JP3815003B2 - クラスタ圧延機の形状制御方法 - Google Patents

クラスタ圧延機の形状制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クラスタ圧延機の形状制御方法に係わり、詳細には、分割構造のバックアップロールのクラウン調整を行っている最中に圧延材の形状変化を監視するようにした方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
クラスタ圧延機の形状制御方法として、本出願人は、特許2516585号公報に記載の技術を先に提案した。
【0003】
この技術は、小径バックアップロール、駆動装置によって押し出し可能となっている分割構造のバックアップロール、中間ロール、及びワークロールからなるクラスタ圧延機に適用し、バックアップロールのクラウン調整として圧延前にクラウンパターン及び量を圧延条件に適したものにプリセットし、圧延中は、形状検出器によって検出した板幅方向の伸び率分布から4次直交関数によって圧下レベリングに係わる1次モード係数A1 及び中間ロールのロールベンダに係わる2次モード係数A2 を算出し、それらモード係数を目標値とする様に、圧下レベリング及びロールベンダのフィードバック制御を行っている。ここで、ロールベンダのフィードバック制御は、2次モード係数A2 と目標値の差である2次モード偏差ΔA2 が正(ΔA2 >0)のときには、圧延中の圧延材が腹伸び形状(板幅方向の中央部が端部より伸びている状態)であると判断してロールベンダのベンダ力Fを減少し、圧延材の板幅方向の両端部に対して圧延圧力を増大させる。また、2次モード偏差ΔA2 が負(ΔA2 <0)のときには、圧延材が耳伸び形状(板幅方向の端部が中央部より伸びている状態)であると判断してロールベンダのベンダ力Fを増大し、圧延材の両端部に対する圧延圧力を低下させる。
【0004】
このとき、バックアップロールクラウンのプリセット誤差が大きい場合や圧延中の圧下力変化が大きい場合には、ロールベンダは、プリセット誤差や圧下力変化による形状不良を修正すべく大きく動く必要があるにも拘わらず、その動く能力には限界があって定格の上々限値や下々限値を越えると、圧延材の形状不良を完全に矯正できない。
【0005】
そこで上記技術は、図5に示すように、ベンダ力Fに対して上々限値FU2、上限値FU1、下限値FL1、下々限値FL2を設定しておき、ベンダ力Fが上々限値FU2に達したときには上限値FU1に変化するまでバックアップロールを開放するとともに、ベンダ力Fが下々限値FL2に達したときには下限値FL1に変化するまでバックアップロールを圧下するようにしている。バックアップロールを圧下すると、圧延材の板幅方向の端部を集中的に伸ばすようにバックアップロールクラウン量が変化するので、ベンダ力Fが増大する。このように、上述した一連のベンダ力Fの応答を活用し、バックアップロールの補助制御(バックアップロールクラウン量の増減)によりベンダ力Fを定格範囲内(上限値FU1と下限値FL1との間)に回復させて圧延材の良好な形状制御を行うようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した形状制御方法は、2次モード偏差ΔA2 が“0”(圧延材の伸び率分布が目標に一致)に近づくようにロールベンダのフィードバック制御を行っているが、バックアップロールの補助制御は2次モード偏差ΔA2 に関わりなく動作しているので、2次モード偏差ΔA2 が増幅して圧延材が形状不良となるおそれがある。
【0007】
すなわち、図6のチャート模式図を参照して上述した問題を説明すると、時刻T1 では、2次モード偏差ΔA2 が正(ΔA2 >0)であり圧延材2が腹伸び状態となっているので、ベンダ力Fを減少させて耳伸び方向に形状変化するように圧延材の板幅方向の両端部に対して板幅方向中央部の圧延圧力を減少させる。このとき、バックアップロールは圧下及び開放の動作を行っていない。
【0008】
そして、時点T2 に移行してベンダ力Fが下々限値FL2に達すると、バックアップロールの圧下動作を開始しベンダ力Fを増大させていく。そして、時点T3 では、バックアップロールの圧下動作や入側の圧延材形状などの影響を受けて2次モード偏差ΔA2 が負(A2 <0)となり、圧延材2が耳伸び状態となる。
【0009】
ところが、ベンダ力Fが下限値FL1まで増大していない時点T3 から時点T4 までの時間帯は、圧延材が耳伸び状態となっているにも拘わらず、バックアップロールの圧下動作を続行しているので、図6の符号Qで示す位置のように2次モード偏差ΔA2 大きな負の値となっていき、板幅方向の端部が極端に伸ばされた耳伸び状態の圧延材となり、形状不良を完全に矯正できないおそれがある。
【0010】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、分割構造のバックアップロールのクラウン量の増減制御を行っている際の圧延材の形状不良を改善して製品の品質及び生産性を向上することが可能なクラスタ圧延機の形状制御方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のクラスタ圧延機の形状制御方法は、小径バックアップロール、駆動装置によって押し出し可能となっている分割構造のバックアップロール、中間ロール、及びワークロールからなるクラスタ圧延機による形状制御方法において、前記分割構造のバックアップロールのクラウン調整として圧延前にクラウンパターン及び量を圧延条件に適したものにプリセットし、圧延中は形状検出器からの圧延材形状のフィードバック情報に基づいて前記中間ロールのロールベンダを操作して前記圧延材形状のフィードバック制御を行い、このフィードバック制御中に、前記中間ロールのベンダ力が定格上限若しくは下限を越えた場合に前記分割構造のバックアップロールのクラウン量を増加若しくは減少させて前記中間ロールのベンダ力を定格範囲内に回復させるとともに、前記分割構造のバックアップロールのクラウン量を増加若しくは減少を行っている最中に、前記圧延材形状のフィードバック情報に基づいて前記圧延材の形状変化を監視し、前記圧延材が目標とする形状となった時点で、前分割構造の記バックアップロールのクラウン量の増加若しくは減少を停止するようにした方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係わる装置を示すブロック図であり、符号1はクラスタ圧延機、符号2は圧延材、符号7はバックアップロールクラウン調整サーボ系、符号8はロールベンダサーボ系、符号9は圧下レベリングサーボ系、符号10は形状検出器、符号15はレンジオーバ補正装置である。
【0013】
前記クラスタ圧延機1は、バックアップロール3、中間ロール4、ワークロール5及び小径バックアップロール6がクラスタ状に配置されており、バックアップロール3は、図2に示すように分割バックアップロール3a〜3cにより構成されている。
【0014】
そして、上部の分割バックアップロール3a〜3cは、各々図示しない駆動装置によって図1の矢印方向の中間ロールに向けて押し出され(以下、圧下動作と称する)、或いは、図1の矢印方向に対して逆方向に戻される(以下、開放動作と称する。)ようになっている。そして、中間に位置する分割バックアップロール3aは、圧下及び開放動作量を小さく設定しており、この分割バックアップロール3aに対して端部に配置している分割バックアップロール3b、3cは、圧下及び開放動作量が徐々に大きくなるように設定されている。これにより、バックアップロール3が圧下動作を行うとバックアップロールクラウン量が減少し、開放動作を行うとバックアップロールクラウン量が増大するようになっている。
【0015】
また、中間ロール4は、図2に示すようにロールベンダ21、22によってベンダ力Fが加えられるようになっており、前述したバックアップロールクラウン量の調整との組み合わせによって広範囲の圧延条件において形状制御が可能な構造になっている。
【0016】
前記バックアップロールクラウン調整サーボ系7は、プリセット演算装置14及びレンジオーバ補正装置15からの指令によって前記バックアップロール3のクラウンを任意のパターン及び力に設定する装置であり、プリセット演算装置14は、圧延条件の入力に応じ当該条件に適したバックアップロールクラウンのパターンと量を計算する。
【0017】
前記ロールベンダサーボ系8は、コントローラ13の指令によってロールベンダ21、22のベンダ力を任意の値Fに設定する。また、圧下レベリングサーボ系9は、コントローラ12の指令によって、図示しない圧下装置のレベリングを行う。
【0018】
一方、前記形状検出器10は、圧延材2の形状を検出し、板幅方向位置x(両端を±1に正規化)での伸び歪み分布β(x)を出力する。また、伸び歪み分布β(x)が入力する直交関数演算装置11は、以下に示す(1)式によって直交関数の各係数A0 〜A4 を演算する。
【0019】
【数1】
Figure 0003815003
【0020】
ここで、iは0〜4であり、φ1 〜φ4 は4次直交関数である。
また、前記レンジオーバ補正装置15は、コントローラ13からロールベンダサーボ系8への指令値Fが入力し、バックアップロールクラウン調整サーボ系7にクラウン量を出力する装置であり、バックアップロール動作決定装置15a、積分器15b、係数器15cにより構成されている。
【0021】
バックアップロール動作決定装置15aは、後述するベンダ力F及び2次形状モード係数の偏差ΔA2 の変化に応じて所定の動作決定信号Yを出力する装置であり、積分器15bは、バックアップロール動作決定装置15aが出力した動作決定信号Yを積分してランプ状の信号を出力する。また、係数器15cは、積分器15bの出力値に係数Kをかけるもので、Kの大きさによりランプ信号の勾配を変化させるものである。係数器Kの信号はレンジオーバ補正装置15の出力値であり、この出力値によりバックアップロールクラウンが修正される。
【0022】
上記構成の装置は、圧延開始前に、プリセット演算装置14に圧延条件を入力し、最適なバックアップロールクラウンのパターン及び量を演算し、バックアップロールクラウン調整サーボ系7に指令してバックアップロールクラウンのプリセットを行う。
【0023】
次に、圧延中は、形状検出器10から得られる板幅x方向の伸び歪み分布β(x)を直交関数演算装置11に入力し、前述した(1)式によって1次モード係数A1 及び2次モード係数A2 の検出値を得る。そして、1次モードについては、目標値として与えられたA1 * と検出値A1 との偏差ΔA1 をコントローラ12に入力し、PI演算処理等を行って圧下レベリングサーボ系9に入力し、A1 * =A1 となるようにフィードバック制御を行う。
【0024】
また、2次モードについても目標値A2 * と検出値A2 との偏差ΔA2 をコントローラ13を経由してロールベンダサーボ系8に入力し、A2 * =A2 となるようにフィードバック制御を行う。
【0025】
ここで、レンジオーバ補正装置15のバックアップロール動作決定装置15aは、図3に示す演算処理を行うことによって動作決定信号Yを設定し、得られた動作決定信号Yを積分器15bに出力する。なお、この演算処理では、図5に示したように、ベンダ力Fに対して上々限値FU2、上限値FU1、下限値FL1、下々限値FL2を設定している。
【0026】
この演算処理は、所定時間t毎のタイマ割込により行われており、先ず、ステップS2において、ベンダ力F及び2次モード偏差ΔA2 を読込む。
ステップS4では、ベンダ力Fと上々限値FU2との比較を行い、ベンダ力Fが上々限値FU2を越えている場合には、ステップS6に移行して動作決定信号Y1 を“+1”に設定し、次にステップS8に移行する。また、ステップS2においてベンダ力Fが上々限値FU2以下の値であればステップS8に移行する。
【0027】
ステップS8では、ベンダ力Fと上限値FU1との比較を行い、ベンダ力Fが上限値FU1下回っている場合には、ステップS10に移行して動作決定信号Y1を“0”に設定し、次にステップS12に移行する。また、ステップS8においてベンダ力Fが上限値FU1 以上の値であればステップS12に移行する。
【0028】
ステップS12では、2次モード偏差ΔA2 が正の値であるか否かの判定を行い、2次モード偏差ΔA2 が正の値である場合には、ステップS14に移行して動作決定信号Y1 を“0”に設定し、次にステップS16に移行する。また、ステップS12において2次モード偏差ΔA2 が“0”以下の値であればステップS16移行する。
【0029】
ステップS16では、ベンダ力Fと下々限値FL2との比較を行い、ベンダ力Fが下々限値FL2を下回っている場合には、ステップS18に移行して動作決定信号Y2 を“−1”に設定し、次にステップS20に移行する。また、ステップS16においてベンダ力Fが下々限値FL2以上の値であればステップS20に移行する。
【0030】
ステップS20では、ベンダ力Fと下限値FL1との比較を行い、ベンダ力Fが下限値FL1を上回っている場合には、ステップS22に移行して動作決定信号Y2 を“0”に設定し、次にステップS24に移行する。また、ステップS20においてベンダ力Fが下限値FL1以下の値であればステップS24に移行する。
【0031】
ステップS24では、2次モード偏差ΔA2 が負の値であるか否かを判定し、2次モード偏差ΔA2 が負の値である場合には、ステップS26に移行して動作決定信号Y2 を“0”に設定し、次にステップS28に移行する。また、ステップS24において2次モード偏差ΔA2 が“0”以上の値であればステップS28移行する。
【0032】
ステップS28では、上述のように得られた動作決定信号Y1 、Y2 を加算して動作決定信号Yを設定する。すなわち、動作決定信号Y1 が“+1”であり動作決定信号Y2 が“0”であれば動作決定振動Yを“+1”に設定し、動作決定信号Y1 が“0”であり動作決定信号Y2 が“−1”であれば動作決定振動Yを“−1”に設定し、動作決定信号Y1 、Y2 がいずれも“0”であれば動作決定信号Yを“0”に設定する。次に、ステップS30に移行する。
【0033】
ステップS30では、“+1”、“0”、“−1”の何れかに設定した動作決定信号Yを積分器15bに出力してからメインプログラムに復帰する。
ここで、動作決定信号Yが“+1”に設定されると、積分器15b、係数器15cによって所定勾配の正方向のランプ状信号がバックアップロールクラウン調整サーボ系に出力され、バックアップロール3の開放動作によりバックアップロールクラウンが増加するように修正される。また、動作決定信号Yが“−1”に設定されると、所定勾配の負方向のランプ状信号がバックアップロールクラウン調整サーボ系に出力され、バックアップロール3の圧下動作によりバックアップロールクラウンが減少するように修正される。さらに、また、動作決定信号Yが“0”に設定されると、バックアップロールクラウン量が一定に保持される。
【0034】
次に、上記装置の動作及び作用効果について、図1から図3及び図4のチャート模式図を参照して説明する。
プリセット誤差が大きかったり圧延中の圧下力変化が大きい場合には、圧延材2の形状不良も大きくなる。例えば、圧下力が大きく増加した場合には圧延材2が耳伸び状態となるため、これを腹伸び方向に形状変化させるためにコントローラ13はベンダ力Fが増大するようにコントローラ13からロールベンダサーボ系8に増大したベンダ力Fの信号を出力する
この際、ベンダ力Fが上々限値FU2を越えたときに動作決定信号Yを“+1”に設定し(図3のステップS4及びステップS6)、バックアップロールクラウン調整サーボ系がバックアップロール3の開放動作を行う。この結果、ベンダ力Fが上々限値FU2を越えても、バックアップロールクラウンが増加するので圧延材2はフラットな方向(ΔA2 =0)に修正され、コントローラ13から出力するベンダ力Fも小さくなって定格範囲内(上限値FU1と下限値FL1との間)に回復する。そして、バックアップロールクラウンが増大してベンダ力Fが上限値FU1まで回復したときに動作決定信号Yを“0”に設定するので(図3のステップS8及びステップS10)、バックアップロールクラウン調整サーボ系7の開放動作を停止する。
【0035】
一方、圧下力が大きく減少した場合には圧延材2が腹伸び状態となるため、図4の時刻T5 において、圧延材2を耳伸び方向に形状変化させるためにコントローラ13からロールベンダサーボ系8に減少したベンダ力Fの信号を出力する。
【0036】
そして、図4に示す時刻T6 においてベンダ力Fが下々限値FL2を越えたときに動作決定信号Yを“−1”に設定し(図3のステップS16及びステップS18)、バックアップロールクラウン調整サーボ系がバックアップロール3の圧下動作を行う。この結果、ベンダ力Fが下々限値FL2を越えても、バックアップロールクラウンが減少するので圧延材2はフラットな方向(ΔA2 =0)に修正され、コントローラ13から出力するベンダ力Fも大きくなって定格範囲内(上限値FU1と下限値FL1との間)に回復する。そして、バックアップロールクラウンが減少してベンダ力Fが下限値FL1まで回復したとき動作決定信号Yを“0”に設定し(図3のステップS20及びステップS22)、バックアップロールクラウン調整サーボ系7の圧下動作を停止する。
【0037】
ここで、ベンダ力Fが、下々限値FL2から下限値FL1まで回復する途中に、図4の時刻T7 において、2次モード偏差ΔA2 が負の値に変化して圧延材2が耳伸び気味になる。この2次モード偏差ΔA2 が負の値に変化した時刻T7 に、動作決定信号Yを“0”に設定し(図3のステップS24及びステップS26)、バックアップロールクラウン調整サーボ系7の圧下動作を停止する。
【0038】
このように、2次モード偏差ΔA2 が負の値に変化したときにバックアップロール3の圧下動作を停止することから、2次モード偏差ΔA2 が大きな負の値となって圧延材2が耳伸び形状となることが防止され、2次モード偏差ΔA2 が徐々に“0”に徐々に近づいて圧延材2がフラットな状態に形状変化する。
【0039】
なお、図示しないが、圧延材2が耳伸び状態となっているため腹伸び方向に形状変化させるためにベンダ力Fを増大した際にも、ベンダ力Fが上々限値FU2から上限値FU1まで回復する途中に、2次モード偏差ΔA2 が正の値に変化して圧延材2が腹伸び気味になるが、この2次モード偏差ΔA2 が正の値に変化したときにも、動作決定信号Yを“0”に設定し(図3のステップS12及びステップS14)、バックアップロールクラウン調整サーボ系7の圧下動作を停止する。これにより、2次モード偏差ΔA2 が正の値に変化したときにバックアップロール3の圧下動作を停止することから、2次モード偏差ΔA2 が大きな正の値となって圧延材2が腹伸び形状となることが防止され、2次モード偏差ΔA2 =0に徐々に近づいて圧延材2はフラットな状態に形状変化する。
【0040】
このように、本実施形態では、ベンダ力Fが定格範囲内(上限値FU1と下限値FL1との間)に回復するようにレンジオーバ補正装置15が補正制御を行っているが、このレンジオーバ補正装置15は、圧延材2が目標の形状まで変化してきたとき、即ち、ベンダ力Fが上々限値FU2から上限値FU1まで回復する途中に2次モード偏差ΔA2 が負の値から正の値に変化する時点や、ベンダ力Fが下々限値FL2から下限値FL1まで回復する途中に2次モード偏差ΔA2 が正の値から負の値に変化する時点に、バックアップロール3の開放動作又は圧下動作を停止する制御を行っているので、圧延材2の腹伸び或いは耳伸び形状等の形状不良を防止することができ、製品の品質及び生産性を向上させることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、分割構造のバックアップロールのクラウン量を増加若しくは減少を行っている最中に、圧延材形状のフィードバック情報に基づいて圧延材の形状変化を監視し、圧延材が目標とする形状となった時点で、前記分割構造のバックアップロールのクラウン量の増加若しくは減少を停止するようにしているので、目標の形状に対して大きく変化した圧延材を防止することができ、製品の品質及び生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる形状制御装置を示すブロック図である。
【図2】本発明に係わるクラスタ圧延機のロール部を示す概略図である。
【図3】本発明に係わるレンジオーバ補正装置の演算処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の形状制御方法に係わるチャート模式図である。
【図5】本発明に係わるロールベンダによるベンダ力の変化と従来のバックアップロールの圧下、開放動作を示す図である。
【図6】従来の形状制御方法に係わるチャート模式図である。
【符号の説明】
1 クラスタ圧延機
2 圧延材
3 バックアップロール
4 中間ロール
5 ワークロール
6 小径バックアップロール
7 バックアップロールクラウン調整サーボ系
8 ロールベンダサーボ系
10 形状検出器
15 レンジオーバ補正装置
15a バックアップロール動作決定装置
F ベンダ力
U2 上々限値
U1 上限値
L1 下限値
L2 下々限値
ΔA2 2次モード偏差

Claims (1)

  1. 小径バックアップロール、駆動装置によって押し出し可能となっている分割構造のバックアップロール、中間ロール、及びワークロールからなるクラスタ圧延機による形状制御方法において、
    前記分割構造のバックアップロールのクラウン調整として圧延前にクラウンパターン及び量を圧延条件に適したものにプリセットし、
    圧延中は形状検出器からの圧延材形状のフィードバック情報に基づいて前記中間ロールのロールベンダを操作して前記圧延材形状のフィードバック制御を行い、このフィードバック制御中に、前記中間ロールのベンダ力が定格上限若しくは下限を越えた場合に前記分割構造のバックアップロールのクラウン量を増加若しくは減少させて前記中間ロールのベンダ力を定格範囲内に回復させるとともに、
    前記分割構造のバックアップロールのクラウン量を増加若しくは減少を行っている最中に、前記圧延材形状のフィードバック情報に基づいて前記圧延材の形状変化を監視し、前記圧延材が目標とする形状となった時点で、前記分割構造のバックアップロールのクラウン量の増加若しくは減少を停止することを特徴とするクラスタ圧延機の形状制御方法。
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