JP3793359B2 - 水濡れセンサ及び水濡れセンサを備えた電子制御回路基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両に搭載される電子制御回路の水没等による水濡れを検出する水濡れセンサ及びその水濡れセンサを備えた電子制御回路基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車等の車両の電子化が進み、一般には電子制御回路を備えた制御ユニットが搭載されている。このような制御ユニットでは、例えば車両に浸水等が生じて制御回路が水に濡れると回路の誤動作が生じる虞がある。そのため、従来の制御ユニットでは、電子制御回路を構成するプリント配線基板を専用のボックス内に収納し、これに水の浸入を阻止する防水構造を施して制御回路を水の浸入から守る工夫がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような防水構造を施す場合、防水パッキンやモールド樹脂等が必要になると共に制御ユニットの組立て作業が煩雑になり、しかも完全な防水を実現するためには構造がきわめて複雑になってコストアップを免れ得ない。そこで、このような重装備の防水構造を採用する代わりに車両の水没等による電子制御回路の水濡れを検出する水濡れセンサを電子制御回路を構成するプリント配線基板上に実装しておき、電子制御回路が水濡れしたときに水濡れセンサによる検出信号に基づいて誤動作が未然に防止されるようにすることが考えられる。
【0004】
この場合、水濡れセンサとして、従来から雨滴を検出するために用いられている雨滴センサを転用することが考えられる。しかし、この雨滴センサは一般に電子制御回路から離間した箇所の雨滴を検出するのに適するように構成されたものであるため、プリント配線基板に実装して電子制御回路自体の水濡れを検出するのに用いるには難点がある。すなわち、雨滴センサは、雨滴を検出するのに櫛歯形状等の大きな検出電極が必要になることからセンサ自体が大型化するため、プリント配線基板上に実装しずらくなる一方、実装したとしても電子制御回路自体の水濡れを確実に検出することができない虞もある。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、電子制御回路を構成する配線基板上に容易に実装することができ、電子制御回路の水濡れを確実に検出することができる水濡れセンサ及びその水濡れセンサを備えた電子制御回路基板を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、車両に搭載される電子制御回路を構成する配線基板に実装されて電子制御回路の水濡れを検出する水濡れセンサであって、所定間隔をおいて対向配置された導電材料からなる一対の検知部と、該検知部と電気的に導通されて前記配線基板の配線導体に接続される端子とをベース部材に保持し、結露による水滴を吸引するための前記ベース部材の表裏両面を貫通するスリットを前記一対の検知部間に形成し、このスリットの存在にかかわらず前記検知部間に水が介在する状態となる水濡れのみが検出されるように構成したことを特徴としている。
【0007】
この構成によれば、水濡れセンサはベース部材に一対の検知部や端子等を組み込んだだけの簡素なものとなるため、電子制御回路を構成する配線基板上に容易に実装することができ、電子制御回路の水濡れを確実に検出することができるようになる。すなわち、水濡れセンサは、一対の検知部が端子を介して電子制御回路に接続されるため、水没等により電子制御回路が水濡れ状態になると、一対の検知部間に水が介在することになって所定値のリーク電流が検知部間に流れる結果、電子制御回路は水濡れ状態を検知して適正な動作を行う。
【0008】
また、ベース部材の表裏両面を貫通するスリットが一対の検知部間に形成され、このスリットの存在にかかわらず検知部間に水が介在する状態となる水濡れのみが検出されるように構成されていることで、例えば、電子制御回路を構成する配線基板の周囲環境が多湿状態になり水濡れセンサの一対の検知部間に結露しても、その結露により生じる水滴は表面張力によりスリット内に吸引されて水濡れセンサの一対の検知部間が短絡されるのが阻止される。このため、水濡れセンサは、微小量の水滴にまで反応するのが回避されて水没等による水濡れ状態のみを確実に検出することができるようになる。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、請求項1に係るものにおいて、前記スリットは、前記ベース部材の表裏両面を貫通するように各検知部の左右両側にも形成されていることを特徴としている。
【0010】
この構成によれば、ベース部材の表裏両面を貫通するスリットが各検知部の左右両側にも形成されていることで、例えば、電子制御回路を構成する配線基板の周囲環境が多湿状態になり検知部間に結露しても、その結露により生じる水滴は表面張力により検知部間と左右両側のスリット内に吸引されて検知部間が短絡されるのが阻止される。このため、水濡れセンサは、微小量の水滴にまで反応することが回避されて水没等による水濡れ状態のみを確実に検出することができるようになる。
【0011】
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2に係るものにおいて、前記ベース部材は絶縁基板で構成されると共に、前記検知部は前記絶縁基板に配設された膜状導体により形成され、前記端子は前記絶縁基板に取り付けられた金属部材で形成されていることを特徴としている。
【0012】
この構成によれば、水濡れセンサは電子制御回路を構成する配線基板に実装され、絶縁基板の膜状導体からなる一対の検知部が絶縁基板に取り付けられた金属部材からなる端子を介して電子制御回路に接続される。なお、ここでいう膜状導体とは、絶縁基板に導電ペーストをパターン印刷等により付与した後に焼付処理を行って形成した導体、写真製版技術等を応用して形成した銅箔等からなる導体、金属材料を蒸着させて形成した導体等をいう。
【0013】
また、請求項4記載の発明は、請求項3に係るものにおいて、前記絶縁基板は、前記検知部を外部に露出させた状態で補強用絶縁材により被覆されていることを特徴としている。
【0014】
この構成によれば、絶縁基板にストレスが生じても破損しにくくなって水濡れセンサの信頼性が向上する結果、電子制御回路の動作信頼性も向上することになる。
【0015】
また、請求項5記載の発明は、請求項1又は2に係るものにおいて、前記検知部及び端子は、両端部を外部に露出させた状態で前記ベース部材中に配設した金属板により一体に形成されていることを特徴としている。
【0016】
この構成によれば、検知部と端子間に接続不良が生じるようなことがないため、水没等による水濡れが確実に検出されて電子制御回路の動作信頼性が向上する。また、構造が簡素化され、かつコンパクト化されることから配線基板への実装により適したものになる。
【0017】
また、請求項6記載の発明は、請求項5に係るものにおいて、前記ベース部材はモールド成型されてなる絶縁部材で構成されると共に、前記検知部は前記金属板の外部に露出された一方端部により形成され、前記端子は前記金属板の外部に露出された他方端部により形成されていることを特徴としている。
【0018】
この構成によれば、水濡れセンサは電子制御回路を構成する配線基板に実装され、モールド成型された絶縁部材の外部に露出している金属板の一方端部からなる一対の検知部がその絶縁部材の外部に露出している金属板の他方端部からなる端子を介して電子制御回路に接続される。
【0019】
上記のように本発明に係る水濡れセンサは、簡単かつコンパクトな構造であるため、他の電子部品と同様に配線基板に容易に実装できる構成とすることができる。例えば、請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに係るものにおいて、前記端子は、表面実装形状を有し、前記ベース部材の対向端縁に取り付けられていることを特徴としている。
【0020】
この構成によれば、水濡れセンサは、表面実装形状を有する端子により電子制御回路を構成する配線基板に表面実装される。すなわち、水濡れセンサは、その端子が配線基板表面に形成されている配線導体に当接した状態で接続されて配線基板に取り付けられる。
【0021】
また、請求項8記載の発明は、請求項7に係るものにおいて、前記端子は、前記配線基板の配線導体に接続するための平板部と、該平板部により前記配線基板に実装されたときに該配線基板と前記ベース部材との間に所定寸法の間隙を形成するための垂直部とを備えていることを特徴としている。
【0022】
この構成によれば、水濡れセンサを配線基板に実装したとき、端子の垂直部により配線基板とベース部材との間に所定寸法の間隙が形成される。このため、一対の検知部間に結露による微小量の水滴が付着した場合でも、スリットにおける表面張力による吸引作用をより確実に機能させることができる。
【0023】
また、請求項9記載の発明は、請求項1又は2に係るものにおいて、前記端子は、リード線形状を有し、前記ベース部材の対向端縁に互いに逆方向に伸びるように取り付けられていることを特徴としている。
【0024】
この構成によれば、水濡れセンサは、リード線形状を有する端子により電子制御回路を構成する配線基板に実装される。すなわち、水濡れセンサは、その端子が配線基板の取付孔に挿入されて配線導体に接続され、そのベース部材が配線基板面に対して略水平になるような状態で配線基板に取り付けられる。
【0025】
また、請求項10記載の発明は、請求項9に係るものにおいて、前記ベース部材は絶縁基板で構成されると共に、前記検知部は前記絶縁基板に配設された膜状導体により形成され、前記端子は前記絶縁基板に取り付けられた金属部材で形成されたものであり、前記絶縁基板は、前記検知部を外部に露出させた状態で補強用絶縁材により被覆され、該補強用絶縁材には、前記リード端子により前記配線基板に実装されたときに該配線基板と前記ベース部材との間に所定寸法の間隙を形成するための突部が前記絶縁基板の端縁に沿って形成されていることを特徴としている。
【0026】
この構成によれば、水濡れセンサを配線基板に実装したとき、補強用絶縁材に形成された突部により配線基板とベース部材との間に所定寸法の間隙が形成される。このため、一対の検知部間に結露による微小量の水滴が付着した場合でも、スリットにおける表面張力による吸引作用をより確実に機能させることができる。
【0027】
また、請求項11記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに係るものにおいて、前記端子は、リード線形状を有し、前記ベース部材の端縁に同一方向に伸びるように取り付けられていることを特徴としている。
【0028】
この構成によれば、水濡れセンサは、リード線形状を有する端子により電子制御回路を構成する配線基板に実装される。すなわち、水濡れセンサは、その端子が電子制御回路を構成する配線基板の取付孔に挿入されて配線導体に接続され、そのベース部材が配線基板面に対して略垂直になるような状態で配線基板に取り付けられる。
【0029】
また、請求項12記載の発明は、車両に搭載される電子制御回路基板であって、配線基板上に制御回路を構成する各種電子部品と請求項1乃至11のいずれかに記載の水濡れセンサとが実装されて回路構成されたことを特徴としている。
【0030】
この構成によれば、配線基板上に実装された水濡れセンサは、一対の検知部が端子を介して電子制御回路に接続される。このため、車両の水没等により電子制御回路が水濡れ状態になると、一対の検知部間に水が介在することになって所定値のリーク電流が検知部間に流れる結果、電子制御回路は水濡れ状態を検知して適正な制御動作を行うことができるようになる。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係る水濡れセンサが適用される電子制御回路の一例を示す図である。この電子制御回路10は、自動車のパワーウインドウ機構に採用され、車両の水没等により電子制御回路10自体が水濡れ状態になった場合に、電子制御回路10の誤動作により開いていたウインドウが勝手に閉じることがないようにしたものである。
【0032】
すなわち、この電子制御回路10は、オア回路で構成された第1出力アンプ11と、この第1出力アンプ11の一方の入力端子に接続された第1スイッチ手段12と、第1出力アンプ11の他方の入力端子に制御ユニット(電子制御回路基板)13を介して接続された第2スイッチ手段14とを備えている。第1スイッチ手段12は、例えば、搭乗者によるスイッチ操作が継続されている間だけON信号が出力されるように構成されたもので、第2スイッチ手段14は、後述する出力プリアンプ17の作用により搭乗者が一旦ON操作を行うとOFF操作を行わない限りはON信号が継続して出力されるように構成されたものである。これらの第1,第2スイッチ手段12,14は、いずれも防水構造を施す等して水濡れ状態になっても誤動作することがないようにしたものである。
【0033】
制御ユニット13は、プリント配線基板15上に構成され、アンド回路で構成された第2出力アンプ16と、この第2出力アンプ16の一方の入力端子に接続された出力プリアンプ17と、第2出力アンプ16の他方の入力端子に接続された水濡れセンサ18とを備えている。なお、出力プリアンプ17は、上述のように第2スイッチ手段14を一時的に操作することにより継続してON信号が出力されるようにしたものである。また、水濡れセンサ18は、一対の検知部19,20を備えており、この検知部19,20に分圧抵抗21を介してバッテリ22が接続されている。なお、第1出力アンプ11は、本実施形態ではプリント配線基板15外に配設されており、防水構造を施す等して水濡れ状態になっても誤動作することがないようにされているが、プリント配線基板15上に実装するようにすることも可能である。
【0034】
この構成において、電子制御回路10が水濡れ状態になっていないときは、第1スイッチ手段12及び第2スイッチ手段14のいずれか一方が操作されると第1出力アンプ11の出力端子から出力された制御信号によりパワーウインドウを開閉する駆動モータ23が駆動され、開いている状態のウインドウが閉じられることになる。すなわち、電子制御回路10が水濡れ状態になっていないときは、水濡れセンサ18の検知部19,20間は高抵抗に維持されているので、第2出力アンプ16の他方の入力端子にハイ信号が入力されることになり、第2スイッチ手段を操作して第2出力アンプ16の一方の入力端子にもハイ信号が入力されるようにすると駆動モータ23が駆動され、開いている状態のウインドウが閉じられることになる。
【0035】
一方、車両の水没等によって電子制御回路10が水濡れ状態になると、検知部19,20間にリーク電流が流れて検知部19,20間は低抵抗の状態になるので、第2出力アンプ16の他方の入力端子にロー信号が入力されることになる。このため、第2スイッチ手段14を操作して第2出力アンプ16の一方の入力端子にハイ信号が入力されるようにしても駆動モータ23は駆動されないことになり、開いている状態のウインドウが閉じられないようになる。従って、パワーウインドウは、第1スイッチ手段12の操作によってしか閉じることができないため、搭乗者の意に反してパワーウインドウが閉じられてしまうという不都合が回避される。
【0036】
なお、検知部19,20間に流れるリーク電流を増幅する一方、その増幅したリーク電流に対応して常に所定レベルの検出信号が出力されるようにした検知回路を設けておくと、検知部19,20間に流れるリーク電流が不安定な状態になるような場合でも確実に水濡れ状態を検出することが可能となる。
【0037】
図2は、電子制御回路10を構成するプリント配線基板15上に実装するのに適した水濡れセンサ18の第1実施形態の構成を示す図である。この図2に示す水濡れセンサ18aは、ベース部材であるアルミナ基板や合成樹脂基板等からなる矩形状の絶縁基板30上の略中央位置で所定間隔をおいて互いに対向するように形成された導電材料からなる水濡れ検知用の一対の検知部(ランド)19a,20aと、各検知部19a,20aに接続され、それぞれ絶縁基板30の互いに対向する端縁に伸びるように形成された一対の接続導体33,34と、絶縁基板30の端縁において接続導体33,34に接続された端子35,36とを備えている。なお、絶縁基板30の各検知部19a,20a間及び各検知部19a,20aの左右両側に絶縁基板30の表裏両面を貫通し、各検知部19a,20a間を分断する中空部であるH形状のスリット37が形成されている。
【0038】
検知部19a,20a及び接続導体33,34は、絶縁基板30上に、例えば、導電ペーストをパターン印刷等の手段で付与した後に焼付処理を行って得た導体により形成したり、写真製版技術等を利用して得た銅箔等の導体により形成したり、金属材料を蒸着させて得た導体で形成したりしたものである。本発明では、これらの形成手段により得た導体を膜状導体と呼ぶ。なお、検知部19a,20aは、例えば一辺が略1.2mmの正方形状に設定され、例えば略1.3mmの間隔で対向配置されたものであるが、用途等に応じて適宜寸法を大きくしたり小さくしたりすることが可能である。
【0039】
端子35,36は、鉄系等の金属板(金属部材)を屈曲形成して上平板部351,361、下平板部352,362及び垂直部353,363を備えた階段状に構成した表面実装形状を有するもので、上平板部351,361が接続導体33,34に半田付け等の手段で接続され、下平板部352,362がプリント配線基板15の配線導体に当接されて半田付け等の手段で接続される。このとき、垂直部353,363の存在により絶縁基板30とプリント配線基板15との間に所定寸法の間隙が形成されるようになっている。
【0040】
スリット37は、例えば対向幅が略0.8mmの微小幅を有するもので、電子制御回路10が多湿状態の周囲環境に置かれたような場合の結露による水滴にまで感知するのを回避し、実際に水没等による水濡れ状態が発生した場合にのみ感知させるためのものである。すなわち、スリット37が形成されていないと、電子制御回路10が多湿状態の周囲環境に置かれたような場合、結露によって検知部19a,20a間に水が介在された状態になり、水没等により電子制御回路10が水濡れ状態になったと判断されてしまう虞があるが、スリット37が形成されていると、結露による微小量の水は表面張力によってスリット37内に吸引されるため、水濡れセンサの感知が阻止される。なお、スリット37は、本実施形態ではH形状を有しているが、I形状のものを検知部19a,20a間のみに形成するようにしても同様の効果が得られる。
【0041】
このように構成された水濡れセンサ18aは、絶縁基板30に検知部19a,20a、端子35,36等を組み込んだ簡素な構成であるため、他の表面実装構造の電子部品と同様に、吸着手段や把持手段等を備えた自動実装機を用いる等してプリント配線基板15上に実装することが可能になると共に、検知部19a,20a等が小さくできて小型化できることからプリント配線基板15上における占有面積を小さくすることが可能となり、水没等による電子制御回路10の水濡れ状態を確実に検出することができるようになる。
【0042】
また、この水濡れセンサ18aをプリント配線基板15上に実装したとき、上述のようにプリント配線基板15との間に所定寸法の間隙が形成されるので、一対の検知部19a,20a間に結露による微小量の水滴が付着した場合でもスリット37における表面張力による吸引作用をより確実に機能させることができる。また、プリント配線基板15上に隙間が形成されていると、その部分に別の電子部品を実装したり、配線パターンを形成したりすることができ、プリント配線基板15における部品の実装密度や配線密度を高めることが可能となる。
【0043】
また、水濡れセンサ18aは、絶縁基板30に検知部19a,20a、端子35,36等を組み込んだ簡素な構成であるため、組立てが容易になると共に量産性に優れたものとなる。
【0044】
なお、図3に示すように、一対の検知部19a,20aを露出させた状態で絶縁基板30の周縁部をモールド成形等の手段により合成樹脂等の補強用絶縁材38で被覆するようにすると絶縁基板30の機械的強度が高められることになる結果、水濡れセンサ18の取扱性能が向上して自動実装機によりプリント配線基板15上に実装する場合でも破損の虞が略皆無となる。この図3に示す水濡れセンサ18aでは、補強用絶縁材38を設けるために端子35,36の寸法を図2に示すものよりも大きくしている。
【0045】
また、端子35,36を階段状に構成して水濡れセンサ18aとプリント配線基板15間に隙間が形成されるようにしているが、端子35,36は必ずしもプリント配線基板15との間に隙間を形成し得る形状に構成する必要はない。また、端子35,36を検知部19a,20aや接続導体33,34と同様の形成手段による膜状導体により構成することも可能である。また、一対の検知部19a,20a間に結露による微小量の水が介在する虞がない場合等では、スリット37は必ずしも形成する必要はない。さらに、絶縁基板30を多層構造とし、接続導体33,34を基板内部に埋設するようにしてもよく、接続導体33,34をなくして検知部19a,20aに端子35,36を直接接続するようにすることもできる。
【0046】
図4は、水濡れセンサ18の第2実施形態の構成を示す図である。この図4に示す水濡れセンサ18bは、対向配置した導電材料である鉄系等の一対の帯状の金属板41,42と、この一対の金属板41,42の両端部を露出させた状態で合成樹脂等の絶縁材料でモールド成形して得たベース部材となる絶縁部材43とで構成したものである。
【0047】
すなわち、一対の金属板41,42は、プレス成形等により上平板部411,421、中平板部412,422、下平板部413,423、上平板部411,421と中平板部412,422とを連結する垂直部414,424、及び、中平板部412,422と下平板部413,423とを連結する垂直部415,425からなる階段状に屈曲形成されたもので、上平板部411,421が絶縁部材43の表面に露出した状態で対向配置されて検知部19b,20bを構成し、垂直部414,425及び中平板部412,422の絶縁部材43内における埋設部が接続導体46,47を構成し、中平板部412,422の絶縁部材43からの露出部、垂直部415,425及び下平板部413,423が端子48,49を構成したものである。また、絶縁部材43の検知部19b,20b間には、絶縁部材43の表裏両面を貫通する第1実施形態と同様のスリット50が形成されている。
【0048】
検知部19b,20bは、第1実施形態の場合と同様に、例えば一辺が略1.2mmの正方形状に設定され、例えば略1.3mmの間隔で対向配置されるものであるが、用途等に応じて適宜寸法を変更することが可能である。また、端子48,49は、表面実装形状を有しており、下平板部413,423がプリント配線基板15の配線導体に当接されて半田付け等の手段で接続され、このときに垂直部415,425の存在により絶縁部材43とプリント配線基板15との間に所定寸法の間隙が形成されるようになっている。
【0049】
このように構成された水濡れセンサ18bは、構造が簡素化され、コンパクト化されることから他の表面実装構造の電子部品と同様に、吸着手段や把持手段等を備えた自動実装機を用いる等してプリント配線基板15上に実装することが可能になると共に、検知部19b,20b等が小さくできて小型化できることからプリント配線基板15上における占有面積を小さくすることが可能となり、水没等による電子制御回路10の水濡れ状態を確実に検出することができるようになる。また、プリント配線基板15上に実装したとき、プリント配線基板15との間に所定寸法の間隙が形成されるので、一対の検知部19b,20b間に結露による微小量の水滴が付着した場合でもスリット50における表面張力による吸引作用をより確実に機能させることができる。
【0050】
また、プリント配線基板15上に隙間が形成されていると、その部分に別の電子部品を搭載したり、配線パターンを形成したりすることができ、プリント配線基板15における部品の実装密度や配線密度を高めることが可能となる。さらに、検知部19b,20b、接続導体46,47及び端子48,49が金属板41,42により一体に形成されているので、各部材間に接続不良等が生じる虞がなくなって動作信頼性に優れたものになる。
【0051】
また、水濡れセンサ18bは、金属板41,42とモールド成型された絶縁部材43とからなる簡素な構成であるため、組立てが容易になると共に量産性に優れたものとなる。
【0052】
なお、検知部19b,20bとなる上平板部411,421上に、水濡れ状態の検出機能を高め得る別の金属材料や空気中の汚染物質による腐食を防止し得る金属材料等を付着したり貼り付けたりすることも可能である。また、端子48,49は、必ずしもプリント配線基板15との間に隙間を形成し得る形状に構成する必要はない。また、端子48,49は、第1実施形態におけるものと同様に表面実装形状を有し、プリント配線基板15の配線導体に接続されるものであるが、プリント配線基板15の取付孔に挿入することにより実装するリード線形状にすることも可能である。端子48,49をリード線形状にする場合、絶縁部材43の対向端縁から互いに反対方向に伸びるように設ける、いわゆるアキシャル形状にしてもよいし、絶縁部材43の端縁から同一方向に伸びるように設ける、いわゆるラジアル形状にしてもよい。さらに、接続導体46,47を端子48,49の一部と見做なすことも可能である(この場合、端子48,49が検知部19b,20bに直接接続されたことになる。)。
【0053】
また、図4に示す水濡れセンサ18bは、一対の検知部19b,20bが絶縁部材43上において対向配置され、絶縁部材43に一対の検知部19b,20b間を分断するスリット50が形成されて構成されたものであるが、一対の検知部19b,20bを中空状態で対向配置させるようにして構成することもできる。すなわち、図5に示すように、絶縁部材43の略中央部に絶縁部材43の表裏両面を貫通すると共に、検知部19b,20bの幅寸法よりも大きな幅寸法を有する検知用孔(貫通孔)51を金属板41,42の長手方向に沿って形成し、一対の検知部19b,20bの少なくとも一部が検知用孔51の内部において露出されるようにしてもよい。
【0054】
このように構成された図5に示す水濡れセンサ18bでは、多湿環境に置かれたような場合であっても結露による水滴にまで感知するのが回避され、水没等による水濡れ状態のみを確実に検出することができるようになる。この場合、絶縁部材43は、例えば、金属板41,42を上ケースと下ケースとで挟持するようにしたケース部材で構成することも可能である。また、検知用孔51内における検知部19b,20b先端を直角に折り曲げ、この折り曲げた部分が互いに対向するようにしてもよい。さらに、検知部19b,20bを絶縁基板43の上方において中空状態で対向配置させるようにすることもでき、この場合は検知用孔51は必ずしも必要としない。
【0055】
図6は、水濡れセンサ18の第3実施形態の構成を示す図である。この図6に示す水濡れセンサ18cは、ベース部材であるアルミナ基板や合成樹脂基板等からなる絶縁基板60上の略中央位置で所定の間隔をおいて互いに対向するように形成された導電材料からなる水濡れ検知用の一対の検知部19c,20cと、各検知部19c,20cに接続され、それぞれ絶縁基板60の互いに対向する端縁に伸びるように形成された一対の接続導体63,64と、絶縁基板60の端縁において接続導体63,64に接続された端子65,66と、各検知部19c,20cを外部に露出させる窓部67を設けた状態で絶縁基板60をモールド成型等の手段により合成樹脂等の補強用絶縁材68で被覆するようにしたものである。また、絶縁基板60の各検知部19c,20c間及び各検知部19c,20cの左右両側に絶縁基板60の表裏両面を貫通するH形状のスリット69が形成されている。
【0056】
検知部19c,20c及び接続導体63,64は、第1実施形態のものと同様の形成手段により構成された膜状導体からなるものであり、検知部19c,20cの寸法も第1実施形態のものと同様のものである。端子65,66は、金属板(金属部材)で構成されているが、第1実施形態のように階段状に形成せずに先端側を下方に屈曲させたものを絶縁基板60の対向端縁から互いに反対方向に伸びるようにして(いわゆる、アキシャル形状にして)接続導体63,64に接続したリード線形状を有するもので、プリント配線基板15の取付孔に挿入されてプリント配線基板15の配線導体に接続される。
【0057】
補強用絶縁材68は、その底面側(プリント配線基板15への取付面側)であって、端子65,66が取り付けられた側に基板端縁に沿って突部70,71が形成されたもので、水濡れセンサ18cをプリント配線基板15上に実装したときに水濡れセンサ18cとプリント配線基板15間に所定寸法の間隙が形成されるようにしたものである。なお、図示を省略しているが、補強用絶縁材68底面側の窓部67に対応する箇所に同様の窓部を形成し、スリット69が外部に露出するようにしている。
【0058】
このように構成された水濡れセンサ18cは、絶縁基板60に検知部61,62、端子65,66等を組み込んだ簡素な構成であるため、他のリード線タイプの電子部品と同様に、吸着手段や把持手段等を備えた自動実装機を用いる等して端子65,66をプリント配線基板15の取付孔に挿入してプリント配線基板15上に実装することが可能になると共に、検知部19c,20c等が小さくできて小型化できることからプリント配線基板15上における占有面積を小さくすることが可能となり、水没等による電子制御回路10の水濡れ状態を確実に検出することができるようになる。また、プリント配線基板15上に実装したとき、プリント配線基板15との間に所定寸法の間隙が形成されるので、一対の検知部19c,20c間に結露水が付着した場合でもスリット69における表面張力による吸引作用をより確実に機能させることができる。
【0059】
また、プリント配線基板15上に隙間が形成されていると、その部分に別の電子部品を実装したり、配線パターンを形成したりすることができ、部品の実装密度や配線密度を高めることが可能となる。また、補強用絶縁材68の存在により絶縁基板60の機械的強度が高められる結果、水濡れセンサ18の取扱性能が向上して自動実装機によりプリント配線基板15上に実装する場合でも破損の虞が略皆無となる。
【0060】
また、水濡れセンサ18cは、絶縁基板60に検知部61,62、端子65,66等を組み込んだ簡素な構成であるため、組立てが容易になると共に量産性に優れたものとなる。
【0061】
なお、補強用絶縁材68の底面側に突部70,71を形成してプリント配線基板15上に隙間が形成されるようにしているが、突部70,71を除去してプリント配線基板15上に隙間が形成されないようにしてもよい。また、一対の検知部19c,20c間に結露による水が付着する虞がない場合等では、必ずしもスリット69を形成する必要はない。また、スリット69を形成しない場合は勿論のこと、スリット69を形成する場合でも補強用絶縁材68の底面側の窓部は必ずしも必要としない。さらに、絶縁基板60を多層構造とし、接続導体63,64を基板内部に埋設するようにしてもよく、接続導体63,64をなくして検知部19c,20cに端子65,66を直接接続するようにしてもよい。
【0062】
図7は、水濡れセンサ18の第4実施形態の構成を示す図である。この図7に示す水濡れセンサ18dは、図6に示す第3実施形態の絶縁基板60がプリント配線基板15に対して略垂直に実装されるようにしたものである点で相違しており、その他の構成については図6に示す第3実施形態のものと略同様の構成になるものであるため、同一の構成部材については同一の符号を付することによりその説明を省略し、以下にはその相違点を中心に説明する。
【0063】
すなわち、この水濡れセンサ18dは、絶縁基板60上の水濡れ検知用の一対の検知部19c,20cに接続された一対の接続導体63,64がそれぞれ絶縁基板60の同一端縁に伸びるように形成されており、端子65,66が絶縁基板60の一方端縁から同一方向に伸びるようにして(いわゆる、ラジアル形状にして)接続導体63,64に接続されたリード線形状を有している。この水濡れセンサ18dは、端子65,66がプリント配線基板15の取付孔に挿入されてプリント配線基板15の配線導体に半田付け等の手段で接続されるものであり、端子65,66の絶縁基板60寄りの位置には取付孔において自立させるため等の湾曲部651,661が形成されている。なお、この水濡れセンサ18dは、プリント配線基板15に対して絶縁基板60が略垂直になるように実装されるものであるため、補強用絶縁材68に突部70,71(図6)は形成されていない。
【0064】
このように構成された水濡れセンサ18dは、他のリード線タイプの電子部品と同様に、吸着手段や把持手段を備えた自動実装機を用いる等してプリント配線基板15上に実装することが可能になると共に、検知部19c,20c等が小さくできて小型化できることからプリント配線基板15上における占有面積を小さくすることが可能となり、水没等による電子制御回路10の水濡れ状態を確実に検出することができるようになる。また、補強用絶縁材68の存在により絶縁基板60の機械的強度が高められる結果、水濡れセンサ18dの取扱性能が向上して自動実装機によりプリント配線基板15上に実装する場合でも破損の虞が略皆無となる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る水濡れセンサでは、所定間隔をおいて対向配置された導電材料からなる一対の検知部と、この検知部と電気的に導通されて配線基板の配線導体に接続される端子とをベース部材に保持し、このベース部材の表裏両面を貫通する結露防止用のスリットを一対の検知部間に形成し、このスリットの存在にかかわらず検知部間に水が介在する状態となる水濡れのみが検出されるように構成しているので、電子制御回路を構成する配線基板に容易に実装することができ、結露等による影響を受けずに電子制御回路の水没等による水濡れを確実に検出することができるようになる。
【0066】
また、請求項2に係る水濡れセンサでは、スリットが各検知部の左右両側にも形成されているので、結露による水滴は左右両側のスリットにも吸収され、結露による影響を受けずに電子制御回路の水没等による水濡れを確実に検出することができるようになる。
【0067】
また、請求項3に係る水濡れセンサでは、ベース部材が絶縁基板で構成されると共に、検知部が絶縁基板に配設された膜状導体により形成され、端子が絶縁基板に取り付けられた金属部材で形成されているので、組立てが容易になると共に量産性に優れたものとなる。
【0068】
また、請求項4に係る水濡れセンサでは、絶縁基板が一対の検知部を外部に露出させた状態で補強用絶縁材により被覆されているので、絶縁基板にストレスが生じても破損しにくくなることから自動実装機等における取扱性能に優れたものとなる。
【0069】
また、請求項5に係る水濡れセンサでは、検知部及び端子が両端部を外部に露出させた状態でベース部材中に配設した金属板により一体に形成されているので、検知部と端子との間に接続不良が生じないようになって動作信頼性が向上し、水没等による水濡れが確実に検出できるようになる。
【0070】
また、請求項6に係る水濡れセンサでは、ベース部材がモールド成型されてなる絶縁部材で構成されると共に、検知部が金属板の外部に露出された一方端部により形成され、端子が金属板の外部に露出された他方端部により形成されているので、各部材間の接続不良が生じるようなことがないことから動作信頼性に優れたものとなる。
【0071】
また、請求項7に係る水濡れセンサでは、端子が表面実装形状を有し、ベース部材の対向端縁に取り付けられているので、配線基板に確実に表面実装することができる。
【0072】
また、請求項8に係る水濡れセンサでは、端子が、配線基板の配線導体に接続するための平板部と、この平板部により配線基板に実装されたときに配線基板とベース部材との間に所定寸法の間隙を形成するための垂直部とを備えているので、水濡れセンサを配線基板に実装したときに配線基板とベース部材との間に所定寸法の間隙が形成される結果、一対の検知部間に結露による微小量の水滴が付着した場合でも、スリットにおける表面張力による吸引作用をより確実に機能させることができ、結露等による影響を受けずに電子制御回路の水没等による水濡れを確実に検出することができるようになる。
【0073】
また、請求項9に係る水濡れセンサでは、端子がリード線形状を有し、ベース部材の対向端縁に互いに逆方向に伸びるように取り付けられているので、端子を取付孔に挿入することによりベース部材が水平状態になるようにして配線基板に確実に実装することができる。
【0074】
また、請求項10に係る水濡れセンサでは、絶縁基板を被覆する補強用絶縁材に配線基板と前記ベース部材との間に所定寸法の間隙を形成するための突部が形成されているので、水濡れセンサを配線基板に実装したときに配線基板とベース部材との間に所定寸法の間隙が形成される結果、一対の検知部間に結露による微小量の水滴が付着した場合でも、スリットにおける表面張力による吸引作用をより確実に機能させることができ、結露等による影響を受けずに電子制御回路の水没等による水濡れを確実に検出することができるようになる。
【0075】
また、請求項11に係る水濡れセンサでは、端子がリード線形状を有し、ベース部材の端縁に同一方向に伸びるように取り付けられているので、端子を取付孔に挿入することによりベース部材が垂直状態になるようにして配線基板に確実に実装することができる。
【0076】
また、請求項12に係る電子制御回路基板では、配線基板上に制御回路を構成する各種電子部品と請求項1乃至11のいずれかに記載の水濡れセンサとが実装されて回路構成されているので、水濡れセンサにより電子制御回路の水濡れを確実に検出することができ、水濡れ状態に対応した適正な制御動作を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る水濡れセンサが適用される電子制御回路の構成例を示す図である。
【図2】 図1に示す電子制御回路に適用される第1実施形態の水濡れセンサの構成を示す図である。
【図3】 図2に示す第1実施形態の水濡れセンサの変形例を示す図である。
【図4】 図1に示す電子制御回路に適用される第2実施形態の水濡れセンサの構成を示す図である。
【図5】 図4に示す第2実施形態の水濡れセンサの変形例を示す図である。
【図6】 図1に示す電子制御回路に適用される第3実施形態の水濡れセンサの構成を示す図である。
【図7】 図1に示す電子制御回路に適用される第4実施形態の水濡れセンサの構成を示す図である。
【符号の説明】
18,18a,18b,18c,18d 水濡れセンサ
19,20,19a,20a,19b,20b,19c,20c 検知部
30,60 絶縁基板(ベース部材)
33,34,46,47,63,64 接続導体
35,36,48,49,65,66 端子
37,50,69 スリット(中空部)
38,68 補強用絶縁材
41,42 金属板
43 絶縁部材(ベース部材)
51 検知用孔(中空部)
67 窓部
Claims (12)
- 車両に搭載される電子制御回路を構成する配線基板に実装されて電子制御回路の水濡れを検出する水濡れセンサであって、所定間隔をおいて対向配置された導電材料からなる一対の検知部と、該検知部と電気的に導通されて前記配線基板の配線導体に接続される端子とをベース部材に保持し、結露による水滴を吸引するための前記ベース部材の表裏両面を貫通するスリットを前記一対の検知部間に形成し、このスリットの存在にかかわらず前記検知部間に水が介在する状態となる水濡れのみが検出されるように構成したことを特徴とする水濡れセンサ。
- 前記スリットは、前記ベース部材の表裏両面を貫通するように各検知部の左右両側にも形成されていることを特徴とする請求項1記載の水濡れセンサ。
- 前記ベース部材は絶縁基板で構成されると共に、前記検知部は前記絶縁基板に配設された膜状導体により形成され、前記端子は前記絶縁基板に取り付けられた金属部材で形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の水濡れセンサ。
- 前記絶縁基板は、前記検知部を外部に露出させた状態で補強用絶縁材により被覆されていることを特徴とする請求項3記載の水濡れセンサ。
- 前記検知部及び端子は、両端部を外部に露出させた状態で前記ベース部材中に配設した金属板により一体に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の水濡れセンサ。
- 前記ベース部材はモールド成型されてなる絶縁部材で構成されると共に、前記検知部は前記金属板の外部に露出された一方端部により形成され、前記端子は前記金属板の外部に露出された他方端部により形成されていることを特徴とする請求項5記載の水濡れセンサ。
- 前記端子は、表面実装形状を有し、前記ベース部材の対向端縁に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の水濡れセンサ。
- 前記端子は、前記配線基板の配線導体に接続するための平板部と、該平板部により前記配線基板に実装されたときに該配線基板と前記ベース部材との間に所定寸法の間隙を形成するための垂直部とを備えていることを特徴とする請求項7記載の水濡れセンサ。
- 前記端子は、リード線形状を有し、前記ベース部材の対向端縁に互いに逆方向に伸びるように取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の水濡れセンサ。
- 前記ベース部材は絶縁基板で構成されると共に、前記検知部は前記絶縁基板に配設された膜状導体により形成され、前記端子は前記絶縁基板に取り付けられた金属部材で形成されたものであり、前記絶縁基板は、前記検知部を外部に露出させた状態で補強用絶縁材により被覆され、該補強用絶縁材には、前記リード端子により前記配線基板に実装されたときに該配線基板と前記ベース部材との間に所定寸法の間隙を形成するための突部が前記絶縁基板の端縁に沿って形成されていることを特徴とする請求項9記載の水濡れセンサ。
- 前記端子は、リード線形状を有し、前記ベース部材の端縁に同一方向に伸びるように取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の水濡れセンサ。
- 車両に搭載される電子制御回路基板であって、配線基板上に制御回路を構成する各種電子部品と請求項1乃至11のいずれかに記載の水濡れセンサとが実装されて回路構成されたことを特徴とする水濡れセンサを備えた電子制御回路基板。
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