JP3799019B2 - ステレオ撮影装置及びステレオ撮影装置の撮影方法 - Google Patents
ステレオ撮影装置及びステレオ撮影装置の撮影方法Info
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステレオ画像から3次元情報を取得する3次元情報取得方法及び装置に適用可能なステレオ撮影装置及びステレオ撮影装置の撮影方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から非接触で3次元情報を取得する手法として、ステレオ計測が知られている。このステレオ計測による3次元情報取得手法は、異なる視点からの画像を獲得し、各視点の位置関係と各画像の見え方の違いから3次元情報を得るというものである。
【0003】
例えば、図13に示すように、複数(この場合、2つ)の視点からの複数の画像2を獲得し、その中の1つの画像を基準画像3とする(この場合、図示左側の画像)。そして、撮影対象4上の点Aの基準画像3の座標上での位置A1と、他方の画像2の座標上での位置A2との差(以下、視差)と、視点位置と視線方向から三角測量の原理に基づいて、点Aまでの距離を算出する。同様にして、基準画像3の座標上での位置B1と他方の画像2の座標上での位置B2とを用いて撮影対象4上の点Bまでの距離を算出することができる。このように、通常、ステレオ画像による3次元情報の取得を行う場合、1つの基準となる画像上の点が、その他の画像上のどの点に対応しているかを対応点探索によって認識する。
【0004】
このような対応点探索によって基準となる画像上の点が、その他の画像上のどの点に対応しているかを認識する手法は、従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、一般的なカメラにより複数視点からのステレオ画像を撮影するため、通常の撮像系にミラーで光路を2分するようにしたステレオアダプタが広く使用されている。
【0006】
そして、さらに、ファインダ内に、そのようなスフレオアダプタの装着に応じたステレオ撮影視野切り替え機能を持たせるようにした技術が存在する(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
また、3次元情報の入力ミスが生じないようにするため、撮影画象のモニタ表示用の表示部に、3次元情報を得られる領域を表示するような技術も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−215111号公報
【0009】
【特許文献2】
特開平7−64216号公報
【0010】
【特許文献3】
特開2000−283739号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献3に開示の従来技術の場合は、撮像手段が1つであるので、3次元情報を得られる領域の表示位置は、表示部に表示される出力画面の略中央に位置していた。しかしながら、ステレオ撮像手段で撮影を行う場合には、複数の視点の相互関係、つまり異なる視点の距離、輻輳角、画角によってステレオマッチングを施す領域、3次元情報を得られる領域、が変化するので、撮影対象を捉えるのに適切な領域が単一視点からの撮影と比べて大きく異なり、また撮影者が適切な領域を認識することが困難である。
【0015】
例えば、図14の(a)及び(b)に示すように、輻輳角が異なると、左右のそれぞれの視点51,52からの視野中で撮影対象を何処に捉える必要があるかが異なる。即ち、複数視点51,52それぞれから撮像可能な撮像空間である重畳領域33(図ではハッチングにより示す)が、ステレオマッチングを施す領域、3次元情報を得られる領域となるが、この重畳領域33は輻輳角により異なるため、撮影対象を捉えるのに適切な領域の表示位置は、単純に出力画面の略中央に設定すれば良いというものではない。
【0016】
さらに、この撮影対象を捉えるのに適切な領域は、距離や各視点からの撮影画角によっても影響を受ける。
【0017】
ところで、近年のデジタルカメラでは、カメラ背面部に電子ファインダを搭載しているものが多いため、ステレオ視野の確認は容易になっている。
【0018】
しかし、上述したようなデジタルカメラを用いる形状認識システムにおいて、計算機を用いてステレオマッチングを行う場合の処理領域は、デジタルカメラに装着されるステレオアダプタの形状や、レンズディストーション、計算装置の能力、要求される3次元情報の質等の関係から、必ずしも、ファインダに表示されているステレオ視野と一致しない。
【0019】
このため、上述したような従来のデジタルカメラを用いる形状認識システムでは、被写体を3次元形状認識可能領域で撮影することが困難であるという問題がある。
【0020】
また、上述したような従来のデジタルカメラを用いる形状認識システムでは、デジタルカメラに装着されるステレオアダプタの内側が黒く表示されている場合、暗い場所や、黒っぽい被写体を撮影する場合などでは、電子ファインダによるステレオ視野の確認自体が困難であるという問題がある。
【0021】
上記の理由から、上述したような従来のデジタルカメラを用いる形状認識システムでは、実際に使用される画像領域は、ステレオ視野の内側に限定される。
【0022】
また、ステレオアダプタを使用しないステレオ撮像系の場合でも、撮影している画面全体に対してステレオマッチングを行うわけではないので、やはり、ステレオ視野とステレオマッチングを行う処理領域とは一致しない。
【0023】
本発明は、このような点に着目し、ステレオ画像撮像手段を用いてステレオ画像を撮像する際に、例えば、撮像した画像の中のステレオマッチング処理に使用できる部分(ステレオマッチング領域)を、操作者が判別可能で、撮影対象をその処理領域内に入れられるように、枠線など領域目印を表示手段としてステレオ画像撮像手段に内蔵される電子ファインダまたは外部のディスプレイの画面上に表示することにより、ステレオ視野だけでなく、ステレオマッチングを行う処理領域を撮影者に提示することにより、ステレオ撮影を容易にすることが可能となるステレオ撮影装置及びステレオ撮影装置の撮影方法を提供することを目的とする。
【0024】
[用語の定義]
なお、本明細書における「ステレオ撮影」とは、複数の視点からの撮影を意味している。
【0025】
さらに、本明細書における「ステレオ撮影」とは、1台の撮影装置をステレオコンバータ等を用いて複数視点の画像を得る場合や、複数の撮影装置を使用する場合も含む。
【0026】
また、本明細書における「ステレオ撮影によって得られた画像」とは、複数視点からの画像を意味する。この場合、複数の撮影装置からの複数の画像だけでなく、1枚の画像の中に複数の視点の画像が埋め込まれているものも含む。
【0027】
さらに、撮影対象を複数視点から撮像するとき、それら複数視点それぞれから撮像可能な撮像空間、即ち撮像画角は重なった領域を有する。本明細書では、この領域を「重畳領域」と称する。
【0028】
また、本明細書における「キャリブレーションパターン」とは、形状及び表面属性の両方あるいは一方が既知の物体を意味する。このキャリブレーションパターンを撮影し、その撮影された画像上でのキャリブレーションパターンの歪み具合から撮影に使用した撮影系のレンズ歪み等カメラパラメータを算出するために使用される。カメラパラメータを算出するための条件を揃えるために3次元形状の「キャリブレーションパターン」を使用する場合と2次元形状の「キャリブレーションパターン」を複数枚撮影する場合等があるが、本発明ではこれらの方式に左右されない。
【0035】
【課題を解決するための手段】
本発明のステレオ撮影装置の一態様によれば、複数の視点から撮影対象の画像を撮像するステレオ画像撮像手段と、上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された画像を出力画像として表示画面上に表示する表示手段と、上記表示手段によって上記表示画面上に表示される上記出力画像の中の領域であって、上記ステレオ画像撮像手段の撮影した画像を利用して測定される測定距離範囲に基づいて決定される領域である第1の閉領域に対して、ステレオマッチング処理を施す計算手段と、上記撮影対象を撮像するときに、上記撮影対象を上記第1の閉領域内に捕らえるための目印として、上記第1の閉領域に含まれる第2の閉領域を示す目印を上記表示画面上に表示する手段とを具備することを特徴とする。
【0042】
また、本発明のステレオ撮影装置の別の態様によれば、撮影対象の3次元情報を得るためのステレオマッチング処理を行うために、複数の視点から上記撮影対象の画像を撮像するステレオ撮影装置であって、上記撮影対象の画像を撮像するステレオ画像撮像手段と、上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された画像を出力画像として表示画面に表示する表示手段と、「上記表示手段によって上記表示画面上に表示される上記出力画像の中において上記ステレオマッチング処理が施される領域として、上記ステレオ撮像手段の撮像した画像を利用して測定される測定距離範囲に基づいて決定される第1の閉領域」に含まれる第2の閉領域を示す目印を、上記撮影対象を撮像するときに、上記撮影対象を上記第1の閉領域内に捕らえるための目印として上記表示画面上に視認可能に提示する手段とを具備することを特徴とする。
【0053】
また、本発明のステレオ撮影装置の撮影方法の一態様によれば、撮影対象の3次元情報を得るためのステレオマッチング処理を行う画像を、複数の視点から撮像し、当該撮像された画像を表示画面上に表示するステレオ撮影装置の撮影方法において、「上記画像を撮影するときに、上記表示される画像の中において上記ステレオマッチング処理が施される領域として、上記撮像された画像を利用して測定される測定距離範囲に基づいて決定される第1の閉領域」に含まれる第2の閉領域を示す目印を、上記画像を撮像するときに、上記撮影対象を上記第1の閉領域内に捕らえるための目印として上記表示画面上に視認可能に表示することを特徴とする。
【0059】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0060】
[第1の実施の形態]
図1の(a)は、本発明の第1の実施の形態によるステレオ撮影装置の構成を示すと共に、撮影対象4を撮影する状態を示す図である。
【0061】
即ち、本発明の第1の実施の形態によるステレオ撮影装置は、複数の視点から撮影対象4の画像を撮影するステレオ画像撮像手段として、その前面部にステレオアダプタ9が装着されているデジタルカメラ10と、このデジタルカメラ10に接続される外部のパーソナルコンピュータ等の計算装置6とによって構成されている。
【0062】
ここで、ステレオ画像撮像手段としてその前面部にステレオアダプタ9が装着されているデジタルカメラ10には、該デジタルカメラ10によって撮像された出力画像を表示画面上に表示する表示手段としてその背面部に電子ファインダ5が備えられている。
【0063】
即ち、この第1の実施の形態は、ステレオアダプタ9を装着したデジタルカメラ10の電子ファインダ5上に、後述するようなステレオマッチング処理領域枠8を表示する例である。
【0064】
図2の(a)及び(b)は、図1の(a)に示したように構成される本発明の第1の実施の形態によるステレオ撮影装置に用いられるステレオ画像撮像手段としてのデジタルカメラ10と、このデジタルカメラ10の前面部に装着されているステレオアダプタ9の構成を示す平面図及び正面図である。
【0065】
即ち、デジタルカメラ10の前面部に装着されているステレオアダプタ9は、それぞれ所定の傾斜角度を有して互いに対向して配置された各一対の第1の反射ミラー18a,18b及び第2の反射ミラー18c,18dを介して撮影対象4を2つの視点からの画像としてデジタルカメラ10が撮影することを可能ならしめている。
【0066】
図1の(b)は、本発明の第1の実施の形態によるステレオ撮影装置を構成する図1の(a)に示したようなステレオ画像撮像手段としてその前面部にステレオアダプタ9が装着されているデジタルカメラ10と計算手段としての計算装置6とを用いて撮影対象4を撮影する際に、ステレオマッチング処理が施される閉領域(以下、ステレオマッチング処理領域)7を撮影者に提示するための目印として、表示手段としての電子ファインダ5の表示画面上に表示される画像の外縁より内側に存在する閉領域を示すステレオマッチング処理領域枠8を例示する図である。
【0067】
即ち、本発明の第1の実施の形態によるステレオ撮影装置では、ステレオ画像撮像手段としてその前面部にステレオアダプタ9が装着されているデジタルカメラ10と計算手段としての計算装置6とを用いて、図1の(a)に示したような撮影対象4を撮影する場合、デジタルカメラ10における表示手段としての電子ファインダ5の表示画面上に、該デジタルカメラ10によって撮像された出力画像を表示するに際し、レンズディストーションやレクティフィケーション、計算手段としての計算装置6自体の能力等によって決定される図1の(b)に示したようなステレオマッチング処理領域7を撮影者に提示するために、有意の画像が表示されている部分の内側にステレオマッチング処理領域枠8を上記出力画像に電気的に重畳された状態で表示するようにしている。
【0068】
これにより、使用者は、デジタルカメラ10における表示手段としての電子ファインダ5の表示画面上に表示されたステレオマッチング処理領域枠(第2の閉領域を囲む枠)8を見ることによって、撮影対象4の画像をステレオマッチング処理領域(第1の閉領域)7に入れることが容易になる。ここで、ステレオマッチング処理領域枠(第2の閉領域を囲む枠)8は、上記ステレオ画像撮像手段としてのデジタルカメラ10によって撮像された上記出力画像の歪みが所定のレベル以下であることが望ましい。
【0069】
なお、上記第1の閉領域とは、実際にステレオマッチング処理を行う領域であり、上記第2の閉領域とは、その第1の閉領域の内側にある程度の余裕を設けて設定される、上記第1の閉領域の内側の領域である。但し、この第1の実施の形態では、第1の閉領域の外縁と第2の閉領域を囲む枠とが一致するものとしている。
【0070】
そして、計算手段としての計算装置6は、上記表示手段としての電子ファインダ5の表示画面上に表示された上記出力画像の中の第1の閉領域としてのステレオマッチング処理領域7に対して、ステレオマッチング処理を実行する。
【0071】
なお、この発明の第1の実施の形態の各構成は、当然各種の変形変更が可能である。
【0072】
例えば、ステレオマッチング処理領域枠8は、図1の(b)に示したような直線で構成された枠である必要はなく、図3の(a)乃至(c)に示すように、点線、折れ線等でステレオマッチング処理領域枠8を提示するようにしても良い。
【0073】
即ち、図3の(a)に示すように、ステレオマッチング処理領域枠8を完全に囲わずに、点線でステレオマッチング処理領域枠8を提示するようにしても良い。
【0074】
また、図3の(b)に示すように、ステレオマッチング処理領域枠8として、その領域のコーナーを2本の交差した線分で示した目印を設けるようにしても良い。この変形例としては、図4の(a)や(b)に示すように、上記線分同士の交点位置に点や小さな円などの閉曲線を配置するようにしても良い。もちろん、図4の(c)乃至(e)に示すように、目印をステレオマッチング処理領域枠8のコーナー以外の部分に適度な間隔で配置するようにしても良い。即ち、目印として、線分または交差した線分または曲線または交差した曲線または点もしくは閉曲線を配置したものなど、撮影する際の手がかりとなる目印であればどのようなものでも良い。要するに、ステレオマッチング処理領域枠8として使用者が分かるようになっている目印であれば良い。
【0075】
また、図3の(c)に示すように、ステレオマッチング処理領域枠8として、黒枠(但し、図示ではハッチングの枠で示している)等でステレオマッチング処理領域枠8を提示するようにしても良い。
【0076】
あるいは、ステレオマッチング処理領域枠8を表示するのではなく、ステレオマッチング処理領域7以外の部分は表示を行わない、又は、色を変える等で領域を指示しても良い。
【0077】
また、ステレオマッチング処理領域7の決定は、ステレオ撮影装置の各種パラメータから、計算手段としての計算装置6が撮影時に決定しても、撮影者が決定するようにしても良い。
【0078】
また、ステレオマッチング処理領域枠8は、図示のような四角形である必要はない。例えば、レンズディストーション等を閾値としてステレオマッチング処理領域7を決定した場合、図5に示すような黒枠による半円形状の枠(但し、図示ではハッチングの枠で示している)であっても良い。
【0079】
また、ステレオマッチング処理領域7の決定は撮影時でも、それ以前であってもよい。
【0080】
さらには、本実施の形態では、視点は2つであるが、3つ以上の視点及び出力画像でも良い。
【0081】
また、ステレオマッチング処理領域枠8と同時にステレオ視野も使用者に提示するようにしても良い。
【0082】
さらに、表示手段としては、必ずしもデジタルカメラ10に内蔵された電子ファインダ5を用いる場合に限らず、外部のディスプレイを使用する方式であってもよい。
【0083】
また、ステレオマッチング処理領域枠8の表示を点滅させても良い。このような点滅表示を行えば、ステレオマッチング処理領域枠8が目立つので、更に位置合わせが容易になる。
【0084】
またこの場合、この点滅表示動作の有無を、例えばメニュー釦等のデジタルカメラ10が持つ入力デバイス(図示せず)やキーボード等の計算装置6が持つ入力デバイス(図示せず)を用いて、使用者が選択できるようにしても良い。
【0085】
さらには、この入力デバイスを用いて、ステレオマッチング処理領域枠8の表示の有無自体も選択できるようにしても良い。勿論、デジタルカメラ10へのステレオアダプタ9の装着状態を検出し、その検出結果に応じてステレオマッチング処理領域枠8の表示/非表示を自動切り替えするような構成も考えられる。
【0086】
[第2の実施の形態]
図6は、本発明の第2の実施の形態によるステレオ撮影装置の構成を示す斜視図である。
【0087】
即ち、図6に示すように、本発明の第2の実施の形態によるステレオ撮影装置は、ステレオ画像撮像手段として、前述したステレオアダプタを用いる代わりに、2つの撮像カメラからなるステレオ撮像系1と、このステレオ撮像系1に接続される計算手段としての外部の計算装置6と、この計算手段としての計算装置6に接続される表示手段としての外部のディスプレイ5Aとから構成されている。
【0088】
そして、本発明の第2の実施の形態によるステレオ撮影装置は、ステレオ撮像系1で撮影対象4を撮影する際、表示手段としてのディスプレイ5Aには、ステレオ撮像系1によって撮像された出力画像が表示される。この場合、本発明の第2の実施の形態によるステレオ撮影装置では、表示手段してのディスプレイ5A上に、ステレオ撮像系1のレンズディストーションやレクティフィケーション、計算手段としての計算装置6自体の能力等によって決定されるステレオマッチング処理が施される閉領域(以下、ステレオマッチング処理領域)7を撮影者に提示するために、ステレオマッチング処理領域枠8を上記出力画像に電気的に重畳された状態で表示する。
【0089】
これにより、使用者は、表示手段としてのディスプレイ5A上に表示されたステレオマッチング処理領域枠(第2の閉領域を囲む枠)8を見ることによって、撮影対象4をステレオマッチング処理領域(第1の閉領域)7の中に入れることが容易になる。
【0090】
ここで、ステレオマッチング処理領域枠(第2の閉領域を囲む枠)8は、上記ステレオ撮像系1によって撮像された上記出力画像の歪みが所定のレベル以下であることが望ましい。
【0091】
そして、計算手段としての計算装置6は、上記表示手段としてのディスプレイ5Aの表示画面上に表示された上記出力画像の中の第1の閉領域としてのステレオマッチング処理領域7に対して、ステレオマッチング処理を実行する。
【0092】
なお、この発明の第2の実施の形態の各構成は、当然各種の変形変更が可能である。
【0093】
例えば、ステレオマッチング処理領域枠8は直線で構成された枠である必要はなく、図3の(a)乃至(c)に示されるように、点線、折れ線等でステレオマッチング処理領域枠8を前述したと同様に提示するようにしても良い。
【0094】
また、ステレオマッチング処理領域枠8を表示するのではなく、ステレオマッチング処理領域7以外の部分は表示を行わない、又は、色を変える等で領域を指示しても良い。
【0095】
また、ステレオマッチング処理領域7の決定は各種パラメータから、計算手段としての計算装置6が撮影時に決定するようにしても良く、あるいは撮影者が決定するようにしても良い。
【0096】
さらに、ステレオマッチング処理領域枠8は、図示のように四角形である必要はない。例えば、ステレオ撮像系1のレンズディストーション等を閾値としてステレオマッチング処理領域7を決定した場合、図5に示すような黒枠による半円形状の枠(但し、図示ではハッチングの枠で示している)であっても良い。
【0097】
また、ステレオマッチング処理領域7の決定は撮影時でも、それ以前であっても良い。
【0098】
また、ステレオ撮像系1は、3台以上のカメラで構成されていても良い。
【0099】
さらに、表示装置としてのディスプレイ5Aを複数用意して、各ディスプレイに各視点からの画像を表示する形態であっても良い。
【0100】
また、ステレオマッチング処理領域枠8と同時にステレオ視野も使用者に提示するようにしても良い。
【0101】
また、ステレオマッチング処理領域枠8の表示を点滅させても良い。さらにこの場合、この点滅表示動作の有無を、計算装置6が持つ入力デバイスを用いて使用者が選択できるようにしても良い。
【0102】
[第3の実施の形態]
この第3の実施の形態によるステレオ撮影装置の構成は、基本的には、前述した第1の実施の形態の図1の(a)または第2の実施の形態の図6に示したように構成されるステレオ撮影装置のそれと同様である。
【0103】
そして、本発明の第3の実施の形態によるステレオ撮影装置は、表示手段として前述した第1の実施の形態の電子ファインダ5または第2の実施の形態のディスプレイ5A上に、ステレオ撮影装置のレンズディストーションやレクティフィケーション、計算手段としての計算装置6自体の能力等によって前もって決定されるステレオマッチング処理が施される閉領域(以下、ステレオマッチング処理領域)7を撮影者に提示するために、ステレオマッチング処理領域枠8が、前述した第1または第2の実施の形態のように出力画像に電気的に重畳された状態で表示する代わりに、予め、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5A上に表示される画像の内側に直接印刷されている例である。
【0104】
即ち、この第3の実施の形態では、図1の(a)または図6に示したように構成されるステレオ撮影装置を用いて、撮影対象4を撮影する際、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5A上に、ステレオ撮影装置のレンズディストーションやレクティフィケーション、計算手段としての計算装置6自体の能力等によって、予め、決定される図1の(b)または図6に示したようなステレオマッチング処理領域7を撮影者に提示するために、ステレオマッチング処理領域枠8が、予め、直接印刷により固着されている。
【0105】
これにより、使用者は、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に予め直接印刷により固着されているステレオマッチング処理領域枠(第2の閉領域を囲む枠)8を見ることによって、撮影対象4の画像をステレオマッチング処理領域(第1の閉領域)7に入れることが容易になる。
【0106】
ここで、ステレオマッチング処理領域枠(第2の閉領域を囲む枠)8は、上記ステレオ撮影装置によって撮像された上記出力画像の歪みが所定のレベル以下であることが望ましい。
【0107】
そして、計算手段としての計算装置6は、上記表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に表示された上記出力画像の中の第1の閉領域としてのステレオマッチング処理領域7に対して、ステレオマッチング処理を実行する。
【0108】
このように、本発明の第3の実施の形態によるステレオ撮影装置は、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に、上記第1の閉領域に含まれる第2の閉領域を示す目印として上記表示画面上に直接印刷により固着された枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示することにより、枠8内に撮影対象4を捕らえると共に、ステレオマッチング処理を行うことを容易にする。
【0109】
なお、この発明の第3の実施の形態の各構成は、当然各種の変形変更が可能である。
【0110】
例えば、ステレオマッチング処理領域枠8は直線で構成された枠である必要はなく、前述した図3の(a)、図3の(b)、図3の(c)に示されているように、点線、折れ線、黒枠(但し、図示ではハッチングの枠で示している)等でステレオマッチング処理領域枠8を直接印刷により固着して提示するようにしても良い。
【0111】
また、ステレオマッチング処理領域枠8を印刷するのではなく、ステレオマッチング処理領域7以外の部分は表示を行わない、又は、色を変える等で領域を指示しても良い。
【0112】
その他、上記目印を視認可能に提示する手段としては、次のようなものがある。
【0113】
例えば、ステレオマッチング処理領域枠8を表示手段としての電子ファインダ5上またはディスプレイ5Aに直接印刷により固着するのではなく、ステレオマッチング処理領域枠8を印刷したステレオマッチング処理領域枠表示体としてのシールを表示手段としての電子ファインダ5上またはディスプレイ5A上に貼り付けにより固着するようにしても良い。
【0114】
また、ステレオマッチング処理領域7の部分を可視にして、その他の部分を不可視にしたステレオマッチング処理領域枠表示体としてのプレートを表示手段としての電子ファインダ5上またはディスプレイ5A上に固着するようにしても良い。
【0115】
さらに、上記電子ファインダ5またはディスプレイ5Aのような表示手段以外に、あるいはその代わりに、光学ファインダを有する撮影装置に於いて、目印を光学的画像重畳で提示する方法がある。
【0116】
この光学的画像重畳の例を、図7の(a)及び(b)を用いて説明する。
【0117】
図7の(a)は、2眼式の撮影装置の場合の構成を示す図である。この場合、拡散板20から取り入れられた外光がステレオマッチング処理領域枠8と相似な部材であるガラス板27を通過してステレオマッチング処理領域枠像を生成し、このステレオマッチング処理領域枠像がミラー18及び光路調整レンズ37を介してハーフミラー17によって、対物レンズ21からの映像と重畳される。そして、その映像が接眼レンズ22を通して使用者の眼19に入る。
【0118】
また、図7の(B)は、1眼レフ撮影装置の場合の構成を示す図である。この場合には、対物レンズ21からの映像は撮像素子25の前面に配された可動ミラー24によって反射し、ガラス板27を通過しステレオマッチング処理領域枠像が重畳される。そして、その映像は、プリズム23、接眼レンズ22を通過して使用者の眼19に入る。
【0119】
このような光学的画像重畳の場合、例えば、拡散板20から外光を取り入れる代わりにLED等を光源とした自発光方式でステレオマッチング処理領域枠8を提示したり、ガラス板27の代わりに透過型LCD等を使用したりしても良い。ステレオマッチング処理領域枠像は複数のLEDそのものの像でも良い。
【0120】
また、LEDもしくは透過型のLCDをオン・オフすることで、またはステレオマッチング処理領域枠像を撮影者の眼に導く光路を遮ることで、上記ステレオマッチング処理領域枠像を表示・非表示の状態にしたり、点滅させたりすることができる。
【0121】
あるいは、ステレオマッチング処理領域枠8が視認可能なように、ステレオマッチング処理領域枠8がファインダの表面又は裏面に描かれていたり印刷されていても良い。
【0122】
また、図8の(a)に示すような、ステレオマッチング処理領域枠8の提示された、可視光を透過するフィルムやパネル等の目印提示部材30、ステレオマッチング処理領域枠8が視認可能なようにファインダに取り付けられていても良い。あるいは、可視光を透過する薄いシールの形態で提供され、ファインダに貼付されるものであっても良い。
【0123】
あるいは、図8の(b)に示すように、ステレオマッチング処理領域枠8の形状に合わせた形で可視光を透過する穴の開いた穴開き部材36をファインダに取り付けるようにしても良い。この場合には、このステレオマッチング処理領域枠8に対応する穴内に撮影対象4が収まるように撮影すれば良く、少なくとも視野の外枠が認識可能であれば、撮影対象4に目の焦点が完全には合わない状態でも位置合わせが可能である。よって、図4に示すような線状の目印の提示された部材を取り付ける場合に比べて、取り付け位置の制限が緩いという利点がある。
【0124】
上述のような手段を用いて、閉領域を示す目印を光学ファインダに提示するようにしても良い。
【0125】
また、上記光学的画像重畳においてガラス板の代わりに透過型LCDを使用したような場合や、上記までの実施の形態のように表示手段として電子ファインダ5やディスプレイ5Aを使用した場合、使用者の希望によって、撮影装置が持つ入力デバイスを用いて目印の表示、非表示を選択することができるようにしても良い。
【0126】
即ち、上記のように常にステレオマッチング処理領域枠8を重畳することでそれを常時表示するのではなく、使用者の希望によって、つまり、撮影時に、使用者が操作用の入力デバイスを用いて、上記目印としてのステレオマッチング処理領域枠8の表示・非表示を選択することができるようにしても良い。このように、ステレオマッチング処理領域枠8の表示・非表示を選択できるようにすることで、例えばキャリブレーションを目的としない撮影時にはステレオマッチング処理領域枠8を表示しないことを選択することで、ステレオマッチング処理領域枠8が邪魔になることを防ぐことができる。
【0127】
さらには、ステレオマッチング処理領域枠8の表示を点滅させても良い。またこの場合、上記ステレオマッチング処理領域枠8の表示の有無と同様に、この点滅表示動作の有無を上記入力デバイスを用いて使用者が選択できるようにしても良い。
【0128】
また、本実施の形態では、視点は2つであるが、3つ以上の視点及び出力画像でも良い。
【0129】
さらに、ステレオマッチング処理領域枠8と同時にステレオ視野も使用者に提示するようにしても良い。
【0130】
また、ステレオマッチング処理領域枠8は、図示のような四角形である必要はなく、例えば、図5に示すような黒枠(但し、図示ではハッチングの枠で示している)による半円形状の枠であっても良い。
【0131】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。
【0132】
本実施の形態は、所定のキャリブレーションパターンを撮影して画像歪みを算出し、それに基づいてステレオマッチング処理領域(第1の閉領域)7を決定し、ステレオマッチング処理領域枠(第2の閉領域を囲む枠)8を提示するというものである。
【0133】
ここで、上記キャリブレーションパターン11としては、図9の(a)に示すように立体的なものでも、図9の(b)に示すように平面的なものでも良く、形状及び表面属性の両方あるいは一方が既知であり、画像歪みを算出するための情報が得られるものであれば構わない。
【0134】
図10は、本発明の第4の実施の形態によるステレオ撮影装置の構成を示すと共に、撮影対象4を撮影する状態を示す図である。
【0135】
この第4の実施の形態によるステレオ撮影装置の構成は、基本的には、前述した第1の実施の形態の図1の(a)に示したように構成されるステレオ撮影装置のそれと同様である。
【0136】
そして、本発明の第4の実施の形態によるステレオ撮影装置においては、電子ファインダ5を具備しステレオアダプタ9を装着したデジタルカメラ10を用いて、形状及び表面属性が既知であるコーナーキューブ型のキャリブレーションパターン11を撮影し、キャリブレーションパターン画像13を獲得する。計算装置6は、このキャリブレーションパターン画像13上に写っているキャリブレーションパターン11上の模様(表面属性)を認識する。そして、認識された模様と形状及び表面属性が既知であるキャリブレーションパターン11の模様のずれ具合からキャリブレーションパターン画像13がどのように歪んでいるか算出する。ここで、キャリブレーションパターン画像13の各画素に関してずれが1画素未満である閉領域つまりステレオマッチング処理領域(第1の閉領域)7を当該計算装置6内の記憶装置26に格納する。
【0137】
而して、デジタルカメラ10を用いて撮影対象4を撮影する際、計算装置6は、上記記憶装置26に格納されたステレオマッチング処理領域7を撮影者に提示するために、表示手段としての電子ファインダ5にステレオマッチング処理領域枠(第2の閉領域を囲む枠)8を表示させる。
【0138】
使用者は、この電子ファインダ5に表示されたステレオマッチング処理領域枠8を見ることで、撮影対象4をステレオマッチング処理領域7に入れることが容易になる。
【0139】
なお、この発明の実施の形態の各構成は当然各種の変形変更が可能である。
【0140】
例えば、通常歪みが所定のレベル以下の領域を示す枠は図5の様になる。さらには、ステレオマッチング処理領域枠8は直線である必要はなく、図3の(a)乃至(c)で示される様に、点線、折れ線等で領域を指示しても良い。
【0141】
また、ステレオマッチング処理領域枠8を表示するのではなく、ステレオマッチング処理領域7以外の部分は表示を行わない、又は色を変える等で領域を指示しても良い。
【0142】
また、画像歪みを算出する方法はコーナーキューブ型のキャリブレーションパターン11の撮影である必要はない。例えば、図9の(b)の様な表面属性が既知の板状のキャリブレーションパターン11を距離を変えて複数枚撮影し、その画像情報から画像歪みを算出しても良い。さらに、キャリブレーションパターン11を撮影せずに、形状及び表面属性が不明な物を撮影した場合でも、基準画像3上の各画素が、画像2上のどの場所に対応するかを探索することで画像歪みを算出することもできる(セルフキャリブレーション)。
【0143】
また、ステレオマッチング処理領域7の境界を決定する歪みレベルの境界はずれ量が1画素である必要はなく、任意設定可能である(算出されるずれ画素数が整数である必要もない)。さらに、対応点探索を行うための探索窓の大きさと連動して変化させても良い。
【0144】
また、計算装置6や記憶装置26が存在する場所はデジタルカメラ10の外部ではなく、デジタルカメラ10の内部としても良い。さらに、記憶装置26も、計算装置6の内部ではなく、外部に存在しても良い。
【0145】
また、ステレオマッチング処理領域7は記憶装置26に前もって格納されているものを使用しても良い。この場合、ほぼ同様の画像歪みが存在する別のデジタルカメラ10で撮影したキャリブレーションパターン画像13から算出されたステレオマッチング処理領域7を格納しても構わない。
【0146】
また、本実施の形態では、視点は2つであるが、3つ以上の視点及び出力画像でも良い。
【0147】
また、ステレオマッチング処理領域枠8と同時にステレオ視野も使用者に提示しても良い。
【0148】
また、表示手段としては、デジタルカメラ10に具備された電子ファインダ5ではなく、外部ディスプレイを使用する方式でも良い。
【0149】
さらに、ステレオアダプタ9を用いたシステムである必要はなく、第2の実施の形態の図6に示したような複数の撮像系を用いたステレオ画像測定システムで用いても良い。
【0150】
また、上記のようにステレオマッチング処理領域枠8を決定した後、ストロボ装置や光パターン投影装置などの投光装置の投光範囲を決定されたステレオマッチング処理領域枠8に合わせて投光装置のズームや絞りなどを行うことで調整しても良い。この場合、ステレオマッチング処理領域枠8の外に投光しないので投光装置の小型化や省電力化が期待できる。
【0151】
また、デジタルカメラ10にAF、AE等の機能が搭載されている場合、上記決定されたステレオマッチング処理領域枠8内の画像を基準にAF、AE等を作動させるように構成しても良い。
【0152】
さらに、上記ステレオマッチング処理領域枠8により規定される測定範囲情報を撮像手段であるデジタルカメラ10に送ることによって、AFに利用しても良い。
【0153】
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。
【0154】
この第5の実施の形態によるステレオ撮影装置の構成は、基本的には、前述した第1の実施の形態の図1の(a)に示したように構成されるステレオ撮影装置のそれと同様である。
【0155】
そして、本第5の実施の形態においては、電子ファインダ5を具備しステレオアダプタ9を装着したデジタルカメラ10を用いて撮影対象4を撮影する際に、計算装置6は、電子ファインダ5上にステレオマッチング処理領域7以外の部分の表示を行わない画像を表示するものである。
【0156】
使用者は、この表示された画像を見ることで、撮影対象4をステレオマッチング処理領域7に入れることが容易になる。
【0157】
なお、この発明の実施の形態の各構成は当然各種の変形変更が可能である。
【0158】
例えば、ステレオマッチング処理領域7以外の部分は表示を行わないだけでなく、その境界線を示すステレオマッチング処理領域枠8を表示しても良い。また、ステレオマッチング処理領域7以外の部分の色を変える等で領域を指示しても良い。
【0159】
また、ステレオマッチング処理領域枠8は四角形である必要はない。例えば、図5で示すような形状でも良い。
【0160】
また、本実施の形態では、視点は2つであるが、3つ以上の視点及び出力画像でも良い。
【0161】
また、表示手段としては、デジタルカメラ10に具備された電子ファインダ5ではなく、外部ディスプレイを使用する方式でも良い。
【0162】
また、ステレオアダプタ9を用いたシステムである必要はなく、第2の実施の形態の図6に示したような複数の撮像系を用いたステレオ画像測定システムで用いても良い。
【0163】
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態を説明する。
【0164】
この第6の実施の形態によるステレオ撮影装置の構成は、基本的には、前述した第1の実施の形態の図1の(a)に示したように構成されるステレオ撮影装置のそれと同様である。
【0165】
そして、本実施の形態においては、電子ファインダ5を具備しステレオアダプタ9を装着したデジタルカメラ10を用いて撮影対象4を撮影する際、撮影者はデジタルカメラ10又は計算装置6が備える入力デバイスを用いて測定距離範囲を入力する。この入力された測定距離範囲の値は、計算装置6が備える記憶装置26に記憶される。計算装置6は、この入力され記憶された測定距離範囲を元に、ステレオマッチング処理領域7を決定する。
【0166】
ここで、本実施の形態の場合、図11に示すようにステレオアダプタ9によって分割される左右の画像の内、左の画像を基準画像3、右の画像を対応画像12とする。
【0167】
計算装置6は、この基準画像3上の探索点Mまでの距離を算出するために、その探索点Mに対応する上記対応画像12中の対応点Nを探索する。
【0168】
このとき、図11に示すように左視点51から見た基準画像3中の撮影対象4は右よりに、右視点52から見た対応画像12中の撮影対象4は左よりに写っているとする。
【0169】
この場合、対応点探索は、対応画像12において、基準画像3中の探索点Mの横座標よりも左側の座標上に対して行われる。
【0170】
このとき、上記測定距離範囲が設定されていない場合は、対応画像12中で探索点Mの横座標よりも左側全て、即ち、測定距離範囲が設定されていない場合の探索範囲40を探索することになる。
【0171】
ここで、三角測定の原理とは、撮影されたステレオ画像中の探索点Mと対応点Nとの横座標の差(以下、視差と称する)と各種パラメータ(基線長、輻輳角等)とから、撮影対象4(の探索点Mに相当する点)と撮影装置との距離が算出できる原理であり、視差が小さいときには撮影対象との距離が遠く、視差が大きいときは距離が近いという、測定(撮影)距離と視差との対応が存在する。即ち、測定距離範囲が設定されている場合には、視差のとり得る値も制限されるので、結果として上記探索点Mに対する対応点Nの探索範囲を狭めることができる。
【0172】
本実施の形態の場合、測定距離範囲の設定(この場合、最遠距離値)を行うことにより、とり得る最小視差42、つまり撮影対象4との距離が限定した最遠距離値であった場合の視差が決定する。
【0173】
これにより、上記測定距離範囲が設定されている場合には、対応画像12中で探索点Mの横座標から上記とり得る最小視差42だけ左にずれた点から左に向かって探索を行えば良いことになる。即ち、対応画像12中で探索点Mの横座標から上記とり得る最小視差42だけ左にずれた点よりも左側全て、つまり、測定距離範囲に基づき探索点Mの対応点Nの探索を行う範囲41を探索することになる。
【0174】
よって、基準画像3の最右上の点を測定する場合、探索する領域は対応画像12上の最右からとり得る最小視差42だけ左にずれた点から左に向かって探索を行えば良いことになる。従って、図12の(a)に示すように、対応画像12上の最右から最小視差42の範囲はステレオマッチングには使用されない。また、基準画像3上の最左から最小視差42だけ右にずれた範囲に関しては、対応画像12上での探索が行えない(探索範囲が対応画像12の左外に出てしまう)ため、やはりステレオマッチングには使用されない。
【0175】
このようにして、測定距離を設定することで、ステレオマッチングには使用されない領域、つまり探索不要領域が算出される。
【0176】
計算装置6は、基準画像3または対応画像12から上記探索不要領域を除く形でステレオマッチング処理領域7を設定し、ステレオマッチング処理領域枠8を電子ファインダ5により撮影者に提示する。
【0177】
なお、この発明の実施の形態の各構成は当然各種の変形変更が可能である。
【0178】
例えば、測定距離範囲は入力デバイスによって入力されるのではなく、他のセンサを用いて得られた概略距離から決定しても良い。
【0179】
また、基準画像は左である必要はない。
【0180】
また、本実施の形態では左右2枚のステレオ方式であるが、3枚以上、または上下配置のステレオ方式でもそれぞれに対応したステレオマッチング処理領域7、ステレオマッチング処理領域枠8の設定が可能である。
【0181】
また、ステレオアダプタ9を用いたシステムである必要はなく、第2の実施の形態の図6に示したような複数の撮像系を用いたステレオ画像測定システムで用いても良い。
【0182】
また、例えば上記基準画像3および対応画像12中の想定される最大のステレオマッチング処理領域等、他の手段で決定された所望の領域から上記探索不要領域を除く形で、ステレオマッチング処理領域7及びステレオマッチング処理領域枠8を設定しても良い。
【0183】
さらに、上記測定距離範囲は最遠距離値だけでなく、最近距離値のみ、またはその両方を設定するようにしても良い。最遠距離値と最近距離値の両方を設定した場合には、最近距離から決定されたとり得る最大視差43を用いて、図12の(b)に示すようにステレオマッチング処理領域7を設定し、ステレオマッチング処理領域枠8を提示するようにしても良い。この場合、撮影者はステレオマッチング処理領域枠8を目印にすることで、ステレオマッチング処理を行い3次元再構成を行うのに好適な画像を撮影することができる。
【0184】
また、測定距離範囲によるステレオマッチング領域の決定は測定距離範囲入力時である必要はなく、前もって測定距離範囲とステレオマッチング領域の対応テーブルを記憶装置26に記憶させておいても良い。
【0185】
[第7の実施の形態]
次に、本発明の第7の実施の形態を説明する。
【0186】
この第7の実施の形態によるステレオ撮影装置の構成は、基本的には、前述した第1の実施の形態の図1の(a)に示したように構成されるステレオ撮影装置のそれと同様であるが、本実施の形態では、ステレオアダプタ9内にある第1の反射ミラー18a,18bは可動ミラーであり、入力された測定距離範囲に応じて輻輳角θを変化させるようになっている。
【0187】
即ち、本実施の形態においては、上記第6の実施の形態と同様に、電子ファインダ5を具備しステレオアダプタ9を装着したデジタルカメラ10を用いて撮影対象4を撮影する際、撮影者は入力デバイスを用いて測定距離範囲を入力し、その値は記憶装置26に記憶される。そして、計算装置6は、入力され記憶された測定距離範囲に応じて、ステレオアダプタ9内にある第1の反射ミラー18a,18bの輻輳角θを変化させる。また、その変化させた輻輳角θとデジタルカメラ10のズーム状況によって決定される重畳領域33の範囲を使用者に提示するために、電子ファインダ5にステレオマッチング処理領域枠8を表示させる。これにより、使用者は、輻輳角θの変化に応じて変化するステレオマッチング処理領域7を認識することが容易となる。
【0188】
なお、この発明の実施の形態の各構成は当然各種の変形変更が可能である。
【0189】
例えば、測定距離範囲は入力デバイスを用いて入力されるのではなく、他のセンサを用いて得られた概略距離から決定しても良い。
【0190】
以上のように、複数視点の撮影画角および輻輳角ならびに測定距離範囲に関する情報のうち1つ以上を用いてステレオマッチング処理領域7を設定し、ステレオマッチング処理領域枠8を提示するようにしても良い。
【0191】
また、ステレオアダプタ9を用いるのではなく、第2の実施の形態の図6に示したような複数の視点の異なるカメラを用いても良い。但しこの場合には、さらに、入力された測定距離範囲に応じて2つのカメラの向きを自動的に変更する機構、あるいは、手動によって変更すべきカメラの向きを視覚的又は聴覚的に指示する手段を備えることが必要となる。
【0192】
ところで、上記第1乃至第7の各実施の形態においては、ステレオマッチング処理が行われるステレオマッチング処理領域7の外縁と、使用者が表示するステレオマッチング処理領域枠8が一致するようにしていた。
【0193】
ただし、実際の使用にあっては、手ブレや使用者の位置合わせ誤差等を考慮して、ステレオマッチング処理領域7とそれを表示するステレオマッチング処理領域枠8との間に余裕を設けておくことが望まれる。
【0194】
即ち、実際にステレオマッチング処理を行うステレオマッチング処理領域7(第1の閉領域)の内側にある程度の余裕を設け、さらにその内側に領域(第2の閉領域)を設定し、この内側の領域(第2の閉領域)の外縁に沿って表示するステレオマッチング処理領域枠8を配置するのが好ましい。
【0195】
これによって、使用者は表示されるステレオマッチング処理領域枠8内に撮影対象を入れた画像を撮影しようとするため、若干の手ブレがあっても、撮影対象の全体がステレオマッチング処理領域7の外にはみ出る可能性が低くなり、確実に所望の対象のステレオ撮影が可能となる。
【0196】
また、ステレオ撮影において、3次元情報を得られる領域は複数視点それぞれから撮像可能な撮像空間が重なった重畳領域に含まれる。従って、前述の第1乃至第7の全実施の形態を通して、ステレオマッチング処理を行う領域の代わりに、出力画像中の重畳領域に対応する領域を撮影者に提示するようにしても良い。
【0197】
[付記]
前記の具体的実施の形態から、以下のような構成の発明を抽出することができる。
【0198】
(1) 複数の視点から撮影対象の画像を撮像するステレオ画像撮像手段と、上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された出力画像を表示画面上に表示する表示手段と、
上記表示手段によって上記表示画面上に表示された画像の外縁より内側に存在する閉領域を示すために、上記表示画面上に表示される目印と、
を具備することを特徴とするステレオ撮影装置。
【0199】
(対応する実施の形態)
この(1)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第4、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(1)に記載のステレオ撮影装置によれば、ステレオ画像撮像手段で撮影対象4を撮像した画像を、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に表示する。このとき、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に表示された画像の外縁より内側に存在する閉領域を示すために、上記表示画面上に表示された目印としての枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえることを容易にする。
【0200】
(2) 上記目印は、線分または交差した線分または曲線または交差した曲線または点もしくは閉曲線を配置することによって、少なくとも上記閉領域のコーナーの位置を示すものであることを特徴とする(1)に記載のステレオ撮影装置。
【0201】
(対応する実施の形態)
この(2)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第4、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(2)に記載のステレオ撮影装置によれば、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に表示された画像の外縁より内側に存在する閉領域を示すために、上記表示画面上に表示された目印として線分または交差した線分または曲線または交差した曲線または点もしくは閉曲線を配置することによって、少なくとも上記閉領域のコーナーの位置を示す枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえることを容易にする。
【0202】
(3) 上記目印は、上記閉領域の外縁を囲むものであることを特徴とする(1)に記載のステレオ撮影装置。
【0203】
(対応する実施の形態)
この(3)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第4、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(3)に記載のステレオ撮影装置によれば、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に表示された画像の外縁より内側に存在する閉領域を示すために、上記表示画面上に表示された目印として上記閉領域の外緑を囲む枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえることを容易にする。
【0204】
(4) 上記目印は、上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された上記出力画像に電気的に重畳されたものであることを特徴とする(1)に記載のステレオ撮影装置。
【0205】
(対応する実施の形態)
この(4)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第4、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(4)に記載のステレオ撮影装置によれば、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に表示された画像の外縁より内側に存在する閉領域を示すために、上記表示画面上に表示された目印として上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された上記出力画像に電気的に重畳された枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえることを容易にする。
【0206】
(5) 上記目印は、上記表示手段上に固着されたものであることを特徴とする(1)に記載のステレオ撮影装置。
【0207】
(対応する実施の形態)
この(5)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第3の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(5)に記載のステレオ撮影装置によれば、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に表示された画像の外縁より内側に存在する閉領域を示すために、上記表示画面上に表示された目印として上記表示手段上に固着された枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえることを容易にする。
【0208】
(6) 上記閉領域は、上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された上記出力画像の歪みが所定のレベル以下であることを特徴とする(1)に記載のステレオ撮影装置。
【0209】
(対応する実施の形態)
この(6)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第4、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(6)に記載のステレオ撮影装置によれば、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に表示された画像の外縁より内側に存在する閉領域として上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された上記出力画像の歪みが所定のレベル以下である閉領域を示すために、上記表示画面上に表示された目印として枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえることを容易にする。
【0210】
(7) 複数の視点から撮影対象の画像を撮像するステレオ画像撮像手段と、
上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された出力画像を表示画面上に表示する表示手段と、
上記表示手段によって上記表示画面上に表示された上記出力画像の中の第1の閉領域に対して、ステレオマッチング処理を施す計算手段と、
上記第1の閉領域に含まれる第2の閉領域を示すものであって、上記表示画面上に表示された目印と、
を具備することを特徴とするステレオ撮影装置。
【0211】
(対応する実施の形態)
この(7)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第4、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(7)に記載のステレオ撮影装置は、ステレオ画像撮像手段で撮影対象4を撮像した画像を、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に表示する。計算手段としての計算装置6は、上記表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に表示された上記出力画像の中の第1の閉領域(ステレオマッチング処理領域7)に対して、ステレオマッチング処理を施す。そして、この(7)に記載のステレオ撮影装置によれば、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に、上記第1の閉領域に含まれる第2の領域を示す目印として枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえると共に、ステレオマッチング処理を行うことを容易にする。
【0212】
(8) 上記目印は、線分または交差した線分または曲線または交差した曲線または点もしくは閉曲線を配置することによって、少なくとも上記第2の閉領域のコーナーの位置を示すものであることを特徴とする(7)に記載のステレオ撮影装置。
【0213】
(対応する実施の形態)
この(8)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第4、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(8)に記載のステレオ撮影装置によれば、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に、上記第1の閉領域に含まれる第2の領域を示す目印として線分または交差した線分または曲線または交差した曲線または点もしくは閉曲線を配置することによって、少なくとも上記第2の閉領域のコーナーの位置を示す枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえると共に、ステレオマッチング処理を行うことを容易にする。
【0214】
(9) 上記目印は、上記第2の閉領域の外縁を囲むものであることを特徴とする(7)に記載のステレオ撮影装置。
【0215】
(対応する実施の形態)
この(9)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第4、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(9)に記載のステレオ撮影装置によれば、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に、上記第1の閉領域に含まれる第2の領域を示す目印として上記第2の閉領域の外縁を囲む枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえると共に、ステレオマッチング処理を行うことを容易にする。
【0216】
(10) 上記目印は、上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された上記出力画像に電気的に重畳されたものであることを特徴とする(7)に記載のステレオ撮影装置。
【0217】
(対応する実施の形態)
この(10)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第4、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(10)に記載のステレオ撮影装置によれば、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に、上記第1の閉領域に含まれる第2の領域を示す目印として上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された上記出力画像に電気的に重畳された枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえると共に、ステレオマッチング処理を行うことを容易にする。
【0218】
(11) 上記目印は、上記表示画面上に固着されたものであることを特徴とする(7)に記載のステレオ撮影装置。
【0219】
(対応する実施の形態)
この(11)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第3の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(11)に記載のステレオ撮影装置によれば、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に、上記第1の閉領域に含まれる第2の領域を示す目印として上記表示画面上に固着された枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえると共に、ステレオマッチング処理を行うことを容易にする。
【0220】
(12) 上記第2の閉領域は、上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された上記出力画像の歪みが所定のレベル以下であることを特徴とする(7)に記載のステレオ撮影装置。
【0221】
(対応する実施の形態)
この(12)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第4、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(12)に記載のステレオ撮影装置によれば、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に、上記第1の閉領域に含まれる第2の領域として上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された上記出力画像の歪みが所定のレベル以下である領域を示す目印として枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえると共に、ステレオマッチング処理を行うことを容易にする。
【0222】
(13) 上記第2の閉領域は、上記ステレオ画像撮像手段の特性に基づいて、上記計算手段が特定することを特徴とする(7)に記載のステレオ撮影装置。
【0223】
(対応する実施の形態)
この(13)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第4、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(13)に記載のステレオ撮影装置によれば、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に、上記第1の閉領域に含まれる第2の領域として、ステレオ画像撮像手段の特性に基づいて、上記計算手段が特定する領域を表示することにより、枠(ステレオマッチング処理領域枠8)内に撮影対象4を捕らえると共に、ステレオマッチング処理を行うことを容易にする。
【0224】
(14) 撮影対象の3次元情報を得るためのステレオマッチング処理を行うために、複数の視点から上記撮影対象の画像を撮像するステレオ撮影装置であって、
上記撮影対象の画像を撮像するステレオ画像撮像手段と、
上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された画像を出力画像として表示画面に表示する表示手段と、
上記出力画像中の閉領域であって、上記出力画像の外縁より内側に存在するステレオマッチング処理を施す領域である閉領域を示す目印を、上記表示画面に視認可能に提示する手段と、
を具備することを特徴とするステレオ撮影装置。
【0225】
(対応する実施の形態)
この(14)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(14)に記載のステレオ撮影装置によれば、ステレオ画像撮像手段で撮影対象4を撮像した画像を、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に出力画像として表示する。このとき、上記出力画像中の閉領域であって、上記出力画像の外縁より内側に存在するステレオマッチング処理を施す領域である閉領域(ステレオマッチング処理領域7)を示すために、上記表示画面に目印としての枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を視認可能に提示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえると共に、ステレオマッチング処理を行うことを容易にする。
【0226】
(15) 撮影対象の3次元情報を得るためのステレオマッチング処理を行うために、複数の視点から上記撮影対象の画像を撮像するステレオ撮影装置であって、
上記撮影対象の画像を撮像するステレオ画像撮像手段と、
上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された画像を出力画像として表示画面に表示する表示手段と、
上記出力画像中の閉領域であって、上記出力画像の外縁より内側に存在するステレオマッチング処理を施す領域より内側に存在する閉領域を示す目印を、上記表示画面に視認可能に提示する手段と、
を具備することを特徴とするステレオ撮影装置。
【0227】
(対応する実施の形態)
この(15)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(15)に記載のステレオ撮影装置によれば、ステレオ画像撮像手段で撮影対象4を撮像した画像を、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に出力画像として表示する。このとき、上記出力画像中の閉領域であって、上記出力画像の外縁より内側に存在するステレオマッチング処理を施す領域(ステレオマッチング処理領域7)より内側に存在する閉領域を示すために、上記表示画面に目印としての枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を視認可能に提示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえると共に、ステレオマッチング処理を行うことを容易にする。
【0228】
(16) 撮影対象の3次元情報を得るためのステレオマッチング処理を行うために、複数の視点から上記撮影対象の画像を撮像するステレオ撮影装置であって、
上記撮影対象の画像を撮像するステレオ画像撮像手段と、
上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された画像を出力画像として表示画面に表示する表示手段と、
上記出力画像中の閉領域であって、上記複数の視点それぞれから撮像可能な撮像空間が重なった重畳領域に対応する閉領域を示す目印を、上記表示画面に視認可能に提示する手段と、
を具備することを特徴とするステレオ撮影装置。
【0229】
(対応する実施の形態)
この(16)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(16)に記載のステレオ撮影装置によれば、ステレオ画像撮像手段で撮影対象4を撮像した画像を、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に出力画像として表示する。このとき、上記出力画像中の閉領域であって、上記複数の視点それぞれから撮像可能な撮像空間が重なった重畳領域に対応する閉領域を示すために、上記表示画面に目印としての枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を視認可能に提示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえることを容易にする。
【0230】
(17) 撮影対象の3次元情報を得るためのステレオマッチング処理を行うために、複数の視点から上記撮影対象の画像を撮像するステレオ撮影装置であって、
上記撮影対象の画像を撮像するステレオ画像撮像手段と、
上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された画像を出力画像として表示画面に表示する表示手段と、
上記出力画像中の閉領域であって、上記複数の視点それぞれから撮像可能な撮像空間が重なった重畳領域に対応する領域より内側に存在する閉領域を示す目印を、上記表示画面に視認可能に提示する手段と、
を具備することを特徴とするステレオ撮影装置。
【0231】
(対応する実施の形態)
この(17)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(17)に記載のステレオ撮影装置によれば、ステレオ画像撮像手段で撮影対象4を撮像した画像を、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に出力画像として表示する。このとき、上記出力画像中の閉領域であって、上記複数の視点それぞれから撮像可能な撮像空間が重なった重畳領域に対応する領域より内側に存在する閉領域を示すために、上記表示画面に目印としての枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を視認可能に提示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえることを容易にする。
【0232】
(18) 可視光を透過しその一部に目印が提示された部材または上記目印からなる部材を上記表示画面上に固着することで、上記目印を表示もしくは提示することを特徴とする(1)、(7)、及び(14)乃至(17)の何れかに記載のステレオ撮影装置。
【0233】
(対応する実施の形態)
この(18)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第3の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(18)に記載のステレオ撮影装置によれば、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に、可視光を透過しその一部に目印が提示された部材または上記目印からなる部材を固着することで上記目印としての枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を提示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえることを容易にする。
【0234】
(19) 上記表示画面に表示された画像に上記目印を電気的に重畳することで、上記目印を表示もしくは提示することを特徴とする(1)、(7)、(14)乃至(17)の何れかに記載のステレオ撮影装置。
【0235】
(対応する実施の形態)
この(19)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(19)に記載のステレオ撮影装置によれば、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に表示された画像に上記目印を電気的に重畳することで上記目印としての枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を提示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえることを容易にする。
【0236】
(20) 当該ステレオ撮影装置を操作するための入力手段を更に具備し、
上記入力手段で設定された結果に基づいて、上記目印の表示もしくは提示と非表示もしくは非提示との切り替えが可能であることを特徴とする(19)に記載のステレオ撮影装置。
【0237】
(対応する実施の形態)
この(20)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(20)に記載のステレオ撮影装置によれば、使用者の希望によって、上記目印の表示もしくは提示と、非表示もしくは非提示とを、例えばステレオ画像撮像手段を構成するデジタルカメラのメニュー釦や計算手段としての計算装置のキーボード等の入力手段の操作によって設定できる。
【0238】
(21) 上記目印が点滅することを特徴とする(19)に記載のステレオ撮影装置。
【0239】
(対応する実施の形態)
この(21)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(21)に記載のステレオ撮影装置によれば、上記目印を点滅することで、視認性を高めることができる。
【0240】
(22) 撮影対象の像を操作者の目に導く光路を形成するファインダ光学系を具備するステレオ撮影装置のファインダにおいて、
撮影対象の3次元情報を得るステレオマッチング処理を行うために、複数の視点から上記撮影対象の画像を撮像する際に、
上記画像中の閉領域であって、上記画像の外縁より内側に存在するステレオマッチング処理を施す領域である閉領域を示す目印を、上記ファインダ光学系を通して視認可能に提示する手段を備えることを特徴とするファインダ。
【0241】
(対応する実施の形態)
この(22)に記載のファインダに関する実施の形態は、第3の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(22)に記載のファインダによれば、ファインダ光学系の光路中に、撮影対象の画像中の閉領域であって、上記画像の外縁より内側に存在するステレオマッチング処理を施す領域(ステレオマッチング処理領域7)である閉領域を示す目印としての枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を、上記ファインダ光学系を通して視認可能に提示する手段を設けることで、上記枠を提示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえると共に、ステレオマッチング処理を行うことを容易にする。
【0242】
(23) 撮影対象の像を操作者の目に導く光路を形成するファインダ光学系を具備するステレオ撮影装置のファインダにおいて、
撮影対象の3次元情報を得るステレオマッチング処理を行うために、複数の視点から上記撮影対象の画像を撮像する際に、
上記画像中の閉領域であって、上記画像の外縁より内側に存在するステレオマッチング処理を施す領域より内側に存在する閉領域を示す目印を、上記ファインダ光学系を通して視認可能に提示する手段を備えることを特徴とするファインダ。
【0243】
(対応する実施の形態)
この(23)に記載のファインダに関する実施の形態は、第3の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(23)に記載のファインダによれば、ファインダ光学系の光路中に、撮影対象の画像中の閉領域であって、上記画像中の閉領域であって、上記画像の外縁より内側に存在するステレオマッチング処理を施す領域(ステレオマッチング処理領域7)より内側に存在する閉領域を示す目印としての枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を、上記ファインダ光学系を通して視認可能に提示する手段を設けることで、上記枠を提示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえると共に、ステレオマッチング処理を行うことを容易にする。
【0244】
(24) 撮影対象の3次元情報を得るステレオマッチング処理を行うために、複数の視点から上記撮影対象の画像を撮像する際に、撮影装置のファインダに取り付けるための部材であって、
可視光を透過しその一部に目印が提示された部材または上記目印からなる部材であることを特徴とする目印提示部材。
【0245】
(対応する実施の形態)
この(24)に記載の目印提示部材に関する実施の形態は、第3の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(24)に記載の目印提示部材によれば、可視光を透過しその一部に目印(ステレオマッチング処理領域枠8)が提示された部材または上記目印からなる部材であるので、該目印提示部材30を撮影装置のファインダに取り付けることにより、枠内に撮影対象4を捕らえることを容易にする。
【0246】
(25) 複数の視点から撮影対象の画像を撮像し、撮像された画像を表示画面上に表示するステレオ撮影装置の撮影方法において、
上記表示された画像の外縁より内側に存在する閉領域を示すために、上記表示画面上に目印を表示することを特徴とするステレオ撮影装置の撮影方法。
【0247】
(対応する実施の形態)
この(25)に記載のステレオ撮影装置の撮影方法に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第4、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(25)に記載のステレオ撮影装置の撮影方法によれば、複数の視点から撮影対象4の画像を撮像する際に、その撮像された画像を表示するための表示画面上に、上記表示された画像の外縁より内側に存在する閉領域を示すための目印としての枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示することにより、枠内に撮影対象4を捕らえることを容易にする。
【0248】
(26) 上記歪みは、形状及び表面属性の両方あるいは一方が既知の物体を上記ステレオ画像撮像手段を用いて撮像した画像に基づいて求められることを特徴とする(6)または(12)に記載のステレオ撮影装置。
【0249】
(対応する実施の形態)
この(26)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第4の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(26)に記載のステレオ撮影装置によれば、形状及び表面属性の両方あるいは一方が既知の物体であるキャリブレーションパターン11を上記ステレオ画像撮像手段を用いて撮像した画像に基づいて、上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された上記出力画像の歪みを求めることで、ステレオ画像撮影手段の固体バラツキを較正でき、正しい目印としての枠(ステレオマッチング処理領域枠8)を表示できる。
【0250】
(27) 撮影対象の3次元情報を得るためのステレオマッチング処理を行うために、複数の視点から上記撮影対象の画像を撮像するステレオ撮影装置であって、
上記撮影対象の画像を撮像するステレオ画像撮像手段と、
上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された画像を出力画像として表示画面に表示する表示手段と、
を具備し、
上記出力画像中の閉領域であって、上記出力画像の外縁より内側に存在するステレオマッチング処理を施す領域である閉領域のみを、上記表示手段によって表示することを特徴とするステレオ撮影装置。
【0251】
(対応する実施の形態)
この(27)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第5乃至第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(27)に記載のステレオ撮影装置によれば、ステレオ画像撮像手段で撮影対象4を撮像した画像を、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に出力画像として表示する。このとき、上記出力画像中の閉領域であって、上記出力画像の外縁より内側に存在するステレオマッチング処理を施す領域である閉領域(ステレオマッチング処理領域7)のみを上記表示手段によって表示することにより、ステレオマッチング処理領域7内に撮影対象4を捕らえると共に、ステレオマッチング処理を行うことを容易にする。
【0252】
(28) 撮影対象の3次元情報を得るためのステレオマッチング処理を行うために、複数の視点から上記撮影対象の画像を撮像するステレオ撮影装置であって、
上記撮影対象の画像を撮像するステレオ画像撮像手段と、
上記ステレオ画像撮像手段によって撮像された画像を出力画像として表示画面に表示する表示手段と、
を具備し、
上記出力画像中の閉領域であって、上記出力画像の外縁より内側に存在するステレオマッチング処理を施す領域より内側に存在する閉領域のみを、上記表示手段によって表示することを特徴とするステレオ撮影装置。
【0253】
(対応する実施の形態)
この(28)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第5乃至第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(28)に記載のステレオ撮影装置によれば、ステレオ画像撮像手段で撮影対象4を撮像した画像を、表示手段としての電子ファインダ5またはディスプレイ5Aの表示画面上に出力画像として表示する。このとき、上記出力画像中の閉領域であって、上記出力画像の外縁より内側に存在するステレオマッチング処理を施す領域である閉領域(ステレオマッチング処理領域7)より内側に存在する閉領域のみを上記表示手段によって表示することにより、ステレオマッチング処理領域7内に確実に撮影対象4を捕らえると共に、ステレオマッチング処理を行うことを容易にする。
【0254】
(29) 上記閉領域の大きさが、上記撮影対象から上記ステレオ画像撮像手段までの距離に基づいて決定されることを特徴とする(1)、(14)乃至(17)、(27)、及び(28)の何れかに記載のステレオ撮影装置。
【0255】
(対応する実施の形態)
この(29)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1乃至第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(29)に記載のステレオ撮影装置によれば、上記撮影対象4から上記ステレオ画像撮像手段までの撮影距離の変化に基づいて、上記閉領域の大きさを変化させることにより、撮影距離の変化があっても撮影対象4を適切な領域に捕らえることが容易になる。
【0256】
(30) 上記第1の閉領域または上記第2の閉領域の大きさが、上記撮影対象から上記ステレオ画像撮像手段までの距離に基づいて決定されることを特徴とする(7)に記載のステレオ撮影装置。
【0257】
(対応する実施の形態)
この(30)に記載のステレオ撮影装置に関する実施の形態は、第1、第2、第3、第4、第6、及び第7の実施の形態が対応する。
(作用効果)
この(30)に記載のステレオ撮影装置によれば、上記撮影対象4から上記ステレオ画像撮像手段までの撮影距離の変化に基づいて、上記第1の閉領域または上記第2の閉領域の大きさを変化させることにより、撮影距離の変化があっても撮影対象4を適切な領域に捕らえることが容易になる。
【0258】
【発明の効果】
従って、以上説明したように、本発明によれば、ステレオ画像撮像手段を用いてステレオ画像を撮像する際に、例えば、撮像した画像の中のステレオマッチング処理に使用できる部分(ステレオマッチング領域)を、操作者が判別可能で、撮影対象をその処理領域内に入れられるように、枠線など領域目印を表示手段としてステレオ画像撮像手段に内蔵される電子ファインダまたは外部のディスプレイの画面上に表示することにより、ステレオ視野だけでなく、ステレオマッチングを行う処理領域を撮影者に提示することにより、ステレオ撮影を容易にすることが可能となるステレオ撮影装置及びステレオ撮影装置の撮影方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の第1の実施の形態によるステレオ撮影装置の構成を示すと共に撮影対象を撮影する状態を示す図であり、(b)は(a)に示したようなデジタルカメラと計算装置とを用いて撮影対象を撮影する際にステレオマッチング処理領域を撮影者に提示するために電子ファインダ上に電子的に表示されるステレオマッチング処理領域枠を例示する図である。
【図2】 第1の実施の形態によるステレオ撮影装置に用いられるステレオ画像撮像手段としてのデジタルカメラとこのデジタルカメラの前面部に装着されているステレオアダプタの構成を示す平面図及び正面図である。
【図3】 (a)乃至(c)はそれぞれ第1の実施の形態によるステレオ撮影装置においてステレオマッチング処理領域枠として点線、折れ線、黒枠(但し、図示ではハッチングの枠で示している)等で提示するようにした変形例を示す図である。
【図4】 第1の実施の形態によるステレオ撮影装置において提示されるステレオマッチング処理領域枠の変形例を示す図である。
【図5】 第1の実施の形態によるステレオ撮影装置において、レンズディストーション等を閾値としてステレオマッチング処理領域を決定した場合にステレオマッチング処理領域枠として黒枠による半円形状の枠(但し、図示ではハッチングの枠で示している)で提示する変形例を示す図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態によるステレオ撮影装置の構成を示す斜視図である。
【図7】 2眼式の場合及び1眼レフ式の場合の本発明の第3の実施の形態によるステレオ撮影装置のファインダの構造例を示す図である。
【図8】 (a)は第3の実施の形態の変形例としてステレオマッチング処理領域枠の提示された可視光を透過するフィルムやパネル等の目印提示部材を示す図であり、(b)は同じくステレオマッチング処理領域枠の形状に合わせた形で可視光を透過する穴の開いた穴開き部材を示す図である。
【図9】 本発明の第4の実施の形態によるステレオ撮影装置に利用されるキャリブレーションパターンの例を示す図である。
【図10】 第4の実施の形態によるステレオ撮影装置の構成を示すと共にキャリブレーションパターンの撮影状況を示す図である。
【図11】 本発明の第6の実施の形態によるステレオ撮影装置での測定距離範囲が設定されていない場合の探索範囲、最小視差、測定距離範囲に基づき探索点Mの対応点Nの探索を行う範囲の関係を説明するための基準画像と対応画像を示す図である。
【図12】 (a)はステレオマッチングに使用されない探索不要領域を説明するための基準画像と対応画像を示す図であり、(b)は測定距離範囲として最遠距離値と最近距離値の両方を設定した場合のステレオマッチング処理領域及びステレオマッチング処理領域枠を説明するための基準画像と対応画像を示す図である。
【図13】 従来技術のステレオ計測による3次元情報取得手法において複数の視点からの複数の画像2を獲得しその中の1つの画像を基準画像とする例を示す図である。
【図14】 輻輳角が異なる場合の複数視点それぞれから撮像可能な撮像空間である重畳領域を説明するための図である。
【符号の説明】
1…ステレオ撮像系(ステレオ画像撮像手段)、3…基準画像、4…撮影対象、5…電子ファインダ(表示手段)、5A…ディスプレイ(表示手段)、6…計算装置(計算手段)、7…ステレオマッチング処理領域、8…ステレオマッチング処理領域枠、9…ステレオアダプタ(ステレオ画像撮像手段)、10…デジタルカメラ(ステレオ画像撮像手段)、11…キャリブレーションパターン(形状及び表面属性の両方あるいは一方が既知の物体)、12…対応画像、13…キャリブレーションパターン画像(形状及び表面属性の両方あるいは一方が既知の物体を撮影した画像)、17…ハーフミラー、18…ミラー、19…使用者の眼、20…拡散板、22…接眼レンズ、23…プリズム、24…可動ミラー、25…撮像素子、26…記憶装置、27…ガラス板、30…目印提示部材、33…重畳領域、36…穴開き部材、40…測定距離範囲が設定されていない場合の探索範囲、41…測定距離範囲に基づき探索点Mの対応点Nの探索を行う範囲、42…最小視差、43…最大視差、51…左視点、52…右視点。
Claims (7)
- 複数の視点から撮影対象の画像を撮像するステレオ画像撮像手段と、
前記ステレオ画像撮像手段によって撮像された画像を出力画像として表示画面上に表示する表示手段と、
前記表示手段によって前記表示画面上に表示される前記出力画像の中の領域であって、前記ステレオ画像撮像手段の撮影した画像を利用して測定される測定距離範囲に基づいて決定される領域である第1の閉領域に対して、ステレオマッチング処理を施す計算手段と、
前記撮影対象を撮像するときに、前記撮影対象を前記第1の閉領域内に捕らえるための目印として、前記第1の閉領域に含まれる第2の閉領域を示す目印を前記表示画面上に表示する手段と、
を具備することを特徴とするステレオ撮影装置。 - 前記第1の閉領域は、前記出力画像の外縁より内側であることを特徴とする請求項1に記載のステレオ撮影装置。
- 前記第2の閉領域は、前記第1の閉領域の外縁より内側であることを特徴とする請求項1に記載のステレオ撮影装置。
- 前記目印は、線分または交差した線分または曲線または交差した曲線または点もしくは閉曲線を配置することによって、少なくとも前記第2の閉領域のコーナーの位置を示すものであることを特徴とする請求項1に記載のステレオ撮影装置。
- 前記目印は、前記第2の閉領域の外縁を囲むものであることを特徴とする請求項1に記載のステレオ撮影装置。
- 撮影対象の3次元情報を得るためのステレオマッチング処理を行うために、複数の視点から前記撮影対象の画像を撮像するステレオ撮影装置であって、
前記撮影対象の画像を撮像するステレオ画像撮像手段と、
前記ステレオ画像撮像手段によって撮像された画像を出力画像として表示画面に表示する表示手段と、
「前記表示手段によって前記表示画面上に表示される前記出力画像の中において前記ステレオマッチング処理が施される領域として、前記ステレオ撮像手段の撮像した画像を利用して測定される測定距離範囲に基づいて決定される第1の閉領域」に含まれる第2の閉領域を示す目印を、前記撮影対象を撮像するときに、前記撮影対象を前記第1の閉領域内に捕らえるための目印として前記表示画面上に視認可能に提示する手段と、
を具備することを特徴とするステレオ撮影装置。 - 撮影対象の3次元情報を得るためのステレオマッチング処理を行う画像を、複数の視点から撮像し、当該撮像された画像を表示画面上に表示するステレオ撮影装置の撮影方法において、
「前記画像を撮影するときに、前記表示される画像の中において前記ステレオマッチング処理が施される領域として、前記撮像された画像を利用して測定される測定距離範囲に基づいて決定される第1の閉領域」に含まれる第2の閉領域を示す目印を、前記画像を撮像するときに、前記撮影対象を前記第1の閉領域内に捕らえるための目印として前記表示画面上に視認可能に表示することを特徴とするステレオ撮影装置の撮影方法。
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