JP3805748B2 - 画像転送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、所望の撮像対象を撮像して得られた動画像データを所定の外部伝送路を通じて転送するための画像転送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば日本国において、移動しながら電話での会話等を行うことができる携帯電話の普及が急速に進んでいる。例えば1996年8月末現在の郵政省による調査では、携帯電話の加入件数は約1444万件、PHS(簡易携帯電話)を併せると約1900万件にも上り、日本国民の7人に1人が移動通信を行っていることになる。そして、これら携帯電話は、会話を目的とするばかりでなく、例えば画像情報や文字情報等のデータを送受信する個人用携帯端末(PDA)として使用する場合も増えつつある。
【0003】
ところで、屋外の動画像を所定のセンターでモニターするといった用途に上記の携帯電話を利用することが望まれている。具体的には、例えば災害や盗難等のセキュリティを目的とした監視システムや携帯用テレビ電話等の各種分野において撮像カメラで撮像された動画像を無線送信するような場合である。このような場合に、既にインフラストラクチュアとして確立された携帯電話のネットークを利用することで、システム全体の低コスト化を図ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、本出願の出願時点では、携帯電話のネットワークにおける信号の転送速度は最高で32Kbpsと限界があり、このため、端末としての携帯電話側に画像圧縮用のグラフィックエンジンを搭載して圧縮された画像データを送信することで、画像のフレーム量を向上する試みが行われている。
【0005】
なお、一般に動画像を圧縮する技術として有名なものとしてはMPEG(Motion Picture Expert Group)がある。これは、刻々と変化する画面(フレーム)の差分を検出し、その差分のみを転送するものであり、不可逆圧縮方式として元の状態への完全な復元はできないが、画像情報では完全な復元を行わなくても人間の認識には捉えられない程度の損失に抑えることができるため、世界的に普及しているものである。
【0006】
ところが、例えばビデオCD等の分野で既に普及しているMPEG1では、転送速度として約1.5Mbpsを必要とし、また、比較的新しい方式であるMPEG2についても、転送速度として数Mbpsから数十Mbpsを必要とするため、現状の携帯電話のネットワークの転送速度では自然な動画像を転送することが不可能である。特に、例えば人が撮像カメラを抱えて撮像する場合には、手ぶれにより画像が微少に変化し続けるのが常であり、このような場合には常に大量のデータを転送する必要があるが、上記したMPEG方式だとスムーズな転送が困難である。
【0007】
また、MPEG方式の場合、フレーム間の相関の検出、特に画像の動きの検出を行う必要があるが、かかる画像圧縮処理を行うための装置は効果であり、多大なコストを要する。
【0008】
そこで、この発明の課題は、例えば携帯電話のネットワークのように転送速度が十分でない伝送路に対してもスムーズな動画像の転送を可能にする画像転送装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、この発明は、所望の撮像対象を撮像して得られた動画像データを所定の外部伝送路を通じて転送するための画像転送装置であって、前記所望の撮像対象を撮像する撮像部と、前記撮像部で撮像した動画像データをフレーム毎に圧縮処理する圧縮処理部と、前記圧縮処理部に接続されて前記外部伝送路との間でデータ通信を行う通信部とを備える。
【0010】
そして、前記圧縮処理部は、撮像した動画像データを所定の静止画像圧縮アルゴリズムに基づいて前記フレーム毎に圧縮する機能と、前記フレーム毎に圧縮された画像圧縮データを前記通信部に順次出力する機能とを有せしめられたものである。
【0011】
また、前記圧縮処理部は、前記動画像データを前記フレーム毎に順次圧縮処理する際に、最初のフレームの前記圧縮画像データの先頭のみにデータ属性及びデータの始点を示すヘッダ情報を付与する機能と、全てのフレームの前記圧縮画像データの後尾に当該圧縮画像データの終点を示すフッダ情報を付与する機能とを有せしめられたものである。
【0012】
また、前記ヘッダ情報は前記最初のフレームの前記圧縮画像データのスケールファクタを含み、前記圧縮処理部は、前記スケールファクタ及び前記フッダ情報のみを暗号化する機能をさらに有せしめられたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
{第1実施形態}
この発明の第1実施形態の画像転送装置は、テレビカメラユニットで撮像して得られた高画質の画像に圧縮操作を加えることで低画質の画像を得て、得られた低画質画像を比較的低速の転送回線を通じて遠隔地のモニタ部に転送するものである。画像を圧縮するためには、例えば、JPEG(Joint Photographic Expert Group)で提唱された「JPEGアルゴリズム」にもとづいた画像圧縮技術が用いられる。
【0014】
JPEGアルゴリズムは本来、カラー静止画像符号化方式の標準化を目指して提唱されたものであるが、テレビカメラユニットが常時送出する動的画像に対しても、いわゆる「フレーム内符号化」技術の一つとして利用することができる。フレーム内符号化は、一画面分の動的画像すなわち一つの静止画フレーム(以下単にフレームという)の中での相関のみを利用し、異なるフレーム間の相関を考慮することなく動的画像の圧縮を行う技術である。
【0015】
フレーム間の相関の検出、特に画像の動きの検出を行うには、コストを要する処理が必要であり、画像圧縮を行うための装置が高価となる。この画像転送システムでは、「フレーム内符号化」技術が用いられるので、装置が簡素であり低廉であるという利点がある。また、フレーム間の相関を利用して符号化された信号を復号化するためのフレームバッファ等の特別な半導体記憶装置を装備する必要がないので、この点でも装置の簡素化、低廉化がもたらされる。
【0016】
図1はこの画像転送装置を含む画像転送システムの全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、この画像転送システムは、撮像対象を撮像してその映像データを携帯電話ネットワーク(外部伝送路)N0に転送する画像転送装置N1と、画像転送装置N1及び携帯電話ネットワークN0を通じて得られた映像データをモニタ表示するモニタ部N2とから構成される。
【0017】
画像転送装置N1は、撮像した動画像データを上述したJPEGアルゴリズムに基づいて画像圧縮方式で1フレームごとに圧縮し、この圧縮された動画像データを、携帯電話N1a(通信部)を通じて携帯電話ネットワークN0の通信局C0に無線通信するものであって、図1の如く、テレビカメラユニット(撮像部)TCから送出されるNTSC信号をNTSCデコーダ1で例えばYUV表示系のディジタルデータに変換し、ここで変換された画像データを所定の同期信号(Sync信号)とともに画像圧縮回路2へ送信して、CPU3からの司令に基づき所定の圧縮動作をリアルタイムに行うようにされている。なお、これらNTSCデコーダ1、画像圧縮回路2、CPU3、フラッシュメモリ4、DMAコントローラ5、DRAM6及びインターフェース7は、テレビカメラユニットTCで撮像した動画像データをフレーム毎に圧縮処理する圧縮処理部9として機能する。すなわち、予めフラッシュメモリ4等の記録媒体に記録されたプログラムソフトウェアに従ってCPU3が動作することにより、圧縮された画像データはDMA(ダイレクトメモリアクセス)コントローラ5によってDRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)6に転送された後、インターフェース(SIO)7を通して変調装置(MODEM)8ひいては携帯電話N1aにデータ出力される。
【0018】
ここで、圧縮処理部9において、フラッシュメモリ4等の記録媒体に記録されたプログラムソフトウェアが実現する各種機能を図2に基づいて展開して説明すると、この画像転送システムが備えるアナログ・デジタル変換部(A/D変換部)11(すなわちNTSCデコーダ1)には、テレビカメラユニットTCから送出されるNTSC信号が常時入力される。NTSC信号は、カラーテレビ信号の伝送形式において標準的な方式であるNTSC方式にもとづくカラーの画像信号であり、輝度信号と12種類の色差信号の13成分を有している。A/D変換部11は、アナログ形式のNTSC信号をデジタル形式の信号へと変換する。
【0019】
デジタル化されたNTSC信号は、色空間変換部12へと送出される。色空間変換部12は、入力されたデジタル形式のNTSC信号を、所定の画素単位ごとに例えばYUV(Y,Cr,Cb)表色系における輝度成分Yの値と2つの色差成分Cr,Cbの値へと変換する。画素は画面を構成する最小単位であり、例えば画面上において直交する2つの走査方向に沿ってマトリクス状に配列している。色空間変換部12は、例えばフラッシュメモリ4などの記憶媒体に変換係数等が記憶されて成る変換テーブル13を参照しつつ変換を実行する。
【0020】
輝度成分Yの値と2つの色差成分Cr,Cbの値は、周波数空間変換部14へと逐次送出される。周波数空間変換部14は、所定の数学的処理を施すことによって、輝度成分Yの値と2つの色差成分Cr,Cbの値を周波数空間における成分である周波数変換係数Sij(i,j=0、1、・・・)へと変換する。JPEGアルゴリズムが用いられる例では、周波数空間変換部14はまず、入力された輝度成分Yの値と2つの色差成分Cr,Cbの値の列を、画面上の直交する2つの走査方向に沿って8×8(=64)画素がマトリックス状に配列してなるブロック毎に分割する。そうして、64個の輝度成分Yの値と2つの色差成分Cr,Cbの値毎に2次元離散コサイン変換が施され、その結果、64個の離散コサイン変換係数(DCT係数)Suv(u,v=0〜7)が出力される。
【0021】
周波数変換係数Sij(i,j=0、1、・・・)は、量子化部15へと逐次送出される。量子化部15では、周波数変換係数に量子化が施される。すなわち、各周波数変換係数Sijの位置を指定する(i,j)毎に(言い替えると空間周波数毎に)、一般に異なるステップ幅(ステップサイズ)をもって量子化される。量子化部15は、例えばROMなどの記憶媒体に各空間周波数毎のステップ幅等が記憶されて成る量子化テーブル16を参照しつつ量子化を実行する。そうして得られた量子化係数Rij(i,j=0、1、・・・)が量子化部15からMODEM8を経て携帯電話N1aへ出力される。
【0022】
JPEGアルゴリズムが用いられる例では、64個のDCT係数Suv(u,v=0〜7)の各係数位置(u,v)に対するステップ幅を規定する64個の係数Quv(u,v=0〜7)が、量子化テーブル16に準備されている。そうして、量子化部15はDCT係数Suvを係数Quvで割るわり算を実行し、かつその商を整数化することによって、量子化係数Ruv(u,v=0〜7)を得る。
【0023】
係数Quvの値を変化させることで画質を調整することができる。係数Quvを小さい値に設定すると量子化係数Ruvの値が高くなり、元の画像と同一ないしそれに近い高画質の画像が得られる。逆に、係数Quvを大きい値に設定すると、量子化係数Ruvの値が低くなるために、情報量は減少するが、画質は劣化する。このように、量子化テーブル16に準備される係数Quvの値を変えることによって、画質と情報量とを自由にコントロールすることができる。
【0024】
このようにして量子化(圧縮)されたJPEG方式の画像データ(量子化係数Rij)は、1フレーム単位のデータとして携帯電話N1a及び携帯電話ネットワークN0を通じて転送されるが、ただしこのまま単独のフレームデータとして転送されるわけではない。すなわち、この実施形態では、刻々と変化する動画像を送信するものであるため、上記のJPEG方式の画像データをデータ情報として連続して転送することになる。
【0025】
この場合、一般に、転送されるデータがJPEGデータである旨、その圧縮率、シーケンシャル方式であるかプログレッシブ方式であるかの別、及びインターリーブ方式であるかノンインターリーブ方式であるかの別、といった様々なデータの属性を正味の画像データ情報(以下、単にデータ情報という)とともに転送する必要がある。このような種々の情報は、通常はヘッダ情報としてデータ情報の先頭部分に付加される。また、データの終点であることを示すフッダ情報も、データ転送には欠かせない。ただし、画像転送装置N1の処理速度に対して携帯電話N1a及び携帯電話ネットワークN0での転送速度が低いため、図3のように、データ情報Ddを順次転送する場合に1枚1枚のフレーム毎に無視できない大きさのヘッダ情報Dhを付与すると、転送データ量が膨大になってしまい、転送回線速度を十分に確保できないことになる。
【0026】
そこで、この実施形態では、次々と送出されるデータ情報Ddの切れ目を示すものとしてはフッダ情報Dfだけで十分であることを考慮して、図4のように、ヘッダ情報Dhの送信を最初のデータ情報Dd(1枚目の画像)の送信時に限定し、以後はデータ情報Ddの後にフッダ情報Dfを付与するのみで後続のデータ情報Ddを順次転送するようにしている。このときのフローチャートを図5に示す。すなわち、図5の如く、転送データの生成が開始されると、まずステップS11〜S13においてヘッダ情報Dh、データ情報Dd及びフッダ情報Dfを順次付与される。そして、ステップS14において動画像が完了していないかどうかを確認し、後続するフレームの画像データが存在する場合は、以後ヘッダ情報Dhを付与する必要がないため、ステップS12からの動作を繰り返せばよい。
【0027】
一方、モニタ部N2では、図1の如く、MODEM23を通じて図4に示した一連のデータ(ヘッダ情報Dh,データ情報Dd(量子化係数Rij及びフッダ情報Df)を受信した後、逆量子化部17へと送出される。逆量子化部17は、量子化部15とは逆の演算を実行する。そのために、逆量子化部17では量子化部15で参照された量子化テーブル16が共通に参照される。ただし、ここでは、2番目以降のデータについてはヘッダ情報Dhが省略されているため、最初のヘッダ情報Dhを確認した後は、2回目以後のフッダ情報Dfの終了後は直ぐに後続のデータ情報Ddを認識するものとする。
【0028】
このようにして、逆量子化部17は周波数変換係数S’ijを再構成する。ただし、ここで得られた周波数変換係数S’ijは、もはや元の周波数変換係数Sijとは必ずしも同一ではなく、量子化部15によって劣化した画質は復元されない。
【0029】
周波数変換係数S’ijは、周波数空間変換部14と逆の演算を実行する周波数空間逆変換部18へと入力され、その結果、YUV(Y,Cr,Cb)表色系における輝度成分Y’の値と2つの色差成分Cr’,Cb’の値が出力される。これらの各成分Y’,Cr’,Cb’の値は、さらに、色空間変換部12と逆の演算を実行する色空間逆変換部19へと入力され、その結果、デジタル形式のNTSC信号が再構成される。色空間逆変換部19は、例えばROMなどの記憶媒体に変換係数等が記憶されて成る変換テーブル20を参照しつつ変換を実行する。
【0030】
色空間逆変換部19が出力するデジタル形式のNTSC信号(再構成画像信号)は、デジタル・アナログ変換部(D/A変換部)21を通じてアナログ化されてCRTなどの外部のモニタディスプレイ22へと送信され表示される。
【0031】
以上のように、この実施形態の画像転送システムでは、カラー静止画像符号化方式としてのJPEGアルゴリズムを用いて動的画像をフレーム毎に圧縮(フレーム内符号化)しているので、MPEG等のフレーム間相関を利用する符号化方式に比べて、画像転送装置N1の簡素化及び低廉化を図ることができる。しかも、モニタ部N2側では、復号化のための特別なフレームバッファを装備しなくても容易にJPEGデータを復号できるので、モニタ部N2の簡素化及び低廉化がもたらされる。
【0032】
また、ヘッダ情報Dhの送信を最初のデータ情報Dd(1枚目の画像)の送信時に限定し、以後はヘッダ情報Dhを省略し、データ情報Ddの後にフッダ情報Dfを付与するのみで順次転送するようにしているので、同じようなヘッダ情報Dhを繰返し送信する場合(図3)に比べて、転送データ量を低減でき、単位時間当りのデータ情報Ddの転送数を増大することで動画像の迅速な転送を図ることができる。
【0033】
{第2実施形態}
一般に、上述のJPEG圧縮方式では、圧縮後のデータ量が可変長になる。したがって、データの転送速度が遅い場合には、フレーム毎の切換え間隔、すなわち動画像の動作速度が不規則になってしまい、非常に不自然な動作となって見ずらくなってしまう。
【0034】
そこで、この実施形態では、画像の伝送時間内に複数回に亘って圧縮率を変化させながら圧縮動作を実行し、その中で最もデータ量の適当なものを選んで画像送信を行う。ここでの選択の基準は、複数回に亘って圧縮率を変化させた際に、それぞれのデータ量を一時的に記憶し、これらの各データ量と1枚目の画像のデータ量との差の値を演算し、この差の値が最も小さいものを選択するようにする。
【0035】
このときの画像圧縮率に関する情報(スケールファクタ:以下、圧縮率データDgという)は、図6のように、フレーム毎に転送される個々のデータ情報Ddの前部分に挿入される。また、この実施形態においても、第1実施形態と同様に、ヘッダ情報Dhの送信を最初のデータ情報Dd(1枚目の画像)の送信時に限定するようにする。なお、このヘッダ情報Dhは、第1実施形態でも説明したように1枚目の画像についての圧縮率データDgを含むものである。
【0036】
なお、この実施形態における画像転送システムの全体構成は、図1に示した第1実施形態と同様である。ただし、CPU(3)の動作を規定するために予めフラッシュメモリ4等の記録媒体に記録されたプログラムソフトウェアについては、転送データの生成方法を異にしている。その他の構成は第1実施形態と同様である。以後の説明では、第1実施形態と同様の機能を有する要素については同一符号を付して説明する。
【0037】
データ生成時のフローチャートを図7に示す。すなわち、図7の如く、転送データの生成が開始されると、まずステップS21〜S23においてヘッダ情報Dh、データ情報Dd及びフッダ情報Dfを順次付与される。このときのヘッダ情報Dhには1枚目の画像のデータ情報Ddが含まれている。そして、ステップS24において動画像が完了していないかどうかを確認し、後続するフレームの画像データが存在する場合は、ステップS25において、当該フレームの画像データについて複数の圧縮率で圧縮動作を複数回実行する。なお、例えば携帯電話ネットワークN0の転送速度が9,600bpsである場合、画像圧縮回路2側での処理速度を考慮すると、1フレームを携帯電話ネットワークN0を通じて転送する間に約5フレーム程度を容易に圧縮できる。
【0038】
そして、圧縮された画像データのデータ量が1枚目の画像のデータ量に最も近似するものを選択し(ステップS26)、このときのスケールファクタを圧縮率データDgとして転送データに付与する(ステップS27)。そして、ヘッダ情報Dhを付与することなく再びステップS22に戻って、ステップS26で選択された画像データをデータ情報Ddとし、次いでフッダ情報Dfを付与する(ステップS23)。以後、動画像が完了するまでステップS25〜S27,S22〜S24の動作を繰り返せばよい。
【0039】
このように、1枚目の画像のデータ量に最も近似したデータ量の画像データを選択して転送するので、フレーム毎の切換え間隔、すなわち動画像の動作速度が規則的になるので、モニタ部N2において自然な動画像を表示できる。
【0040】
そして、2枚目の画像以後についてヘッダ情報Dhの全てを付与するのではなく、圧縮率データDgだけをデータ情報Ddの先頭部分に付加し、フッダ情報Dfと併せて小サイズのデータの束を順次転送するようにしているので、同じようなヘッダ情報Dhを繰返し送信する場合(図3)に比べて転送データ量を低減できる。したがって、単位時間当りのデータ情報Ddの転送数を増大することで動画像の迅速な転送を図ることができる。
【0041】
{第3実施形態}
この発明の第3実施形態の画像転送システムは、セキュリティの観点から、画像転送装置N1において転送データを暗号化した後、携帯電話ネットワークN0に無線出力するものである。ただし、ヘッダ情報、データ情報及びフッダ情報の全てについて暗号化を行っていては、暗号化処理に時間がかかり、高速のCPUを用意しなくてはならないなど、システムコストが増大してしまう。
【0042】
このことを考慮し、この実施形態の画像転送システムでは、図8の如く、ヘッダ情報Dh中の圧縮率データ(スケールファクタ)Dg及びフッダ情報Dfのみを暗号化情報Ds1,Ds2に符号化することで、その他の部分の暗号化処理を省略して、処理効率の低減を防止するものである。ここで、フッダ情報Dfを暗号化して第三者に解読不可能にすると、第三者は1フレームの画像データがどのくらいの大きさかが判断できなくなる。そして、圧縮率データDgを暗号化して第三者に解読不可能にすると、第三者は画像データの圧縮率等のサイズに関する情報を判断できなくなる。したがって、正味の画像データ情報Ddが暗号化されずにそのままの状態で保持されていても、圧縮率データDg及びフッダ情報Dfを復元することが不可能であるため、結果として第三者は画像データ情報Ddの全体を復元することができなくなる。
【0043】
なお、この実施形態における画像転送システムの全体構成は、図1に示した第1実施形態と同様である。ただし、CPU(3)の動作を規定するために予めフラッシュメモリ4等の記録媒体に記録されたプログラムソフトウェアについては、転送データの生成方法を異にしている。その他の構成は第1実施形態と同様である。以後の説明では、第1実施形態と同様の機能を有する要素については同一符号を付して説明する。
【0044】
このときのフローチャートを図9に示す。すなわち、図9の如く、転送データの生成が開始されると、まずステップS31において圧縮率データDgを第1の暗号化情報Ds1に符号化し、この第1の暗号化情報Ds1をヘッダ情報Dhに含ませる(ステップS32)。次に、ステップS33において、データ情報Ddを付与する。その後、S34においてフッダ情報Dfを第2の暗号化情報Ds2に符号化し、この第2の暗号化情報Ds2を付与する(ステップS35)。そして、ステップS36において動画像が完了していないかどうかを確認し、後続するフレームの画像データが存在する場合は、以後ヘッダ情報Dhを付与する必要がないため、ステップS33からの動作を繰り返せばよい。
【0045】
このように、セキュリティの観点から、画像転送装置N1において転送データを暗号化した後、携帯電話ネットワークN0に無線出力するので、第三者は画像データ情報Ddの全体を復元することができなくなる。
【0046】
この場合に、正味の画像データ情報Ddは暗号化せずにそのままの状態で保持し、圧縮率データDg及びフッダ情報Dfのみを暗号化しているので、全ての情報について暗号化を行う場合に比べて、暗号化処理に要する時間を短縮できる。
【0047】
以上、この発明の様々な実施形態について説明したが、細部の構成については、上記の各実施形態の説明に限られるものではないことは勿論である。
【0048】
例えば、上記各実施形態では通信部として携帯電話N1aを使用しているが、その他、公衆電話回線等の外部伝送路に直接接続する電話交換器のようなものであってもよい。
【0049】
また、第3実施形態では、第1実施形態のように2回目以降の画像のヘッダ情報を一切省略する方式に適用した例について説明したが、第2実施形態のように、2回目以降のデータについてそれぞれ圧縮率データDgを付与するようにしてもよい。この場合、それぞれのフレームについての圧縮率データDgについて全て暗号化を行えばよい。
【0050】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、撮像した動画像データを所定の静止画像圧縮アルゴリズムに基づいてフレーム毎に圧縮し、フレーム毎に圧縮された画像圧縮データを通信部に順次出力するようにしているので、例えばMPEGのようにフレーム間の相関の検出を行う場合に比べて、フレームバッファ等を用意しなくても容易に画像データを転送できる。したがって、画像転送装置の構成が簡素になり、低廉化することが可能となる。
【0051】
そして、動画像データをフレーム毎に順次圧縮処理する際に、最初のフレームの圧縮画像データの先頭のみにヘッダ情報を付与し、2番目以降のフレームについてヘッダ情報を省略しているので、同じようなヘッダ情報を繰返し送信する場合に比べて転送データ量を低減でき、単位時間当りのデータ転送数を増大することで動画像の迅速な転送を図ることができる。
【0052】
また、フッダ情報を暗号化して各フレームの画像データの終点を不明にし、スケールファクタを暗号化してこれを不明にするので、セキュリティの観点から権限のない第三者に対して動画像の情報を秘匿することができる。
【0053】
この場合に、正味の画像データ情報そのものは暗号化せずにそのままの状態で保持し、スケールファクタ及びフッダ情報のみを暗号化しているので、全ての情報について暗号化を行う場合に比べて、暗号化処理に要する時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態の画像転送装置を含む画像転送システムを示すブロック図である。
【図2】この発明の第1実施形態の画像転送装置を示す図である。
【図3】複数のJPEGデータを単純に連続転送する場合のデータ構成を示す説明図である。
【図4】この発明の第1実施形態の画像転送装置における転送データのデータ構成を示す説明図である。
【図5】この発明の第1実施形態の画像転送装置における転送データの生成方法を示すフローチャートである。
【図6】この発明の第2実施形態の画像転送装置における転送データのデータ構成を示す説明図である。
【図7】この発明の第2実施形態の画像転送装置における転送データの生成方法を示すフローチャートである。
【図8】この発明の第3実施形態の画像転送装置における転送データのデータ構成を示す説明図である。
【図9】この発明の第3実施形態の画像転送装置における転送データの生成方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 NTSCデコーダ
2 画像圧縮回路
3 CPU
4 フラッシュメモリ
5 DMAコントローラ
7 インターフェース
8 MODEM
9 圧縮処理部
11 A/D変換部
12 色空間変換部
13 変換テーブル
14 周波数空間変換部
15 量子化部
16 量子化テーブル
17 逆量子化部
18 周波数空間逆変換部
19 色空間逆変換部
20 変換テーブル
21 D/A変換部
22 モニタディスプレイ
23 MODEM
C0 通信局
Dd データ情報
Df フッダ情報
Dg 圧縮率データ
Dh ヘッダ情報
Ds1,Ds2 暗号化情報
N0 携帯電話ネットワーク
N1 画像転送装置
N1a 携帯電話
N2 モニタ部
TC テレビカメラユニット
Claims (1)
- 所望の撮像対象を撮像して得られた動画像データを所定の外部伝送路を通じて転送するための画像転送装置であって、
前記所望の撮像対象を撮像する撮像部と、
前記撮像部で撮像した動画像データをフレーム毎に圧縮処理する圧縮処理部と、
前記圧縮処理部に接続されて前記外部伝送路との間でデータ通信を行う通信部と
を備え、
前記圧縮処理部は、
撮像した動画像データを所定の静止画像圧縮アルゴリズムに基づいて前記フレーム毎に圧縮する機能と、
前記フレーム毎に圧縮された画像圧縮データを前記通信部に順次出力する機能と、
前記動画像データを前記フレーム毎に順次圧縮処理する際に、最初のフレームの前記圧縮画像データの先頭のみにデータ属性及びデータの始点を示すヘッダ情報を付与する機能と、全てのフレームの前記圧縮画像データの後尾に当該圧縮画像データの終点を示すフッダ情報を付与する機能とを有し、
前記ヘッダ情報は前記最初のフレームの前記圧縮画像データのスケールファクタを含み、
前記圧縮処理部は、前記スケールファクタ及び前記フッダ情報のみを暗号化する機能を有せしめられたことを特徴とする画像転送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003009798A JP3805748B2 (ja) | 2003-01-17 | 2003-01-17 | 画像転送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003009798A JP3805748B2 (ja) | 2003-01-17 | 2003-01-17 | 画像転送装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9366197A Division JPH10285565A (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | 画像転送装置 |
Publications (2)
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