JP3813701B2 - 電子部品装着装置およびその方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電子部品の組立や装着する業界等において用いる電子部品装着装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、基板へチップ部品やIC部品等の電子部品の組立や装着する業界等において、装着ヘッドの吸着ノズルに吸着された電子部品は、プリント基板上の定められた位置へ正確に搭載するために、その搭載前に、あらかじめその吸着位置の計測がなされる。
【0003】
また、電子部品装着を行なう実装機は、図30に示すように、X軸とY軸,Z軸とを任意に移動し得る装着ヘッド80へ、吸着ノズル81をZ軸方向θを中心として回転自在に取り付けてある。
【0004】
このとき、前記したように正確な部品搭載を行なうためには、該電子部品82は、この電子部品82の中心82aと吸着ノズル81の中心81aとが一致し、かつ、Z軸を中心とした回転方向θが0度であることが搭載の条件となる(図31参照)。
【0005】
この電子部品82の吸着位置の計測作業は、図30に示すように、発光部83と受光部84とからなるレーザ判別センサ85を、実装機の適所に取り付けて、このレーザ判別センサ85のレーザ帯86を発光部83から電子部品82に照射し、その影を受光部84において受光することで、後記する工程を経て、X軸方向とY軸方向およびZ軸を中心とした回転方向θが計測される。
【0006】
この計測によって得られた計測値は制御部において座標で求められるものであって、あらかじめ制御部に入力しておいたデータに基づいて比較演算されるもので、例えば、図30に示すように、吸着ノズル81に吸着された電子部品82の計測された座標値が、吸着ノズル中心81aの設定座標に対して、(Xn,Yn)および吸着角度が(θn)であった場合、直ちに、X軸方向とY軸方向およびZ軸を中心とした回転方向θの補正が行なわれて、その後実装に向かう。
【0007】
しかしながら、この電子部品計測は、レーザ判別センサにより発生される平行なレーザ帯と、搭載される電子部品の一辺が平行に接触するまで、吸着ノズルの移動と回転動作が行なわれるもので、矩形の電子部品の四辺に対しては、次に、180度電子部品を回転させて同様の操作を行ない、更に、電子部品を90度づつ回転させて再び同様な計測を行なう動作を繰り返すので、この計測のための予備時間が大幅に費やされ、電子部品搭載のためのタクト時間が掛かる問題点を有するものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記した問題点を解決するためになされたもので、吸着ノズルによって保持された電子部品の側方において、その両側または一側へ直線状に走行するレーザ変位センサを配設し、このレーザ変位センサが移動しつつ、電子部品端部に対して複数の発光に対するその受光を行なうことで得られる数値をもとに、前記吸着ノズルによって保持された電子部品の吸着姿勢を判別して、この電子部品の姿勢を、あらかじめ定められた数値となるように補正した後、プリント基板へ装着することにより、吸着ノズルに吸着保持させた電子部品の吸着姿勢や位置の計測を可及的に短く行なって、全体の搭載作動時間を短縮することができる電子部品装着装置およびその方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するための本発明の手段は、数値制御による各駆動手段によりX,Y,Z方向への任意の移動とZ軸を任意に回動する吸着ノズルによって、矩形の電子部品を、該電子部品の上部平面部を吸着保持させて供給部から取り出し、実装部において位置決めされたプリント基板上の所定位置に装着する電子部品装着装置にあって、前記電子部品装着装置の本体の適所においてX方向またはY方向にわたるように設けたガイドと、このガイドに係合させて走行手段により移動自在に設けられかつ前記電子部品を挟んで対をなすように設けられ、前記吸着ノズルによって保持された電子部品の側端面に対して投光し、その測定光を受光する一対基のレーザ変位センサと、このレーザ変位センサの走行位置を認識して、あらかじめ入力されている吸着角度値および吸着位置値に対する、前記吸着ノズルによる電子部品の吸着位置の角度ズレ量および、前記電子部品自体の中心位置とのX方向,Y方向の位置ズレ量を求めて、前記入力値と比較演算して適正な補正値を得る制御手段と、を備えさせた電子部品装着装置の構成にある。
【0010】
また、数値制御による各駆動手段によりX,Y,Z方向への任意の移動とZ軸を任意に回動する吸着ノズルによって、矩形の電子部品を、該電子部品の上部平面部を吸着保持させて供給部から取り出し、実装部において位置決めされたプリント基板上の所定位置に装着する電子部品装着装置にあって、前記装着装置の本体の適所に前記電子部品を挟んで対をなすように固定され、前記吸着ノズルによって保持された電子部品の側端面に対して投光し、その測定光を受光する一対基のレーザ変位センサと、前記吸着ノズルのX方向またはY方向の駆動手段の制御部の信号およびレーザ変位センサからの信号を受けて、あらかじめ入力されている吸着角度値および吸着位置値に対する、前記吸着ノズルによる電子部品の吸着位置の角度ズレ量および、前記電子部品自体の中心位置とのX方向,Y方向の位置ズレ量を求めて、前記入力値と比較演算して適正な補正値を得る制御手段とを備えさせ、前記吸着ノズルによって保持された電子部品が、前記レーザ変位センサに対して走行することにより観測される電子部品装着装置の構成にある。
【0012】
ガイドに係合させて走行手段により移動するレーザ変位センサは、吸着ノズルの装着ヘッドへ取り付ける。
【0013】
レーザ変位センサは、吸着ノズルにより吸着された電子部品の側部に対しての距離を調整させる調整手段を備えさせる。
【0014】
一対基のレーザ変位センサが移動自在に係合するガイドは、電子部品の側部を挟んでその両側に、測定光の照射位置となる一対の直線部と、これら直線部の端部を結ぶ接続部とからなる。
【0015】
そして、数値制御による各駆動手段によりX,Y,Z方向への任意の移動とZ軸を任意に回動する吸着ノズルによって、矩形の電子部品を、該電子部品の上部平面部を吸着保持させて供給部から取り出し、実装部において位置決めされたプリント基板上の所定位置に装着する電子部品装着装置にあって、前記吸着ノズルによって保持された電子部品の両側方において、その両側または一側へ直線状に走行する一対基のレーザ変位センサを配設し、このレーザ変位センサが移動しつつ、前記電子部品端部に対して複数の発光に対するその受光を行なうことで得られる数値をもとに、前記吸着ノズルによって保持された電子部品の吸着姿勢を判別して、この電子部品の姿勢を、あらかじめ定められた数値となるように補正した後、プリント基板へ装着する電子部品装着方法にある。
【0016】
レーザ変位センサの走行速度を可変とさせる。
【0017】
また、数値制御による各駆動手段によりX,Y,Z方向への任意の移動とZ軸を任意に回動する吸着ノズルによって、矩形の電子部品を、該電子部品の上部平面部を吸着保持させて供給部から取り出し、実装部において位置決めされたプリント基板上の所定位置に装着する電子部品装着装置にあって、前記吸着ノズルによって保持された電子部品が装着装置本体の適所に位置したときの、該電子部品の両側方において、その両側または一側へ対応するように一対基のレーザ変位センサを固定し、前記吸着ノズルによって保持された電子部品が移動しつつ、前記電子部品端部に対して複数の発光に対するその受光を行なうことで得られる数値をもとに、前記吸着ノズルによって保持された電子部品の吸着姿勢を判別して、この電子部品の姿勢を、あらかじめ定められた数値となるように補正した後、プリント基板へ装着する電子部品装着方法にある。
【0018】
レーザ変位センサによるレーザ変位センサから電子部品までの距離の測定にあって、電子部品を吸着させた吸着ノズルの走行速度を可変とさせる。
【0019】
【実施例】
次に本発明に関する電子部品装着装置およびその方法の実施の一例を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図3においてWは、チップ部品やIC部品等の電子部品bを、本体1の適所に設けた供給部mより受け取って実装部nへ移送し、プリント基板c上の所定位置の複数適所へ装着する電子部品装着装置である。
【0021】
概略の構成は、進退手段2により駆動されてY軸方向(前後方向)へ移動する進退体3と、該進退体3に設けて移動手段4により駆動されてX軸方向(左右方向)へ移動する可動体5と、この可動体5へ一個または複数個を取り付けた装着ヘッド6とにより基本的に構成される。
【0022】
そして、この装着ヘッド6には、電子部品bの上面を吸着保持する吸着ノズル7を昇降手段8により昇降自在に係合させ、かつ、回転手段9によりZ軸(縦軸)方向を中心として回転自在としてあるもので、前記した進退手段2や移動手段4,昇降手段8および回転手段9は、制御手段10と接続した数値制御可能なサーボモータ等により高精度で位置決め等がなされるように作動される。
【0023】
この電子部品装着装置Wによる電子部品搭載前には、装着ヘッド6の吸着ノズル7に吸着された電子部品bが、プリント基板c上の定められた位置へ正確に搭載されるために、あらかじめ、その吸着位置や姿勢の計測がなされて数値化されるもので、レーザ変位センサ11と、制御手段10とにより行なわれる。
【0024】
そして、本発明実施例においては、
A.レーザ変位センサ11が走行する場合、(図2参照)
B.レーザ変位センサ11が固定される場合、(図3参照)
また、これらレーザ変位センサ11が、
前記A.可動式の場合、
A1.電子部品bの一側端面に対して一対基設ける、(図2(a)参照)
A2(参考例).電子部品bの両側端面に対して単基設ける、(図2(b)参照)
前記B.固定式の場合、
B1.電子部品bの一側端面に対して一対基設ける、(図3(a)参照)
B2(参考例).電子部品bの両側端面に対して単基設ける、(図3(b)参照)
更に、可動体5へ吸着ノズルを有する装着ヘッド6を、
A1−1,A2−1(参考例),B1−1,B2−1.単数個設ける、
A1−2,A2−2(参考例),B1−2,B2−2.複数個設ける。
【0025】
等のような測定方法例が挙げられる(詳細な構成パターンは後記する【表1】参照)。
【0026】
また、前記したレーザ変位センサ11は、吸着ノズル7によって保持された電子部品bの側端面に対して投光し、その反射光である測定光を受光することで、対象電子部品bから拡散反射した光線の一部が、対象電子部品bまでの距離に応じて受光側の位置検出素子(図示せず)上に光スポットを作り、この変化を検出することで電子部品bまでの距離が測定される。
【0027】
そして、前記したA.レーザ変位センサ11が可動する場合には、電子部品装着装置Wの本体1の適所においてX方向またはY方向にわたるように設けたガイド13へ、数値制御可能なサーボモータ等による走行手段14によって移動自在に係合してある。
【0028】
また、レーザ変位センサ11には、吸着ノズル7により吸着された電子部品bの側部に対しての距離を適宜調整させる調整手段Rを備えることもあるもので、レーザ変位センサ11の作動距離が測定範囲内に収まるように構成する。
【0029】
その構成は、例えば、図2に示すように、ガイド13の下側に螺軸20を螺合させて、この螺軸20をサーボモータ等の数値制御可能な調整部材21の作動により、レーザ変位センサ11を電子部品bの端縁に対して進退させる。
【0030】
この進退作動は、図2(a)に示すように、両センサ11を吸着ノズル7中心に対して相対的に調整したり、図2(b)に示すように、一個のセンサ11、または、図29に示すように、両センサ11を個別に動作調整する。
【0031】
更にまた、このレーザ変位センサ11は吸着ノズル7の装着ヘッド6へ取り付けることもできるもので、該レーザ変位センサ11が装着ヘッド6の移動と同調して一体的に移動する。
【0032】
そして、その構成は、装着ヘッド6を支承している可動体5の適所に、電子部品bの搭載に支障のない箇所において支持体25を取り付け、この支持体25へガイド13に沿って走行するレーザ変位センサ11を載置してある。
【0033】
この例にあっては、電子部品bの計測と搭載のための実装部nへの移動を平行して行なえるためタクト時間の短縮が図れる。
【0034】
前記した制御手段10は、ガイド13に沿って走行するこのレーザ変位センサ11からの信号を受けて、該レーザ変位センサ11の走行位置を認識して、例えば、サーボモータ等による走行手段14からのエンコーダフィードバック値を演算処理し、あらかじめ入力されている吸着角度値および吸着位置値に対する、吸着ノズル7による電子部品bの吸着位置の角度ズレ量および、電子部品b自体の中心位置とのX方向,Y方向の位置ズレ量を求めて、前記入力値と比較演算して適正な補正値を得る。
【0035】
次に、前記のように構成される本発明に係る装置および方法の一実施例を各パ
【0036】
ターン構成に沿って、その各系統を下記【表1】に示し、その作用を順次説明する。
【0037】
【表1】
【0038】
(実施例A1a−1)
レーザ変位センサ11が走行し、かつ、該レーザ変位センサ11が一対設けられ、また、単体の装着ヘッド6の場合の作用を説明する。
【0039】
図2(a)に示すように、電子部品装着装置Wにおける本体1の適所の測定部rに装着ヘッド6が移動して、その吸着ノズル7の電子部品bが対応すると、該吸着ノズル7を挟んでその両側に、図4に示すように、一対のレーザ変位センサ11a,11bが位置するもので、両センサ11a,11bは同期スタートで、かつ、同速度により走行される。
【0040】
また、この一対のレーザ変位センサ11a,11bは、図4に示すように、出発原点AおよびE’においては、所定間隔の出発点のズレを設けて相互のセンサ11a,11bのレーザ光の干渉を受けないようにしてある。
【0041】
まず、A点を原点として□ADHEをX−Y座標系に設定されたものとして、レーザ変位センサ11aが点Aから点D’まで走行する間に、電子部品bの側端面において,決められた距離L1での変位h1と、電子部品bにおける点aの座標(x1,y1)が検出される。
【0042】
同時に、レーザ変位センサ11bが点E’から点Hまで走行する間に、電子部品bの側端面において,決められた距離L2での変位h2と、電子部品bにおける点bの座標(x2,y2)が検出される。
【0043】
このとき、電子部品bにおける点dも検出されるが、電子部品bにおける点b戸の座標と重なって誤差を生じやすいので、両センサ11a,11bによる検出座標を点aおよびbのみとする。
【0044】
また、電子部品bの振れている角度の補正量θは、
により求められる。
【0045】
X軸方向の補正量△xおよびY方向への補正量△yは、以下の演算によって求められる。
【0046】
点Wcの座標(xC,yC)は点WGの座標(xG,yG)をθ回転した座標であるので、
xC=xGcosθ−yGsinθ ・・・▲2▼
yC=xGsinθ+yGcosθ ・・・▲3▼
となる。
【0047】
また、
xG=1/2(x1+x2) ・・・▲4▼
yG=1/2(y1+y2) ・・・▲5▼
▲4▼と▲5▼を▲2▼へ代入することにより、
xC=1/2{(x1+x2)cosθ−(y1+y2)sinθ}・・▲6▼
yC=1/2{(x1+x2)sinθ+(y1+y2)cosθ}・・▲7▼
したがって、吸着ノズル7の位置に対する△x,△yは、
△x=xN−1/2{(x1+x2)cosθ−(y1+y2)sinθ}
△y=yN−1/2{(x1+x2)sinθ+(y1+y2)cosθ}
と求められる。
【0048】
なお、点cと点dの座標を検出し、△x,△yを求めて、△x,△yとの平均値を各補正量としてもかまわない。
【0049】
この実施例によれば、従来のタクト時間と比べて大幅な時間短縮を図ることができると共に、θがより正確に求められ、しかも、θ,△x,△yが同時にかつ迅速に求められる。
【0050】
この実施例においてレーザ変位センサ11a,11bが点AからD’および点E’からHへと移動する一工程が終了すれば、両センサ11a,11bは再び各A点,E’点へ復帰して次の計測に備える場合と、両センサ11a,11bが各D’点,H点に到達したとき停止し、その状態から、各A点,E’点へ戻る次の新たな計測工程を行なってもよい。
【0051】
(実施例A1a−2)
図5に示すように、ガイド13,13に沿って走行するレーザ変位センサ11a,11bが一対設けられ、可動体5に複数個の装着ヘッド6の吸着ノズル7が取り付けられた例にあっては、複数個の装着ヘッド6の吸着ノズル7にそれぞれ吸着保持させた複数個の電子部品bを一度に計測して、それぞれの電子部品bの補正量(θ,△x,△y)を一度に求めることもできる。
【0052】
この場合、□ADQN,□DGTQ,□GJWT,□JMZWをそれぞれX−Y座標系として設定し、それぞれの電子部品bに対して第一実施例と同様の方法で補正量(θ,△x,△y)が求められる。
【0053】
この実施例によれば、前記した実施例A1a−1と同様の効果が得られる。
【0054】
(実施例A1b−1)
図6に示すように、単数個の電子部品bの計測の場合、レーザ変位センサ11aが点Aから点Dへ向かって、また、レーザ変位センサ11bが点Hから点Eへ向かって走行する、いわゆる相対的な逆走行であっても、同様に電子部品bの補正量(θ,△x,△y)が求められる。
【0055】
この実施例によれば、前記した実施例A1a−1と同様の効果が得られる。
【0056】
(実施例A1b−2)
図7に示すように、複数個の電子部品bの計測の場合、レーザ変位センサ11aが点Aから点Mへ向かって、また、レーザ変位センサ11bが点Zから点Nへ向かって走行する、いわゆる相対的な逆走行であっても、同様に電子部品bの補正量(θ,△x,△y)が求められる。
【0057】
この実施例によれば、前記した実施例A1a−1と同様の効果が得られる。
【0058】
(実施例A1a−1−d)
レーザ変位センサ11a,11bの走行による計測と、吸着ノズル7の回転との併用によって補正することができる。
【0059】
図8において吸着ノズル7のセンタNcの位置を既知の位置(例えば、□ADHEの中心位置)に設定されたものとして、レーザ変位センサ11aが点Aから点D’まで走行する間に、決められた距離L1での変位h1を検出し、
θ1=tan-1h1/L1
により、θ1を求め、
同時に、レーザ変位センサ11bが点Eから点Hまで走行する間に、決められた距離L2での変位h2を検出し、
θ2=tan-1h2/L2
により、θ2を求め、正式な角度の補正量として、
が求められる。
【0060】
次に、吸着ノズル7を上記で求めたθ(角度の補正量)分回転させ、レーザ変位センサ11a,11bの走行方向と電子部品bのレーザ照射面とが平行となるようにする。
【0061】
なお、この動作において、電子部品bの四隅のエッジの座標を求め、それぞれの値の平均値から算出されていることを考慮すれば、必ずしも電子部品bの一辺と、レーザ変位センサ11a,11bの走行方向が正確な平行状態でなくてもよい。
【0062】
レーザ変位センサ11aが点D’から点Aまで走行する間に、x21,y21,y11およびx11が測定され、同時に、レーザ変位センサ11bが点Hから点E’まで走行する間に、x22,y22,y12およびx12が測定され、正式なX軸方向の補正量として、
と、
正式なY軸方向の補正量として、
とが求められる。
【0063】
このように、簡単な演算により、一層正確で速く補正量を求めることができることとなるもので、この実施例によれば、前記した実施例A1a−1と同様の効果が得られる。
【0064】
(実施例A1a−2−d)
図9に示すように、ガイド13,13に沿って走行するレーザ変位センサ11a,11bが一対設けられ、可動体5に複数個の装着ヘッド6の吸着ノズル7が取り付けられた構成例にあっては、前記した実施例A1a−1−dに倣って複数個の装着ヘッド6の吸着ノズル7にそれぞれ吸着保持させた複数個の電子部品bを一度に計測して、それぞれの電子部品bの補正量(θ,△x,△y)を一度に求めることもできる。
【0065】
この場合、吸着ノズル7のセンタNc1,Nc2,Nc3およびNc4の位置をそれぞれ既知の位置(例えば、□ADQN,□DGTQ,□GJWTおよび□JMZWの中心位置)に設定し、それぞれの電子部品bに対して前記した実施例A1a−1と同様の方法で補正量(θ,△x,△y)が求められる。
【0066】
この実施例によれば、前記した実施例A1a−1と同様の効果が得られる。
【0067】
(実施例A1b−c−1)
図10に示すように、一対のレーザ変位センサ11a,11bが固定状態にある電子部品bの両側端部の左右から相対的に、直線状のガイド13,13に沿って略同時に走行し、かつ、この直線状のガイド13,13の端部を結んだ接続部13a,13bにより、一対のレーザ変位センサ11a,11bがその走行路を変更して測定する例の方法を説明する。
【0068】
レーザ変位センサ11aが点AからB,Cおよび点Dまで走行し、更に、接続部13aを走行して点Eに達する電子部品bの周囲を半回周する間に、また同時に、レーザ変位センサ11bが点EからF,Gおよび点Hまで走行し、更に、接続部13bを走行して点Aに達する電子部品bの周囲を半回周する間に、補正量(θ,△x,△y)が求められるもので、演算の方法は、前記した実施例A1a−1の場合と同様に行なわれる。
【0069】
この実施例によれば、前記した実施例A1a−1と同様の効果が得られると共に、タクト時間の短縮に伴って、装着装置の振動や装置の耐久性等の面で好結果が得られる。
【0070】
(参考例A2−c−1)
ここで、一個のレーザ変位センサ11aによって測定を行う場合の参考例を図11によって説明する。
図11に示すように、吸着ノズル7に吸着保持された電子部品bの周囲を、一個のレーザ変位センサ11aのみを用いて周回させ、測定を行なうこともできるもので、この例は、点Aにおいて待機するレーザ変位センサ11aが、点AからB,Cおよび点Dまで走行し、更に、接続部13aを走行して点Eに達すると、連続して点EからF,Gおよび点Hまで走行し、更に、接続部13bを走行して点Aに達する電子部品bの周囲を全回周する間に、補正量(θ,△x,△y)が求められるもので、演算の方法は、前記した実施例A1a−1の場合と同様に行なわれる。
【0072】
(実施例A1b−c−2)
図12に示すように、ガイド13,13に沿って走行するレーザ変位センサ11a,11bが一対設けられ、可動体5に複数個の装着ヘッド6に対してそれぞれ吸着ノズル7が取り付けられた例にあっては、複数個の装着ヘッド6の吸着ノズル7にそれぞれ吸着保持させた複数個の電子部品bを一度に計測して、それぞれの電子部品bの補正量(θ,△x,△y)を一度に求めることもできる。
【0073】
この場合、レーザ変位センサ11aが点AからB,C,D,E,F,G,H,I,J,K,Lおよび点Mまで走行し、更に、接続部13aを走行して点Nに達する複数個並んだ電子部品bの一ブロックの一側周囲を半回周する間に、また同時に、レーザ変位センサ11bが点NからO,P,Q,R,S,T,U,V,W,X,Yおよび点Zまで走行し、更に、接続部13bを走行して点Aに達する複数個並んだ電子部品bの一ブロックの一側周囲を半回周する間に、補正量(θ,△x,△y)が求められるもので、演算の方法は、前記した実施例A1a−1の場合と同様に行なわれる。
【0074】
この実施例によれば、前記した実施例A1a−1と同様の効果が得られる。
【0075】
(参考例A2−c−2)
ここで、複数個の装着ヘッド6を有する装置において一個のレーザ変位センサ11aによって測定を行う場合の参考例を図13によって説明する。
図13に示すように、吸着ノズル7に吸着保持された電子部品bの周囲を、一個のレーザ変位センサ11aのみを用いて周回させ、測定を行なうこともできるもので、この例は、点Aにおいて待機するレーザ変位センサ11aが、点AからB,C,E,F,G,H,I,J,K,Lおよび点Mまで走行する。
【0076】
更に、接続部13aを走行して点Nに達すると、連続して点NからO,P,Q,R,S,T,U,V,W,X,Yおよび点Zまで走行し、更に、接続部13bを走行して点Aに達する電子部品bの周囲を全回周する間に、補正量(θ,△x,△y)が求められるもので、演算の方法は、前記した実施例A1a−1の場合と同様に行なわれる。
【0078】
(実施例A1b−c−1−d)
図14に示すように、レーザ変位センサ11a,11bの走行による計測と、吸着ノズル7の回転との併用によって補正することができる。
【0079】
吸着ノズル7のセンタNcの位置を既知の位置(例えば、□ADEHの中心位置)に設定されたものとして、レーザ変位センサ11aが点AからB,Cおよび点Dまで走行し、更に、接続部13aを走行して点Eに達する電子部品bの周囲を半回周する間に、同時に、レーザ変位センサ11bが点EからF,Gおよび点Hまで走行し、更に、接続部13bを走行して点Aに達する電子部品bの周囲を半回周する間に、まず、角度の補正量θを求める。
【0080】
θ=1/2(tan-1h1/L1+tan-1h2/L2)
次に、上記で求めたθ(角度の補正量)分吸着ノズル7を回転させ、レーザ変位センサ11a,11bの走行方向と電子部品bのレーザ照射面とが平行となるようにする。
【0081】
そして、レーザ変位センサ11aが点EからF,Gおよび点Hまで走行し、更に、接続部13bを走行して点Aに達する達する電子部品bの周囲を半回周する間に、同時に、レーザ変位センサ11bが点AからB,Cおよび点Dまで走行して、更に、接続部13aを走行して点Eに電子部品bの周囲を半回周することにより、x22,y22,y12,x12,x11,y21,x21が測定され、X軸方向の補正量△xとして、
△x=1/4{(x21+x22)−(x11+x12)}
と、
X軸方向の補正量△yとして、
△y=1/4{(y22+y12)−(y21+y11)}
とが求められる。
【0082】
この実施例によれば、前記した実施例A1a−1と同様の効果が得られる。
【0083】
(実施例A1b−c−2−d)
図15に示すように、ガイド13,13に沿って走行するレーザ変位センサ11a,11bがその左右方向において相対的に一対配設されていて、可動体5に複数個の装着ヘッド6の吸着ノズル7が取り付けられた構成例であって、前記した例A1b−c−1−dに倣って複数個の装着ヘッド6の吸着ノズル7にそれぞれ吸着保持させた複数個の電子部品bを一度に計測して、それぞれの電子部品bの補正量(θ,△x,△y)を一度に求めることもできる。
【0084】
この場合、吸着ノズル7センタNc1,Nc2,Nc3およびNc4の位置をそれぞれ既知の位置(例えば、□ADQN,□DGTQ,□GJWTおよび□JMZWの中心位置)に設定し、それぞれの電子部品bに対して補正量(θ,△x,△y)が求められる。
【0085】
すなわち、レーザ変位センサ11aが点AからB,C,D・・・点M,Nと電子部品bの周囲を半周を走行し、レーザ変位センサ11bが点NからO,P,Q・・・点Y,Zと電子部品bの周囲を半周を走行することにより、まず、角度の補正量θ1,θ2,θ3,θ4が求められる。
【0086】
次に、各吸着ノズル7をそれぞれ上記で求めた角度の補正量θ1,θ2,θ3,θ4分回転させ、レーザ変位センサ11a,11bの走行方向と電子部品bのレーザ照射面とが平行となるようにする。
【0087】
レーザ変位センサ11aが点NからO,P,Q・・・点Y,Zと電子部品bの周囲を半周を走行し、レーザ変位センサ11bが点AからB,C,D・・・点M,Nと電子部品bの周囲を半周を走行することにより、x11,y11,y21,x31,y31,y41,x41,・・・y12,x12が測定され、各電子部品bのX軸方向の補正量△xと、Y軸方向の補正量△yとが求められる。
【0088】
この実施例によれば、前記した実施例A1a−1と同様の効果が得られる。
【0089】
ここで、図14および図15に示した装置において一個のレーザ変位センサ11aによって測定を行う場合の参考例を図17および図18によって説明する。
(参考例A2−c−1−d)
図17に示すように、一個のレーザ変位センサ11aの走行による計測と、吸着ノズル7の回転との併用によって補正することができる。
【0090】
吸着ノズル7のセンタNcの位置を既知の位置(例えば、□ADEHの中心位置)に設定されたものとして、レーザ変位センサ11aが点AからB,C,D,E,F,Gおよび点Hまで電子部品bの周囲を一回周を走行することにより、まず、角度の補正量θを求める。
【0091】
θ=1/2(tan-1h1/L1+tan-1h2/L2)
次に、上記で求めたθ(角度の補正量)分吸着ノズル7を回転させ、レーザ変位センサ11aの走行方向と電子部品bのレーザ照射面とが平行となるようにする。
【0092】
そして、レーザ変位センサ11aが、更に、点AからB,C,D,E,F,Gおよび点Hまで電子部品bの周囲を一回周を走行することにより、x11,y11,y21,x21,x22,y22,y12およびx21が測定され、
X軸方向の補正量△xとして、
△x=1/4{(x21+x22)−(x11+x12)}
と、
Y軸方向の補正量△yとして、
△y=1/4{(y22+y12)−(y21+y11)}
とが求められる。
【0094】
(参考例A2−c−2−d)
図18に示すように、ガイド13,13に沿って走行する一個のレーザ変位センサ11aが配設されていて、可動体5に複数個の装着ヘッド6の吸着ノズル7が取り付けられた構成例であって、前記した例A2−c−1−dに倣って複数個の装着ヘッド6の吸着ノズル7にそれぞれ吸着保持させた複数個の電子部品bを一度に計測して、それぞれの電子部品bの補正量(θ,△x,△y)を一度に求めることができる。
【0095】
この場合、吸着ノズル7のセンタNc1,Nc2,Nc3およびNc4の位置をそれぞれ既知の位置(例えば、□ADWZ,□DGTW,□GJQTおよび□JMNQの中心位置)に設定し、それぞれの電子部品bに対して補正量(θ,△x,△y)が求められる。
【0096】
すなわち、レーザ変位センサ11aが点AからB,C,D・・・M,Nおよび点NからO,P,Q・・・点Y,Zと電子部品bの周囲を一周を走行することにより、まず、角度の補正量θ1,θ2,θ3,θ4が求められる。
【0097】
のようになる。
【0098】
次に、各吸着ノズル7をそれぞれ上記で求めた角度の補正量θ1,θ2,θ3,θ4分回転させ、レーザ変位センサ11aの走行方向と電子部品bのレーザ照射面とが平行となるようにする。
【0099】
レーザ変位センサ11aが、更に、点AからB,C,D・・・M,Nおよび点NからO,P,Q・・・点Y,Zと電子部品bの周囲を一周を走行することにより、x11,y11,y21,x21,x31,y31,y41,x41,・・・y12,x12が測定され、各電子部品bのX軸方向の補正量△xと、Y軸方向の補正量△yとが求められる。
【0101】
(実施例B1−1−1)
図20および図21に示すように、A点を原点として□ACDFをX−Y座標系に設定されたものとして、一対のレーザ変位センサ11a,11bを該座標系の既知の場所に取り付ける。
【0102】
また、該一対のレーザ変位センサ11a,11bの間を、該座標系の既知の直線コースにしたがって電子部品bは走行するものとする。
【0103】
電子部品bは吸着ノズル7のセンタの位置が、Nc0からNc1,Nc2,Nc3,Nc4そしてNc5と移動するにしたがって、b0からb1,b2,b3,b4そしてb5と移動する。
【0104】
その間に、レーザ変位センサ11aによって、電子部品bの辺abに関し、決められた距離L1での変位h1と、点a’の座標(x1,y1)が検出され、同時にレーザ変位センサ11bによって電子部品bの辺cdに関し、決められた距離L2での変位h2と、点c’の座標(x3,y3)が検出される。
【0105】
このときの、角度の補正量θは、
により求められる。
【0106】
X軸方向の補正量△xは、
△x=xN−1/2{(x1+x2)cosθ−(y1+y2)sinθ}
Y軸方向の補正量△yは、
△y=yN−1/2{(x1+x2)sinθ+(y1+y2)cosθ}
となり、実施例A1a−1と同様の方法で演算される。
【0107】
更に、点b’と点d’の座標を検出し、△x,△yを求め、上記で求めた△x,△yとの平均値を各補正量としてもかまわない。
【0108】
なお、図20において、電子部品bの四隅のエッジa,b,c,dの座標を互いに相対的に測定することができ、それぞれの測定時の座標を、a’(x1,y1),b’(x2,y2),c’(x3,y3),b’(x4,y4)とし、図21のように、(Ncの位置をBEの中間点として)まとめることができる。
【0109】
また、この実施例においては、図示してないが、複数個の吸着ノズル7に吸着された矩形電子部品bの場合も、前記した同様の方法によって各補正値を求めることができる。
【0110】
この実施例によれば、前記した実施例A1a−1と同様の効果が得られるものであり、しかも、レーザ変位センサ固定式は、計測系の構造を簡単に製作できて安価となる。
【0111】
(実施例B1−1−d−2)
図22および図23に示すように、A点を原点として□ACDFをX−Y座標系に設定されたものとして、一対のレーザ変位センサ11a,11bを該座標系の既知の場所に取り付ける。
【0112】
また、該一対のレーザ変位センサ11a,11bの間を、該座標系の既知の直線コースにしたがって電子部品bは走行するものとする。
【0113】
電子部品bが、b0からb1,b2,b3,b4そしてb5と走行するとき、前記した実施例A1a−1−dにおいて示す場合と同様にまず角度の補正量θを求める。
【0114】
となる。
【0115】
次に、各吸着ノズル7を、Nc5において上記で求めた角度の補正量θ分回転させ、レーザ変位センサ11a,11bが位置するAC,DFと電子部品bのレーザ照射面とが平行となるようにする。
【0116】
電子部品bが、b0からb1,b2,b3,b4そしてb5と走行するとき、レーザ変位センサ11aによりa’(x1,y1),b’(x2,y2)の座標が、また、レーザ変位センサ11bによってc’(x3,y3),d’(x4,y4)の座標が検出される。
【0117】
図23(a)に示すように、電子部品bの四隅のエッジa,b,c,dの座標を互いに相対的に測定することができ、吸着ノズル7のセンタNcの位置をBEの中間点として、図23(b)のように、まとめることができる。
【0118】
そして、X軸方向の補正量として、
と、
正式なY軸方向の補正量として、
とが求められる。
【0119】
また、この実施例においては、図示してないが、複数個の吸着ノズル7に吸着された矩形電子部品bの場合も、前記した同様の方法によって各補正値を求めることができる。
【0120】
この実施例によれば、前記した実施例A1a−1と同様の効果が得られるものであり、しかも、レーザ変位センサ固定式は、計測系の構造を簡単に製作できて安価となる。
【0121】
ここで、図20〜図22に示した装置において一個のレーザ変位センサ11aによって測定を行う場合の参考例を図24〜図27によって説明する。
(参考例A2−1−d)
図24および図25に示すように、A点を原点として□ACDFをX−Y座標系に設定されたものとして、一個のレーザ変位センサ11aが点Aから点Cまで走行する間、決められた距離L1での変位h1と、点bの座標(x1,y1)が検出される(図24(a)参照)。
【0122】
次に、レーザ変位センサ11aがC点で静止している間に、吸着ノズル7に吸着された電子部品bが吸着ノズル7のセンタNcを中心に180度回転される(図24(b)参照)。
【0123】
このとき、点bの座標(x1,y1)は吸着ノズル7のセンタNcの座標(xN,yN)を中心に180度回転させて、b’の座標(x’1,y’1)になっており、b’の座標(x’1,y’1)も簡単に算出できる。
【0124】
したがって、実施例A1a−1と同様に、角度の補正量θは、
により求められる。
【0125】
X軸方向の補正量△xは、
Y軸方向の補正量△yは、
と求めることができる。
【0126】
更に、点a’と点c’の座標を検出し、△x,△yを求め、上記で求めた△x,△yとの平均値を各補正量としてもかまわない。
【0128】
(参考例B2−1−d−2)
図26および図27に示すように、A点を原点として□ACDFをX−Y座標系に設定されたものとして、一個のレーザ変位センサ11aを該座標系の既知の場所に取り付ける。
【0129】
また、該一対のレーザ変位センサ11aの近くを、該座標系の既知の直線コースにしたがって電子部品bは走行するものとする。
【0130】
吸着ノズル7に吸着された電子部品bが、b0からb1,b2,b3,b4そしてb5と走行する間に、決められた距離L1での変位h1と、点bの座標(x1,y1)が検出される(図26(a)参照)。
【0131】
次に、電子部品b2が、その吸着ノズル7のセンタNc2を中心に180度回転される(図26(b)参照)。
【0132】
更に、該電子部品bがb3からb4,b5と走行する間に、決められた距離L2での変位h2と、点d’の座標(x’2,y’2)が検出される(図27(a)参照)。
【0133】
このとき,点bの座標(x1,y1)は、吸着ノズル7のセンタNcの座標(xN,yN)を中心に180度回転させて、b’の座標(x’1,y’1)になっており、b’の座標(x’1,y’1)も簡単に算出できる。
【0134】
したがって、前記した実施例A1a−1と同様に、
角度の補正量θは、
により求められる。
【0135】
X軸方向の補正量△xは、
Y軸方向の補正量△yは、
と求めることができる。
【0136】
更に、点a’と点c’の座標を検出し、△x,△yを求め、上記で求めた△x,△yとの平均値を各補正量としてもかまわない。
【0138】
なお、本発明実施例にあって、レーザ変位センサ11a,11bの走行速度および電子部品bを吸着させた吸着ノズル7の走行速度を可変とさせることができるもので、レーザ変位センサ11a,11bの走行速度を可変とさせるときは、走行手段14を制御手段10を介して希望する速度に制御させる。
【0139】
また、吸着ノズル7の走行速度を可変とさせるときは、装着ヘッド6を支承させている可動体5の移動手段4を制御手段10を介して希望する速度に制御させる。
【0140】
この調整は、レーザ変位センサ11a,11bによる電子部品bの計測は、レーザ変位センサ11a,11bまたは吸着ノズル7の走行速度が低速である程測定精度が向上するが、その分タクト時間が延長される不都合があるもので、測定精度とタクト時間が短縮される条件が満足される良好な点を選定する。
【0141】
この操作は、レーザ変位センサ11a,11bがレーザビームを電子部品bに照射するとき(レーザ変位センサ11a,11bから電子部品bまでの距離をそれぞれ連続的に測定するとき)、レーザ変位センサ11a,11bから電子部品bまでの距離を認識できる範囲までレーザ変位センサ11a,11bの走行速度を下げなければならない(認識できる範囲でなければならない。)。
【0142】
したがって、前記したように、レーザ変位センサ11a,11bまたは吸着ノズル7の走行速度を可変とさせることにより、図28に示すように(レーザ変位センサ11a,11bの走行速度制御の場合)、正確にレーザ変位センサ11a,11bから電子部品bまでの距離を測定でき、かつ、レーザビームを電子部品bに照射しないときは、レーザ変位センサ11a,11bまたは吸着ノズル7の走行速度を増速させて、より迅速で正確に電子部品bの搭載作業ができる。
【0143】
【発明の効果】
前述したように本発明の電子部品装着装置およびその方法は、あらかじめ定められたX−Y座標系の中で、吸着ノズルの吸着された電子部品は固定された状態で、一対基のレーザ変位センサが単純な移動によって、より簡単な演算により、電子部品の回転方向の角度量やX軸方向およびY軸方向の座標ズレに対する補正量が求められる。
【0144】
この補正量θ,△xおよび△yはそれぞれ正負の値で求められ、補正方向が明確となって、電子部品の搭載タクトタイムが大幅に減少して、高能率の電子部品装着が可能となる。
【0145】
また、補正量θは、電子部品の複数の辺の平均傾き量として補正量を求めているので、より精度の高い計測値となる。
【0146】
装着ヘッド部にレーザ変位センサを取り付けた構造のものは、電子部品の吸着からプリント基板への搭載までの間に測定でき、一層のタクト時間の短縮を図ることができる。
【0147】
また、測定にあって、電子部品を吸着している吸着ノズルを所定角度に回転させて測定することで、計測精度が一層向上する。
等の格別な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関する電子部品装着方法を採用した電子部品装着装置の一実施例の概略を示す平面図である。
【図2】 図1における電子部品とレーザ変位センサとの関係状態を示す拡大側面図で、レーザ変位センサが走行する例を示す。
【図3】 図1における電子部品とレーザ変位センサとの関係状態を示す拡大側面図で、レーザ変位センサが走行する例を示す。
【図4】 図1における本発明の電子部品装着方法の実施例A1a−1を示す説明図である。
【図5】 図1における本発明の電子部品装着方法の実施例A1a−2を示す説明図である。
【図6】 図1における本発明の電子部品装着方法の実施例A1b−1を示す説明図である。
【図7】 図1における本発明の電子部品装着方法の実施例A1b−2を示す説明図である。
【図8】 図1における本発明の電子部品装着方法の実施例A1a−1−dを示す説明図である。
【図9】 図1における本発明の電子部品装着方法の実施例A1a−2−dを示す説明図である。
【図10】 図1における本発明の電子部品装着方法の実施例A1b−c−1を示す説明図である。
【図11】 図1における本発明の電子部品装着方法の参考例A2−c−1を示す説明図である。
【図12】 図1における本発明の電子部品装着方法の実施例A1b−c−2を示す説明図である。
【図13】 図1における本発明の電子部品装着方法の参考例A2−c−2を示す説明図である。
【図14】 図1における本発明の電子部品装着方法の実施例A1b−c−1−dを示す説明図である。
【図15】 図1における本発明の電子部品装着方法の実施例A1b−c−2−dを示す説明図である。
【図16】 図15(c)における拡大詳細図である。
【図17】 図1における本発明の電子部品装着方法の参考例A2−c−1−dを示す説明図である。
【図18】 図1における本発明の電子部品装着方法の参考例A2−c−2−dを示す説明図である。
【図19】 図18(c)の拡大詳細図である。
【図20】 図1における本発明の電子部品装着方法の実施例B1−1−1を示す説明図である。
【図21】 図20における座標の詳細説明図である。
【図22】 図1における本発明の電子部品装着方法の実施例B1−1−d−2を示す説明図である。
【図23】 図22における電子部品の走行状態を示す説明図である。
【図24】 図1における本発明の電子部品装着方法の参考例A2−1−dを示す説明図である。
【図25】 図24におけるレーザ変位センサの走行状態を示す説明図である。
【図26】 図1における本発明の電子部品装着方法の参考例B2−1−d−2を示す説明図である。
【図27】 図26におけるレーザ変位センサの走行状態を示す説明図である。
【図28】 図1における電子部品装着方法にあって、レーザ変位センサの走行速度制御を示す説明図である。
【図29】 図1におけるレーザ変位センサの他の取付例を示す側面図である。
【図30】 従来の装置による電子部品の実装状態を示す説明図である。
【図31】 図30における電子部品の吸着状態を示す説明図である。
【符号の説明】
W…電子部品装着装置、b…電子部品、c…プリント基板、m…供給部、n…実装部、6…装着ヘッド、7…吸着ノズル、10…制御手段、11…レーザ変位センサ、13…ガイド、13a,13b…接続部、14…走行手段、R…調整手段。
Claims (9)
- 数値制御による各駆動手段によりX,Y,Z方向への任意の移動とZ軸を任意に回動する吸着ノズルによって、矩形の電子部品を、該電子部品の上部平面部を吸着保持させて供給部から取り出し、実装部において位置決めされたプリント基板上の所定位置に装着する電子部品装着装置にあって、
前記電子部品装着装置の本体の適所においてX方向またはY方向にわたるように設けたガイドと、
このガイドに係合させて走行手段により移動自在に設けられかつ前記電子部品を挟んで対をなすように設けられ、前記吸着ノズルによって保持された電子部品の側端面に対して投光し、その測定光を受光する一対基のレーザ変位センサと、
このレーザ変位センサの走行位置を認識して、あらかじめ入力されている吸着角度値および吸着位置値に対する、前記吸着ノズルによる電子部品の吸着位置の角度ズレ量および、前記電子部品自体の中心位置とのX方向,Y方向の位置ズレ量を求めて、前記入力値と比較演算して適正な補正値を得る制御手段とを備えさせたことを特徴とする電子部品装着装置。 - 数値制御による各駆動手段によりX,Y,Z方向への任意の移動とZ軸を任意に回動する吸着ノズルによって、矩形の電子部品を、該電子部品の上部平面部を吸着保持させて供給部から取り出し、実装部において位置決めされたプリント基板上の所定位置に装着する電子部品装着装置にあって、
前記装着装置の本体の適所に前記電子部品を挟んで対をなすように固定され、前記吸着ノズルによって保持された電子部品の側端面に対して投光し、その測定光を受光する一対基のレーザ変位センサと、
前記吸着ノズルのX方向またはY方向の駆動手段の制御部の信号およびレーザ変位センサからの信号を受けて、あらかじめ入力されている吸着角度値および吸着位置値に対する、前記吸着ノズルによる電子部品の吸着位置の角度ズレ量および、前記電子部品自体の中心位置とのX方向,Y方向の位置ズレ量を求めて、前記入力値と比較演算して適正な補正値を得る制御手段とを備えさせ、
前記吸着ノズルによって保持された電子部品が前記レーザ変位センサに対して走行することにより観測されることを特徴とする電子部品装着装置。 - ガイドに係合させて走行手段により移動するレーザ変位センサは、吸着ノズルの装着ヘッドへ取り付けたことを特徴とする請求項1記載の電子部品実装装置。
- レーザ変位センサは、吸着ノズルにより吸着された電子部品の側部に対しての距離を調整させる調整手段を備えさせたことを特徴とする請求項1,2または3記載の電子部品装着装置。
- 一対基のレーザ変位センサが移動自在に係合するガイドは、電子部品の側部を挟んでその両側に、測定光の照射位置となる一対の直線部と、これら直線部の端部を結ぶ接続部とからなることを特徴とする請求項1記載の電子部品実装装置。
- 数値制御による各駆動手段によりX,Y,Z方向への任意の移動とZ軸を任意に回動する吸着ノズルによって、矩形の電子部品を、該電子部品の上部平面部を吸着保持させて供給部から取り出し、実装部において位置決めされたプリント基板上の所定位置に装着する電子部品装着装置にあって、前記吸着ノズルによって保持された電子部品の両側方において、その両側または一側へ直線状に走行する一対基のレーザ変位センサを配設し、このレーザ変位センサが移動しつつ、前記電子部品端部に対して複数の発光に対するその受光を行なうことで得られる数値をもとに、前記吸着ノズルによって保持された電子部品の吸着姿勢を判別して、この電子部品の姿勢を、あらかじめ定められた数値となるように補正した後、プリント基板へ装着することを特徴とする電子部品装着方法。
- レーザ変位センサの走行速度を可変とさせたことを特徴とする請求項6記載の電子部品装着方法。
- 数値制御による各駆動手段によりX,Y,Z方向への任意の移動とZ軸を任意に回動する吸着ノズルによって、矩形の電子部品を、該電子部品の上部平面部を 吸着保持させて供給部から取り出し、実装部において位置決めされたプリント基板上の所定位置に装着する電子部品装着装置にあって、前記吸着ノズルによって保持された電子部品が装着装置本体の適所に位置したときの、該電子部品の両側方において、その両側または一側へ対応するように一対基のレーザ変位センサを固定し、前記吸着ノズルによって保持された電子部品が移動しつつ、前記電子部品端部に対して複数の発光に対するその受光を行なうことで得られる数値をもとに、前記吸着ノズルによって保持された電子部品の吸着姿勢を判別して、この電子部品の姿勢を、あらかじめ定められた数値となるように補正した後、プリント基板へ装着することを特徴とする電子部品装着方法。
- レーザ変位センサによるレーザ変位センサから電子部品までの距離の測定にあって、電子部品を吸着させた吸着ノズルの走行速度を可変とさせたことを特徴とする請求項8記載の電子部品装着方法。
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