JP3811410B2 - 循環式乾燥装置および循環式乾燥方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱器と乾燥器との間でガスを循環させながら、加熱器で加熱されたガスによって乾燥器内の乾燥対象物を乾燥させる循環式乾燥装置および循環式乾燥方法に関し、詳しくは、揮発成分を含む乾燥対象物を、低コストで、安全に、環境負荷なく乾燥する循環式乾燥装置および循環式乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリマーラテックス等の乾燥対象物を加熱ガスによって乾燥する方式としては、オープンサイクル方式およびクローズドサイクル方式(循環式)が知られている。
【0003】
オープンサイクル方式とは、乾燥対象物の乾燥に使用された加熱ガスを、排ガスとして大気中に放出する方式である。したがって、オープンサイクル方式においては、高い温度のガスを大気中に放出するため、エネルギーのロスが大きい。また、乾燥対象物に含まれるモノマーや溶剤等の揮発成分をそのまま大気に放出するため、環境負荷が大きいという問題がある。排ガスを大気に放出する際に、揮発成分濃度を低減するための排ガス処理装置を設置するなどして、環境対策を実施するにも、乾燥に使用するガスの量が膨大なときには、排ガス処理装置が非常に大型で高価なものになる。また、ガスの量が多くない場合でも、排ガスに含まれる揮発成分の濃度は希薄であり、そのようなガスに対する排ガス処理装置は一般的に高価である。
【0004】
クローズドサイクル方式、すなわち循環式乾燥方法は、排ガスを加熱ガスとして再利用するので、オープンサイクル方式に比べて、エネルギー的に有利な乾燥法である。また、理論上は、外気と遮断して完全にクローズドとすれば、大気に揮発成分等を放出することなく運転が可能である。ただし、工業的には、完全にクローズドとするのは困難な面もある。
【0005】
一方、乾燥対象物から固形分を粉体として回収する乾燥方法としては、乾燥対象物を媒体液と固形分とに分離した後に、固形分を熱風と接触させて乾燥させる気流乾燥法および流動乾燥法の他に、乾燥対象物を加熱ガス中に直接噴霧し、乾燥する噴霧乾燥法などが知られている。
乾燥対象物を加熱ガス中に直接噴霧する噴霧乾燥法は、乾燥対象物から一挙に乾燥粉末を得ることが可能であり、工程の簡略化、設備コスト、運転管理の観点から、工業的に有利な方法である。そこで、クローズドサイクル方式と噴霧乾燥法を組み合わせた乾燥方法が、これまでにも多く提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
クローズドサイクル方式においては、ガスを加熱する加熱器と、加熱されたガスによって乾燥対象物を乾燥する乾燥器との間で循環しているガス(以下、循環ガスと記す)中にモノマー等の揮発成分が含まれている。気体状態における揮発成分の最小着火エネルギーは一般的に非常に小さく、循環ガス中の揮発成分の濃度が爆発範囲に入っている場合、静電気などによって爆発が起こりやすい。そのため、乾燥対象物の乾燥においては、静電気対策を万全にすることは言うにおよばず、モノマー等の揮発成分の爆発範囲下限濃度を認知した上で、循環ガス中の揮発成分の濃度を制御することも必要である。あるいは、モノマー等の揮発成分の爆発範囲下限濃度を認知した上で、循環ガス中の酸素濃度を制御することで、爆発範囲を避ける方法もある。
【0007】
一方、乾燥によって得られる粉体の性状が粉塵爆発を起こしやすい場合は、循環ガス中の粉塵濃度を制御すれば粉塵爆発は回避できる。しかしながら、例えば、バグフィルターなどの粉体捕集器における粉塵濃度は局所的に粉塵爆発濃度に入ることが多く、粉塵濃度を制御することは難しい。そのため、粉塵爆発を起こしやすい固形分の場合は、循環ガス中の酸素濃度を低下させて対処する方法が非常に有効である。
加えて、乾燥によって得られる粉体が、一定温度条件で、酸素の存在により酸化するなど、品質の変質をもたらす場合においても、循環ガス中の酸素濃度を制御する必要がある。
【0008】
循環ガス中の酸素濃度が抑えられた乾燥方法としては、燃料を燃焼させたガスを加熱ガスとして用い、乾燥に使用された後の排ガスの一部を再循環させる方法が、特開昭47−7125号公報に記載されている。この場合、燃焼ガスをそのまま乾燥のための加熱ガスとして用いるため、加熱ガス中の酸素濃度は低くなる。しかしながら、再循環させる排ガスの量は、50〜80%の量であり、さらに排ガスに含まれる揮発成分などの処理には言及していない。そのため、排ガス中の揮発成分の濃度によっては爆発範囲に入る場合がある。さらに、排ガスの20〜50%を大気中に放出する場合、環境負荷として問題となる可能性がある。また、環境対策として必要となる排ガス処理装置も、処理すべきガス量が大きいと大型で高価となる。
【0009】
特表平8−511335号公報には、循環ガスとして過熱水蒸気を循環させる乾燥方法が記載されている。過熱水蒸気を循環させる乾燥方法によれば、過熱水蒸気という媒体の特性上、完全に近いクローズド方式となり、排気を出さずに(または排気を制御して)、かつ酸化に関連する障害や火災または爆発の危険を回避できるとされている。しかしながら、乾燥対象物に含まれるモノマー等の揮発成分が水に不溶な場合、循環ガス中の揮発成分の濃度が飽和蒸気圧に達するまで濃縮されることになる。このとき、揮発成分は、やがては蒸発できずに固形分に付随して排出されることになる。これは、品質上、非常に問題となる場合が多い。
【0010】
さらに、この乾燥方法では、循環ガスの一部を抜き出し、その抜き出したガスから、乾燥機で蒸発したすべての水分と等量の凝縮水を取り出すとなっている。このためには、凝縮器と冷却装置にコストがかかり、大量生産の設備では、そのコストも膨大なものとなる。さらには、循環ガスの循環流路内で結露しないように対策を取るにもコストが発生する。
【0011】
以上のように、オープンサイクル方式による乾燥対象物の乾燥方法では、乾燥に要したガスを大気に放出するため、エネルギーロスが大きい。さらに、環境負荷が増大することがある。この場合、環境対策を実施するにも、ガスの量が大きく、排ガス処理装置に多大なコストが必要となる。
クローズドサイクルすなわち循環式の噴霧乾燥方法であっても、循環ガス中の揮発成分を処理するための装置が必要な場合、ガスの全量について処理する場合はガス量が大きいので、装置の費用も膨大となる。さらに、循環ガスを低酸素濃度にする場合、ガス量が大きいと不活性ガスのコストまたは不活性ガス発生装置の建設費も膨大である。
また、過熱水蒸気を使用して、循環式の乾燥法を採用する場合でも、揮発成分の濃度を一定値以下に制御する必要があり、大規模プロセスでは、揮発成分の濃度の制御や結露対策に対するコストが増大する懸念がある。
【0012】
よって、本発明の目的は、低コストで循環系内の揮発成分の濃度と酸素濃度を低く抑えることができ、排ガスによる環境負荷が少なく、工業的に非常に有利な循環式乾燥装置および循環式乾燥方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の循環式乾燥装置は、加熱器と乾燥器との間でガスを循環させながら、加熱器で加熱されたガスによって乾燥器内の揮発成分を含む乾燥対象物を乾燥する循環式乾燥装置であって、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスの一部を抜き取る分岐流路と、抜き取られたガスに含まれる揮発成分を分解または回収するガス処理装置と、ガス処理装置から排出されるガスを、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスに戻す供給流路とを具備することを特徴とする。
【0014】
また、前記ガス処理装置は、ガスに含まれる揮発成分を燃焼させる燃焼装置であることが望ましい。
また、前記乾燥器は、噴霧乾燥器であることが望ましい。
また、本発明の循環式乾燥装置には、ガス処理装置から排出されるガスと、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスとの間で、熱交換を行う熱交換器が設けられていることが望ましい。
【0015】
また、本発明の循環式乾燥方法は、加熱器と乾燥器との間でガスを循環させながら、加熱器で加熱されたガスによって乾燥器内の揮発成分を含む乾燥対象物を乾燥する循環式乾燥方法において、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスの一部を抜き取り、抜き取られたガスに含まれる揮発成分をガス処理装置で分解または回収し、ガス処理装置から排出されるガスを、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスに戻すことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の循環式乾燥方法においては、ガス処理装置内でガスに含まれる揮発成分を燃焼させることが望ましい。
また、本発明の循環式乾燥方法においては、乾燥器内で加熱されたガスに乾燥対象物を噴霧して乾燥させることが望ましい。
また、本発明の循環式乾燥方法においては、ガス処理装置から排出されるガスと、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスとの間で、熱交換を行うことが望ましい。
【0017】
また、本発明の循環式乾燥方法においては、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスに含まれる揮発成分濃度を、揮発成分の爆発範囲下限濃度未満に制御することが望ましい。
また、本発明の循環式乾燥方法においては、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスに含まれる酸素濃度を、12体積%未満に制御することが望ましい。
また、本発明の循環式乾燥方法は、乾燥対象物がポリマーラテックスである場合に、特に有効である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。
図1は、本発明の循環式乾燥装置の一例を示す概略構成図である。この循環式乾燥装置は、ガスを加熱する加熱器11と、加熱器11で加熱された循環ガスによって乾燥対象物供給管20から供給される乾燥対象物を乾燥する乾燥器12と、乾燥器12の底部のガス排出口13から排出される循環ガスからこれに含まれる固形分を捕集、分離する捕集器14と、捕集器14で固形分が分離された循環ガスを冷却し、循環ガス中の水分を凝縮、分離する凝縮器15と、凝縮器15から加熱器11に戻される途中で抜き取られた循環ガスの一部に含まれる揮発成分を分解または回収するガス処理装置16と、これら加熱器11、乾燥器12、捕集器14、凝縮器15およびガス処理装置16を接続する各流路とを具備して概略構成されるものである。
【0019】
ここで、前記流路は、加熱器11で加熱された循環ガスを乾燥器12に供給する加熱ガス流路21と、乾燥器12のガス排出口13から排出される循環ガスを捕集器14に供給する排ガス流路22と、捕集器14で固形分が分離された循環ガスを凝縮器15に供給する濾過ガス流路23と、凝縮器15で冷却された循環ガスを加熱器11に戻す冷却ガス流路24と、冷却ガス流路24から循環ガスの一部を抜き取り、ガス処理装置16に供給する分岐流路25と、ガス処理装置16から排出される処理ガスを加熱ガス流路21の循環ガスに戻す供給流路26とから構成され、濾過ガス流路23、冷却ガス流路24および分岐流路25の途中には、それぞれ送風機27、送風機28および送風機29が設けられている。
【0020】
ここで、本発明における循環ガスとは、加熱器11で加熱され、乾燥器12で乾燥対象物を乾燥させ、捕集器14により固形分と分離され、凝縮器15にて冷却され、凝縮した水分を取り除いた後、再び加熱器11に戻るガスのことである。
また、本発明における循環ガスの組成は特に限定されない。ただし、ガス処理装置16として後述の燃焼装置を用いる場合、循環ガスに低酸素濃度の燃焼ガスが供給されるため、循環ガス中の酸素濃度は空気中の酸素濃度よりも低いものになる。
【0021】
加熱器11は、循環ガスに乾燥対象物を乾燥させるために必要な熱エネルギーを与える装置である。加熱器11としては、電気ヒーター;過熱蒸気などの凝縮潜熱を利用した間接式加熱器;LPG(液化石油ガス)やLNG(液化天然ガス)などに代表される気体燃料、または、灯油や軽油などに代表される液体燃料を燃焼させる直火加熱器などが使用できる。また、直火加熱器と間接式加熱器の両方を利用してもよい。
また、循環式乾燥装置の場合、循環ガス中の水分量によっては装置内で水分が凝縮し、安定運転に支障をきたす場合がある。その場合、水分の凝縮を防ぐために適当な場所に加熱器を分散して設置することが望ましい。
【0022】
乾燥器12は、所定の乾燥熱風温度の循環ガスによって乾燥対象物の水分率を規定レベルまで低下させ、乾燥させる装置であり、筒状の直胴部と、直胴部の下端に接続する逆円錐状のコーン部と、コーン部の先端に設けられた固形分取り出し口17と、底部を構成するコーン部に設けられたガス排出口13とを具備するものである。ここで、乾燥熱風温度とは、乾燥対象物を乾燥器12にて乾燥させるための循環ガスの乾燥器12の入口での温度である。
乾燥器12としては、あらかじめ脱水された乾燥対象物を乾燥させる流動乾燥方式や気流乾燥方式の乾燥器、噴霧乾燥方式による乾燥器などが使用できる。本発明では、乾燥対象物から直接、固形分の粉体を得ることができる噴霧乾燥方式による乾燥器が望ましい。
【0023】
ここで、噴霧乾燥方式の乾燥器とは、水に分散された状態の乾燥対象物を微粒化して乾燥器の内部に噴霧し、微粒化された乾燥対象物を加熱ガスに直接、接触させることで、乾燥対象物を乾燥させる乾燥器である。微粒化方法としては、一般公知のディスク回転式微粒化法や加圧二流体ノズルなどのノズル噴霧式微粒化法などが用いられる。
【0024】
捕集器14は、内部に設けられたフィルター;サイクロン、バグフィルターなどの気固分離器、またはそれらの組み合わせによって、循環ガス中に含まれる固形分を分離・回収する装置であり、筒状の直胴部と、直胴部の下端に接続する逆円錐状のコーン部と、コーン部の先端に設けられた固形分取り出し口18とを具備するものである。
なお、捕集器14内は粉塵濃度が高くなりやすいので、窒素ガスなどの不活性ガスの供給手段を捕集器14に設けて、捕集器14内の酸素濃度を下げるようにしてもよい。
【0025】
凝縮器15は、乾燥対象物の乾燥によって増加した循環ガス中の水分を、その循環ガスの持つ露点以下に冷却することにより凝縮させ、凝縮した水分を取り出すものである。凝縮器15としては、一般公知の多管式熱交換器や多管フィン付熱交換器などに代表される間接式熱交換器、ウェットスクラバなどに代表される直接式熱交換器が使用される。
凝縮器15は、そこにおいて凝縮される水量が、循環ガスにインプットされる水量、すなわち乾燥対象物から蒸発した水分量に加えて、ガス処理装置16において燃料の燃焼により発生する水分量との合計と等しくなるように設計される。
【0026】
凝縮器15の出口における循環ガスの温度は、装置内での結露の防止の意味においては可能な限り低いほうが効果的であるが、冷却のための冷却水等の温度を常温より低くするのはかえってコストの増加を招く場合がある。また、省エネルギー的には、循環ガスの熱エネルギーを有効利用する方がよく、凝縮器15の出口における循環ガスの温度は高いほうが好ましい。
【0027】
凝縮器15として用いられる直接式熱交換器は、循環ガスの持つ露点以下の温度の冷却水をガスに直接接触させて冷却する方式のものである。また、露点以下の温度の冷却水を送る冷却装置(図示略)が、凝縮器15から回収された冷却水および循環ガスから分離された凝縮水を利用する再冷塔であれば、冷却水を再冷塔と凝縮器15との間で循環させることができ、コスト面で工業的に有利である。すなわち、凝縮器15の出口における循環ガスの温度は、再冷塔を有効利用できる温度である30℃以上60℃以下とすると、より工業的に有利で好ましい。
【0028】
なお、再冷塔を用いた場合、凝縮器15内で冷却水に吸収された循環ガス中の揮発成分が大気中に放散されてしまい、環境負荷を増大させることがある。そのような場合には、直接式熱交換器の冷却水は、閉回路によって再冷塔との間で循環させ、再冷塔によって冷却された冷却水を直接式熱交換器に供給し、循環ガスを冷却・凝縮させることが望ましい。
【0029】
ガス処理装置16は、循環ガスから抜き取られた一部のガス(以下、抜き取りガスと記す)中の水以外の揮発成分、例えば、未反応のモノマー、有機溶剤等を分解または回収する装置である。このようなガス処理装置16としては、例えば、ガス中の揮発成分を燃焼させる燃焼装置、ガス中の揮発成分を活性炭やゼオライトなどに代表される吸着剤に吸着させる吸着処理装置などが使用される。中でも、抜き取りガス中の揮発成分を熱分解すると共に、抜き取りガスを脱臭することができ、さらに抜き取りガス中の酸素濃度を低減できることから、燃焼装置を使用することが望ましい。
ここで、脱臭とは、揮発成分を水蒸気や炭酸ガスなどの無臭・無害な物質に可能な限り分解処理することである。
【0030】
燃焼装置は、LNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)などの気体燃料、または灯油や軽油などの液体燃料を燃焼させることで発生した高温部に、抜き取りガスを接触させることによって、ガス中の揮発成分を熱分解・脱臭化するものである。揮発成分の種類により、直火式燃焼装置、蓄熱式燃焼装置、触媒式燃焼装置、接触式燃焼装置等を使用することができる。設備コストを安価にするためには直火式燃焼装置が望ましい。燃料等の不完全燃焼によるすすが問題となる場合は、LPGやLNGなどの気体燃料を用いる燃焼装置が望ましい。
【0031】
アメリカのロサンゼルス市の大気汚染防止法ルール64では、臭気ガスを燃焼処理する場合、臭気ガスの種類にかかわりなく、650℃以上のゾーンにおける臭気ガスの滞留時間は0.3秒以上を満足しなければならないと決めている。したがって、直火式燃焼装置を使用する場合、燃焼ガス(処理ガス)の出口温度を650℃以上とすることが望ましい。また、燃焼ガスの出口温度が1000℃を超えると、空気中の窒素と酸素が反応してサーマルNOxを生成することがあるため、燃焼ガスの出口温度は、1000℃未満であることが望ましい。
ここで、燃焼ガスとは、燃焼装置から出るガスであり、循環ガスから抜き取られた一部のガスについて熱分解・脱臭処理したものと、燃料が燃焼したものとからなるガスである。
【0032】
燃焼装置(ガス処理装置16)から排出される燃焼ガス(処理ガス)の出口温度は、650℃以上が望ましいが、燃焼ガスを循環ガスに直接、再供給する場合、供給流路26の材質として高温に耐えうる特別な材質が必要となり費用がかかる。また、燃焼ガスと循環ガスとの温度差が大きい場合、混合するための装置がさらに必要となる場合もある。
そこで、燃焼ガスと、循環ガスの全部または循環ガスの一部との間で熱交換を行う熱交換器を設けることが好ましい。熱交換器を設けることにより、燃焼ガスの熱量を回収し、燃焼ガスの温度を低下させることができる。また、燃焼ガスの温度が低下することで、供給流路26の材質として安価な材料を使用することができ、かつ燃焼ガスと循環ガスとの混合も簡単にできる。さらに、燃焼ガスの熱量の一部を循環ガスの加熱に利用できるので、省エネルギー的にも有益である。
【0033】
また、ガス処理装置16から循環ガスに戻される処理ガス量は、循環ガスから抜き取られた抜き取りガスの量と等しくなる。そのため、ガス処理装置16の大きさ、すなわち処理能力は、循環ガス中の酸素濃度および揮発成分濃度を低く保つために必要となる、抜き取りガスの量に応じて決定される。
【0034】
次に、図示例の循環式乾燥装置を用いた循環式乾燥方法について説明する。
循環ガスは、送風機28により加熱器11に送られ加熱され、さらに乾燥器12へ送られる。乾燥器12では、乾燥対象物を循環ガスと直接接触させることにより、乾燥対象物の水分を蒸発させる。乾燥対象物から得られる固形分の一部は、乾燥器12の底部に設けられた固形分取り出し口17から排出される。固形分取り出し口17から排出されない残りの固形分(粉体)は、水蒸気を含んだ循環ガスと共にガス排出口13から乾燥器12外に排出され、サイクロン・バグフィルターなどを備えた捕集器14により循環ガスから分離・回収される。固形分が分離された循環ガスは、送風機27により、凝縮器15へと送られる。凝縮器15に送られた循環ガスは、適当な温度まで冷却され、循環ガス中の水分は凝縮されて、凝縮水として取り出される。
凝縮器15から排出された循環ガスは、送風機28によって加熱器11に送られる。加熱器11に送られた循環ガスは、加熱器11で加熱され、さらに乾燥器12へと送られる。
【0035】
また、循環ガス中の揮発成分の濃度が上昇したときに、もしくは循環ガス中の酸素濃度が上昇したときに、循環ガスの一部は送風機29によって抜き取りガスとしてガス処理装置16に送られる。
ガス処理装置16に送られた抜き取りガスは、ガス処理装置16において抜き取りガスに含まれる揮発成分を分解または回収して処理ガスとした後、循環ガスに戻される。揮発成分が低減された処理ガスが循環ガスに供給されることで、循環ガス中の揮発成分濃度を低く保つことができる。
また、ガス処理装置16として燃焼装置を用いた場合、揮発成分が低減されると同時に、酸素が低減された燃焼ガスが循環ガスに供給されることで、循環ガス中の酸素濃度を低く保つことができる。
また、ガス処理装置16として燃焼装置を用いた場合、燃焼ガスの量は、燃焼装置に供給される燃料および空気の量の分だけ、抜き取りガスの量よりも増加しているので、この増加分は、供給流路26から分岐した放出流路30を通って大気中に放出される。
【0036】
循環ガスから抜き取られる抜き取りガスの量は、各流路に設けられた風量計(図示略)によって測定される循環ガス中の揮発成分濃度または酸素濃度によって決められる。
このとき、循環ガスから抜き取られる抜き取りガスの量と、ガス処理装置16から循環ガスに再供給される処理ガスの量とは等しくなるので、抜き取られる抜き取りガスの量または再供給される処理ガスの量のどちらか一方の量を制御することにより、循環ガスから抜き取られる抜き取りガスの量は制御される。図示例においては、抜き取りガスの量は、分岐流路25に設けられた送風機29の送風量によって制御される。
【0037】
循環ガスから抜き取られる抜き取りガスの量は、具体的には、循環ガス中の揮発成分濃度が、揮発成分の爆発範囲下限濃度未満に保たれるように制御されることが好ましい。すなわち、一般的にモノマーや有機溶剤などの揮発成分の最小着火エネルギーは非常に低く、静電気によって容易に着火が起こるため、安全面から、循環ガスに含まれる揮発成分濃度は、揮発成分の爆発範囲下限濃度未満に保つことが好ましく、揮発成分の爆発範囲下限濃度の1/4の濃度以下に保つことがより好ましい。
【0038】
ここで、揮発成分の爆発範囲とは、循環ガス中で揮発成分が爆発を起こす(体積)濃度範囲である。爆発範囲下限濃度とは、爆発範囲において最も希薄な濃度である。空気中での爆発範囲および爆発範囲下限濃度は、揮発成分のMSDSなどに記載されている。例えば、空気中での爆発範囲下限濃度は、スチレンが1.1体積%、メチルメタクリレートが2.1体積%、メチルアクリレートが2.8体積%、ブチルアクリレートが1.5体積%、ブチルメタクリレートが2.0体積%、イソブチルメタクリレート2.0体積%、アクリロニトリルが3.0体積%である。揮発成分として、複数種類のモノマーや有機溶剤が循環ガスに含まれている場合、揮発成分の爆発範囲下限濃度は空気中の爆発下限濃度がもっとも低い濃度の揮発成分の値を採用すればよい。
【0039】
また、循環ガスから抜き取られる抜き取りガスの量は、具体的には、循環ガス中の酸素濃度が、12体積%以下に保たれるように制御されることが好ましい。すなわち、産業安全技術指針や静電気安全指針によれば、少数の例外を除く大多数の有機化合物や有機粉塵の爆発限界の下限酸素濃度は8〜12体積%であるので、粉塵爆発を防止するために、循環ガスに含まれる酸素濃度は、12体積%以下に保つことが好ましい。また、産業安全技術指針や静電気安全指針によれば、粉塵爆発を防止する場合の管理酸素濃度の指標は5体積%以下に制御するとあるので、循環ガスに含まれる酸素濃度は、5体積%以下に制御することがより好ましい。
【0040】
また、送風機の軸封部など、外部から空気が混入すると考えられる個所がある場合には、循環ガス中の酸素濃度を低く保つために、酸素濃度が低減された燃焼ガスの循環ガスへの継続的な供給が必要である。
さらに、循環ガス中の酸素濃度を効率よく低下させるには、燃焼装置に送られる空気の量は、燃料を燃焼させるために理論上必要な空気の量の2倍未満となる量が好ましく、1.3倍未満となる量がより好ましい。
【0041】
循環ガスに再供給される処理ガスの量、および循環ガスから抜き取られる抜き取りガスの量は、ガス処理装置16の大きさを決める上で非常に重要である。ガス処理装置16に供給される抜き取りガスの量は、乾燥器12に送られる循環ガスの量に対して30体積%以下が好ましい。それ以上のガス量を処理するにはガス処理装置16が大きくなり不経済である。小型のガス処理装置を使用する場合には、ガス処理装置に供給される抜き取りガスの量は、乾燥器12に送られる循環ガスの量に対して10体積%以下が好ましい。
【0042】
本発明における乾燥対象物は、加熱ガスに直接接触させて乾燥される通常の乾燥対象物であれば特に限定はされない。特に、本発明における乾燥対象物としては、乾燥器12として噴霧乾燥方式の乾燥器を用いる場合は、固形分を水に分散させたスラリーが好適である。固形分の水への分散方法については特に限定はしない。スラリーとしては、未反応のモノマー等の揮発成分を含むポリマーラテックスが好適である。
【0043】
ポリマーラテックスは、一般公知の乳化重合法や、ソープフリー乳化重合法で製造されたものであれば特に制限はない。
ポリマーとしては、例えば、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体、エチレン系不飽和カルボン酸系単量体、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体、ハロゲン化ビニル系単量体、マレイミド系単量体等を単独重合したもの、または2種以上を共重合、シード重合、またはグラフト重合したもの、あるいは複合化したものなどが挙げられる。
また、ポリマーラテックスは1種単独でもよく、複数種類のラテックスの混合物であってもよい。
【0044】
本発明における揮発成分とは、スラリー等の乾燥対象物中に含まれる水以外の有機化合物などの揮発成分である。有機化合物の例として、重合後に残存モノマーとして含まれるスチレン、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、アクリロニトリル、ブタジエンなど、または、乾燥熱風温度において揮発する前記有機化合物の二量体または三量体またはそれ以上の多量体、さらには開始剤の残渣、モノマー、原料に含まれる不純物、有機溶剤などである。
【0045】
本発明の循環式乾燥装置および循環式乾燥方法にあっては、循環ガスの一部を抜き取り、この抜き取りガスに含まれる揮発成分を分解処理または回収処理し、さらにその処理ガスの一部を低揮発成分濃度のガスとして循環ガスに戻しているので、全ての循環ガス中の揮発成分を処理する必要がなく、ガス処理装置を小型化でき、低コストで循環ガス中の揮発成分の濃度を低く抑えることができる。また、処理ガスの一部を循環ガスに戻しているので、大気に放出される排ガスの量を抑えることができ、排ガスによる環境負荷が少ない。このように、本発明の循環式乾燥装置および循環式乾燥方法は、コストおよび環境の点から工業的に非常に有利である。
【0046】
また、ガス処理装置が、ガスに含まれる揮発分を燃焼させる燃焼装置であれば、揮発成分が低減されると同時に、酸素が低減された処理ガスが循環ガスに戻されることになるので、循環ガス中の酸素濃度を低く保つことがでる。このようにガス処理装置から出る燃焼ガスを利用することで、新たに窒素などの不活性ガスを供給したり、新たな低酸素濃度ガスの発生装置を設置したりすることなく、粉塵爆発、および酸化など品質低下を低コストで防止できる。また、ガス処理装置(ガスの無臭化、無害化)および低酸素濃度ガス発生装置を兼用させることにより、小型の燃焼式排ガス処理装置を利用することができる。そのため、非常に経済的で、工業的に有利である。さらに、系外に放出される排ガス中の揮発成分は、無臭・無害化されており、環境負荷も増大させることがない。
【0047】
なお、本発明の循環式乾燥装置および循環式乾燥方法は、図示例のものおよびこれを用いた方法に限定されず、加熱器と乾燥器との間でガスを循環させながら、加熱器で加熱されたガスによって乾燥器内の揮発成分を含む乾燥対象物を乾燥する循環式乾燥装置および循環式乾燥方法であって、循環ガスの一部を抜き取り、この抜き取りガスに含まれる揮発成分を分解処理または回収処理し、さらにその処理ガスの一部を低揮発成分濃度のガスとして循環ガスに戻すものであれば、どのような形態のものであっても構わない。
【0048】
例えば、循環ガスの一部を抜き取る位置は、図示例のように、凝縮器15と加熱器11との間の位置に限定はされず、他の位置でも構わない。ただし、抜き取りガス中の揮発成分を燃焼させる際にはガス中に固形分はなるべく含まれていないことが望ましいことから、循環ガスの一部を抜き取る位置は、図示例のように、凝縮器15と加熱器11との間の位置が最適である。また、処理ガス(燃焼ガス)を循環ガスに戻す位置も、図示例のように、加熱器11と乾燥器12との間の位置に限定はされず、他の位置でも構わない。ただし、燃焼ガスの熱を循環ガスの加熱に利用できることから、処理ガス(燃焼ガス)を循環ガスに戻す位置は、図示例のように、加熱器11と乾燥器12との間の位置が最適である。また、凝縮器15と加熱器11との間に、凝縮器15から排出された循環ガスに含まれる同伴ミストの除去および循環ガスの予備加熱を兼ねた予備加熱器を設けてもよい。
【0049】
【実施例】
以下に実施例を示して、本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0050】
[実施例1]
図2に示す循環式乾燥装置を用いて、ポリマーラテックスAの乾燥を行い、ポリマー粉体を回収した。
図2の循環式乾燥装置は、図1の循環式乾燥装置に、供給流路26を流れる燃焼ガス(処理ガス)と後述の熱交換流路を流れる循環ガスの一部との間で熱交換を行う熱交換器31と、凝縮器15から排出された循環ガスに含まれる同伴ミストの除去および循環ガスの予備加熱を兼ねた予備加熱器32と、凝縮器15用の冷却水を冷却するための冷媒体(水)を冷却する再冷塔33と、凝縮器15用の冷却水と再冷塔33からの冷媒体との間で熱交換を行う冷却水用熱交換器34とが追加されたものである。
【0051】
また、図2の循環式乾燥装置には、冷却ガス流路24から燃焼ガスとの熱交換用の循環ガスを抜き取り、熱交換器31を通って供給流路26と合流する熱交換流路41と、冷却ガス流路24から循環ガスを抜き取って、乾燥器12に設けられた加圧二流体噴霧ノズルにアシストエアーを供給するアシストエアー流路42と、凝縮器15と冷却水用熱交換器34との間で冷却水を循環させる冷却水循環流路43と、再冷塔33と冷却水用熱交換器34との間で冷媒体を循環させる冷媒体循環流路44と、捕集器14に窒素ガスを供給する窒素ガス供給管45とが追加して設けられ、熱交換流路41、アシストエアー流路42、冷却水循環流路43、冷媒体循環流路44および乾燥対象物供給管20の途中には、それぞれ送風機46、送風機47、送液ポンプ48、送液ポンプ49および送液ポンプ50が設けられている。
【0052】
加熱器11としては、過熱蒸気の凝縮潜熱を利用した多管フィン付熱交換蒸気ヒーターおよび電気ヒーターを用いた。
乾燥器12としては、直胴部内径3.5m、直胴部高さ4m、コーン部高さ2.8mのものを用い、噴霧装置としては、加圧二流体噴霧ノズルを用いた。
捕集器14としては、ろ過面積49m2 のバグフィルターを具備したものを用いた。なお、パルスエアーには循環ガスを圧縮して用い、流量21kg/hrであった。
凝縮器15としては、充填剤を充填したカラムを具備したウェットスクラバを用いた。
ガス処理装置16としては、ガス処理部容積5.0Lの直火燃焼式排ガス処理装置を用いた。燃料としては、LPGを用いた。また、出口温度で760℃となるように運転した。
【0053】
熱交換器31としては、多管フィン付熱交換器を用いた。
予備加熱器32としては、ミストを蒸発させるための多管フィン付熱交換蒸気ヒーターと、ミストを分離するためのステンレス焼成フィルターとを組み合わせたものを用いた。
再冷塔33としては、15冷凍トンの再冷塔を用いた。
冷却水用熱交換器34としては、伝熱面積15m2 のプレート熱交換器を用いた。
【0054】
(ポリマーラテックスA)
メチルメタクリレート58.1質量部、n−ブチルメタクリレート21.4質量部、i−ブチルメタクリレート18.3質量部、メタクリル酸1.1質量部および2−エチルヘキシルメタクリレート1.1質量部をソープフリー乳化重合させてポリマーラテックスAを得た。このラテックス中の残存モノマーは、メチルメタクリレート1000ppmであった。固形分率(質量%)は50質量%であった。このポリマーラテックスAを流量110kg/hrで乾燥器12に送り、乾燥させてラテックス中のポリマーを回収した。以下、具体的な運転条件について説明する。
【0055】
循環ガス(乾きガス1563kg/hr、水蒸気76kg/hr)を加熱器11により180℃に加熱し、乾燥器12に導入した。ポリマーラテックスAを110kg/hrの流量で乾燥器12内に噴霧し、ポリマー粉体を固形分取り出し口17および捕集器14から合計55.0kg/hr回収した。得られたポリマー粉体の水分率(質量%)は0.5質量%であり、ポリマー粉体の残存モノマー濃度はそれぞれ1ppm以下であった。捕集器14において固形分が分離された循環ガスを、送風機27により、凝縮器15へと送り、凝縮器15の下部から凝縮器15内に導入した。凝縮器15における冷却水の噴霧量は5000m3 /hrであり、噴霧される冷却水の温度は、凝縮器15出口における循環ガスの温度が40℃になるように、再冷塔33の冷媒体の温度によって調整した。この冷却水によって、乾燥器12で蒸発した水分量と等量分の水を循環ガスから凝縮させた。この噴霧される冷却水には、循環ガス中の未反応モノマーが吸収され、このモノマーは、冷却水が閉回路で循環する間に濃縮された。
【0056】
凝縮器15から排出される循環ガス中の残存モノマー濃度(体積濃度)はメチルメタクリレート2610ppmであり、メチルメタクリレートの爆発範囲下限濃度2.1体積%の約1/8の濃度であった。このとき、凝縮器15の冷却水中のモノマー濃度(質量濃度)はメチルメタクリレート970ppmであった。凝縮器15を出た循環ガスを、予備加熱器32へと供給し、循環ガスから飛沫同伴ミストを除去し、結露を防止しうる温度である50℃まで循環ガスを加熱した。予備加熱器32によって加熱された循環ガスの一部(乾きガス114kg/hr、水蒸気6kg/hr)を、加圧二流体噴霧ノズルのアシストエアーとして、乾燥器12に供給した。
【0057】
アシストエアーを除く循環ガス流路の循環ガス量を100体積%として、ガス処理装置16への分岐流路25に0.5体積%、熱交換器31への熱交換流路41に5.0体積%、加熱器11に94.5体積%の循環ガスをそれぞれ供給した。分岐流路25に供給された抜き取りガスを、送風機29によりガス処理装置16に供給した。ガス処理装置16に供給された抜き取りガス中のモノマーは、燃焼による酸化分解によって、モノマー濃度がそれぞれ1ppm以下まで減少した。ガス処理装置16における燃焼ガスの出口温度を760℃、平均滞留時間を1秒間に制御した。このときのLPG使用量は約50g/hrであり、LPGの燃焼に必要な理論上の空気量の1.2倍の空気を燃焼用空気として供給した。
【0058】
ガス処理装置16から排出される燃焼ガスを直ちに熱交換器31に供給した。熱交換器31に供給された燃焼ガスを、送風機46により熱交換器31に供給された循環ガスにより220℃まで廃熱回収した。熱交換器31により廃熱回収された燃焼ガスは、一部は供給流路26から分岐した放出流路30を通って大気中に放出され、その他は供給流路26を経て、酸素濃度3.2体積%の低酸素濃度ガスおよび加熱ガスとして、加熱ガス流路21の循環ガスに戻された。放出流路30から放出されるガスのモノマー濃度は、それぞれ1ppm以下であった。
送風機28に供給された循環ガスは再び加熱器11へと戻され、供給流路26からの燃焼ガスと加熱ガス流路21で合流し、乾燥器12に送られた。
【0059】
このときの乾燥器12入口におけるガス温度、露点、風量;乾燥器12出口におけるガス温度、露点;乾燥器12入口における循環ガス中酸素濃度;凝縮器15入口におけるガス温度;凝縮器15出口におけるガス温度、露点;凝縮器15における冷却水の噴霧量、温度、凝縮水量;予備加熱器32入口におけるガス温度;予備加熱器32出口におけるガス温度、露点;分岐流路25におけるガス風量、ガス中の揮発成分濃度;放出流路30におけるガス中の揮発分濃度、および全LPG使用量を表1に示す。
以上のように、小型で安価なガス処理装置を用いても、酸素濃度3.2体積%の循環ガスの下で粉塵爆発に対して安全に運転でき、かつ、大気中へ放出する排ガス中のモノマー濃度も1ppm以下にすることができた。また、ガス処理装置から出る燃焼ガスを低酸素濃度ガスとして利用したので、低酸素濃度ガス発生のためのランニングコストはまったく不要であった。
【0060】
[実施例2]
図2に示す循環式乾燥装置を用いて、ポリマーラテックスBの乾燥を行い、ポリマー粉体を回収した。
(ポリマーラテックスB)
ポリブタジエンラテックス218.75質量部(固形分:32質量%)に、メチルメタクリレート13.2質量部、スチレン14.4質量部およびエチルアクリレート2.4質量部をグラフト重合させ、ポリマーラテックスB(グラフト重合体中のポリブタジエン含有量:70質量%)を得た。そのラテックス中の残存モノマーはメチルメタクリレート1000ppm、スチレン1000ppmであった。固形分率(質量%)は40%であった。このポリマーラテックスBを流量82.5kg/hrで乾燥器12に送り、乾燥させてラテックス中のポリマーを回収した。以下、具体的な運転条件について説明する。
【0061】
循環ガス(乾きガス1563kg/hr、水蒸気76kg/hr)を加熱器11により180℃に加熱し、乾燥器12に導入した。ポリマーラテックスBを82.5kg/hrの流量で乾燥器12の内部に噴霧し、ポリマー粉体を固形分取り出し口17および捕集器14から合計37.5kg/hr回収した。
このときの乾燥器12入口におけるガス温度、露点、風量;乾燥器12出口におけるガス温度、露点;乾燥器12入口における循環ガス中酸素濃度;凝縮器15入口におけるガス温度;凝縮器15出口におけるガス温度、露点;凝縮器15における冷却水の噴霧量、温度、凝縮水量;予備加熱器32入口におけるガス温度;予備加熱器32出口におけるガス温度、露点;分岐流路25におけるガス風量、ガス中の揮発成分濃度;放出流路30におけるガス中の揮発分濃度、および全LPG使用量を表1に示す。
【0062】
ポリマーラテックスBから得られるポリマーはポリブタジエン系のポリマーであり、空気下で乾燥させると自己酸化反応による発火の可能性があった。一般的に空気下での乾燥の運転には、爆発抑制装置など安全保持のための付帯設備が必要でコストアップとなるが、本実施例では循環ガス中の酸素濃度を3.2体積%に保つことで特別な安全対策も必要なく安全に運転でき、かつ環境負荷も増大させることはなかった。
【0063】
[比較例1]
図3に示す循環式乾燥装置を用いて、ポリマーラテックスAの乾燥を行い、ポリマー粉体を回収した。
図3の循環式乾燥装置における、図2の循環式乾燥装置からの変更点は、(i)低酸素濃度ガス発生装置51としてLPG還元燃焼炉を設け、この低酸素濃度ガスを低酸素濃度ガス流路61を経て加熱器11の手前で冷却ガス流路24に供給するようにした、(ii)ガス処理装置16を省略し、抜き取りガスの全量を放出流路30を経て大気中に放出するようにした点である。
【0064】
ポリマーラテックスAを用い、実施例1と同じ条件で運転を行った。
このときの乾燥器12入口におけるガス温度、露点、風量;乾燥器12出口におけるガス温度、露点;乾燥器12入口における循環ガス中酸素濃度;凝縮器15入口におけるガス温度;凝縮器15出口におけるガス温度、露点;凝縮器15における冷却水の噴霧量、温度、凝縮水量;予備加熱器32入口におけるガス温度;予備加熱器32出口におけるガス温度、露点;分岐流路25におけるガス風量、ガス中の揮発成分濃度;放出流路30におけるガス中の揮発分濃度、および全LPG使用量を表1に示す。
低酸素濃度ガス発生装置51のLPG使用量は48g/hrであった。この結果、乾燥器12入口における循環ガス中酸素濃度は低く、粉塵爆発に対して安全に運転できたが、分岐流路25からガス中の揮発成分が大気へ排出され、環境負荷が増大してしまった。
【0065】
[比較例2]
図4の循環式乾燥装置を用い、乾燥器12入口温度、乾燥器12出口温度、ラテックス送液量は比較例1と同じ条件で運転を行った。
図4の循環式乾燥装置における、図3の循環式乾燥装置からの変更点は、(i)低酸素濃度ガス発生装置51の代わりに空気供給手段53を設け、空気を空気供給流路62を経て加熱器11の手前で冷却ガス流路24に供給するようにした、(ii)ガス処理装置16を設け、ガス処理装置16から排出される燃焼ガスを、熱交換器52において、ガス処理装置16に供給される抜き取りガスおよび空気で廃熱回収した後、燃焼ガスの全量を放出流路30を経て大気中に放出した点である。
【0066】
このときの乾燥器12入口におけるガス温度、露点、風量;乾燥器12出口におけるガス温度、露点;乾燥器12入口における循環ガス中酸素濃度;凝縮器15入口におけるガス温度;凝縮器15出口におけるガス温度、露点;凝縮器15における冷却水の噴霧量、温度、凝縮水量;予備加熱器32入口におけるガス温度;予備加熱器32出口におけるガス温度、露点;分岐流路25におけるガス風量、ガス中の揮発成分濃度;放出流路30におけるガス中の揮発分濃度、および全LPG使用量を表1に示す。
低酸素ガス発生装置がないため、循環ガス中の酸素濃度は21%であった。残存モノマー等の揮発分は爆発下限界濃度の約1/8であり、爆発の危険性はないが、バグフィルターなどの粉塵濃度が局所的に高まる場所では、粉塵爆発の危険性があった。そのため、乾燥器12や捕集器14などにポリマー粉体のKst値に合わせた爆発放散口や爆発抑制装置の設置を行う必要があった。
【0067】
【表1】
Figure 0003811410
【0068】
以上の結果から、実施例1における循環式乾燥装置は、イニシャルコストが最も安価であり、かつ、実施例1における循環式乾燥装置によれば、ランニングコストを低く抑えることができることがわかる。また、実施例2のポリブタジエン系のポリマーような自己酸化性ポリマーであっても、安全に、かつ低コストな装置で乾燥を行うことができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の循環式乾燥装置は、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスの一部を抜き取る分岐流路と、抜き取られたガスに含まれる揮発成分を分解または回収するガス処理装置と、ガス処理装置から排出されるガスを、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスに戻す供給流路とを具備するものであるので、低コストで循環系内の揮発成分の濃度を低く抑えることができ、排ガスによる環境負荷が少なく、工業的に非常に有利である。
【0070】
また、前記ガス処理装置が、ガスに含まれる揮発成分を燃焼させる燃焼装置であれば、循環系内の揮発成分の濃度を抑えると同時に、低コストで酸素濃度をも低く抑えることができ、揮発成分を燃焼させることにより揮発成分が無臭化・無毒化されて排ガスによる環境負荷がさらに少なくなり、工業的にさらに有利となる。
また、ガス処理装置から排出されるガスと、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスとの間で、熱交換を行う熱交換器が設けられていれば、ガス処理装置から排出されるガスの熱を、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスの加熱に利用でき、コスト的にさらに有利となる。
【0071】
また、本発明の循環式乾燥方法は、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスの一部を抜き取り、抜き取られたガスに含まれる揮発成分をガス処理装置で分解または回収し、ガス処理装置から排出されるガスを、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスに戻す方法であるので、低コストで循環系内の揮発成分の濃度を低く抑えることができ、排ガスによる環境負荷が少なく、工業的に非常に有利である。
【0072】
また、本発明の循環式乾燥方法において、ガス処理装置内でガスに含まれる揮発成分を燃焼させるようにすれば、循環系内の揮発成分の濃度を抑えると同時に、低コストで酸素濃度をも低く抑えることができ、揮発成分を燃焼させることにより揮発成分が無臭化・無毒化されて排ガスによる環境負荷がさらに少なくなり、工業的にさらに有利となる。
また、本発明の循環式乾燥方法において、ガス処理装置から排出されるガスと、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスとの間で、熱交換を行うようにすれば、ガス処理装置から排出されるガスの熱を、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスの加熱に利用でき、コスト的にさらに有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の循環式乾燥装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】 実施例において使用された循環式乾燥装置を示す概略構成図である。
【図3】 比較例1において使用された循環式乾燥装置を示す概略構成図である。
【図4】 比較例2において使用された循環式乾燥装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
11 加熱器
12 乾燥器
16 ガス処理装置
25 分岐流路
26 供給流路
31 熱交換器

Claims (11)

  1. 加熱器と乾燥器との間でガスを循環させながら、加熱器で加熱されたガスによって乾燥器内の揮発成分を含む乾燥対象物を乾燥する循環式乾燥装置であって、
    加熱器と乾燥器との間で循環しているガスの一部を抜き取る分岐流路と、抜き取られたガスに含まれる揮発成分を分解または回収するガス処理装置と、ガス処理装置から排出されるガスを、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスに戻す供給流路とを具備することを特徴とする循環式乾燥装置。
  2. 前記ガス処理装置が、ガスに含まれる揮発成分を燃焼させる燃焼装置であることを特徴とする請求項1記載の循環式乾燥装置。
  3. 前記乾燥器が、噴霧乾燥方式の乾燥器であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の循環式乾燥装置。
  4. ガス処理装置から排出されるガスと、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスとの間で熱交換を行う熱交換器が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項に記載の循環式乾燥装置。
  5. 加熱器と乾燥器との間でガスを循環させながら、加熱器で加熱されたガスによって乾燥器内の揮発成分を含む乾燥対象物を乾燥する循環式乾燥方法において、
    加熱器と乾燥器との間で循環しているガスの一部を抜き取り、抜き取られたガスに含まれる揮発成分をガス処理装置で分解または回収し、ガス処理装置から排出されるガスを、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスに戻すことを特徴とする循環式乾燥方法。
  6. ガス処理装置内でガスに含まれる揮発成分を燃焼させることを特徴とする請求項5記載の循環式乾燥方法。
  7. 乾燥器内で加熱されたガスに乾燥対象物を噴霧して乾燥させることを特徴とする請求項5または請求項6記載の循環式乾燥方法。
  8. ガス処理装置から排出されるガスと、加熱器と乾燥器との間で循環しているガスとの間で、熱交換を行うことを特徴とする請求項5ないし7いずれか一項に記載の循環式乾燥方法。
  9. 加熱器と乾燥器との間で循環しているガスに含まれる揮発成分濃度を、揮発成分の爆発範囲下限濃度未満に制御することを特徴とする請求項5ないし8いずれか一項に記載の循環式乾燥方法。
  10. 加熱器と乾燥器との間で循環しているガスに含まれる酸素濃度を、12体積%未満に制御することを特徴とする請求項5ないし9いずれか一項に記載の循環式乾燥方法。
  11. 乾燥対象物が、ポリマーラテックスであることを特徴とする請求項5ないし10いずれか一項に記載の循環式乾燥方法。
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