JP3808203B2 - Casting film forming method and apparatus - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチックフィルムの製造方法の１種である押出し成形のＴダイ法による流延製膜方法及び設備に関する。詳しくは、Ｔダイ法において、ダイから押出される樹脂溶液（本明細書において、カーテンという。）の、泡巻き込みを防止し、さらに厚みムラを防止する流延製膜方法及び設備に関する。
【０００２】
【従来の技術】
プラスチックは、その弾性、塑性、伸縮性、強度、絶縁性等の特性や成形加工のし易さから、優れた材料として多方面に広く応用されている。特にフィルム状としたものは、種々の厚みにより、積層体、コンデンサ、線材被覆剤等に使用され、電気電子機器部品の用途に応用されている。
【０００３】
また、ポリイミドは、プラスチック材料のなかでも、耐熱性、絶縁性、耐溶剤性、及び耐低温性等の優れた特性を備えており、電気及び電子部品材料として用いられ、特に、フレキシブル配線板、ＴＡＢ用キャリアテープのベースフィルム、航空機等の電線被覆剤、磁気記録テープのベース等、超伝導コイルの線材被覆剤等が挙げられる。これら各種用途においては、それぞれの用途に適したポリイミドフィルムが適宜選択されている。
【０００４】
電気・電子部品は、小型化、薄層化に伴い、回路の細線化が進み、使用部材の寸法変化は、細線化した回路構成に対して、断線や短絡などの故障を招来する危惧がある。従って、電気・電子部品に使用される部材は、高い精度での寸法安定性が要求されており、このような部材に用いられるフィルムも高い寸法精度が求められている。
【０００５】
ところで、上記プラスチックフィルムの製造は、例えば、第１図に示すように、押出し機２中で混合、混練され液体状、スラリー状の形態の樹脂は、押出し機２から幅方向に広げられた後、スリットダイ４の狭いスリット状の間隙を通り、ダイリップ６からフィルム状に押出される工程を経る。押出された樹脂組成物が、樹脂膜８となって、引取り機１０上に連続的に載せられるのである。
【０００６】
しかしながら、例えば、熱硬化性ポリイミドフィルムの場合、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸組成物をＴダイによる流延法により、フィルム成形・加熱・乾燥を経て、イミド化を完成してポリイミドフィルムとするが、流延工程において、第３図に示すように、スリットダイ１００から押出された流動性を有する樹脂組成物のカーテン１０２は、ベルト速度が高速になるに従って、進行方向に引っ張られる。カーテン１０２が、進行方向に引っ張られると、カーテン１０２と引取り機のベルト１０４の間の着地角度θが小さくなり、カーテン１０２が、ベルト１０４の表面に着地した際に、周辺の空気を抱き込みやすくなる。
【０００７】
その結果、樹脂膜１０６とベルト１０４との間に、空気が封入されて、樹脂膜１０６の表面に、大小の泡状の突出部分が残留する。この泡の巻き込み現象は、樹脂膜の乾燥工程において、樹脂膜の膜厚が薄くなったり、巻き込まれた空気が熱膨張して樹脂膜を破り欠損部分を作るなど、樹脂膜表面性を著しく損なう原因となる。
【０００８】
そこで、このような泡の巻き込み現象を防止するために、スリットダイから押出される流動性を有する樹脂組成物のカーテンの接地角度を大きくする等、種々の方法が考えられている。たとえば、特開昭６１−１３５７２５号では、空気ジェットをフィルム、シート等の帯状物面（本明細書のカーテンに該当する。）に対して鋭角な下方流として吹き込み、空気圧により、フィルム、シート等の帯状物面を冷却ロール面へ強力に押しつけると共にダイ面への空気流の発生を防止するいわゆるエアーナイフ式を開示する。
【０００９】
また、特開平２−５２７２１号では、ダイのスリットから押出された溶融膜又は溶液膜とロール面との間に細いスリット状の吸引ノズルを用い、適当な風速で吸引することによる減圧効果により、カーテンのアワ巻き込みを防止するいわゆるバキューム式を開示する。
【００１０】
さらに、特開昭６３−２３９４４２号では、写真遮光材料に関し、ビードの上下面に与える気体圧に圧力差を生じさせ、この圧力差を常に一定に維持させることにより、ビードを安定させ塗布ムラの発生を軽減する、いわゆるスライドビード塗布方法による装置を開示する。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記いわゆるエアーナイフ式では、エアーの吹き付けがカーテンの至近距離であり、押し当てたエアの分布が乱れて、カーテンの中央部と端部にあたるエアの量が変化し、空気圧を一定にすることは困難であった。また、微調整も困難であった。さらに、エアーが直接当たるカーテンの一部が、局所的に乾燥して、フィルムの成形性を悪化させる場合がある。
【００１２】
また、いわゆるバキューム式では、装置が大きく、また、ダイとベルト・ドラム等の支持体との間隔は、数ｍｍ〜数十ｍｍと狭いため、調整の際に、接触、落下等の危険があり、ベルト・ドラム等の支持体や、リップを傷つけるおそれがあった。また、微調整も困難であった。
【００１３】
上述の２種の方法は、いずれもカーテンの接地位置が安定せず変動し、フィルムの厚みムラの原因となっていた。
【００１４】
さらに、スライドビート塗布方法による装置は、粘度が高く自己支持性があるものではカーテンを真っ直ぐに落下させることができず、進行方向に引っ張られるという不都合があり、特に粘度の高く自己支持性のある膜状物に場合には、適用することはできない。
【００１５】
そこで、本発明者らは、特に高分子樹脂溶液による樹脂膜の流延時における、泡の巻き込み現象を防止し、厚みムラを改善するため、鋭意研究を重ねた結果、カーテンの接地角度を大きく安定した角度の保持させ、さらに接地位置の変動を減少させることにより厚みムラの悪化を防止することができる樹脂膜の流延製膜方法、及び設備、特にはポリイミドフィルムの流延製膜方法及び設備に想到した。
【００１６】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の要旨とするところは、ダイ周辺のチャンバーを複数の圧力調整可能な部屋に仕切り、各部屋の静圧を変化させる流延製膜方法であって、前記部屋が、カーテン前室及びカーテン後室と、前記カーテン後室の上方に位置するダイ室とから構成され、前記ダイ室から前記カーテン後室に気体を流入させることを特徴とする流延製膜方法にある。
【００１７】
また、前記カーテン前室とカーテン後室の静圧が、
（カーテン後室の静圧）−（カーテン前室の静圧）＝０〜４．００ｍｍＡ q
であることにある。
【００１８】
また、前記カーテン前室とカーテン後室の静圧が、
（カーテン後室の静圧）−（カーテン前室の静圧）＝０．０５〜１．００ｍｍＡ q であることにある。
【００１９】
また、本発明の要旨とするところは、ダイ周辺のチャンバーが、カーテン前室及びカーテン後室と、前記カーテン後室の上方に位置するダイ室とに仕切られており、各部屋が気圧調整手段を備え、前記ダイ室から前記カーテン後室に気体を流入させるための開口部が前記ダイ室と前記カーテン後室を仕切る隔壁に設けられていることを特徴とする流延製膜設備にある。
【００２０】
また、前記カーテン前室と、カーテン後室の静圧が、
（カーテン後室の静圧）−（カーテン前室の静圧）＝０〜４．００ｍｍＡ q
であることにある。
【００２１】
また、前記カーテン前室と、カーテン後室の静圧が、
（カーテン後室の静圧）−（カーテン前室の静圧）＝０．０５〜１．００ｍｍＡ q
であることにある。
【００２２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る樹脂膜の流延製膜方法について、実施の形態の１例を説明する。
【００２３】
また、本発明の用語、「カーテン」とは、流動性を有する樹脂組成物が、スリットダイから押出され、ベルトに接地するまでのエアギャップの間隙に存在するカーテン状の形状を有するものをいう。
【００２４】
また、本発明の用語、「着地角度」とは、ベルトに対するカーテンの入射角をいう。
【００２５】
本発明に係る樹脂膜の流延製膜方法は、基本的には、あらゆる樹脂の樹脂膜に適用することができる。例えば、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム等に適用することができる。特に、その特性より電気・電子機器に有用であり、高い精度を要求されるポリイミドフィルムに、好ましく適応される。
【００２６】
本願発明に係る流延製膜方法は、ダイ周辺を囲んだチャンバーとし、仕切り開口部を通じ、ダイ室からカーテン後室に部屋内の気体を流通させて静圧を調整しうる構造をとることにより、カーテンの前後の静圧を調整し、カーテンを最適の角度に安定的に接地させ得る。
【００２７】
以下、本発明にかかる流延製膜方法及び設備の実施の形態の１例を示しながら、具体的に説明する。図４で示すように、ダイを含むチャンバ３０は、ダイ室３２、カーテン前室３４、カーテン後室３６に分けられている。カーテン前室３４は、隔壁３８により、ダイ室３２と隔てられ、カーテン後室３６は、ダイ室３２と、開口部４０のある隔壁４２により、分けられている。また、ダイ室３２は、通常、系外から気体の流入手段４４により、気体を吹き付ける等により、防塵防湿を行なっている。カーテン後室３６は、圧力調整手段４６により、ダイ室３２より、低く保持されている。このため、ダイ室３２に流入した気体は、流入の圧力及びダイ室３２とカーテン後室３６の静圧の圧力差により、開口部４０から、カーテン後室３６に流入する。
【００２８】
カーテン前室３４とカーテン後室３６の静圧は、
（カーテン後室の静圧）−（カーテン前室の静圧）＝０〜４．００ｍｍＡｑ、
特には、
（カーテン後室の静圧）−（カーテン前室の静圧）＝０．０５〜１．００ｍｍＡｑの範囲に保持されることが好ましい。従って、ダイから、リップを通じてドラムやベルト等の支持体に流延されて膜状となったカーテンは、カーテン前室３４と、カーテン後室３６との静圧差、及び、カーテン前室３４の圧力調整手段による、気体吸引力と、カーテン後室３６へのダイ室３２からの気体流入により、接地角度を、図２のθのように高く保持することが可能となる。
【００２９】
また、圧力調整手段４４，４６，４８は、図に表されていないが、圧力検知装置が設けられており、ダイ室３２、カーテン前室３４、カーテン後室３６のそれぞれの静圧を感知し、静圧差を一定の範囲内に調整するよう、制御装置を介して圧力調整手段と連動するようにしてもよい。
【００３０】
本発明にかかる流延製膜方法を用いると、樹脂組成物の着地角度を図２に示すように大きく安定して保持することができ、従来の方法のような気体の吹き付けや吸引等がないため、従来法による装置がある場合に発生する、装置付近のエアの乱れやカーテンの乾燥等の厚みムラ・泡の巻き込み等の原因がない。従って、圧力の値を決めることによりカーテン前後の調整を正確に行なうことが可能であり、接地角度、接地点が変動しないため厚みムラ・泡の巻き込みをおこさず、加工性が高く安定した流延塗布によるフィルム成形をすることができる。
【００３１】
以上、本発明に係る流延製膜方法及びその装置について説明したが、本発明は上記の例のみに限定されるものではなく、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき、種々なる改良、変更、修正を加えた態様で実施しうるものである。
【００３２】
【実施例】
以下に、本発明にかかる方法及びその設備による実施の１例として、以下に示す。各室の静圧を測定し、その状態でキャストし、フィルムを形成した。フィルムの泡の巻き込みの状態及び、カーテンの状態、着地点を観察した。
【００３３】
また、各部屋の静圧は、０．０１ｍｍＡｑまで測定可能な微差圧計により測定した。また、ＭＤ方向の厚みムラは、フィルムの中心部のＭＤ５ｍを連続厚み計にて測定し、
ＭＤ厚みムラ＝最大厚み−最小厚み
により、求めた。
【００３４】
また、ダイまわりのチャンバーを仕切った部屋を、ダイ室をＣ室、カーテン前室をＢ室、カーテン後室をＡ室とする。
【００３５】
（実施例１）
Ｃ室を給気ブロワでゆっくり空気を送り込み続けることで、＋０．２０ｍｍＡｑを維持した。その結果、Ａ室は−１．７５ｍｍＡｑ、Ｂ室は−１．８０ｍｍＡｑとなり、Ａ室−Ｂ室＝＋０．０５ｍｍＡｑであった。この時のキャストの状態を見たところ、フィルムの泡の巻き込みは全く見られなかった。また、ＭＤ方向の厚みムラは１．５５μｍであった。
【００３６】
（実施例２）
ダイまわりの部屋をＡ、Ｂ、Ｃ室とする。Ｃ室を給気ブロワでゆっくり空気を送り込み続けることで、＋１．００ｍｍＡｑを維持した。その結果、Ａ室は＋０．３５ｍｍＡｑ、Ｂ室は−０．５５ｍｍＡｑとなり、Ａ室−Ｂ室＝＋０．９０ｍｍＡｑであった。この時のキャストの状態を見たところ、フィルムの泡の巻き込みは全く見られなかった。また、ＭＤ方向の厚みムラは１．４５μｍであった。
【００３７】
（比較例１）
ダイまわりの部屋をＡ、Ｂ、Ｃ室とする。Ｃ室を給気ブロワでゆっくり空気を送り込み続けることで、＋５．００ｍｍＡｑを維持した。その結果、Ａ室は＋３．９０ｍｍＡｑ、Ｂ室は−０．２５ｍｍＡｑとなり、Ａ室−Ｂ室＝＋４．１５ｍｍＡｑであった。この時のキャストの状態を見たところ、フィルムの泡の巻き込みは全く見られなかったが、カーテンの着地点は行ったり来たりを繰り返していた。また、ＭＤ方向の厚みムラを測定したところ、２．７０μｍであった。
【００３８】
（比較例２）
ダイまわりの部屋をＡ、Ｂ、Ｃ室とする。Ｃ室を給気ブロワでゆっくり空気を送り込み続ける、逆にＣ室では排気ブロワでゆっくりと排気を続けた。その結果、Ａ室は−０．０５ｍｍＡｑ、Ｂ室は＋０．３０ｍｍＡｑ、Ｃ室は−２．２０ｍｍＡｑとなり、Ａ室−Ｂ室＝−０．３５ｍｍＡｑであった。この時のキャストの状態を見たところ、カーテンは不規則に膨らんでおり、フィルムには全面に渡って直径約１ｃｍの泡の巻き込みが見られた。また、ＭＤ方向の厚みムラを測定したところ、３．６０μｍであった。
【００３９】
実施例１〜２、比較例１〜２より、本発明の流延製膜方法及びその設備によって、Ａ室、Ｂ室内の静圧の差を、一定の範囲に調整することにより、泡の巻き込みなく製膜し、またＭＤ方向の厚みムラも防止することができることがわかる。
【００４０】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかる流延製膜方法及びその設備は、カーテンの接地角度を大きく安定した角度を保持させ、接地位置の変動を減少させることにより、泡の巻き込み、厚みムラの悪化を防止することができる。また、装置の設置や局所的な調整が不要であるため、時間コストが良好に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 従来のプラスチックフィルムの製造装置を示す概念図である。
【図２】 本発明にかかる流延製膜方法により、ダイリップから押出されたカーテンの状態を示す説明図である。
【図３】 従来のダイリップから押出されたカーテンの状態を示す説明図である。
【図４】 本発明にかかる流延製膜設備の１例を示した断面側面説明図である。
【符号の説明】
２；押し出し機
４；スリットダイ
６，２０，１００；ダイリップ
８，２６，１０６；樹脂膜
１０，２４，１０４；コンベアベルト
２２，１０２；カーテン
３０；ダイを含むチャンバ
３２；ダイ室
３４；カーテン前室
３６；カーテン後室
３８，４２；隔壁
４０；開口部
４４；気体の流入手段
４６，４８；圧力調整手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a casting film forming method and equipment by an extrusion T-die method, which is a kind of plastic film manufacturing method. More specifically, the present invention relates to a casting film forming method and equipment for preventing bubble entrainment and thickness unevenness of a resin solution (referred to as a curtain in the present specification) extruded from a die in a T-die method.
[0002]
[Prior art]
Plastics are widely applied in various fields as excellent materials because of their properties such as elasticity, plasticity, stretchability, strength, insulation, and ease of molding. In particular, those in the form of films are used for laminates, capacitors, wire coating agents, and the like due to various thicknesses, and are applied to applications of electrical and electronic equipment parts.
[0003]
In addition, polyimide has excellent characteristics such as heat resistance, insulation, solvent resistance, and low temperature resistance among plastic materials, and is used as an electrical and electronic component material. Examples thereof include base films for TAB carrier tapes, wire coatings for aircraft and the like, bases for magnetic recording tapes, and wire coatings for superconducting coils. In these various uses, a polyimide film suitable for each use is appropriately selected.
[0004]
As electrical and electronic parts become smaller and thinner, circuits are becoming thinner, and dimensional changes in the components used may lead to failures such as disconnection and short circuits in the thinned circuit configuration. . Therefore, members used for electric / electronic parts are required to have high dimensional stability, and films used for such members are also required to have high dimensional accuracy.
[0005]
By the way, for example, as shown in FIG. 1, the plastic film is produced by mixing and kneading the resin in the extruder 2 so that the liquid or slurry-like resin is spread from the extruder 2 in the width direction. The film passes through a narrow slit-shaped gap of the slit die 4 and is extruded from the die lip 6 into a film. The extruded resin composition becomes the resin film 8 and is continuously placed on the take-up machine 10.
[0006]
However, for example, in the case of a thermosetting polyimide film, a polyimide acid composition, which is a precursor of polyimide, is subjected to film forming, heating, and drying by a casting method using a T-die to complete imidization to obtain a polyimide film. However, in the casting step, as shown in FIG. 3, the curtain 102 of the resin composition having fluidity extruded from the slit die 100 is pulled in the traveling direction as the belt speed increases. When the curtain 102 is pulled in the direction of travel, the landing angle θ between the curtain 102 and the belt 104 of the take-up machine decreases, and when the curtain 102 lands on the surface of the belt 104, the surrounding air is embraced. It becomes easy.
[0007]
As a result, air is sealed between the resin film 106 and the belt 104, and large and small foam-like protruding portions remain on the surface of the resin film 106. This bubble entrainment phenomenon significantly impairs the surface of the resin film, for example, the resin film is thinned during the resin film drying process, or the entrained air is thermally expanded to break the resin film and create a defective portion. Cause.
[0008]
Therefore, in order to prevent such a bubble entrainment phenomenon, various methods such as increasing the ground contact angle of the fluid resin composition extruded from the slit die are considered. For example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 61-135725, an air jet is blown as an acute downward flow with respect to a band-like surface of a film, sheet, or the like (corresponding to a curtain in the present specification), and the film, sheet, etc. A so-called air knife type that strongly presses the belt-like object surface of the sheet on the surface of the cooling roll and prevents the air flow from being generated on the die surface is disclosed.
[0009]
Further, in JP-A-2-52721, a thin slit-like suction nozzle is used between the molten film or solution film extruded from the slit of the die and the roll surface, and due to the pressure reducing effect by suction at an appropriate wind speed, Disclosed is a so-called vacuum type that prevents curtain entrainment.
[0010]
Further, in JP-A-63-239442, regarding a photographic light-shielding material, a pressure difference is generated in the gas pressure applied to the upper and lower surfaces of the bead, and the pressure difference is always kept constant, thereby stabilizing the bead and preventing uneven coating. An apparatus by a so-called slide bead coating method that reduces the occurrence is disclosed.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the so-called air knife type, the air is blown at a close distance of the curtain, the distribution of the pressed air is disturbed, the amount of air hitting the center and end of the curtain is changed, and the air pressure is made constant. It was difficult. Also, fine adjustment was difficult. Furthermore, a part of the curtain that is directly exposed to air may be locally dried to deteriorate the formability of the film.
[0012]
In addition, the so-called vacuum type has a large device, and the distance between the die and the support body such as a belt / drum is as narrow as several mm to several tens of mm. Further, there is a risk of damaging a support such as a belt and a drum or a lip. Also, fine adjustment was difficult.
[0013]
In both of the above-mentioned two methods, the ground contact position of the curtain is unstable and fluctuates, causing uneven thickness of the film.
[0014]
Furthermore, the apparatus using the slide beat coating method has a disadvantage that the curtain cannot be dropped straight if it has a high viscosity and is self-supporting, and is pulled in the direction of travel. In the case of a film-like material, it cannot be applied.
[0015]
Therefore, the present inventors have conducted extensive research to prevent the bubble entrainment phenomenon and improve the thickness unevenness especially when casting the resin film with the polymer resin solution. As a result, the ground contact angle of the curtain is greatly stabilized. The film forming method and equipment for casting a resin film, and particularly the casting film forming method and equipment for a polyimide film, which can prevent the deterioration of thickness unevenness by maintaining the angle and further reducing the fluctuation of the ground contact position I came up with it.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
That is, the gist of the present invention is a casting film forming method in which a chamber around a die is divided into a plurality of pressure-adjustable rooms, and the static pressure of each room is changed. And a curtain rear chamber, and a die chamber positioned above the curtain rear chamber, wherein a gas is allowed to flow from the die chamber into the curtain rear chamber .
[0017]
Moreover, the static pressure of the curtain front chamber and the curtain rear chamber is
(Static pressure in the curtain rear chamber) − (Static pressure in the curtain front chamber) = 0 to 4.00 mmA q
It is to be .
[0018]
Moreover, the static pressure of the curtain front chamber and the curtain rear chamber is
(Static pressure of the curtain rear chamber) - lies in a = 0.05~1.00mmA q (static pressure of the curtain front chamber).
[0019]
Further, the gist of the present invention is that a chamber around the die is divided into a curtain front chamber and a curtain rear chamber, and a die chamber located above the curtain rear chamber, and each chamber is provided with an atmospheric pressure adjusting means. And an opening for allowing gas to flow from the die chamber into the curtain rear chamber is provided in a partition wall separating the die chamber and the curtain rear chamber .
[0020]
Moreover, the static pressure of the curtain front chamber and the curtain rear chamber is
(Static pressure in the curtain rear chamber) − (Static pressure in the curtain front chamber) = 0 to 4.00 mmA q
It is to be .
[0021]
Moreover, the static pressure of the curtain front chamber and the curtain rear chamber is
(Static pressure in the curtain rear chamber) − (Static pressure in the curtain front chamber) = 0.05 to 1.00 mmA q
It is to be .
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an example of an embodiment of the method for casting a resin film according to the present invention will be described.
[0023]
In addition, the term “curtain” in the present invention means that a resin composition having fluidity is extruded from a slit die and has a curtain-like shape that exists in the gap of the air gap until it contacts the belt. .
[0024]
The term “landing angle” in the present invention refers to the incident angle of the curtain with respect to the belt.
[0025]
The method for casting a resin film according to the present invention can be basically applied to resin films of any resin. For example, it can be applied to a polyester film, a polyamide film and the like. In particular, it is useful for electrical and electronic equipment due to its characteristics, and is preferably applied to a polyimide film that requires high accuracy.
[0026]
Casting casting method according to the present invention, the enclosed chamber surrounding the die, through the partition opening, by taking a structure which can adjust the static pressure by flowing a gas in the room from the die chamber to the curtain rear chamber By adjusting the static pressure before and after the curtain, the curtain can be stably grounded at the optimum angle.
[0027]
Hereinafter, it demonstrates concretely, showing one example of embodiment of the casting film forming method and installation concerning this invention. As shown in FIG. 4, the chamber 30 including the die is divided into a die chamber 32, a curtain front chamber 34, and a curtain rear chamber 36. The curtain front chamber 34 is separated from the die chamber 32 by a partition wall 38, and the curtain rear chamber 36 is divided by a die chamber 32 and a partition wall 42 having an opening 40. Further, the die chamber 32 is usually dust-proof and moisture-proof by blowing gas from outside the system by the gas inflow means 44. The curtain rear chamber 36 is held lower than the die chamber 32 by the pressure adjusting means 46. For this reason, the gas flowing into the die chamber 32 flows into the curtain rear chamber 36 from the opening 40 due to the pressure difference between the inflow and the static pressure between the die chamber 32 and the curtain rear chamber 36.
[0028]
The static pressure in the curtain front chamber 34 and the curtain rear chamber 36 is
(Static pressure in the curtain rear chamber) − (Static pressure in the curtain front chamber) = 0 to 4.00 mmAq,
in particular,
(Static pressure in the curtain rear chamber) − (Static pressure in the curtain front chamber) = 0.05 to 1.00 mmAq is preferably maintained. Therefore, the curtain that is cast from the die through the lip to a support such as a drum or a belt to form a film has a static pressure difference between the curtain front chamber 34 and the curtain rear chamber 36 and the pressure in the curtain front chamber 34. Due to the gas suction force by the adjusting means and the gas inflow from the die chamber 32 to the curtain rear chamber 36 , the contact angle can be kept high as θ in FIG.
[0029]
The pressure adjusting means 44, 46, and 48 are not shown in the drawing, but are provided with a pressure detection device that senses the static pressure of the die chamber 32, the curtain front chamber 34, and the curtain rear chamber 36, respectively. Further, it may be linked with the pressure adjusting means via the control device so as to adjust the static pressure difference within a certain range.
[0030]
When the casting film forming method according to the present invention is used, the landing angle of the resin composition can be kept large and stable as shown in FIG. 2, and there is no gas blowing or suction as in the conventional method. For this reason, there is no cause of turbulence of the air near the apparatus, thickness unevenness such as drying of the curtain, entrainment of bubbles, etc., which occurs when there is an apparatus according to the conventional method. Therefore, it is possible to accurately adjust the front and back of the curtain by determining the pressure value. Since the grounding angle and grounding point do not change, thickness unevenness and bubble entrapment do not occur, and workability is high and stable casting. Film formation by application can be performed.
[0031]
The casting film forming method and apparatus according to the present invention have been described above. However, the present invention is not limited to the above-described examples, and the present invention is within the scope of the gist of the present invention. Based on the above, it can be implemented in a mode with various improvements, changes and modifications.
[0032]
【Example】
Below, it shows as an example of implementation by the method concerning this invention, and its installation. The static pressure in each chamber was measured and cast in that state to form a film. The state of the film bubble entrainment, the state of the curtain, and the landing point were observed.
[0033]
Moreover, the static pressure of each room was measured with the micro differential pressure gauge which can be measured to 0.01 mmAq. Moreover, the thickness unevenness of MD direction measures MD5m of the center part of a film with a continuous thickness meter,
MD thickness non-uniformity = maximum thickness−minimum thickness.
[0034]
In addition, a room in which the chamber around the die is partitioned is referred to as a C room, a curtain front room as a B room, and a curtain rear room as a A room.
[0035]
Example 1
+0.20 mmAq was maintained by continuing to slowly feed air into the C chamber with an air supply blower. As a result, the A chamber was −1.75 mmAq, the B chamber was −1.80 mmAq, and A chamber−B chamber = + 0.05 mmAq. When the state of the cast at this time was observed, no entrainment of bubbles in the film was observed. Further, the thickness unevenness in the MD direction was 1.55 μm.
[0036]
(Example 2)
The rooms around the die are designated as A, B, and C rooms. +1.00 mmAq was maintained by continuing to slowly feed air into the C chamber with an air supply blower. As a result, the A chamber was +0.35 mmAq, the B chamber was −0.55 mmAq, and the A chamber−B chamber = + 0.90 mmAq. When the state of the cast at this time was observed, no entrainment of bubbles in the film was observed. The thickness unevenness in the MD direction was 1.45 μm.
[0037]
(Comparative Example 1)
The rooms around the die are designated as A, B, and C rooms. +5.00 mmAq was maintained by continuing to feed air slowly into the C chamber with an air supply blower. As a result, the A chamber was +3.90 mmAq, the B chamber was −0.25 mmAq, and the A chamber−B chamber = + 4.15 mmAq. When we looked at the state of the cast at this time, we did not see any bubbles in the film, but the landing point of the curtain went back and forth. Moreover, when the thickness nonuniformity of MD direction was measured, it was 2.70 micrometers.
[0038]
(Comparative Example 2)
The rooms around the die are designated as A, B, and C rooms. Air was slowly fed into the C chamber with the air supply blower, and conversely, the air was slowly exhausted with the exhaust blower in the C chamber. As a result, the A chamber was −0.05 mmAq, the B chamber was +0.30 mmAq, the C chamber was −2.20 mmAq, and the A chamber−B chamber = −0.35 mmAq. When the cast state at this time was observed, the curtain was irregularly swelled, and bubbles of about 1 cm in diameter were entrained over the entire surface. Moreover, when the thickness nonuniformity of MD direction was measured, it was 3.60 micrometers.
[0039]
From Examples 1-2 and Comparative Examples 1-2, the entrainment of bubbles by adjusting the difference in static pressure in the A and B chambers to a certain range by the casting film forming method and its equipment of the present invention. It can be seen that the film can be formed without any thickness unevenness in the MD direction.
[0040]
【The invention's effect】
As described above, the casting film forming method and its equipment according to the present invention maintain a large and stable angle of contact with the curtain and reduce fluctuations in the contact position, thereby entraining bubbles and exacerbating thickness unevenness. Can be prevented. Moreover, since installation of an apparatus and local adjustment are unnecessary, time cost can be manufactured favorably.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conceptual diagram showing a conventional plastic film manufacturing apparatus.
FIG. 2 is an explanatory view showing a state of a curtain extruded from a die lip by the casting film forming method according to the present invention.
FIG. 3 is an explanatory view showing a state of a curtain extruded from a conventional die lip.
FIG. 4 is a cross-sectional side view showing an example of a casting film-forming facility according to the present invention.
[Explanation of symbols]
2; Extruder 4; Slit die 6, 20, 100; Die lip 8, 26, 106; Resin film 10, 24, 104; Conveyor belt 22, 102; Curtain 30; Chamber containing die 32; Die chamber 34; Chamber 36; Rear curtain chamber 38, 42; Partition 40; Opening 44; Gas inflow means 46, 48; Pressure adjusting means

Claims (6)

ダイ周辺のチャンバーを複数の圧力調整可能な部屋に仕切り、各部屋の静圧を変化させる流延製膜方法であって、前記部屋が、カーテン前室及びカーテン後室と、前記カーテン後室の上方に位置するダイ室とから構成され、前記ダイ室から前記カーテン後室に気体を流入させることを特徴とする流延製膜方法。A casting film forming method for partitioning a chamber around a die into a plurality of pressure-adjustable rooms and changing a static pressure of each room , wherein the room includes a curtain front chamber, a curtain rear chamber, and a curtain rear chamber. A casting film forming method, comprising: a die chamber positioned above, wherein a gas is allowed to flow from the die chamber into the curtain rear chamber . 前記カーテン前室とカーテン後室の静圧が、
（カーテン後室の静圧）−（カーテン前室の静圧）＝０〜４．００ｍｍＡq
であることを特徴とする請求項１に記載する流延製膜方法。The static pressure in the curtain front chamber and the curtain rear chamber is
(Static pressure in the curtain rear chamber)-(Static pressure in the curtain front chamber) = 0 to 4.00 mmAq
The casting film forming method according to claim 1, wherein: 前記カーテン前室とカーテン後室の静圧が、
（カーテン後室の静圧）−（カーテン前室の静圧）＝０．０５〜１．００ｍｍＡq
であることを特徴とする請求項１に記載する流延製膜方法。The static pressure in the curtain front chamber and the curtain rear chamber is
(Static pressure in the curtain rear chamber)-(Static pressure in the curtain front chamber) = 0.05 to 1.00 mmAq
The casting film forming method according to claim 1, wherein: ダイ周辺のチャンバーが、カーテン前室及びカーテン後室と、前記カーテン後室の上方に位置するダイ室とに仕切られており、各部屋が気圧調整手段を備え、前記ダイ室から前記カーテン後室に気体を流入させるための開口部が前記ダイ室と前記カーテン後室を仕切る隔壁に設けられていることを特徴とする流延製膜設備。A chamber around the die is partitioned into a curtain front chamber and a curtain rear chamber, and a die chamber located above the curtain rear chamber, and each room includes an air pressure adjusting means, and the curtain rear chamber is provided from the die chamber. A casting film-forming facility, wherein an opening for allowing a gas to flow into the partition wall is provided in a partition wall separating the die chamber and the curtain rear chamber . 前記カーテン前室と、カーテン後室の静圧が、
（カーテン後室の静圧）−（カーテン前室の静圧）＝０〜４．００ｍｍＡq
であることを特徴とする請求項４に記載する流延製膜設備。The static pressure of the curtain front chamber and the curtain rear chamber is
(Static pressure in the curtain rear chamber)-(Static pressure in the curtain front chamber) = 0 to 4.00 mmAq
The casting film-forming facility according to claim 4 , wherein 前記カーテン前室と、カーテン後室の静圧が、
（カーテン後室の静圧）−（カーテン前室の静圧）＝０．０５〜１．００ｍｍＡq
であることを特徴とする請求項４に記載する流延製膜設備。The static pressure of the curtain front chamber and the curtain rear chamber is
(Static pressure in the curtain rear chamber)-(Static pressure in the curtain front chamber) = 0.05 to 1.00 mmAq
The casting film-forming facility according to claim 4 , wherein

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