JP3809284B2 - 画像生成装置及びその制御方法及び印刷装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばページ記述言語(PDL)等で記述された印字コマンドに従ってメモリ上に画像を形成し、それを印字出力するページプリンタ等の画像生成装置及びその制御方法及び印刷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
印刷装置には、出力される画像を生成するための画像発生器を有しているものがある。従来、その画像発生器を複数備えたものがあった。このような装置では、複数の画像発生器に対して、同一メモリあるいは同一のメモリバスを通して処理プログラムやオブジェクトデータ等の画像発生に必要なソースデータが入力される。各画像発生器は、それぞれ接続されたメモリに、バンド等、全体画像の部分領域の画像を生成する。このようにして生成された画像が順次出力される。この種の印刷装置においては、処理プログラムやオブジェクトデータは、共通のメモリあるいはメモリバスを介して各画像発生器に入力されるために、画像の発生はいずれかひとつの画像発生器でしか行えない。このため、各画像発生器に対して固定的に優先順位を付与し、画像生成処理が複数の画像発生器の間で競合する場合には、優先順位の高い順に画像生成処理が行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような優先順位のつけかたでは、低い優先順位を有する画像生成器は、それよりも高い優先順位を有する画像生成器が画像を生成していれば、その終了を待たねばならなかった。そのため、例えば、出力が間近に迫ったオーバーランの可能性の高いバンドなど、緊急性の高い画像の生成を生成する画像生成器が、それよりも高い優先順位を有する画像生成器により行われている緊急性の低い画像を生成のために待たされることがあるといった欠点があった。
【0004】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、個々の画像発生器の使用形態に応じて、その画像発生器へとデータを入力する優先順位を動的に変更することにより、より緊急性の高い処理を行う画像発生器に対する優先順位を上げることができ、プリントオーバーランの防止や印刷速度の改善を実現できる画像発生装置及びその制御方法及び印刷装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は以下の構成を備える。すなわち、画像データを印刷処理するために入力される入力データを格納する格納手段と、前記入力データから分割された分割データを、共有されるバスを介して前記格納手段から読み込んで分割画像データを生成する複数の画像生成手段であって、複数の前記分割データを並行して処理し得る複数の画像生成手段と、前記複数の画像生成手段が生成した複数の前記分割画像データに基づいて印刷処理をする印刷手段であって、前記複数の分割画像データを所定の印刷順序で印刷処理する印刷手段と、前記画像生成手段による前記分割データの獲得要求に応じて、前記格納手段から前記画像生成手段へ前記分割データを転送する転送手段と、第1の画像生成手段による第1の分割データの獲得要求と、第2の画像生成手段による前記第1の分割データより印刷順序が遅い第2の分割データの獲得要求が競合した場合に、前記第1の画像生成手段による獲得要求を前記第2の画像生成手段による獲得要求より優先するよう優先順位を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記第1の画像生成手段による前記第1の分割データに基づいた画像生成処理が終了したことに応じて、前記第2の画像生成手段による獲得要求を前記第1の画像生成手段による獲得要求より優先するよう前記優先順位を変更することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
<印刷装置の構成>
図1は本発明を実施したページプリンタの構成図である。図1において、CPU101は、画像発生装置全体をコントロールし、コマンドや印刷データを解析する。インターフェース102は、外部の情報処理装置等と接続され、印刷データの入力や、印刷装置の状態等を外部機器へ出力するために使用される。コントローラ103は、CPU101の指示に従い、他の構成ブロックをコントロールする。メインメモリ104は、さまざまなプログラムやデータを格納する。画像発生器106〜108は、メインメモリ104上のアプリケーションリストに従って画像発生を行う。画像メモリ109〜111は、画像発生器106〜108により発生した画像データを、印刷エンジンに出力する構成で記憶する。内部バス112は、メインメモリ104上のアプリケーションリストや、画像オブジェクトデータを画像発生器106〜107へ転送するためのバスである。内部バス113〜115は、それぞれの画像メモリに形成された画像データをコントローラ103を通して印刷エンジン105へ転送するためのバスである。優先ロジック116は、後述するように、各画像メモリに対して画像生成の優先順位を付与する。コントローラ103は、その優先順位に従ってバスの使用権を各画像発生器に与える。
【0007】
本実施形態においては、画像発生器106〜108および画像メモリ109〜111がそれぞれ3組あるが、説明をわかりやすくするために、1組の構成で画像発生の方法を説明する。
【0008】
<画像発生及び印刷出力の方法>
図2は本実施形態の画像発生を説明する図である。メインメモリ104上には、画像処理プログラムリスト201が格納されている。処理プログラムリスト201は、発生する画像の1つ1つに対して、使用するオブジェクトデータの指定や、画像メモリ上の描画位置、拡大、回転、圧縮データの伸張、繰り返しの回数、既に描画された画像メモリとの論理演算等、データの加工を指定するプログラムとデータを含む。オブジェクトデータ203は発生する画像の基になるデータであり、これもメインメモリなどに格納されている。画像発生装置202は、プログラムリスト201に従い、オブジェクトデータ203を用いて画像データを生成し、画像メモリ204に発生した画像を記憶する。
【0009】
処理プログラムリストは、図1のインターフェース102を介して、メインメモリ104上に記憶された印刷コマンドや印刷データから、CPU101によってメインメモリ104上に形成される。オブジェクトデータも同様に、メインメモリ104上の印刷データから所定のフォーマットに変換され、メインメモリ104上に形成される。
【0010】
画像発生装置202は、処理プログラムリスト201の各コードを逐次読み込む。そしてコードを解釈し、そこに示されたオブジェクトデータを選択し、画像メモリ上の指定された位置に指定されたデータ加工処理を施して描画する。
【0011】
1つの描画が終了すると、次のプログラムコードを処理プログラムリスト201から読み込んで次の画像を発生する。用意されたすべての処理プログラムリストのプログラムコードによる画像発生が終了すると、画像メモリ204への描画が終了したことになる。
【0012】
図3は、本実施形態における画像発生と印刷の関係を表わす図である。画像メモリ204にはバンド(1)〜(8)が定義されており、各バンドの画像データを印刷用紙309に画像として形成して、1ページの印刷が完了する。
【0013】
バンド301〜308は、印刷用紙309に対応した1ページの画像領域を分割した個々の領域である。通常、処理プログラムリスト201は、このバンド単位で構成される。従って画像発生も、このバンド単位で行われることになる。
【0014】
バンドは、通常画像メモリ上に複数定義される。例えば、画像メモリ上に2つのバンドを定義した場合、バンド301の画像データの生成が終了した時点で、印刷機構を起動して印刷を開始することができる。そして、紙搬送に合わせてバンド301の画像データを次々に印刷機構に送りつつ、バンド302の画像データを画像メモリに生成すれば良い。
【0015】
このように、2つのバンドの一方から画像データを出力し、他方で画像データを生成する。この動作を、バンドを交互に切り換えながら行うことにより、非常に少ない画像メモリで印刷でき、1バンド分の画像データ発生後、すぐに印刷を開始できることから、より短時間でファーストプリントが可能になる。
【0016】
さて、本実施の形態では、図1で示したように、画像発生器と画像メモリが複数セットある構成をとる。このセットの数は3セットである必然性はなく、複数であればよい。本実施形態においては、3セットの場合について特に詳細に説明する。
【0017】
本実施形態のように、画像発生器と画像メモリが3セットある場合、CPU101はメインメモリ104上にそれぞれのセットに対する処理プログラムリストを作成する。各画像発生器は、それぞれの処理プログラムリストを参照し、並列に画像データを発生する。これによって、紙搬送が高速な印刷エンジンを有する印刷装置に対しても、遅滞なく画像データを生成することができる。
【0018】
図4は、図1の構成におけるバンドの構成と画像メモリの対応を表わす図である。
【0019】
本実施形態においては、それぞれの画像メモリ内に、1バンド分の画像データを格納できるバンドメモリが2つずつ定義されている。各画像メモリ内に定義された2つのバンドメモリを、それぞれバンドメモリ1,バンドメモリ2と呼ぶこととする。
【0020】
図4で示す様に、画像発生器1は、バンド(1),(4),(7)、画像発生器2はバンド(2),(5),(8)、画像発生器3はバンド(3),(6)の画像データをそれぞれ生成する。また、それぞれのバンドメモリ1,2は交互に使用され、1つのバンドメモリへの画像データの生成が終了し次第、次のバンドメモリに対して、その画像発生器に割り当てられた次のバンドの画像生成が開始される。CPU101は、1ページ分の全ての処理プログラムリストとオブジェクトデータを作成し、画像発生器を起動し、画像データの生成を開始する。各バンドメモリへの1バンド分の画像データ生成が終了した時点で、各画像発生器はCPU101に対して終了割り込み等の手段によって画像データ生成の終了を知らせる。CPU101は、画像データ生成の終了を認識した時点で、次バンドメモリへの画像データ生成を、該当する画像発生器により開始させる。
【0021】
印刷開始時には、バンドメモリ(1)へのバンド(1)の画像データ生成が終了したことを示す割り込みを画像発生器1から受けると、CPU101は印刷エンジン105を起動し、バンド(1)の印刷を開始する。
【0022】
3つの画像発生器が同時に、それぞれの画像メモリに対して画像データを生成すると、メインメモリ104からの処理プログラムリストの読み込みやオブジェクトデータの読み込みが頻繁になり、それぞれのメモリアクセスが衝突し、描画速度が落ちる、という問題が発生する。特に、次に印刷されるバンドの画像データを生成する画像発生器の処理速度の低下は、印刷出力すべき画像データが印刷出力に間に合わないという、印刷オーバーランを引き起こす。本実施形態の印刷装置では、それぞれの画像発生器によるメインメモリのアクセスに、その緊急性に従って優先順を付ける手段を設け、それにより緊急性の高い処理の優先順位を高くし、印刷オーバーランを防止している。以下に優先順位の決定方法とその実現手段について述べる。
【0023】
<動的な優先順位の変更と画像生成>
図5は1ページの印刷期間中の各画像発生器の動き、画像メモリの優先順位、及び印刷エンジンの動きを示した図である。図5で分かるように、各画像メモリにはそれぞれ2つのバンドメモリ、すなわち、バンドメモリ1とバンドメモリ2とが割り当てられている。各画像発生器は、どちらか一方に画像データを生成し、他方からはエンジンへと画像データを出力する。
【0024】
図5における下向きの細い矢印は、各画像発生器から各バンドメモリへの画像生成の終了を示す終了割り込みのタイミングを表わす。この矢印に添えられた数字(n1)(n2)eにおいては、(n1)が画像発生器の番号、(n2)がバンドメモリの番号を表わし、eは終了を示している。例えば31eは、画像発生器3のバンドメモリ1への画像生成が終了したことを示す。また、上向きの細い矢印は、各画像発生器に対するバンドメモリへの画像生成の起動のタイミングを示す。この矢印に添えられた数字(n1)(n2)sにおいては、(n1)が画像発生器の番号、(n2)がバンドメモリの番号を表わし、sは開始を示している。例えば12sは、画像発生器1によりバンドメモリ2への画像データ生成を開始させることを意味する。さらに、上向きの太い矢印は、各バンドメモリに形成された画像データの出力を開始するタイミングを示す。この矢印に添えられた記号band(n1)sにおいては、(n1)は出力されるバンドの番号を示している。例えば、band4sはバンド4の画像データの印刷エンジンへの出力をスタートすることを示す。そして、下向きの太い矢印は、バンドメモリからの画像データの出力が終了するタイミングを示す。この矢印に添えられた記号band(n1)eにおいては、(n1)は出力が終了したバンドの番号を示している。例えばband6eはバンド6の画像データのエンジンへの出力が終了したことを示す。バンドは連続しているため、あるバンドの出力開始とその次のバンドの出力終了のタイミングは、通常はほぼ同時となる。そのため、図5ではこれを上下両方向矢印として示している。
【0025】
図5において、印刷を開始する前に、メインメモリ104上に1ページ分の処理プログラムリストが描画バンド毎に形成されており、使用するオブジェクトデータも全て準備されている。
【0026】
まずCPU101は、全画像発生器に対して起動をかける(11S,21S,31S)。この時、処理プログラムリスト及びオブジェクトデータのフェッチの優先順位は、後に一番早く出力されるバンドの順に設定される。画像発生器1が画像データ生成を終了すると(11e)、バンド1の印刷を開始する(band1s)。そして、画像データの生成が終了している画像発生器1に対して、バンドメモリ2へのバンド4の画像データ生成を開始させる(12s)。このときの優先順位は、次に出力されるバンド2の画像データが生成されている画像発生器2が最高順位であり、その次に出力されるバンド3の画像データを生成している画像発生器3が2位となる。そして、最初の21eで画像発生器2によるバンドメモリ1への画像データ生成が終了すると、バンドメモリ2へのバンド5の画像データ生成を開始する(22s)。このとき、優先順位は、画像発生器3のバンドメモリ1が最高順位、画像発生器1のバンドメモリ2が2位となる。また、band1eでバンド1からの出力が終了すると、band2sで次のバンドからの出力を開始する。以降同様に、画像データ生成が終了するごとにバンドメモリを切り換え、新たなバンドメモリに画像データを生成しながら印刷出力を行う。1ページの画像データ発生の終了後、次ページの画像データを生成することにより、さらに高速な連続印刷が可能となる。
【0027】
<優先順位の付与>
図6は、図5のように優先順位を決定する優先ロジック部116のブロック図である。また、図7(a)は、優先順位を決定する際の論理を示す図であり、図7(b)は、画像発生器がメインメモリ104からデータを読み出す際のタイミング図である。
【0028】
図6において、各画像発生器106〜108は、発生中の画像データの元となる処理プログラムリストやオブジェクトデータをメインメモリ104から、DMA転送により読み込む。各画像発生器ごとに、2つのバンドメモリのそれぞれについてDMAリクエスト信号(REQxx)があり、その該当する方のREQ信号でデータを要求する。優先ロジック部116は、各画像発生器から入力されたREQ信号に対して、CPU101から入力される、優先信号2,1,0としてエンコードされた優先信号値に従って優先順位を決定するとともに、メモリコントローラ602に対して要求信号を出力する。メモリコントローラ602から応答信号が入力されると、先に決定された最優先のバンドメモリに対するACK信号(ACKxx)を出力する。ACK信号により選択された画像発生器は、必要とする処理プログラムリスト又はオブジェクトのメモリアドレスをアドレス線に出力する。メモリコントローラ602は、アドレス線の示すアドレスからデータを読み出してデータ線に出力し、適当なタイミングで応答信号の出力を終了する。優先ロジック部116はこのタイミングでACK信号の出力を終了し、画像発生器はこのタイミングでデータ線上のデータを取り込む。以上のタイミングは図6(b)に示されている。
【0029】
CPU101は、最初、優先信号2〜0の値を1に設定し、各バンドの画像データの生成が終了するごとに、優先信号2〜0の値を1ずつインクリメントする。また現在の優先信号値が6であれば、次の値としては1を設定する。図6(a)は、優先信号値に対する各バンドメモリの優先順位を示す。数値が小さい方が優先度が高い。優先信号値が1増加すると、それまでの最高優先順位のバンドメモリが最低優先順位となり、その他のバンドメモリの優先順位は1ずつ上がる。このような優先ロジックによって、図5のような優先制御が可能となる。
【0030】
図8は、優先順位の設定に関する、1ページ印刷時のCPUの処理のフローチャートである。ただし、図8では1ページを8つのバンドに分割した場合を想定している。
【0031】
ステップS1で初期値として優先信号値を1に設定する。ステップS2で、バンド1の画像データ生成が終了するのを待ち、ステップS3で変数nを1とする。ステップS4で、現在の優先信号値が6であるか判定し、6であれば、ステップS5で優先信号値を1に設定し、ステップS4で現在の優先信号の値が6でなければ、ステップS6で優先信号値を1インクリメントする。
【0032】
ステップS7でバンドnの印刷を起動し、ステップS8でバンドnの印刷が終了するまでループする。
【0033】
ステップS8でバンドnの印刷が終了していれば、ステップS9でn=8かどうかを判断し、8以外ならばステップS10で優先信号値nをn+1としてステップS4に戻る。すなわち、あるバンドの出力が終了するごとに、優先順位が変えられる。ステップS9でn=8であれば、1ページの印刷が終了する。
【0034】
以上の手順により、あるバンドの出力が終了するごとに、優先順位が1のバンドメモリは優先順位6にされ、その他は1ずつ繰り上げられる。なお、図5においては、示されている順位は相対的な順位であり、その値は、図8の手順で更新される優先信号値に対応した図7に示された優先順位とは必ずしも一致しない。例えば、図5におけるバンド2出力中の順位は、画像発生器1のバンドメモリ2が1位、画像発生器2のバンドメモリ2が2位、画像発生器3のバンドメモリ2が3位となっている。これに対して、図8の手順によれば、これらのバンドメモリに割り当てられる優先順位は順に3位,4位,5位となる。しかしながら、優先順位1位及び2位のバンドメモリにおいては画像生成が行われていないため、実質的には優先順位3位が最高順位となる。
【0035】
このように、上位の優先順位を有するバンドメモリにおける画像データ生成が終了すれば、そのバンドメモリに関しては、その内容が出力されるまではそこに画像データが生成されることはないため、優先信号値を変更しなくとも事実上優先順位は繰り上げられたと同様の結果となる。そのため、図5のように、最も早く出力されるバンドの画像データが生成されるバンドメモリに対して最も高い優先順位を割り当てることができる。
【0036】
以上説明したように、複数の画像発生器と画像メモリを持つ印刷装置で、バンド単位で生成した画像データを印刷する際に、最も早く出力されるバンドメモリから順に、処理プログラムやオブジェクトデータのアクセスの優先順位を付けることによって、オーバーランを防止しつつ、高速で効率的な画像データの生成が可能となる。
【0037】
なお、本実施形態では優先順位は各バンドの印刷出力が終了する都度更新されているが、各バンドの画像データ生成が終了する都度更新するようにしても良い。
(第2の実施の形態)
図9は本発明を利用した第2の実施形態の印刷装置におけるバンド構成と画像メモリとを表している。本実施形態の装置は第1の実施形態におけるそれと同様の構成であるが、バンドメモリに対して優先順位を付与する論理が相異している。
【0038】
本実施形態では、画像発生器1と画像発生器2で現在出力中のページの画像データをバンド単位でリアルタイムに生成する。一方、画像発生器3は、次ページのバンドのうち、オーバーランの危険のある複雑なプログラムコードやオブジェクトを含むバンドの画像データを予め生成し、それを圧縮しておく。次ページを印刷するときに、この画像生成器3により既に生成されているバンドについては、圧縮された画像データをバンドメモリ上に伸長してそれを印刷する。この場合、画像発生器3は、常時次のページの画像データを生成しているため、それが用いるバンドメモリの優先順位は絶えず最下位で良い。
【0039】
図10は第2の実施形態の優先ロジック部により各バンドの画像データを生成する様子を示す図である。図8の手順により、バンドの出力が終了した時点で優先信号を1から順に6まで切り換えてゆくのは第1の実施形態と同様である。
【0040】
以上説明したように、複数の画像発生器の数や画像メモリの数、あるいは印刷バンドの分割の仕方、画像発生器の使用の方法によってフレキシブルに画像発生器の入力データのアクセスに優先順位をつけることができる。また、いろいろな優先ロジックを切り換えて使用することもできる。
【0041】
なお、本実施形態では、優先信号を1から4まで順に切り換え、4に達した時点で1に戻すようにしてもよい。
【0042】
【他の実施形態】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0043】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。
【0044】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0045】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0046】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0047】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、入力データから分割された分割データの獲得要求が複数の画像生成手段(画像生成部)で競合した場合に、複数の分割データの印刷順序に応じた適切な獲得要求を優先するよう優先順位を上げることができ、プリントオーバーランの防止や印刷速度の改善を実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷装置のブロック図である。
【図2】画像発生を説明する図である。
【図3】画像発生と印刷を示す図である。
【図4】バンド構成と画像メモリを示す図である。
【図5】画像発生と優先順位のタイミングを示す図である。
【図6】優先ロジック部のブロック図である。
【図7】優先信号値と優先順位との対応およびデータ出力のタイミングを示す図である。
【図8】優先信号値を決定する手順のフローチャートである。
【図9】第2の実施形態のバンド構成と画像メモリを示す図である。
【図10】第2の実施形態の優先ロジックを示す図である。
【符号の説明】
101 CPU
102 インターフェース
103 コントローラ
104 メインメモリ
105 印刷エンジン
106〜108 画像発生器1〜3
109〜111画像メモリ
112 内部バス
113〜115 内部バス
116 優先ロジック部
Claims (7)
- 画像データを印刷処理するために入力される入力データを格納する格納手段と、
前記入力データから分割された分割データを、共有されるバスを介して前記格納手段から読み込んで分割画像データを生成する複数の画像生成手段であって、複数の前記分割データを並行して処理し得る複数の画像生成手段と、
前記複数の画像生成手段が生成した複数の前記分割画像データに基づいて印刷処理をする印刷手段であって、前記複数の分割画像データを所定の印刷順序で印刷処理する印刷手段と、
前記画像生成手段による前記分割データの獲得要求に応じて、前記格納手段から前記画像生成手段へ前記分割データを転送する転送手段と、
前記複数の画像生成手段に含まれる第1の画像生成手段による第1の分割データの獲得要求と、前記複数の画像生成手段に含まれる第2の画像生成手段による前記第1の分割データより印刷順序が遅い第2の分割データの獲得要求が競合した場合に、前記第1の画像生成手段による獲得要求を前記第2の画像生成手段による獲得要求より優先するよう優先順位を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記第1の画像生成手段による前記第1の分割データに基づいた画像生成処理が終了したことに応じて、前記第2の画像生成手段による獲得要求を前記第1の画像生成手段による獲得要求より優先するよう前記優先順位を変更することを特徴とする印刷装置。 - 前記制御手段は、前記第1の画像生成手段による前記第1の分割データに基づいた画像生成処理が終了したことに応じて、最高の優先順位が割り当てられていた前記第1の画像生成手段の優先順位を最低にし、その他の画像生成手段の優先順位を順に繰り上げるように変更することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
- 前記複数の画像生成手段のそれぞれは、生成した前記分割画像データを格納する複数の記憶領域を有する記憶手段を有し、前記画像生成手段は、前記複数の記憶領域のいずれかを指定した前記分割画像データの獲得要求をすることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
- 前記複数の画像生成手段は、前記バスを介して前記印刷手段と接続されており、
前記転送手段は、前記複数の画像生成手段が生成した前記複数の分割画像データを前記所定の印刷順序に基づいた順序で前記印刷手段へ転送することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の印刷装置。 - 前記転送手段は、前記複数の分割データを前記所定の印刷順序に基づいた順序で前記複数の画像生成手段のいずれかへ転送することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の印刷装置。
- 前記転送手段は、前記前記第1の画像生成手段による前記第1の分割データに基づいた画像生成処理が終了したことに応じて、他の画像生成手段で未処理の分割データを前記第1の画像生成手段へ転送することを特徴とする請求項5に記載の印刷装置。
- 画像データを印刷処理するために入力される入力データを格納部に格納する格納工程と、
前記入力データから分割された分割データに基づいて分割画像データを生成する複数の画像生成部からの前記分割データの獲得要求に応じて、前記格納部から前記画像生成部へ前記分割データを転送する転送工程と、
前記転送工程にて転送された前記分割データに基づいて前記分割画像データを生成する画像生成工程であって、前記複数の画像形成部により複数の分割データを並行して処理し得る画像生成工程と、
前記複数の画像生成部が生成した複数の前記分割画像データに基づいて印刷処理をする印刷工程であって、前記複数の分割画像データを所定の印刷順序で印刷処理する印刷工程と、
前記複数の画像生成部に含まれる第1の画像生成部による第1の分割データの獲得要求と、前記複数の画像生成手段に含まれる第2の画像生成部による前記第1の分割データより印刷順序が遅い第2の分割データの獲得要求が競合した場合に、前記第1の画像生成部による獲得要求を前記第2の画像生成部による獲得要求より優先するよう優先順位を制御する制御工程とを有し、
前記制御工程は、前記第1の画像生成部による前記第1の分割データに基づいた画像生成処理が終了したことに応じて、前記第2の画像生成部による獲得要求を前記第1の画像生成部による獲得要求より優先するよう前記優先順位を変更することを特徴とする印刷方法。
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1998
- 1998-11-06 JP JP31656998A patent/JP3809284B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US8633935B2 (en) | 2010-06-14 | 2014-01-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Rendering processor |
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