JP3794515B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転駆動されつつ表面にトナー像が形成される像担持体と、該像担持体表面に形成されたトナー像を転写材に転写する転写装置と、トナー像転写後の像担持体表面に付着する転写残トナーを除去して像担持体表面を清掃するクリーニング装置とを備え、該クリーニング装置が、回転駆動される芯軸と、そのまわりに設けられたブラシとを有するブラシローラを具備し、該ブラシローラは、そのブラシがトナー像転写後の像担持体表面に接触しながら回転する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ、ファクシミリ、又はこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機などとして構成される上記形式の画像形成装置においては、画像形成動作時に、回転するブラシローラのブラシが像担持体表面に接触するので、像担持体表面が、ブラシから受ける外力によって比較的早期に摩耗するおそれがある。かかる摩耗が発生すると、転写材に転写された画像が乱され、その画質が劣化する。このような不具合を防止するには、像担持体表面の線速度とその表面に接触するブラシローラのブラシの線速度との差を小さくし、像担持体表面に大きな外力が作用しないようにすることが望ましい。
【0003】
一方、像担持体表面にトナー像を形成するトナーには、添加剤が外添されており、かかる添加剤がトナーから遊離すると、これが像担持体表面に付着する。すると、この付着した添加剤を起点として、トナーが累積し、その累積したトナーは添加剤によってブロックされ、そのトナーが徐々に像担持体表面に固着する。かかるトナーの固着が発生すると、トナー像の地肌部にめだか状の画像より成る汚れが現われ、その画像品質が劣化する。
【0004】
このような汚れの発生を防止するには、ブラシローラのブラシと像担持体との間の前述の速度差を大きく設定し、像担持体表面に大きな外力を与え、その表面に固着したトナーを掻き取るようにすればよい。
【0005】
ところが、ブラシローラのブラシと像担持体表面の間の線速度の差を大きく設定すると、今度は、前述のように、像担持体表面の摩耗が促進され、これによる画質の劣化が発生する。このように、ブラシと像担持体表面との速度差を小さくすれば、めだか状の汚れが発生し、逆にその速度差を大きくすると像担持体表面の摩耗による画質劣化が発生するのである。
【0006】
そこで、その速度差を大きくもなければ、小さくもない中間的な大きさとなるように、像担持体とブラシローラの回転速度を設定し、めだか状の汚れと像担持体表面の摩耗による画質劣化の発生のいずれの不具合も、最小限に留めるように構成することも考えられるが、本発明者の検討したところによると、かかる構成を採用すると、そのいずれの不具合も効果的に防止することができないことが判明した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した新規な認識に基づきなされたものであって、その目的とするところは、像担持体表面の摩耗による画質の劣化の発生を効果的に抑え、かつめだか状の汚れが発生することも効果的に抑え、高品質な画像の得られる画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、冒頭に記載した形式の画像形成装置において、像担持体が回転を開始してから停止するまでの間に、像担持体表面に接触しているブラシ部分におけるブラシローラの線速度と像担持体表面の線速度の差の値が変化するように、ブラシローラと像担持体の少なくとも一方の回転速度を少なくとも1回切り換え制御する制御手段を設け、像担持体表面のトナー像を転写材に転写しているとき、像担持体表面と、ブラシローラのブラシとが互いに接触する部位において、その両者が同じ向きに移動するように、像担持体とブラシローラの回転方向が設定され、トナー像を転写材に転写し終えた後、像担持体を前記方向とは逆の方向に少なくとも1回転させ、その逆回転時に、ブラシローラを前記方向に回転させたまま、その回転速度を、トナー像を転写材に転写しているときのブラシローラの回転速度よりも高めることによって、前記回転速度の切り換えを実行することを特徴とする画像形成装置を提案する(請求項1)。
【0011】
さらに、上記請求項1に記載の画像形成装置において、像担持体に対して、ブラシローラを最も高速で回転させるときの前記線速度の差の値の絶対値を200mm/秒以上の値に設定すると有利である(請求項)。
【0012】
また、上記請求項1に記載の画像形成装置において、像担持体に対して、ブラシローラを最も高速で回転させるときの前記線速度の差の値の絶対値を、200mm/秒以上で600mm/秒以下の値に設定すると有利である(請求項)。
【0013】
さらに、上記請求項1乃至のいずれかに記載の画像形成装置において、像担持体に対して、ブラシローラを最も低速で回転させるときの前記線速度の差の値の絶対値を、0mm/秒以上で60mm/秒以下の値に設定すると有利である(請求項)。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面に従って説明し、併せて前述の従来の欠点を図面に即してより具体的に明らかにする。
【0015】
図1は、画像形成装置の一例を示す部分断面概略図である。ここに示した画像形成装置においては、図示していない画像形成装置本体の機枠に像担持体の一例であるドラム状の感光体1が、その中心軸線のまわりに回転自在に支持され、図示していないプリントボタンが押されると、感光体1は図1に符号Aで示した時計方向に回転駆動される。
【0016】
このとき、その感光体1の表面は、帯電装置2によって所定の極性に均一に帯電され、その帯電面には、図示していない原稿からの光像Lが照射される。このように感光体表面が露光されることによって、ここに原稿画像に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像は、これが現像装置3を通るとき、トナー像として可視像化される。回転駆動される感光体1の表面にトナー像が形成されるのである。
【0017】
一方、図示していない給紙部から転写材の一例である転写紙4が給送され、その転写紙4が、感光体1上のトナー像に整合するタイミングで矢印C方向に給送され、このとき、転写部5において、感光体表面に形成されたトナー像が転写装置6の作用によって転写紙4の表面に転写される。この転写紙4は引き続き矢印C方向に搬送されて感光体1から離れ、図示していない定着装置へ搬送される。ここで、転写紙4上に転写されたトナー像がその転写紙4に定着される。このようにして転写紙4はコピー紙として装置外へ排出される。
【0018】
一方、トナー像転写後の感光体表面には、転写紙4に転写されなかった転写残トナーTが付着しており、かかる転写残トナーTは、クリーニング装置7によって除去され、感光体表面が清掃される。その清掃後の感光体表面は除電装置17により除電作用を受けて初期化され、引き続き前述の動作が実行され、次の転写紙上にトナー像が転写される。
【0019】
上述のように、図示した画像形成装置は、回転駆動されつつ表面にトナー像が形成される感光体1より成る像担持体と、その像担持体表面に形成されたトナー像を転写紙4より成る転写材に転写する転写装置6と、トナー像転写後の像担持体表面に付着する転写残トナーTを除去して像担持体表面を清掃するクリーニング装置7とを備えている。
【0020】
クリーニング装置7は、図2にも示すように、クリーニングケース8と、クリーニングブレード9とブラシローラ10と、トナー排出部材11を有し、クリーニングブレード9は、ゴムなどの弾性材によって構成され、その基端部は取付ブラケット12を介してクリーニングケース8に固定支持され、その自由端側の先端エッジ部が感光体1の表面に圧接している。
【0021】
またブラシローラ10は、クリーニングケース8内に収容されていて、感光体1と平行に延びる剛体により構成された芯軸13と、その芯軸13のまわりに設けられたブラシ14を有している。芯軸13はクリーニングケース8の前後の側壁に回転自在に支持され、図2に模式的に示したモータ15によって回転駆動され、これによってブラシローラ10の全体がその中心軸線のまわりに回転駆動される。ブラシローラ10の回転方向は、図2における時計方向であっても、また反時計方向であってもよいが、図示した例では、図2に矢印Bで示すように反時計方向に回転駆動されるものとする。このようにして、ブラシローラ10は、そのブラシ14がトナー像転写後の感光体表面に接触しながら回転する。クリーニングブレード9とブラシローラ10は、感光体1の軸方向における画像領域、すなわち転写残トナーTが付着する領域の全体に亘って、図の紙面に対して垂直な方向に長く延びている。
【0022】
転写残トナーTがクリーニング装置7に運ばれてくると、その転写残トナーTはクリーニングブレード9の先端エッジ部でせき止められて感光体1の表面から掻き取られる。これにより、クリーニング装置7よりも下流側の感光体表面にトナーが付着することが防止される。感光体1の表面が清掃されるのである。クリーニングブレード9により掻き取られた転写残トナーは、下方に落下してブラシローラ10のブラシ14に受け止められ、そのブラシローラ10の回転によって、感光体表面から離れる向きに搬送される。このとき、基端部がクリーニングケース8の上壁内面に固定されたフリッカーバー16より成る掻き落し部材の先端がブラシ14に接触しており、ブラシ14に受け止められ、ブラシローラ10の回転によって運ばれる転写残トナーが、フリッカーバー16によって叩き落され、トナー排出部材11へ向けて放出される。
【0023】
トナー排出部材11は、例えばスクリュー又はコイルなどから成り、矢印D方向に回転駆動されている。これにより、このトナー排出部材11へ放出された転写残トナーはクリーニングケース8外に搬送され、図示していない回収タンクに送り込まれ、ここに収容される。
【0024】
また、回転するブラシローラ10のブラシ14も、トナー像転写後の感光体表面に接触して、転写残トナーを掻き取る作用をなす。
【0025】
上述のように、図示した画像形成装置のクリーニング装置7は、回転駆動される芯軸13と、そのまわりに設けられたブラシ14とを有するブラシローラ10を具備し、該ブラシローラ10は、そのブラシ14がトナー像転写後の像担持体表面に接触しながら回転する。
【0026】
以上説明した画像形成装置の構成自体は、従来の画像形成装置と変りはない。その際、感光体表面に接触しているブラシ部分14aにおけるブラシローラの線速度をV1、感光体1の表面の線速度をV2、その両線速度の差(V1−V2)をV3とすると、その線速度の差V3の値が大きくなりすぎると、先にも説明したように、感光体表面がブラシ14によって受ける外力が大きくなり、その感光体表面の感光層の摩耗が促進される。特に、その摩耗が感光体1の軸方向において不均一となると、その軸方向における感光体上の帯電量が不均一となり、転写紙に転写されたトナー像に乱れが発生し、その画像品質が劣化する。
【0027】
また、先に説明したように、トナー像を形成するトナー中には添加剤が外添されており、しかも転写紙4にも添加剤が含まれている。このような添加剤が経時にてトナーや転写紙から遊離すると、感光体1の表面に付着する。すると、この添加剤は微粒子であるため、クリーニングブレード9によって感光体表面から除去することが困難となる。図3は、このときの様子を模式的に示す説明図であり、感光体1の表面に付着した添加剤を符号Pで示してある。このような添加剤Pの微粒子が感光体表面に付着すると、図3に模式的に示すように、この添加剤Pを起点としてトナーTが累積する。かかるトナーTが添加剤によってブロックされると、このトナーをクリーニングブレード9によって除去することは難しい。従って、これを放置すると、徐々に累積したトナーによって感光体表面には大きなトナーの固着が発生する。すると、例えば、光の照射によって地肌部を決定する画像形成装置においては、上記トナーの固着した部分で、光が感光体1の感光層に伝わらず、このため転写紙4上には、図4に示すようにめだか状の画像より成る汚れQが発生する。この汚れは、感光体1の周長に相当するピッチZで転写紙4上に現われる。
【0028】
上述した不具合の発生を防止するには、前述の線速度の差V3を大きく設定し、感光体表面にブラシ14によって大きな外力を与えるとよい。これによって感光体表面に固着するトナーを掻き取ることができ、めだか状の汚れQの発生を阻止できる。ところが、このように線速度の差V3を大きくすると、前述のように、感光体表面の摩耗が促進され、これによって画像の乱れが発生する。
【0029】
上述した事実を明らかにするため、図1及び図2に示した装置を用いて本発明者が行った実験例を紹介する。
【0030】
この実験例では、感光体1として、導体ドラムの表面にポリカーボネイト系の感光層をコーティングしたものを用い、その表面の線速度V2を300mm/秒とした。またブラシローラ10のブラシ14としては、アクリル系のものを用い、その毛の太さを6デニール/フィラメントとし、かかる毛をループ状に基布に織り込み、その密度を500デニール/平方インチとし、かつその毛の高さを4mmとした。かかる基布をステンレス製の円柱状芯軸13のまわりにらせん状に巻き付け固定してブラシローラ10を構成した。かかるブラシローラ10のブラシ14を、感光体表面に1mmの食い込み量で押し当て、感光体表面に接したブラシ部分14aの線速度V1が360mm/秒となるようにブラシローラ10を矢印B方向に回転させた。転写紙4としてはA4サイズのものを用い、これを横送りし、その転写紙に形成されるトナー像の画像面積率を6%とした。
【0031】
上述した状態で画像形成動作を繰返し行ったところ、クリーニングブレード9により感光体表面から掻き取られた転写残トナーを、ブラシローラ10によって確実にトナー排出部材11へ搬送させることができ、しかも感光体表面の摩耗の促進を阻止でき、300K(K=1000)枚のコピー紙を得た後も、感光体表面の摩耗による画像の乱れは見られなかった。しかしながら、コピー枚数が100K程度となったところで、転写紙上にめだか状の汚れが発生し始め、300K枚以降では、その汚れが地肌部に多量に発生した。このときの実験結果を、表1に比較例1として示す。この比較例1では、前述の線速度の差V3は360mm/秒−300mm/秒=60mm/秒である。なお、ブラシ14と感光体表面の接触部におけるブラシローラ10の線速度V1と感光体表面の線速度V2は、図2に矢印Sで示した方向を正とし、その逆の方向を負と定めている。
【0032】
【表1】
Figure 0003794515
【0033】
表1中の「画像乱れ」は感光体表面の摩耗により発生する画像の乱れを示し、「めだか状汚れ」は感光体表面へのトナーの固着により転写紙上に発生する汚れを示している。また「○」は画像乱れ又はめだか状汚れの発生がなく、高品質な画像が得られたことを示し、「△」はわずかに画像乱れ又は汚れが認められたことを示す。また「×」は画像乱れ又は汚れの発生が著しいことを示している。「○△」と「△×」は、そのそれぞれの中間の状態を表わしている。
【0034】
次にブラシローラ10の線速度V1を900mm/秒に設定した以外は、比較例1と同じ条件で画像形成動作を繰返し行った。このときの線速度の差V3は、900mm/秒−300mm/秒=600mm/秒である。その結果を表1に比較例2として示す。この表から判るように、比較例2においては、コピー枚数が300Kになったときも、めだか状の汚れは発生しなかったが、150Kのコピー枚数から感光体表面の摩耗による画像乱れが発生し、300K枚後では、画像の黒部での濃度むらとして画像乱れがかなりひどくなった。
【0035】
上述した比較例1は、線速度の差V3が60mm/秒と小さいときは、感光体表面の摩耗による画像乱れは発生し難くなるものの、めだか状の汚れは早期に発生することを示している。
【0036】
同様に比較例2は、線速度の差V3が600mm/秒と大きくなると、めだか状の汚れの発生は防止できるものの、感光体表面の摩耗による画像乱れが早期に現われることを示している。
【0037】
そこで、本発明者は、コピー枚数が300Kに達するまでに、線速度の差V3の値を途中で変化させる実験を試みた。すなわち、比較例1と全く同じ条件で、実験開始後、50枚のコピー紙を得たとき、その最後の転写紙4の後端が転写部5を離れた時点から所定時間だけ感光体1が回転する間、ブラシローラ10の線速度V1を900mm/秒に切り換えた。ブラシローラ10の線速度V1を360mm/秒に設定して50枚のコピー紙を作成し、その最後の転写紙4が転写部5を離れた後、感光体1の表面をクリーニング装置7によってクリーニングすべく、感光体1を回転させるときだけ、ブラシローラ10の線速度V1を900mm/秒に高めたのである。このような線速度V1の切り換えを50枚のコピー動作ごとに行った。その結果、表1に実施例として示すように、コピー枚数が300Kになっても、感光体表面の摩耗による画像の乱れも、まためだか状の乱れも発生しなかった。
【0038】
この結果は、線速度の差V3を小さく設定して感光体1とブラシローラ10を回転させる動作と、線速度の差V3を大きく設定して感光体1とブラシローラ10を回転させる動作を適宜、交互に入れ替えて行わせると、長期に亘ってめだか状の汚れ発生と、感光体表面の摩耗による画像乱れの発生を共に回避できることを示すものである。
【0039】
線速度の差V3が小さい状態で画像形成動作を行うことにより、感光体表面の摩耗を抑えることができ、しかもその間に感光体表面にトナーが固着しようとしても、次の線速度の差V3を大きく設定した動作の実行によって、感光体表面にブラシ14による大きな外力を与え、固着し、又は固着しようとするトナーを掻き取ることができ、めだか状の汚れの発生を阻止できるのである。
【0040】
本例の画像形成装置は、上述した新規な認識に基づき、感光体1より成る像担持体が回転を開始してから停止するまでの間に、像担持体表面に接触しているブラシ部分14aにおけるブラシローラ10の線速度V1と像担持体表面の線速度V2の差の値が変化するように、ブラシローラ10と像担持体の少なくとも一方の回転速度を少なくとも1回切り換え制御する制御手段18が設けられている。
【0041】
図2に示した例では、ブラシローラ10を回転駆動するモータ15の回転数を制御手段18によって制御するように構成されており、前述の実施例と同様に、線速度の差V3を例えば60mm/秒にして画像形成動作を行い、感光体1が回転を開始してからこれが停止するまでの間に、線速度の差V3が例えば900mm/秒となるように、制御手段18によってモータ15を制御し、ブラシローラ10の回転速度を切り換えるのである。そして、その切り換え制御を、感光体1の回転開始から停止までの間に少なくとも1回実行する。
【0042】
所定の画像形成動作に影響を与えないことを条件に、感光体1の回転速度を切り換えることによって、上述した制御を行うこともできる。勿論、ブラシローラ10と感光体1の線速度V1,V2を共に切り換えて、その線速度の差V3の値を変化させてもよい。
【0043】
上述した構成によれば、表1に示した実施例に関連した説明から明らかなように、感光体表面の早期の摩耗による画像乱れの発生も、またトナー固着に基因するめだか状の汚れの発生も共に防止することができる。また、感光体1のまわりに、感光体表面の付着物を除去するための特別な部材を設けなくとも、めだか状の汚れの発生を防止でき、これによって画像形成装置の小型化、及びそのコストの低減を達成することができる。
【0044】
上述の回転速度の切り換えを実行するタイミングは、転写紙4に感光体1上のトナー像を転写しているときであっても、またそのトナー像の転写動作開始前、又はその転写動作終了後であってもよいが、転写動作開始前とその転写動作終了後の少なくとも一方の時期にブラシローラ10(ないしは感光体1)の線速度V1,V2を切り換えるように構成すると、この時期には、画像形成装置の各種要素に対する制御が実行されるので、その制御のタイミングと同期して、ブラシローラ10(ないしは感光体1)の線速度V1,V2を切り換えることができ、その制御態様を簡素化することができる。
【0045】
例えば、感光体1上のトナー像を転写紙4に転写しているときは、線速度の差V3が小さくなるようにブラシローラ10の回転数を設定し(例えばV3=60mm/秒)、転写紙4の先端が転写部5に達する前、又は転写紙4の後端が転写部5を通過した後に感光体1とブラシローラ10の線速度の差V3が大きくなるようにブラシローラ10の回転数を設定する(例えばV3=600mm/秒)。
【0046】
このように、回転速度の切り換え時期が、像担持体の表面のトナー像を転写材に転写し始める前と、そのトナー像を転写材に転写し終えた後の少なくとも一方の時期であるように構成することによって、その制御態様を簡素化できる利点が得られる。
【0047】
ところで、図1及び図2に示した例では、感光体表面のトナー像を転写紙4に転写しているとき、感光体表面と、ブラシローラ10のブラシ14とが互いに接触する部位において、その両者が同じ向きに、すなわち正側に移動するように感光体1とブラシローラ10の回転方向が設定されている。感光体1が矢印A方向に、またブラシローラ10が矢印B方向に回転するのである。このような画像形成装置において、トナー像を転写紙4に転写し終え、転写紙4の後端が転写部5を離れた後も、感光体1は所定の角度を回転し、クリーニング装置7によって転写残トナーTを全て除去するが、かかるクリーニング動作を終了した後、感光体1を上述の方向と逆向き、すなわち矢印Aと反対の方向に逆転させると、例えば、クリーニングブレード9の先端エッジ部に蓄積した異物を除去できる利点が得られる。このとき、感光体1を少なくとも1回転分、逆転させ、その逆転時に、ブラシローラ10の回転速度を、トナー像を転写紙4に転写しているときのブラシローラ10の回転速度よりも高めることによって、前述の回転速度の切り換えを実行すると、ブラシローラ10の回転数を極端に高めなくとも、両線速度V1,V2の差V3を大きくすることができる。
【0048】
具体的に示すと、感光体1から転写紙4へのトナー像の転写を終え、その転写残トナーをクリーニング装置7によって回収し終えるまでは、感光体1とブラシローラ10をそれぞれ矢印A,B方向に回転させ、その線速度V1,V2をそれぞれ360mm/秒、300mm/秒として、その差V3が60mm/秒となるように、その両者の回転数を設定する。そして、転写残トナーTの回収を終えたとき、感光体1の回転方向を矢印Aと反対方向に切り換え、その表面の線速度を例えば−200mm/秒にする。同時に、ブラシローラ10は、矢印B方向に回転させたまま、その線速度V1を例えば400mm/秒に切り換える。かかる動作を、感光体1が少なくとも1回転、矢印Aと反対方向に逆転する間だけ実行する。このときの両線速度のV1,V2の差V3は、V1−V2=400mm/秒−(−200mm/秒)=600mm/秒となる。すなわち、ブラシローラ10の回転数を前述の実施例で示したように900mm/秒という大きなものにせず、400mm/秒という小さなものに切り換えるだけで、両線速度V1,V2の差V3を、前述の実施例における差V3と同じにすることができるのである。これにより、ブラシローラ10を回転駆動するモータ15として特に大型なものを使用する必要がなくなり、画像形成装置のコストの低減とその小型化を達成できる。また、この例では、感光体1を逆回転させて、クリーニングブレードの先端エッジ部に留まった異物の除去と共に、線速度V1,V2の差V3を高め、感光体表面に固着し、ないしは固着しようとするトナーを除去できるので、これらの動作を別々に実行した場合に比べ、これに要する総時間の短縮を達成できる。
【0049】
上述した例は、感光体1より成る像担持体の表面のトナー像を転写材に転写しているとき、像担持体表面と、ブラシローラ10のブラシ14とが互いに接触する部位において、その両者が同じ向きに移動するように、像担持体とブラシローラ10の回転方向が設定され、トナー像を転写材に転写し終えた後、像担持体を前記方向とは逆の方向に少なくとも1回転させ、その逆回転時に、ブラシローラを前記方向に回転させたまま、その回転速度を、トナー像を転写材に転写しているときのブラシローラの回転速度よりも高めることによって、前述の回転速度の切り換えを実行するものである。
【0050】
ところで、以上説明した各実施形態例は、感光体1に対してブラシローラ10を高速で回転させるモードと、低速で回転させるモードの両モードを、感光体1が回転している間に実行するものであるが、実験によると、感光体1より成る像担持体に対して、ブラシローラ10を最も高速で回転させるときの両者の線速度V1,V2の差の値の絶対値を200mm/秒以上の値に設定すると、感光体1上の固着トナーを効果的に除去でき、めだか状の汚れの発生を確実に阻止できることが明らかとなっている。また、このとき両線速度V1,V2の差V3の値の絶対値を600mm/秒以下の値に設定すると、ブラシ14が感光体1に与えるダメージを防止し、感光体表面の摩耗の促進を阻止できることが判明している。
【0051】
結局、像担持体に対して、ブラシローラを最も高速で回転させるときの両線速度V1,V2の差V3の値の絶対値を、200mm/秒以上で600mm/秒以下の値に設定することによって、感光体1の表面の摩耗を抑え、かつめだか状の汚れの発生を効果的に阻止できるのである。
【0052】
また、感光体1より成る像担持体に対して、ブラシローラ10を最も低速で回転させるときの両線速度V1,V2の差V3の値の絶対値を、0mm/秒以上で60mm/秒以下の値に設定すると、感光体表面の摩耗を抑えることができ、その摩耗に基因する画像乱れの発生を効果的に防止できることも実験によって確認されている。
【0053】
以上、トナー像が形成される像担持体が感光体1であり、そのトナー像を転写される転写材が転写紙4であるときの画像形成装置の例を説明したが、感光体上のトナー像を一旦、中間転写体に転写し、その転写したトナー像をさらに転写紙に転写する形式の画像形成装置にも本発明を適用できる。この場合には、感光体より成る像担持体に形成したトナー像を中間転写体より成る転写材に転写し、或いは中間転写体より成る像担持体表面に形成したトナー像を転写紙より成る転写材に転写することになる。本発明は、そのほかの各種形式の画像形成装置にも広く適用できるものである。
【0054】
また、本発明はクリーニングブレードを有していないクリーニング装置を備えた画像形成装置にも適用可能である。
【0055】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、像担持体表面の摩耗による画像の乱れの発生と、像担持体表面にトナーが固着することに基因する転写材上のめだか状の汚れの発生を共に防止でき、常に高品質な画像を形成することができる。しかも、ブラシローラの回転速度を極端に高めなくとも、ブラシローラと像担持体の線速度の差を大きくとることができ、ブラシローラ駆動用のモータの小型化とそのコストの低減を達成できる。
【0058】
請求項に係る発明によれば、転写材上にめだか状の汚れが発生する不具合を確実に除去することができる。
【0059】
請求項に係る発明によれば、転写材上にめだか状の汚れが発生する不具合を確実に除去することができ、しかも像担持体表面の摩耗発生を抑えることができる。
【0060】
請求項に係る発明によれば、像担持体表面の摩耗発生を効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態例の画像形成装置を示す部分断面概略図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】感光体表面にトナーが固着することを模式的に説明する図である。
【図4】転写紙上に形成されためだか状の汚れを説明する図である。
【符号の説明】
6 転写装置
7 クリーニング装置
10 ブラシローラ
13 芯軸
14 ブラシ
14a ブラシ部分
18 制御手段
T 転写残トナー

Claims (4)

  1. 回転駆動されつつ表面にトナー像が形成される像担持体と、該像担持体表面に形成されたトナー像を転写材に転写する転写装置と、トナー像転写後の像担持体表面に付着する転写残トナーを除去して像担持体表面を清掃するクリーニング装置とを備え、該クリーニング装置が、回転駆動される芯軸と、そのまわりに設けられたブラシとを有するブラシローラを具備し、該ブラシローラは、そのブラシがトナー像転写後の像担持体表面に接触しながら回転する画像形成装置において、像担持体が回転を開始してから停止するまでの間に、像担持体表面に接触しているブラシ部分におけるブラシローラの線速度と像担持体表面の線速度の差の値が変化するように、ブラシローラと像担持体の少なくとも一方の回転速度を少なくとも1回切り換え制御する制御手段を設け、像担持体表面のトナー像を転写材に転写しているとき、像担持体表面と、ブラシローラのブラシとが互いに接触する部位において、その両者が同じ向きに移動するように、像担持体とブラシローラの回転方向が設定され、トナー像を転写材に転写し終えた後、像担持体を前記方向とは逆の方向に少なくとも1回転させ、その逆回転時に、ブラシローラを前記方向に回転させたまま、その回転速度を、トナー像を転写材に転写しているときのブラシローラの回転速度よりも高めることによって、前記回転速度の切り換えを実行することを特徴とする画像形成装置。
  2. 像担持体に対して、ブラシローラを最も高速で回転させるときの前記線速度の差の値の絶対値を200 mm /秒以上の値に設定した請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 像担持体に対して、ブラシローラを最も高速で回転させるときの前記線速度の差の値の絶対値を200mm/秒以上で600 mm /秒以下の値に設定した請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 像担持体に対して、ブラシローラを最も速で回転させるときの前記線速度の差の値の絶対値を、mm/秒以上で6 mm/秒以下の値に設定した請求項1乃至のいずれかに記載の画像形成装置。
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