JP3796044B2 - 飲料抽出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、飲料原料からコーヒー,紅茶,ウーロン茶,緑茶等を抽出してカップで販売するカップ式自動販売機に適用される飲料抽出装置に関し、特に、濃度の安定した飲料を製造することができるようにした飲料抽出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の飲料抽出装置は、上方から供給された粉末原料(コーヒー粉末)と湯の混合液から飲料を抽出する抽出機と、抽出機に粉末原料を供給する粉末原料容器と、抽出機に湯を供給する湯タンクと、抽出機および湯タンクを制御する制御部とを備えている。湯タンクは、水道水電磁弁を介して供給された水道水を加熱して所定の温度(例えば、97℃)の抽出用の湯とするヒータと、湯タンク内の湯の温度を検出する温度センサと、湯タンク内の湯量を検出するフロートと、湯タンク内の湯を抽出機に供給する湯電磁弁とを備えている。
【0003】
このように構成された飲料抽出装置において、販売信号が制御部に出力されると、制御部は、湯電磁弁を開けて湯タンクから一定量の湯を抽出機に供給し、抽出機を制御してコーヒー飲料の抽出を行わせる。一方、抽出機に湯を供給すると、湯タンク内の湯量が減るため、制御部は、フロートの湯量の検出に基づいて水道水電磁弁を開け、水道水を補給する。湯タンクに水道水を補給すると、湯タンク内の湯温が低下するので、制御部は、温度センサの湯温の検出に基づいてヒータにより湯タンク内の湯を加熱する。このように湯タンク内の湯温が一定に保たれているので、コーヒー飲料の抽出時間を短縮でき、顧客をあまり待たさずに、コーヒー飲料を提供することができる。また、飲料の販売が連続して湯タンクへの水道水の補給量が増え、湯温が所定の温度(例えば、85℃未満)まで低下した場合は、販売を中止するようにしている。これにより、抽出に適した温度で抽出が必ず行われるため、品質の高いコーヒー飲料を提供することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の飲料抽出装置によると、抽出に使用する湯の温度が最低85℃、最高97℃と温度差があるため、味覚,渋味,苦味,酸味等のコーヒー成分の溶出度合いが異なり、コーヒー飲料の濃度が一定しないという問題があった。
【0005】
従って、本発明の目的は、濃度の安定した飲料を製造することができる飲料抽出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、抽出室内に供給された飲料原料および湯の混合液から所定の抽出条件で飲料を抽出する飲料抽出装置において、前記飲料原料を前記抽出室に供給する原料タンクと、前記湯を前記抽出室に供給する湯タンクと、前記湯の温度を検出する、前記湯タンクから前記抽出室に至る前記湯の経路中に設けられ、前記抽出室に供給される前の前記湯の温度を検出する温度センサを備えた構成の温度検出手段と、前記温度検出手段が検出した前記温度に基づいて前記抽出条件を設定する制御手段とを備えたことを特徴とする飲料抽出装置を提供する。また、本発明は、抽出室内に供給された飲料原料および湯の混合液から所定の抽出条件で飲料を抽出する飲料抽出装置において、前記飲料原料を前記抽出室に供給する原料タンクと、前記湯を前記抽出室に供給する湯タンクと、前記湯の温度を検出する、前記抽出室に設けられ、前記抽出室に供給された後であって前記混合液として攪拌される前の前記湯の温度を検出する温度センサを備えた構成の温度検出手段と、前記温度検出手段が検出した前記温度に基づいて前記抽出条件を設定する制御手段とを備えたことを特徴とする飲料抽出装置を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る飲料抽出装置が適用されたカップ式自動販売機を示す。この自動販売機1は、粉末原料(例えば、コーヒー粉末)と湯との混合液から飲料を抽出して製造する飲料製造部2と、トレイ3にカップ4を供給するカップ供給部5と、飲料製造部2によって製造されたコーヒー飲料に砂糖あるいはクリームを追加してトレイ3上のカップ4に供給する追加混合部6と、飲料製造部2に粉末原料と湯を供給するとともに、追加混合部6に砂糖あるいはクリームを供給する原料部7と、飲料製造部2を制御する飲料製造制御部8と、本自動販売機1の全体を制御する主制御部9とを有して構成されている。
【0008】
原料部7は、湯を貯蔵する湯タンク70と、供給口71aからコーヒー原料を供給するコーヒー原料容器71と、供給口72aから砂糖を供給する砂糖原料容器72と、供給口73aからクリームを供給するクリーム原料容器73とを備えている。また、原料部7は、湯タンク70に水道水を供給する水道水電磁弁74と、水道水電磁弁74から湯タンク70に供給された水道水を加熱して所定の温度(例えば、97℃)の抽出用の湯とするヒータ75と、ヒータ75によって加熱された湯タンク70内の湯の温度を検出する温度センサ76と、湯タンク70内の湯量を検出するフロート77と、湯タンク70内の湯を飲料製造部2に湯パイプ78を介して供給する湯電磁弁79とを備えている。
【0009】
追加混合部6は、砂糖原料容器72およびクリーム原料容器73の供給口72a,73aの直下に配置されたシュート60と、飲料製造部2から供給された抽出飲料に、砂糖原料容器72およびクリーム原料容器73の供給口72a,73aからシュータ60を介してそれぞれ供給された砂糖およびクリームを混合し、供給パイプ61aを介してカップ4に供給するミキシングボール61とを備えている。
【0010】
飲料製造部2は、粉シュート2Aを介して供給される粉末原料と湯パイプ78を介して供給される湯とからなる混合液を攪拌して下方へ排出する抽出室20dとを有するシリンダ20と、シリンダ20から排出された混合液を濾過するペーパーフィルタ21と、ペーパーフィルタ21の濾過によって抽出された飲料を受け入れて飲料供給管22Cを介してミキシングボール61に供給する飲料受け22と、エアパイプ52に設けた上部空気電磁弁50を介して抽出室20dに加圧空気を送るとともに、エアパイプ52に設けた下部空気電磁弁51を介して飲料受け22に加圧空気を送るエアポンプ2Bとを備えている。エアポンプ2Bは、直流モータで駆動されるダイヤフラム式のポンプであり、制御部8の電圧制御によって回転数が制御されるものである。
【0011】
図2は、飲料製造部2の詳細を示す。この飲料製造部2は、図示しない案内レールによって上下動可能に支持され、上方から供給された粉末原料と湯との混合液を攪拌して下方へ排出するシリンダ20と、シリンダ20の下方に配置され、シリンダ20から排出された混合液を濾過するペーパーフィルタ21と、ペーパーフィルタ21の濾過によって抽出された飲料を受け入れる飲料受け22と、滓等を廃棄する廃棄処理部40とを備えている。
【0012】
シリンダ20は、上方に設けた供給口20aから供給された粉末原料と湯を受け入れる混合室20bと、粉末原料と湯との混合液を下方に設けた排出口20cから排出して飲料の抽出工程が行われる抽出室20dとを有し、混合室20bと抽出室20dは連通口20eで連通して形成されている。連通口20eは、バルブ23によって開閉されるようになっており、抽出室20dには、エアポンプ2Bからの加圧空気を導入する導入口20fと、抽出室20d内に供給される湯の温度を検出する温度センサ10を備えている。
【0013】
ペーパーフィルタ21は、回動可能な軸21Aにロール状でセットされ、廃棄処理部4の廃棄処理モータ40の駆動により図2の左方向へ引き出されるように構成されている。ペーパーフィルタ21の残量検出は、基端側が回転可能に支持され、中間部あるいは先端側がロール状のペーパーフィルタ21に常に当接するフィルタ検出レバー21Bと、ペーパーフィルタ21の残量が少なくなってフィルタ検出レバー21Bが回動してスイッチング動作し、ペーパーフィルタ21が無くなったこと示す検出信号を後述する制御部に出力して警報出力等に供するマイクロスイッチの如きフィルタ残量検出センサ21Cによって行われる。
【0014】
飲料受け22は、上部に開口22aを備え、開口22aの周囲にシリンダ20の排出口20cが当接したとき、混合液が漏れるのを防ぐためのゴムパッキン22Aを設け、端部にペーパーフィルタ21の走行をガイドするローラ22Bを備え、下部に、飲料をカップ側へ供給する飲料供給管22Cおよび飲料等を廃棄する廃棄管22Dを備えている。また、飲料供給管22Cには、飲料供給電磁弁53が設けられている。
【0015】
また、飲料製造部2は、抽出モータ24と、両側から出力軸25a、25bをそれぞれ突設し、抽出モータ24の回転数を所定の回転数に減速する減速機25と、一方の出力軸25aの一端をベアリング26aによって支持した支持板26と、一方の出力軸25aに固定されたシリンダカム27Aおよびバルブカム27Bと、シリンダ20を駆動するシリンダ駆動板28Aと、バルブ23を駆動するバルブ駆動板28Bと、シリンダ駆動板28Aに取り付けられたシリンダカムフォロア29Aと、バルブ駆動板28Bに取り付けられたバルブカムフォロア29Bと、シリンダ駆動板28Aに取り付けられた係止部材28aとバルブ駆動板28Bに取り付けられた係止部材28bとに両端がそれぞれ係止され、シリンダ駆動板28Aとバルブ駆動板28Bとを互いに引き寄せてシリンダカムフォロア29Aおよびバルブカムフォロア29Bをシリンダカム27Aおよびバルブカム27Bにそれぞれ当接させる引張コイルバネ30と、シリンダ20とシリンダ駆動板28Aとを連結する複数の連結部材31A,31B,31Cと、バルブ23を先端側のピン32aによって回動可能に連結したレバー32と、バルブ駆動板28Bに取り付けられ、ピン32bによってレバー32を回動可能に連結した連結部材33と、レバー32の後端側とバルブ駆動板28Bに取り付けられた係止部材28cとに両端がそれぞれ係止された引張コイルバネ34とを備えている。この飲料製造部2は、出力軸25a,25b、および廃棄処理部40の出力軸41aがそれぞれ1回転することにより蒸らし工程,攪拌工程,抽出工程,滓廃棄工程の一連の工程が終了するようになっている。
【0016】
減速機25の他方の出力軸25b側には、各工程に対応する位置を検出する位置検出機構が設けられている。すなわち、減速機25の他方の出力軸25bには、1つあるいは2つ以上の位置検出板35が取り付けられ、位置検出板35の周囲には、位置検出板35の回転位置を検出する1つあるいは2つ以上のホトセンサの如き位置検出センサ36が配置されている。
【0017】
エアポンプ2Bには、抽出室20dの導入口20fと飲料受け22に通じるエアパイプ52が接続され、エアパイプ52には、抽出室20dの導入口20fの前段に上部空気電磁弁50、およびT分岐54を介して分岐された大気開放用空気電磁弁55が、また、飲料受け22の前段に下部空気電磁弁51がそれぞれ設けられている。
【0018】
廃棄処理部40は、廃棄処理モータ40Aと、廃棄処理モータ40Aの回転数を所定の回転数に減速する減速機41と、円周上に切欠き部44aを有して減速機41の出力軸41aに取り付けられ、ペーパーフィルタ21を一定長さ分送り出すフィルタ送りローラ44と、ペーパーフィルタ21を一対のフィルタ送りローラ44側に図示しないバネによって押圧するガイドローラ45と、支軸46aによって回動可能に支持され、廃棄管22Dを固定板47との間で押圧閉塞する板ばね等からなる押圧板46と、減速機41の出力軸41aに取り付けられ、押圧板46を回動させる円周上に突部48aを有した押圧カム48とを備えている。
【0019】
主制御部9は、コーヒー飲料の販売要求がある毎にその要求されたコーヒー飲料の種類に応じた販売信号を制御部8に出力するとともに、湯電磁弁70eを制御して一定量の湯を湯パイプ78を介して飲料製造部2に供給し、コーヒー原料容器71を制御して一定量のコーヒー原料を飲料製造部2に供給し、コーヒー飲料の種類に応じて砂糖原料容器72およびクリーム原料容器73を制御し、必要な砂糖およびクリームを追加混合部6に供給するものである。また、主制御部9は、温度センサ76およびフロート77の検出に基づいて湯タンク70内の湯温および湯量が一定に保たれるようにヒータ75および水道水電磁弁74を制御し、湯タンク70内の湯の温度が所定の温度(例えば、85℃)未満と低下すると、販売を中止するものである。
【0020】
図3は、メモリの記憶内容を示す。制御部8は、図示しないメモリを備え、メモリには、同図に示す補正値が記憶されており、基準値はプログラム上で固定値として与えられている。制御部8は、主制御部9から販売信号が出力されると、飲料抽出制御、すなわち、蒸らし工程,攪拌工程,抽出工程,滓廃棄工程の一連の工程を飲料製造部2に行わせるとともに、蒸らし工程および攪拌工程の際、抽出室20dの温度センサ10に基づいてメモリの記憶内容を基に蒸らし時間、攪拌時間および攪拌強さを制御している。例えば、抽出室20d内の湯の温度が89℃以上、92℃以下の場合は、基準値により蒸らし工程および攪拌工程を制御する。すなわち、蒸らし時間が4s、攪拌時間が7s、攪拌強さが弱となるように制御する。抽出室20d内の湯の温度が85℃以上、89℃未満の場合は、上記基準値に図3の対応する補正値を加えた値で制御する。すなわち、蒸らし時間が6s、攪拌時間が7s、攪拌強さが中となるように制御する。抽出室20d内の湯の温度が80℃以上、85℃未満の場合は、上記基準値に図3の対応する補正値を加えた値で制御する。すなわち、蒸らし時間が6s、攪拌時間が8s、攪拌強さが強となるように制御する。なお、攪拌強さは、エアポンプ2Bの直流モータの回転数を制御して抽出室20dに供給される加圧空気の量を調整して行われ、攪拌強さの強・中・弱の場合のエアポンプ2Bの吐出量は、それぞれ6L/min,5L/min,2.5L/minである。
【0021】
次に、本自動販売機1の動作を図4乃至図8を参照して説明する。
【0022】
(1) 待機状態
図4は、本自動販売機1の待機状態を示す。待機状態においては、本自動販売機1の主要部は、図4に示す待機位置P1 にある。この待機状態では、位置検出センサ36は待機位置P1 を検出し、押圧板46は、廃棄管22Dの弾性力によって押圧カム48に当接し、各電磁弁50,51,53,55は閉じている。
【0023】
(2) 蒸らし工程および攪拌工程
制御部8は、主制御部9から販売信号が入力されると、待機位置P1 から蒸らし攪拌位置P2 への移動制御を行う。すなわち、制御部8は、廃棄処理モータ40を正転駆動(図2において押圧カム48が左回転する駆動)する。廃棄処理モータ40の駆動トルクが減速機41を介して出力軸41aに伝達され、出力軸41aが約60°正転して、押圧カム48の突部48aが押圧板46を押圧することにより、廃棄管22Dが押圧板46と固定板47との間で閉塞される。続いて制御部8は、抽出モータ24を正転駆動(図2において出力軸25aが同図矢印方向へ回転する駆動)する。抽出モータ24の駆動トルクが減速機25を介して出力軸25a,25bに伝達され、出力軸25a,25bが正転して、シリンダカム27Aおよびバルブカム27Bが正転することにより、シリンダ駆動板28Aおよびバルブ駆動板28Bが下降する。シリンダ駆動板28Aが下降すると、複数の連結部材31A,31B,31Cを介してシリンダ20が下降し、抽出室20dの下端がペーパーフィルタ21を飲料受け22へ圧接する。一方、バルブ駆動板28Bが下降すると、連結部材33,レバー32を介してバルブ32も下降する。位置検出センサ36は、蒸らし攪拌位置P2 を検出し、蒸らし攪拌位置検出信号を制御部8に出力し、制御部8は、その蒸らし攪拌位置検出信号に基づいて抽出モータ24の駆動を停止する。
【0024】
図5は、蒸らし工程を示す。本自動販売機1の主要部が、蒸らし攪拌位置P2 に到達し、図5に示す状態となると、制御部8は、蒸らし工程を行う。この蒸らし工程では、連通口20eは開放されている。制御部8は、粉末原料および湯の供給要求信号を主制御部9に出力する。主制御部9の制御により混合室20bの供給口20aに粉末原料と湯が供給され、連通口20eを介して抽出室20dに流入する。ここで、制御部8は、温度センサ10から検出温度を入力し、その検出温度に基づいて蒸らし工程を行う。すなわち、抽出室20d内に供給された湯の温度に応じた蒸らし時間で蒸らし工程を行う。
【0025】
図6は、攪拌工程を示す。蒸らし工程が終了すると、制御部8は、下部空気電磁弁51を開き、エアポンプ2Bを駆動し、温度センサ10の検出温度に基づいて攪拌工程を行う。すなわち、抽出室20d内に供給された湯の温度に応じた攪拌強さおよび攪拌時間で攪拌工程を行う。攪拌強さは、エアポンプ2Bのモータの回転数制御により行う。エアポンプ2Bは、回転数に比例した量の加圧空気をエアパイプ52を介して飲料受け22に送る。この加圧空気は、ペーパーフィルタ21を通過して抽出室20d内へ流入する。この加圧空気が抽出室20d内の混合液中を通過する際、その気泡の流れが混合液を攪拌するように作用する。
【0026】
(3) 抽出工程
図7は、本自動販売機1の抽出工程を示す。制御部8は、予め設定された攪拌時間が経過すると、下部空気電磁弁51を閉じ、エアポンプ2Bを停止させ、位置検出センサ36が抽出位置P3 を検出するまで抽出モータ24を正転駆動する。バルブ23は、抽出モータ24の駆動によってさらに上昇し、連通口20eを閉じる。本自動販売機1の主要部が抽出位置P3 に到達し、図7に示す状態となると、制御部8は、抽出工程を行う。すなわち、制御部8は、上部空気電磁弁50および飲料供給電磁弁53を開き、エアポンプ2Bを駆動して、エアポンプ2Bからの加圧空気を抽出室20dの上方の導入口20fから供給する。抽出室20d内の混合液は、エアポンプ2Bからの加圧空気によって下方へ圧送され、ペーパーフィルタ21で濾過される。ペーパーフィルタ21で濾過されたコーヒー飲料は、飲料受け22,飲料供給管22Cを介してカップ側へ供給される。抽出室20dに加圧空気を送ることで、抽出室20d内の気圧が増加して混合液がペーパーフィルタ21側に押し下げられるので、短時間で混合液がコーヒー飲料と滓に分離され、効率良く濾過することができる。
【0027】
(4) 滓廃棄工程
図8(a) ,(b) は、本自動販売機1の滓廃棄工程を示す。予め設定された抽出時間が経過すると、制御部8は、上部空気電磁弁50および飲料供給電磁弁53を閉じ、エアポンプ2Bを停止させ、位置検出センサ36が滓廃棄位置P4 を検出するまで抽出モータ24を正転駆動する。シリンダ20およびバルブ23は、抽出モータ24の駆動によって最上位まで上昇する。本自動販売機1の主要部が滓廃棄位置P4 に到達し、図8(a) に示す状態となると、制御部8は、ペーパーフィルタ21上に残った滓7の廃棄工程を行う。すなわち、制御部8は、廃棄処理モータ40を正転駆動する。廃棄処理モータ40の駆動トルクが減速機41を介して出力軸41aに伝達され、出力軸41aが正転し、フィルタ送りローラ44が回転してペーパーフィルタ21を引き出す。ペーパーフィルタ21上の滓7がローラ22Bを通過する際、図8(b) の想像線で示すように滓7が折れてペーパーフィルタ21から離れ、廃棄バケツ(図示せず)へ落下する。
【0028】
(5) 待機状態への戻り動作
滓廃棄工程が終了すると、制御部8は、抽出モータ24および廃棄処理モータ40を正転駆動する。本自動販売機1の主要部は、図4に示す待機状態へ戻る。その後、販売信号が制御部8に入力される毎に上記(1) 〜(5) の動作が繰り返される。
【0029】
上記第1の実施の形態に係る自動販売機1によれば、抽出室20d内に供給された湯の温度に基づいて蒸らし時間,攪拌強さおよび攪拌時間の抽出条件を変更しているので、抽出用の湯の温度が異なる場合でも、濃度の安定したコーヒー飲料を提供することができる。また、補正値をプログラムとは別にメモリに記憶しているので、補正値の変更が容易にできる。また、粉末原料の量が多くなる程、蒸らし時間および攪拌時間が長くなる程、攪拌強さが強くなる程、コーヒー成分の溶出量が多くなって濃度が濃くなるため、これらの抽出条件を制御することにより抽出時間の短縮化や販売可能な湯の温度を現状の85℃より下げることも可能になる。
【0030】
図9は、本発明の第2の実施の形態を示す。この第2の実施の形態は、湯パイプ78の出口付近に湯タンク70からの湯の温度を検出する温度センサ10を設けたものであり、他は第1の実施の形態と同様に構成されている。
【0031】
図10は、メモリの記憶内容を示す。制御部8は、図示しないメモリを備え、メモリには、同図に示す補正値が記憶されており、基準値はプログラム上で固定値として与えられている。制御部8は、主制御部9から販売信号が出力されると、飲料抽出制御、すなわち、蒸らし工程,攪拌工程,抽出工程,滓廃棄工程の一連の工程を飲料製造部2に行わせるとともに、蒸らし工程および攪拌工程の際、湯パイプ78の温度センサ10に基づいてメモリの記憶内容を基に粉末原料の量、蒸らし時間、攪拌時間および攪拌強さを制御している。例えば、湯パイプ78からの湯の温度が94℃以上、97℃以下の場合は、基準値により蒸らし工程および攪拌工程を制御する。すなわち、粉末原料が10g、蒸らし時間が4s、攪拌時間が7s、攪拌強さが弱となるように制御する。湯パイプ78からの湯の温度が90℃以上、94℃未満の場合は、上記基準値に図10の対応する補正値を加えた値で制御する。すなわち、粉末原料が10g、蒸らし時間が5s、攪拌時間が8s、攪拌強さが弱となるように制御する。湯パイプ78からの湯の温度が85℃以上、90℃未満の場合は、上記基準値に図10の対応する補正値を加えた値で制御する。すなわち、粉末原料が10.5g、蒸らし時間が5s、攪拌時間が8s、攪拌強さが中となるように制御する。
【0032】
上記第2の実施の形態に係る自動販売機1によれば、上室20bに供給される直前の湯の温度に基づいて粉末原料の量,蒸らし時間,攪拌強さおよび攪拌時間の抽出条件を変更しているので、第1の実施の形態と同様に、抽出用の湯の温度が異なる場合でも、濃度の安定したコーヒー飲料を提供することができる。また、補正値をプログラムとは別にメモリに記憶しているので、補正値の変更が容易にできる。
【0033】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、種々に変形実施が可能である。例えば、飲料の種類に応じて粉末原料の量,蒸らし時間,攪拌時間,攪拌強さ等の抽出条件を変更するようにしてもよい。
また、全ての抽出条件をプログラム上に固定値として持たせてもよい。
また、湯タンク内の湯の温温に基づいて抽出条件を変更してもよい。
【0034】
【実施例】
図11(a) 〜(e) は、それぞれ実施例1〜5を示す。なお、飲料はキリマンジャロブラックコーヒーを用いた。
【0035】
同図(a) は、実施例1のデータであり、粉末原料の量を変えたときのBRIX値を示す。同図(a) から明らかなように、粉末原料の量が多い程BRIX値が大きくなっている。なお、BRIX値とは、液体100g中に溶けている可溶性固形物の量であり、大きい値程濃度が濃いことを示している。このBRIX値は、通常の人は0.2の差を判別でき、敏感な人は0.05の差を判別できる。
【0036】
同図(b) は、実施例2のデータであり、蒸らし時間を変えたときのBRIX値を示す。同図(b) から明らかなように、蒸らし時間を長くすると、BRIX値がわずかずつ上昇している。
【0037】
同図(c) は、実施例3のデータであり、攪拌時間を変えたときのBRIX値を示す。同図(c) から明らかなように、攪拌時間を長くすると、BRIX値が増大している。
【0038】
同図(d) は、実施例4のデータであり、攪拌強さを変えたときのBRIX値を示す。同図(d) から明らかなように、攪拌強さを強くすると、BRIX値が増大している。
【0039】
同図(e) は、実施例5のデータであり、抽出用湯の温度を変えたときのBRIX値を示す。この実施例5は、従来例に対応するものであり、同図(e) から明らかなように、抽出用湯の温度が高くなると、BRIX値が増大している。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の飲料抽出装置によれば、抽出用の湯の温度に基づいて抽出条件を変更しているので、濃度の安定した飲料を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る自動販売機の構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係る飲料製造部の構成図である。
【図3】第1の実施の形態に係る制御部のメモリの記憶内容を示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係る飲料製造部の待機状態を示す図である。
【図5】第1の実施の形態に係る飲料製造部の蒸らし工程を示す図である。
【図6】第1の実施の形態に係る飲料製造部の攪拌工程を示す図である。
【図7】第1の実施の形態に係る飲料製造部の抽出工程を示す図である。
【図8】 (a) ,(b) は第1の実施の形態に係る飲料製造部の滓廃棄工程を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る自動販売機の飲料製造部の構成図である。
【図10】第2の実施の形態に係る制御部のメモリの記憶内容を示す図である。
【図11】 (a) 〜(e) はそれぞれ本発明の実施例1〜5のデータを示す図である。
【符号の説明】
1 自動販売機
2 飲料製造部
2A 粉シュート
2B エアポンプ
3 トレイ
4 カップ
5 カップ供給部
6 追加混合部
7 原料部
8 飲料製造制御部
9 主制御部
10 温度センサ
20 シリンダ
20a 供給口
20b 上室
20c 排出口
20d 抽出室
20e 連通口
20f 導入口
21 ペーパーフィルタ
21A 軸
21B フィルタ検出レバー
21C フィルタ残量検出センサ
22 飲料受け
22a 開口
22A ゴムパッキン
22B ローラ
22C 飲料供給管
22D 廃棄管
24 抽出モータ
25 減速機
25a,25b 出力軸
26 支持板
26a ベアリング
27A シリンダカム
27B バルブカム
28A シリンダ駆動板
28B バルブ駆動板
28a,28b,28c 係止部材
29A シリンダカムフォロア
29B バルブカムフォロア
30 引張コイルバネ
31A,31B,31C 連結部材
32 レバー
32a ピン
32b ピン
33 連結部材
34 引張コイルバネ
35 位置検出板
36 位置検出センサ
40 廃棄処理部
40A 廃棄処理モータ
41 減速機
41a 出力軸
44a 切欠き部
45 ガイドローラ
46 押圧板
46a 支軸
47 固定板
48 押圧カム
48a 突部
50 上部空気電磁弁
51 下部空気電磁弁
52 エアパイプ
53 飲料供給電磁弁
54 T分岐
55 大気開放用空気電磁弁
60 シュート
61 ミキシングボール
61a 供給パイプ
70 湯タンク
71 コーヒー原料容器
71a,72a,73a 供給口
72 砂糖原料容器
73 クリーム原料容器
74 水道水電磁弁
75 ヒータ
76 温度センサ
77 フロート
78 湯パイプ
79 湯電磁弁

Claims (7)

  1. 抽出室内に供給された飲料原料および湯の混合液から所定の抽出条件で飲料を抽出する飲料抽出装置において、
    前記飲料原料を前記抽出室に供給する原料タンクと、
    前記湯を前記抽出室に供給する湯タンクと、
    前記湯の温度を検出する、前記湯タンクから前記抽出室に至る前記湯の経路中に設けられ、前記抽出室に供給される前の前記湯の温度を検出する温度センサを備えた構成の温度検出手段と、
    前記温度検出手段が検出した前記温度に基づいて前記抽出条件を設定する制御手段とを備えたことを特徴とする飲料抽出装置。
  2. 前記制御手段は、前記抽出条件として前記飲料原料の量を変更する構成の請求項1記載の飲料抽出装置。
  3. 前記制御手段は、前記抽出条件として前記混合液の蒸らし時間を変更する構成の請求項1記載の飲料抽出装置。
  4. 前記制御手段は、前記抽出条件として前記混合液の攪拌時間を変更する構成の請求項1記載の飲料抽出装置。
  5. 前記制御手段は、前記抽出条件として前記混合液の攪拌強さを変更する構成の請求項1記載の飲料抽出装置。
  6. 前記制御手段は、前記飲料の種類に応じて前記抽出条件を変更する構成の請求項1記載の飲料抽出装置。
  7. 抽出室内に供給された飲料原料および湯の混合液から所定の抽出条件で飲料を抽出する飲料抽出装置において、
    前記飲料原料を前記抽出室に供給する原料タンクと、
    前記湯を前記抽出室に供給する湯タンクと、
    前記湯の温度を検出する、前記抽出室に設けられ、前記抽出室に供給された後であって前記混合液として攪拌される前の前記湯の温度を検出する温度センサを備えた構成の温度検出手段と、
    前記温度検出手段が検出した前記温度に基づいて前記抽出条件を設定する制御手段とを備えたことを特徴とする飲料抽出装置。
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