JP3818078B2 - ダイバーシティ無線機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイバーシティ無線機に関し、特に、送信部のダイバーシティ回路構成および制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯端末等の無線通信機においては、マルチメディア化による通信データ量の増大や通信伝送速度の高速化、周波数の有効利用等の目的で、CDMA通信技術が用いられ始めている。CDMA通信では、一般的に空間で発生する多数の通信パスを、その受信機にRAKE受信機を用いてパス合成するため、アンテナや受信回路を2系統以上使用するダイバーシティ構成は、採用していない。
【0003】
以下に、従来のCDMA無線通信機の実施形態を図6を用いて説明する。
【0004】
図6に示す様に、無線通信機の高周波部は、送信系であるパワーアンプ101およびデュプレクサ109、アンテナ110と受信系である低雑音増幅器114から構成されている。
【0005】
上述の様に、受信機は、RAKE受信機能を有していることから、アンテナ110の1系統で、多数の通信パスを受信することができるため、受信側に関しては、アンテナを2系統以上用いてダイバ−シティを行う必要がない。送信側に関しても、基地局が、同様にRAKE受信機能を有しているため、一般的には、携帯端末で、2系統以上のアンテナを実装することはない。
【0006】
ところが、近年、インターネットの普及やナビゲーションシステムと通信端末の融合化により、車両の高度通信化が進歩しつつあり、車両にセルラー方式の通信端末等が標準搭載されることが予想されている。
【0007】
しかしながら、上記の従来技術では、車両搭載時において、車両高速移動時のドップラーシフトによる信号電力の急激な変動や車両の影響によるシャドーウィングにより通信品質の劣化、通信サービスエリアの縮小、消費電力の増大等の問題を解決できていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者は、上記高速移動によるドップラーシフトや車両搭載によるシャドーウィングの影響を軽減するために2系統の無線部およびアンテナを実装して無線機を構成し、送信ダイバーシティを行なうことを検討したが、ここにおいても2系統の無線部およびアンテナを用いるために消費電力および実装面積が増大するという問題がある。
【0009】
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、送信ダイバーシティを行なうダイバーシティ無線機において、消費電力を低下させるとともに、実装面積を低減することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1および5記載の発明では、変調部にて変調された変調信号を無線基地局に無線信号として送信するための少なくとも第1のアンテナおよび第2のアンテナと、前記変調部と、前記第1および前記第2のアンテナとの間に設けられ、送信信号の進行経路を切り替えるための送信信号経路切替手段と、前記送信信号経路切替手段を制御するための切替制御手段と、前記送信信号を分配するための電力分配手段を設け、前記切替制御手段で前記送信信号経路切替手段を制御して、前記送信信号を前記第1のアンテナから出力する第1の送信状態と、前記送信信号を前記第2のアンテナから出力する第2の送信状態と、さらに、前記電力分配手段で前記送信信号を電力分配して、その各々の送信出力分配信号を前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナから同時に送信出力する第3の送信状態とが制御可能であり、前記第1の送信状態、前記第2の送信状態、第3の送信状態を定期的に切り替えることで、前記第1乃至前記第3の送信状態のうち、どの状態が良好な通信状態かを判断する判断手段とを有し、前記判断手段は、前記第1乃至第3の送信状態のうち最良の状態を判断し、前記切替制御手段は前記判断手段で判断された最良の状態となる様に前記送信信号経路切替手段を制御し、前記変調部と前記送信信号経路切替手段との間に、前記変調部からの信号を電力増幅する、送信系の最終段としてのパワーアンプが配置されており、前記電力分配手段は、このパワーアンプから出力される前記送信信号を電力分配することを特徴としている。
【0013】
ここで、例えば、一方のアンテナを利用して通信する場合では、突然に通信環境が悪化し、他方のアンテナに切替えて使用することが、本発明では可能であるが、切替え時にはどうしてもある程度、通信環境が悪化してしまう。
【0014】
そこで、本発明では、第1、第2のアンテナの両方を使う第3の送信状態とすることで、一方のアンテナの送信状態が悪化したとしても、他方のアンテナでこれを補うことが可能である。
【0015】
この結果、二つのアンテナの両方でにさらに顕著な送信ダイバーシティの効果を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0022】
(第1の実施形態)
図1は、本発明のアンテナダイバーシティ無線機における第1の実施形態の概略構成図である。送信信号は、まずベースバンド処理部116で信号処理と拡散処理を行ってI,Q信号を生成し、それらの信号を直交変調器115(本発明の変調部)で直交変調して無線変調信号を発生させてパワーアンプ部101で電力増幅する。
【0023】
本発明の特徴は、送信系のパワーアンプ部101の出力部に電力分配器104を設け、送信信号電力を2分配して2系統のアンテナから出力する送信ダイバーシティ(以下、第3の送信状態という)および、アンテナ1あるいはアンテナ2のどちらかを選択(以下、アンテナ1選択時を第1の送信状態、アンテナ2選択時を第2の送信状態という)して出力することができる送信アンテナ選択機能を有することである。
【0024】
実際には、パワーアンプ101の出力部を高周波線路102を介して高周波スイッチ103(本発明の送信信号経路切替手段)の4番端子に接続して、送信ダイバーシティを行う場合は、高周波スイッチ103の出力端子である2番端子を選択(端子4→2)して分配器104(本発明の電力分配手段)に接続する。分配器104は、パワーアンプ101の送信出力電力を等分配して、それぞれ高周波スイッチ107の1番端子と高周波スイッチ108の1番端子に信号送出する。
【0025】
さらに送信ダイバーシティ実行時には、高周波スイッチ107は(端子1→3)、高周波スイッチ108は(端子1→3)のパスをそれぞれ選択して、高周波スイッチ107通過の送信出力信号は、デュプレクサ109を通過してアンテナ110から、また、高周波スイッチ108通過の送信出力信号は、デュプレクサ112を通過してアンテナ111から空間へ出力する。
【0026】
これによって、アンテナ110とアンテナ111間の距離をある程度確保すれば、それぞれの送信出力信号を無相関で基地局に送出することができ、効率の良い通信状態を提供することができる。
【0027】
次に、アンテナ110から送信信号を出力する場合は、高周波スイッチ103の出力端子である1番端子の選択(端子4→1)と高周波スイッチ107の2番端子の選択(端子2→3)により、パワーアンプ101の送信出力信号が、高周波線路102,高周波スイッチ103(端子4→1)、高周波線路105,高周波スイッチ107(端子2→3)、デュプレクサ109を経て、アンテナ110から出力される。
【0028】
また、アンテナ111から送信信号を出力する場合は、高周波スイッチ103の出力端子である3番端子の選択(端子4→3)と高周波スイッチ108の2番端子の選択(端子2→3)により、パワーアンプ101の送信出力信号が、高周波線路102,高周波スイッチ103(端子4→3)、高周波線路106,高周波スイッチ108(端子2→3)、デュプレクサ112を経て、アンテナ111から出力される。
【0029】
これら前述の高周波スイッチ(103,107,108)による切替制御は、制御部118が上述の送信状態の内もっとも望ましい状態を判断し、その結果から、スイッチ制御回路117が高周波スイッチ(103,107,108)を駆動している。
【0030】
図5は、本発明のダイバーシティ無線機からの送信信号波を、基地局アンテナで受信した場合の受信状態図であり、基地局の受信状態は、次の3通りの状態((a)アンテナ1,2からの送信信号波が、基地局において同程度の受信状態にある場合、(b)アンテナ1からの送信信号波のみが、基地局において良好な受信状態にある場合、(c)アンテナ2からの送信信号波のみが、基地局において良好な受信状態にある場合)が考えられる。
【0031】
特に車両搭載時には、高速移動によるドップラーフェージングや、車両の進行方向、道路環境、アンテナの設置環境等によるシャドーイングにより、上述の3つの状態が顕著に発生する。
【0032】
本発明では、あらゆる電波伝搬環境に対応するため、図5(a)の様な場合は、前述の送信ダイバーシティの状態で、本発明のダイバイシティ無線機から送信信号波を送出する。この場合、基地局に無相関で送信信号波が到達する様、アンテナ1(110)とアンテナ2(111)の設置距離は、ある程度確保している。
【0033】
本発明のダイバーシティ無線機は、前述の電波伝搬環境において、各状態選択時の平均送信電力値や基地局からの受信電界強度の測定結果から、最良なアンテナ選択状態を判定している。
【0034】
例えば、前述の第1、2および3の各送信状態において、ベースバンド処理部116内にある平均送信電力測定部で、ある一定期間の平均送信電力測定を行い、その各送信状態での平均送信電力値がもっとも低い値を示す状態が、もっとも望ましい状態と制御部118で判断している。これは、特にCDMA方式で厳密に制御されている送信電力制御において、基地局に到達する送信信号強度を一定にするように制御(無線機の送信電力+電波伝播減推量+希望SIR=一定値)されるため、ダイバーシティ無線機(10)のアンテナ−基地局間の電波伝播減衰量が小さい程、ダイバーシティ無線機(10)の送信電力は低く制御されからであり、電波伝播減衰量が小さい場合が最も良好なアンテナ選択状態(通信状態)であることは言うまでもない。
【0035】
また、前述の第1、2および3の各送信状態において、基地局で信号強度測定を行って、その測定結果と希望SIRの値(希望SIRの値はCDMA方式の場合のみ使用)をダイバーシティ無線機(10)で受信して、それらの値と基地局へ送信した時の送信電力から電波伝播減推量を算出して、電波伝播減推量がもっとも小さい状態を判断して最も良好なアンテナ選択状態(通信状態)を実現する。
【0036】
これら上述の送信アンテナ選択ダイバーシティにより、送信出力電力の軽減による低消費電力化が図れ、また送信アンテナ選択ダイバーシティを2系統の無線送信部を用いることなく簡単な構成で実現しているため、無線機の実装面積の低減と消費電力の抑制も可能である。
【0037】
また、例えば、一方のアンテナを利用して通信する場合では、突然に通信環境が悪化し、他方のアンテナに切替えて使用することができるが、切替え時にはどうしてもある程度、通信環境が悪化してしまう。そこで、上述したように複数の通信パスを同時に受信するRAKE受信機を有するCDMAセルラー方式のシステムにおいて、アンテナ1,2の両方を使う第3の送信状態とすることで、一方のアンテナの送信状態が悪化したとしても、RAKE受信により、他方のアンテナでこれを補うことが可能である。これは、図5(b)、(c)での受信波440、470はレイク受信し合成した信号波形である。この結果、二つのアンテナ1、2の両方でにさらに顕著な送信ダイバーシティの効果を得ることができる。
【0038】
また、本例では、さらに車両搭載時に、事故等によりアンテナが1系統破損した場合でも通信が可能な冗長性に優れており、信頼性の高い無線機を提供することができる。
【0039】
受信系においては、高周波スイッチ113により、1番端子選択(端子1→3)の場合は、アンテナ110からデュプレクサ109を介して基地局からの信号を受信(以下、第1の受信状態という)し、2番端子選択(端子2→3)の場合は、アンテナ111からデュプレクサ112を介して基地局からの信号を受信(以下、第2の受信状態という)することができる。
【0040】
また、第1および第2の受信状態のうち受信性能が最良の状態を、制御部118で判断し、送信アンテナ選択と同様、最良な受信状態となるようにスイッチ制御回路117で高周波スイッチ113制御することで、受信部のアンテナ選択ダイバーシティを実現できる。また本発明では、前述の送信ダイバーシティ動作とは、全く別制御が可能であり、送信側の最良な通信状態と受信の最良な通信状態が異なる場合においても、個別に制御することができる。
【0041】
また、最良の受信状態となるように判定して受信アンテナ選択制御を行い、この選択されたアンテナが信号送信のためにも使用されるように高周波スイッチを選択するもので、アンテナの選択制御方法を簡略化し制御の高速化を図っている。この場合、2系統のアンテナ110,111から同時に送信出力されることはない。
【0042】
(第2の実施形態)
図2は、本発明のアンテナダイバーシティ無線機における第2の実施形態の概略構成図で、ダイバーシティ無線機をより高効率化するためにパワーアンプ部にプッシュプル増幅器202を使用している。プッシュプル増幅器202は、2系統のパワーアンプ部201a、201bを有し、180°電力分配器210によって位相差180°の分配電力が各々に供給されているため、各々180°の位相差をもって、動作するものである。
【0043】
送信ダイバーシティを行う場合は、プッシュプル増幅器202の2系統のパワーアンプ部201a、201bおよび高周波スイッチ203,204,207,208を用いて行う。
【0044】
実際には、高周波スイッチ203が1番端子を選択(端子3→1)し、高周波スイッチ207が2番端子を選択(端子2→3)することにより、パワーアンプ部201aの送信信号がデュプレクサ109を介して一方のアンテナ110から出力され、高周波スイッチ204が2番端子を選択(端子3→2)し、高周波スイッチ208が2番端子を選択(端子2→3)することにより、パワーアンプ部201bの送信信号がデュプレクサ112を介してもう一方のアンテナ111から出力されることで、送信ダイバーシティが実現される。
【0045】
送信アンテナ選択ダイバーシティの場合は、ダイバーシティ無線機を高効率化するために、2通りの制御を行うことができる。
【0046】
高出力送信が必要な場合は、高周波スイッチ203が2番端子を選択(端子3→2)し、高周波スイッチ204が1番端子を選択(端子3→1)することで、プッシュプル増幅器202の各パワーアンプ部201a、201bの送信増幅信号を電力合成器205で電力合成する。その後、アンテナ110から送信信号を出力する場合は、高周波スイッチ206が1番端子を選択(端子3→1)し、高周波スイッチ207が1番端子を選択(端子1→3)することで実現し、アンテナ111から送信信号を出力する場合は、高周波スイッチ206が2番端子を選択(端子3→2)し、高周波スイッチ208が1番端子を選択(端子1→3)することで実現される。
【0047】
高出力送信が必要なく、アンテナ110から送信する場合は、高周波スイッチ203が1番端子を選択(端子3→1)し、高周波スイッチ207が2番端子を選択(端子3→2)することで実現される。この際、パワーアンプ部201bの電源供給は停止され、低消費電力化が図られる。
【0048】
同様に、アンテナ111から送信する場合は、高周波スイッチ204が2番端子を選択(端子3→2)し、高周波スイッチ208が2番端子を選択(端子3→2)することで実現される。この際、上述とは逆のパワーアンプ部201aの電源供給が停止され、低消費電力化が図られることになる。
【0049】
受信部のアンテナ選択制御においては、図1と同様、高周波スイッチ113により、1番端子選択(端子1→3)の場合は、アンテナ110からデュプレクサ109を介して、低雑音増幅器114で基地局からの信号を受信し、2番端子選択(端子2→3)の場合は、アンテナ111からデュプレクサ112を介して、低雑音増幅器114で基地局からの信号を受信することができる。
【0050】
(第3の実施形態)
図3は、本発明のアンテナダイバーシティ無線機における第3の実施形態の概略構成図である。本発明の構成では、送信および受信側のアンテナ選択ダイバーシティのみを行うことができ、図1の様なアンテナ110とアンテナ111両方から送信信号出力する送信ダイバーシティは実現できない。
【0051】
送信部のアンテナ選択制御においては、高周波スイッチ201により、1番端子選択(端子3→1)の場合は、パワーアンプ101の送信出力信号をデュプレクサ109を介してアンテナ110から出力し、2番端子選択(端子3→2)の場合は、パワーアンプ101の送信出力信号をデュプレクサ112を介してアンテナ111から出力することができる。
【0052】
受信部のアンテナ選択制御においては、図1と同様、高周波スイッチ113により、1番端子選択(端子1→3)の場合は、アンテナ110からデュプレクサ109を介して基地局からの信号を受信し、2番端子選択(端子2→3)の場合は、アンテナ111からデュプレクサ112を介して基地局からの信号を受信することができる。
【0053】
(本発明の制御処理)
図4は、本発明における図1中のダイバーシティアンテナ部の制御処理を示すフローチャートである。
【0054】
最良の通信状態を確立するために、まずS110で、前述した高周波スイッチ103,107、108を制御して送信ダイバーシティ状態にする。この状態で無線機のある一定区間の平均送信電力の測定、あるいは基地局の受信電界強度の測定結果を取得する。
【0055】
次に、同様にしてS120で、前述した高周波スイッチ103,107、113を制御してアンテナ1(110)を選択し、無線機のある一定区間の平均送信電力の測定、あるいは基地局の受信電界強度の測定結果、また移動端末側の受信電界強度等を取得する。
【0056】
さらに、S130で、前述した高周波スイッチ103,108、113を制御してアンテナ2(111)を選択し、無線機のある一定区間の平均送信電力の測定、あるいは基地局の受信電界強度の測定結果、また移動端末側の受信電界強度等を取得する。
【0057】
これら、S110〜S130で取得したデータをもとに、S140で移動端末の送信および受信の最良状態を選択し、S150〜S170のいずれか1つを実行する。
【0058】
これら一連の制御動作を、ある一定の周期で繰り返し、もっとも望ましい送受信状態の選択を行うことができる。
【0059】
なお、本発明に係わるダイバーシティ無線機10は、携帯端末以外の他の無線通信機にも用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンテナダイバーシティ無線機における第1の実施形態の概略構成図である。
【図2】本発明のアンテナダイバーシティ無線機における第2の実施形態の概略構成図である。
【図3】本発明のアンテナダイバーシティ無線機における第3の実施形態の概略構成図である。
【図4】本発明における図1中のダイバーシティアンテナ部の制御処理を示すフローチャートである。
【図5】(a)、(b)、(c)は、本発明のダイバーシティ無線機からの送信信号波を基地局アンテナで受信した場合の受信状態図である。
【図6】従来のCDMA無線機の概略構成を説明するための概略構成図である。
【符号の説明】
101・・・パワーアンプ、
104・・・電力分配器
103,107,108,113、203,204、206,207,208、301・・・高周波スイッチ
109,112・・・デュプレクサ、
110,111・・・アンテナ
114・・・低雑音増幅器、
115・・・直交変調器
116・・・ベースバンド処理部、
117・・・スイッチ制御回路部
118・・・制御部
202・・・プッシュプル型電力増幅器、
205・・・電力合成器
210・・・電力分配器
410,440、470・・・基地局でのRAKE受信後の受信波形
420,450,480・・・アンテナ1から基地局に到達する受信波形
430,460,490・・・アンテナ2から基地局に到達する受信波形
Claims (8)
- 信号を変調する変調部と、
前記変調部にて変調された変調信号を無線基地局に無線信号として送信するための少なくとも第1のアンテナおよび第2のアンテナと、前記無線基地局の受信部は複数の通信パスを同時に受信するCDMAセルラー方式のRAKE受信機を有し、前記変調部と、前記第1および前記第2のアンテナとの間に設けられ、送信信号の進行経路を切り替えるための送信信号経路切替手段と、
前記送信信号経路切替手段を制御するための切替制御手段と、
前記送信信号を分配するための電力分配手段を設け、
前記切替制御手段で前記送信信号経路切替手段を制御して、前記送信信号を前記第1のアンテナから出力する第1の送信状態と、前記送信信号を前記第2のアンテナから出力する第2の送信状態と、さらに、前記電力分配手段で前記送信信号を電力分配して、その各々の送信出力分配信号を前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナから同時に送信出力する第3の送信状態とが制御可能であり、
前記第1の送信状態、前記第2の送信状態、第3の送信状態を定期的に切り替えることで、前記第1乃至前記第3の送信状態のうち、どの状態が良好な通信状態かを判断する判断手段とを有し、
前記判断手段は、前記第1乃至第3の送信状態のうち最良の状態を判断し、前記切替制御手段は前記判断手段で判断された最良の状態となる様に前記送信信号経路切替手段を制御し、
前記変調部と前記送信信号経路切替手段との間に、前記変調部からの信号を電力増幅する、送信系の最終段としてのパワーアンプが配置されており、前記電力分配手段は、このパワーアンプから出力される前記送信信号を電力分配することを特徴とする車両に搭載されたダイバーシティ無線機。 - ある一定時間の平均送信電力を測定するための平均送信電力測定手段を有し、前記判断手段は、前記第1、第2および第3の送信状態における平均送信電力を前記平均送信電力測定手段で行い、前記平均送信電力がもっとも小さい場合の状態が最良の通信状態と判定することを特徴とする請求項1記載のダイバーシティ無線機。
- 無線機で送信した出力信号を基地局で測定してその結果を前記無線機内に入手する手段を有し、
前記判断手段は、前記第1、第2および第3の送信状態における基地局での前記測定結果を入手し、前記測定結果を用いて電波伝播損失を計算し、その計算結果がもっとも小さい場合の状態を最良の通信状態と判定して、アンテナ選択することを特徴とする請求項1記載のダイバーシティ無線機。 - 前記第1および前記第2のアンテナは、送受信共用のアンテナであって、
これら第1および前記第2のアンテナと前記送信信号経路切替手段との間で、前記第1および前記第2のアンテナに対応して設けられ、送受信信号を送信波と受信波とに分離する信号分離手段と、
前記信号分離手段の各々の受信信号出力部に接続された受信信号経路切替手段と、
前記第1および第2の受信状態のうち受信性能が最良の状態を判断する受信判断手段と、
前記受信判断手段の判断結果に基づいて、前記受信信号経路切替手段を制御して、前記第1のアンテナから受信するよう選択する第1の受信状態と、前記第2のアンテナから受信するように選択する第2の受信状態とを制御する受信制御手段とを有することを特徴とする請求項1乃至3に記載のダイバーシティ無線機。 - 信号を変調する変調部と、
前記変調部にて変調された変調信号を無線基地局に無線信号として送信するための少なくとも第1のアンテナおよび第2のアンテナと、前記無線基地局の受信部は複数の通信パスを同時に受信するCDMAセルラー方式のRAKE受信機を有し、前記変調部と、前記第1および前記第2のアンテナとの間に設けられ、送信信号の進行経路を切り替えるための送信信号経路切替手段と、
前記送信信号経路切替手段を制御するための切替制御手段と、
前記送信信号を分配するための電力分配手段を設け、
前記切替制御手段で前記送信信号経路切替手段を制御して、前記送信信号を前記第1のアンテナから出力する第1の送信状態と、前記送信信号を前記第2のアンテナから出力する第2の送信状態と、さらに、前記電力分配手段で前記送信信号を電力分配して、その各々の送信出力分配信号を前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナから同時に送信出力する第3の送信状態とが制御可能であり、
前記第1の送信状態、前記第2の送信状態、第3の送信状態を定期的に切り替えることで、前記第1乃至前記第3の送信状態のうち、どの状態が良好な通信状態かを判断する判断手段とを有し、
前記判断手段は、前記第1乃至第3の送信状態のうち最良の状態を判断し、前記切替制御手段は前記判断手段で判断された最良の状態となる様に前記送信信号経路切替手段を制御し、
前記変調部と前記送信信号経路切替手段との間に、前記変調部からの信号を電力増幅する、送信系の最終段としてのパワーアンプが配置されており、前記電力分配手段は、このパワーアンプから出力される前記送信信号を電力分配することを特徴とする携帯端末。 - ある一定時間の平均送信電力を測定するための平均送信電力測定手段を有し、前記判断手段は、前記第1、第2および第3の送信状態における平均送信電力を前記平均送信電力測定手段で行い、前記平均送信電力がもっとも小さい場合の状態が最良の通信状態と判定することを特徴とする請求項5記載の携帯端末。
- 無線機で送信した出力信号を基地局で測定してその結果を前記無線機内に入手する手段を有し、
前記判断手段は、前記第1、第2および第3の送信状態における基地局での前記測定結果を入手し、前記測定結果を用いて電波伝播損失を計算し、その計算結果がもっとも小さい場合の状態を最良の通信状態と判定して、アンテナ選択することを特徴とする請求項5記載の携帯端末。 - 前記第1および前記第2のアンテナは、送受信共用のアンテナであって、
これら第1および前記第2のアンテナと前記送信信号経路切替手段との間で、前記第1および前記第2のアンテナに対応して設けられ、送受信信号を送信波と受信波とに分離する信号分離手段と、
前記信号分離手段の各々の受信信号出力部に接続された受信信号経路切替手段と、
前記第1および第2の受信状態のうち受信性能が最良の状態を判断する受信判断手段と、
前記受信判断手段の判断結果に基づいて、前記受信信号経路切替手段を制御して、前記第1のアンテナから受信するよう選択する第1の受信状態と、前記第2のアンテナから受信するように選択する第2の受信状態とを制御する受信制御手段とを有することを特徴とする請求項5乃至7に記載の携帯端末。
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