JP3813503B2 - チップアンテナ及びチップアンテナ製造方法 - Google Patents

チップアンテナ及びチップアンテナ製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主アンテナ素子及び補助アンテナ素子を並設したチップアンテナに関し、特に、アンテナ特性のバラツキを低減するように構成したチップアンテナ及びその製造方法に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
平板状またはミアンダ状の導体からなるアンテナ素子を、誘電体チップに埋設または積層したアンテナは公知である。また、主アンテナ素子に並べて無給電の補助アンテナ素子を設けて、アンテナの帯域を広げることまたは多周波共振アンテナにすることも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
後者のチップアンテナにおいて、主及び補助アンテナ素子1、2を誘電体チップ3に埋設する際、図11及び図12に示すように両アンテナ素子1、2の位置が互いに横方向或いは高さ方向にずれることが予想される。アンテナ素子1、2を誘電体チップ3に積層する場合も同様である。
【0004】
両アンテナ素子1、2間にこの様な位置ずれが生じるとアンテナ素子1、2の対向端縁部の対向面積が変化し、これに伴ってアンテナ素子1,2間の容量(インピーダンス)が変化してアンテナ特性に変化が生じる。この為、特性の揃ったチップアンテナを安定に製造することが困難になる等の不具合が生じることが予想される。
【0005】
本発明の目的は、主アンテナ素子と無給電の補助アンテナ素子とを並べて設けたチップアンテナであって、アンテナ特性のバラツキを簡易にして効果的に抑えたチップアンテナを提供することにある。
本発明の別の目的は、主アンテナ素子と無給電の補助アンテナ素子とを備え、しかもアンテナ特性にバラツキのないチップアンテナを容易に製造することのできるチップアンテナの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、主アンテナ素子及び無給電の補助アンテナ素子を誘電体チップに埋設または積層したチップアンテナが提供される。前記主アンテナ素子は、第1本体部と、該第1本体部の内方端縁部の両端からチップアンテナ幅方向外方へそれぞれ延びる第1膨出部とを有する。前記補助アンテナ素子は、第2本体部と、該第2本体部の内方端縁部の両端からチップアンテナ幅方向外方へそれぞれ延びる第2膨出部とを有する。前記主アンテナ素子の前記第1膨出部を含む内方端縁部と前記補助アンテナ素子の前記第2膨出部を含む内方端縁部は、チップアンテナ長さ方向に間隔をおいて互いに対向して配される。
【0007】
本発明のチップアンテナによれば、主及び補助アンテナ素子の内方端縁部すなわち対向端縁部の幅方向寸法は、本体部の幅方向寸法よりも膨出部の突出長さだけ大きく、例えば誘電体チップの全幅と同一またはそれよりも大きい。従って、主及び補助アンテナ素子の配設位置が幅方向にずれたとしても、両アンテナ素子の対向端縁部は誘電体チップの略全幅にわたって互いに対向し、両アンテナ素子の対向面積ひいては両アンテナ素子間の容量やインピーダンスが殆ど変化せず、アンテナ特性のバラツキが抑制される。
【0008】
前記チップアンテナの主及び補助アンテナ素子の内方端縁部を誘電体チップの全幅に等しい幅方向寸法にすれば、両者の対向面積が一定になりアンテナ特性のばらつきを抑制できる。
前記チップアンテナの第1及び第2膨出部を誘電体チップの両側面から幅方向外方へ突出させれば、主及び補助アンテナ素子の内方端縁部が誘電体チップの全幅以上にわたって対向し、従ってアンテナ特性のばらつきを抑制できる。また、両膨出部の突出部分を折り曲げるなどしてアンテナ特性を必要に応じて微調整できる。
【0009】
前記チップアンテナに第1本体部の端縁から長さ方向外方へ延びる給電端子を設ければ、主アンテナ素子への給電を簡便に行える。
前記チップアンテナの第2本体部の端縁から長さ方向外方へ延びる実装端子を設ければ、チップアンテナの実装を簡便に行える。
前記チップアンテナとして、誘電体チップの表面に積層された主及び補助アンテナ素子と、誘電体チップの裏面に形成された接地導体と、主アンテナ素子、誘電体チップ及び接地導体を貫通して延びると共に第1本体部に接続された給電ピンとを備えたものは、誘電体チップに主及び補助アンテナ素子と接地導体を形成したチップアンテナのアンテナ特性のばらつきを抑制でき、また、主アンテナ素子への給電を簡便に行える。
【0010】
本発明によるチップアンテナ製造方法は、第1本体部とその内方端縁部の両端からチップアンテナ幅方向外方へそれぞれ延びる第1膨出部とを有した主アンテナ素子と、第2本体部とその内方端縁部の両端からチップアンテナ幅方向外方へそれぞれ延びる第2膨出部とを有する無給電の補助アンテナ素子と、前記主及び補助アンテナ素子の前記内方端縁部をアンテナチップ長さ方向に所定間隔をおいて互いに対向させて前記主及び補助アンテナ素子を連結する連結部とを有した導体平板を形成する第1工程と、前記導体平板を誘電体チップに埋設または積層する第2工程と、前記誘電体チップに埋設または積層された前記導体平板の前記主及び補助アンテナ素子を前記導体平板の前記連結部から切り離し、これにより両前記アンテナ素子を切り離す第3工程とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明のチップアンテナ製造方法によれば、少なくとも誘電体チップの全幅にわたって延びる対向端縁部を有した主及び補助アンテナ素子を備えるチップアンテナを簡易にして効率的に製造することができる。すなわち、第1工程で形成される導体平板が有する両アンテナ素子は略同一平面上に配され、従って、両者の対向端縁部は長さ方向に所定の間隔をもって互いに正確に対向する。そして、導体平板を誘電体チップに配設する第2工程では、連結部を介する主及び補助アンテナ素子の連結が維持されているので、両アンテナ素子の位置関係はチップアンテナ高さ、幅および長さ方向のいずれにも殆ど変化しない。また、第3工程では、誘電体チップに導体平板が配設された状態で連結部を主及び補助アンテナ素子から切り離して両アンテナ素子を互いに分離するので、この間、両アンテナの位置関係は殆ど変化しない。結局、対向端縁部が互いに正確に対向した主及び補助アンテナ素子を有してアンテナ特性にバラツキのないチップアンテナが簡易か効率的に製造される。
【0012】
前記チップアンテナ製造方法において、導体平板の連結部を、主及び補助アンテナ素子を取り囲むフレームと第1及び第2膨出部とフレームとを連結する第1及び第2連結部とで形成したものを用いると、連結部からの両アンテナ素子の切り離しやアンテナ素子同士の切り離しを簡単に行える。導体平板の第1及び第2連結部を連結部により直接連結した導体平板を用いた場合も同様の効果を奏する。
【0013】
前記チップアンテナ製造方法において、導体平板を予め配置した金型内に誘電体材料を注入することにより導体平板を誘電体チップに埋設または積層すれば、誘電体チップへの導体平板の埋設または積層を精度良く簡易に行える。
前記チップアンテナ製造方法において、誘電体チップの両側面あるいはその外方の切断線に沿って導体平板を切断して第1及び第2連結部を第1及び第2膨出部から切り離せば、互いに対向した主及び補助アンテナ素子を備えるチップアンテナを簡易かつ効率的に製造できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、図1を参照して本発明の第1実施形態に係るチップアンテナについて説明する。
チップアンテナは、それぞれ所要面積の導体平板からなる主及び補助アンテナ素子10、20を備え、両アンテナ素子10,20は誘電体チップ30内に埋め込まれてチップアンテナ長さ方向に互いに所定の距離を隔てて略同一平面上に位置づけられている。主アンテナ素子10は外部から給電されてアンテナ作用を奏する。無給電の補助アンテナ素子20は、主アンテナ素子10に対する寄生エレメントとして機能する。両アンテナ素子10、20によりアンテナ特性の広帯域化あるいは多周波共振が実現される。
【0015】
主アンテナ素子10は、所定の面積を有した矩形状の本体部11と、この本体部11と一体の2つの膨出部13とを備えている。膨出部13は、本体部11の内方端縁部(補助アンテナ素子側端縁部)の両端からチップアンテナ幅方向外方へそれぞれ延びている。主アンテナ素子10の、膨出部13を含む内方端縁部は、誘電体チップ30の全幅に等しい幅方向寸法を有している。そして、主アンテナ素子10の外方端縁には給電端子12が連設されている。給電端子12の外方端部は誘電体チップ30の一方の外方端面から突出すると共に図1に示すように折り曲げられている。給電端子12は、その先端部が図示しない印刷配線回路基板に半田付けされ、回路基板から主アンテナ素子10への給電に供されると共に、回路基板へチップアンテナを実装するための実装端子としての役割りを果たす。
【0016】
補助アンテナ素子20は、所定の面積を有した矩形状の本体部21と、この本体部21の内方端縁部の両端から幅方向外方へそれぞれ延びる2つの膨出部23とを備えている。主アンテナ素子10の場合と同様に、膨出部23を含む補助アンテナ素子20の内方端縁部は、誘電体チップ30の全幅に等しい幅寸法を有している。この補助アンテナ素子20の外方端縁には実装端子22が連設されている。実装端子22は、その外方端部が誘電体チップ30の他方の外方端面から突出して図1に示すように折り曲げられ、その先端部は印刷配線回路基板に半田付けされ、回路基板へのチップアンテナの実装に供される。
【0017】
アンテナ要素10、20間の離間距離や本体部11、21の面積などは、チップアンテナの共振周波数、帯域、アンテナ利得などに応じて定められる。
上記構成のチップアンテナは、例えば次のようにして製造される。
先ず、銅合金や燐青銅、或いはこれに純銅をメッキした所定厚みの導体平板(図示略)を準備する。そして、この導体平板を打ち抜きやエッチング等によってパターニングして、図2に例示する加工導体平板40を形成する(第1工程)。加工導体平板40は、その中央部に主及び補助アンテナ素子10、20を有し、周縁部にフレーム40aを有している。更に、導体平板40は、主アンテナ素子10をフレーム40aに連結する2つの第1連結部40bと補助アンテナ素子20をフレーム40aに連結する2つの第2連結部40cとを有している。第1連結部40bは主アンテナ素子10の2つの膨出部13とフレーム40aとの間にそれぞれ延び、第2連結部40cは補助アンテナ素子20の2つの膨出部23とフレーム40aとの間にそれぞれ延びている。フレーム40aはアンテナ素子10、20を互いに連結する連結部として機能する。
【0018】
また、主アンテナ素子10と一体の給電端子12は、その先端延長部においてフレーム40aに一体にされ、主アンテナ素子10をフレーム40aに連結する第3連結部として機能する。同様に、補助アンテナ素子20と一体の実装端子22は、その先端延長部においてフレーム40aと一体にされ、補助アンテナ素子20をフレーム40aに連結する第4連結部として機能する。
【0019】
この様に、導体平板40において、主アンテナ素子10と補助アンテナ素子20は、連結部40a、40b、40c、12および22を介して互いに連結され、両アンテナ素子10、20の内方端縁部が間隔をおいて互いに対向している。
次に、加工導体平板40を樹脂モールド用金型にセットする。図8の場合、導体平板40は下側金型72の導体平板配置領域内に適宜の手段を用いて配される。そして、金型内に所定の誘電率の誘電体材料を注入する(第2工程)。この金型は、図2に一点鎖線で示すような平面輪郭のキャビティ41を有する上下金型71、72からなる。導体平板40を上下金型71、72間に挟持するので、誘電体材料の注入に伴うアンテナ素子10、20間の位置ズレが抑制される。誘電体材料としては、PPS(ポリフェニレン・サルファイド)とBaO-Nd23-TiO2-Bi23系のセラミクスの粉末とを混合した樹脂・セラミックス複合材料や、LCP(液晶ポリマ)等の樹脂材を適宜用いることができる。また、誘電率εは、アンテナ仕様にもよるが、例えば3.1〜20程度で良い。
【0020】
以上のようにして誘電体チップ30が形成され、誘電チップ30内には、加工導体平板40の主及び補助アンテナ素子10、20の全体ならびに給電端子12及び実装端子22のそれぞれの一部が埋設される。
次いで、アンテナ素子10、20を含む加工導体平板40の一部を誘電体チップ30内に埋め込んだ成型品(チップアンテナの半完成品)を冷却後に金型から取り出す。そして、誘電体チップ30の両端面よりも所定距離だけ外方の位置で両端面に沿って延びる切断線(図2中、一点鎖線で示す)に沿って導体平板40を切断してフレーム40aを端子12、22から切り離す。また、誘電体チップ30の両側面に沿って導体平板40を切断してフレーム40a及び連結部40b、40cを主及び補助アンテナ素子10、20から切り離す(第3工程)。この結果、連結部40b、40c及びフレーム40aを介して一体化されていた主アンテナ素子10と補助アンテナ素子20とが互いに切り離される。
【0021】
しかる後、誘電体チップ30の両端面からそれぞれ突出している給電端子12及び実装端子22を図1に示すように折り曲げ加工し、チップアンテナの完成品を得る。
上記製造方法によれば、チップアンテナの製造中、連結部40b、40c、12及び22を介する主及び補助アンテナ素子10、20とフレーム40aとの連結状態が常に維持され、従って両アンテナ素子10、20がチップアンテナの幅方向、長さ方向および高さ方向のいずれにもずれることがなく、両アンテナ素子10、20は対向端縁部が互いに所定間隔をおいて正確に対向した位置関係に保持される。特に、主及び補助アンテナ素子10、20間にいずれの方向にも位置ズレを生じることなくアンテナ素子10、20を誘電体チップ30に埋め込むことができる。また、フレーム40aからのアンテナ素子10、20の切り離しは、上記のとおり誘電体チップ30内にアンテナ素子10、20を埋設した状態で加工導体平板40を切断することにより実施できる。従って、チップアンテナの製造中に主及び補助アンテナ素子10、20の位置関係が規定のものから変化することがない。
【0022】
しかも、主及び補助アンテナ素子10、20の誘電体チップ30内への埋設は、上下金型71、72間に加工導体平板40を配置して金型内へ誘電体材料を注入することにより簡単に実施できる。また、連結部40a、40b、40cからのアンテナ素子10、20の切り離しは、加工導体平板40を誘電体チップ30の両側面に沿って切り落すだけで実施できる。この様に、チップアンテナの製造工程は簡易であり、特に、主及び補助アンテナ素子の対向端縁部の長さを誘電体チップ30の全幅に合わせる作業は上記の加工導体平板40を前述のように切断することにより容易に行われる。
【0023】
以上のようにして得たチップアンテナは、給電端子12及び実装端子22のそれぞれの先端を印刷配線回路基板に半田付けすることにより、この回路基板に実装される。そして、回路基板から給電端子12を介してチップアンテナの主アンテナ素子10に給電すると主アンテナ素子10によりアンテナ作用が奏され、補助アンテナ素子20により主アンテナ素子10に対する寄生作用が奏される。
【0024】
このような構造のチップアンテナによれば、主及び補助アンテナ素子10、20の内方端縁部は、その幅方向寸法が誘電体チップ30の全幅に等しく、誘電体チップ30の全幅にわたって互いに正確に対向する。従って、両者の対向面積が一定であり、アンテナ素子10,20間の容量(インピーダンス)は企図した値から偏倚することがなく、アンテナ特性にばらつきが生じない。
【0025】
特に、アンテナ素子10,20の対向端縁部に膨出部13,23を設けるという簡単な構成にて、チップアンテナを大型にすることなしにアンテナ特性のバラツキを抑えて一定のアンテナ特性を持たせることができるので、実用的利点が多大である。しかも、膨出部13,23が誘電体チップ30から突出していないので、膨出部13,23の存在がアンテナ特性を変化させる要因となることもない。
【0026】
上記第1実施形態によるチップアンテナ及びその製造方法は種々に変形可能である。
図3は、第1実施形態の一変形例に係るチップアンテナを示し、このチップアンテナは、主及び補助アンテナ素子10、20の膨出部13、23が誘電体チップ30の両側面から突出している点で図1に示したものと相違する。このチップアンテナは、例えば図2の加工導体平板40を用いて製造可能である。その場合、誘電体チップ30内に一部埋設された加工導体平板40を誘電体チップ30の両側面から所定距離だけ幅方向外方の切断線(図2にその一部を二点鎖線41aで示す)に沿って切断する。なお、アンテナ素子10、20の膨出部13、23の突出部分を折り曲げるなどしてチップアンテナのアンテナ特性を微調整可能である。
【0027】
また、上記第1実施形態に係るチップアンテナ(図1)の製造に、図2に示した加工導体平板40に代えて図4に示す加工導体平板40を用いても良い。図4の導体平板40は、主アンテナ素子10と補助アンテナ素子20とをフレーム40a及び合計4つの連結部40b、40cにより連結した図2の導体平板40と異なり、両アンテナ素子10、20を2つの連結部40dにより連結したものである。各連結部40dは、主アンテナ素子10の膨出部13と補助アンテナ素子20の膨出部23との間に延びており、両アンテナ素子を内方端縁部がチップアンテナ長さ方向に所定の間隔をおいて対向した状態に保持する。
【0028】
チップアンテナの製造中、誘電体チップ30内に一部が埋設された加工導体平板40を誘電体チップ30の両側面に沿って切断すると共に端子12、22の先端延長部で切断することにより、アンテナ素子10、20が導体平板40のフレーム40aから切り離されると共にアンテナ素子10、20が互いに切り離される。これにより、アンテナ素子10、20の内方端縁部が所定間隔をおいて対向したチップアンテナを得ることができる。
【0029】
(第2実施形態)
以下、図5を参照して、本発明の第2実施形態によるチップアンテナを説明する。
誘電体チップ30内にアンテナ素子10、20を埋設してなる第1実施形態のものと異なり、本実施形態のチップアンテナはアンテナ素子10、20が誘電体チップ30の表面に積層されている。
【0030】
第1実施形態の場合と同様、本実施形態のチップアンテナは図2または図4の加工導体平板40を用いて製造することができる。その場合、例えば、図9に例示するように導体平板配置領域及びキャビティ41を内部に備えた下側金型72と導体平板40を下側金型72との間に挟持する上側金型71とからなる樹脂モールド用金型を用意する。そして、金型のキャビティ41内に誘電体材料を注入して加工導体平板40を誘電体チップ30の表面に一体に形成する。誘電体チップ30の成形中、導体平板40を上下金型間に挟持するので、誘電体材料の注入に伴うアンテナ素子10、20間の位置ズレが抑制される。次いで、この様にして形成したチップアンテナ半完成品を金型から取り出し、誘電体チップ30の両端面よりも外方の位置で導体平板40を切断すると共に誘電体チップ30の両側面に沿って導体平板40を切断して、チップアンテナの完成品を得る。
【0031】
チップアンテナの製造中、アンテナ素子10、20は両者の内方端縁部が所定間隔をおいて互いに対向する状態に維持されるのでアンテナ素子10、20間に位置ズレが生じることがなく、所要の性能を奏するアンテナチップを簡易に製造することができる。
【0032】
(第3実施形態)
以下、図6を参照して、本発明の第3実施形態のチップアンテナを説明する。
図6に示すように、本実施形態のチップアンテナは、上記第2実施形態のものと同様の基本構成を有し、誘電体チップ30の表面に主及び補助アンテナ素子10、20を形成してなる。但し、本実施形態のチップアンテナは、第2実施形態のものに比べ、誘電体チップ30の底面に接地導体50が形成されると共に主アンテナ素子10への給電のための給電ピン60を有する点が相違する。
【0033】
給電ピン60は、主アンテナ素子10の本体部11の中央部に形成されたピン挿通孔14とこのピン挿通孔14と整合して誘電体チップ30及び接地導体50にそれぞれ形成されたピン挿通孔31、51とを挿通して、主アンテナ素子10、誘電体チップ30及び接地導体50を貫通して高さ方向に延びている。給電ピン60は、その頭部が主アンテナ素子10の本体部11に半田付けされて電気的且つ物理的に接続されている。この給電ピン60の下端部には図示しない給電線を接続し主アンテナ素子10への給電を行う。
【0034】
上記構成のチップアンテナは、図7に例示した加工導体平板40を用いて製造可能である。この加工導体平板40は、主及び補助アンテナ素子10、20を中央部に備え、フレーム40aを周縁部に備えている。また、導体平板40には、アンテナ素子10、20をフレーム40aに連結する連結部40b、40c及び40e〜40hが形成されている。連結部40b及び40cは、図2に示した導体平板40の場合と同様、アンテナ素子10、20の膨出部13、23とフレーム40aとの間に延びている。連結部40f、40hは、図2の端子12、22に対応するもので、アンテナ素子10、20の本体部11、21の外方端縁とフレーム40aとの間に延びている。図7の導体平板40は、アンテナ素子10、20の本体部11、21の両側縁からフレーム40aに延びる連結部40e、40gを更に備え、アンテナ素子10、20間の位置ズレをより確実に防止するものになっている。
【0035】
図7の導体平板40を用いて図6のチップアンテナを製造する場合、図10に示すように下側金型72のキャビティ41の底面に接地導体50を配置し、下側金型72と上側金型71との間に加工導体平板40を挟持した状態で金型のキャビティ41内に誘電体材料を注入する。そして、この結果得たチップアンテナ半完成品を金型から取り出し、誘電体チップ30の周面に沿って導体平板40を切断してチップアンテナの完成品を得る。チップアンテナの製造中、アンテナ素子10、20は両者の内方端縁部が所定間隔をおいて互いに対向する状態に維持されるので両者間に位置ズレが生じることがなく、所要の性能を奏するアンテナチップを簡易に製造することができる。
【0036】
本発明は上述した第1〜第3実施形態に限定されず、種々に変形可能である。
例えば、上記実施形態では、主及び補助アンテナ素子を一体に形成した加工導体平板を誘電体チップに埋設または積層した後で導体平板を切断してチップアンテナを得るようにしたが、互いに別体の主及び補助アンテナ素子を誘電体チップに埋設または積層するようにしても良い。この場合、両アンテナ素子の本体部からの膨出部の突出長さを長めにしておき、誘電体チップにアンテナ素子を配設した後に膨出部を誘電体チップの両側面に沿って或いは両側面よりも外方の切断線に沿って切断する。これにより、両アンテナ素子の対向端縁部を誘電体チップの少なくとも全幅にわたって対向させることができる。
その他、本発明はその範囲から逸脱せずに種々に変形可能である。
【0037】
【発明の効果】
本発明のチップアンテナによれば、主及び補助アンテナ素子の対向面積ひいては両者間の容量やインピーダンスが殆ど変化せず、アンテナ特性のバラツキを抑制できる。
本発明のチップアンテナ製造方法によれば、誘電体チップの全幅以上にわたって互いに対向した主及び補助アンテナ素子を備えるチップアンテナを簡易にして効率的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るチップアンテナを示す概略斜視図である。
【図2】図1に示したチップアンテナの製造に供される加工導体平板を示す平面図である。
【図3】第1実施形態の変形例に係るチップアンテナを示す概略平面図である。
【図4】本発明の第1または第2実施形態に係るチップアンテナの製造に供される加工導体平板の平面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るチップアンテナを示す概略斜視図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係るチップアンテナを図7のVI−VI線に沿って示す概略断面図である。
【図7】図6に示したチップアンテナの製造に供される加工導体平板を示す平面図である。
【図8】図1のチップアンテナの製造に用いられる金型の部分概略断面図である。
【図9】図5のチップアンテナの製造に用いられる金型の部分概略断面図である。
【図10】図6のチップアンテナの製造に用いられる金型の部分概略断面図である。
【図11】従来のチップアンテナにおける主及び補助アンテナ素子の幅方向の位置ズレを示す平面図である。
【図12】図11に示したチップアンテナにおける主及び補助アンテナ素子の高さ方向の位置ズレを示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 主アンテナ素子
11 本体部
12 給電端子
13 膨出部
20 補助アンテナ素子
21 本体部
22 実装端子
23 膨出部
30 誘電体チップ
40 加工導体平板
40a フレーム
40b、40c、40d、40e、40f、40g、40h 連結部
41 キャビティ
50 接地導体
60 給電ピン
71、72 金型

Claims (3)

  1. 第1本体部とその内方端縁部の両端からチップアンテナ幅方向外方へそれぞれ延びる第1膨出部とを有した主アンテナ素子と、第2本体部とその内方端縁部の両端からチップアンテナ幅方向外方へそれぞれ延びる第2膨出部とを有する補助アンテナ素子と、前記主及び補助アンテナ素子の前記内方端縁部をアンテナチップ長さ方向に所定間隔をおいて互いに対向させて前記主及び補助アンテナ素子を結合する連結部とを有した導体平板を形成する第1工程と、前記導体平板を誘電体チップに埋設または積層する第2工程と、前記誘電体チップに埋設または積層した前記導体平板の前記主及び補助アンテナ素子から前記導体平板の前記連結部を切り離して両該アンテナ素子を切り離す第3工程とを備えることを特徴とするチップアンテナ製造方法。
  2. 前記第1工程で形成される前記導体平板の前記連結部は、前記主及び補助アンテナ素子を取り囲むフレーム、前記第1膨出部と前記フレームとを連結する第1連結部、および前記第2膨出部と前記フレームとを連結する第2連結部を含むことを特徴とする請求項に記載のチップアンテナ製造方法。
  3. 前記第1工程で形成される前記導体平板の前記連結部は、前記第1膨出部と前記第2膨出部とを連結することを特徴とする請求項に記載のチップアンテナ製造方法。
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