JP3804691B2 - ポンプ機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばハンドソープやシャンプー、リンスなどの液剤が充填された容器に取り付けられ、この容器内から液剤を吸い上げて吐出させるポンプ機構に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
近年、使い勝手に優れることから、ワンプッシュで適量の液剤を供給できるよう構成された液剤供給装置が広く普及している。
こうした装置にあっては、容器部内に蓄えられた液剤を吸い上げて、一定量だけノズルから吐出させるポンプ機構の重要性が特に高い。
【0003】
ここで、図7及び図8を用いて、従来のポンプ機構の構造を説明する。なお、図7は液剤を吐出させる前の状態を示すポンプ機構の半断面図、図8は液剤を吐出させた状態でのポンプ機構の半断面図である。
図7及び図8中、31は液剤が充填された容器(図示せず)の開口部に螺着するキャップ状の基部、32は基部31に固定されたシリンダである。シリンダ32の下端にはボール弁33が設けられており、シリンダ32にはこのボール弁33を介して、液剤を吸い上げるためのチューブ(図示せず)が接続されている。
【0004】
34は中空な軸であり、下端部にはカップ状のピストン34aを備える。このピストン34aの外周面は、シリンダ32の内周面に密着している。
軸34の上端には、一体構造のヘッド35及びノズル36が取り付けられており、更に軸34におけるヘッド35位置近傍には、ボール弁37が設けられている。
【0005】
38はシリンダ32と軸34との間に配された金属製のコイルスプリング、39はコイルスプリング38が、く字状に撓まず、鉛直方向に伸縮するよう設けたガイド部材である。なお、このガイド部材39は、ボール弁33を構成する球体の可動範囲を規制するストッパとしての役割も果たす。
上記のごとく構成されたポンプ機構では、シリンダ32内に液剤が溜まった状態(図7に示す状態)でヘッド35を押し下げると、液圧が高まってボール弁37のみが開き、液剤がノズル36から吐出する。
【0006】
液剤の吐出が完了した状態(図8に示す状態)でヘッド35から手を離すと、ヘッド35を押し下げた際に圧縮されたコイルスプリング38の復元力によってピストン34aが押し上げられる。このときシリンダ32内は負圧となるので、ボール弁33のみが開いて、液剤がシリンダ32内に吸い上げられ、吐出準備状態となる。
【0007】
ところで、こうしたポンプ機構では、廃棄処理やリサイクル処理に先立って、異種素材である樹脂と金属とを分別しなければならない。すなわち、人手によって分解し、金属製のコイルスプリング38を、樹脂製の本体部から取り外さねばならない。このため、処理コストが高く付いている。
また、上記ポンプ機構では、長期間にわたって使用した場合、コイルスプリング38の性能低下に起因して、トラブルを生じる恐れがある。すなわち、コイルスプリング38は絶えず液剤に浸かっているので錆びやすく、弾撥力の低下や折損が起きることがある。こうした欠陥が生じた場合、コイルスプリング38は所要の弾撥性能を発揮できず、ピストン34aの位置復元が不能となり、したがって液剤の再吐出ができなくなる。
【0008】
こうした課題に加えて、製造時の原材料消費を抑え、資源の有効利用を図るため、ポンプ機構の小型化、構造の簡略化が強く求められている。
更に、上記ポンプ機構には次のような問題もある。すなわち、ピストン34aの復元力の大きさは、液剤の種類に応じて適切なものとなるよう設定しなければならない。たとえば、粘性の高いゲル状の液剤では復元力を大きくする必要がある。これは、粘性の高い液剤は流動性が悪く、したがって高速でピストン34aを上昇させ、通常の液剤の場合よりも大きな負圧をシリンダ32内に発生させなければならないからである。そこで、従来はコイルスプリング38を弾撥力、すなわちバネ定数が異なるものと交換することで復元力を調節していた。ゆえに、バネ定数の異なるコイルスプリングを何種類も準備しておく必要があり、それだけコストが高く付いていた。
【0009】
したがって、本発明の課題は、廃棄処理やリサイクル処理の際に、素材ごとの分別が不要であり、低コストで処理できるポンプ機構を提供することである。
また、優れた耐久性を有し、長期間にわたる使用でも動作不良が起きにくく、しかも小型であって、構造の簡単な、すなわち部品点数の少ないポンプ機構を提供することである。
【0010】
更に、液剤を吐出させる際の反力、すなわち復元力を液剤の種類に応じた適切なものとなるよう容易に変更できるポンプ機構を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、液剤導入口を有するシリンダ部と、このシリンダ部内を変位可能に設けられたピストン部と、シリンダ部の上端部の開口を密封する蓋部と、ピストン部の押し込み変位によって、シリンダ内においてピストンの下方に溜まっている液剤を吐出させると共に、該シリンダ内において前記蓋部とピストン部の上端面との間に略真空状態を形成し、前記ピストン部を押し込み変位させた力を解除すると、略真空状態となった空間の内圧と大気圧との差圧で前記ピストン部を元の位置に復元させる復元手段とを具備することを特徴とするポンプ機構によって解決される。
【0012】
特に、液剤が充填される容器に取り付けられ、前記容器内の液剤を吐出させるポンプ機構であって、液剤導入口を有するシリンダ部と、このシリンダ部内の空間からつづく液剤の吐出誘導路と、前記シリンダ部内を変位可能に設けられたピストン部と、シリンダ部の上端部の開口を密封する蓋部と、ピストン部の押し込み変位によって、シリンダ内においてピストンの下方に溜まっている液剤を吐出させると共に、該シリンダ内において前記蓋部とピストン上端面との間に略真空状態を形成し、前記ピストン部を押し込み変位させた力を解除すると、略真空状態となった空間の内圧と大気圧との差圧で前記ピストン部を元の位置に復元させる復元手段とを具備し、前記ピストン部を押し込み変位させることで、前記シリンダ部内に蓄えられた液剤が前記吐出誘導路を経て吐出し、かつ、前記ピストン部に加えた力を解除すると、前記復元手段の作用によって前記ピストン部が元の位置に復元すると共に、前記シリンダ部内に液剤が蓄えられるようにしたことを特徴とするポンプ機構によって解決される。
【0013】
また、上記課題は、液剤が充填される容器に取り付けられ、前記容器内の液剤を吐出させるポンプ機構であって、前記容器の開口部に係合し、中央に貫通孔が形成されたキャップ状の基部と、この基部に取り付けられた、液剤導入口を有するシリンダ部と、前記液剤導入口の近傍に設けられた、液剤を前記容器内から前記シリンダ部内へのみ通過させる第1の弁と、前記シリンダ部内の空間からつづく液剤の吐出誘導路と、この吐出誘導路の近傍に設けられ、液剤を前記シリンダ部内から吐出口側へのみ通過させる第2の弁と、前記シリンダ部内を変位可能に設けられたピストン部と、前記基部にガイドされた、前記ピストン部から延在する軸部と、気密状態で前記軸が挿通すると共に、前記シリンダ部における前記軸が延在する側の開口を閉塞する蓋部と、前記ピストン部の押し込み変位によって、シリンダ内においてピストンの下方に溜まっている液剤を吐出させると共に、該シリンダ内において前記蓋部とピストン部の上端面との間に略真空状態の空間を形成し、前記ピストン部を押し込み変位させた力を解除すると、略真空状態となった空間の内圧と前記ピストン部に液剤を介して作用する大気圧との差圧で、前記ピストン部を元の位置に復元させるよう構成した復元手段とを具備し、前記軸部を押圧して前記ピストン部を押し込み変位させることで、前記シリンダ部内に蓄えられた液剤が前記吐出誘導路を経て吐出し、かつ、前記ピストン部に加えた力を解除すると、前記復元手段の作用によって前記ピストン部が元の位置に復元すると共に、前記シリンダ部内に液剤が蓄えられるようにしたことを特徴とするポンプ機構によって解決される。
【0014】
なお、上記ポンプ機構では、ピストン部から延在する軸部は筒状のものであって、かつ、前記ピストン部において軸部に対応した位置には貫通孔が形成されてなり、前記軸部が吐出誘導路の少なくとも一部として機能するよう構成してなることが好ましく、これによってポンプ機構の構造を更に簡略化できる。また、上記課題は、液剤が充填される容器に取り付けられ、前記容器内の液剤を吐出させるポンプ機構であって、前記容器の開口部に係合し、中央に貫通孔が形成されたキャップ状の基部と、この基部に設けられた、周面に液剤戻し孔を有する第1のシリンダ部と、この第1のシリンダ部の底面側に連設された、液剤導入口を有する第2のシリンダ部と、前記液剤導入口の近傍に設けられ、液剤を前記容器内から前記第2のシリンダ部内へのみ通過させる第1の弁と、前記第1のシリンダ部内を変位可能に設けられた、中央に貫通孔を有する環状の第1のピストン部と、前記第2のシリンダ部内を変位可能に設けられた、中央に貫通孔を有する環状の第2のピストン部と、前記第1のピストン部から延在し、内部には、前記第1のピストン部の貫通孔に対応した第1の吐出誘導路、及びこの第1の吐出誘導路と略平行な第1の液剤戻し路が形成された第1の軸部と、前記第2のピストン部から延在し、内部には、前記第2のピストン部の貫通孔に対応して前記第1の吐出誘導路から続く第2の吐出誘導路が形成されてなると共に、前記第1のシリンダ部の底面を気密状態で挿通して、前記第1のピストン部と第2のピストン部とを連結する第2の軸部と、内部には、前記第1の吐出誘導路から続く第3の吐出誘導路、及びこの第3の吐出誘導路から分岐して前記第1の液剤戻し路に続く第2の液剤戻し路が形成された、前記第1の軸部に取り付けられる吐出口部と、前記第1の軸部と吐出口部との間に介在させられ、前記第1の吐出誘導路と第3の吐出誘導路との間の部分では前記第2のシリンダ部内に蓄えられた液剤を前記吐出口部の開口側へのみ通過させ、かつ、前記第1の液剤戻し路と第2の液剤戻し路との間の部分では液剤を前記吐出口部内から前記第1のシリンダ部内へのみ通過させる第2の弁と、前記第2のピストン部の押し込み変位によって、前記第1のシリンダ部の底面と前記第2のピストン部との間に略真空状態の空間を形成し、前記第2のピストン部を押し込み変位させた力を解除すると、略真空状態となった空間の内圧と前記第2のピストン部に液剤を介して作用する大気圧との差圧で、前記第2のピストン部を元の位置に復元させるよう構成した復元手段とを具備し、前記吐出口部を押圧して、前記第1及び第2のピストン部を押し込み変位させることで、前記第2のシリンダ部内に蓄えられた液剤が前記第1、第2、第3の吐出誘導路を経て吐出すると共に、前記第1のシリンダ部内に溜まった液剤が前記液剤戻し孔を経て前記容器内に戻され、かつ、前記第1及び第2のピストン部に加えた力を解除すると、前記復元手段の作用によって前記第1及び第2のピストン部は元の位置に復元し、この際、前記第1及び第2の液剤戻し路を経て、前記第3の吐出誘導路に残った液剤を前記第1のシリンダ部内に戻すと共に、前記第2のシリンダ部内に液剤が蓄えられるようにしたことを特徴とするポンプ機構によって解決される。
【0015】
なお、このポンプ機構おいて、第1のシリンダ部の底面には、第2の軸部が挿通する環状の凸部が設けられてなると共に、この凸部の内周面には前記第2の軸部を包囲する環状溝が形成されてなり、かつ、前記第2の軸部の外周面における第2のピストン部近傍位置には、凹部が形成されてなることが好ましい。
これは、第2のシリンダ部内において、第2のピストン部の上端面と環状凸部の下端面との間に形成される空間に、何らかの原因で空気が侵入した場合、それを簡単に外部に排出できるようにするためである。すなわち、こうした構造のポンプ機構では、第2のピストン部を、通常使用する際の上限よりも更に高く上昇させると、その途中で第2の軸部の凹部が環状凸部の環状溝と出合う。これによって、凹部から環状溝を経て第1のシリンダ部側に通じる、空気の排出路が形成される。したがって、第2のシリンダ部内に侵入した空気を第1のシリンダ部側に容易に排出できる。この操作を定期的に行うことで、第2のシリンダ部内を所要の真空度に維持でき、機能の低下が起きない。ただし、こうした構造を採用するポンプ機構は、基本的に、第2のピストン部の上端面と環状凸部の下端面との間に、常時、略真空状の空間を設けておくものに限る。これ以外のもの、たとえば、常時、第2のピストン部の上端面と環状凸部の下端面とを密着させておくものについては、エア抜きの必要がないから、上記構成は不要である。
【0016】
上述したように本発明のポンプ機構では、内部に略真空状態をつくり、この略真空な空間の内圧と大気圧との差圧によって、ピストン部を復元動作させるようにしたので、コイルスプリングが不要となる。そして、コイルスプリングに代わる復元手段は、ポンプ機構本体と同じ樹脂材料から構成できる。したがって、金属製のコイルスプリングを用いた場合のごとく、廃棄処理やリサイクル処理に際して分解、分別する必要がなく、処理コストを低く抑えることができる。
【0017】
また、液剤によって錆びやすい金属製コイルスプリングが無いから、長期間にわたって使用しても不具合が起きず、耐久性に優れる。
更に、コイルスプリングだけでなくガイド部材なども不要であり、これによってシリンダ部内の空間を有効に使えるようになるから、高さ寸法(ピストン部が変位する方向の寸法)を小さくできる。つまり、ポンプ機構の小型化が図れる。また、それだけ部品点数も少なくなるので、構造の簡略化も図れる。
【0018】
そして、本発明のポンプ機構では、ピストン部のシリンダ部に対する初期セット位置を変更することで、すなわち初期状態でシリンダ部内に存在する空気の量を変えることによって、ピストン部を押し込む際の反力(復元力)を自在に調節できる。例えば、ほとんど空気が残らないよう、ピストン部をシリンダ部に装着される蓋部(二つのシリンダ部からなるものについては、もう一方側のシリンダ部の底面)に近接させてセットする。すると、押し込み操作でピストン部が変位した直後から、シリンダ部内には、ほぼ真空状態の空間が形成される。この状況下では、シリンダ部の内圧と大気圧との差圧が最も大きく、よって最大の復元力が得られる。一方、空気をシリンダ部内にある程度残しておけば、ピストン部を押し込んでも内圧はそれほど急激に低下せず、したがって復元力は小さい。このように本発明のポンプ機構では、ピストン部のセット位置を変えるだけの簡単な操作で、ピストン部の復元力を吸い上げられる液剤の種類に応じた適切なものとなるよう設定できるから、コイルスプリングを用いた場合のごとく、コストが高く付くといった欠点はない。
【0019】
なお、本発明のポンプ機構は、以下に実施形態として説明する手押し型のものだけでなく、一般にトリガーディスペンサと呼ばれるタイプのものに応用することもできる。すなわち、ピストン部から延びる軸(あるいはピストン部自体)に対して、人指し指などで操作されるトリガーから直接または間接的に力を加え、液剤をノズルから吐出させるよう構成してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1及び図2に本発明の第1実施形態を示す。図1は液剤を吐出させる前の状態を示すポンプ機構の断面図、図2は液剤を吐出させた状態でのポンプ機構の断面図である。
図1及び図2中、1はキャップ状の基部であり、液剤が充填された容器(一点鎖線で示す)の開口部に螺着できるよう、内周面にはネジ溝が形成されている。
【0021】
基部1の裏面中央には円筒状の凸部(蓋部)1aが一体的に設けられており、更に凸部1aには容器内に大気圧を導入するための細孔1bが形成されている。2はシリンダであり、凸部1aに嵌合・固定されている。両者の接合部には、シリンダ2内へ空気が流入しないよう、高い気密性を持たせている。
シリンダ2の底面には液剤導入口2aが形成され、三点支持弁(第1の弁)3が取り付けられている。また、液剤導入口2aから続く導管2bには、容器内から液剤を吸い上げるためのチューブ4が接続されている。
【0022】
5は内部に吐出誘導路5aが形成された筒状の軸であり、気密状態で基部1の凸部1aを挿通し、それにガイドされている。
軸5の下端にはピストン6を設けており、このピストン6の外周面をシリンダ2の内周面に密着させている。すなわち、ピストン6がシリンダ2の内部を気密性を保った状態で変位できるようになっている。
【0023】
ピストン6の底面には、貫通孔6aに対応して三点支持弁(第2の弁)7が取り付けられている。
8はヘッド、9はヘッド8に一体的に設けたノズルである。
上記構成のポンプ機構にあっては、シリンダ2内に液剤が溜まった状態(図1に示す状態)でヘッド8を押し下げると、液剤の圧力が高まり、三点支持弁7が開く(三点支持弁3は閉じたまま)。液剤は、開いた三点支持弁7を通過し、吐出誘導路5aを経て、ノズル9から吐出する。
【0024】
これと同時に、ピストン6の上端面と凸部1aの下端面との間に、略真空な空間Bが形成される。このため、ピストン6には、液剤を介して作用する大気圧と空間Bの内圧との差圧による上向きの力が作用する。つまり、ヘッド8を押し下げようとする力に抗する反力が発生する。そして、この反力は、ピストン6を押し込めば押し込むほど、大きくなっていく。
【0025】
この反力に逆らって、ヘッド8を最終位置まで押し下げ、一回分の量をシリンダ2内から完全に排出した状態は、図2に示す通りである。
この状態でヘッド8に加えていた力を解除すれば、大気圧と、略真空な空間Bの内圧との差圧に起因した復元力によって、ピストン6が押し上げられる。これに伴い、三点支持弁3が開いて(三点支持弁7は閉じたまま)、液剤をシリンダ2内に吸い上げる。ピストン6が、液剤を吐出させる前の位置まで復元し、シリンダ2内が液剤で完全に満たされれば、再び吐出可能な準備状態となる。
【0026】
上述したように本発明の第1実施形態では、ピストン6の復元手段として、大気圧と略真空な空間の内圧との差圧に起因した力を利用したので、金属製のコイルスプリングが不要である。したがって、廃棄処理やリサイクル処理に際して、素材ごとに分別しなくとも良く、低コストで処理できる。
また、金属製コイルスプリングを用いた場合のごとく、例えば錆による動作不良が皆無であり、長期間にわたって安定した吐出能力が発揮される。
【0027】
更に、金属製コイルスプリングやガイド部材などが内部に存在しない分だけ、シリンダ2内の空間を有効に使え、高さ寸法を小さくできる。しかも、従来のものに比べて部品点数が少なく、構造をそれだけ簡素化できる。
図3〜図6に本発明の第2実施形態を示す。図3は液剤を吐出させる前の状態を示すポンプ機構の断面図、図4は液剤を吐出させた状態でのポンプ機構の断面図、図5は空気の排出路が形成された状態を示す断面図、図6は復元力を回復するために真空室内の空気を一時排出した状態を示す断面図である。
【0028】
図3〜図6中、10は基部であり、容器(図示せず)の開口部に螺着される。この基部10には、第1のシリンダ11が一体的に設けられている。
第1のシリンダ11の周面には、所定間隔、例えば180°間隔で貫通孔(液剤戻し孔)11aが形成されている。この貫通孔11aは、後に詳述するように液剤の戻り分を容器内に返すためのものである。
【0029】
12は第2のシリンダであり、第1のシリンダ11の底面に一体的に設けた環状凸部13に嵌合している。そして、両者を全周囲で密着させることにより、接合部に高い気密性を持たせている。
第2のシリンダ12の底面には液剤導入口12aが形成され、その位置に三点支持弁(第1の弁)14が取り付けられている。また、液剤導入口12aから続く導管12bには、容器内から液剤を吸い上げるためのチューブ(図示せず)が接続される。
【0030】
15は内部に第1の吐出誘導路15aが形成された第1の軸であり、この第1の軸15は基部10にガイドされて上下方向に変位可能となっている。
第1の軸15の下端部には、第1の吐出誘導路15aから続く貫通孔を有する第1のピストン16が一体的に設けられている。この第1のピストン16の外周面は、第1のシリンダ11の内周面に密着しており、第1のシリンダ11の内部を気密性を保持した状態で変位可能となっている。
【0031】
第1の軸15には、第1の吐出誘導路15aと共に、第1の液剤戻し路15bが設けられている。この第1の液剤戻し路15bは、第1のピストン16を貫通している。
17は内部に第2の吐出誘導路17aが形成された第2の軸であり、気密性を保持した状態で第1のシリンダ11の底面部、すなわち環状凸部13を挿通している。第2の軸17は、第1の軸15に嵌合しており、これによって第1の吐出誘導路15aと第2の吐出誘導路17aとから、連続した一本の吐出誘導路が構成されている。
【0032】
第2の軸17の下端部には、第2の吐出誘導路17aから続く貫通孔を有する第2のピストン18が一体的に設けられている。したがって、第2の軸17によって連結された第1のピストン16と第2のピストン18とは連動するようになっている。
19はノズル、20はノズル19と一体構造のヘッド(吐出口部)である。ヘッド20は、三点支持弁14と同じく方向性を有する断面皿形の弁21(第2の弁)を挟んで、第1の軸15に取り付けられている。なお、特に図示してはいないが、弁21の中央部、すなわち第1の吐出誘導路15aの開口に対応する部分には、例えば一文字状のスリットが形成されている。そして、このスリットを取り囲む縁部が、一部分を除いてヘッド20に接着されている。
【0033】
ヘッド20の流路(第3の吐出誘導路)からは、第2の液剤戻し路22が分岐している。上記の弁21において、ヘッド20に接着されていないのは、この第2の液剤戻し路22に対応した部分および、その近傍である。弁21におけるこの非接着部位は、液剤の吐出後、ヘッド20が元の位置に復帰する際に、第1のシリンダ11内に生じる負圧で吸引されて変形する。これによって、弁21で閉じられていた第2の液剤戻し路22の開口が開放される。したがって、ノズル19内に残った液剤は、弁21が変形してできる隙間から流れ落ち、第1の液剤戻し路15bを経て、第1のシリンダ11内に吸い込まれる。
【0034】
第1のシリンダ11の底面に設けた環状凸部13の内周面には、第2の軸17を包囲する環状溝23が形成されている。また、第2の軸17の外周面における第2のピストン18の近傍位置には、凹部24が形成されている。これら環状溝23と凹部24とは、後述するように、所要の真空度を維持するためのエア抜きに用いられる。
【0035】
基部10における中央貫通孔の内周面には、所定間隔でスプライン溝25が形成されている。また、第1の軸15の外周面には、スプライン溝25に対応した間隔で凸片26が形成されている。したがって、位置合わせをして第1の軸15を押し込めば、凸片26はスプライン溝25が形成された部分を通過できる。この後、第1の軸15をいくらか回転させれば、凸片26とスプライン溝25とが干渉し合い、押し込んだ力を解除しても、第1の軸15は再び元の高さまでは突出できなくなる。こうして、第1の軸15は、通常、図3に示す高さに存在するよう規制される。
【0036】
上記構成のポンプ機構にあっても、第2のシリンダ12の下空間内に液剤が溜まった状態(図3に示す状態)でヘッド20を押し下げると、液剤の圧力が高まり、弁21が開く(三点支持弁14は閉じたまま)。液剤は、開いた弁21を通過し、ノズル19から吐出する。
また、これと同時に、第1のシリンダ11内の液剤(戻り分)は、第1のピストン16の降下によって貫通孔11aから排出され、容器内に返される。
【0037】
ところで、液剤を吐出させる際、第2のピストン18が降下すると、その上端面と環状凸部13の下端面との間隔は大きくなっていく。したがって、第2のピストン18には、大気圧と第2のシリンダ12の上空間(真空室)内圧との差圧に起因した上向きの力が作用する。これがヘッド20を押し下げようとする力に抗する反力(復元力)となる。この反力に逆らってヘッド20を最終位置まで押し下げ、一回分の量の液剤を吐出させた状態は、図4に示す通りである。
【0038】
液剤の吐出後、ヘッド20に加えていた力を解除すれば、第2のピストン18は復元力によって元の位置まで押し上げられる。これに伴い、三点支持弁14が開いて(弁21は閉じたまま)、液剤を第2のシリンダ12の下空間内に吸い上げる。
また、第2のピストン18の上昇に伴い、第1のピストン16も上昇し、第1のシリンダ11内は負圧となる。すると、弁21の非接着部位が吸引されて変形し、ノズル19内に吐出せずに残った液剤を通過させる。弁21を通過した液剤は、第1の液剤戻し路15bを経て、第1のシリンダ11内に吸い込まれる。したがって、ノズル19の先端から液ダレすることはない。
【0039】
第2のピストン18が液剤を吐出させる以前の位置まで復元した時点で、すなわち図3の状態に戻った時点で、第2のシリンダ12の下空間内は液剤で満たされ、再び液剤の吐出が可能な準備状態となる。
上記構造のポンプ機構では、第2のシリンダ12の上空間内(第2のピストン18の上端面と環状凸部13の下端面との間の空間内)に、何らかの原因で空気が侵入することが考えられる。これに対応するため、本実施形態のものでは、エア抜きを可能としている。
【0040】
エア抜きは次のようにして行われる。まず、第2の軸15をいくらか回転させて、スプライン溝25と凸片26とによる位置規制を解除する。これによって、ヘッド20を、通常の上限よりも高く上昇させることが可能となる。
ヘッド20を上昇させていくと、その途中で第2の軸17の凹部24が環状凸部13の環状溝23に出合い、図5に矢印で示すごとく、第2のシリンダ12の上空間内に侵入した空気の排出路が形成される。更にヘッド20を上昇させ、図6に示す状態となると、侵入した空気は第2のシリンダ12内から完全に排出され、エア抜きが完了する。
【0041】
なお、こうした機能を持たせるため、第2の軸17と環状凸部13との間の気密性を段階的に変えている。すなわち、環状凸部13は環状溝23によって上半体13aと下半体13bとに分けられる。上半体13aと第2の軸17との気密性はそれほど高いものとはしていないが、一方、下半体13bと第2の軸17との気密性を非常に高めている。また、図5から判るように、環状凸部13の下半体13bの幅d1 を、凹部24の幅d2 よりも小さなものとしている。
【0042】
したがって、凹部24の存在によって、下半体13bを乗り越えて環状溝23に取り込まれた空気は、上半体13aと第2の軸17との間を通過し、第1のシリンダ11側に排出される。こうしたエア抜き処理を定期的に行うことで、所要の真空度を維持でき、機能の低下を来さない。
上述したように本発明の第2実施形態でも、第1及び第2のピストン16,18の復元手段として、大気圧と略真空な空間の内圧との差圧に起因した力を利用しているので、金属製のコイルスプリングが不要である。したがって、廃棄処理やリサイクル処理に際して、素材ごとに分別しなくともよく、処理を低コストにて行える。
【0043】
また、金属製コイルスプリングを用いた場合のごとく、錆による動作不良が皆無であり、長期間にわたって安定した吐出能力が発揮される。
そして、上記第1実施形態についても言えることであるが、この第2実施形態のポンプ機構では、ヘッド反力、したがって復元力の調節が容易に行えるようになっている。すなわち、従来は、線径や単位長さ当たりの巻き数が異なるコイルスプリングを用いることで、復元力を調節していた。しかし、本実施形態のポンプ機構では、こうしたコストの掛かる方法に頼らず、復元力を自在に変化させることができる。
【0044】
例えば、第2のシリンダ12の上空間内にほとんど空気が残らないよう、第2のピストン18をセットする。すると、第2のピストン18を押し込んだ際の第2のシリンダ12の内圧と大気圧との差圧が最も大きくなり、したがって最大の復元力が得られる。一方、第2のシリンダ12の上空間内にある程度、空気を残して第2のピストン18をセットすれば、それを押し込んでも内圧はそれほど低下せず、したがって復元力は小さい。
【0045】
本実施形態のポンプ機構は、こうした方法で復元力を調節することが可能であるから、粘性の異なるさまざまな種類の液剤に容易に対応できる。
【0046】
【発明の効果】
廃棄処理やリサイクル処理の際に、素材ごとの分別が不要であり、低コストで処理できる。また、長期間にわたる使用でも動作不良が起きにくく、耐久性に優れる。しかも、従来より小型であって、部品点数は少なく、構造が簡単である。更に、液剤を吐出させる際の反力、すなわち復元力を液剤の種類に応じた適切なものとなるよう調節するのが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】液剤を吐出させる前の状態を示すポンプ機構(第1実施形態)の断面図
【図2】液剤を吐出させた状態でのポンプ機構(第1実施形態)の断面図
【図3】液剤を吐出させる前の状態を示すポンプ機構(第2実施形態)の断面図
【図4】液剤を吐出させた状態でのポンプ機構(第2実施形態)の断面図
【図5】空気の排出路が形成された状態を示す断面図
【図6】復元力を回復するために真空室内の空気を一時排出した状態を示す断面図
【図7】液剤を吐出させる前の状態を示す従来のポンプ機構の半断面図
【図8】液剤を吐出させた状態での従来のポンプ機構の半断面図
【符号の説明】
1 基部
2 シリンダ
3 三点支持弁(第1の弁)
4 チューブ
5 軸
5a 吐出誘導路
6 ピストン
7 三点支持弁(第2の弁)
8 ヘッド
9 ノズル

Claims (6)

  1. 液剤導入口を有するシリンダ部と、
    このシリンダ部内を変位可能に設けられたピストン部と、
    シリンダ部の上端部の開口を密封する蓋部と、
    ピストン部の押し込み変位によって、シリンダ内においてピストンの下方に溜まっている液剤を吐出させると共に、該シリンダ内において前記蓋部とピストン部の上端面との間に略真空状態を形成し、前記ピストン部を押し込み変位させた力を解除すると、略真空状態となった空間の内圧と大気圧との差圧で前記ピストン部を元の位置に復元させる復元手段とを具備することを特徴とするポンプ機構。
  2. 液剤が充填される容器に取り付けられ、前記容器内の液剤を吐出させるポンプ機構であって、
    液剤導入口を有するシリンダ部と、
    このシリンダ部内の空間からつづく液剤の吐出誘導路と、
    前記シリンダ部内を変位可能に設けられたピストン部と、
    シリンダ部の上端部の開口を密封する蓋部と、
    ピストン部の押し込み変位によって、シリンダ内においてピストンの下方に溜まっている液剤を吐出させると共に、該シリンダ内において前記蓋部とピストン部の上端面との間に略真空状態を形成し、前記ピストン部を押し込み変位させた力を解除すると、略真空状態となった空間の内圧と大気圧との差圧で前記ピストン部を元の位置に復元させる復元手段とを具備し、
    前記ピストン部を押し込み変位させることで、前記シリンダ部内に蓄えられた液剤が前記吐出誘導路を経て吐出し、
    かつ、前記ピストン部に加えた力を解除すると、前記復元手段の作用によって前記ピストン部が元の位置に復元すると共に、前記シリンダ部内に液剤が蓄えられるようにしたことを特徴とするポンプ機構。
  3. 液剤が充填される容器に取り付けられ、
    前記容器内の液剤を吐出させるポンプ機構であって、前記容器の開口部に係合し、中央に貫通孔が形成されたキャップ状の基部と、
    この基部に取り付けられた、液剤導入口を有するシリンダ部と、
    前記液剤導入口の近傍に設けられた、液剤を前記容器内から前記シリンダ部内へのみ通過させる第1の弁と、
    前記シリンダ部内の空間からつづく液剤の吐出誘導路と、
    この吐出誘導路の近傍に設けられ、液剤を前記シリンダ部内から吐出口側へのみ通過させる第2の弁と、
    前記シリンダ部内を変位可能に設けられたピストン部と、
    前記基部にガイドされた、前記ピストン部から延在する軸部と、
    気密状態で前記軸が挿通すると共に、前記シリンダ部における前記軸が延在する側の開口を閉塞する蓋部と、
    前記ピストン部の押し込み変位によって、シリンダ内においてピストンの下方に溜まっている液剤を吐出させると共に、該シリンダ内において前記蓋部とピストン部の上端面との間に略真空状態の空間を形成し、前記ピストン部を押し込み変位させた力を解除すると、略真空状態となった空間の内圧と前記ピストン部に液剤を介して作用する大気圧との差圧で、前記ピストン部を元の位置に復元させるよう構成した復元手段とを具備し、
    前記軸部を押圧して前記ピストン部を押し込み変位させることで、前記シリンダ部内に蓄えられた液剤が前記吐出誘導路を経て吐出し、かつ、前記ピストン部に加えた力を解除すると、前記復元手段の作用によって前記ピストン部が元の位置に復元すると共に、前記シリンダ部内に液剤が蓄えられるようにしたことを特徴とするポンプ機構。
  4. ピストン部から延在する軸部は筒状のものであって、かつ、前記ピストン部において軸部に対応した位置には貫通孔が形成されてなり、前記軸部が吐出誘導路の少なくとも一部として機能するよう構成してなることを特徴とする請求項3に記載のポンプ機構。
  5. 液剤が充填される容器に取り付けられ、前記容器内の液剤を吐出させるポンプ機構であって、
    前記容器の開口部に係合し、中央に貫通孔が形成されたキャップ状の基部と、
    この基部に設けられた、周面に液剤戻し孔を有する第1のシリンダ部と、
    この第1のシリンダ部の底面側に連設された、液剤導入口を有する第2のシリンダ部と、
    前記液剤導入口の近傍に設けられ、液剤を前記容器内から前記第2のシリンダ部内へのみ通過させる第1の弁と、
    前記第1のシリンダ部内を変位可能に設けられた、中央に貫通孔を有する環状の第1のピストン部と、
    前記第2のシリンダ部内を変位可能に設けられた、中央に貫通孔を有する環状の第2のピストン部と、
    前記第1のピストン部から延在し、内部には、前記第1のピストン部の貫通孔に対応した第1の吐出誘導路、及びこの第1の吐出誘導路と略平行な第1の液剤戻し路が形成された第1の軸部と、
    前記第2のピストン部から延在し、内部には、前記第2のピストン部の貫通孔に対応して前記第1の吐出誘導路から続く第2の吐出誘導路が形成されてなると共に、前記第1のシリンダ部の底面を気密状態で挿通して、前記第1のピストン部と第2のピストン部とを連結する第2の軸部と、
    内部には、前記第1の吐出誘導路から続く第3の吐出誘導路、及びこの第3の吐出誘導路から分岐して前記第1の液剤戻し路に続く第2の液剤戻し路が形成された、前記第1の軸部に取り付けられる吐出口部と、
    前記第1の軸部と吐出口部との間に介在させられ、前記第1の吐出誘導路と第3の吐出誘導路との間の部分では前記第2のシリンダ部内に蓄えられた液剤を前記吐出口部の開口側へのみ通過させ、かつ、前記第1の液剤戻し路と第2の液剤戻し路との間の部分では液剤を前記吐出口部内から前記第1のシリンダ部内へのみ通過させる第2の弁と、
    前記第2のピストン部の押し込み変位によって、前記第1のシリンダ部の底面と前記第2のピストン部との間に略真空状態の空間を形成し、前記第2のピストン部を押し込み変位させた力を解除すると、略真空状態となった空間の内圧と前記第2のピストン部に液剤を介して作用する大気圧との差圧で、前記第2のピストン部を元の位置に復元させるよう構成した復元手段とを具備し、
    前記吐出口部を押圧して、前記第1及び第2のピストン部を押し込み変位させることで、
    前記第2のシリンダ部内に蓄えられた液剤が前記第1、第2、第3の吐出誘導路を経て吐出すると共に、前記第1のシリンダ部内に溜まった液剤が前記液剤戻し孔を経て前記容器内に戻され、
    かつ、前記第1及び第2のピストン部に加えた力を解除すると、前記復元手段の作用によって前記第1及び第2のピストン部は元の位置に復元し、この際、前記第1及び第2の液剤戻し路を経て、前記第3の吐出誘導路に残った液剤を前記第1のシリンダ部内に戻すと共に、前記第2のシリンダ部内に液剤が蓄えられるようにしたことを特徴とするポンプ機構。
  6. 第1のシリンダ部の底面には、第2の軸部が挿通する環状の凸部が設けられてなると共に、この凸部の内周面には前記第2の軸部を包囲する環状溝が形成されてなり、
    かつ、前記第2の軸部の外周面における第2のピストン部近傍位置には、凹部が形成されてなることを特徴とする請求項5に記載のポンプ機構。
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