JP3794969B2 - ベーカリー製品用湯種生地の製造方法 - Google Patents

ベーカリー製品用湯種生地の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湯種法によってベーカリー製品を製造するための湯種生地の製造方法及び該湯種生地を用いたベーカリー製品の製造方法に関し、詳しくは、長時間保存に対して耐老化性を有する湯種生地の製造方法及び該湯種生地を用いたベーカリー製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
湯種法によってベーカリー製品を製造する方法は公知であり、例えば、特許第3080368号公報、特開2000-262205号公報に記載されており、ベーカリー製品の製造にあたりイーストを含まない穀粉材料を高温の水の存在下で混捏して湯種生地とし、これに更にイーストを含む穀粉、常温の水、その他の副原料を加えて混捏してベーカリー生地とし、或いは、湯種生地とは別にイーストを含む穀粉、常温の水、その他の副原料を加えて混捏して中種生地を製造し、湯種生地と中種生地とを混捏してベーカリー生地とし、常法によりベーカリー製品を得る方法がある。
このような湯種生地を用いることにより、もっちりとした独特の食感のベーカリー製品を得ることができ、今日広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような湯種生地は、高温の水の存在下で混捏されることにより、穀粉原料に含まれる澱粉質の多くがα化されているため、湯種生地を長期間保存しておくと生地の老化が著しく、特に、冷蔵温度に保存すると急激に老化が進むものである。このため、湯種法によってベーカリー製品を製造する場合、製造した湯種生地は製造後直ちに、若しくは、必要最小限の保存期間の後に直ちに使用する必要があり、産業上効率的な生産をする上で大きな問題となっていた。
【0004】
従って、本発明の目的は、従来に比べて飛躍的に長期間保存することができる耐老化性を有する湯種生地の製造方法と、該湯種生地を用いることにより産業上効率的な生産をすることのできるベーカリー製品の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、小麦粉100重量部、油脂3〜250重量部及び乳蛋白質0.02〜5重量部を含有し、且つ乳糖の含有量が1重量部以下(小麦粉100重量部当たり)であり、上記油脂として、植物油脂又は植物油脂の乳化物を使用し、上記乳蛋白質として、トータルミルクプロテインもしくは脱乳糖濃縮乳から選択される乳蛋白質を含有する食品又は乳蛋白質を含有する乳化油脂を使用し、又は上記油脂及び上記乳蛋白質として、脱乳糖濃縮乳を使用した種生地材料を、80〜100℃の水の存在下に混捏することを特徴とするベーカリー製品用湯種生地の製造方法、及び、該製造方法により製造された湯種生地を用いて得たベーカリー生地を焼成することを特徴とするベーカリー製品の製造方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施形態を以下に詳述する。
本発明の湯種生地の製造方法において使用される小麦粉としては、特に限定されるものではなく、従来よりベーカリー製品の製造に用いられている小麦粉を用いることができるが、好ましくは強力粉を用いる。
【0007】
本発明の湯種生地の製造方法において使用される油脂としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、カカオ脂等の各種植物油脂、並びにこれらを水素添加、分別及びエステル交換から選択される1又は2以上の処理を施した加工油脂が挙げられる。さらにこれらの油脂の乳化物、濃縮乳を用いることもできる。
【0008】
本発明の湯種生地の製造方法において使用される油脂の量は、小麦粉100重量部に対して3〜250重量部である。油脂の量が3重量部未満であると耐老化性を得る効果が十分でなく、好ましくは5重量部以上である。一方、油脂の量が多いほど耐老化性は向上するが、250重量部を超えると湯種生地として製造することが困難となる。また、作業性及び出来上がるベーカリー製品の食味の点から、油脂の量は、好ましくは150重量部以下、より好ましくは50重量部以下である。従って、上記油脂の量は、小麦粉100重量部に対して5〜150重量部が好ましく、5〜50重量部がより好ましい。
【0009】
本発明の湯種生地の製造方法は、上記小麦粉及び上記油脂を含有する種生地材料を80〜100℃、好ましくは90〜100℃の水の存在下に混捏するものである。混捏方法は、従来湯種法に用いられている方法であれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、種生地材料に熱湯を加えて混捏する方法、あるいは種生地材料に常温の水又は温湯を加え、加熱しながら混捏する方法等が挙げられ、混捏後の生地温度(捏上温度)が50〜80℃、好ましくは55〜70℃となるようにすれば良い。水の量及び混捏時間は何ら限定されるものではなく、従来の湯種法において通常用いられている範囲であればよく、例えば、水の量は、小麦粉100重量部に対して50〜150重量部、混捏時間は、2〜20分である。
【0010】
また、本発明に使用する上記油脂として乳化物を使用する場合、該乳化物を80〜100℃に加熱して、該乳化物に含まれる水分を混捏の際に用いる80〜100℃の水として用いることができる。
【0011】
本発明の湯種生地の製造方法においては、上記種生地材料中に乳蛋白質0.02〜5重量部(小麦粉100重量部当たり。以下同じ)、好ましくは0.02〜2重量部、より好ましくは0.02〜1重量部を含有させ、且つ上記種生地材料中の乳糖の含有量が1重量部以下(小麦粉100重量部当たり)とする。これにより、より風味の良好なベーカリー製品とすることができ好ましい。
【0012】
乳蛋白質が少なすぎると風味の向上が十分でなく、逆に多すぎると乳蛋白質の熱凝固により食感が悪化するおそれがある。また、乳糖が1重量部を超えると熱による変色や食感が悪化することがある。
【0013】
本発明に使用することができる乳蛋白質としては、例えば、α−ラクトアルブミンやβ−ラクトグロブリン等のホエイタンパク質、カゼイン等を例示することができ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
【0014】
本発明で使用される乳蛋白質は、トータルミルクプロテインもしくは脱乳糖濃縮乳から選択される上記乳蛋白質を含有する食品又は上記乳蛋白質を含有する乳化油脂である。このような乳化油脂としては特に限定されるものではなく、上記したような食用油脂を公知手段で乳化したものが挙げられ、その乳化形態も特に限定されるものではなく、水中油型でも、油中水型でも、水中油中水型或いは油中水中油型等の二重乳化型であってもよい。
【0015】
尚、好ましい本発明の湯種生地の製造方法において、このような乳蛋白質を含有する食品を用いる場合、種生地材料中の乳糖の含有量が上述した範囲となるように注意が必要である。また、乳蛋白質を含有する食品が油脂を含有する場合は、種生地材料に含まれる総油脂量が上述した範囲内となるように選択する必要がある。また、乳蛋白質を含有する食品が水分を含有する場合、該食品を80〜100℃に加熱して、該食品に含まれる水分を混捏の際に用いる80〜100℃の水として用いることができる。
【0016】
また、本発明の湯種生地の製造方法において、上記種生地材料は、更に必要に応じて、従来湯種生地に用いられている、砂糖、食塩、澱粉類、乳化剤等のその他副原料を含有することができる。
【0017】
本発明のベーカリー製品の製造方法は、このようにして得られた湯種生地を用いて得たベーカリー生地を焼成することを特徴とする。本発明のベーカリー製品の製造方法においては、まず上述のようにして得られた湯種生地を用いてベーカリー生地を得る。その方法は特に限定されるものではなく、従来公知の湯種法によるベーカリー製品の製造方法において用いられている方法は全て用いることができる。例えば、湯種生地に、小麦粉、イースト、その他副原料、常温の水を加えて常法により混捏する方法、湯種生地とは別に、小麦粉、イースト、その他副原料、常温の水を加えて常法により混捏した中種生地を得、湯種生地と中種生地とを(必要に応じて、更に小麦粉、その他副原料とともに)混合して常法により混捏する方法等を挙げることができる。本発明のベーカリー製品の製造方法は、このようにして得たベーカリー生地を常法により焼成するものである。
【0018】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、下記の実施例1及び6〜9は参考例であり、下記の実施例2〜5が本発明の実施例である。
〔実施例1〕
小麦粉100重量部に、大豆油20重量部、食塩10重量部、砂糖10重量部、及び熱水(95℃)100重量部を加えて混捏(90rpm×3分+180rpm×2分)し湯種生地(A)を得た。捏上温度は65℃であった。この湯種生地(A)を5℃下に2週間保存したが、湯種生地(A)に老化の兆候は見られず、実用性の高いものであった。尚、更に5℃下に1週間保存したが、湯種生地(A)に老化の兆候は見られなかった。
5℃下に3週間保存後の湯種生地(A)に小麦粉400重量部、砂糖25重量部、イースト15重量部、イーストフード0.5重量部、食塩5重量部、及び水(常温)280重量部を加えて混捏(90rpm×4分+180rpm×8分)し、ここでマーガリン25重量部を加え、更に混捏(90rpm×3分+180rpm×5分)してベーカリー生地(A)を得た。
得られたベーカリー生地(A)を、フロアタイム60分、ベンチタイム15分、ホイロ60分として発酵させ、200℃で45分焼成してベーカリー製品(A)を得た。ベーカリー製品(A)は、湯種生地を長期間保存したにもかかわらず老化による食感の悪化が全く無く、独特のもっちりとした食感を有する食パンであった。
【0019】
〔実施例2〕
小麦粉100重量部に、大豆油20重量部、食塩10重量部、砂糖10重量部、及びトータルミルクプロテイン(乳蛋白質含有量100重量%、乳糖含有量0%)0.2重量部、及び熱水(95℃)100重量部を加えて混捏(90rpm×3分+180rpm×2分)し湯種生地(B)を得た。捏上温度は65℃であった。この湯種生地(B)を5℃下に2週間保存したが、湯種生地(B)に老化の兆候は見られず、実用性の高いものであった。尚、更に5℃下に1週間保存したが、湯種生地(B)に老化の兆候は見られなかった。
5℃下に3週間保存後の湯種生地(B)を用いて、実施例1と同様にしてベーカリー生地(B)を得、実施例1と同様に発酵、焼成してベーカリー製品(B)を得た。ベーカリー製品(B)は湯種生地を長期間保存したにもかかわらず老化による食感の悪化が全く無く、独特のもっちりとした食感を有するとともに、乳風味の良好な食パンであった。
【0020】
〔実施例3〕
トータルミルクプロテインと熱水に代えて、熱した(95℃)脱乳糖濃縮乳(油脂分12重量%、乳蛋白質含有量2重量%、乳糖含有量0.1重量%)を100重量部用いた他は実施例2と同様にして湯種生地(C)を得た。この湯種生地(C)を5℃下に2週間保存したが、湯種生地(C)に老化の兆候は見られず、実用性の高いものであった。尚、更に5℃下に1週間保存したが、湯種生地(C)に老化の兆候は見られなかった。
5℃下に3週間保存後の湯種生地(C)を用いて、実施例1と同様にしてベーカリー生地(C)を得、実施例1と同様に発酵、焼成してベーカリー製品(C)を得た。ベーカリー製品(C)は湯種生地を長期間保存したにもかかわらず老化による食感の悪化が全く無く、独特のもっちりとした食感を有するとともに、特に乳風味の良好な食パンであった。
【0021】
〔実施例4〕
大豆油、トータルミルクプロテイン及び熱水に代えて、熱した(95℃)脱乳糖濃縮乳(油脂分15重量%、乳蛋白質含有量2重量%、乳糖含有量0.1重量%)を120重量部用いた他は実施例2と同様にして湯種生地(D)を得た。この湯種生地(D)を5℃下に2週間保存したが、湯種生地(D)に老化の兆候は見られず、実用性の高いものであった。尚、更に5℃下に1週間保存したが、湯種生地(D)に老化の兆候は見られなかった。
5℃下に3週間保存後の湯種生地(D)を用いて、実施例1と同様にしてベーカリー生地(D)を得、実施例1と同様に発酵、焼成してベーカリー製品(D)を得た。ベーカリー製品(D)は湯種生地を長期間保存したにもかかわらず老化による食感の悪化が全く無く、独特のもっちりとした食感を有するとともに、特に乳風味の良好な食パンであった。
【0022】
〔実施例5〕
水75.5重量%を60℃に昇温し攪拌しながら、カゼインカリウム0.5重量%、食塩0.5重量%、リン酸1カリウム0.5重量%、及び還元水飴(固形分70重量%含有)8重量%を溶解させ、水性相を調製した。この水性相に、ナタネ硬化油(融点34℃)15重量%を加え、混合攪拌して、予備乳化物を調製した。該予備乳化物を143℃で5秒間殺菌し、10MPaの圧力で均質化後、5℃まで冷却し、水中油型乳化脂を得た。得られた水中油型乳化脂の乳蛋白質の含有量は0.45重量%、乳糖の含有量は0.001重量%であった。
トータルミルクプロテインと熱水に代えて、加熱(95℃)したこの水中油型乳化脂を100重量部用いた他は実施例2と同様にして湯種生地(E)を得た。この湯種生地(E)を5℃下に2週間保存したが、湯種生地(E)に老化の兆候は見られず、実用性の高いものであった。尚、更に5℃下に1週間保存したが、湯種生地(E)に老化の兆候は見られなかった。
5℃下に3週間保存後の湯種生地(E)を用いて、実施例1と同様にしてベーカリー生地(E)を得、実施例1と同様に発酵、焼成してベーカリー製品(E)を得た。ベーカリー製品(E)は湯種生地を長期間保存したにもかかわらず老化による食感の悪化が全く無く、独特のもっちりとした食感を有するとともに、乳風味の良好な食パンであった。
【0023】
〔実施例6〕
小麦粉350重量部に、イースト15重量部、イーストフード0.5重量部、及び水(常温)200重量部を加えて混捏(90rpm×2分+180rpm×2分)し、24℃で4時間発酵させて中種生地(F)を得た。また、実施例1と同様にして湯種生地(F)を得た。
5℃下に3週間保存後の湯種生地(F)及び上記中種生地(F)に、小麦粉50重量部、砂糖30重量部、食塩5重量部、及び水(常温)85重量部を加え混捏(90rpm×2分+180rpm×4分)し、ここでマーガリン25重量部を加え、更に混捏(90rpm×2分+180rpm×5分)してベーカリー生地(F)を得た。
ベーカリー生地(F)を、フロアタイム20分、ベンチタイム15分、ホイロ60分として発酵させ、200℃で35分焼成してベーカリー製品(F)を得た。
ベーカリー製品(F)は、湯種生地を長期間保存したにもかかわらず老化による食感の悪化が全く無く、独特のもっちりとした食感を有する食パンであった。
【0024】
〔実施例7〕
小麦粉100重量部に、大豆油4重量部、食塩10重量部、砂糖10重量部、及び熱水(95℃)100重量部を加えて混捏(90rpm×3分+180rpm×2分)し湯種生地(G)を得た。捏上温度は65℃であった。この湯種生地(G)を5℃下に2週間保存したが、湯種生地(G)に老化の兆候は見られず、実用性の高いものであった。尚、更に5℃下に1週間保存すると、湯種生地(A)と比較して、やや老化の兆候が見られた。
5℃下に2週間保存後の湯種生地(G)に小麦粉400重量部、砂糖25重量部、イースト15重量部、イーストフード0.5重量部、食塩10重量部、及び水(常温)250重量部を加えて混捏(90rpm×4分+180rpm×8分)し、ここでマーガリン25重量部を加え、更に混捏(90rpm×3分+180rpm×5分)してベーカリー生地(G)を得た。
ベーカリー生地(G)を、フロアタイム60分、ベンチタイム15分、ホイロ60分として発酵させ、200℃で45分焼成してベーカリー製品(G)を得た。
ベーカリー製品(G)は、湯種生地を長期間保存したにもかかわらず老化による食感の悪化が全く無く、独特のもっちりとした食感を有する食パンであった。
【0025】
〔実施例8〕
小麦粉100重量部に、大豆油100重量部、食塩10重量部、砂糖10重量部、及び熱水(95℃)100重量部を加えて混捏(90rpm×3分+180rpm×2分)し湯種生地(H)を得た。捏上温度は65℃であった。この湯種生地(H)を5℃下に2週間保存したが、湯種生地(H)に老化の兆候は見られず、実用性の高いものであった。尚、更に5℃下に1週間保存したが、湯種生地(H)に老化の兆候は見られなかった。
5℃下に3週間保存後の湯種生地(H)に小麦粉400重量部、砂糖25重量部、イースト15重量部、イーストフード0.5重量部、食塩5重量部、及び水(常温)280重量部を加えて混捏(90rpm×4分+180rpm×8分)し、ここでマーガリン25重量部を加え、更に混捏(90rpm×3分+180rpm×5分)してベーカリー生地(H)を得た。
ベーカリー生地(H)を、フロアタイム60分、ベンチタイム15分、ホイロ60分として発酵させ、200℃で45分焼成してベーカリー製品(H)を得た。
ベーカリー製品(H)は、湯種生地を長期間保存したにもかかわらず老化による食感の悪化が全く無く、独特のもっちりとした食感を有する食パンであった。ただし、ベーカリー生地(A)と比較すると、やや作業性に注意が必要であった。
【0026】
〔実施例9〕
小麦粉100重量部に、大豆油200重量部、食塩10重量部、砂糖10重量部、及び熱水(95℃)100重量部を加えて混捏(90rpm×3分+180rpm×2分)し湯種生地(I)を得た。捏上温度は65℃であった。この湯種生地(I)を5℃下に2週間保存したが、湯種生地(I)に老化の兆候は見られず、実用性の高いものであった。尚、更に5℃下に1週間保存したが、湯種生地(I)に老化の兆候は見られなかった。
5℃下に3週間保存後の湯種生地(I)に小麦粉400重量部、砂糖25重量部、イースト15重量部、イーストフード0.5重量部、食塩6重量部、及び水(常温)280重量部を加えて混捏(90rpm×4分+180rpm×8分)し、ここでマーガリン25重量部を加え、更に混捏(90rpm×3分+180rpm×5分)してベーカリー生地(I)を得た。
ベーカリー生地(I)を、フロアタイム60分、ベンチタイム15分、ホイロ60分として発酵させ、200℃で45分焼成してベーカリー製品(I)を得た。
ベーカリー製品(I)は、湯種生地を長期間保存したにもかかわらず老化による食感の悪化が全く無く、独特のもっちりとした食感を有する食パンであった。ただし、ベーカリー生地(A)と比較すると、作業性に注意が必要であり、ベーカリー製品(A)と比較するとやや油性感のある食感となった。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、従来に比べて飛躍的に長期間保存することができる耐老化性を有する湯種生地の製造方法、及び該湯種生地を用いることにより産業上効率的な生産をすることのできるベーカリー製品の製造方法を提供することができる。

Claims (2)

  1. 小麦粉100重量部、油脂3〜250重量部及び乳蛋白質0.02〜5重量部を含有し、且つ乳糖の含有量が1重量部以下(小麦粉100重量部当たり)であり、上記油脂として、植物油脂又は植物油脂の乳化物を使用し、上記乳蛋白質として、トータルミルクプロテインもしくは脱乳糖濃縮乳から選択される乳蛋白質を含有する食品又は乳蛋白質を含有する乳化油脂を使用し、又は上記油脂及び上記乳蛋白質として、脱乳糖濃縮乳を使用した種生地材料を、80〜100℃の水の存在下に混捏することを特徴とするベーカリー製品用湯種生地の製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法により製造された湯種生地を用いて得たベーカリー生地を焼成することを特徴とするベーカリー製品の製造方法。
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