JP3796999B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体の周辺に帯電手段と画像書込手段と現像手段とを配置して像担持体に形成したトナー像を転写材上に転写、定着する複写機、プリンタ、ＦＡＸ等の電子写真方式の画像形成装置に関し、特に転写材の両面に画像を形成することができる画像形成装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、両面画像形成においては、像担持体上に形成した一方の面の画像を転写材上に転写、定着し、これを一旦両面反転給送装置に収納し、再び像担持体上に形成された画像とタイミングを合わせて両面反転給送装置より転写材を給送し、転写材上に他方の面の画像を転写、定着する方法がとられている。
【０００３】
このように両面画像形成装置では、上記の如く、両面反転給送装置への給送や定着装置を２度通す等の転写材の搬送が行われるので、転写材搬送の信頼性が低く、転写材のジャムやしわ等を引き起こす原因となっていた。
【０００４】
これに対し、特公昭４９−３７５３８号公報、同５４−２８７４０号公報、特開平１−４４４５７号公報や同４−２１４５７６号公報等により、像担持体と中間転写体とを用いて転写材の両面にトナー像を形成後、１回で定着を行うものが提案されている。
【０００５】
また、本願発明者らは、感光体ドラム（像担持体）の周りに帯電手段、画像書込手段、現像手段等よりなるトナー像形成手段を複数組配置し、感光体ドラム上に形成した重ね合わせカラートナー像を一旦ベルト状の中間転写体に一括して転写した後、再度感光体ドラム上に重ね合わせカラートナー像を形成し、感光体ドラム上のトナー像及び中間転写体上のトナー像とタイミングを合わせて給送され、中間転写体により搬送される転写材の両面にそれぞれ、感光体ドラム上のトナー像を表面画像として転写し、また中間転写体上のトナー像を裏面画像として転写した後、中間転写体から転写材を分離し、転写材上のトナー像を定着して両面カラー画像を形成する画像形成装置や画像形成方法を特開平９−２５８４９２号公報や特開平９−２５８５１６号公報にて開示した。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如きベルト状の中間転写体を用いて転写材の両面に画像を形成する画像形成装置において、中間転写体をクリーニングする中間転写体クリーニング手段の中間転写体クリーニングブレードの当接及び当接解除の機構としてソレノイドとバネとによる構成をとっているが、中間転写体クリーニングブレードの当接時の急激な押圧或いは当接解除時の急激な離間での衝撃により、ベルト状の中間転写体の速度が変化し画像に縮みや伸びが生じるという問題が起こる。また、衝撃により生じるトナー飛散により後の画像が汚れるという問題が起こる。
【０００７】
本発明は上記の問題点を解決し、中間転写体クリーニングブレードの当接時或いは当接解除時の急激な押圧、離間での衝撃を防止して、衝撃によるベルト状の中間転写体の速度変化による画像の縮みや伸びの発生を防止し、また、衝撃により生じるトナー飛散による画像汚れの発生を防止する画像形成装置を提供することを第１の目的とする。
【０００８】
また上記の如きベルト状の中間転写体を用いて転写材の両面に画像を形成する画像形成装置において、中間転写体上の裏面トナー像を、中間転写体を挟んでアースローラと対向する２次転写手段により転写材へ転写しているが、アースローラがベルト状の中間転写体と良好に接触されず、接点に放電が集中して２次転写手段の放電が不安定となり転写材上の表面トナー像の乱れが生じるという問題が起こる。
【０００９】
本発明は上記の問題点を解決し、２次転写手段の放電を安定させ、２次転写手段の放電が不安定な際に生じる転写材上の表面トナー像の乱れを防止する画像形成装置を提供することを第２の目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記第１の目的は、像担持体上に形成されたトナー像、および、像担持体上に形成されたトナー像を複数本のローラ部材により張架されるベルト状の中間転写体上に転写して得たトナー像を転写材の表面と裏面に転写する画像形成装置において、前記中間転写体に対して当接及び当接解除可能な中間転写体クリーニングブレードを有する中間転写体クリーニング手段を設けると共に、前記中間転写体クリーニングブレードの前記中間転写体への当接時、接触してから所定の押圧力に達するまでの時間ｔ（ｓｅｃ）を、前記中間転写体の搬送速度をｖ（ｍｍ／ｓｅｃ）とするとき、ｔ＞１０／ｖとし、また、前記中間転写体クリーニングブレードの前記中間転写体への当接をトレイル方式とすると共に、前記中間転写体クリーニングブレードの当接及び当接解除をソレノイドとバネとにより行い、動作速度をオイルダンパにて制限することを特徴とする画像形成装置（請求項１に記載の発明）。及び、像担持体上に形成されたトナー像、および、像担持体上に形成されたトナー像を複数本のローラ部材により張架されるベルト状の中間転写体上に転写して得たトナー像を転写材の表面と裏面に転写する画像形成装置において、前記中間転写体に対して当接及び当接解除可能な中間転写体クリーニングブレードを有する中間転写体クリーニング手段を設けると共に、前記中間転写体クリーニングブレードの前記中間転写体への当接時、接触してから所定の押圧力に達するまでの時間ｔ（ｓｅｃ）を、前記中間転写体の搬送速度をｖ（ｍｍ／ｓｅｃ）とするとき、ｔ＞１０／ｖとし、また、前記中間転写体クリーニングブレードの前記中間転写体への当接をトレイル方式とすると共に、前記中間転写体クリーニングブレードの当接及び当接解除動作をモータ駆動にて行い、駆動途中にトルクリミッタを設けることを特徴とする画像形成装置（請求項２に記載の発明）によって達成される。
【００１１】
また、上記第２の目的は、像担持体により形成されたトナー像を、複数本のローラ部材により張架されるベルト状の中間転写体を介して転写材の両面に転写する画像形成装置において、前記転写材が搬送される前記中間転写体を介し、前記中間転写体上のトナー像を前記転写材の裏面に転写する２次転写手段を前記中間転写体の外側に、また前記２次転写手段と対向してＡＣ放電手段を前記中間転写体内側に配置し、裏面トナー像の前記転写材への転写時に、前記２次転写手段及び前記ＡＣ放電手段を同時に動作させることを特徴とする画像形成装置によって達成される。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本欄の記載は請求項の技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、以下の、本発明の実施の形態における断定的な説明は、ベストモードを示すものであって、本発明の用語の意義や技術的範囲を限定するものではない。なお以下の実施形態の説明において、転写域において像担持体に対向する側の転写材の面を表面、転写材の他方の面すなわち中間転写体に対向する側の転写材の面を裏面といい、転写材の表面に転写される画像を表面画像、転写材の裏面に転写される画像を裏面画像という。
【００１３】
各発明に共通する画像形成装置の一実施の形態の画像形成プロセス、各機構について、図１ないし図３を用いて説明する。図１は、各発明に共通する画像形成装置の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図であり、図２は、図１の像担持体の側断面図であり、図３は、図１の画像形成装置におけるトナー像形成状態を示す図であり、図３（Ａ）は、像担持体に形成した裏面画像を中間転写体上に転写するときのトナー像形成状態を示す図であり、図３（Ｂ）は、中間転写体上の裏面画像と同期して像担持体に表面画像を形成するときのトナー像形成状態を示す図であり、図３（Ｃ）は、転写材上への両面画像形成を示す図である。
【００１４】
図１において、１０は像担持体である感光体ドラム、１１は各色毎の帯電手段であるスコロトロン帯電器、１２は各色毎の画像書込手段である露光光学系、１３は各色毎の現像手段である現像器、１４ａは中間転写体である中間転写ベルト、１４ｃは像担持体上のトナー像を中間転写体および転写材の表面に転写する１次転写手段である１次転写器、１４ｇは中間転写体上のトナー像を転写材の裏面に転写する２次転写手段である２次転写器、１４ｍは除電手段である除電器、１５０は転写材帯電手段である紙帯電器、１４ｈは転写材分離手段である紙分離ＡＣ除電器、１６０は爪部材である分離爪２１０と拍車部材である拍車１６２とを有する搬送部、１７は定着手段である定着装置、１４０は中間転写体クリーニングブレード１４１を有する中間転写体クリーニング手段である中間転写体クリーニング装置である。
【００１５】
像担持体である感光体ドラム１０は、例えば、光学ガラスや透明アクリル樹脂等の透明部材によって形成される円筒状の基体の外周に、透明の導電層、ａ−Ｓｉ層あるいは有機感光層（ＯＰＣ）等の感光層を形成したものであり、導電層を接地した状態で図１の矢印で示す時計方向に、例えば８０〜４００ｍｍ／ｓｅｃの線速度にて回転される。
【００１６】
感光体ドラム１０は、図２に示すように、それを係合固定する両端部のフランジ部材１０Ａ及び１０Ｂに嵌込まれたベアリングＢ１，Ｂ２により、装置本体に架設固定されるドラム軸３０に対し軸受けされて回転自在に支持され、フランジ部材１０Ｂの一体とする歯車Ｇが装置本体側の不図示の駆動歯車と噛合して駆動されることにより所定の方向に定速で回転される。
【００１７】
像担持体上にトナー像を形成する手段は、帯電手段であるスコロトロン帯電器１１、画像書込手段である露光光学系１２及び現像手段である現像器１３からなり、これらを１組として、イエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）および黒色（Ｋ）の各色の画像形成プロセス用として４組設けられ、図１の矢印にて示す感光体ドラム１０の回転方向に対して、Ｙ、Ｍ、Ｃ、Ｋの順に配置される。
【００１８】
各色毎の帯電手段であるスコロトロン帯電器１１は、それぞれ所定の電位に保持された制御グリッドと例えば鋸歯状電極からなる放電電極１１ａとを有し、感光体ドラム１０の感光層と対峙して取付けられ、トナーと同極性のコロナ放電によって帯電作用（本実施形態においてはマイナス帯電）を行い、感光体ドラム１０に対し一様な電位を与える。放電電極１１ａとしては、その他ワイヤ電極や針状電極を用いることも可能である。
【００１９】
各色毎の画像書込手段である露光光学系１２は、感光体ドラム１０上での露光位置が、前述した各色毎のスコロトロン帯電器１１に対して感光体ドラム１０の回転方向下流側に位置するようにして感光体ドラム１０の内部に配置される。図２に示すように、それぞれの露光光学系１２は、ドラム軸３０と平行に主走査方向に配列された像露光光（画像書込光）の発光素子としてのＬＥＤ（発光ダイオード）を複数個アレイ状に並べた線状の露光素子１２ａと、結像素子としての光集束性光伝送体（商品名：セルフォックレンズアレイ）１２ｂと、セルフォックレンズアレイ１２ｂを保持するレンズホルダ１２ｃとで構成される露光用ユニットであり、保持部材２０に取付けられる。保持部材２０には各色毎の露光光学系１２の他に転写同時露光器１２ｄ及び一様露光器１２ｅが取付けられ、一体となって感光体ドラム１０の透光性の基体内部に収容される。各色毎の露光光学系１２は、別体の画像読取装置によって読み取られメモリに記憶された各色の画像データに従って感光体ドラム１０の感光層を裏面から画像書込し、感光体ドラム１０上に静電潜像を形成する。露光素子１２ａとしては、ＬＥＤの他、ＦＬ（蛍光体発光）、ＥＬ（エレクトロルミネッセンス）、ＰＬ（プラズマ放電）等の複数の発光素子をアレイ状に並べたものを用いることも可能である。像露光光（画像書込光）の発光素子の発光波長は、通常Ｙ、Ｍ、Ｃのトナーに対して透過性の高い７８０〜９００ｎｍの範囲のものが用いられるが、本実施形態においては裏面から画像書込を行う方式であるため、カラートナーに対して透過性を十分に有しないこれより短い４００〜７８０ｎｍの波長でもよい。また、像露光光の８０％以上は感光体ドラム１０の感光層で吸収されることから、感光体ドラム１０表面のカラートナーによる反射や吸収の影響は無視することができる。一般にカラートナーの現像順はトナー像や現像器１３への混色の関係からＹ、Ｍ、Ｃ、Ｋの順が好ましい。なお図２において、ＷＡは像露光光の発光素子（ＬＥＤ）よりのリード線である。
【００２０】
各色毎の現像手段である現像器１３は、感光体ドラム１０の周面に対し所定の間隙を保ち、感光体ドラム１０の回転方向と順方向に回転する例えば厚み０．５〜１ｍｍ、外径１５〜２５ｍｍの円筒状の非磁性のステンレスあるいはアルミ材で形成された現像スリーブ１３１と、現像ケーシング１３８とを有し、現像ケーシング１３８の内部には、各々イエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）および黒色（Ｋ）の一成分或いは二成分現像剤を収容している。それぞれの現像器１３は不図示の突き当てコロにより感光体ドラム１０と所定の間隙、例えば１００〜５００μｍをあけて非接触に保たれており、現像スリーブ１３１に対して直流電圧と交流電圧を重畳した現像バイアスを印加することにより、非接触の反転現像を行い、感光体ドラム１０上にトナー像を形成する。
【００２１】
中間転写体である中間転写ベルト１４ａは体積抵抗率が１０⁸Ω・ｃｍ以上、好ましくは１０¹²Ω・ｃｍ未満の無端ベルトであり、例えば変性ポリイミド、熱硬化ポリイミド、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ等のエンジニアリングプラスチックに導電材料を分散した厚さ０．１〜１．０ｍｍの半導電性フィルム基体の外側に、好ましくはトナーフィルミング防止層として厚さ５〜５０μｍのフッ素コーティングを行った２層構成のシームレスベルトである。中間転写ベルト１４ａの基体としては、この他に、シリコンゴム或いはウレタンゴム等に導電材料を分散した厚さ０．５〜２．０ｍｍの半導電性ゴムベルトを使用することもできる。中間転写ベルト１４ａは、それぞれローラ部材である駆動ローラ１４ｄと従動ローラ１４ｅとガイドローラ１４ｆとテンションローラ１４ｉとに張架され、図１の矢印で示す反時計方向に回転される。ガイドローラ１４ｆ、従動ローラ１４ｅ及び駆動ローラ１４ｄは固定位置で回転され、テンションローラ１４ｉは不図示のバネ等の弾力により位置移動可能に支持されて回転される。不図示の中間転写体駆動モータよりの駆動をうけて駆動ローラ１４ｄが回転され、中間転写ベルト１４ａを駆動して回転させる。中間転写ベルト１４ａの回転により従動ローラ１４ｅ、ガイドローラ１４ｆ及びテンションローラ１４ｉが従動して回転される。回転中の中間転写ベルト１４ａのベルト弛みがテンションローラ１４ｉにより緊張される。中間転写ベルト１４ａが従動ローラ１４ｅに張架される位置に転写材である記録紙Ｐが供給され、中間転写ベルト１４ａによって搬送される。駆動ローラ１４ｄに張架される中間転写ベルト１４ａの定着装置１７側の端部の曲率部ＫＴにおいて中間転写ベルト１４ａから記録紙Ｐが分離される。
【００２２】
像担持体上のトナー像を中間転写体に転写および転写材の表面に転写する１次転写手段としての１次転写器１４ｃは、中間転写ベルト１４ａを挟んで感光体ドラム１０に対向して設けられるコロナ放電器であり、中間転写ベルト１４ａと感光体ドラム１０との間に転写域１４ｂを形成する。１次転写器１４ｃにはトナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の直流電圧が印加され、感光体ドラム１０上のトナー像を中間転写ベルト１４ａ上または転写材である記録紙Ｐの表面に転写する。
【００２３】
中間転写体上のトナー像を転写材の裏面に転写する２次転写手段である２次転写器１４ｇはコロナ放電器により構成され、中間転写ベルト１４ａを挟んで１次転写器１４ｃと駆動ローラ１４ｄとの間に設けられ、後段において詳述するＡＣ放電手段であるＡＣコロナ放電器１４ｐに対向して設けられ、２次転写器１４ｇにはトナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の直流電圧が印加され、中間転写ベルト１４ａ上のトナー像を記録紙Ｐの裏面に転写する。
【００２４】
除電手段である除電器１４ｍはコロナ放電器により構成され、中間転写ベルト１４ａの移動方向に対し、１次転写器１４ｃの下流側に、１次転写器１４ｃと並列して設けられ、交流電圧が印加され、１次転写器１４ｃの電圧印加により荷電される中間転写ベルト１４ａの電荷を除電する。
【００２５】
転写材帯電手段である紙帯電器１５０は好ましくは鋸歯状電極により構成され、中間転写ベルト１４ａを挟んで接地された従動ローラ１４ｅと対向して設けられ、トナーと同極性（本実施形態においてはマイナス極性）の直流電圧が印加され、記録紙Ｐを帯電して中間転写ベルト１４ａに吸着させる。紙帯電器１５０としては鋸歯状電極の他に、コロナ放電器や中間転写ベルト１４ａに当接および当接解除可能な紙帯電ブラシや紙帯電ローラ等を用いることも可能である。
【００２６】
転写材分離手段である紙分離ＡＣ除電器１４ｈは好ましくはコロナ放電器により構成され、必要に応じて中間転写ベルト１４ａの定着装置１７側端部に中間転写ベルト１４ａを挟んで接地された駆動ローラ１４ｄに対向して設けられ、必要に応じてトナーと同極性または逆極性の直流電圧を重畳した交流電圧が印加され、中間転写ベルト１４ａにより搬送される記録紙Ｐを除電して中間転写ベルト１４ａから分離する。
【００２７】
搬送部１６０は爪部材である分離爪２１０と拍車部材である拍車１６２とを有し、中間転写ベルト１４ａの定着装置１７側の端部の曲率部ＫＴと定着装置１７との間に設けられる。搬送部１６０は、定着装置１７からの熱により、中間転写ベルト１４ａが変形したり、中間転写ベルト１４ａに担持されるトナー像が融着気味になって転写しにくくなったり、中間転写ベルト１４ａ上にトナーが固着したりすることを防止する。
【００２８】
爪部材である分離爪２１０は中間転写ベルト１４ａの曲率部ＫＴに近接し、中間転写ベルト１４ａと所定の間隔、好ましくは０．１〜２．０ｍｍを空けて支持軸２２１に固定されて設けられ、記録紙Ｐが中間転写ベルト１４ａより分離される際に、中間転写ベルト１４ａ方向へ曲がって搬送されようとする記録紙Ｐの先端部を当接させ、記録紙Ｐの分離を補助する。
【００２９】
拍車部材である拍車１６２は、周面に複数の突起部１６２ａを有し、回転支持軸１６５を中心として回転自在に設けられる。拍車１６２は、記録紙Ｐの裏面側をガイドして記録紙Ｐを搬送し、両面にトナー像を有する記録紙Ｐの裏面トナー像の乱れを防止するとともに、記録紙Ｐの定着装置１７への進入方向を一定にしながら記録紙Ｐを安定して定着装置１７へと搬送する。
【００３０】
分離爪２１０と拍車１６２とは、中間転写ベルト１４ａ上の転写材搬送面或いはその延長面に対し、感光体ドラム１０の有る側と反対側に配設される。転写材搬送面或いはその延長面の両側に拍車部材である拍車１６２を設けることも可能である。
【００３１】
定着手段である定着装置１７は、内部にヒータを有する第１定着ローラ１７ａと第２定着ローラ１７ｂとの２本のローラ状の定着部材で構成され、第１定着ローラ１７ａと第２定着ローラ１７ｂとの間のニップ部Ｔで記録紙Ｐを挟持搬送し、熱と圧力とをくわえることにより、ニップ部Ｔを搬送される記録紙Ｐ上のトナー像を定着する。
【００３２】
中間転写体クリーニング手段である中間転写体クリーニング装置１４０は、中間転写ベルト１４ａを挟んでガイドローラ１４ｆに対向して設けられ、後段において詳述する中間転写ベルト１４ａに対して当接及び当接解除可能な中間転写体クリーニングブレード１４１により、中間転写ベルト１４ａの周面上に残った転写後のトナーをクリーニングする。中間転写体クリーニングブレード１４１は、例えばウレタン等のゴム材により形成される。
【００３３】
次に画像形成プロセスを説明する。
【００３４】
画像記録のスタートにより不図示の感光体駆動モータの始動により感光体ドラム１０が図１の矢印で示す時計方向へ回転され、同時にイエロー（Ｙ）のスコロトロン帯電器１１の帯電作用により感光体ドラム１０に電位の付与が開始される。
【００３５】
感光体ドラム１０は電位を付与されたあと、Ｙの露光光学系１２によって第１の色信号すなわちＹの画像データに対応する電気信号による画像書込が開始され、感光体ドラム１０の表面に原稿画像のＹの画像に対応する静電潜像が形成される。
【００３６】
前記の潜像はＹの現像器１３により非接触の状態で反転現像され、感光体ドラム１０上にイエロー（Ｙ）のトナー像が形成される。
【００３７】
次いで感光体ドラム１０は、Ｙのトナー像の上からマゼンタ（Ｍ）のスコロトロン帯電器１１の帯電作用により電位が付与され、Ｍの露光光学系１２によって第２の色信号すなわちＭの画像データに対応する電気信号による画像書込が行われ、Ｍの現像器１３による非接触の反転現像によって前記のイエロー（Ｙ）のトナー像の上にマゼンタ（Ｍ）のトナー像が重ね合わせて形成される。
【００３８】
同様のプロセスにより、シアン（Ｃ）のスコロトロン帯電器１１、Ｃの露光光学系１２およびＣの現像器１３によってさらに第３の色信号に対応するシアン（Ｃ）のトナー像が重ね合わせて形成され、更にその上に黒色（Ｋ）のスコロトロン帯電器１１、Ｋの露光光学系１２およびＫの現像器１３によって第４の色信号に対応する黒色（Ｋ）のトナー像が順次重ね合わせて形成され、感光体ドラム１０の一回転以内にその周面上にイエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）および黒色（Ｋ）の４色の重ね合わせカラートナー像が形成される。
【００３９】
これらＹ、Ｍ、Ｃ及びＫの露光光学系１２による感光体ドラム１０の感光層に対する画像書込はドラムの内部より前述した透光性の基体を通して行われる。従って第２、第３および第４の色信号に対応する画像の書込は何れも先に形成されたトナー像の影響を全く受けることなく行われ、第１の色信号に対応する画像と同等の静電潜像を形成することが可能となる。
【００４０】
上記の画像形成プロセスによって像担持体である感光体ドラム１０上に形成された裏面画像となる重ね合わせカラートナー像は、転写域１４ｂにおいて、１次転写器１４ｃによって、中間転写体である中間転写ベルト１４ａ上に一括して転写される（図３（Ａ））。この際、良好な転写がなされるように、感光体ドラム１０の内部に設けた転写同時露光器１２ｄによる一様露光が行われるようにしてもよい。また１次転写器１４ｃにより荷電された中間転写ベルト１４ａの電荷は除電器１４ｍにより除電される。
【００４１】
転写後の感光体ドラム１０の周面上に残ったトナーは感光体ドラムＡＣ除電器１６により除電を受けた後、像担持体クリーニング手段であるクリーニング装置１９にいたり、感光体ドラム１０に当接したゴム材から成るクリーニングブレード１９ａによってクリーニングされ、スクリュウ１９ｂによって不図示の排トナー容器に回収される。また、感光体ドラム１０の周面は、例えば発光ダイオードを用いた帯電前の一様露光器１２ｅによる露光によって先の画像形成における感光体ドラム１０の履歴が解消される。
【００４２】
以上のようにして中間転写ベルト１４ａ上に裏面画像となる重ね合わせカラートナー像が形成された後、感光体ドラム１０上には上記のカラー画像形成プロセスと同様にして、引続き表面画像となる重ね合わせカラートナー像が形成される（図３（Ｂ））。この際、感光体ドラム１０上に形成される表面画像は、前記感光体ドラム１０上に形成した裏面画像に対して鏡像となるように画像データが変更される。
【００４３】
感光体ドラム１０上への表面画像形成にともなって転写材である記録紙Ｐが転写材収納手段である給紙カセット１５より、送り出しローラ１５ａにより送り出され、転写材給送手段としてのタイミングローラ１５ｂへ搬送され、タイミングローラ１５ｂの駆動によって、感光体ドラム１０上に形成される表面画像のカラートナー像と、中間転写ベルト１４ａに担持されている裏面画像のカラートナー像との同期がとられて転写域１４ｂへ給送される。この際、給送される記録紙Ｐは、記録紙Ｐの表面側に設けられる転写材帯電手段である紙帯電器１５０によりトナーと同極性に帯電され、中間転写ベルト１４ａに吸着されて転写域１４ｂへ搬送される。トナーと同極性に紙帯電を行うことにより、中間転写ベルト１４ａ上のトナー像や感光体ドラム１０上のトナー像と引き合うことを防止して、トナー像の乱れを防止している。
【００４４】
転写域１４ｂではトナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の電圧が印加される１次転写器１４ｃによって感光体ドラム１０上の表面画像が一括して記録紙Ｐの表面に転写される。このとき、中間転写ベルト１４ａ上の裏面画像は記録紙Ｐに転写されないで中間転写ベルト１４ａ上に存在する。この際、良好な転写がなされるように、転写域１４ｂと対向して感光体ドラム１０の内部に設けられた、例えば発光ダイオードを用いた転写同時露光器１２ｄによる一様露光が行われるようにしてもよい。また１次転写器１４ｃにより荷電された中間転写ベルト１４ａの電荷は除電器１４ｍにより除電される。
【００４５】
表面にカラートナー像が転写された記録紙Ｐは、トナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の電圧が印加される２次転写器１４ｇへと搬送され、中間転写ベルト１４ａを挟んで２次転写器１４ｇに対向して設けられるＡＣコロナ放電器１４ｐのＡＣ放電と、２次転写器１４ｇによるトナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）のＤＣコロナ放電とにより、記録紙Ｐ上の表面画像が乱されることなく安定した状態で、２次転写器１４ｇにより中間転写ベルト１４ａの周面上の裏面画像が一括して記録紙Ｐの裏面に転写される（図３（Ｃ））。
【００４６】
両面にカラートナー像が形成された記録紙Ｐは、中間転写ベルト１４ａの曲率部ＫＴの曲率と、中間転写ベルト１４ａの端部に設けられる転写材分離手段としての紙分離ＡＣ除電器１４ｈによる除電作用と、中間転写ベルト１４ａと所定の間隔を空けて搬送部１６０に設けられる分離爪２１０とにより、中間転写ベルト１４ａから分離され、搬送部１６０に設けられた拍車１６２を通して定着手段としての定着装置１７へと搬送され、第１定着ローラ１７ａと第２定着ローラ１７ｂとの間のニップ部Ｔ間を搬送され、ニップ部Ｔで熱と圧力とをくわえられることにより記録紙Ｐ上のトナー像が定着される。両面画像記録がなされた記録紙Ｐは表裏を反転されて送られ、排紙ローラ１８により装置外部のトレイへ排出される。
【００４７】
転写後の中間転写ベルト１４ａの周面上に残ったトナーは、中間転写ベルト１４ａに当接状態とされる中間転写体クリーニング装置１４０の中間転写体クリーニングブレード１４１によりクリーニングされる。中間転写ベルト１４ａ上の転写残トナーのクリーニング後、中間転写ベルト１４ａから中間転写体クリーニングブレード１４１が当接解除（離間）される。
【００４８】
また、転写後の感光体ドラム１０の周面上に残ったトナーは、感光体ドラムＡＣ除電器１６により除電を受けた後、クリーニング装置１９によりクリーニングされ、帯電前の一様露光器１２ｅにより先の画像形成における感光体ドラム１０の履歴が解消されて、次の画像形成サイクルにはいる。
【００４９】
上記の方法を用いることにより、重ね合わせカラートナー像を一括転写するので、中間転写ベルト１４ａ上のカラー画像の色ズレやトナーの散りやこすれ等が起こりにくく、画像劣化が少ない良好な両面カラー画像形成がなされる。
【００５０】
実施形態１
第１の目的の第１の実施の形態について、図４ないし図６を用いて説明する。図４は、中間転写体クリーニングブレードの当接及び当接解除の一実施の形態を示す図であり、図５は、図４のオイルダンパの断面構成図であり、図６は、中間転写体クリーニングブレードの中間転写体への当接の仕方を示す図である。
【００５１】
図１にて上述したように、転写材上に両面トナー像が転写された後、転写後の中間転写ベルト１４ａの周面上に残ったトナーは、中間転写ベルト１４ａを介してガイドローラ１４ｆと対向して設けられ、中間転写ベルト１４ａに当接状態とされる中間転写体クリーニング装置１４０の、例えばウレタン等のゴム材を用いた中間転写体クリーニングブレード１４１によりクリーニングされる。また中間転写ベルト１４ａ上の転写残トナーのクリーニング後、中間転写ベルト１４ａから中間転写体クリーニングブレード１４１が当接解除（離間）されるが、中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａへの当接時の急激な押圧、或いは中間転写ベルト１４ａからの当接解除時（離間時）の急激な離間での衝撃により、中間転写ベルト１４ａの速度が変化し画像に縮みや伸びが生じたり、また、衝撃により生じるトナー飛散により後の画像に画像汚れが生じる。これを抑制し、緩やかな中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａへの当接及び中間転写ベルト１４ａからの当接解除を行うため、中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａへの当接時、中間転写体クリーニングブレード１４１の先端部が中間転写ベルト１４ａに接触してから所定の押圧力に達するまでの時間ｔ（ｓｅｃ）を、中間転写ベルト１４ａの搬送速度をｖ（ｍｍ／ｓｅｃ）とするとき、
ｔ＞１０／ｖ
とすべきことが実験的に確認された。ここで、計数１０（ｍｍ）は中間転写体クリーニングブレード１４１が中間転写ベルト１４ａに当接してから所定の押圧力に達するまでの長さである。
【００５２】
また、中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａへの当接直前及び／または中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａからの当接解除直前の速度を１５０ｍｍ／ｓｅｃ以下とすべきことが実験的に確認された。
【００５３】
上記の具体的な構成を以下に説明する。なお図４において、実線矢印は中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａへの当接時の各部材の移動方向を示し、また点線矢印は中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａからの当接解除時（離間時）の各部材の移動方向を示す。
【００５４】
図４ないし図６によれば、回転軸１４３を支軸として回転可能なホルダレバー１４２の一端１４２ａに中間転写体クリーニングブレード１４１が取付けられる。また、ホルダレバー１４２の他端の片１４２ｂとＬ字状のスライドレバー１４６のＬ字部１４６ａの一方の面との間に弾性部材である弾性バネ１４５が設けられ、平面状のスライド台１４８上を水平に移動可能でバネ１４７により図４の左方向に引かれるスライドレバー１４６により、ホルダレバー１４２の片１４２ｃと係合するスライドレバー１４６のＬ字部１４６ａの他方の面が、ホルダレバー１４２の片１４２ｃを押圧し、ホルダレバー１４２をストッパ１４４に当接状態とする。この状態で中間転写体クリーニングブレード１４１は、中間転写ベルト１４ａから当接解除状態（離間状態）とされる。
【００５５】
スライドレバー１４６のＬ字部１４６ａと反対側の端部はソレノイドＳＤと結合されており、スライドレバー１４６に設けられるラックＬＫが、オイルダンパＤＰのピニオンＰＮと噛み合わされている。
【００５６】
オイルダンパＤＰは、図５に示すように、そのケーシングＫＳ内にグリースＧＲが詰め込まれて密閉されており、ピニオンＰＮと結合しバネ性を有する水車状のフィンＦＮがケーシングＫＳ内に設けられ、ピニオンＰＮの回転に当たっては、フィンＦＮに加わるグリースＧＲの抵抗によりピニオンＰＮが粘性をもって緩やかに回転される。
【００５７】
中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａへの当接に際しては、不図示の制御部よりの信号により先ずソレノイドＳＤがｏｎされ、スライドレバー１４６が、バネ１４７の引っ張り力に抗してスライド台１４８上を図４の右方向にスライドされる。この際スライドレバー１４６の動きは、オイルダンパＤＰにより粘性をもって緩やかにスライドされる。スライドレバー１４６の図４における右方向への作動により、スライドレバー１４６のＬ字部１４６ａが弾性バネ１４５を押圧してホルダレバー１４２が回転軸１４３を中心として反時計方向に回転され、中間転写体クリーニングブレード１４１が緩やかに、１５０ｍｍ／ｓｅｃ以下の速度で中間転写ベルト１４ａに当接される。更なるスライドレバー１４６の図４の右方向への動きにより、弾性部材である弾性バネ１４５をＬ字部１４６ａがさらに押圧し続け、スライドレバー１４６のソレノイドＳＤの吸引の終了時に、中間転写体クリーニングブレード１４１が所定の押圧力で中間転写ベルト１４ａに当接し、中間転写ベルト１４ａを押圧する。オイルダンパＤＰがソレノイドＳＤの吸引速度を一定に押さえ、さらに弾性バネ１４５の徐々なる押圧により中間転写体クリーニングブレード１４１の押圧力がソフトに上がる。この際、中間転写体クリーニングブレード１４１が中間転写ベルト１４ａに接触してから所定の押圧力に達するまでの時間ｔ（ｓｅｃ）は、中間転写ベルト１４ａの搬送速度をｖ（ｍｍ／ｓｅｃ）とするとき、
ｔ＞１０／ｖ
とする。
【００５８】
上記における中間転写体クリーニングブレード１４１の先端部の中間転写ベルト１４ａとの当接方向は、図６（Ｂ）に示すカウンタ方向での、押圧力１０〜２０ｇ／ｃｍ程度での当接よりも、図６（Ａ）に示すトレイル方向での、押圧力２０〜３０ｇ／ｃｍ程度での当接の方が好ましい。カウンタ方向では中間転写体クリーニングブレード１４１のゴムが、中間転写ベルト１４ａへ食い込み方向のため、押圧力が急激に上がり易い。
【００５９】
中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａからの当接解除の際には、不図示の制御部よりの信号によりソレノイドＳＤがｏｆｆされると、スライドレバー１４６がバネ１４７の引っ張り力によりスライド台１４８上を図４左方向にスライドされる。この際スライドレバー１４６の動きは、オイルダンパＤＰにより粘性をもって緩やかにスライドされる。弾性バネ１４５の押圧力が徐々に緩やかとなり、更なるスライドレバー１４６の図４左方向への動きにより、スライドレバー１４６のＬ字部１４６ａがホルダレバー１４２の片１４２ｃと当接しながら図４左方向に移動し、回転軸１４３を中心としてホルダレバー１４２が時計方向に回転され、中間転写体クリーニングブレード１４１が緩やかに、１５０ｍｍ／ｓｅｃ以下の速度で中間転写ベルト１４ａから当接解除（離間）される。オイルダンパＤＰがバネ１４７の吸引速度を一定に押さえ、さらに弾性バネ１４５により中間転写体クリーニングブレード１４１の押圧力がソフトに下がり、中間転写ベルト１４ａから中間転写体クリーニングブレード１４１がソフトに当接解除（離間）される。
【００６０】
上記により、中間転写体クリーニングブレードの当接時或いは当接解除時の急激な押圧、離間での衝撃によるベルト状の中間転写体の速度変化により生じる画像の縮みや伸びの発生が防止され、また、衝撃により生じるトナー飛散による画像汚れの発生が防止される。
【００６１】
実施形態２
第１の目的の第２の実施の形態について、図７または図８を用いて説明する。図７は、中間転写体クリーニングブレードの当接及び当接解除の他の実施の形態を示す図であり、図８は、図７のレバーの駆動系を示す図である。
【００６２】
図１にて前述したように、転写材上に両面トナー像が転写された後、転写後の中間転写ベルト１４ａの周面上に残ったトナーは、中間転写ベルト１４ａを介してガイドローラ１４ｆと対向して設けられ、中間転写ベルト１４ａに当接状態とされる中間転写体クリーニング装置１４０の、例えばウレタン等のゴム材を用いた中間転写体クリーニングブレード１４１によりクリーニングされる。また中間転写ベルト１４ａ上の転写残トナーのクリーニング後、中間転写ベルト１４ａから中間転写体クリーニングブレード１４１が当接解除（離間）されるが、中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａへの当接時の急激な押圧、或いは中間転写ベルト１４ａからの当接解除時（離間時）の急激な離間での衝撃により、中間転写ベルト１４ａの速度が変化し画像に縮みや伸びが生じたり、また、衝撃により生じるトナー飛散により後の画像に画像が汚れる生じる。これを抑制し、緩やかな中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａへの当接及び中間転写ベルト１４ａからの当接解除を行うため、中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａへの当接時、中間転写体クリーニングブレード１４１が中間転写ベルト１４ａに接触してから所定の押圧力に達するまでの時間ｔ（ｓｅｃ）を、中間転写ベルト１４ａの搬送速度をｖ（ｍｍ／ｓｅｃ）とするとき、
ｔ＞１０／ｖ
とすべきことが実験的に確認された。ここで、計数１０（ｍｍ）は中間転写体クリーニングブレード１４１が中間転写ベルト１４ａに当接してから所定の押圧力に達するまでの長さである。
【００６３】
また、中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａへの当接直前及び／または中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａからの当接解除直前の速度を１５０ｍｍ／ｓｅｃ以下とすべきことが実験的に確認された。
【００６４】
上記の具体的な構成を以下に説明する。なお図７において、実線矢印は中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａへの当接時の各部材の移動方向を示し、また点線矢印は中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａからの当接解除時（離間時）の各部材の移動方向を示す。
【００６５】
図７または図８によれば、回転軸２４３を支軸として回転可能な押圧板２４２に中間転写体クリーニングブレード１４１のホルダＨＤが取付けられ、ホルダＨＤに中間転写体クリーニングブレード１４１が取付けられる。同じく回転軸２４３を支軸として回転可能なレバー２４６が、回転軸２４３を一体として回転する歯車Ｇ１に設けられるピン２４４ａ及びピン２４４ｂに挟まれて、図７に実線で示す所定位置に停止される。この状態において、バネ用弾性体である弾性バネ２４５を挟んでレバー２４６の顎部２４６ａに押圧板２４２の先端部が係止され、ホルダＨＤに保持される中間転写体クリーニングブレード１４１が中間転写ベルト１４ａと当接解除状態（離間状態）とされる。
【００６６】
歯車Ｇ１の正逆回転（反時計方向、時計方向回転）により、歯車Ｇ１に設けられるピン２４４ａ，２４４ｂに挟まれるレバー２４６が回転されて、中間転写体クリーニングブレード１４１が中間転写ベルト１４ａへ当接及び中間転写ベルト１４ａから当接解除（離間）されるが、歯車Ｇ１を含むレバー２４６の駆動系ＧＫとしては、駆動モータＭ１と直結する歯車Ｇ５と、これに連なる歯車Ｇ４，Ｇ３と、歯車Ｇ３と同軸で回転するトルクリミッタＴＲと、トルクリミッタＴＲを介して歯車Ｇ３と同軸で回転する歯車Ｇ２と、歯車Ｇ２に噛み合う歯車Ｇ１とにより構成される（図８参照）。
【００６７】
中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａへの当接に際しては、不図示の制御部よりの信号により駆動モータＭ１が時計方向に回転され、駆動系ＧＫを通して歯車Ｇ１が反時計方向に回転され、レバー２４６とレバー２４６の顎部２４６ａに係止される押圧板２４２が反時計方向に回転され、ホルダＨＤに保持される中間転写体クリーニングブレード１４１が１５０ｍｍ／ｓｅｃ以下の速度でソフトで緩やかに中間転写ベルト１４ａに当接される。中間転写体クリーニングブレード１４１が中間転写ベルト１４ａに当接された状態で、押圧板２４２の先端部からレバー２４６の顎部２４６ａが離間されながらレバー２４６が反時計方向へ更に回転され、レバー２４６に押圧されるバネ用弾性体である弾性バネ２４５により中間転写体クリーニングブレード１４１がさらに中間転写ベルト１４ａへ押圧される。弾性バネ２４５の押圧により中間転写体クリーニングブレード１４１の押圧が所定の押圧力に達すると、所定の押圧力に設定されたトルクリミッタＴＲの作用により歯車Ｇ１，Ｇ２の回転が停止される。中間転写体クリーニングブレード１４１の押圧力が所定の押圧力に達した後、不図示の制御部からの信号により駆動モータＭ１を停止する。バネ用弾性体である弾性バネ１４５の徐々なる押圧力の上昇により中間転写体クリーニングブレード１４１の押圧力がソフトに上がる。この際、中間転写体クリーニングブレード１４１が中間転写ベルト１４ａに接触してから所定の押圧力に達するまでの時間ｔ（ｓｅｃ）は、中間転写ベルト１４ａの搬送速度をｖ（ｍｍ／ｓｅｃ）とするとき、
ｔ＞１０／ｖ
とする。
【００６８】
実施形態１にかかわる図６にて前述したと同様に、中間転写体クリーニングブレード１４１の先端部の中間転写ベルト１４ａとの当接方向は、カウンタ方向では中間転写体クリーニングブレード１４１のゴムが、中間転写ベルト１４ａへ食い込み方向のため、押圧力が急激に上がり易いのでトレイル方向が好ましい。
【００６９】
中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａからの当接解除の際には、不図示の制御部からの逆回転信号により駆動モータＭ１が反時計方向に回転されると、駆動系ＧＫを通して歯車Ｇ１が時計方向に回転され、押圧板２４２の先端部と離間されていたレバー２４６の顎部２４６ａが、徐々に押圧板２４２の先端部に近づき、これに伴いレバー２４６と押圧板２４２とに挟まれたバネ用弾性体である弾性バネ２４５が徐々に伸び、中間転写体クリーニングブレード１４１の押圧力が所定の押圧力より徐々に減少される。レバー２４６の更なる時計方向の回転により顎部２４６ａと押圧板２４２の先端部とが係合し、顎部２４６ａにより押圧板２４２の先端部が時計方向に回転されると、中間転写体クリーニングブレード１４１が緩やかに、１５０ｍｍ／ｓｅｃ以下の速度で中間転写ベルト１４ａから当接解除（離間）される。弾性バネ１４５の徐々なる押圧力の減少により中間転写体クリーニングブレード１４１の押圧力がソフトに下がり、中間転写ベルト１４ａから中間転写体クリーニングブレード１４１がソフトに当接解除（離間）される。
【００７０】
上記により、中間転写体クリーニングブレードの当接時或いは当接解除時の急激な押圧、離間での衝撃によるベルト状の中間転写体の速度変化により生じる画像の縮みや伸びの発生が防止され、また、衝撃により生じるトナー飛散による画像汚れの発生が防止される。
【００７１】
実施形態３
第２の目的の実施の形態について、図９を用いて説明する。図９は、図１の中間転写体周りの概要拡大説明図である。
【００７２】
従来、中間転写ベルト１４ａを挟んで２次転写器１４ｇと対向してアースローラを設け、トナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の直流電圧が印加される２次転写器１４ｇにより中間転写ベルト１４ａ上の裏面トナー像を転写材へ転写していたが、アースローラが中間転写ベルト１４ａと良好に接触されず、接点に放電が集中して２次転写器１４ｇの放電が不安定となり転写材上の表面トナー像の乱れが生じるので、以下に説明するように、アースローラの代わりに２次転写器１４ｇと対向してＡＣ放電手段を設け、２次転写器１４ｇの放電の安定化を図り転写材上の表面トナー像の乱れを防止する。
【００７３】
図９によれば、感光体ドラム１０上に形成される表面画像のカラートナー像と、中間転写ベルト１４ａに担持されている裏面画像のカラートナー像との同期がとられて転写域１４ｂへ転写材である記録紙Ｐが給送される。この際、給送される記録紙Ｐは、記録紙Ｐの表面側に設けられる転写材帯電手段である紙帯電器１５０によりトナーと同極性に帯電され、中間転写ベルト１４ａに吸着されて転写域１４ｂへ搬送される。
【００７４】
転写域１４ｂではトナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の電圧が印加される１次転写器１４ｃによって感光体ドラム１０上の表面画像が一括して記録紙Ｐの表面に転写される。１次転写器１４ｃによる表面画像のトナー像の転写は、中間転写ベルト１４ａと感光体ドラム１０との間でニップが形成されているので安定して表面トナー像が記録紙Ｐ上に転写される。また１次転写器１４ｃにより荷電された中間転写ベルト１４ａの電荷は除電器１４ｍにより除電される。このとき、中間転写ベルト１４ａ上の裏面画像は記録紙Ｐに転写されないで中間転写ベルト１４ａ上に存在する。
【００７５】
表面にカラートナー像が転写された記録紙Ｐは、トナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の電圧が印加される２次転写器１４ｇへと搬送され、中間転写ベルト１４ａを挟んで２次転写器１４ｇに対向して設けられるＡＣコロナ放電器１４ｐには０．５〜２ｋＨｚで５〜６ｋＶのＡＣ電圧によるＡＣコロナ放電と、２次転写器１４ｇによるトナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の＋４〜＋６ｋＶ、電流１００μＡ程度のＤＣ電圧によるＤＣコロナ放電とにより、２次転写器１４ｇによるＤＣコロナ放電が、図９に点線で示すように、幅広い領域で安定して放電されるので、記録紙Ｐ上の表面画像のトナー像が乱されることなく安定した状態で、２次転写器１４ｇにより中間転写ベルト１４ａの周面上の裏面画像が一括して記録紙Ｐの裏面に良好に転写される。なお、ＡＣコロナ放電には０〜−２ｋＶ程度のＤＣ電圧を重畳してもよい。
【００７６】
両面にカラートナー像が形成された記録紙Ｐは、中間転写ベルト１４ａの曲率部ＫＴの曲率と、中間転写ベルト１４ａの端部に設けられる転写材分離手段としての紙分離ＡＣ除電器１４ｈによる除電作用と、中間転写ベルト１４ａと所定の間隔を空けて設けられる分離爪２１０とにより、中間転写ベルト１４ａから分離される。
【００７７】
さらに、ベルト状の中間転写体である中間転写ベルト１４ａの体積抵抗率をＲ(Ω・ｃｍ)とするとき、２次転写手段である２次転写器１４ｇによる転写電荷のリークが防止されて記録紙Ｐの良好な搬送がなされるように、また中間転写ベルト１４ａと感光体ドラム１０との分離時、中間転写ベルト１４ａからの記録紙Ｐの分離時等に剥離放電が発生して、中間転写ベルト１４ａ上や記録紙Ｐ上のトナー像が乱れてしまうことを防止するために、
１０⁸≦Ｒ
とすることが好ましい。中間転写ベルト１４ａの体積抵抗率Ｒが１０⁸Ω・ｃｍ未満で小さいと、２次転写器１４ｇのコロナ放電が記録紙Ｐの領域以外に流れてしまい、十分な帯電が行われなくなる。また、落雷により中間転写ベルト１４ａが破損されてしまう。またさらに、中間転写ベルト１４ａの体積抵抗率Ｒが１０¹²Ω・ｃｍ未満であることが望ましい。中間転写ベルト１４ａの体積抵抗率Ｒが１０¹²Ω・ｃｍ以上で高いと、２次転写手段である２次転写器１４ｇの転写電荷のリークが遅く記録紙Ｐと中間転写ベルト１４ａとの密着力が強いため、記録紙Ｐが曲率部ＫＴに巻き付き気味になって分離しずらくなる傾向が生じる。また、分離時に剥離放電も生じ易い。
【００７８】
上記により、２次転写手段の放電が安定され、２次転写手段の放電が不安定な際に生じる転写材上の表面トナー像の乱れが防止されて良好な搬送が行われ、また剥離放電によるトナー像の乱れも防止されて良好な両面画像形成がなされる。
【００７９】
上記の各実施形態にて説明した各発明に共通する画像形成装置の他の実施の形態について図１０にて説明する。図１０は、各発明に共通する画像形成装置の他の実施の形態を示すカラー画像形成装置の概要断面構成図である。
【００８０】
本例の画像形成装置では、図１０に示すように、裏面画像となるトナー像（裏面トナー像）を形成する第１の像担持体である感光体ドラム１０ｂと、表面画像となるトナー像（表面トナー像）を形成する第２の像担持体である感光体ドラム１０ａとをそれぞれ別々に設け、感光体ドラム１０ｂに形成した裏面トナー像を、トナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の電圧が印加される第１の１次転写手段である第１の１次転写器１１４ｂにより中間転写体である中間転写ベルト１１４ａ上に転写した後、感光体ドラム１０ｂと感光体ドラム１０ａとの間で中間転写ベルト１１４ａ上に転写材である記録紙Ｐを供給し、中間転写ベルト１１４ａを挟んでアースローラ１４ｋと対向して設けられる紙帯電器１５０の帯電により、記録紙Ｐを中間転写ベルト１１４ａに吸着させて搬送し、感光体ドラム１０ａ上に形成した表面トナー像を、トナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の電圧が印加される第２の１次転写手段である第２の１次転写器１１４ｃにより記録紙Ｐの表面に転写した後、中間転写ベルト１１４ａ上の裏面トナー像を、トナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の電圧が印加される２次転写手段である２次転写器１４ｇにより記録紙Ｐの裏面に転写して、記録紙Ｐ上に表裏のトナー像を形成し、両面にカラートナー像が形成された記録紙Ｐを、中間転写ベルト１１４ａの曲率部ＫＴの曲率と、中間転写ベルト１１４ａの端部に必要に応じて設けられる転写材分離手段としての紙分離ＡＣ除電器１４ｈによる除電作用と、中間転写ベルト１１４ａと所定の間隔を空けて搬送部１６０に設けられる分離爪２１０とにより、中間転写ベルト１１４ａから分離し、搬送部１６０に設けられた拍車部材である拍車１６２を通して定着手段としての定着装置１７へと搬送し、第１定着ローラ１７ａと第２定着ローラ１７ｂとの間のニップ部Ｔで記録紙Ｐ上のトナー像を定着し、両面画像を得るようにするものである。本例においても中間転写体クリーニング手段である中間転写体クリーニング装置１４０が、中間転写ベルト１１４ａを挟んでガイドローラ１４ｆに対向して設けられ、中間転写ベルト１１４ａに対して当接及び当接解除可能な、例えばウレタン等のゴム材を用いた中間転写体クリーニングブレード１４１により、中間転写ベルト１１４ａの周面上に残った転写後のトナーがクリーニングされる。
【００８１】
本例の画像形成装置における感光体ドラム１０ａ，１０ｂや中間転写ベルト１１４ａは、前記画像形成装置にて説明した感光体ドラム１０や中間転写ベルト１４ａと同様な機能、構造のものが用いられる。中間転写ベルト１１４ａは、それぞれローラ部材である駆動ローラ１４ｄとアースローラ１４ｋと従動ローラ１４ｅとガイドローラ１４ｆとテンションローラ１４ｉとに内接して張架される。また、それぞれ除電手段である除電器１１４ｍ，１１４ｎが、中間転写ベルト１１４ａの移動方向に対し、第１の１次転写器１１４ｂ及び第２の１次転写器１１４ｃの後に、第１の１次転写器１１４ｂ及び第２の１次転写器１１４ｃと並列して設けられ、トナーと同極性または逆極性の直流電圧を重畳した交流電圧が印加され、第１の１次転写器１１４ｂ及び第２の１次転写器１１４ｃの電圧印加により荷電される中間転写ベルト１１４ａの電荷を除電する。また、中間転写ベルト１１４ａを挟んで２次転写器１４ｇに対向してＡＣ放電手段であるＡＣコロナ放電器１４ｐが設けられる。
【００８２】
裏面画像となるトナー像を第１の像担持体である感光体ドラム１０ｂに形成する手段と表面画像となるトナー像を第２の像担持体である感光体ドラム１０ａに形成する手段とには、前述した画像形成装置にて用いられたと同様な、イエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）および黒色（Ｋ）の画像形成プロセス用の４組の現像器１３（現像手段）、スコロトロン帯電器１１（帯電手段）、露光光学系１２（画像書込手段）が感光体ドラム１０ｂ，１０ａに対してそれぞれに用いられ、裏面画像のトナー像と表面画像のトナー像とをそれぞれ形成する。
【００８３】
本例においても、中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１１４ａへの当接時の急激な押圧、或いは中間転写ベルト１１４ａからの当接解除時（離間時）の急激な離間での衝撃により、中間転写ベルト１１４ａの速度が変化し画像に縮みや伸びが生じたり、また、衝撃により生じるトナー飛散により後の画像に画像汚れが生じたりすることをを防止し、緩やかな中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１１４ａへの当接及び中間転写ベルト１１４ａからの当接解除を行うため、前記実施形態１及び実施形態２にて説明したと同様な中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１１４ａへの当接及び当接解除（離間）機構が用いられ、中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１１４ａへの当接時、中間転写体クリーニングブレード１４１が中間転写ベルト１１４ａに接触してから所定の押圧力に達するまでの時間ｔ（ｓｅｃ）は、中間転写ベルト１１４ａの搬送速度をｖ（ｍｍ／ｓｅｃ）とするとき、
ｔ＞１０／ｖ
とする。
【００８４】
また、中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１１４ａへの当接直前及び／または中間転写体クリーニングブレード１４１の中間転写ベルト１４ａからの当接解除直前の速度を１５０ｍｍ／ｓｅｃ以下とする。
【００８５】
上記により、中間転写体クリーニングブレードの当接時或いは当接解除時の急激な押圧、離間での衝撃によるベルト状の中間転写体の速度変化により生じる画像の縮みや伸びの発生が防止され、また、衝撃により生じるトナー飛散による画像汚れの発生が防止される。
【００８６】
また従来、中間転写ベルト１１４ａを挟んで２次転写器１４ｇと対向してアースローラを設け、トナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の直流電圧が印加される２次転写器１４ｇにより中間転写ベルト１１４ａ上の裏面トナー像を転写材へ転写していたが、アースローラが中間転写ベルト１１４ａと良好に接触されず、接点に放電が集中して２次転写器１４ｇの放電が不安定となり転写材上の表面トナー像の乱れが生じるので、前記実施形態３にて説明したと同様に、アースローラの代わりに２次転写器１４ｇと対向してＡＣ放電手段を設け、２次転写器１４ｇの放電の安定化を図り転写材上の表面トナー像の乱れを防止する。即ち、中間転写ベルト１１４ａを挟んで２次転写器１４ｇに対向して設けられるＡＣコロナ放電器１４ｐには０．５〜２ｋＨｚで５〜６ｋＶのＡＣコロナ放電と、２次転写器１４ｇによるトナーと反対極性（本実施形態においてはプラス極性）の電圧＋４〜＋６ｋＶ、電流１００μＡ程度のＤＣコロナ放電とにより、２次転写器１４ｇによるＤＣコロナ放電を幅広い領域で安定して放電させ、記録紙Ｐ上の表面画像のトナー像が乱されることなく安定した状態で、２次転写器１４ｇにより中間転写ベルト１１４ａの周面上の裏面画像を一括して記録紙Ｐの裏面に転写するようにする。なお、ＡＣコロナ放電には０〜−２ｋＶ程度のＤＣ電圧を重畳してもよい。
【００８７】
さらに、ベルト状の中間転写体である中間転写ベルト１１４ａの体積抵抗率をＲ(Ω・ｃｍ)とするとき、２次転写手段である２次転写器１４ｇによる転写電荷のリークが防止されて記録紙Ｐの良好な搬送がなされるように、また中間転写ベルト１１４ａと感光体ドラム１０ｂとの分離時、中間転写ベルト１１４ａからの記録紙Ｐの分離時等に剥離放電が発生して、中間転写ベルト１１４ａ上や記録紙Ｐ上のトナー像が乱れてしまうことを防止するために、
１０⁸≦Ｒ
とすることが好ましい。中間転写ベルト１１４ａの体積抵抗率Ｒが１０⁸Ω・ｃｍ未満で小さいと、２次転写器１４ｇのコロナ放電が記録紙Ｐの領域以外に流れてしまい、十分な帯電が行われなくなる。また、落雷により中間転写ベルト１１４ａが破損されてしまう。またさらに、中間転写ベルト１１４ａの体積抵抗率Ｒが１０¹²Ω・ｃｍ未満であることが望ましい。中間転写ベルト１１４ａの体積抵抗率Ｒが１０¹²Ω・ｃｍ以上で高いと、２次転写手段である２次転写器１４ｇの転写電荷のリークが遅く記録紙Ｐと中間転写ベルト１１４ａとの密着力が強いため、記録紙Ｐが曲率部ＫＴに巻き付き気味になって分離しずらくなる傾向が生じる。また、分離時に剥離放電も生じ易い。
【００８８】
上記により、２次転写手段の放電が安定され、２次転写手段の放電が不安定な際に生じる転写材上の表面トナー像の乱れが防止されて良好な搬送が行われ、また剥離放電によるトナー像の乱れも防止されて良好な両面画像形成がなされる。
【００８９】
なお、上記の画像形成装置の各例では像担持体上に直接トナー像を形成したが、像担持体とは別に像形成体を設け、該像形成体上に形成したトナー像を像担持体上に担持させてもよい。また、上記画像形成装置の各例としてカラー画像形成装置にて説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものでなく、図１或いは図１０にて説明したと同様のプロセスによるモノクロの画像形成装置にも適用されるものである。また、画像書込手段を像担持体、第１の像担持体、第２の像担持体の内部に配設したが、外部に配設するようにしてもよい。
【００９０】
さらに、本発明の画像形成装置では、上述の各画像形成装置で説明したような転写材の両面に画像を形成する両面画像形成のほかに、転写材の表面または裏面のみの片側に画像を形成する片面画像形成もなされ得ることは勿論である。
【００９１】
なお、上記図１或いは図１０にて説明した両面用の画像形成装置を用いることにより、従来の両面反転給送装置を用いた両面画像形成装置における問題点、即ち、
●両面時の１stプリント速度が遅い。
【００９２】
●用紙（転写材）搬送の信頼性が低く、ジャムが発生しやすい。
【００９３】
●ジャムが発生した場合、通紙経路が長いため、無駄になる用紙が多く、ジャム処理も大変である。
【００９４】
●適用できる紙種に制限があり、厚紙や薄紙、はがき等の小サイズ紙や不定形紙には対応できない。
【００９５】
●定着オイルによって通紙経路が汚染され、特にカラーの場合に問題となる。
【００９６】
●機内への熱の持ち込みがあり、プロセスが安定しない。
【００９７】
等を解決し、以下の如き効果を奏する。
【００９８】
○用紙（転写材）反転の待ち時間がないため、用紙両面への画像形成を続けて行うことが可能となり、両面時の１stプリント速度が速くなる。
【００９９】
○定着手段通過後の用紙を再給紙する必要がないため、用紙の給送信頼性が大幅に向上する。また定着オイルによる通紙経路の汚染や機内への熱の持ち込みもない。
【０１００】
○片面時と全く同じ給送系で両面プリントが可能であるため、転写材種類の制限がなくなる。
【０１０１】
○用紙反転経路がないため、ジャム発生時に無駄になる用紙が少なく、ジャム処理も容易である。
【０１０２】
○両面時に定着手段を通過する用紙の数は片面時の半分であるため、定着消費電力が低減される。
【０１０３】
【発明の効果】
請求項１及び２に記載の発明によれば、中間転写体クリーニングブレードの当接時或いは当接解除時の急激な押圧、離間での衝撃によるベルト状の中間転写体の速度変化により生じる画像の縮みや伸びの発生が防止され、また、衝撃により生じるトナー飛散による画像汚れの発生が防止される。
【０１０４】
前記第２の目的に関する画像形成装置によれば、２次転写手段の放電が安定され、２次転写手段の放電が不安定な際に生じる転写材上の表面トナー像の乱れが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図１】各発明に共通する画像形成装置の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【図２】図１の像担持体の側断面図である。
【図３】図１の画像形成装置におけるトナー像形成状態を示す図である。
【図４】中間転写体クリーニングブレードの当接及び当接解除の一実施の形態を示す図である。
【図５】図４のオイルダンパの断面構成図である。
【図６】中間転写体クリーニングブレードの中間転写体への当接の仕方を示す図である。
【図７】中間転写体クリーニングブレードの当接及び当接解除の他の実施の形態を示す図である。
【図８】図７のレバーの駆動系を示す図である。
【図９】図１の中間転写体周りの概要拡大説明図である。
【図１０】各発明に共通する画像形成装置の他の実施の形態を示すカラー画像形成装置の概要断面構成図である。
【符号の説明】
１０，１０ａ，１０ｂ 感光体ドラム
１１ スコロトロン帯電器
１２ 露光光学系
１３ 現像器
１４ａ，１１４ａ 中間転写ベルト
１４ｃ １次転写器
１４ｇ ２次転写器
１４ｈ 紙分離ＡＣ除電器
１４ｐ ＡＣコロナ放電器
１４ｍ，１１４ｍ，１１４ｎ 除電器
１７ 定着装置
１１４ｂ 第１の１次転写器
１１４ｃ 第２の１次転写器
１４１ 中間転写体クリーニングブレード
１４５，２４５ 弾性バネ
ＤＰ オイルダンパ
Ｐ 記録紙
ＳＤ ソレノイド
ＴＲ トルクリミッタ

Claims (2)

1. 像担持体上に形成されたトナー像、および、像担持体上に形成されたトナー像を複数本のローラ部材により張架されるベルト状の中間転写体上に転写して得たトナー像を転写材の表面と裏面に転写する画像形成装置において、
   前記中間転写体に対して当接及び当接解除可能な中間転写体クリーニングブレードを有する中間転写体クリーニング手段を設けると共に、前記中間転写体クリーニングブレードの前記中間転写体への当接時、接触してから所定の押圧力に達するまでの時間ｔ（ｓｅｃ）を、前記中間転写体の搬送速度をｖ（ｍｍ／ｓｅｃ）とするとき、
   ｔ＞１０／ｖ
   とし、また、
   前記中間転写体クリーニングブレードの前記中間転写体への当接をトレイル方式とすると共に、前記中間転写体クリーニングブレードの当接及び当接解除をソレノイドとバネとにより行い、動作速度をオイルダンパにて制限することを特徴とする画像形成装置。
2. 像担持体上に形成されたトナー像、および、像担持体上に形成されたトナー像を複数本のローラ部材により張架されるベルト状の中間転写体上に転写して得たトナー像を転写材の表面と裏面に転写する画像形成装置において、
   前記中間転写体に対して当接及び当接解除可能な中間転写体クリーニングブレードを有する中間転写体クリーニング手段を設けると共に、前記中間転写体クリーニングブレードの前記中間転写体への当接時、接触してから所定の押圧力に達するまでの時間ｔ（ｓｅｃ）を、前記中間転写体の搬送速度をｖ（ｍｍ／ｓｅｃ）とするとき、
   ｔ＞１０／ｖ
   とし、また、
   前記中間転写体クリーニングブレードの前記中間転写体への当接をトレイル方式とすると共に、前記中間転写体クリーニングブレードの当接及び当接解除動作をモータ駆動にて行い、駆動途中にトルクリミッタを設けることを特徴とする画像形成装置。

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