JP3805716B2 - パイル織物の経糸の染色加工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タオル、タオルケット、シーツ、衣服生地、カーテン、カーペット等の織物の染色加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
織物とは、経糸と緯糸とを一定の規則にしたがって上下に直交して構成された織組織であり、その代表的な生産工程は、整経工程、製織工程及び染色工程である。
【0003】
整経工程とは、製織工程の準備工程であり、必要な経糸の本数を正し、間隔・長さ・張力等を適度に整えて整列し、ビーム等に巻き上げる工程である。製織工程とは、織組織を構成する工程であり、整経工程において整経された経糸と緯糸とを上下に直交させることにより、織組織に織り上げる。染色工程とは、染料などで糸又は織物を浸染や捺染などの方法により、着色する工程である。
【0004】
染色工程は、織物に織り上げる前に着色する場合と織物に織り上げてから着色する場合とがあり、具体的には、(1)糸の段階で染色した糸(先染め糸)をドビー織機又はジャガード織機にかけて柄を表現する方法と、(2)織り上がった織物に捺染を施して柄を表現する方法と、(3)織りあがった織物を浸染して着色する方法とがあった。
【0005】
しかしながら、上記の染色方法には難点があった。すなわち、(1)の方法によれば、織物全体として多色を使用できても、それを構成する糸1本1本そのものは1色であるため、色彩に溢れた複雑な柄を表現することは難しかった。また、織物の裏面におもて面と対称的な柄が表現されてしまい、おもて面だけに柄を表現したり、表裏で全く異なる柄を表現したりすることはできなかった。
【0006】
また、(2)の方法によれば、色彩に溢れた複雑な柄を表現することはできるが、織物地の表面にしか染料が浸透せず、先染めの織物と比較して色彩の深みに欠けていた。これは、パイル織物等の厚手又は毛足の長い織物等に顕著に見られ、また、染色時にパイル又は毛足が倒れてしまうことにより柄の崩れも発生していた。これを改善するために、シャーリング(パイル又は毛足の表面をカットする)を施してから捺染を施す方法があるが、生地が薄くなった分、多少内部まで染料が浸透できるが完全ではなく、また、パイル又は毛足の表面をカットすることにより、織物そのものの保水率や保温性が低下するという問題点があった。
【0007】
なお、パイル織物とは、織物の1種であり、パイル経糸及び地糸からなる経糸と緯糸とから構成され、織物の布面にパイル(輪奈)を形成し、保水性、肌触りの良さ、保温性等を高めたものである。パイルは、パイル経糸のテンションを地糸よりも非常にゆるく張ることにより、パイル経糸の一部が輪奈状に織物の表面に飛び出して形成される。
【0008】
さらにまた、(3)の方法によれば、全体が1色にしか染色できず、柄を表現したい場合は、織り方を工夫して模様や文字を表現するか、刺繍に代表される後工程に依存するしかなく、手間がかかっていた。
【0009】
そこで、色彩に溢れた複雑な柄を表現でき、織物の内部にまで染色が施された織物の製造方法が特開平5−86538号公報に記載されている。特開平5−86538号公報記載の織物製造方法は、パイル経糸を2群の糸シートに分けて、それぞれに捺染を施し、それら2群のパイル経糸のいずれか一方を表側に配し、他方を裏側に配して、地経糸および緯糸と共に両面パイルのタオル織物を製織することにより、織物の両面にパイル経糸の前記捺染にもとづく模様、文字、またはそれらの両方を表裏非対称に現すことを特徴とする捺染タオル織物の製造方法である。
【0010】
詳しくは、図7に示すように、第1工程においてブランクビーム11aに巻かれた第1群のパイル経糸1を糸シート状で送り、数台のフラット型スクリーン捺染機12で所望の模様を捺染し、第1ビーム13aに巻き取る。同様に第2工程においてブランクビーム11b第2群のパイル経糸2を捺染し、第2ビーム13bに巻き取る。その後、第3工程において、第1ビーム13a及び第2ビーム13bから2群の糸シート1、2が上下になるようにして糸を同時に送り出し、1つの製織ビーム(完成ビーム)5に巻き取り、製織工程にかけられる。
【0011】
この方法によれば、2群の糸シートに分けたパイル経糸に施した捺染の模様がそのままタオル織物の表面に現れるので、色彩に溢れた複雑な柄を表現できる。また、パイル経糸を糸シート状で捺染することにより、捺染部のパイル糸は根元まで着色されているから、タオル織物のパイルの根元まで着色がされる。また、パイル経糸を2群の糸シートに分けて、それぞれに捺染を施し、それら2群の捺染をしたパイル経糸のいずれか一方を表側に配し、他方を裏側に配して、両面パイルのタオル織物を製織するから、一方の群に施した捺染はすべて表側に現れ、他方の群に施した捺染はすべて裏側に現れ、両者の間には関係がない。したがって、織物の両面にパイル経糸の捺染にもとづく模様、文字、またはそれらの両方を表裏非対称に現すことができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第1群のパイル経糸と第2群のパイル経糸とは、捺染工程時に別々のビーム(第1ビーム及び第2ビーム)に巻き取られるので、両群のパイル経糸の張力を同一に保つことは難しい。糸の張力は、温度、湿度等の雰囲気の微妙な違いでさえ異なってくるものであるからである。
【0013】
したがって、その後、同一の完成ビームに巻き取ったとしても、両群に施された捺染の模様にずれが生じ、両群のパイル経糸の一方がタオル織物の表側に、他方が裏側に配されたとき、タオル織物の表面と裏面とで柄にずれが生じてしまう。また、第1ビーム及び第2ビームを同一の製織ビームに巻き取る場合に、表面の柄と裏面の柄とを揃えるのは、手間がかかり、困難である。
【0014】
このようにタオル織物の表側と裏側の柄がずれてしまった場合に、タオル織物を1反ずつに切断すると、図8(2)及び(3)に示されるように、裏面の柄が途中で切断されてしまい、売り物にはならなかった。通常、表裏の柄のずれが5mm以上となると、売り物にはできない。
【0015】
また、特開平5−86538号公報記載の織物製造方法は、捺染の手段としてフラットスクリーン捺染機を使用し、数台のフラットスクリーン捺染機で1色ずつ染色していく。フラットスクリーン捺染機では、スキージング時にベルトがストップし、スキージング完了後移動するという動作が繰り返されるので、ビームの送り出しは、数百キロに及ぶパイル経糸について、急ブレーキ及び急発進が繰り返されるが、プリントの柄ずれが1cmもあれば商品とならないため、そのビームの送り出しには精密さが要求され、非常に困難である。また、その急ブレーキと急発進に伴って、表パイル経糸と裏パイル経糸に異なる伸びがかかってしまう可能性があり、このことも柄のずれが生じる原因となってしまう。
【0016】
また、フラットスクリーン捺染機で捺染する際、スキージングをするためにパイル経糸のシートがずれないようにしっかりとベルトに糊で固定しなければならない。しかしながら、その後の製織工程において織機にパイル経糸を送り込む際、3.79cm間に50本あるくし状の筬に1本1本が独立して入るほど、パイル経糸は完全にさばけていないとならないが、乾燥後、糊でベルトに固着された糸をベルトからはがす際や、糸同士も糊で接着しているのでそれを離反させる際に、一本も切ることなく完全にさばけさせるのは至難の技である。乾燥する前に筬を設けて糸をさばこうとしても、糸はプリントにより色々な色に染まっているので筬が汚れてしまい、後続の糸を汚染してしまう。
【0017】
さらには、フラットスクリーン捺染によると、パイル経糸の糸と糸との間にプリント糊が溜まってしまい、これらのプリント糊は糸に吸収されず、後続のスクリーンの裏面を汚染し、後続の糸を汚染してしまう。このように、フラットスクリーン捺染機を用いて、シート状の糸に捺染を施すのは、非常に困難である。
【0018】
本発明は、上記に鑑み、表の柄と裏の柄がずれることのない織物の染色加工方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、同一ビームに巻かれた経糸を表糸と裏糸とにシート状に分離して、染色を施した後、同一の完成ビームに巻き取ることを特徴とする織物の染色加工方法である。同一ビームに巻かれた表糸と裏糸とを同一の完成ビームに巻き取ることにより、温度、湿度等、同じ雰囲気下において巻き取られることになり、ビーム間の表糸及び裏糸の張力及び移動する速度を同一に保つことができる。したがって、そのビーム間において、表糸と裏糸とで完成ビームからの距離が同位置に染色された柄は、同時に完成ビームに巻き取られるので、織物の表側と裏側に現れる柄にずれが生じない。
【0020】
また、クリールに掛けられた経糸を表糸と裏糸とにシート状に分離して、同一張力及び同一速度のもとで染色を施した後、同一の完成ビームに巻き取るようにしてもよい。表糸及び裏糸の張力を同一とし、移動する速度も同一とすることにより、表糸と裏糸とで完成ビームからの距離が同位置に染色された柄は、同時に完成ビームに巻き取られるので、織物の表側と裏側に現れる柄にずれが生じない。
【0021】
染色の手段としては、手捺染(ハンドスクリーン)、オートスクリーン、ロータリースクリーン、ローラー捺染、転写プリント、プリンタ、抜染、防染、ろうけつ、注染等の種々の染色方法を取ることもできるが、ヘッダーが織物に非接触で染色を施す非接触方式のプリンタを用いるのが最適である。すなわち、非接触方式のインクジェットプリンタ等は、織物に非接触で染料をジェット噴射して染色するので、経糸の張力変動が起こることがなく、また、フラットスクリーン捺染機などのようにベルト上にシート状の経糸を糊で固着する必要がない。したがって、製織前に糸をさばく作業工程が必要なくなる。
【0022】
また、インクジェットプリンタは、急ブレーキ及び急発進を繰り返すことなく、一定速度でシート状の経糸を移送させながら捺染するのが可能であるので、捺染の柄にずれが生じにくく、経糸に無理な伸びがかかることもない。したがって、織物の表裏面での柄のずれが起こらない。
【0023】
また、フラットスクリーン捺染機では、スキージングにより直接経糸に接触する必要があるために、上記のように経糸間に溜まったプリント糊により後続のスクリーン裏面が汚染され、後続の経糸が汚染するという問題が出てくるが、インクジェットプリンタを用いれば、織物と非接触であるのでそのような問題も起こらない。なお、染色の原料には、染料及び顔料を用いることができる。
【0024】
表糸及び裏糸をパイル糸とすれば、織物の表面は、表糸により形成されるパイルにより裏糸が隠され、織物の裏面は、裏糸により形成されるパイルにより表糸が隠されるので、表糸に染色された柄は織物の表面にのみ現すことができ、裏糸に染色された柄は織物の裏面にのみ現すことができる。
【0025】
また、表糸及び裏糸にそれぞれ異なる絵柄で染色を施せば、織物の表裏面に模様が形成され、表裏面で異なる絵柄を表現することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明の織物の染色加工方法の一例としてパイル織物の染色加工方法について説明する。図5に示すように、パイル織物は、表パイル経糸1、裏パイル経糸2及び地糸3からなる経糸と緯糸4とが直交するように構成された織組織であって、整経工程及び製織工程を経て形成され、必要に応じてサイジング工程又は刺繍工程などの他の工程を施される。
【0027】
本パイル織物の染色加工方法は、図1及び図2に示すように、整経工程後のビーム5aの経糸を表パイル経糸1と裏パイル経糸2とにシート状に分離して、それぞれに染色を施した後、同一の製織用の完成ビーム5bに巻き取るというものである。
【0028】
すなわち、ビーム5aの経糸を表パイル経糸1と裏パイル経糸2とに分離して、筬6に通してシート状とする。そのシート状の縦糸1、2をインクジェットプリンタ7により染色し、さらに下流側に設けられた乾燥機8で乾かし、その後、同一の完成ビーム5bに巻き取る。
【0029】
インクジェットプリンタ7は、シート状に整列された表パイル経糸1及び裏パイル経糸2に、出来上がりのパイル織物面に表現する柄と同様の柄の染色を施す。このとき、シート状の表パイル経糸1及び裏パイル経糸2への染色は、完成ビーム5bまでの距離が同じ位置に、パイル織物の表面と裏面とで相対する模様が施されるように行う。なお、パイルが形成されることにより、織物面の柄は経方向に縮んで歪んでしまうので、その歪みの割合を考慮し、調節した柄を表パイル経糸1に染色するのが好ましい。なお、染色手段としてインクジェットプリンタ7を用いたが、他の染色手段を用いても構わない。
【0030】
なお、シート状の表パイル経糸1と裏パイル経糸2とを上下に配したが、図3に示すように、両者を横に並列させてもよい。このとき、1つのインクジェットプリンタで両者に同時に染色を施すようにしてもよい。
【0031】
上記の染色工程を経た表パイル経糸1及び裏パイル経糸2が巻き上げられた完成ビーム5bは、次に製織工程にかけられる。製織工程は、織組織を構成する工程であり、織機(図示せず)を用いて行われる。完成ビーム5bに巻き上げられた表パイル経糸1及び裏パイル経糸2を整経工程において整経された通りに織機にセットし、地糸3及び緯糸4も織機にセットする。そして、織機の開口運動、緯入れ運動、筬打ち運動の基本動作により、表パイル経糸1、裏パイル経糸2、地糸3及び緯糸4からなるパイル織組織を形成する。
【0032】
上記のような構成によると、同一のビーム5aから同一の完成ビーム5bに巻き返すと、そのビーム5a、5b間の表パイル経糸1及び裏パイル経糸2を一定のテンションに保つことができ、また、同一の移動速度のもとでシート状にひきだすことができるので、そのビーム5a、5b間においてインクジェットプリンタ7により染色を施せば、完成ビーム5bに同時に巻き取られ、表パイル経糸1と裏パイル経糸2に染色された柄がずれることがない。したがって、パイル織物の表裏面に表現される柄は、ずれが生じないものとできる。
【0033】
そして、完成ビーム5bに巻かれ、染色された表パイル経糸1及び裏パイル経糸2は、その配列、間隔及び張力を保って製織されるので、シート状の表パイル経糸1及び裏パイル経糸2に染色された柄がずれずに織物の表裏面に現れる。また、図6に示すように、表パイル経糸1の緯糸4よりも裏側を通る部分は、裏パイル経糸2のパイルにより隠れるので、表パイル経糸1の色が裏面に響きにくい。逆に、裏パイル経糸2の緯糸4よりも表側を通る部分は、表パイル経糸1のパイルにより隠れるので、裏パイル経糸2の色がおもて面に響きにくい。また、先染め糸を使って柄を表現する場合と異なり、糸の配置を気にしないで製織することができるので、製織が容易である。このとき表パイル経糸1及び裏パイル経糸2にそれぞれ異なる絵柄の染色を施せば、表裏面で異なる絵柄を表現することができる。
【0034】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において上記実施形態に多くの修正及び変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、整経後のビーム7を完成ビーム5bに巻き返す際に染色を施したが、図4に示すように、整経工程時に染色を施すようにしてもよい。すなわち、クリールに掛けられた経糸を表糸と裏糸とにシート状に分離して、両者を同一張力及び同一速度に調節したもとで染色を施した後、同一の完成ビームに巻き取る。
【0035】
整経工程は、必要な経糸の本数を正し、製織工程における製織時の間隔・長さ・張力等を適度に整えてシート状に配列し、製織用の完成ビームに巻き上げる工程である。まず、図4に示すように、表パイル経糸1及び裏パイル経糸2のそれぞれについて、必要な糸数のチーズ又はコーン9をクリール10(チーズなど8を大量にセットするための枠)に仕掛け、この糸を2つのシート状に分けて引き出す。一方のシート状の糸が表パイル経糸1とされ、他方のシート状の糸が裏パイル経糸2とされる。このとき、両シート1、2は、一定の糸の間隔及び一定のテンションのもとで一定の長さを測りながら引き出され、糸の間隔が筬6により調節される。そして、このシート状の表パイル経糸1及び裏パイル経糸2を同一の完成ビーム7に巻き取る。地糸3についてもチーズ又はコーン9からの糸が、整経工程で整経され、ビームに巻き取られる。
【0036】
経糸1、2に染色を施す工程は、上記の整経工程の途中に設ける。すなわち、チーズ又はコーン8から一定の糸の間隔及び一定のテンションのもとで引き出され、完成ビーム7に巻き取られるまでの間の、シート状に整列された表パイル経糸1及び裏パイル経糸2上に、染色手段としてのインクジェットプリンタ7を設け、その糸流れの下流側に乾燥機8を設ける。
【0037】
この構成によると、上記と同様に、表パイル経糸1と裏パイル経糸2とは、同一のテンション及び同一の速度のもとに染色され、同一の完成ビームに巻き取られるので、パイル織物の表裏面での柄のずれが生じないで済む。
【0038】
また、本織物の染色加工方法は、パイル織物に限定されるものではなく、パイルを形成しない織物であってもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によると、同一のビームに巻かれた表パイル経糸と裏パイル経糸とを分離してシート状にひきだしたものに、織物面に表現したいものと同様の柄の染色を施した後、同一の完成ビームに巻き取る。ビーム間の表パイル経糸及び裏パイル経糸のテンション及び移動速度を同一に保つことができるので、表パイル経糸の柄と裏パイル経糸の柄とがずれることがない。したがって、パイル織物の表裏面に表現される柄は、ずれが生じないものとできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の染色工程を示す図
【図2】その概略図
【図3】他の実施形態の染色工程を示す図
【図4】他の実施形態の染色工程を示す図
【図5】パイル織物の組織断面図
【図6】パイル織物の斜視図
【図7】従来の染色工程の構成概略図
【図8】(1)表裏面の柄がずれていない従来のパイル織物
(a)そのおもて面の平面図、(b)その裏面の平面図
(2)表裏面の柄のずれが生じた従来のパイル織物
(a)そのおもて面の平面図、(b)その裏面の平面図
(3)表裏面の柄のずれが生じた従来のパイル織物
(a)そのおもて面の平面図、(b)その裏面の平面図
【符号の説明】
1 表パイル経糸
2 裏パイル経糸
3 地糸
4 緯糸
5b 完成ビーム
7 インクジェットプリンタ
8 乾燥機

Claims (4)

  1. 同一ビームに巻かれた経糸を表パイル経糸と裏パイル経糸とにシート状に分離して、染色を施した後、同一の完成ビームに巻き取ることを特徴とするパイル織物の経糸の染色加工方法。
  2. クリールに掛けられた経糸を表パイル経糸と裏パイル経糸とにシート状に分離して、同一張力及び同一速度のもとで染色を施した後、同一の完成ビームに巻き取ることを特徴とするパイル織物の経糸の染色加工方法。
  3. 前記染色の手段として、ヘッダーが織物に非接触で染色を施すインクジェットプリンターを用いた請求項1又は2記載のパイル織物の経糸の染色加工方法。
  4. 前記染色は、表パイル経糸及び裏パイル経糸にそれぞれ異なる絵柄が施された請求項1〜のいずれかに記載のパイル織物の経糸の染色加工方法。
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