JP3812766B2

JP3812766B2 - ペットボトル用トレイ

Info

Publication number: JP3812766B2
Application number: JP13288597A
Authority: JP
Inventors: 正弘鮫島; 伊佐男井上; 聡岩本
Original assignee: Meiji Rubber and Chemical Co Ltd
Current assignee: Meiji Rubber and Chemical Co Ltd
Priority date: 1997-05-07
Filing date: 1997-05-07
Publication date: 2006-08-23
Anticipated expiration: 2017-05-07
Also published as: JPH10310137A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、壜、紙パック、ペットボトル（合成樹脂製の壜）等（以下、ペットボトルという）を保管、運搬したり、陳列する際に使用するペットボトル用トレイに関する。
【０００２】
【従来の技術】
コーラ、ジュース、清涼飲料等は、ペットボトルに包装されて流通している。これらのペットボトル等を保管、運搬したり、陳列する際には、合成樹脂製のペットボトル用トレイが用いられている。これらのペットボトル用トレイの一例を上げれば、実公平５−１８２６４号公報に記載されているような「壜用パレット」がある。これらの壜用パレットは、ペットボトルの底部を嵌合部６、６に嵌合して直立整列させ、この直立したペットボトルの上部に別の壜用パレットを載せるとともに、底面の嵌合部にペットボトルの上部を嵌合させて積み重ねるようにしたものである。
【０００３】
すなわち、前記壜用パレットは、合成樹脂製プレートの上面に島状に形成された複数の凸部で囲まれた凹部を壜底部の嵌合部となし、合成樹脂製プレートの下面に前記嵌合部の位置に対応させて成形された円形突状を壜頭部の嵌合部となし、前記合成樹脂製プレートの周縁下側に向かって下向鍔を形成し、かつ前記複数の凸部のうち、合成樹脂製プレートの周縁部の凸部の外側に前記下向鍔が係合する嵌合段部を形成し、一方の壜用パレットの前記円形突状を他方の壜用パレットの前記凹部に遊嵌させたとき、前記下向鍔が前記嵌合段部に当接することを特徴とするものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の壜用パレットは、ペットボトルの上下部に嵌合できる突状を設けたので、並列及び積み重ねを安定にして陳列または運搬時の荷崩れを防止できる。また、複数の壜用パレットは互いに嵌合させてほぼ隙間なく重ねられるのでコンパクトでかつ荷崩れのおそれがない等の効果を奏する。しかしながら、ペットボトルの全部を支柱代わりに利用して壜用パレットを積み重ねるものであるから、実際の使用上では次のような問題がある。
【０００５】
従来の壜用パレットでは、ペットボトルの頭部を壜用パレットの下面に形成した円形突状による嵌合部に嵌合させる構成であるために、ペットボトルの取り出しは最上段の壜用パレットに載置されているペットボトルからしか取り出すことができない。また、当然ながら、ペットボトルの入れ替えも最上段の壜用パレットに載置されているペットボトルしか行うことができない。即ち、ペットボトルの取り出しは最上段から順に段を崩しながら行うしかなかった。
【０００６】
このために、店頭において陳列する際に、清涼飲料やジュース等の種類が多いとその種類だけの段積みの列を設けなければならず、それだけ広い陳列面積を必要とする。また、１〜２本しか残っていない場合にも１つのペットボトル用パレットをそのまま入れ換えなければならないから、完全に空になってから入れ換えるか、入れ換えたペットボトル用パレットの前方に残っている数本のペットボトルを陳列して置く等の方法しかなかった。また、従来のように複数の列で段積みしてあると、陳列場所を配置換えする場合にも運搬に手間がかかり、簡単に移動できなという問題がある。この発明は、かかる現況に鑑みてなされたもので、段積みの中間においてもペットボトルを自由に取り出したり、入れ替えができるようになし、したがって、複数の種類の清涼飲料やジュースを同じ列に段積みできるようにしたペットボトル用トレイを提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記目的を達成するために次のような構成とした。即ち、この発明の請求項１に係るペットボトル用トレイは、上面板を平面部と前記平面部より高い段面部により形成し、前記平面部及び段面部の上面にはペットボトルの底部を嵌合する嵌合部を形成し、前記上面板の外周縁には下向きの側板を設けるとともに、前記段面部の前記側板に面する側には段部を形成して段部の幅だけ嵌合部を内側に形成し、前記段面部の下面には前記嵌合部の中央に位置し上端面及び下端面が開口した円筒体を設け、前記円筒体の内部にペットボトル頭部を係止する係止部を設け、前記係止部よりも下方をペットボトル頭部の嵌合部としたことを特徴とする。また、請求項２に係るペットボトル用トレイは、略三角形凸部あるいは略六角形凸部を立設し、前記凸部によって囲まれた空間をペットボトルの底部を嵌合する嵌合部としたことを特徴とする。また、請求項３に係るペットボトル用トレイは、平面部には格子状仕切板を設けて複数の区画室を形成し、前記区画室をペットボトルの底部を嵌合する嵌合部としたことを特徴とする。また、請求項４に係るペットボトル用トレイは、平面部及び／または段面部には周縁に枠体を設け、この枠体によって囲まれた内部全体を１つの嵌合部としたことを特徴とする。また、請求項５に係るペットボトル用トレイは、ペットボトル頭部を係止する係止部を仕切板により形成したことを特徴とする。また、請求項６に係るペットボトル用トレイは、ペットボトル頭部を係止する係止部をリブ状係止片により形成したことを特徴とする。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下に、図示する実施形態について詳細に説明する。図１は、第１実施形態を示すペットボトル用トレイの上面斜視図であって、方形状の上面板１は、平面部１ａと前記平面部１ａよりも一段高く形成した四隅の段面部１ｂからなり、前記上面板１の周縁には下向きの側板３が設けられている。前記平面部１ａには、載置したペットボトルの底部を嵌合する嵌合部１０が設けられている。この実施形態では、略三角形凸部５、７と略六角形凸部９が突設されており、これらの凸部によって囲まれた空間をペットボトルの底部を嵌合する嵌合部１０としている。また、前記段面部１ｂには、四隅に略三角形凸部１１が突設されており、この略三角形凸部１１で囲まれた空間をペットボトルの底部を嵌合する嵌合部１３としている。前記略三角形凸部５、７、略六角形凸部９及び略三角形凸部１１の嵌合したペットボトルと接する側面は、ペットボトルを確実に収納することができるように同一曲率で湾曲していることが好ましい。
【０００９】
前記側板３の高さは特に限定されるものではないから、平面部１ａにおける側板３の高さは後述する平面部１ａの下面に設ける補強リブと同一高さとすることができるのは勿論、補強リブよりも高く形成してもよい。
【００１０】
前記段面部の側板３に面する側には段部１５が形成されており、略三角形凸部１１によって形成される嵌合部１３は、側板３の外側面よりも段部１５の幅だけ内側に形成されいる。前記段部１５の幅は側板３の肉厚よりも大きく形成されており、他のペットボトル用トレイを積み重ねたとき略三角形凸部１１は上段のペットボトル用トレイの側板３内に挿入され、側板３の下端面が前記段部１５上に載置されるように構成されている。また、図示する実施形態では、平面部１ａ上の略三角形凸部５、７と略六角形凸部９の高さは段面部１ｂよりも低く形成したが、段面部１ｂと同じ高さに形成してもよい。
【００１１】
一方、前記上面板１の下面には、補強リブ１７が縦横に設けられている。また、段面部１ｂの下面略中央には上下面が開口した円筒体１９が設けられている。円筒体１９の上面は段面部１ｂから開口しており、下端面は側板３の下端面と同一水平面であって開口しており、内部にはペットボトルの頭部を係止する係止部を形成する仕切板２０が設けられている。円筒体１９の仕切板２０よりも下方をペットボトル頭部を嵌合する嵌合部２１としている。前記仕切板２０には、円筒体１９や嵌合部２１内に洗浄水や雨水等が溜まるのを防止する水抜き孔２３が形成されている。前記嵌合部２１の深さ寸法、即ち、下端の開口面から仕切板２０までの高さ寸法は、平面部１ａから段面部１ｂまでの高さ寸法よりも小さく形成されている。このように、嵌合部２１の深さ寸法を段面部１ｂの高さよりも小さくすることによって、段積みしたとき下段のトレイの平面部１ａに載置したペットボトルの出し入れを行うことができる。
【００１２】
尚、上記実施形態では、ペットボトルの頭部を係止する係止部を仕切板２０によって形成したが、円筒体の内側に突出するリブ状の係止片によって形成してもよい。このように、係止部をリブ状係止片によって形成する場合には、少なくとも３つ以上のリブ状係止片とすることが好ましい。
【００１３】
図４は、この発明に係る他の実施形態を示すペットボトル用トレイの上面斜視図である。前記実施形態では平面部１ａに略三角形凸部５、７と略六角形凸部９を突設することによってペットボトルの底部を嵌合する嵌合部１０を形成したが、この実施形態では格子状仕切板２５により複数の区室を形成し、前記区室をペットボトルの底部を嵌合する嵌合部２７としたものである。四隅の段面部１ｂには前記実施形態と同様に、四隅に略三角形凸部１１が突設されており、前記略三角形凸部１１はトレイ同士の段積みが可能なように段部１５だけ側板３の外面より内側に形成されている。また、前記格子状仕切板２５が異なる以外は、下面内部の構造等前記実施形態と同様であるから、その説明は省略する。
【００１４】
また、上面板１におけるペットボトルを載置するための構造は、適宜変更することが可能である。例えば、図４において、四隅の段面部１ｂには略三角形凸部１１に代えて枠体を立設することにより嵌合部を形成してもよく、また、実施形態ではペットボトルを１本ずつ嵌合する嵌合部を形成したが、平面部１ａでは格子状仕切板２５を省略し側板を上方に延長した枠体を設けることによって内部全体を１つの嵌合部とし、ペットボトルを１本ずつ仕切ることなく載置する構成としてもよい。さらに、前記実施形態を任意に組み合わせることも可能である。
【００１５】
次に、上記構成のペットボトル用トレイにペットボトルを載置するには、従来と同様に、各嵌合部１０、１３、あるいは嵌合部２７にペットボトルの底部を嵌合させて並列させればよい。嵌合部１０、１３、あるいは嵌合部２７は所定の高さの凸部あるいは仕切板等によって形成されているから、嵌合されたペットボトルは倒れることがなく、安定した状態で載置される。ペットボトルを載置した上にさらに他のペットボトル用トレイを積み重ねる場合には、図３に示すように、四隅のペットボトルの頭部を上段のトレイの四隅に設けたペットボトル頭部の嵌合部２１内に嵌合させればよい。上段のトレイは下段の四隅のペットボトルを係止部によって係止することによって支持されるとともに、ペットボトル頭部が嵌合部２１内に嵌合することによって荷崩れを起こすことはない。
【００１６】
上述のように、嵌合部２１の深さ寸法は段面部１ｂの高さ寸法よりも小さく形成されているから、平面部１ａ上に載置されたペットボトルと上段のトレイとの間には空隙が設けられることになり、段積みした場合でも下段のトレイに載置したペットボトルを容易に出し入れすることができる。尚、紙パックを載置するときは、平面部１ａに紙パックを載せ四隅には支柱となる壜、ペットボトル（合成樹脂製の壜）を嵌合させればよい。
【００１７】
ペットボトル用トレイ同士を積み重ねて段積みする場合には、側板３内に四隅の嵌合部を形成する略三角形凸部１１を挿入しながら側板３の下端面を段部１５に載置すればよい。このとき、段面部１ｂの下面に設けた円筒体１９は、下段のトレイの四隅の嵌合部１３内に挿入される。従って、図５に示すように、上段のトレイは下段のトレイの段部１５上に当接し、荷崩れを起こすことがなく保管、運搬の際の取り扱いが容易である。
【００１８】
【発明の効果】
この発明にかかるペットボトル用トレイによれば、従来のペットボトル用トレイと同様にペットボトルを安定して載置できるとともに、上段のトレイは下段の四隅のペットボトルのみによって支持されるように構成したから、段積みしたまま容易に下段のペットボトルを出し入れすることができる。従って、店頭において陳列する際に、清涼飲料やジュース等の種類が多い場合でも種類の異なるペットボトルを載置したトレイを相互に段積みしたり、１つのトレイに複数の種類のペットボトルを陳列することが可能である。このように、種類が異なるペットボトルを載置したトレイごとに段積みした列を設ける必要がないから、陳列場所を有効に利用することができる。また、空のペットボトル用トレイ同士を相互に積み重ねることができるから、荷崩れのおそれがなく、保管及び運搬を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の第１実施形態のペットボトル用トレイを示す上面斜視図である。
【図２】四隅部の底面図である。
【図３】四隅部の縦断面図とペットボトルの上にトレイを積み重ねた状態の説明図である。
【図４】他の実施形態のペットボトル用トレイを示す上面斜視図である。
【図５】ペットボトル用トレイ同士を積み重ねた状態の正面図である。
【符号の説明】
１上面板
１ａ平面
１ｂ段面
３側板
５、７略三角形凸部
９略六角形凸部
１０嵌合部
１１略三角形凸部
１３嵌合部
１５段部
１７補強リブ
１９円筒体
２０仕切板
２１ペットボトル頭部の嵌合部
２３水抜き孔
２５格子状仕切板
２７嵌合部

Claims

上面板を平面部と前記平面部より高い段面部により形成し、前記平面部及び段面部の上面にはペットボトルの底部を嵌合する嵌合部を形成し、前記上面板の外周縁には下向きの側板を設けるとともに、前記段面部の前記側板に面する側には段部を形成して段部の幅だけ嵌合部を内側に形成し、前記段面部の下面には前記嵌合部の中央に位置し上端面及び下端面が開口した円筒体を設け、前記円筒体の内部にペットボトル頭部を係止する係止部を設けて前記係止部よりも下方をペットボトル頭部の嵌合部としたことを特徴とするペットボトル用トレイ。
略三角形凸部あるいは略六角形凸部を立設し、前記凸部によって囲まれた空間をペットボトルの底部を嵌合する嵌合部としたことを特徴とする請求項１記載のペットボトル用トレイ。
平面部には格子状仕切板を設けて複数の区画室を形成し、前記区画室をペットボトルの底部を嵌合する嵌合部としたことを特徴とする請求項１記載のペットボトル用トレイ。
平面部及び／または段面部の周縁には枠体を設け、この枠体によって囲まれた内部全体を１つの嵌合部としたことを特徴とする請求項１記載のペットボトル用トレイ。
ペットボトル頭部を係止する係止部を仕切板により形成したことを特徴とする請求項１〜請求項４のいずれか１項に記載のペットボトル用トレイ。
ペットボトル頭部を係止する係止部をリブ状係止片により形成したことを特徴とする請求項１〜請求項４のいずれか１項に記載のペットボトル用トレイ。