JP3802379B2 - 充電装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ニッケル−カドミウム電池やニッケル−水素電池等の二次電池を充電するための充電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ニッケル−カドミウム電池やニッケル−水素電池等の二次電池を充電する方法として、二次電池が満充電状態となる時点(以下、満充電時点という)を検出して該検出時点で充電を終了する充電方法が知られている。
この種の充電方法しては、二次電池の両端の電池電圧値がピーク値となる時点を満充電時点として検出して該検出時点で充電を終了する方法、二次電池の電池温度の変化が急激に増大する時点を満充電時点として検出して該検出時点で充電を終了する方法、二次電池の電池温度と周辺温度との差が増大する時点を満充電時点として検出して該検出時点で充電を終了する方法が知られている。
又、二次電池の電池温度が一定値以上となる時点を満充電時点として検出して該検出時点で充電を終了する方法、二次電池の両端の電池電圧値が一定値以上となる時点を満充電時点として検出して該検出時点で充電を終了する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、二次電池の電池電圧値がピーク値となる時点を検出する充電方法、二次電池の電池温度の変化が急激に増大する時点を検出する充電方法、及び二次電池の電池温度と周辺温度との差が増大する時点を検出する充電方法においては、充電電流値が0.5〜1.0C程度である急速充電時にはこれらの時点を容易に検出することが出来るが、充電電流値が0.5Cよりも小さい低電流充電時においては、これらの時点を検出することが困難で、二次電池の満充電時点を高い精度で検出することが出来なかった。
又、二次電池の電池温度を検出して該電池温度が一定値以上となる時点を検出する充電方法、及び二次電池の電池電圧値を検出して該電圧値が一定値以上となる時点を検出する充電方法においては、満充電時における電池温度や電池電圧値は、二次電池毎に異なると共に二次電池の経年劣化に応じて変化するため、二次電池の満充電時点を高い精度で検出することが出来なかった。
この様に、従来の何れの充電方法においても、二次電池が満充電状態となる時点を常に高い精度で検出することが出来ない問題があった。
本発明の目的は、二次電池が満充電状態となる時点を常に高い精度で検知することが出来る充電装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係る充電装置は、1以上の二次電池からなる電池ユニットを充電するためのものであって、電池ユニットに電力を供給する充電回路と該充電回路の動作を制御する充電制御回路とを具えている。そして、該充電装置の特徴的構成において、充電制御回路は、
電池ユニットの両端の電圧値を検出する電圧検出手段と、
前回の充電時に電圧検出手段により検出された電池電圧値の最大値に基づいて、電池ユニットが満充電状態となる時点を検知するための基準となる基準電圧値を算出する基準値算出手段と、
充電開始後、前記基準値算出手段により算出された基準電圧値を基準として、電圧検出手段により検出された電池電圧値から電池ユニットが満充電状態となる時点を検知し、該検知時点で充電回路の充電動作を終了させる充電終了制御手段とを具えている。
【0005】
電池ユニットの両端の電池電圧値は、充電時間が長くなるにつれて徐々に増大し、最大値に達した後、略一定となる。ここで、電池ユニットの電池電圧値が最大値に達した時点で、該電池ユニットは満充電状態となる。又、電池電圧値の最大値は、二次電池毎に異なると共に二次電池の経年劣化に応じて変化する。
そこで、上記充電制御回路の基準電圧値算出手段は、前回の充電時に電圧検出手段により検出された電池電圧値の最大値に基づいて、電池ユニットの満充電状時点を検知するための基準となる基準電圧値を算出する。
そして、充電開始後、充電終了制御手段は、前記基準電圧値を基準として、電池ユニットの電池電圧値から電池ユニットの満充電時点を検知し、該検知時点で充電回路の充電動作を終了させる。
【0006】
本発明に係る充電装置においては、上述の如く、前回の充電時に検出された電池電圧値の最大値に基づいて基準電圧値が算出される。従って、電池ユニット毎に経年劣化による最大値の変化に応じた適切な基準電圧値を算出することが出来る。
又、電池ユニットの満充電時点の検知においては、基準電圧値を基準とする検知方式が採用されるので、充電電流値の小さい低電流充電時においても該検知は容易である。
【0007】
上記充電装置においては、上述の如く、適切な基準電圧値を算出することが出来、然も、二次電池の満充電時点の検知は容易であるので、二次電池の満充電時点の検知について常に高い精度が得られる。
【0008】
具体的には、電池ユニットが設置された周辺の温度を測定する温度測定手段を具え、前記充電制御回路は、
電池ユニットの周辺温度と充電時に電圧検出手段により検出された電池電圧値の最大値との間の関係が格納された最大値関係格納手段と、
充電が終了する度に、充電時に電圧検出手段により検出された電池電圧値の最大値に基づいて、前記最大値関係格納手段に格納されている関係を更新する更新手段
とを具え、充電制御回路の前記基準値算出手段は、最大値関係格納手段に格納されている関係に従って、温度測定手段により測定された周辺温度から該温度に応じた最大値を導出し、導出した最大値に基づいて前記基準電圧値を算出する。
【0009】
電池ユニットの電池電圧値の最大値は、該電池ユニットの周辺温度が上昇するにつれて減小する一方、該電池ユニットの周辺温度が低下するにつれて増大し、電池ユニットの周辺温度と前記最大値との間には一定の関係が成立する。
そこで、上記具体的構成においては、電池ユニットの周辺温度と充電時に検出された電池電圧値の最大値との間の関係が最大値関係格納手段に格納される。そして、かかる関係は、充電が終了する度に、充電時に検出された電池電圧値の最大値に基づいて更新される。
【0010】
充電の際には、上述の如く最大値関係格納手段に格納されている関係に従って、温度測定手段により測定された周辺温度から該温度に応じた最大値が導出され、導出された最大値に基づいて上記基準電圧値が算出される。ここで、前記関係は、前回の充電時に検出された最大値に基づいて更新されたものである。
この様にして、電池ユニットの周辺温度に応じた適切な最大値に基づいて基準電圧値が算出される。従って、電池ユニットの周辺温度に応じたより適切な基準電圧値を算出することが出来る。
【0011】
又、具体的には、前記最大値関係格納手段に格納されている関係は、前記温度測定手段により測定された周辺温度を変数とする関数式によって表わされる。
【0012】
該具体的構成においては、充電制御回路の基準値算出手段は、温度測定手段により測定された周辺温度を変数として前記関数式による演算を実行することによって、電池ユニットの周辺温度に応じた最大値を算出する。ここで、該関数式は、前回の充電時に検出された電池電圧値の最大値に基づいて更新されたものである。
【0013】
或いは、前記最大値関係格納手段に格納されている関係は、電池ユニットの周辺温度を表わす複数の温度データと、各温度データが表わす周辺温度で前記電圧検出手段により検出された電池電圧値の最大値とを含む最大値テーブルによって表わされ、前記充電制御回路の更新手段は、充電が終了する度に、前記最大値テーブルに書き込まれている複数の最大値の内、温度測定手段により測定された周辺温度に応じた温度データについての最大値を、該充電時に電圧検出手段により検出された電池電圧値の最大値に更新する。
【0014】
該具体的構成においては、充電制御回路の基準値算出手段は、最大値関係格納手段に格納されている最大値テーブルを参照して、温度測定手段により測定された周辺温度から該温度に応じた温度データについての最大値を導出する。
そして、充電制御回路の更新手段は、充電が終了する度に、最大値テーブルに書き込まれている複数の最大値の内、該充電時の周辺温度に応じた温度データについての最大値を、該充電時に検出された電池電圧値の最大値に更新する。この様にして、該テーブルは、充電が終了する度に更新されることになる。
上記具体的構成においては、充電が終了する度に、該充電時の周辺温度に応じた温度データについての最大値のみが更新されるので、基準電圧値の算出の際には、温度測定手段により測定された周辺温度で前回、充電が行なわれたときの最大値が導出されることになる。
従って、電池ユニットの周辺温度に拘わらず、充電が終了する度に関数式が更新される構成に比べて、電池ユニットの周辺温度に応じたより適切な最大値を算出することが出来る。
【0015】
更に具体的には、前記充電制御回路の基準値算出手段は、電池電圧値の最大値に基づいて該最大値よりも僅かに小さな基準電圧値を算出し、前記充電終了制御手段は、
充電開始後、電圧検出手段により検出された電池電圧値と前記基準電圧値とを比較して、該電池電圧値が該基準電圧値と一致する時点を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された時点から一定時間だけ経過した時点を検知し、該検知時点で充電回路の充電動作を終了させる終了手段
とを具えている。
【0016】
該具体的構成においては、電池ユニットの電池電圧値の最大値よりも僅かに小さな基準電圧値が算出され、充電開始後、電圧検出手段により検出された電池電圧値と前記基準電圧値とが比較されて、電池電圧値が基準電圧値に一致する時点が検出される。ここで、基準電圧値は、最大値よりも僅かに小さな値であるので、電池ユニットの電池電圧値が最大値となる時点の直前で、前記一致時点が検出されることになる。
この様に、電池電圧値と基準電圧値とを比較して前記一致時点を検出するので、充電電流値の小さい低電流充電時においても、該一致時点の検出は容易であり、該検出について高い精度が得られる。
【0017】
その後、電池電圧値が基準電圧値と一致した時点から一定時間だけ経過した時点が検知され、該検知時点で充電回路の充電動作が終了する。ここで、一定時間は、電池ユニットの電池電圧値が基準電圧値と一致してから最大値に達するまでに必要な時間、若しくは該時間よりも僅かに長い時間に設定される。又、電池ユニットの電池電圧値は、上述の如く、最大値に達した後、略一定となる。従って、前記一致時点から一定時間が経過した時点では、電池ユニットの電池電圧値は最大値となる。
上記具体的構成においては、上述の如く、電池電圧値が基準電圧値と一致する時点は高い精度で検出される。又、電池電圧値が基準電圧値と一致する時点は最大値となる時点の直前であるため、前記一定時間は短い時間に設定され、電池電圧値が基準電圧値と一致した時点から最大値に達するまでの時間と該一定時間との間の誤差は小さい。従って、電池ユニットの満充電時を高い精度で検知することが出来る。
【0018】
又、具体的には、前記充電制御回路は、電池ユニットの周辺温度と基準電圧値の算出に用いる演算定数との関係が格納された演算定数関係格納手段を具え、前記基準値算出手段は、演算定数関係格納手段に格納されている関係に従って、前記温度測定手段により測定された周辺温度から該温度に応じた演算定数を導出し、電池電圧値の最大値に該演算定数を用いた演算を施して基準電圧値を算出する。
【0019】
電池ユニットの電池電圧値が最大値となる直前においては、電池電圧値の上昇率は、電池ユニットの周辺温度が上昇するにつれて減小する一方、電池ユニットの周辺温度が低下するにつれて増大する。
そこで、上記具体的構成においては、電池ユニットの周辺温度と最大値よりも僅かに小さな基準電圧値の算出に用いる演算定数との間の関係を演算定数関係格納手段に格納しておく。ここで、電池ユニットの周辺温度と該演算定数との間の関係は、例えばテーブルや関数式によって表わされる。
【0020】
充電の際には、上述の如く演算定数関係格納手段に格納されている関係に従って、温度測定手段により測定された周辺温度から該温度に応じた演算定数を導出し、電池ユニットの電池電圧値の最大値に該演算定数を用いた演算を施して基準電圧値を算出する。
この様に、基準電圧値を算出する際、電池ユニットの周辺温度に応じた演算定数が用いられるので、電池ユニットの電池電圧値が基準電圧値と一致する時点は、電池ユニットの周辺温度に拘わらず略同じ時点となり、電池電圧値が基準電圧値と一致する時点から最大値に達する時点までの時間は略一定となる。従って、電池ユニットの電池電圧値は、充電時における電池ユニットの周辺温度に拘わらず、常に、該電池電圧値が基準電圧値と一致した時点から上記一定時間が経過した時点で最大値となる。この様にして、常に高い精度で電池ユニットの満充電時を検知することが出来る。
【0021】
更に又、具体的には、前記基準値算出手段は、電池電圧値の最大値から前記演算定数を減算することによって基準電圧値を算出する。
【0022】
上述の如く、電池ユニットの電池電圧値が最大値となる直前においては、電池電圧値の上昇率は、電池ユニットの周辺温度が上昇するにつれて減小する一方、電池ユニットの周辺温度が低下するにつれて増大する。
従って、上記具体的構成においては、電池ユニットの周辺温度と演算定数との関係として、周辺温度が上昇するにつれて演算定数が減小する一方、周辺温度が低下するにつれて演算定数が増大する関係が演算定数関係格納手段に格納される。
【0023】
【発明の効果】
本発明に係る充電装置によれば、二次電池が満充電状態となる時点を常に高い精度で検知することが出来る。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、2つの実施例に基づいて具体的に説明する。
第1実施例
本発明を実施すべき電池ユニットは、1以上の二次電池、例えばニッケル−水素電池やニッケル−カドミウム電池から構成され、該電池ユニットのプラス端子及びマイナス端子に、図1に示す本発明の充電装置が接続される。
【0025】
本発明に係る充電装置は、図示の如く、外部電源(13)から供給されるAC100Vの交流電力を直流電力に変換して出力する充電回路(1)を具え、該充電回路(1)からの直流電力が電池ユニット(2)に供給される。
充電回路(1)には、マイクロコンピュータからなる充電制御回路(10)が接続されており、充電回路(1)は、充電制御回路(10)から供給される充電オン/オフ信号に応じて充電動作をオン或いはオフとする。又、充電回路(1)は、充電電流値を2つの値、例えば0.05C及び0.2Cの何れかの値に設定することが可能であって、充電制御回路(10)から供給される電流制御信号に応じて何れかの充電電流値を設定する。
電池ユニット(2)のプラス端子及びマイナス端子は前記充電制御回路(10)に接続されており、充電制御回路(10)によって電池ユニット(2)の両端の電池電圧値が検出される。
電池ユニット(2)のプラス端子から充電制御回路(10)に至る線路には、定電圧回路(12)が接続されており、該定電圧回路(12)に、上記外部電源(13)が接続されている。
【0026】
電池ユニット(2)の近傍には、電池ユニット(2)が設置された周辺の温度を測定するための温度センサ(11)が配置されている。温度センサ(11)としては、例えばサーミスタを採用することが出来る。
温度センサ(11)の出力端は充電制御回路(10)に接続されており、充電制御回路(10)によって電池ユニットの周辺温度が検出される。
【0027】
図2は、充電時における電池ユニット(2)の電池電圧値の変化を表わしている。
図示の如く、電池ユニット(2)の電池電圧値は、充電時間が長くなるにつれて徐々に増大し、ピーク値Vpに達した後、略一定となる。ここで、電池ユニット(2)の電池電圧値がピーク値Vpとなる時点で、電池ユニット(2)は満充電状態となる。
そこで、上記充電装置においては、充電が開始されると、ピーク電圧値Vpよりも僅かに小さな基準電圧値Vbが算出され、電池ユニット(2)の電池電圧値が該基準電圧値Vbと一致する時点が検出される。ここで、基準電圧値Vbは、前回の充電時に最後に検出された電池電圧値、即ちピーク電圧値Vpに基づいて算出される。
そして、前記一致検出時点から一定時間が経過した時点が検知され、該検知時点で充電が終了する。ここで、一定時間は、電池ユニットの電池電圧値が基準電圧値と一致してからピーク値に達するまでに必要な時間、若しくは該時間よりも僅かに長い時間、例えば1時間に設定される。
【0028】
図1に示す充電制御回路(10)には、メモリ(図示省略)が内蔵されており、該メモリには、電池ユニット(2)の電池電圧値の書込み領域が設けられている。
該メモリの電圧値書込み領域には、電池ユニット(2)の周辺温度が所定温度、例えば20度であるときのピーク電圧値が書き込まれる。尚、充電装置の初期状態においては、該電圧値書込み領域には初期値が書き込まれている。
充電が開始されると、充電制御回路(10)は、前記電圧値書込み領域に書き込まれているピーク電圧値に対して後述の演算処理を施して基準電圧値を算出する。この演算処理においては、電池ユニット(2)の周辺温度に基づいて温度換算処理が実行される。
充電終了時には、充電制御回路(10)は、該充電時に最後に検出した電池電圧値、即ちピーク電圧値に温度換算処理を施して電池ユニット(2)の周辺温度が前記所定温度であるときのピーク電圧値を算出し、該ピーク電圧値を前記メモリの電圧値書込み領域に上書きして該領域に書き込まれているピーク電圧値を更新する。
次回の充電時には、充電制御回路(10)は、上述の如く更新されたピーク電圧値に基づいて基準電圧値を算出する。
この様にして、充電制御回路(10)は、前回の充電時に検出されたピーク電圧値に基づいて基準電圧値を算出する。
【0029】
上記基準電圧値を算出する際の演算処理について説明する。
上記基準電圧値は、関数式を用いた演算処理によって算出され、基準電圧値をVb、ピーク電圧値をVpとすると、関数式は、例えば下記数1によって表わされる。
【数1】
Vb=Vp−α
【0030】
ここで、αは、後述の如く電池ユニットの周辺温度に応じて定められる演算定数である。
【0031】
上記ピーク電圧値Vpは、メモリの電圧値書込み領域に書き込まれているピーク電圧値に温度換算処理を施すことによって算出される。先ず、温度換算処理が必要な理由について説明する。
図3は、電池ユニットの周辺温度が0度、20度、40度であるときの充電時における電池ユニットの電池電圧値の変化を表わしている。図示の如く、周辺温度が0度であるときのピーク電圧値Vp0、周辺温度が20度であるときのピーク電圧値Vp20、周辺温度が40度であるときのピーク電圧値Vp40は、この順で徐々に小さくなっている。
メモリの電圧値書込み領域に書き込まれているピーク電圧値は、上述の如く電池ユニットの周辺温度が所定温度であるときのピーク電圧値である。このため、該ピーク電圧値を充電時における周辺温度に応じたピーク電圧値に温度換算する必要がある。
【0032】
次に、ピーク電圧値Vpの温度換算処理について具体的に説明する。
図4は、電池ユニットの周辺温度とピーク電圧値との間の関係を表わしている。ここで、図4は、電池ユニットの周辺温度が20度であるときのピーク電圧値を基準として、該ピーク電圧値と周辺温度が0度、40度であるときの夫々のピーク電圧値との差を縦軸にとったものである。
図示の如く、電池ユニットの周辺温度が0度であるときのピーク電圧値は、20度であるときのピーク電圧値よりも0.1Vだけ高く、周辺温度が40度であるときのピーク電圧値は0.1Vだけ低い。この様に、ピーク電圧値の差は周辺温度の差に比例するため、電池ユニットの周辺温度とピーク電圧値との間には、一定の関係が成立することになる。
【0033】
電池ユニットの周辺温度の基準を20度としたときの温度差をΔT、電池ユニットの周辺温度が20度であるときのピーク電圧値をVpoとすると、ピーク電圧値Vpは、例えば下記数2によって表わされる。
【数2】
Vp=a・ΔT+Vpo
a:定数
【0034】
ここで、Vpoは、電池ユニットの周辺温度が20度であるときのピーク電圧値、即ちメモリの電圧値書込み領域に書き込まれているピーク電圧値であり、該ピーク電圧値は、上述の如く、充電が終了する度に更新される。従って、上記関数式は、充電が終了する度に更新されることになる。
【0035】
又、上記数1で表わされる関数式の演算定数αは、電池ユニットの周辺温度に応じて決定される。先ず、演算定数αが電池ユニットの周辺温度に応じて決定される理由について説明する。
図3に示す如く、電池ユニットの電池電圧値がピーク値に達する直前においては、電池電圧値の上昇率は、周辺温度が上昇するにつれて減小する一方、周辺温度が低下するにつれて増大する。
仮に、電池ユニットの周辺温度に拘わらず、上記演算定数αを一定値とした場合、電池ユニットの電池電圧値が基準電圧値Vbと一致する時点が周辺温度毎にまちまちとなって、電池電圧値が基準電圧値Vbと一致する時点からピーク値Vpに達する時点までの時間が、電池ユニットの周辺温度が上昇するにつれて長くなる一方、電池ユニットの周辺温度が低下するにつれて短くなる。このため、電池ユニットの周辺温度が高い場合、電池ユニットの電池電圧値が基準電圧値Vbと一致した時点から上記一定時間だけ経過した時点では、電池電圧値がピーク値Vpに達しておらず、電池ユニットが満充電状態に達しない虞がある。一方、電池ユニットの周辺温度が低い場合、上記一定時間だけ経過した時点では、電池電圧値がピーク値Vpに達してから長時間が経過しており、過充電となる虞がある。
そこで、電池ユニットの周辺温度に応じて演算定数αが決定される。
【0036】
上記充電制御回路(10)の内蔵メモリには、図5に示す演算定数テーブルが格納されている。該テーブルには、電池ユニットの周辺温度を表わす複数の温度データと、各温度データが表わす周辺温度に応じた演算定数αの値が書き込まれている。
基準電圧値の算出の際には、該演算定数テーブルが参照されて、電池ユニットの周辺温度から該温度に応じた温度データについての演算定数αが導出される。
【0037】
図1に示す充電制御回路(10)は、充電が開始された後、先ず、温度センサ(11)の出力信号に基づいて電池ユニット(2)の周辺温度を検出すると共に、内蔵メモリからピーク電圧値を読み出し、検出した周辺温度と読み出したピーク電圧値とを用いて上記数2で表わされる関数式による温度換算を実行して、その時点での周辺温度に応じたピーク電圧値Vpを算出する。又、図5に示す演算定数テーブルを参照して、前記検出した周辺温度から演算定数αを導出する。
続いて、充電制御回路(10)は、前記算出したピーク電圧値Vpと前記導出した演算定数αとを用いて上記数1で表わされる関数式による演算を実行して、基準電圧値Vbを算出する。
【0038】
その後、充電制御回路(10)は、電池ユニット(2)の電池電圧値を検出して該電池電圧値と前記基準電圧値Vbとを比較する動作を繰り返し、電池電圧値が基準電圧値Vbと一致する時点を検出する。そして、該一致検出時点から時間計測を開始して、一定時間が経過する時点を検知し、該検知時点で充電回路(1)に充電動作を終了させる。ここで、一定時間は、上述の如く、電池ユニット(2)の電池電圧値が基準電圧値と一致してからピーク値に達するまでに必要な時間、若しくは該時間よりも僅かに長い時間に設定されている。又、電池ユニット(2)の電池電圧値は、上述の如くピーク値に達した後、略一定となる。従って、一定時間が経過した時点では、電池ユニット(2)の電池電圧値はピーク値となる。
【0039】
又、充電制御回路(10)は、電池ユニット(2)の電池電圧値が基準電圧値Vbと一致した時点を検出した後においても、電池ユニット(2)の電池電圧値を検出する動作を所定の周期で実行し、前記一定時間の経過を検知した時点で、最後に検出した電池電圧値、即ちピーク電圧値を周辺温度が20度であるときのピーク電圧値に温度換算する。ここで、温度換算処理は、上記数2で表わされる関数式による演算によって実行され、このときのVoは、前記最後に検出された電池電圧値である。その後、充電制御回路(10)は、温度換算処理によって得られたピーク電圧値をメモリの電圧値書込み領域に上書きして、該領域に書き込まれているピーク電圧値を更新する。
【0040】
上記充電装置においては、上述の如く充電が終了する度に更新されるピーク電圧値、即ち前回の充電時に検出されたピーク電圧値がその時点における電池ユニット(2)の周辺温度に応じたピーク電圧値Vpに温度換算され、温度換算されたピーク電圧値Vpに基づいて基準電圧値Vbが算出される。従って、基準電圧値Vbは、電池ユニット毎に経年劣化による最大値の変化及び周辺温度に応じた適切な値となる。
【0041】
その後、電池ユニット(2)の電池電圧値と基準電圧値Vbとを比較して、両連圧値の一致時点が検出される。従って、充電電流値の小さい低電流充電時においても、該一致時点の検出は容易であり、該検出について高い精度が得られる。
更にその後、前記一致検出時点から一定時間だけ経過した時点が検知され、該検知時点で充電が終了する。ここで、ピーク電圧値Vpよりも僅かに小さな値が基準電圧値Vbとして算出されるので、一定時間は短い時間に設定される。
上述の如く、電池ユニット(2)の電池電圧値が基準電圧値Vbと一致する時点は高い精度で検出される。又、一定時間は短い時間に設定されるため、電池ユニット(2)の電池電圧値が基準電圧値Vbと一致した時点からピーク値に達するまでの時間と該一定時間との間の誤差は小さい。従って、電池ユニット(2)の電池電圧値がピーク電圧値に達する時点、即ち電池ユニット(2)が満充電状態となる時点が高い精度で検知されることになる。
【0042】
又、上記数1で表わされる関数式の演算定数αは、上述の如く電池ユニット(2)の周辺温度に応じた値に決定される。例えば、電池ユニットの周辺温度が0度であるときは、図3に示す演算定数α0として0.1の値、電池ユニットの周辺温度が40度であるときは、演算定数α40として0.06の値が決定される。従って、電池ユニット(2)の電池電圧値が基準電圧値Vbと一致する時点は、図中に破線で示す如く、電池ユニット(2)の周辺温度に拘わらず略同じ時点となり、電池電圧値が基準電圧値Vbと一致する時点からピーク電圧値に達する時点までの時間は略一定となる。従って、電池ユニット(2)の電池電圧値は、充電時における電池ユニット(2)の周辺温度に拘わらず、常に、該電池電圧値が基準電圧値Vbと一致した時点から上記一定時間が経過した時点でピーク値となり、常に高い精度で電池ユニット(2)の満充電時が検知されることになる。
【0043】
図6及び図7は、上記充電制御回路(10)による具体的な充電制御手続きを表わしている。尚、充電制御回路(10)には、0.05Cの充電電流値で行なう仮充電の時間を計測するための仮充電タイマ、0.2Cの充電電流値で行なう本充電の時間を計測するための本充電タイマ、本充電時において電池ユニット(2)の電池電圧値が基準電圧値と一致した時点からの時間を計測する満充電タイマが内蔵されている。
図示の如く、先ずステップS1にて、0.05Cの充電電流値で仮充電を開始した後、ステップS2では仮充電タイマをセットする。
続いてステップS3では、電池ユニット(2)の電池電圧値が所定の閾値以上であるか否かを判断する。ここで、電池ユニット(2)が、例えば定格電圧値1.2Vの2個の二次電池から構成されている場合、該閾値として2.2Vの値が設定される。
ステップS3にてノーと判断された場合は、ステップS4に移行し、仮充電タイマの出力値に基づいて仮充電の開始から5分間が経過したか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS3に戻る。
【0044】
仮充電が開始されてから5分間が経過するまでに電池ユニット(2)の電池電圧値が前記閾値以上となった場合、その時点で、ステップS3にてイエスと判断されて、図7のステップS6に移行する。
これに対し、仮充電が開始されてから5分間が経過するまでに電池ユニット(2)の電池電圧値が前記閾値以上とならなかった場合は、5分間が経過した時点でステップS4にてイエスと判断されて、ステップS5に移行し、仮充電を終了して、上記手続きを終了する。
【0045】
図7のステップS6では、0.2Cの充電電流値で本充電を開始した後、ステップS7にて本充電タイマをセットし、更にステップS8では、上述の如く基準電圧値を算出する。
続いてステップS9では、本充電タイマの出力値に基づいて本充電の開始から5時間が経過したか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS10に移行して、電池ユニット(2)の電池電圧値を検出した後、ステップS11に移行する。ステップS11では、検出した電池電圧値が前記基準電圧値と一致するか否かを判断し、ノーと判断された場合は、ステップS9に戻る。この様にして、電池ユニット(2)の電池電圧値が基準電圧値と一致するか否かの判断が繰り返されることになる。ここで、該判断は、例えば5秒周期で実行される。
【0046】
本充電が開始されてから5時間が経過するまでに電池ユニット(2)の電池電圧値が基準電圧値と一致した場合は、その時点でステップS11にてイエスと判断されてステップS12に移行する。
ステップS12では満充電タイマをセットし、その後、ステップS13では、満充電タイマの出力値に基づいて前記一致時点から1時間が経過したか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS14に移行して、本充電タイマの出力値に基づいて本充電の開始から5時間が経過したか否かを判断する。ここで、ノーと判断された場合は、ステップS15に移行して、電池ユニット(2)の電池電圧値を検出した後、ステップS13に戻る。
【0047】
その後、本充電の開始から5時間が経過する前に、電池ユニット(2)の電池電圧値が基準電圧値と一致した時点から1時間が経過すると、その時点でステップS13にてイエスと判断されてステップS16に移行する。
これに対し、電池ユニットの電池電圧値が基準電圧値と一致した時点から1時間が経過する前に、本充電の開始から5時間が経過した場合は、その時点でステップS14にてイエスと判断されてステップS16に移行する。
ステップS16では、ステップS15にて最後に検出された電池電圧値、即ちピーク電圧値を周辺温度が20度であるときのピーク電圧値に温度換算し、これによって得られたピーク電圧値を内蔵メモリの電圧値格納領域に上書きした後、ステップS17では本充電を終了して、上記手続きを終了する。
【0048】
本充電が開始されてから5時間が経過するまでに電池電圧値が基準電圧値と一致しなかった場合は、5時間が経過した時点でステップS9にてイエスと判断されてステップS16に移行する。ステップS16では、ステップS10にて最後に検出された電池電圧値、即ちピーク電圧値を周辺温度が20度であるときのピーク電圧値に温度換算し、これによって得られたピーク電圧値を内蔵メモリの電圧値格納領域に上書きした後、ステップS17では本充電を終了して、上記手続きを終了する。
【0049】
上記手続きによれば、先ず仮充電が行なわれ、電池ユニット(2)の電池電圧値が所定の閾値以上となった時点で本充電が開始される。これに対し、電池ユニット(2)の電池電圧値が5分以内に所定の閾値以上とならない場合は、該電池ユニット(2)は不良品であると判断されて充電が終了する。
本充電の開始から5時間以内に、電池ユニット(2)の電池電圧値が基準電圧値と一致すると共に該一致時点から1時間が経過した場合は、1時間が経過した時点で充電が終了する。
本充電の開始後、電池ユニット(2)の電池電圧値が基準電圧値と一致するか否かの判断を繰り返している間に本充電の開始から5時間が経過した場合は、5時間が経過した時点で強制的に充電が終了する。又、電池ユニット(2)の電池電圧値が基準電圧値と一致した時点から1時間の時間計測を行なっている間に本充電の開始から5時間が経過した場合は、5時間が経過した時点で強制的に充電が終了する。この様にして、本充電の開始から5時間が経過した時点で強制的に充電が終了するので、過充電が防止される。
【0050】
本実施例の充電装置によれば、上述の如く、電池ユニット(2)が満充電状態となる時点を常に高い精度で検知することが出来る。
【0051】
第2実施例
上記第1実施例の充電装置は、基準電圧値の算出の際、上記数2で表わされる関数式による演算を実行することによって、電池ユニットの周辺温度に応じたピーク電圧値を算出するのものであるが、本実施例の充電装置は、図8に示すピーク電圧値テーブルを参照して、電池ユニットの周辺温度に応じたピーク電圧値を導出するものである。
【0052】
本実施例の充電装置の構成は、充電制御回路を除いて、図1に示す第1実施例の充電装置と同一である。
本実施例の充電制御回路の内蔵メモリには、図7に示すピーク電圧値テーブルが格納されている。該テーブルには、温度範囲データの書込み欄と電圧値の書込み欄とが設けられている。
温度範囲データ書込み欄には、予め、電池ユニット(2)の周辺温度の範囲を表わす複数の温度範囲データが書き込まれている。一方、電圧値書込み欄には、各温度範囲データが表わす温度範囲でのピーク電圧値が書き込まれる。尚、充電装置の初期状態においては、電圧値書込み欄には、初期値が書き込まれている。
【0053】
充電制御回路は、基準電圧値Vbの算出の際、上記ピーク電圧値テーブルを参照して、電池ユニット(2)の周辺温度から該温度に応じた温度範囲データについてのピーク電圧値Vpを導出すると共に、図5に示す演算定数テーブルを参照して、電池ユニット(2)の周辺温度から該温度に応じた演算定数αを導出する。
続いて、充電制御回路は、前記ピーク電圧値Vpと前記演算定数αとを用いて上記数1によって表わされる関数式による演算を実行して、基準電圧値Vbを算出する。
【0054】
その後、充電制御回路は、第1実施例と同様に、電池ユニット(2)の電池電圧値が前記基準電圧値Vbと一致する時点を検出し、該検出時点から一定時間が経過した時点で充電回路(1)に充電動作を終了させる。
又、充電制御回路は、充電時に最後に検出した電池電圧値、即ちピーク電圧値を、図8に示すピーク電圧値テーブルの電圧値書込み欄に上書きする。この際、該ピーク電圧値は、前記充電時の周辺温度に応じた温度範囲データについての電圧値書込み欄に書き込まれる。この様にして、該テーブルは、充電が終了する度に更新されることになる。
【0055】
本実施例の充電装置においては、充電終了時、該充電時の周辺温度に応じた温度範囲データについてのピーク電圧値のみが更新されるので、基準電圧値Vbの算出の際には、その時点で検出された周辺温度で前回、充電が行なわれたときのピーク電圧値が導出されることになる。
従って、電池ユニット(2)の周辺温度に拘わらず、充電が終了する度に関数式が更新される上記第1実施例に比べて、電池ユニット(2)の周辺温度に応じたより適切なピーク電圧値Vpが算出されることになる。この結果、より適切な基準電圧値Vbが算出されることとなって、電池ユニット(2)の満充電時の検知について、より高い精度が得られることになる。
【0056】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記第1及び第2実施例においては、充電制御回路は、基準電圧値Vbの算出の際、図5に示す演算定数テーブルを参照して電池ユニット(2)の周辺温度から演算定数αを導出する構成を採用しているが、これに拘わらず、電池ユニット(2)の周辺温度を変数とする関数式による演算処理を実行することによって演算定数αを算出する構成を採用することも可能である。
又、上記第1及び第2実施例においては、電池ユニット(2)のピーク電圧値Vpから演算定数αを減算する演算式を用いて基準電圧値Vbを算出する構成を採用しているが、これに拘わらず、ピーク電圧値Vpに演算定数αを乗算する演算式を用いて基準電圧値Vbを算出する構成を採用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る充電装置の構成を表わすブロック図である。
【図2】充電時における電池ユニットの電池電圧値の変化を表わすグラフである。
【図3】電池ユニットの周辺温度が0度、20度、40度であるときの充電時における電池ユニットの電池電圧値の変化を表わすグラフである。
【図4】電池ユニットの周辺温度とピーク電圧値との関係を表わすグラフである。
【図5】第1実施例の充電制御回路の内蔵メモリに格納されている演算定数テーブルを表わす図である。
【図6】本発明の充電制御回路による充電制御手続きの前半を表わすフローチャートである。
【図7】上記手続きの後半を表わすフローチャートである。
【図8】第2実施例の充電制御回路の内蔵メモリに格納されているピーク電圧値テーブルを表わす図である。
【符号の説明】
(1) 充電回路
(10) 充電制御回路
(11) 温度センサ
(12) 定電圧回路
(13) 外部電源
(2) 電池ユニット
Claims (7)
- 1以上の二次電池からなる電池ユニットを充電するための充電装置であって、電池ユニットに電力を供給する充電回路と該充電回路の動作を制御する充電制御回路とを具えた充電装置において、該充電制御回路は、
電池ユニットの両端の電圧値を検出する電圧検出手段と、
前回の充電時に電圧検出手段により検出された電池電圧値の最大値に基づいて、電池ユニットが満充電状態となる時点を検知するための基準となる基準電圧値を算出する基準値算出手段と、
充電開始後、前記基準値算出手段により算出された基準電圧値を基準として、電圧検出手段により検出された電池電圧値から電池ユニットが満充電状態となる時点を検知し、該検知時点で充電回路の充電動作を終了させる充電終了制御手段とを具えていることを特徴とする充電装置。 - 電池ユニットが設置された周辺の温度を測定する温度測定手段を具え、前記充電制御回路は、
電池ユニットの周辺温度と充電時に電圧検出手段により検出された電池電圧値の最大値との間の関係が格納された最大値関係格納手段と、
充電が終了する度に、充電時に電圧検出手段により検出された電池電圧値の最大値に基づいて、前記最大値関係格納手段に格納されている関係を更新する更新手段
とを具え、充電制御回路の前記基準値算出手段は、最大値関係格納手段に格納されている関係に従って、温度測定手段により測定された周辺温度から該温度に応じた最大値を導出し、導出した最大値に基づいて前記基準電圧値を算出する請求項1に記載の充電装置。 - 前記最大値関係格納手段に格納されている関係は、前記温度測定手段により測定された周辺温度を変数とする関数式によって表わされる請求項2に記載の充電装置。
- 前記最大値関係格納手段に格納されている関係は、電池ユニットの周辺温度を表わす複数の温度データと、各温度データが表わす周辺温度で前記電圧検出手段により検出された電池電圧値の最大値とを含む最大値テーブルによって表わされ、前記充電制御回路の更新手段は、充電が終了する度に、前記最大値テーブルに書き込まれている複数の最大値の内、温度測定手段により測定された周辺温度に応じた温度データについての最大値を、該充電時に電圧検出手段により検出された電池電圧値の最大値に更新する請求項2に記載の充電装置。
- 前記充電制御回路の基準値算出手段は、電池電圧値の最大値に基づいて該最大値よりも僅かに小さな基準電圧値を算出し、前記充電終了制御手段は、
充電開始後、電圧検出手段により検出された電池電圧値と前記基準電圧値とを比較して、該電池電圧値が該基準電圧値と一致する時点を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された時点から一定時間だけ経過した時点を検知し、該検知時点で充電回路の充電動作を終了させる終了手段
とを具えている請求項1乃至請求項4の何れかに記載の充電装置。 - 前記充電制御回路は、電池ユニットの周辺温度と基準電圧値の算出に用いる演算定数との関係が格納された演算定数関係格納手段を具え、前記基準値算出手段は、演算定数関係格納手段に格納されている関係に従って、前記温度測定手段により測定された周辺温度から該温度に応じた演算定数を導出し、電池電圧値の最大値に該演算定数を用いた演算を施して基準電圧値を算出する請求項5に記載の充電装置。
- 前記基準値算出手段は、電池電圧値の最大値から前記演算定数を減算することによって基準電圧値を算出する請求項6に記載の充電装置。
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