JP3806008B2 - 観賞魚水槽用酸素補給器および携帯用酸素補給器 - Google Patents

観賞魚水槽用酸素補給器および携帯用酸素補給器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、観賞魚用水槽、活魚用生け簀等の水中に、酸素等の気体を供給するための酸素補給器。および活魚、釣り用活餌等の、持ち運び、並びに移送等に用いられる、携帯用酸素補給器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、観賞魚用水槽、活魚用生け簀等の水中に酸素を供給する方法としては、エアポンプ、酸素ボンベ、酸素発生剤等が主に使用されており、それらの中でもエアポンプに於いては、取り扱いが容易であることからも、一般に広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エアポンプに於いてはその殆どが、駆動源として電力を使用しており、その使用は、昼夜を問わず連続的に行われるため、省エネルギーの観点からも、一考を要するものである。また、停電時には、酸素供給機能を停止することが一般的であり、不慮の事態も想定される。さらに、エアポンプの殆どが電磁石、またはモータによってプレートを振幅運動させ、エアを送る構造となっているため動作音が発生し、夜間、静寂の中にあっては耳に逆らうものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の観賞魚水槽用酸素補給器は、気体透過部と気体貯蔵部とから構成されており、その構成は嵌合部を設けて一体化されていてもよく、送気管(チューブ)等を用いて分離されていてもよいが、気体透過部に気体透過材として、高分子樹脂フィルムにクレーズを生成してなる通気性フィルムを用いて、加圧状態で気体貯蔵部に充填された気体の透過量を制御することを特徴とするものである。酸素補給器の気体貯蔵部に充満された圧縮空気は、フィルムに生成されたクレーズを構成するボイド(微細な連通孔)により気体の透過量を制限され、気泡が水中に停滞しやすい微細な気泡(50μm程度)の状態で水中に噴出し、空気中の20%を占める酸素、0.2%の二酸化炭素等の気体養分が、効率よく水中へ混入或いは融合される。また、透過量を制限されて気体の噴出量が抑制されることで、長時間に亘り継続して酸素補給を行うことが可能となり、気体貯蔵部への圧縮空気の充填は間断なく行うことを必要とせず、必要に応じて単発的に行われる。
【0005】
気体貯蔵部へ圧縮空気を充填する方法としては、エアポンプ、空気入れ等を用いて強制的に空気等の気体を注入することにより気体貯蔵部に圧縮空気を発生させる方法。空気圧縮機(エアコンプレッサー)等を用いて発生させた圧縮空気を瞬時に充填する方法。市販の圧縮ボンベを用いて気体貯蔵部へ圧縮酸素等を送気する方法等が挙げられる。また、必要に応じて、圧力センサ、タイマー等で起動された空気圧縮機(エアコンプレッサー)を用いて、単発的に、瞬時に充填を行なうことで、安定した圧縮空気の貯蔵が行われる。この場合、充填する空気の圧縮比を調節することにより、気体の透過量、及び透過状態を特定することができる。
【0007】
請求項2に記載の、酸素補給器の気体貯蔵部にエアポンプ、空気入れ等の機構を外設させて酸素補給器と一体化させることにより酸素補給器に携帯性を持たせたことを特徴とする、請求項1に記載の観賞魚水槽用酸素補給器は、酸素補給器の気体貯蔵部にエアポンプ、空気入れ等の機構を外設させて酸素補給器との一体化を図ることにより請求項1に記載の観賞魚水槽用酸素補給器に携帯性をもたせたものである。主として気体貯蔵部へ圧縮酸素等の送気は外設されて酸素補給器と一体化されているエアポンプ、空気入れ等を用いて必要に応じてなされるが、空気圧縮機(エアコンプレッサー)等を用いて発生させた圧縮空気を瞬時に充填する方法。市販の圧縮ボンベを用いて気体貯蔵部へ圧縮酸素等を送気する方法等も状況に応じて活用される。この場合、圧縮空気を充満した後に、気体貯蔵部に設けられた気体注入口より送気用チューブを抜去して独立の形態をなすことにより、これらの方法が酸素補給器の携帯性を損なうことはない。使用の形態としては、気体透過部を、活魚搬送用水槽、釣り用活餌容器等の水中に配置し、エアポンプ等を用いて気体貯蔵部に圧縮空気を発生させて水中へ酸素を補給する。圧縮空気の補充は減少に応じて適宜行われる。
【0008】
【実施例】
以下、実施の形態を示し、さらに詳しくこの発明について説明する。もちろんこの発明は以下の実施の形態によって限定されるものではない。この発明に於いて、高分子樹脂フィルムにクレーズを生成してなる通気性フィルム(以下、クレーズ生成通気性フィルムと記載する。)を、気体透過部に気体透過材として用いたことを特徴とする観賞魚水槽用酸素補給器は、図1に示されるように、空気圧縮機(エアコンプレッサー)2により圧縮された空気を、送気用チューブ4を通して、観賞魚用水槽6の水中に設置された酸素補給器8の気体貯蔵部に、瞬時に充満させるとともに、酸素補給器の気体透過部より徐々に微細な気泡を噴出して、水槽内の酸素補給を行なうものである。
【0009】
さらに詳しくは、使用形態の1実施例として図2に示されるように、酸素補給器8の側面には、空気圧縮機(エアコンプレッサー)により圧縮された空気を、送気用チューブを通して、瞬時に充満させるための、気体注入口12が設けられ、酸素補給器8の上方には、気体透過部に気体透過材として用いられる、クレーズ生成通気性フィルムが装着される為の開口部14が設けられている。開口部14と固定枠18には勘合部10が設けられ、周縁を硬化加工または、プラスチック、ゴム等で形態を保持されたクレーズ生成通気性フィルム16が、パッキング20と共に装着される。
【0010】
酸素補給器の気体透過部に、クレーズ生成通気性フィルムを、気体透過材として装着することにより、酸素補給器の気体貯蔵部に充満された圧縮空気は、用いる樹脂の種類により異なるが、酸素及び窒素ガスのガス透過度で一般に0.3〜100,000×10 cm /m ・24hr・atmの範囲内で、クレーズ生成通気性フィルムを通して微細な気泡(50μm程度)の状態で徐々に噴出され、水中への酸素補給が効率よく行われる。
【0011】
上記のように本発明の酸素補給器は、クレーズ生成通気性フィルムを気体透過材として用いることで長時間に亘り酸素補給を行うことを第1の特徴としており、酸素補給器の気体貯蔵部に圧縮空気を充満させることが、特に必要である。従って空気圧縮機(エアコンプレッサー)を用いて圧縮空気を発生させているが、圧縮空気を発生させることのできる、エアポンプ、空気入れ等を用いてもよい。
【0012】
気体注入口は、使用用途に応じて多種類が、一般に市販されているものであり特に限定されるものではない。材質としては、プラスチック、ウレタン樹脂等のように魚にやさしいものがよく、逆止弁等を用いて圧縮空気の逆流を防止できるものでなければならない。
【0013】
気体透過部に気体透過材として装着されるクレーズ生成通気性フィルムは、高分子樹脂フィルムにクレーズ領域を生成することにより、微加圧の状態でエア等の気体は通すが、水等の液体や、ゲル状の溶液を通さない特徴を持ちえたものである。
【0014】
高分子樹脂フィルムの素材として用いられる高分子樹脂としては、フィルム或いはシートの成形が可能なことから、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、スチレン系樹脂、ポリカーボネート、ハロゲン含有熱可塑性樹脂、ニトリル樹脂等の様な熱可塑性樹脂を挙げることができる。
【0015】
また、ポリオレフィンとしては、α―オレフィンの単独重合体又は他のα―オレフィン及び/又はα―オレフィンを主成分として、他のエチレン性不飽和単量体との共重合体である。ここで共重合体とはブロック、ランダム、グラフト等或いはこれらの複合物でも良い。該エチレン性不飽和単量体としては、例えば、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、マレイン酸等の不飽和カルボン酸又は無水物
等を挙げることができる。
【0016】
有用なポリオレフィンの具体例としては、低密度分岐ポリエチレン、高密度線状ポリエチレン、低密度線状ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、ポリ(1−ブテン)、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)等を挙げることができる。
【0017】
ポリアミドとしては、芳香族又は/及び脂肪族アミド基を有する繰り返しユニットを必須成分として含む縮合生成物である。有用なポリアミドとしては、ナイロン−4、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−4,6、ナイロン−12、非晶性ナイロン等を挙げることができる。中でも、好ましいポリアミドは、ナイロン−6、ナイロン−6,6、非晶性ナイロンである。
【0018】
ポリエステルとしては、例えば、その一つとして、通常の方法に従って、ジカルボン酸又はその低級アルキルエステル、酸ハライド若しくは酸無水物誘導体とグリコール又はニ価フェノールとを縮合させて製造した熱可塑性ポリエステルを挙げることができる。これらポリエステルの中でも飽和ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートを使用することが好適である。
【0019】
スチレン系樹脂としては、ビニル芳香族化合物の重合体であり、該ビニル芳香族化合物の具体例としては、スチレン、α―メチルスチレン、パラメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン等を挙げることができ、スチレン系樹脂は、これらビニル芳香族化合物のホモポリマー及び共重合体である。これらの中でもポリスチレンが好ましく、更に、ゴムグラフトポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体を用いることが好適である。
【0020】
ポリカーボネートは、芳香族ポリカーボネート、脂肪族ポリカーボネート、脂肪族・芳香族ポリカーボネート等を挙げることができる。これらの中でも、2,2−ビス(4−オキシフェニル)アルカン系、ビス(4−オキシフェニル)エーテル系、ビス(4−オキシフェニル)スルフォン、スルフィド又はスルフォキサイド系のビスフェノール類からなる芳香族ポリカーボネートを用いることが好適である。
【0021】
ハロゲン含有熱可塑性樹脂は、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、ビニルフルオライド等の、ホモ重合体及び共重合体を挙げることができる。この他にもビニリデンクロライドから導かれたホモ重合体及び共重合体を挙げることができる。これらの中でも好ましいハロゲン含有熱可塑性樹脂は、ポリ弗化ビニリデンのホモ重合体及びテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレンとの共重合体並びビニリデンクロライドを挙げることができる。
【0022】
ニトリル樹脂としては、α,β−オレフィン系不飽和モノニトリルを50重量%以上含むものである。これらの不飽和モノニトリルの中でも、アクリロニトリル及びメタクリロニトリル及びそれらの混合物を使用することが好ましい。
【0023】
前記、熱可塑性樹脂の中でも、フィルムやシートへの成形性や経済性の観点から、ポリオレフィン、ポリエステル、スチレン系樹脂、ハロゲン含有熱可塑性樹脂、を使用することが好ましい。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いても、複合して組成物として用いても、或いは、別の高分子樹脂をブレンドしたりしても良く、更には二種以上の樹脂を多層化して用いても良い。
【0024】
また、クレーズの形成の容易さから、該熱可塑性樹脂のガラス転移温度が−45℃以上、好ましくは−30℃以上、特に好ましくは−15℃以上の樹脂を使用することが望ましい。組成物として使用するときや多層化して使用するときは、主な構成成分である熱可塑性樹脂のガラス転移温度が上記範囲内にあることが好ましい。これより低いガラス転移温度を示す熱可塑性樹脂の場合は、柔軟過ぎるためにクレーズの効率的な形成が難しい。
【0025】
熱可塑性樹脂を用いて得られる高分子樹脂フィルム又はシートは、その製造方法に於いて特別な制約はなく、各種の成形方法を適用することにより得ることができるが、一般に広く行われているTダイ押出成形法やブローアップを行うインフレーション成形法を適用して得られたものが工業的には有利である。
【0026】
高分子樹脂フィルムの厚みは、一般に0.5〜1,000μm、好ましくは1〜800μm、特に好ましくは2〜500μmのものが使用される。
【0027】
高分子樹脂フィルムは、配向度が、複屈折率で0.5×10−3以上、好ましくは1×10−3以上、特に好ましくは1.5×10−3以上にある分子配向度を有することが、クレーズの生成には有効である。この複屈折率が上記範囲外の分子配向を有するフィルムでは、目的とするクレーズを容易に生成させることが難しい。配向度は、該フィルムの成形時の、樹脂温度、引き取り速度、冷却速度、樹脂の分子量、分子量分布、タクティスティ等の分子構造を、特にTダイ法であればドロー比を、特にインフレーション法であればブローアップ比等を変えることにより制御することができるので、これらを適当に制御して目的とする好ましい範囲の配向度のフィルムを製造することができる。
【0028】
ここで言う複屈折率とは、主屈折率間の差として表現されるもので、例えば、フィルムの成形方向の屈折率(n1)とそれと直角方向の屈折率(n2)の差(n1−n2)であり、分子配向の程度を表現するインデックスの一つである。これら複屈折率は、実際には、偏光顕微鏡とコンペンセーターを用いることにより測定することができ、この値が大きいほど異方性が大きくなり、クレーズが生じ易くなる。
【0029】
本発明に使用される、クレーズ生成通気性フィルムのクレーズは、基本的に、高分子樹脂フィルムの分子配向の方向と略平行に、幅が一般に0.5〜100μm、好ましくは1〜50μmのものである。この縞状クレーズが、フィルムの厚み方向に貫通しているクレーズの数の割合が全クレーズの数に対して10%以上、好ましくは20%以上、特に好ましくは40%以上必要であり、貫通している割合が上記範囲未満であると十分な通気性が得られ難くなる。
【0030】
クレーズを分子配向の方向と略平行の方向に生成するのは、分子鎖の配向の方向と直角の方向に引っ張ることによってクレーズが生成され、分子鎖の配向の方向と直角の方向にクレーズを生成することが難しいからである。ここで言うクレーズとは、高分子樹脂フィルムの表面に現れる表面クレーズと内部に発生する内部クレーズを含むものであって、微細なひび状の模様を有する領域を言う。このクレーズは分子束〈フィブリル〉とミクロボイドから構成されており、この部分で各種ガスの通気性が生じることになる。
【0031】
上記の様なクレーズ生成通気性フィルムは、用いる樹脂の種類により異なるが、一例としてポリ弗化ビニリデンのホモ重合体を用いると、酸素及び窒素ガスのガス透過度で一般に0.3〜100,000×10 cm /m ・24hr・atm。透湿度で一般に10〜100,000×10g/m・24hr。引張強度で一般に50〜500kg/cm 、好ましくは60〜500kg/cm 、特に好ましくは75〜500kg/cm の範囲内のものにすることができる。
【0032】
高分子樹脂フィルムに生成されるクレーズは、一般に0.1〜1,000μm、好ましくは1〜800μmの間隔で形成され、縞状の領域として認識できる程度の量である。
【0033】
本発明に使用のクレーズ生成通気性フィルムは、上記縞状のクレーズを有していることから、通気性、透湿性の機能を持つもので、その機構は、図3に示すように、縞状に生成されたクレーズ22が、フィルムやシートの厚み方向に貫通し、酸素や窒素等の気体24がこのクレーズ帯域を拡散して通過することにより通気性が発現する。
【0034】
クレーズ生成通気性フィルムの通気性の程度は、高分子樹脂フィルム中に生成されたクレーズの幅、クレーズ間の隔たり、クレーズの貫通された数の割合を変えることで調節することができる。具体的には、高分子樹脂フィルムの分子配向の度合いやクレーズを生成させる時の温度、高分子樹脂フィルムの緊張度(緊張状態における張力)、フィルムの折り曲げ角度等を調節することで、容易に通気性をコントロールすることができ、使用目的に応じた通気性フィルムを提供することができる。
【0035】
例えば、クレーズを生成させる時の緊張度を増大させたり、折り曲げ角度を小さくすると、生成するクレーズの間隔は小さくなり、クレーズの貫通された数の割合が増大し、その結果、通気性は増大する。この様なクレーズの幅、クレーズ間の隔たり、貫通されたクレーズの割合を変えることで調節されたクレーズ生成通気性フィルムは、前記酸素及び窒素ガスのガス透過度、透湿度、引張強度等をコントロールすることができる。
【0037】
活魚および釣り用活餌等の、持ち運び、並びに移送等に用いられることを特徴とする、携帯用酸素補給器は、図2に示された筒状の物に限定されることなく、形状は様々ではあるが、全般に気体透過部と気体貯蔵部とから構成されており、その構成は嵌合部を設けて一体化されていてもよく、送気管(チューブ)等を用いて分離されていてもよい。気体貯蔵部の一部に、圧縮空気発生機により圧縮された空気を、瞬時に充満させるための、逆止弁付き気体注入口が設けられ、気体透過部に気体透過材としてクレーズ生成通気性フィルムを用いたものである。圧縮空気を充満した後に、気体貯蔵部に設けられた気体注入口より送気用チューブを抜去して独立の形態をなすことも可能である。使用の際には、気体透過部を活魚移送用水槽、釣り用活餌容器等の水中に配置し予め溶存酸素量を高めておく必要がある。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の酸素補給器は、クレーズ生成通気性フィルムを気体透過部に気体透過材として用いて、気体貯蔵部に充満された圧縮空気の透過量を制限したもので、クレーズを構成するボイド(微細な連通孔)により、気泡が水中に停滞しやすい微細な気泡(50μm程度)の状態で水中へ噴出し、空気中の20%を占める酸素、0.2%の二酸化炭素等の気体養分が、効率よく水中へ混入或いは融合される。また、透過量を制限されて気体の噴出量が抑制されることで、長時間に亘り継続して酸素補給を行うことが可能となり、気体貯蔵部への圧縮空気の充填は間断なく行うことを必要とせず、必要に応じて単発的に行われる。
【0039】
気体貯蔵部への圧縮空気の充填は、手動式ポンプ及び空気圧縮機(エアコンプレッサー)等を用いて微加圧(0.05〜0.3MPa程度)をもって行われる。エアポンプ、空気入れ等を用いることで電源を全く必要とせず、市販の圧縮ボンベを用いて気体貯蔵部へ圧縮酸素等を送気する場合も同様である。圧力センサ、タイマー等で起動された空気圧縮機(エアコンプレッサー)を用いた場合には、圧縮空気の充填が単発的に、瞬時にに行われるため、電力の使用も少なく、圧縮空気発生機の動作音が連続することはない。また停電時に於いては数時間の停電であれば、圧縮空気の充填から酸素補給機能低下までのサイクルが長時間に亘るため、不足の事態にも充分対応できるものである。
【0040】
本発明の活魚および釣り用活餌等の持ち運び、並びに移送等に用いられる携帯用酸素補給器は、エアポンプ、空気入れ等を用いて強制的に空気等の気体を注入して気体貯蔵部に圧縮空気を発生させる方法、或るいは市販の圧縮ボンベを用いて気体貯蔵部へ圧縮酸素等を送気する方法を用いることで、酸素補給器に携帯性を持たせたもので、エアポンプ機構を内設した気体貯蔵部を用いることで、さらに優れた携帯性が発揮される。空気圧縮機(エアコンプレッサー)を用いた場合には予め気体貯蔵部に圧縮空気を瞬時に充填するとともに気体貯蔵部と圧縮空気発生機を切り離して酸素補給器を独立させることで、3〜4時間程度使用可能な携帯用酸素補給器となる。この場合にも、圧縮空気の減少に応じてエアポンプ、空気入れ等を用い圧縮空気を適宜補充することにより、水中への酸素供給は継続して行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 観賞魚用水槽に設置された酸素補給器の概略図
【図2】 酸素補給器の一実施例を示す斜視図
【図3】 通気性フィルムの説明図
【図4】 マット状の酸素補給器
【図5】 エアバッグ状の酸素補給器
【符号の説明】
2 空気圧縮機(エアコンプレッサー)
4 送気用チューブ
6 観賞魚用水槽
8 酸素補給器
10 嵌合部
12 気体注入口
14 開口部
16 クレーズ生成通気性フィルム
18 固定枠
20 パッキング
22 クレーズ
24 気体
26 マット状の酸素補給器
28 エアバッグ状の酸素補給器

Claims (2)

  1. 加圧状態の気体として圧縮空気が充填され気体貯蔵部と、この気体貯蔵部に充填された圧縮空気を放出する気体透過材を備えた気体透過部とを有し、且つ該気体透過材を、高分子樹脂フィルムにクレーズを生成してなる通気性フィルムにて構成して、前記気体貯蔵部に充填された圧縮空気が、前記通気性フィルムによる透過量の制御下において、微細な気泡状態において水槽内の水中に徐々に放出されるようにしたことを特徴とする観賞魚水槽用酸素補給器。
  2. 酸素補給器の気体貯蔵部にエアポンプ、空気入れ等の機構を外設させて酸素補給器と一体化させることにより酸素補給器に携帯性を持たせたことを特徴とする、請求項1記載の観賞魚水槽用酸素補給器。
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