JP3809378B2 - 漏液センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は漏液センサ、特にその外れ検知機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
工場施設、その他の諸施設において、例えば送液配管の継手等からの漏液は、例えば災害の原因、施設等の汚染、液の浪費等となるので、その発生を早期に検知する必要がある。このため、従来より、例えば載置体の底部を所定の屈折率を持つ検知部として用いた光学式の漏液センサが用いられている。
【0003】
前記漏液センサは、図6に示すように所定屈折率の載置体10と、前記載置体10の内側に配置された投光部12及び受光部14を備える。
前記載置体10は、検知部(露出面)16の内外壁面が三角形に形成され、該三角形の頂点が、例えば送液配管の継手等の下方の、漏液パン(センサ載置面)18に対向配置される。
【0004】
そして、前記投光部12より載置体内壁面に照射された光20は、検知部16と外部との境界面で反射され、該反射光22を受光部14にて検出し、該受光部14による受光量変化に基づき漏液検知を行う。
【0005】
すなわち、検知部16に液が付着していない非漏液状態では、検知部16の屈折率と外部(空気)の屈折率との差が大きいので、検知部16と外部との境界面での反射率が高い。このため、投光部12より検知部16に照射された光20の大部分は、検知部16と外部との境界面で反射され、該反射光22が受光部14にて検出される。
【0006】
一方、検知部16に液が付着している漏液状態では、非漏液状態に比較し検知部16の屈折率と外部(液)の屈折率の差が小さくなるので、検知部16と外部との境界面での反射率が低くなる。このため、投光部12より検知部16に照射された光20の一部は、該検知部16と外部との境界面で反射されるが、該反射光に比較し外部への透過(漏れ)光の割合が多くなる。これにより受光部14にて検出される反射光量は、前記非漏液状態に比較して減少するので、これを漏液状態として検出する。
【0007】
ところで、漏液センサは、検出後に検知部16に付着した液を布等で拭き取るメンテナンスを行う必要がある。検知部16は漏液パン18に対向しているので、漏液パン18に検知部16を固定してしまうと、前記検出後のメンテナンスは困難となる。
【0008】
そこで、最近は、メンテナンスを容易に行うための取付具を漏液パンに固定し、前記取付具に対し検知部16を着脱自在に設けることが考えられる。これにより監視中は取付具に検知部16を取付け、検出後のメンテナンス時は検知部16を取付具より取外せるので、前記メンテナンス性が向上される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、取付具に対し検知部を着脱自在に設けると、メンテナンス性は優れるものの、監視中に検知部が取付具から外れる可能性があるので、漏液の監視が適正に行えないことがある。
このため、取付具に対し検知部を着脱自在に設けるタイプでは、検知部の外れ検知を行うことが必要である。従来は、検知部に対し別途、一般的な電気式等の外れセンサを設けることが考えられる。
【0010】
しかしながら、漏液検知用の検知部の載置スペースは非常に狭いので、その小型化が求められ、また引火性の漏液に対する防爆性が求められる。このため、漏液センサでは、検知部に対し別途、前記外れセンサを設けていたのでは、大型化し、また防爆性を損なう可能性があるので、前記解決手段として採用するには至らず、正確な外れ検知が、小型な構成で行える技術の開発が急務であった。
【0011】
これまで、検知部の載置状態を検知し、異常な載置状態を防ぐ技術として、例えば特開平9−72820号公報等に示される技術も存在するが、より確実な手段を用いて安定した載置異常を検知することが求められている。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は小型な構成で正確な外れ検知も行える漏液センサを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明にかかる漏液センサは、検知部と、投光部と、受光部と、取付具と、を備えることを特徴とする。
【0013】
ここで、前記検知部は、外壁面が平頭な錘状に形成され、正常載置状態で、該平頭面がセンサ載置面に対し平行に載置される所定屈折率を持つ検知部とする。
また前記投光部は、前記検知部に光を照射する。
前記受光部は、前記投光部により照射され、該検知部と外部との境界面で反射された光を受光する。
【0014】
前記取付具は、前記検知部の正常な載置状態で、該検知部の平頭面と平行に対向配置され、該検知部平頭面からの透過光を再び該検知部の平頭面の方向に反射し、該反射光を受光部にて検出させるための対向反射面が設けられ、前記センサ載置面に前記検知部を着脱自在に載置する。
【0015】
そして、該漏液センサーにおいては、前記投光部より前記検知部の斜面よりなる側壁に照射された光が、該検知部側壁と外部との境界面で反射され、該反射光を受光部にて検出し、前記受光部による受光量変化に基づき漏液検知を行う。かつ該漏液センサーにおいては、前記投光部より前記検知部平頭面に照射された光が、前記取付具に対し検知部の正常な載置状態で、前記取付具の対向反射面で反射され、該反射光を受光部にて検出し、該受光部による受光量変化に基づき該検知部の載置状態検知を行う。
【0016】
ここにいう受光部による受光量変化に基づき検知部の載置状態検知を行うとは、検知部が外れると、該検知部平頭面の内側から外側への透過光の大部分は、取付具の対向反射面で反射されないので、検知部に戻って受光部にて検出される受光光量の割合が、検知部の正常載置状態に比較し大幅に減少する。この外れ時の受光量減少は、漏液検知時の受光量減少とはその量が明かに異なるので、これを漏液と誤検知することなく、検知部の外れとして検知することができることをいう。
【0017】
またここにいう所定屈折率を持つ検知部とは、検知部外壁面に液が付着していない非漏液状態では、検知部の屈折率と外部(空気)の屈折率との差が大きくなるので、検知部と外部との境界面での反射率が高くなる。一方、検知部外壁面に液が付着している漏液状態では、検知部の屈折率と外部(液)の屈折率の差が小さくなるので、検知部と外部との境界面での反射率が低くなるような屈折率を持つものをいう。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の好適な実施形態について説明する。
【0019】
図1には本発明の一実施形態にかかる漏液センサの概略構成が示されており、同図(A)は装置全体を上方より見た図、同図(B)は載置体を側方より見た図である。なお、前記従来技術と対応する部分には符号100を加えて示し説明を省略する。
【0020】
本実施形態において漏液センサ124は、載置体110と、取付具126を備える。
取付具126は、漏液パン(センサ載置面)118にねじ128で固定され、前記載置体110を着脱自在に載置する。
前記取付具126は、対向反射面130が設けられる。
【0021】
前記対向反射面130は、同図に示すような載置体110の正常な載置状態で、前記検知部116の平頭面132と密着させることにより平行に対向配置される。
前記載置体110の内側は、例えばボール状のガラスレンズ等よりなる投光部及び受光部(図示省略)がそれぞれ設けられる。
【0022】
前記投光部には投光側ファイバ134の載置体側端部が固定接続され、該投光側ファイバ134の電気系構成部側端部は、漏液パン118より離れた防爆場所に設置される電気系構成部136の投光側に着脱自在に接続される。
前記受光部には受光側ファイバ138の載置体側端部が固定接続され、該受光側ファイバ138の電気系構成部側端部は、該電気系構成部136の受光側に着脱自在に接続される。
【0023】
電気系構成部136は、光源部140と、光検出部142と、判定回路144を備える。前記光源部140は光を出射し、該光は投光側ファイバ134、載置体110の内側の投光部を介して、検知部116の内壁面に照射される。前記載置体110の内側からの反射光は、載置体110の内側の受光部、受光側ファイバ138を介して、光検出部142にて受光され、光検出部142は受光量情報を判定回路144に出力する。
【0024】
判定回路144は、漏液判定部146と、外れ判定部148を備え、光検出部142からの受光光量情報に基づき、漏液検知及び載置状態検知を行う。
すなわち、漏液判定部146は、漏液判定に必要な情報を記憶している情報部150を備える。本実施形態では、該情報部150に、予め非漏液状態及び取付具126に対し載置体110の正常な載置状態で、光検出部142による受光量情報と、漏液状態及び取付具126に対し載置体110の正常な載置状態で、光検出部142による受光量情報を得ている。
【0025】
そして、検知部116に漏液が付着していない非漏液状態では、検知部116の屈折率と空気の屈折率との差が大きいので、検知部116と外部との境界面での反射率が高い。このため、投光部より検知部116に照射された光の大部分は、該検知部116と外部との境界面で反射される。該反射光は、載置体110の内側の受光部で集光され、受光側ファイバ138を介して電気系構成部136の光検出部142にて検出される。
【0026】
一方、検知部116に漏液が付着している漏液状態では、検知部116の屈折率と液の屈折率の差が小さくなるので、検知部116と外部との境界面での反射率が低くなる。このため、載置体110の内側の投光部より検知部116の内壁面に照射された光の一部は、該検知部116と外部との境界面で反射されるが、該反射光に比較し透過光の割合が大きくなる。これにより光検出部142にて検出される反射光量が、前記非漏液状態に比較して減少するので、これを漏液判定部146により漏液状態として検出する。
【0027】
また前記外れ判定部148は、載置体110の載置状態検知に必要な情報を記憶している情報部152を備える。該情報部152に、予め取付具126に対し載置体110の正常な載置状態で、光検出部142による受光量情報と、取付具126より載置体110が外れた状態で、光検出部142による受光量情報を得ている。
【0028】
そして、載置体110が取付具126より外れると、検知部116の平頭面132の内側から外側への透過光の大部分は、取付具126の対向反射面130で反射されないので、載置体110の内側に戻る反射光量の割合が、正常載置時に比較し大幅に減少する。
【0029】
該外れ時の受光量減少は、漏液検知時の受光量減少とはその量が明かに異なるので、これを漏液状態と誤検知することなく、外れ判定部148により、載置体110の外れとして正確に検知される。
【0030】
図2(A)には図1に示した載置体110を上方より見た図、同図(B)には同様の載置体110を側方より見た図、同図(C)には同様の載置体110を下方より見た図が示されている。
同図に示すように載置体110は、その本体154が中空状の略円筒状で構成されている。該本体154の中央の内壁面は、横断面形状が四角の錘体で形成され、検知部116としての該錘体の先端が、平頭状に形成されている。
【0031】
漏液状態で、該検知部116に液が付着するように、該検知部116である平頭面132及び斜面よりなる側壁133は、本体154の底部より露出している。
【0032】
また載置体110は、本体154の底面に、外周寄りの同一円周上で等間隔に、例えば三の脚部158,160,162が、前記検知部116の表出高と同じ高さで設けられている。これにより検知部116の平頭面132を取付具の対向反射面にしっかりと当接させた状態で、載置体110を漏液パン上にて支持することとなる。
【0033】
また本体154には、例えばファスナの雄側等よりなる載置体側接続部164が設けられている。該接続部164を介して前記取付具(図示省略)に対し載置体110の本体154をワンタッチで着脱自在としている。
【0034】
また図3(A)には図2に示した載置体110を正面より見た図、同図(B)には同様の載置体110を背面より見た図が示されている。
同図に示すように前記載置体側接続部164には、投光側開口168と、受光側開口170が設けられる。
【0035】
該投光側開口168より前記投光側ファイバの投光側端部(図示省略)が挿入され、載置体本体154の内側の投光部(図示省略)に接続されることとなる。該受光側開口170より前記受光側ファイバの受光側端部(図示省略)が挿入され、載置体本体154の内側の受光部(図示省略)に接続されることとなる。
【0036】
図4(A)には図1に示した取付具126を上方より見た図、同図(B)には同様の取付具126を側方より見た図が示されている。
前記取付具126は、本体172にねじ穴174が設けられ、該ねじ穴174に前記ねじを設けて前記漏液パンに該取付具126を固定している。
【0037】
この取付具126は対向反射面130を備え、該対向反射面130は対向反射面として機能する円板部130aと、該円板部130aと取付具126の本体172を接続する板状のアーム部130b等よりなる。この円板部130aは光の反射率を高める表面処理等がなされている。
【0038】
また、前記取付具126は、例えば前記ファスナの雌側等よりなる取付具側接続部176が設けられている。該取付具側接続部176に対し前記載置体側接続部(図示省略)をワンタッチで着脱自在とすることにより、取付具126に対する載置体の取付け、及び取外しが簡単となる。
【0039】
本実施形態にかかる漏液センサ126は概略以上のように構成され、以下にその作用について説明する。
【0040】
まず使用者は載置体の検知部を布等で綺麗にして、漏液パンに固定されている取付具に載置体を取りつけ、漏液監視を開始させる。
図5には本実施形態にかかる漏液センサの検出原理が示されており、同図(A)は載置体の正常な載置状態、同図(B)は載置体が取付具より外れた状態である。
【0041】
同図(A)に示すように取付具126に対し載置体の正常な載置状態で、検知部116の平頭面132を、取付具126の対向反射面130に対し密着させることにより平行に対向配置している。
このため、投光部112より検知部116の内壁面に照射された光120は、該検知部116の斜面よりなる側壁133と外部との境界面、及び取付具126の対向反射面130で反射され、該反射光122が受光部114にて検出される。
【0042】
ここで、検知部116に漏液が付着していない非漏液状態では、検知部116の屈折率と空気の屈折率との差が大きいので、検知部116と外部との境界面での反射率が高い。このため、投光部112より検知部116の斜面よりなる側壁133に照射された光120の大部分は、該検知部側壁133と外部との境界面で反射され、該反射光122が受光部にて検出される。
【0043】
一方、検知部116に漏液が付着している漏液状態では、検知部116の屈折率と液の屈折率の差が小さくなるので、該検知部側壁133と外部との境界面での反射率が低くなる。このため、投光部112より該検知部116の斜面よりなる側壁133に照射された光120の一部は、該検知部116と外部との境界面で反射されるが、該反射光122に比較し透過光の割合が大きくなる。これにより受光部114にて集光される反射光量は、前記非漏液状態に比較して減少するので、これを前記判定回路により漏液状態として検出することができる。
【0044】
しかも、検知部116を平頭な錘体で形成することにより、つまり斜面よりなる側壁133を用いているので、光120の入射光路と、反射光122の反射光路を横方向にずらしている。この結果、本実施形態は、側壁133を斜面で構成しないものに比較し、投光部112と受光部114の配置の自由度が高まる。また受光部114にて入射光120の影響を低減しつつ反射光122を集光することができるので、漏液検知を正確に行える。
【0045】
ここで、通常、センサ載置面である漏液パンの明暗、色彩等は、漏液パン毎、使用環境、時間等によって異なることが多く、光学式のセンサは高感度である反面、受光部114にて集光される光量変動の影響を受け易い。
そこで、本実施形態では、取付具126に対向反射面130を設け、該対向反射面130に対し載置体の検知部116の平頭面132を当接させることにより平行に載置している。
【0046】
この結果、本実施形態では、取付具126の対向反射面130が同一種であれば、検知部116の内側から外側への透過光は、載置体110の正常な載置状態で、常に同一の対向反射面で反射されることとなるので、該同一環境での反射光を受光部114にて集光することができる。
したがって、本実施形態は、非漏液状態で受光部114にて得られる反射光122の全量を一定にすることができるので、より正確な検知を行える。
また検知後は取付具126より載置体110を簡単に取外せるので、検知部116に付着している液を布で拭き取る等のメンテナンスが容易に行える。
【0047】
ところで、前記漏液センサは、メンテナンス性に優れるが、監視中に載置体が取付具から外れる可能性がある。外れると、漏液の監視がきちんと行えないことがあるので、載置体の外れ検知を行うことが必要である。
【0048】
そこで、本発明は、載置体に対し別途、外れセンサを設けるのではなく、一の検知部を用いて、前記漏液検知に加えて、外れ検知も行えるようにしている。このために本実施形態では、露出される検知部116の外壁面を平頭な錘状に形成している。そして、載置体110の正常な載置状態で、該検知部116の平頭面132を、取付具126の対向反射部130に対し密着させることにより平行に載置している。
【0049】
この結果、本実施形態では、同図(A)に示すように載置体110の正常載置状態で、載置体検知部116の平頭面132の内側壁に照射された光120の大部分は、取付具126の対向反射部130で反射され、該反射光122が受光部114にて集光される。
【0050】
一方、同図(B)に示すように載置体110が取付具126から外れている状態で、載置体検知部116の平頭面132は、取付具126の対向反射面130より離れている。
すると、前記投光部112より載置体内側の検知部116の平頭面132に照射された光120の大部分は、該検知部116の平頭面132の内側より外側へ透過する。該透過光の大部分は、取付具126の対向反射面130で反射されて再び載置体110の内側に戻らないので、受光部にて検出されることは殆どない。前記透過光の中に取付具126の対向反射面130で反射されるものがあっても、再び載置体の内側に戻って受光部にて検出されることは殆どない。
【0051】
このため、本実施形態では、載置体110が取付具126より外れると、載置体110の内側に戻り受光部にて集光される反射光量の割合が、載置体110の正常載置状態に比較し大幅に低減する。
また前記外れ時の受光量減少は、漏液検知時の受光量の減少とはその量が明かに異なるので、漏液状態と誤検知することなく、載置体の外れとして検知することができる。
【0052】
すなわち、本実施形態では、検知部116を平頭な錘体で形成している。つまり検知部の先端に平頭面132を形成することにより、一般的な検知部として三角形の頂点を漏液パンに対し対向配置したものに比較し、外れ検知に用いる検知部位の面積を大きくすることができる。これにより正常載置状態と外れ状態の光量減少量を、前記三角形の頂点を用いたものに比較し、大きくできる。このため、外れ状態では、検知部116に液が付着している漏液状態に比較し、より大量の光が外部に漏れるので、再び載置体の内側に戻って受光部にて検出されることは殆どない。これにより、検知部に液が付着している漏液状態と、外れ状態を正確に区別することができるので、漏液検知及び載置状態検知が正確に行える。
【0053】
また本実施形態は、一の検知部を用いて漏液検知及び載置状態検知を行うので、漏液検知機構と外れ検知機構を別個に設けたものに比較し、載置体の小型化が図れるので、載置体の載置場所の自由度を損なうのを防ぐことができる。しかも本実施形態は、外れ検知も光学式で行うので、防爆性を損なうことを防ぐことができる。
【0054】
以上説明したように本実施形態にかかる漏液センサによれば、載置体110の検知部116を平頭な錘状に形成し、該検知部平頭面132を取付具126の対向反射面130上に載置することとしたので、従来極めて困難であった漏液センサの載置体110の外れ検知を、防爆性を考慮しつつ、小型な構成で正確に行うことができる。
しかも、本実施形態は、前記対向反射面130が設けられた取付具126を介して載置体110を漏液パン118に載置することとしたので、該取付具126を用いないものに比較し、前記検知をより正確に行うことができる。
【0055】
本発明の漏液センサは、前記構成に限られるものではなく、発明の要旨の範囲で種々の変形が可能である。
例えば前記構成では、載置体検知部を取付具の対向反射面に対向配置した例について説明したが、本発明の漏液センサは、前記構成に限定されるものではなく、センサ載置面の明暗、色彩等の環境が常に同じ、センサが該環境に対して影響を受け難いものであれば、前記漏液パン等のセンサ載置面に対し載置体を直接載置することができる。しかしながら、通常、センサ載置面の明暗、色彩等は環境、時間等によって異なることが多く、また光学式の漏液センサは高感度である反面、受光部にて検出される反射光量変動の影響を受け易いので、該影響を低減し、より正確な検知を行うためには、載置体検知部を取付具の対向反射面に対向配置することが、特に好ましい。
【0056】
また前記構成では、検知部の平頭面を取付具の対向反射面に当接させた例について説明したが、そのほか、検知部の平頭面が取付具の対向反射面に対し平行に載置されるのであれば、間隙を設けて載置してもよいが、前記環境の影響を受け難くするためには、検知部の平頭面を取付具の対向反射面に当接させることが、特に好ましい。
【0057】
さらに前記構成では、検知部に一の平頭な錐体を設けた例について説明したが、本発明の漏液センサは、前記構成に限定されるものではなく、二以上の平頭な錐体を設けることができる。ただし、二以上の平頭な錐体も、取付具の対向反射面に対向配置させることが、前記環境の影響を受け難くするためには、特に好ましい。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように本発明にかかる漏液センサによれば、検知部の外壁面が平頭な錘状に形成され、正常載置状態で、該平頭面がセンサ載置面に対し平行に載置される検知部を備え、投光部より検知部の内壁面に照射された光は、前記載置体の正常載置状態で、該センサ載置面で反射され、該反射光を受光部にて検出し、該受光部による受光量変化に基づき、漏液検知及び載置状態検知を行うこととしたので、従来極めて困難であった漏液検知と外れ検知を、小型な構成で及び正確に行える。
また本発明において、前記検知部の正常な載置状態で、該検知部の平頭面と平行に対向配置され、該検知部平頭面からの透過光を再び該検知部の平頭面の方向に反射し該反射光を受光部にて検出させるための対向反射面が設けられ、前記センサ載置面に前記検知部を着脱自在に載置する取付具を備えることにより、前記検知をより正確に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる漏液センサ及び取付具の概略構成の説明図である。
【図2】同図(A)は本発明の一実施形態にかかる漏液センサの載置体を上方より見た図、同図(B)は同様の載置体を側方より見た図、同図(C)は同様の載置体を下方より見た図である。
【図3】同図(A)は本発明の一実施形態にかかる漏液センサの載置体を正面より見た図、同図(B)は同様の載置体を背面より見た図である。
【図4】同図(A)は本発明の一実施形態にかかる取付具を上方より見た図、同図(B)は同様の取付具を側方より見た図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる漏液センサの検出原理の説明図であり、同図(A)は載置体の正常な載置状態、同図(B)は同様の載置体の外れ状態の説明図である。
【図6】一般的な漏液センサの検出原理の説明図である。
【符号の説明】
110 載置体
112 投光部
114 受光部
116 検知部
118 漏液パン(センサ載置面)
126 取付具
130 対向反射面
132 検知部平頭面
133 検知部側壁
Claims (1)
- 外壁面が平頭な錘状に形成され、正常載置状態で、該平頭面がセンサ載置面に対し平行に載置される所定屈折率を持つ検知部と、
前記検知部に光を照射する投光部と、
前記投光部により照射され、該検知部と外部との境界面で反射された光を受光する受光部と、
前記検知部の正常な載置状態で、該検知部の平頭面と平行に対向配置され、該検知部平頭面からの透過光を再び該検知部の平頭面の方向に反射し、該反射光を受光部にて検出させるための対向反射面が設けられ、前記センサ載置面に前記検知部を着脱自在に載置する取付具と、
を備え、前記投光部より前記検知部の斜面よりなる側壁に照射された光は、該検知部側壁と外部との境界面で反射され、該反射光を受光部にて検出し、前記受光部による受光量変化に基づき漏液検知を行い、かつ
前記投光部より前記検知部平頭面に照射された光は、前記取付具に対し検知部の正常な載置状態で、前記取付具の対向反射面で反射され、該反射光を受光部にて検出し、該受光部による受光量変化に基づき該検知部の載置状態検知を行うことを特徴とする漏液センサ。
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-
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