JP3791069B2 - 垂直羽根の取付方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は垂直羽根の取付方法に関する。より詳しくは、風向きを左右方向に切り替えるために空気調和機等の吹出口内部に設けられるような垂直羽根を、左右方向に延びる連結棒に取り付ける方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和機の吹出口内部には、風向きを左右方向に切り替えるために図4に示すような垂直羽根110が設けられることが多い。この垂直羽根110は、ポリプロピレンからなり、支軸117を持つ羽根本体111を備えている。羽根本体111の下流側部分111dの上縁111cには、先端に略円錐状の突起113を持つ係合軸112が一体に形成されている。一方、細長い板状のポリプロピレンからなる連結棒120には、垂直羽根110の係合軸112を嵌合するための丸穴121と、この丸穴121に連なる一対のスリット122,123が形成されている。丸穴121の直径は係合軸112の直径よりも大きく、かつ円錐状突起113(の底面113b)の直径よりも小さく設定されている。ただし、スリット122,123の両側に隣接する部分120c,120dが外向きに撓むことによって、丸穴121は容易に拡張されるようになっている。垂直羽根110を連結棒120に取り付ける場合、羽根本体111を支軸117を介して空気調和機の吹出口内部に枢着した状態で、係合軸112と丸穴121との位置を合わせて、連結棒120が上方から羽根本体111の下流側部分111dの上縁111cに押し付けられる。係合軸112の先端に形成された円錐状突起113は丸穴121よりも大径であるが、円錐状突起113の円錐面113aが連結棒120のスリット122,123の両側に存する部分120c,120dを外向きに撓ませることよって丸穴121が拡張される。これにより、円錐状突起113は丸穴121を通過することができる。この結果、垂直羽根110の係合軸112が連結棒120の丸穴121に嵌合される。一旦嵌合されると、係合軸112が連結棒120の丸穴121から鉛直方向に離脱しようとしても、円錐状突起113の底面113b,羽根本体111の下流側部分111dの上縁111cが連結棒120の板面120a,120bにそれぞれ係止される。したがって、係合軸112が連結棒120の丸穴121から不用意に離脱することはない。取り付け後、連結棒120が左右(図4中に「⇔」で示す方向)に移動されると、垂直羽根110の羽根本体111が係合軸112を介して左右に力を受けて、支軸117の周りに回動される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近、垂直羽根110をエラストマ(常温でゴム状弾性を有する高分子物質の総称であり、合成ゴムのほかポリイソブチレン、ポリエチレン、ある種のポリエステルなどがこれに属する。)で成形する技術が提案されている。垂直羽根110がエラストマからなる場合、連結棒120を左右に移動させて羽根本体111を左右に撓ませることによって、風向きを左右方向に切り替えることができる。
【0004】
しかしながら、上述の形状の垂直羽根110を単にエラストマで成形した場合、係合軸112や円錐状突起113が十分な剛性を持たないため、円錐状突起113が連結棒120の丸穴121を円滑に通過することができず、この結果、垂直羽根110を連結棒120に取り付けるのが難しいという問題が生ずる。
【0005】
そこで、この発明の目的は、可撓性を持つ軟質樹脂からなる垂直羽根を硬質樹脂からなる連結棒に容易に取り付けることができる垂直羽根の取付方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の垂直羽根の取付方法は、可撓性を持つ軟質樹脂からなる垂直羽根を硬質樹脂からなる連結棒に取り付ける垂直羽根の取付方法であって、
上記垂直羽根は、吹出口内部に支持される羽根本体と、この羽根本体の下流側部分に形成された鉛直方向の係合軸と、この係合軸の先端外周に形成された環状突起とを一体に有し、上記連結棒には、上記係合軸を嵌合する穴と、この穴を棒周辺に通じさせる溝とが形成され、上記連結棒の上記穴の直径A、上記溝の幅B、上記係合軸の直径Cおよび上記環状突起の外径Dの間に、
B<C<A<D
なる関係があり、
上記係合軸を鉛直方向に引き伸ばして上記係合軸の直径を上記溝の幅Bよりも小さくした状態で、上記係合軸を上記溝を通して上記穴に嵌合し、続いて上記係合軸の鉛直方向の引き伸ばしを解除することを特徴とする。
【0007】
この請求項1の垂直羽根の取付方法は次のようにして実施される。最初に、垂直羽根は連結棒から離間しているものとする。作業者によって垂直羽根の係合軸が鉛直方向に引き伸ばされて、係合軸の直径Cが連結棒の溝の幅Bよりも小さい状態C1にされる。この状態で、係合軸が連結棒の溝を通して穴に嵌合される。この後、係合軸の鉛直方向の引き伸ばしが解除されて、係合軸の直径は元のCに戻る。したがって、垂直羽根の係合軸が連結棒の穴から溝を通して水平方向に離脱しようとしても、係合軸の外周が連結棒の穴の内縁に係止される。これとともに、係合軸が連結棒の穴から鉛直方向に離脱しようとしても、係合軸の根元の羽根本体と係合軸の先端の環状突起とがそれぞれ連結棒の穴の周囲の面に係止される。したがって、係合軸が連結棒の穴から不用意に離脱することはない。このようにして垂直羽根が連結棒に容易に取り付けられる。取り付け後、連結棒が左右に移動されると、垂直羽根の羽根本体が係合軸を介して左右に力を受けて撓み、風向きが左右方向に切り替えられる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
図1(a)は、空気調和機の吹出口内部に設けられる垂直羽根10と、この垂直羽根10が取り付けられるべき連結棒20を示している。
【0012】
垂直羽根10は、図2(a)に示すように、全体として可撓性を持つ軟質樹脂としてのエラストマからなり、羽根本体11と、空気調和機の吹出口内部に取り付けられる支持部16,17と、羽根本体11の下流側部分11dに形成された鉛直方向の係合軸12と、この係合軸12の先端外周に形成された環状突起13とが一体に成形されている。図2(b)は図2(a)における羽根本体11の上縁11aに設けられた支持部16および補強部18をI方向から見たところを示し、図2(c)は図2(a)における羽根本体11の上流側縁部11bに設けられた風切部19のII−II線矢視断面を示している。図から分かるように、風切部19の断面は略紡錘状に膨らみ、補強部18と同様に羽根本体11の他の部分よりも厚肉となっている。また、図2(d)は図2(a)における羽根本体11の下流側部分11dの下縁11cに設けられた係合軸12および環状突起13をIII方向から見たところを示している。係合軸12は円柱状のものであり、環状突起13は一定の厚さ及び外径を持っている。なお、図1では省略されているが、係合軸12の根元には、羽根本体11の下流側部分11dの下縁11cに沿って環状突起13と同一形状環状突起14が形成されている。また、この下流側部分11dとこの環状突起14との間のコーナーには、一対の1/4球状のリブ15,15が形成されている。
【0013】
図1(a)に示す連結棒20は、細長い板状の硬質樹脂としてのポリプロピレンからなり、上記係合軸12を嵌合するための丸穴21と、この丸穴21を側辺20cに通じさせる溝22とが形成されたものである。溝22の側辺20c側には、係合軸12を丸穴21に案内するための、外に向かって開いたテーパー部22aが形成されている。
【0014】
上記丸穴21の直径A、溝22の幅B、係合軸12の直径Cおよび環状突起13の外径Dの間には、
B<C<A<D
なる関係がある。
【0015】
垂直羽根10は次のようにして連結棒20に取り付けられる。最初に、羽根本体11が支持部16,17(図2(a)参照)を介して図示しない空気調和機の吹出口内部に取り付けられ、垂直羽根10は連結棒20から離間しているものとする。図3(a)に示すように係合軸12の直径Cは連結棒20の溝22の幅Bよりも大きい状態にある。作業者によって係合軸12が鉛直方向に引き伸ばされて、図3(b)に示すように、係合軸12の直径Cが連結棒20の溝22の幅Bよりも小さい状態C1にされる。この状態で、係合軸12が連結棒20の溝22を通して丸穴21に嵌合される。この後、図3(c)に示すように、係合軸12の鉛直方向の引き伸ばしが解除されて、係合軸12の直径は元のCに戻る。したがって、係合軸12が連結棒20の丸穴21から溝22を通して水平方向に離脱しようとしても、係合軸12の外周が連結棒20の丸穴21の内縁に係止される。なお、係合軸12の直径Cは丸穴21の直径Aよりも小さいことから、係合軸12の外周と丸穴21の内縁との間には若干の隙間δが生じている。これとともに、係合軸12が連結棒20の丸穴21から鉛直方向に離脱しようとしても、係合軸12の根元の羽根本体11の下縁11c(正確には図2(a),(d)に示した環状突起14)と係合軸12の先端の環状突起13とがそれぞれ連結棒20の丸穴21の周囲の板面20a,20bに係止される。これは、丸穴21の直径Aよりも環状突起13の外径Dの方が大きく設定されているからである。したがって、係合軸12が連結棒20の丸穴21から不用意に離脱することはない。このようにして、図1(b)に示すように、垂直羽根10を連結棒20に容易に取り付けることができる。
【0016】
取り付け後、連結棒20が左右(図1(b)中に「⇔」で示す方向)に移動されると、垂直羽根10の羽根本体11が係合軸12を介して左右に力を受けて撓み、風向きが左右方向に切り替えられる。このとき、係合軸12の外周と丸穴21の内縁との間には若干の隙間δが生じていることから、係合軸12は連結棒20に対して円滑に回動することができる。
【0017】
【発明の効果】
以上より明らかなように、請求項1の垂直羽根の取付方法によれば、可撓性を持つ軟質樹脂からなる垂直羽根を硬質樹脂からなる連結棒に容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明により、可撓性を持つ軟質樹脂からなる垂直羽根を硬質樹脂からなる連結棒に取り付ける前後の状態を例示する斜視図である。
【図2】 上記垂直羽根の全体構成を示す図である。
【図3】 上記垂直羽根を上記連結棒に取り付ける過程の、上記垂直羽根の係合軸と上記連結棒の溝および穴との関係を示す図である。
【図4】 従来の垂直羽根の取付方式を説明する図である。
【符号の説明】
10 垂直羽根
11 羽根本体
12 係合軸
13 環状突起
20 連結棒
21 丸穴
22 溝
Claims (1)
- 可撓性を持つ軟質樹脂からなる垂直羽根(10)を硬質樹脂からなる連結棒(20)に取り付ける垂直羽根の取付方法であって、
上記垂直羽根(10)は、吹出口内部に支持される羽根本体(11)と、この羽根本体(11)の下流側部分(11d)に形成された鉛直方向の係合軸(12)と、この係合軸(12)の先端外周に形成された環状突起(13)とを一体に有し、
上記連結棒(20)には、上記係合軸(12)を嵌合する穴(21)と、この穴(21)を棒周辺(20c)に通じさせる溝(22)とが形成され、
上記連結棒(20)の上記穴(21)の直径A、上記溝(22)の幅B、上記係合軸(12)の直径Cおよび上記環状突起(13)の外径Dの間に、
B<C<A<D
なる関係があり、
上記係合軸(12)を鉛直方向に引き伸ばして上記係合軸(12)の直径を上記溝(22)の幅Bよりも小さくした状態で、上記係合軸(12)を上記溝(22)を通して上記穴(21)に嵌合し、続いて上記係合軸(12)の鉛直方向の引き伸ばしを解除することを特徴とする垂直羽根の取付方法。
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JP30910096A JP3791069B2 (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | 垂直羽根の取付方法 |
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Country | Link |
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