JP3814449B2 - 溶融炉用排出口部材とその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はたとえばゴミ焼却炉やゴミ焼却灰再処理溶融炉等に使用する溶融炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、地方自治体で使用している焼成炉において、燃やされた後の未燃分の焼却灰は最終処分場にて埋められていたが、立地条件がきびしくなり、場所の確保がむずかしくなってきた。しかも、ダイオキシンやフロン等の有毒汚染物質の無害化は法律や条例できびしく規制されるようになってきた。そのために、焼却灰や飛灰を回収し、これを再溶融して、有害物質を無害化する溶融炉が、近年、ますます求められている。焼却炉で燃やされた後の未燃分の焼却灰は、高温加熱処理でスラグ化すれば、焼却灰の1/2〜1/4程度にまで体積を小さくすることができ、さらにダイオキシン等の有害汚染物質を熱分解にて無害化できる等により、このような溶融炉での高温加熱処理法が有望視されている。
【0003】
従来の溶融炉図4において説明すると、106はスラグ排出口、107は飛灰投入口である。105はプラズマ用主電極、113は排ガス口である。上記構成のプラズマ式溶融炉101を用いて下記のように溶融させる。炉本体102内に前記被溶融物としての焼却灰108を飛灰投入口107から入れる。この焼却灰108はゴミを焼却炉で焼いたときに飛散する細かい灰であり(飛灰と呼ばれる)、さらには灰塵等を電気集塵機、バグフィルタ等で集めたものである。この焼却灰108にはダイオキシン、有害重金属等が含まれる。そして、この被溶融スラグ110(下部電極)と上部プラズマ用主電極105との間でアークを発生させ、ここへ窒素ガスを流すことによりプラズマを発生させる。この輻射熱と被溶融物中に電流が流れる際に発生するジュール熱により、1300〜1600℃に加熱すると、被溶融物がジュール熱により溶融され、主成分の比重差により主としてNa、K、Cl、SO3からなる溶融塩109と、主としてSiO2、Al23、CaOからなる溶融スラグ110に別れる。そして、このような溶融を繰り返しおこなって、順次被溶融物を作りだしたり、あるいはバッチ式に投入と取り出しを繰り返す。
【0004】
この溶融における炉内は酸化雰囲気でよく、排ガスロ113から出る排ガス114の温度は500〜700℃、溶融塩109の温度は1000〜1400℃、溶融スラグ110の温度は1400〜1500℃程度である。上記溶融によれば、焼却灰108に含有された金属元素が蒸発し、排ガスロ113から出るが、この金属元素を取り出し、別途設けた冷却装置で急冷し凝縮させて微粒子とし、これをフィルタ等で回収して金属濃縮物として回収する。また、ダイオキシンやフロン等の有毒物質は熱破壊され、無害化された排ガス114は排ガスロ113から出て、バグフィルタと集塵機と加熱装置からなるガス処理装置を経て大気中へ放出する。さらにまた、炉本体102内の残存物は溶融スラグ110として取り出し、温度を下げることで固化させ、これを粉砕し、スラグ状穎粒とし、そして、有効利用または処分する(特開平9−145031公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この時、排出口部材104はマグネシア質やクロミア質等の耐火レンガから構成されているが、高温で腐食性が強い溶融スラグ110と接触する為、スラグと接する界面付近から劣化し長時間の使用には問題があった。その為、上記マグネシア質やクロミア質等の耐火レンガ103の背面部に水冷ジャケット112を取り付け、レンガの温度が上がらない様にし、長寿命化をはかっている。
【0006】
炉本体102の外周に配した水冷ジャケット112では、水を給水口(不図示)から入れ、排水ロ(不図示)より出すように循環させ温度制御をおこなっている。これにより、同時に排出口部の温度制御もおこなっている。しかしこれにより、排出される溶融スラグ110も冷却されるため、スラグの粘性が上がり、スラグ塊が大きくなってしまい、水冷槽で冷却後取り出されるスラグは著しく大きな塊状となる。スラグを、コンクリート2次製品、建築材料、骨材等に有効にリサイクルする為には、微粒化しなければならず、粉砕機を用いた粉砕工程を経なければならない。
【0007】
このように、従来は溶融炉用の排出口部材104として、マグネシア質やクロミア質等の耐火レンガが用いられているが、これらは耐食性、耐熱性に乏しく、水冷が必要であった。その為排出スラグの温度が下がり粘度が上昇して、細かいスラグ塊が出来ないという問題があった。又、耐食性に最も優れたクロミア質耐火レンガにおいては、絶縁性が低く、漏電の原因となってしまう為、使用条件が制限されていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
これらに鑑みて本発明では、溶融炉における残存物を排出するための傾斜状の溝部を有する排出口部材であって、平均粒径5〜50μmのSiC結晶粒子を10〜30重量%、平均粒径0.5〜5μmのSiC結晶粒子を65〜85重量%、Alを1〜5%、Yを0.1〜5%含有してなり、且つ、1000℃における高温強度が200MPa以上、純度80%以上、気孔率が10〜35%で、溝部の表面粗さがRa10μm以下のセラミックス焼結体から成り、接合補強部を形成したことを特徴とする。
【0009】
又、熱衝撃温度500゜Cでの初期室温強度からの劣化率が40%未満とし、室温での抗折強度が50MPaを越えるものとした。
【0011】
これにより、溶融スラグによる脱粒等の劣化、排出口部材のズレ脱落を防止でき、又、高温強度、耐食性が向上し、冷却が不要となり、従ってスラグ温度が高く粘度ηを低く出来、スラグ塊の粉砕が容易となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を以下に詳述する。
【0013】
図1(A)、(B)は本発明の溶融炉用の排出口部材4の斜視図、図2は前記、溶融炉の斜視図である。図2の溶融炉において、4は排出口部材、6はスラグ排出口、7は飛灰投入口である。5はプラズマ用主電極、13は排ガス口である。
【0014】
上記構成のプラズマ式溶融炉1を用いて下記のように溶融させる。炉本体2内に前記被溶融物としての焼却灰8を飛灰投入口7から入れる。この焼却灰8はゴミを焼却炉で焼いたときに飛散する細かい灰であり(飛灰と呼ばれる)、さらには灰塵等を電気集塵機、バグフイルタ等で集めたものである。この焼却灰8にはダイオキシン、有害重金属等が含まれる。
【0015】
そして、この被溶融スラグ10(下部電極)と上部プラズマ用主電極5との間でアークを発生させ、ここへ窒素ガスを流すことによりプラズマを発生させる。この輻射熱と被溶融物中に電流が流れる際に発生するジュール熱により、1300〜1600℃に加熱すると、被溶融物が溶融され、主成分の比重差により主としてNa、K、Cl、SO3からなる溶融塩9と、主としてSiO2、Al23、CaOからなる溶融スラグ10に別れる。
【0016】
そして、このような溶融を繰り返しおこなって、順次被溶融物を作りだしたり、あるいはバッチ式に投入と取り出しを繰り返す。
【0017】
上記炉本体2は耐火レンガ3をマトリックス状に積み重ねた壁体で構成され、この壁体でもって円筒状を成している。上記排出口部材4はスラグ排出口6の耐火レンガ3に組み込み固定するものであって、さらに排出口部材4の中央部にはスラグ排出用の溝部4aを設けてある。
【0018】
この溶融における炉内は酸化雰囲気でよく、排ガスロ13から出る排ガス14の温度は500〜700℃、溶融塩9の温度は1000〜1400℃、溶融スラグ10の温度は1400〜1500℃程度である。
【0019】
上記溶融によれば、焼却灰8に含有された金属元素が蒸発し、排ガスロ13から出るが、この金属元素を取り出し、別途設けた冷却装置で急冷し凝縮させて微粒子とし、これをフィルタ等で回収して金属濃縮物として回収する。また、ダイオキシンやフロン等の有毒物質は熱破壊され、無害化されたガスは排ガスロ13から出て、バグフィルタと集塵機と加熱装置からなるガス処理装置を経て大気中へ放出する。さらにまた、炉本体2内の残存物は溶融スラグ10として取り出し、温度を下げることで固化させ、これを粉砕し、スラグ状穎粒とし、そして、有効利用または処分する。
【0020】
そして本発明は、プラズマ式溶融炉1における残存物を排出するための傾斜状の溝部4aを有する排出口部材4を、1000℃における高温強度が200MPaを越え、主成分(SiC)の純度80%を越えるセラミックスで形成し、テーパー部4b、ストッパー部4cなどの接合補強部を形成した。
【0021】
溶融炉用排出口部4温度は実質的に約1000℃程度となるが、ここで、排出口部材4の1000℃における強度が200MPaを越えると粒子間の結合力が大きくなることから強度的に安定し、脱粒も発生しない。一方、1000℃における強度が200MPa以下になると、逆に脱粒を発生させることとなる。
【0022】
又、純度80%以下ではセラミックスの焼結が十分に進まず、所望の高温強度が得られない。
【0023】
一方、耐火レンガ3はポーラス質であることから、微少クラックの存在により応力集中の緩衝作用があり、耐火レンガ3と本発明の排出口部材4間の熱膨張率の差によって発生する歪みによる応力集中から排出口部材4を保護することとなり、耐熱衝撃性も保つことが出来る。これにより、冷却が不要となり、耐火レンガ3の温度が上がらない様にする為の背面部水冷ジャケットの取り付けも不要となり、構造的にも簡略化出来ることとなる。従ってスラグ温度が高く粘度ηを低く出来、スラグ塊の粉砕が容易となる
又、この排出口部材4をなすセラミックスは気孔率10〜35%とし、溝部4aの表面粗さをRa10μm未満とすることにより、耐熱衝撃性を高めるとともに、高温での腐食性溶融スラグとの接触による界面付近からの劣化を防止することができる。これは気孔率が10%以下では、耐熱衝撃の緩和効果が得られにくく、逆に35%以上の場合は、強度が低下してしまう為である。
【0024】
又、表面粗さがRa10μm以上ではクサビ効果でスラグが表面に付着し反応し易くなる為、界面付近からの劣化が進行しやすくなる。
【0025】
又、排出口部材4をなすセラミックスは、熱衝撃温度500℃での初期室温強度からの劣化率が40%未満のものが好ましい。熱衝撃温度500℃での初期室温強度からの劣化率が40%以上になると、1200〜1300℃近傍で運転される焼却炉内近傍で多量の焼却灰や外気が入った場合、炉内温度が700〜800℃レベル迄急速に低下する可能性がある。その際炉内にセットされた排出口部材4にも熱衝撃が加わり、最悪の場合破損に至る。
【0026】
又、上記セラミックスは室温での抗折強度が50MPaを越えるものを用いることが好ましい。これが室温での抗折強度が50MPa以下であると、炉内への排出口部材4のセット、メンテナンス時の取り外し等の必要性があり、また、作業時に人為的なミスも加わり、カケ、割れ、クラックなどが生じる為である。
【0027】
又、本発明の溶融炉用の排出口部材4の耐火レンガ3への取り付けは、無機接着剤等を用いて行うが、接合補強部として、排出口部材4は図1(A)に示すように外辺にテーパー角度θのテーパー部4bを形成したり、図1(B)に示すように外辺にストッパー部4cを取り付けることにより、接着面がズレることのない形状として、溶融スラグによる脱粒等の劣化、排出口部材4のズレ脱落を防止している。上記テーパー部4bのテーパー角度θは15゜〜45゜が良い。又、排出口部材4の厚みtに対して、ストッパー部4cの長さLは2t〜4t、厚みTは1/2t〜2tの範囲内としておけば強度的にも好適である。
【0028】
上述した排出口部材4としての特性を満足できるセラミックス焼結体として、平均粒径が5〜50μmの粗大なSiC結晶粒子を10〜30重量%、平均粒径が0.5〜5μmのSiC結晶粒子を60〜85重量%、Al23を1〜5%、Y23を0.1〜5%含有する多孔質セラミックスを用いることが、より効果的である。
【0029】
ここで、粗大なSiC結晶粒子の重量比が10〜30重量%、平均粒径が0.5〜5μmのSiC結晶粒子が60〜85重量%、Al23の重量比が1〜5%、Y23の重量比が0.1〜5%の範囲をはずれると、高温強度が低下してしまう。
【0030】
これらの製法としては、アルミナ、イットリアと混合された平均粒径5〜50μmの粗大なSiC結晶粉体と0.5〜5μmのSiC結晶粉体を乾式混合機を用いて混合し、その後湿式ミキサーを用いてバインダーと混合し、これを用いて、金型プレス、冷間静水圧加圧成形(SIP)等を用いて、成形後、1700〜2000℃、還元雰囲気中で焼成する。このとき粗大なSiC結晶粉体を含有させることで、焼結性が低下し、上述したような適度な気孔を形成することができる。
【0031】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、窒化珪素質セラミックス等の他の材質においても、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更や改良等は何ら差し支えない。
【0032】
【実施例】
本発明の実施例について以下に説明する。
【0033】
本発明の各種多孔質セラミックス焼結体、即ち平均粒径の大きなSiC結晶粒子と、平均粒径の小さなSiC結晶粒子及び、アルミナ、イットリア等の焼結助剤を調合した原料を作製し、これに成形バインダー5重量%を加えて造粒し、成形圧1t/cm2で金型プレス成形し、その後1800℃、2時間、還元雰囲気で焼成して、平均粒径が5〜50μmの粗大なSiC結晶粒子を10〜30重量%、平均粒径が0.5〜5μmのSiC結晶粒子を60〜85重量%、Al23を1〜5%、Y23を0.1〜5%含有する多孔質焼結体を得た。
【0034】
実験例1
本試験では、上記各種配合の試験片を成形、焼成して試験片を作製した。サイズは3×4×50mmとした。これらを用いて、表1、2の各種特性を測定し、排出口部材として使用できるかどうかの適否を判定した。
【0035】
表1、表2より、多孔質複合材料の、1000℃における高温強度が200MPa未満、純度80%を未満のセラミックス焼結体は、強度的に安定せず、高温での腐食性溶融スラグとの接触による界面付近からの劣化を防止できない。
【0036】
これに対し、1000℃における高温強度が200MPaを越え、純度80%を越えるセラミックス焼結体は強度、耐食性ともに十分で排出口部材として適することがわかる。
【0037】
【表1】
Figure 0003814449
【0038】
【表2】
Figure 0003814449
【0039】
実験例2
次に、炭化珪素、窒化珪素質焼結体の各種組成で、気孔率、面粗さの異なる、50×50×300Lの各種テストピースを作製し、溶融炉排出口のスラグ部分へ100時間挿入してスラグに接触させ、浸食された部分の量を測定した。結果は表3の通りである。
【0040】
表3から明らかな通り、気孔率が10%以下、又は35%以上、又は面粗さが10μm以下になると、炭化珪素、窒化珪素ともに浸食量が増加し、1mm以上となっていることがわかる。一方、気孔率10〜35%、及び面粗さが10μm未満になると、浸食量1mm以下となり、溶融スラグによる脱粒等の劣化を防止できることとなる。
【0041】
【表3】
Figure 0003814449
【0042】
実験例3
次に熱衝撃試験については、図3に示すように、所定温度に加熱したテストピース18を、水中に投下することによって行う。このとき、水19に接した面は水に冷やされて温度が下がり縮もうとし、水19に接していない部分は暖かいままで膨張した状態である。すると内部に引っ張り応力がはたらき、テストピース18に熱衝撃によるクラック等がはいることとなる。なお、このときの条件は、以下の通りである。
(イ)テストピースサイズ:3x4x35mm、テストピース温度:500℃
(ロ)水中温度:室温(30℃)
そして上記耐熱衝撃試験後の強度を測定し、初期の室温強度に対する劣化率を求める。結果は表4の通りである。
【0043】
これらの結果、上記排出口部材が、熱衝撃温度500℃での初期室温強度からの劣化率が40%以上、又は室温での強度が50MPa以下では、高温下での熱衝撃によりクラック等の破損が生じている。
【0044】
一方、熱衝撃温度500℃での初期室温強度からの劣化率が40%未満で、室温での強度が50MPaを越えるものでは、破損等も無く長時間の稼働が可能となる。
【0045】
【表4】
Figure 0003814449
【0046】
【発明の効果】
本発明では、溶融炉における残存物を排出するための傾斜状の溝部を有する排出口部材であって、1000℃における高温強度が200MPa以上、純度80%以上、気孔率が10〜35%で、溝部の表面粗さがRa10μm以下のセラミックス焼結体から成り、テーパー部、ストッパー部などの接合補強部を形成したことにより、強度的に安定し、高温での腐食性溶融スラグとの接触による界面付近からの劣化を防止できる為、スラグ排出部の寿命が向上し連続運転が可能となる。
【0047】
更に、高温での腐食性溶融スラグとの接触による界面付近からの劣化を防止できるとともに、接着面がズレることが無く、溶融スラグによる脱粒等の劣化による排出口部材のズレ脱落を防止することが出来ることから、冷却が不要となり、従ってスラグ温度を高く粘度ηを低く出来ることとなり、炉外へ排出する溶融スラグの温度の低下が抑制され、その為低粘度の細流状態でスラグ冷却槽へ投入出来、その結果スラグ塊の粉砕が容易となるとともに、粒径の細かいスラグ塊が得られる。微細なスラグ塊が回収出来ることにより、その後の粉砕工程を簡略化することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)(B)は本発明の溶融炉用排出口部材の実施形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の溶融炉用排出口部材を用いたプラズマ溶融炉の一例を示す断面図である。
【図3】熱衝撃試験を行う装置の断面図である。
【図4】従来のプラズマ溶融炉の断面図である。
【符号の説明】
1、101:プラズマ式溶融炉
2、102:炉本体
3、103:耐火レンガ
4、104:排出口部材
4a:溝部
4b:テーパー部
4c:ストッパー部
5、105:プラズマ用主電極
6、106:スラグ排出口
7、107:飛灰投入口
8、108:焼却灰
9、109:溶融塩
10、110:溶融スラグ
112:水冷ジャケット
13、113:排ガス口
14、114:排ガス
18:テストピース
19:水

Claims (3)

  1. 溶融炉における残存物を排出するための傾斜状の溝部を有する排出口部材であって、平均粒径5〜50μmのSiC結晶粒子を10〜30重量%、平均粒径0.5〜5μmのSiC結晶粒子を65〜85重量%、Al を1〜5%、Y を0.1〜5%含有してなり、且つ、1000℃における高温強度が200MPa以上、純度80%以上、気孔率が10〜35%で、溝部の表面粗さがRa10μm以下のセラミックス焼結体から成り、接合補強部を形成したことを特徴とする溶融炉用排出口部材。
  2. 上記セラミックスが、熱衝撃温度500℃での初期室温強度からの劣化率が40%未満で、室温での抗折強度が50MPaを越えることを特徴とする請求項1に記載の溶融炉用排出口部材。
  3. 請求項1または2に記載の溶融炉用排出口部材の製造方法であって、Al 、Y と混合された平均粒径5〜50μmの粗大なSiC結晶粉体と0.5〜5μmのSiC結晶粉体を乾式混合機を用いて混合した後、バインダーと混合し、所定形状に成形後、1700〜2000℃、還元雰囲気中で焼成することを特徴とする溶融炉用排出口部材の製造方法
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