飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基= 100/0〜32/68(重量比)であるものが好ましい。
【0020】
【化12】
Figure 0003819079
【0021】
〔式中、
R1-1,R2-1,R1-2,R2-2 :同一でも異なっていてもよく、それぞれ直鎖の炭素数11〜21の炭化水素基を示す。
A1-1,A2-1,A1-2,A2-2 :同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜3のアルキレン基を示す。
R3-1,R4-1,R3-2,R4-2 :同一でも異なっていてもよく、それぞれH又は炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基を示す。但しR3-1とR4-1が共にHとなることはない。またR3-2とR4-2が共にHとなることはない。
X-:前記の意味を示す。〕。
【0022】
<(b)成分>
本発明の(b)成分は、炭素数10〜32の直鎖もしくは分岐鎖の飽和もしくは不飽和アルコールの10〜55モル(平均付加モル数)のアルキレンオキシド付加物又はアミンの10〜55モル(平均付加モル数)のアルキレンオキシド付加物、或いはこれらの混合物である。
(b)成分のアルキル基は牛脂、豚脂、パーム油、パーム核油、ヤシ油、オリーブ油、大豆油等の天然油脂由来又はゲルベ反応、又はオキソ法によって得られるアルキル基が好適である。
【0023】
(b)成分の好ましい例として、ラウリルアルコール又はラウリルアミンの10〜55モルエチレンオキシド付加物、オレイルアルコール又はオレイルアミンの10〜55モルエチレンオキシド付加物、エライジルアルコール又はアミンの10〜55モルエチレンオキシド付加物、牛脂アルコール又は牛脂アミンの10〜55モルエチレンオキシド付加物、パーム油アルコール又はパーム油アミンの10〜55モルエチレンオキシド付加物、イソトリデシルアルコールの10〜55モルエチレンオキシド付加物、炭素数12のゲルベアルコールの10〜55モルエチレンオキシド付加物が挙げられる。アルキレンオキシドの付加モル数がこの範囲以外では色素の衣類への染着が起こる。
【0024】
<(c)成分>
本発明の(c)成分は、分子内にキノリル基を有さない黄色染料又は2個のアゾ基を有さない黄色染料である。
(c)成分の好ましい例として、
C.I. Acid Yellow 1, C.I. Acid Yellow 5, C.I. Acid Yellow 7,
C.I. Acid Yellow 11, C.I. Acid Yellow 17, C.I. Acid Yellow 23,
C.I. Acid Yellow 49, C.I. Acid Yellow 127, C.I. Food Yellow 3,
C.I. Basic Yellow 13
が挙げられる。
【0025】
<(d)成分>
(d)成分は、前記一般式(II−1)及び(II−2)で表されるように、連結基を含む長鎖炭化水素基を1個有するモノ長鎖型の4級アンモニウム塩である。また、長鎖炭化水素基R5,R9は飽和でも不飽和でもよいが、不飽和の場合、例えば二重結合を含む場合には、シス体/トランス体の比率は如何なるものでも使用できる。
(d)成分の例としては、N−硬化牛脂由来アルキル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、N−〔(3−硬化牛脂由来アルカノイルアミノ)プロピル〕−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−〔(3−硬化パーム油由来のアルカノイルアミノ)プロピル〕−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−〔(3−ステアロイルアミノ)プロピル〕−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−〔(3−ステアロイルアミノ)プロピル〕−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミン塩酸塩、N−〔(2−硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−〔(2−部分硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド:部分硬化牛脂由来アルカノイル基中の飽和/不飽和=55/45(重量比)、N−〔(2−ステアロイルオキシ)エチル〕−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−〔(2−部分硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアンモニウムクロリド:部分硬化牛脂由来アルカノイル基中の飽和/不飽和=30/70(重量比)、N−〔(2−硬化牛脂由来アルカノイルアミノ)エチル〕−N−〔2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N−(硬化牛脂由来アルキルオキシカルボニルメチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0026】
<(e)成分>
(e)成分は、炭素数12〜22の直鎖もしくは分岐鎖の飽和もしくは不飽和脂肪酸又はこれらの混合物である。かかる長鎖脂肪酸は、牛脂、豚脂、パーム油、ヒマシ油、オリーブ油等の天然油脂から誘導されるものが一般的である。また合成されたものであっても良い。
(e)成分の好ましい例として硬化牛脂脂肪酸、硬化パーム油脂肪酸、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、牛脂脂肪酸、パーム油脂肪酸等が挙げられる。
【0027】
<柔軟仕上剤組成物>
本発明の柔軟仕上剤組成物は、上記の(a)成分、(b)成分及び(c)成分を必須として含有するものであるが、(d)成分と(e)成分を含有する場合は更に衣料への柔軟付与効果が良くなる。
【0028】
(a)成分の配合量としては、組成物中4〜35重量%が好ましい。4重量%未満は衣料に対する柔軟付与効果が低く、35重量%を越えると、配合組成物が増粘するという問題が起こる。
【0029】
(a)成分と(b)成分を含有する柔軟仕上剤組成物においては、(a)/(b)=100/1〜100/100 (重量比)であり、(a)/(b)=100 /10〜 100/100 (重量比)が好ましく、(a)/(b)=100 /20〜 100/90(重量比)がより好ましく、更に好ましくは(a)/(b)=100 /30〜 100/80(重量比)である。両者の重量比がこの範囲以外だと本発明の目的が達せられない。
【0030】
また、更に〔(a)+(d)〕/(e)=99/1〜80/20(重量比)、かつ〔(a)+(e)〕/(d)=99/1〜60/40(重量比)が好ましく、〔(a)+(d)〕/(e)=98.5/1.5 〜85/15(重量比)、かつ〔(a)+(e)〕/(d)=98/2〜70/30(重量比)がより好ましく、〔(a)+(d)〕/(e)=98/2〜90/10(重量比)、かつ〔(a)+(e)〕/(d)=98/2〜80/20(重量比)が最も好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の柔軟仕上剤組成物は、前記(a)〜(e)成分、或いは(a)成分〜(e)成分を水中に分散させ、液体として用いることができる。
【0032】
さらに本発明の液体柔軟仕上剤組成物は、保存安定性を向上させるために、活性水素を3個以上有する化合物にエチレンオキシドと必要によりプロピレンオキシ及び/又はトリメチレンオキシドが付加してなり、重量平均分子量が 5,000〜2,000,000 であり、分子量中に占めるオキシエチレン基部分の割合が55重量%以上であるポリエーテル化合物又はその誘導体を柔軟仕上剤組成物中 0.1〜5重量%配合することができる。
【0033】
また、本発明の液体柔軟仕上剤組成物には、通常の衣料用柔軟仕上剤に配合されている香料、色素、シリコーン化合物、抗菌剤、イソプロピルアルコール、8−アセチル化ショ糖変成エタノール等の工業用変成エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの溶剤や、食塩、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウムなどの水溶性塩や、酸化防止剤、炭化水素、セルロース誘導体等を添加してもよい。
【0034】
更に本発明の液体柔軟仕上剤組成物には、炭素数10〜24の飽和又は不飽和の脂肪酸と分子内に水酸基1〜4個有するアルコールとのエステル化物を組成物中 0.2〜10重量%配合することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明の柔軟仕上剤は組成物のpHが酸性側でも保存中に退色せず、しかも繊維への染着性がなく、更に各種繊維に対して優れた柔軟性を付与できる。また、本発明の柔軟基剤である(a)成分は、分子内にエステル基を有するため、生分解性にも優れている。
【0036】
【実施例】
次に、本発明を実施例をもって詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0037】
実施例1〜14及び比較例1〜5
表1〜5に示す(a)成分〜(e)成分を使用して、表6〜8に示した柔軟仕上剤組成物を調製し、以下の方法により柔軟性、染料の安定性及び染料の染着性の評価を行った。結果を表6〜8に示す。なお、いずれの配合の場合もCaCl2 を組成物中 0.2重量%配合し、残部を水として調製した。また、塩酸あるいは苛性ソーダを用いて組成物のpHを3.5 に調整した。
【0038】
【表1】
Figure 0003819079
【0039】
【表2】
Figure 0003819079
【0040】
【表3】
Figure 0003819079
【0041】
【表4】
Figure 0003819079
【0042】
【表5】
Figure 0003819079
【0043】
<柔軟性試験>
(1) 処理方法
市販の木綿タオル2kg、アクリルジャージ1kgを 3.5°DH硬水にて市販洗剤アタック(花王株式会社、登録商標)にて5回繰り返し洗濯(30リットル洗濯機)をし、繊維についていた繊維処理剤を除去した後、表6〜8に示す柔軟仕上剤組成物10mlを投入し、25℃、3分間攪拌下で処理した。
(2) 評価方法
上記方法で処理した布を室内で風乾後、25℃、40%RHの恒温恒湿室にて24時間放置した。木綿、アクリルそれぞれの布について柔軟性の評価を行った。
柔軟性の評価は、N,N−ジ〔(2−硬化牛脂由来アルカノイルオキシ)エチル〕−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド6重量%からなる柔軟剤60mlで処理した布を対照にして一対比較を行った。評価基準は次のようにした。
+2:対照より柔らかい。
+1:対照よりやや柔らかい。
0:対照と同じ。
−1:対照の方がやや柔らかい。
−2:対照の方が柔らかい。
【0044】
<染着性試験>
ポリエステル、綿、アクリル、レーヨン、ウール、アセテート、ビニロン、ナイロン、絹の9種の繊維からなる多織交織布を使用する。多織交織布を絞り率 200%になるようにし、後記柔軟剤組成物(水性分散液)10gを布のすべての繊維にかかるように滴下し、3時間放置後に3分水道水ですすぎ、自然乾燥する。そして、乾燥した布への染着を目視し、衣類への染着度合を次の判定基準に従って評価する。
○:ほとんど染着が認められない。
△:やや染着が認められる。
×:染着が認められる。
【0045】
<安定性(変色・退色)試験>
後記柔軟剤組成物をガラス瓶に入れ、密封してサンプルとする。このサンプルを80℃恒温槽に入れ、40時間後に5℃保管品と色調を比較し、熱に対する安定性を下記の基準で評価する。
○:変色・退色が認められない。
△:変色・退色がやや認められる。
×:変色・退色がはっきり認められる。
【0046】
【表6】
Figure 0003819079
【0047】
【表7】
Figure 0003819079
【0048】
【表8】
Figure 0003819079

Claims (3)

  1. 下記の(a)成分〜(e)成分を必須成分とし、(a)/(b)=100/1〜100/100(重量比)、〔(a)+(e)〕/(d)=99.5/0.5〜50/50(重量比)、〔(a)+(d)〕/(e)=99.5/0.5〜70/30(重量比)であり、(c)成分を0.1〜20ppm含有し、且つpHが1.5〜6である液体柔軟仕上剤組成物。
    (a)成分:下記一般式(I−1)で表される化合物又は下記一般式(I−2)で表される化合物からなる混合物であって、当該混合物中のR1-1,R2-1,R1-2,R2-2の炭化水素基における飽和炭化水素基と不飽和炭化水素基の重量比が、飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基=100/0〜32/68(重量比)である混合物
    Figure 0003819079
    〔式中、
    R1-1,R2-1,R1-2,R2-2:同一でも異なっていてもよく、それぞれ直鎖の炭素数11〜21の炭化水素基を示す。
    A1-1,A2-1,A1-2,A2-2:同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜3のアルキレン基を示す。
    R3-1,R4-1,R3-2,R4-2:同一でも異なっていてもよく、それぞれH又は炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基を示す。但しR3-1とR4-1が共にHとなることはない。またR3-2とR4-2が共にHとなることはない。
    X-:陰イオン基を示す。〕
    (b)成分:炭素数10〜32の直鎖もしくは分岐鎖の飽和もしくは不飽和アルコールの10〜55モルのアルキレンオキシド付加物又はアミンの10〜55モルのアルキレンオキシド付加物
    (c)成分:分子内にキノリル基を含まない黄色染料又は2個のアゾ基を含まない黄色染料であって、下記の黄色染料群から選ばれる1種又は2種以上の混合物
    <黄色染料群>
    C.I. Acid Yellow 11, C.I. Acid Yellow 23, C.I. Acid Yellow 127, C.I. Basic Yellow 13
    (d)成分:下記一般式(II−1)で表される化合物及び下記一般式(II−2)で表される化合物から選ばれる1種又は2種以上の化合物
    Figure 0003819079
    〔式中、
    R5,R9:同一でも異なっていてもよく、それぞれ直鎖の炭素数11〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。
    R6,R7,R8,R10,R11,R12:同一でも異なっていてもよく、それぞれH又は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示す。
    Figure 0003819079
    A3:炭素数1〜3のアルキレン基を示す。
    X-:陰イオン基を示す。〕
    (e)成分:炭素数12〜22の直鎖もしくは分岐鎖の飽和もしくは不飽和脂肪酸又はこれらの混合物
  2. 〔(a)+(d)〕/(e)=99/1〜80/20(重量比)、かつ〔(a)+(e)〕/(d)=99/1〜60/40(重量比)である請求項1に記載の液体柔軟仕上剤組成物。
  3. (a)成分を4〜35重量%含有する請求項1又は2記載の液体柔軟仕上剤組成物。
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