JP3793498B2 - 建築物用油圧式制震装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物用油圧式制震装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、地震や風等による建築物の揺れを低減させるために油圧式ダンパが用いられていた。
油圧式ダンパはシリンダ内にピストンを設けて、このシリンダ及びピストンロッドを建築物に固定する。シリンダ内には作動油が充填されており、建築物が揺れるとピストンの移動によりシリンダ内の作動油が圧縮され、外力に対する抵抗力が生じ、振動を減衰させる。(例えば特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
特開2000−54677号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近は、シリンダの片側にピストンロッドが突出しており、そのピストンロッドをばね部材で付勢し、建築物に接触させ、建築物の振動を減衰させる片ロッド型の油圧式ダンパが用いられることもある。
このとき、振動の減衰力を最大限に働かせるためには、ピストンロッドの先端を確実に建築物に接触させる必要がある。
【0005】
本発明は、このような問題を鑑みてなされたもので、その目的とするところは、油圧式ダンパのピストンロッドが建築物に確実に接触する建築物用油圧式制震装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための本発明は、作動油が充填されたシリンダと、前記シリンダ内を移動するピストンと、一端が前記ピストンの片側に設けられ、他端が前記シリンダを介して外部に突出するように設けられたピストンロッドと、前記ピストンロッドの外部側の端部に設けられ、押し付け面と接触し、前記押し付け面に追従するように移動できる接触部材と、前記ピストンと前記ピストンロッドの間、もしくは前記ピストンと前記シリンダの間に設けられ、前記ピストンロッドを前記押し付け面に押圧するバネと、を具備することを特徴とする建築物用油圧式制震装置である。
【0007】
本発明では、ピストンロッドのシリンダ外部に突出した端部、及び端部に設けられた接触部材が押し付け面、即ち建築物の表面に接触し、その押し付け面の動きに追従するように動く。
ここで、接触部材は球形等の凹面を有し、ピストンロッドの先端に設けられた凸面と接触しながら動き、押し付け面に接触を保ちつつ、押し付け面の動きに追従することができる。また、逆に、接触部材が凸面を有し、ピストンロッドの先端に設けられた凹面と接触しながら動いてもよい。
また、接触部材がある程度の範囲で自由に動くようにあそびを持たせてピストンロッドに取り付けられてもよい。
【0008】
また、第2の発明は、作動油が充填されたシリンダと、前記シリンダ内を移動するピストンと、一端が前記ピストンの片側に設けられ、他端が前記シリンダを介して外部に突出するように設けられたピストンロッドと、前記ピストンロッドの外部側の端部に設けられ、押し付け面と接触し、前記押し付け面に対して滑動可能なヘッドと、前記ピストンと前記ピストンロッドの間、もしくは前記ピストンと前記シリンダの間に設けられ、前記ピストンロッドを前記押し付け面に押圧するバネと、を具備することを特徴とする建築物用油圧式制震装置である。
【0009】
ここで、ヘッドの押し付け面側には、ベアリングが設けられる、或いは、二酸化モリブデン、テフロン(登録商標)、含油メタル、油といった固体潤滑材を塗布してもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る建築物用油圧式制震装置に用いる油圧式ダンパ1の概略構成図である。
【0011】
図1に示す油圧式ダンパ1では、円筒状のシリンダ3内にピストン5が移動可能に設けられる。ピストン5の片面には、円柱状のピストンロッド7が設けられる。ピストンロッド7はシリンダ3を介して外部に突出している。このピストンロッド7の先端にはヘッダ14が設けられる。
【0012】
ピストンロッド7にはバネ取付部材4が設けられる。バネ取付部材4と、ピストンロッド7が突出する側のシリンダ3の表面との間には、ばね2が設けられる。ピストンロッド7の端部のヘッダ14と接触部材10は球面軸受機構を構成する。球面形状のヘッダ14は接触部材10に設けられた凹型の球面に接触し、所定の範囲で上下左右に動くことが可能である。
【0013】
ばね2の伸力によりばね取付部材4が押されることによって、ピストンロッド7の端部に設けられる球形のヘッダ14は、接触部材10を押し付け面Rに押し付ける。ここで、押し付け面Rは、建築物の梁、柱、ブレース等の表面である。接触部材10の押し付け面Rとの接触面S1は二酸化モリブデン等の固体潤滑被膜の焼付け処理等が行われており、接触部材10が押し付け面Rの振動や傾斜に対し追従しつつ、接触を保つようにするものである。
【0014】
ピストン5は、シリンダ3内を第1油室(ヘッド側油室)9と第2油室(ロッド側油室)11に区分する。ここで、ロッド側とはピストン5に対してピストンロッド7が取り付けられた側であり、ヘッド側とはピストン5に対してピストンロッド7が取り付けられてない側である。シリンダ3、ピストン5、ピストンロッド7等は金属で構成される。
【0015】
第1油室9や第2油室11には作動油が充填される。
ピストン5内には、いくつかの流路が設けられ、その流路にリリーフ弁15、チェック弁17、オリフィス19が設けられる。
【0016】
チェック弁17は、作動油が第2油室11から第1油室9側に流れようとすると開き、作動油が第2油室11から第1油室9側に流れることを許容するが、作動油が逆方向に流れようとすると閉じて、作動油の逆方向の流れを阻止する。すなわち、作動油はチェック弁17を介して、図中B方向にのみ流れる。
【0017】
リリーフ弁15は、第1油室9内の作動油の圧力がリリーフ荷重を超えると開き、作動油が第1油室9側から第2油室11側に流れることを許容する。そして、作動油が第1油室9側から第2油室11側に流れることにより、第1油室9内の圧力が前述したリリーフ荷重より低くなるとリリーフ弁15は閉じて、作動油が第1油室9側から第2油室11側には流れなくなる。また、作動油が第2油室11側から第1油室9側に流れようとする場合、リリーフ弁15は閉じて、このような流れを阻止する。
【0018】
従って、第1油室9の作動油の圧力がリリーフ荷重を超えている場合のみリリーフ弁15は開き、作動油が図中C方向に流れる。
【0019】
シリンダ3の第2油室11側にアキュムレータ21が設けられる。このアキュムレータ21は、第2油室11につながっている。
アキュムレータ21は、第1油室9と第2油室11の体積差を吸収する他、作動油の温度による体積変化を吸収する。すなわち、第2油室11にはピストンロッド7が存在するので、そのピストンロッド7の分、第1油室9と第2油室11には体積差がある。
【0020】
次に、図1から図4を用いて、この油圧式ダンパ1による制震動作を説明する。建築物に対して地震力等が加わり、建築物が揺れた場合を想定する。
【0021】
図1に示す状態で地震等により外力が加わり、ピストン5及びピストンロッド7が図中A方向に移動しようとすると、第2油室11内の作動油はチェック弁17を介して第1油室9側に流れる。このとき、リリーフ弁15は閉じており、リリーフ弁15を介して作動油が第2油室11から第1油室9に流れることはない。ピストンロッド7は、ばね2によってA方向に向かう力を受ける。
【0022】
従って、図2に示すように、ピストン5及びピストンロッド7がロッド側に移動する。このとき、第2油室11内の作動油はチェック弁17を介して、第1油室9側に流れるので、第2油室11内の作動油が圧縮されることはない。
【0023】
図2の状態から、揺れの方向が逆転し、図3に示すように、ピストン5及びピストンロッド7がD方向に移動しようとする。このとき、チェック弁17は閉じている。リリーフ弁15は当初は閉じているので、ピストン5がD方向に移動すると、第1油室9内の作動油が圧縮される。
【0024】
第1油室9内の作動油が圧縮されるので、ピストン5には、この作動油の圧縮力による反力が加わり、この力が外力を打ち消す方向に働くので振動が減衰する。
【0025】
ピストン5がD方向に更に移動する速度が増すと、第1油室9内の作動油が更に圧力が上がり、第1油室9内の作動油の圧力がリリーフ荷重を超えるので、リリーフ弁15が開き、第1油室9側から第2油室11側に作動油が流れる。
【0026】
このように、ピストン5がD方向に移動すると、第1油室9内の作動油が圧縮されるので作動油からピストン5に反力が加わり、この反力が外力、即ち地震力による振動を打ち消す方向に働く。
【0027】
即ち、ピストン5及びピストンロッド7がD方向に移動する場合には、第1油室9内の作動油の圧力はリリーフ弁15で定められた一定値(リリーフ荷重)をほぼ保ち、第1油室9内の作動油が圧縮され、作動油からピストン5に対して反力が加わる。
【0028】
ピストン5が図4に示す位置まで移動すると、ピストン5の移動方向が変わり、ピストン5及びピストンロッド7はA方向に移動する。第1油室9の作動油の圧縮分が開放されると、チェック弁17は開き、第2油室11から第1油室9側に作動油が流れる。以下、同様の動作を繰り返す。
【0029】
このように、油圧式ダンパ1が建築物に取り付けられ、地震等により外力が加わると、図1から図4に示すように、ピストン5がA方向に移動する場合には、外力に対する対抗力は発生しないが、図3に示すように、ピストン5及びピストンロッド7がD方向に移動するときには、第1油室9内の作動油が圧縮されるので、ピストン5に反力が加わり、この反力は地震等の外力を打ち消す方向に働くので振動が減衰する。
【0030】
なお、図3に示すように、ピストン5がD方向に移動する場合には、第1油室9内の作動油は圧縮されるが、オリフィス19又は調圧弁を設けて第1油室9から第2油室11側に作動油を流すことにより、第1油室9内の作動油の圧力が急上昇することを防止できる。ここで、調圧弁とは、建物の応答低減を最適に行うための減衰係数Cを一定に保つ弁を指す。
【0031】
次に、図1から図4に示す油圧式ダンパ1が高層ビルに取り付けられる例について説明する。
図5は、この油圧式ダンパ1が取り付けられた高層ビル31を示し、図6は、高層ビル31への油圧式ダンパ1の取り付け部分の拡大図である。
【0032】
高層ビル31は、多数の梁33と柱35等を有する。図6に示すように、柱35aと梁33bには柱側固定部材47aが、柱35bと梁33bには柱側固定部材47bが設けられる。また、梁33aから下側斜め方向にブレース37a、37bが設けられる。ブレース37a、37bの端部41a、41bにはそれぞれ基台49a、49bが設置される。
【0033】
基台49aには油圧式ダンパ1aのシリンダ部分が固定され、油圧式ダンパ1aのピストンロッド7aの先端部、即ち図1に示す軸受機構部は、柱側固定部材47aに接触する。このとき、ピストンロッド7aの先端部は、油圧式ダンパ1aのばね2aがばね取付部材4aを押す力によって、柱側固定部材47aに接触する。即ち、油圧式ダンパ1aは、そのばね2aに適当なばね定数を有するばねを用いることによって、或いは、ばね2aの伸縮力を適当に調節することによって、ロッド7の先端部が柱側固定部材47に接触するように、ブレース37aの基台49aに容易に取り付けることができる。
【0034】
同様に、基台49bには油圧式ダンパ1bのシリンダ部分が固定され、油圧式ダンパ1bのピストンロッド7bの先端部は、柱側固定部材47bに接触する。このとき、ピストンロッド7bの先端部は、油圧式ダンパ1bのばね2bがばね取付部材4bを押す力によって、柱側固定部材47bに接触する。即ち、油圧式ダンパ1bは、そのばね2bに適当なばね定数を有するばねを用いることによって、或いは、ばね2bの伸縮力を適当に調節することによって、ブレース37bの基台49bに容易に取り付けることができる。
【0035】
ここで、高層ビル31に地震力等が加わった場合、梁33、柱35、ブレース37a、37bも振動するが、ばね2aの働きによりピストンロッド7aは、柱側固定部材47aとの接触を保持している。同様にばね2bの働きによりピストンロッド7bは、柱側固定部材47bとの接触を保持している。
【0036】
そして、高層ビル31がA方向に移動する場合、油圧式ダンパ1bによる抵抗力がブレース37bに加わり、高層ビル31がD方向に移動する場合、油圧式ダンパ1aによる抵抗力がブレース37aに加わり、高層ビル31の振動が低減する。
【0037】
尚、ピストンロッド7a、7bは建築物の地震変形に追従することが望ましい。この為、それぞれのばね2a、2bのばね定数を高層ビル31等の建築物の応答にピストンロッド7a、7bが追従する程度のものとする。このとき、ピストンロッド7a、7bが柱側固定部材47a、47bと離間しないようにヘッダ14及び接触部材10が設けられる。
【0038】
図7は地震力を受けて押し付け面Rが傾斜した際の油圧式ダンパ1のヘッダ14部分の拡大図を示す。押し付け面Rは、例えば、図6に示す柱側固定部材47の表面である。図7に示すように、ヘッダ14はばね2の取付部材4を押す力によって押され、接触部材10を押し付け面Rに押し付ける。このとき、接触部材10の接触面S1が押し付け面Rに接触を保持しつつ、接触部材10はヘッダ14を軸に押し付け面Rの傾斜(振動)に追従して動く。
【0039】
図8は、図7に示すF方向から接触部材10とヘッダ14を見た図である。原点Oは球形のヘッダ14の中心である。接触部材10は、ヘッダ14を軸に、X軸に対して所定の範囲で回転し、Y軸に対して所定の範囲で回転するという、少なくとも2自由度の動きを持つ。
【0040】
次に、第2の実施の形態に係る油圧式ダンパ51について説明する。図9は、油圧式ダンパ51を示すもので、図1に示す油圧式ダンパ1と同一の構成要素には同一の番号を付し、説明を省略する。この油圧式ダンパ51では、シリンダ3外に管等で流路53及び55を構成し、流路53にリリーフ弁15aを設け、流路55にチェック弁17aを設けたものである。流路53、55は第1油室9と第2油室11とを連結する。
【0041】
このように、リリーフ弁15a、チェック弁17aをピストン5内に設けない構成とすることもできる。さらに、オリフィス19もピストン5内に設けずに、シリンダ3外に流路を設け、その流路をオリフィスとすることもできる。
【0042】
次に、第3の実施の形態に係る油圧式ダンパ81について説明する。図10は、油圧式ダンパ81を示す図である。油圧式ダンパ81は、図1に示す油圧式ダンパ1とばね13の設置位置が異なる以外は、その構成要素と動作は同一である。この油圧式ダンパ81を、油圧式ダンパ1と同様に高層ビルに設置すれば同様の制震効果が得られる。
【0043】
尚、油圧式ダンパ81を図5、図6に示す高層ビル31に設置する場合、シリンダ3を高層ビルの梁や柱に固定し、ピストンロッド7の先端部をブレース37に接触するように設置する。
【0044】
次に、第4の実施の形態について説明する。図11は、第4の実施の形態に係る軸受機構を示す図である。尚、図11に示す構成要素において、図1に示す油圧式ダンパ1と同一の構成要素には同一の番号を付す。
【0045】
図11に示す軸受機構は、接触部材70、取付部材73、球面部材74、押え板75等から構成される。接触部材70と球面部材74はボルト等で結合される。取付部材73は球面型の凹部を有し、ピストンロッド7とばね取付部材4に設置される。
【0046】
取付部材73の球面型凹部に球形部材74が設置され、押え板75によって押えられる。図11に示すF方向から見た場合、接触部材70と球面部材74は、図8に示す接触部材10と同様に、X軸に対して所定の範囲で回転し、Y軸に対して所定の範囲で回転するという、少なくとも2自由度の動きを持つ。
【0047】
接触部材70と球面部材74はばね2によって押され、接触部材70の接触面S2は押し付け面Rに接触される。接触部材70は自由度をもつことから、押し付け面Rとの接触を保ちつつ、押し付け面Rの傾斜(振動)に追従して動く。尚、接触面S2は二酸化モリブデン等の固体潤滑被膜の焼付け処理が行われており、押し付け面Rの動きに追従しやすく処理されている。
【0048】
次に、第5の実施の形態について説明する。図12は、第5の実施の形態に係る軸受機構を示す図である。尚、図12に示す構成要素において、図1に示す油圧式ダンパ1と同一の構成要素には同一の番号を付す。
【0049】
図12に示す軸受機構は、接触部材80、取付部材83、ボルト87等から構成される。取付部材83は凹型曲面を有し、ピストンロッド7とばね取付部材4に設置される。接触部材80は凸型曲面を有し、取付部材83の凹型曲面にその凸型曲面が接触するように、ボルト87によって取付部材83に取り付けられる。
【0050】
この際、ボルト87のボルト穴はボルト87の直径よりも少し大きい直径を有し、ボルト87はあそびができるように取り付けられる。こうして接触部材80は、図8に示す接触部材10と同様に、X軸に対して所定の範囲で回転し、Y軸に対して所定の範囲で回転するという、少なくとも2自由度の動きを持つ。
【0051】
取付部材83と接触部材80はばね2によって押され、接触部材80の接触面S3は押し付け面Rに接触される。接触部材80は自由度をもつことから、押し付け面Rとの接触を保ちつつ、押し付け面Rの傾斜(振動)に追従して動く。尚、接触面S3は二酸化モリブデン等の固体潤滑被膜の焼付け処理が行われており、押し付け面Rの動きに追従しやすく処理されている。
【0052】
尚、本願の実施の形態において、接触面S1、S2、S3には含油メタル、テフロン(登録商標)等を用いても良いし、油等を塗布してもよい。
【0053】
次に、第6の実施の形態について説明する。図13は第6の実施の形態に係る油圧ダンパ91を示す図である。尚、図13に示す構成要素において、図1に示す油圧式ダンパ1と同一の構成要素には同一の番号を付す。
【0054】
ピストンロッド7の先端にはヘッド113が設けられる。ヘッド113において押し付け面Rに接触する表面にはベアリング111が設けられる。シリンダ3とばね取付部材4の間にはばね2が設けられる。ばね2の伸力によりばね取付部材4が押されることによって、ピストンロッド7の端部に設けられる球形のヘッド113は、押し付け面Rに押し付けられる。
【0055】
ここで、ヘッド113に設けられたベアリング111によって、ヘッド113は押し付け面Rの振動や傾斜に対し追従しつつ、接触を保つことが可能となる。
【0056】
図14は第7の実施の形態に係るヘッド123を示す図である。例えば、図13に示す油圧式ダンパ91のピストンロッド7の先端に、ヘッド123を設け、押し付け面Rとの接触面にテフロン(登録商標)121を塗布しても、ヘッド123は押し付け面Rに接触し、その動きに追従するという効果が得られる。
【0057】
尚、テフロン(登録商標)121の替わりに、含油メタル、二酸化モリブデン等の固体潤滑材を用いても良いし、表面に油等を塗布してもよい。
【0058】
尚、第4の実施の形態から第7の実施の形態として説明した軸受機構、或いはヘッド機構は、図9に示す油圧式ダンパ51、図10に示す油圧式ダンパ81に適用することが可能であり、同様の効果が得られる。
【0059】
尚、本発明の技術適用範囲は、図5、図6に示す油圧式ダンパの設置方法に限られるものではなく、高層ビルだけでなく、建築物の層間又は建築物間に取り付けてもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように本発明によれば、油圧式ダンパのピストンロッドを確実に建築物に接触させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 油圧式ダンパ1の概略構成図
【図2】 油圧式ダンパ1の動作を示す図
【図3】 油圧式ダンパ1の動作を示す図
【図4】 油圧式ダンパ1の動作を示す図
【図5】 高層ビル31の概略構成図
【図6】 油圧式ダンパの取り付け部分の拡大図
【図7】 接触部材10とヘッダ14の拡大図
【図8】 接触部材10の自由度を示す図
【図9】 油圧式ダンパ51の概略構成図
【図10】 油圧式ダンパ81の概略構成図
【図11】 軸受機構部の拡大図
【図12】 軸受機構部の拡大図
【図13】 油圧式ダンパ91の概略構成図
【図14】 ヘッド123を示す図
【符号の説明】
1、51、81、91……油圧式ダンパ
2………ばね
3………シリンダ
5………ピストン
7………ピストンロッド
9………第1油室
10………接触部材
11………第2油室
14………ヘッダ
15………リリーフ弁
17………チェック弁
19………オリフィス
21………アキュムレータ
31………高層ビル
33………梁
35………柱
37………ブレース

Claims (10)

  1. 作動油が充填されたシリンダと、
    前記シリンダ内を移動するピストンと、
    一端が前記ピストンの片側に設けられ、他端が前記シリンダを介して外部に突出するように設けられたピストンロッドと、
    前記ピストンロッドの外部側の端部に設けられ、押し付け面と接触し、前記押し付け面に追従するように移動できる接触部材と、
    前記ピストンと前記ピストンロッドの間、もしくは前記ピストンと前記シリンダの間に設けられ、前記ピストンロッドを前記押し付け面に押圧するバネと、
    を具備することを特徴とする建築物用油圧式制震装置。
  2. 前記ピストンロッドの端部と、前記接触部材は球面形状のジョイントを構成することを特徴とする請求項1記載の建築物用油圧式制震装置。
  3. 前記接触部材は凹面を有し、前記ピストンロッドの端部に設けられた凸面と接触しながら動くことを特徴とする請求項2記載の建築物用油圧式制震装置。
  4. 前記接触部材は凸面を有し、前記ピストンロッドの端部に設けられた凹面と接触しながら動くことを特徴とする請求項2記載の建築物用油圧式制震装置。
  5. 前記接触部材は、前記押し付け面に対して摺動可能であることを特徴とする請求項1記載の建築物用油圧式制震装置。
  6. 前記接触部材の押し付け面側には、ベアリングが設けられることを特徴とする請求項5記載の建築物用油圧式制震装置。
  7. 前記接触部材の押し付け面側には、固体潤滑材を塗布することを特徴とする請求項5記載の建築物用油圧式制震装置。
  8. 作動油が充填されたシリンダと、
    前記シリンダ内を移動するピストンと、
    一端が前記ピストンの片側に設けられ、他端が前記シリンダを介して外部に突出するように設けられたピストンロッドと、
    前記ピストンロッドの外部側の端部に設けられ、押し付け面と接触し、前記押し付け面に対して滑動可能なヘッドと、
    前記ピストンと前記ピストンロッドの間、もしくは前記ピストンと前記シリンダの間に設けられ、前記ピストンロッドを前記押し付け面に押圧するバネと、
    を具備することを特徴とする建築物用油圧式制震装置。
  9. 前記ヘッドの押し付け面側には、ベアリングが設けられることを特徴とする請求項8記載の建築物用油圧式制震装置。
  10. 前記ヘッドの押し付け面側には、固体潤滑材を塗布することを特徴とする請求項8記載の建築物用油圧式制震装置。
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