JP3790625B2 - 廃水の処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アンモニア態窒素を含有する廃水の処理方法に関する。さらに詳しくは、軽焼マグネシアを使用する廃水処理において、軽焼マグネシアの使用量を節減し、かつ効率よく実施することができる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、化石燃料を燃焼させたときに生成した燃焼排ガスを電気集塵機で処理した際に生じる集塵機煤に処理を施してバナジウムなどを回収する工程や、各種原料からモリブデン、バナジウムなどの金属類を採取するためのアンモニウム塩による塩析工程を行なった際には、アンモニア態窒素、硫酸イオン、酸性硫酸イオン、塩素イオン、さらに場合によっては、バナジウムイオン、ニッケルイオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、モリブデン酸イオンなどを含有する廃水が生じる。
【0003】
近年、アンモニア態窒素を含有する廃水は、海水、湖沼水などの富栄養化の原因となるため、廃水からアンモニア態窒素を除去することが厳しく義務づけられており、その規制値は、閉鎖海域では60mg/L以下と定められている。また、廃水中に含まれるニッケルイオンは、有害物質として取り扱われており、今後、かかるニッケルイオンの含有量が厳しく規制される方向にある。
【0004】
こうした状況下、前記アンモニア態窒素を含有する廃水を処理する方法として、例えば、エバポレーション法、不連続塩素処理法、ゼオライト吸着法、生物脱窒法、接触湿式酸化処理法、電気透析法、アンモニアストリッピング法などが提案されている。これらの方法のなかでは、アンモニアストリッピング法は、最も実用的な方法であると考えられている。
【0005】
前記アンモニアストリッピング法は、廃水中に水酸化ナトリウム、石灰、酸化マグネシウムなどのアルカリを添加し、複分解によって廃水中のアンモニウム塩からアンモニアを遊離させ、空気や水蒸気を廃水中に吹き込むことによって該アンモニアを廃水中からストリッピングする方法である。
【0006】
しかしながら、前記アルカリとして、水酸化ナトリウムを用いた場合、該水酸化ナトリウムの当量あたりの単価は、前記アルカリの中で最も高価であるので、廃水処理に要する費用が高くなるため、経済性の面から好ましくない。
【0007】
また、前記アルカリとして、石灰を用いた場合、該石灰の当量あたりの単価は、酸化マグネシウムよりもやや安価ではあるものの、多量の石膏を副生し、しかもその石膏の純度を高くして有効に再利用することが困難であるうえ、多大の濾過、輸送の設備および労力を必要とするという欠点がある。
【0008】
また、前記アルカリとして、酸化マグネシウムを用いる場合、工業的には一般に該酸化マグネシウムとして軽焼マグネシアが用いられている。軽焼マグネシアには、廃水処理に用いた場合、固体の副生成物の発生量が少ないという利点がある。しかしながら、軽焼マグネシアを用いた場合、該軽焼マグネシアは、アルカリ度が低いため、空気や水蒸気を廃水中に通気してアンモニアストリッピングしたとき、通気の後の気体が含有するアンモニアの濃度が低いので、アルカリとして石灰などを用いた場合と比べて、アンモニアストリッピングに要する空気や水蒸気が多量となる。したがって、工業的には、大規模なストリッピング塔が必要となり、また処理廃水中のアンモニア態窒素の残存量を低くするためには、アンモニア態窒素に対して、大過剰量の軽焼マグネシアが必要であるので、処理費用が高くなるだけでなく、このように大過剰量の軽焼マグネシアを添加した場合には、廃水のスラリー濃度が高くなり、処理装置内で閉塞を起こすおそれがある。
【0009】
そこで、近年、軽焼マグネシアを用いた廃水の処理方法として、軽焼マグネシウムをあらかじめ強アルカリ水溶液中に添加し、該軽焼マグネシアの活性を高めたのちに廃水に使用することにより、軽焼マグネシアの使用量を低減させる廃水の処理方法が提案されている(特開平7−8973号公報)。しかしながら、前記廃水の処理方法によれば、廃水中に硫酸アンモニウムのみが含まれている場合には、効果が認められるが、硫酸マグネシウムをはじめとする種々の塩類が廃水に含まれている場合には、前記と同様に多量の軽焼マグネシアを要するという欠点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、廃水処理に必要な薬剤の使用量の低減を図ることができ、廃水中に含まれている金属イオンなどを回収し、再利用することができ、かかる廃水の処理を短時間で、しかも低コストで行なうことができる方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、アンモニア態窒素を含有し、さらにマグネシウム、ニッケル、モリブデンおよび鉄からなる群から選ばれた少なくとも1種の金属イオンを含有してもよい廃水の軽焼マグネシアを使用する方法について鋭意検討した結果、以下のような発明に到達した。
【0012】
すなわち、処理過程を合理的な2段階として実施することによって、軽焼マグネシアの作用効率を高め、その使用量を節減するとともに、廃水中の有価物質であるニッケルを含有率の高い沈殿物のケーキとして、回収することに成功した。
【0013】
本発明の要点は、次に方法(1)、および方法(2):
方法(1) (A)アンモニア態窒素を含有し、さらにマグネシウム、ニッケル、モリブデンおよび鉄からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属イオンを含有していてもよい原廃水に、該原廃水中に含有されているアンモニア態窒素および金属イオンの合計量1.0当量あたり0.2〜0.9当量の割合で軽焼マグネシアを添加したのち、水蒸気および/または空気と接触させ、アンモニアを該原廃水からストリッピングし、
(B)前記工程(A)で得られた処理廃水に、該処理廃水中に残存しているアンモニア態窒素および金属イオンの合計量1.0当量あたり1.3〜1.5当量の割合で軽焼マグネシアを添加したのち、水蒸気および/または空気と接触させ、アンモニアを該処理廃水からストリッピングし、該ストリッピング後の処理廃水に含まれている沈殿物を回収すること
を特徴とする廃水の処理方法、ならびに
方法(2) (I)アンモニア態窒素を含有し、さらにマグネシウム、ニッケル、モリブデンおよび鉄からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属イオンを含有していてもよい原廃水に、該原廃水中に含有されているアンモニア態窒素および金属イオンの合計量1.0当量あたり0.2〜0.9当量の割合で軽焼マグネシアを添加したのち、水蒸気および/または空気と接触させ、アンモニアを該原廃水からストリッピングし、得られた処理廃水に含まれている沈殿物を必要により回収し、
(II)前記工程(I)の処理を行なった後の処理廃水に、原廃水中に含有されているアンモニア態窒素および金属イオンの合計量1.00当量あたり1.00〜1.05当量の割合で軽焼マグネシアを添加したのち、水蒸気および/または空気と接触させ、アンモニアを該処理廃水からストリッピングし、該ストリッピング後の処理廃水に含まれている沈殿物を回収し、
(III) 再度、前記工程(I)および工程(II)の処理を行なうに際し、工程(I)において、軽焼マグネシアのかわりに、前記工程(II)で回収された沈殿物および必要により軽焼マグネシアを用いること
を特徴とする廃水の処理方法、
に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の廃水の処理方法に用いられる「原廃水」は、下水や工場から排出される液体廃棄物などに代表される廃水を意味する。
【0015】
一般に、2つの化学物質(以下、AおよびBとする)が液中で反応する場合、その反応速度は、前記Aの濃度および前記Bの濃度(以下、それぞれ、CA およびCB とする)の積に比例する。したがって、前記CB が前記CA に対してはるかに大きい場合には、前記Aの消費速度は大となる。逆に、前記Bの消費速度をに大にするには、前記CA を前記CB に対してはるかに大きくすることが必要である。
【0016】
例えば、前記Aを軽焼マグネシア、前記Bを硫安とすると、B(硫安)を速やかに分解しアンモニアをストリッピングするためには、A(軽焼マグネシア)を多量に用いる必要がある。そのため、アンモニアのストリッピングを1段階で行なう場合には、例えば、下記の実施例の実験条件下で25時間以内に硫安に由来のアンモニア態窒素濃度を60ppm以下とするためには、硫安1.00当量に対して1.30当量以上、好ましくは1.40当量以上の割合で軽焼マグネシアを使用しなくてはならない。
【0017】
しかしながら、アンモニアのストリッピングを2段階に分割し、第1段階では、CB がCA に対してはるかに大きくなるような仕込み比率とし、第2段階でCA をCB に対してはるかに大きくするような仕込み比率とした場合、通常のアンモニアのストリッピングに必要な軽焼マグネシアの量に比べ、より節減することができる。
【0018】
例えば、第1段階〔前記工程(A)〕における仕込み比率を〔軽焼マグネシア(当量)〕/〔原廃水中のアンモニア態窒素(当量)〕=0.5となるようにし、第2段階の仕込み比率を〔軽焼マグネシア(当量)〕/〔処理廃水中に残存しているアンモニア態窒素(当量)〕=1.40とする。ここで、〔処理廃水中に残存しているアンモニア態窒素(当量)〕の量は、ほぼ〔原廃水中のアンモニア態窒素(当量)〕の0.5倍の量であるため、アンモニアのストリッピングに必要な軽焼マグネシアの量は、ほぼ〔原廃水中のアンモニア態窒素(当量)〕×〔0.5+(0.5×1.40)〕倍、すなわち、ほぼ〔原廃水中のアンモニア態窒素(当量)〕の1.2倍となる。その結果、通常、アンモニアのストリッピングを1段階で行なう方法において必要とされる軽焼マグネシアの量が、ほぼ〔原廃水中のアンモニア態窒素(当量)〕の1.4倍の量であることに比べ、アンモニアのストリッピングに必要な軽焼マグネシアの量を、より節減することができる。この時、アンモニアのストリッピングの所要時間は、第1段階では4時間であり、第2段階では12時間であるので、合計16時間となる。前記所要時間は、同一試験方法で1段階で〔軽焼マグネシア(当量)〕/〔原廃水中のアンモニア態窒素(当量)〕=1.40となるように軽焼マグネシアを用いることによってアンモニアをストリッピングした場合の所要時間(16時間)と一致する。
【0019】
さらに、ストリッピング後に回収される過剰分の軽焼マグネシアを含有する沈殿物の有効利用について検討したところ、下記に示すように、より軽焼マグネシアの使用量の低減に優れた方法に到達した。
【0020】
アンモニアをストリッピングしたのち、回収される過剰分の軽焼マグネシアを含有する沈殿物を用い、前記原廃水中のアンモニア態窒素が、前記沈殿物に含まれている軽焼マグネシアよりも過剰量となるようにして原廃水に前記沈殿物を添加してアンモニアのストリッピングを行なった場合には、前記沈殿物に含まれている軽焼マグネシアのアンモニアをストリッピングする活性が低下しているにもかかわらず、驚くべきことに、沈殿物に含まれている軽焼マグネシアのうちの98重量%以上がストリッピングの際に有効利用される。
【0021】
その後には、〔原廃水中のアンモニア態窒素(当量)〕から〔回収した沈殿物中の軽焼マグネシア(当量)×98重量%以上〕を差し引いた量のアンモニア態窒素〔処理廃水中に残存しているアンモニア態窒素(当量)〕が、処理廃水中に残るので、該処理廃水に、原廃水中のアンモニア態窒素1.00当量に対して、1.00〜1.05当量の新しい軽焼マグネシアを加えて、アンモニアをストリッピングすると、〔添加した新しい軽焼マグネシア(当量)〕/〔処理廃水中に残存しているアンモニア態窒素(当量)〕は1よりも遙かに大きな値となり、軽焼マグネシアが処理廃水中に残存しているアンモニア態窒素よりも過剰量となる。従って、この段階においても、アンモニアのストリッピングを迅速に行なうことができる。また、この間に使用した新しい軽焼マグネシアは、〔原廃水中のアンモニア態窒素(当量)〕とほぼ等しい当量の1.00〜1.05倍だけである。
【0022】
前記のようにして、アンモニアのストリッピングしたのち、回収される過剰分の軽焼マグネシアを含有する沈殿物を用いた場合には、軽焼マグネシアの過剰をほとんど用いることなく、アンモニアのストリッピングを容易に行なうことができる。
【0023】
本発明の廃水の処理方法によれば、前記したように、軽焼マグネシアの使用量を低減させることができる。
【0024】
まず、方法(1)について説明する。本発明の方法(1)によれば、前記工程(A)および(B)により、軽焼マグネシアの添加を2段階にわけて、アンモニアのストリッピングを2段階で行なうことによって、廃水を処理することができる。さらに、本発明の方法(1)によれば、軽焼マグネシアの使用量を低減させることができる。
【0025】
前記原廃水は、アンモニア態窒素を含有し、さらに金属イオンを含有していてもよい。さらに、前記原廃水中には、任意に、硫酸イオン、酸性硫酸イオン、塩素イオンなどが含まれていてもよい。
【0026】
前記金属イオンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ニッケルイオン、モリブデンイオン、鉄イオンなどがあげられ、原廃水中には、これらの金属イオンの少なくとも1種を含むことができる。
【0027】
本発明の方法(1)においては、まず最初に、前記原廃水に、軽焼マグネシアを添加する。
【0028】
前記軽焼マグネシアとしては、例えば、炭酸マグネシウムや塩基性炭酸マグネシウムを870〜1000℃程度の温度で焙焼することによって製造されたものなどがあげられる。工業的には、菱苦土鉱を原料として好適に使用することができる。前記軽焼マグネシアは、組成的には不純物の含有量が10重量%以下である酸化マグネシウムで構成されていることが好ましい。
【0029】
前記工程(A)における軽焼マグネシアの添加量は、原廃水中に含有されているアンモニア態窒素および金属イオンの合計量が過剰となる量であればよく、工程(A)においては残存し、工程(B)にもたらされるアンモニア態窒素の量を工程(B)にとって好ましいものとする観点から、原廃水中のアンモニア態窒素および金属イオンの合計量1.0当量に対して、0.2当量以上、好ましくは0.3当量以上、より好ましくは0.4当量以上であることが望ましく、工程(A)における軽焼マグネシアの主な量の消費時間を好ましい範囲内とする観点から、0.9当量以下、好ましくは0.8当量以下、より好ましくは0.7当量以下であることが望ましい。
【0030】
また、本発明においては、軽焼マグネシアのかわりに、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ性マグネシウム化合物を使用することもできる。前記アルカリ性マグネシウム化合物は、水に溶解させた際に、水中でアルカリ性を呈する化合物であり、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0031】
前記原廃水に、軽焼マグネシアを添加したのち、アンモニアを該原廃水からストリッピングする。
【0032】
前記アンモニアを原廃水からストリッピングする方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、同伴ガスと廃水とを接触させて曝気を行なう方法などがあげられる。
【0033】
前記同伴ガスとしては、特に限定されるものではないが、例えば、水蒸気、空気などは、安価であるので、本発明において好適に使用しうるものである。
【0034】
同伴ガスと廃水との接触方法としては、工業的には、廃水を充填塔、棚段塔などの上部から流下させ、水蒸気および/または空気などの同伴ガスを下部から吹き込んで、両者を向流接触させることができる。一方、実験室的には、廃水中に水蒸気および/または空気を吹き込む方法を採用することができる。
【0035】
その際、アンモニアストリッピングの効率は、この回分式実験での廃水中のアンモニア態窒素の減少速度で示される。本明細書では専ら、それに拠ったが、その減少速度は、廃水との接触後の同伴ガス中のアンモニア含有量に支配されるものである。従って、工業的に行なわれるような方法におけるアンモニアストリッピングの効率は、上記の実験室的方法での効率と並行的関係を有するものである。
【0036】
なお、原廃水からストリッピングされたアンモニアを回収する方法としては、特に限定されないが、例えば、生じたアンモニアを水にトラップする方法などがあげられる。
【0037】
かくして、アンモニアを原廃水からストリッピングするが、前記工程(A)においては、全処理工程に要する時間を低減させる観点から、軽焼マグネシアの消費が進行し、pHが6以下となるまでストリッピングすることが望ましい。
【0038】
前記工程(A)により、アンモニアを原廃水からストリッピングしたのちに、得られた処理廃水に、前記工程(B)を行なう。
【0039】
前記工程(B)においては、前記工程(A)で得られた処理廃水に軽焼マグネシアを添加したのち、アンモニアを該処理廃水からストリッピングし、生成した沈殿物を回収する。
【0040】
前記工程(B)における軽焼マグネシアの添加量は、廃水のアンモニア濃度を所望の濃度に達するために必要な時間の観点から、工程(A)で得られた処理廃水に残存しているアンモニア態窒素および金属イオンの合計量1.0当量に対して、1.3当量以上、好ましくは当量1.4以上であることが望ましく、軽焼マグネシアの原単位を低く抑える観点から、1.5当量以下であることが望ましい。
【0041】
前記処理廃水からアンモニアをストリッピングする方法としては、前記工程(A)で用いられる方法と同様の方法を用いることができる。
【0042】
前記沈殿物は、通常行なわれる濾過方法などに代表される回収方法により回収することができる。
【0043】
かくして回収された沈殿物は、前記工程(A)および(B)で添加された未反応の軽焼マグネシアに由来するアルカリ性マグネシウム化合物、ならびに、原廃水中に含有していた金属イオンに由来する金属水酸化物などが含まれている。したがって、前記沈殿物を軽焼マグネシアの代替物として、方法(2)における工程(I)で再利用することができる。
【0044】
また、原廃水中に、マグネシウム、ニッケル、モリブデン、鉄などの金属イオンが含有している場合には、前記沈殿物中の該金属イオンからなる化合物が多く含有されているので、前記沈殿物をそのまま、マグネシウム、ニッケル、モリブデン、鉄などの金属の原料として使用することができる。
【0045】
次に、方法(2)について説明する。本発明の方法(2)によれば、本発明の方法(1)における工程(B)で得られた沈殿物および本発明の方法(2)における工程(II)で回収された沈殿物を有効に利用することができるため、軽焼マグネシアの使用量を低減させることができる。
【0046】
前記工程(I)における原廃水としては、本発明の方法(1)における原廃水を同様であればよい。
【0047】
前記軽焼マグネシアとしては、本発明の方法(1)における軽焼マグネシアを同様であればよい。
【0048】
前記工程(I)における軽焼マグネシアの添加量としては、原廃水中に含有されているアンモニア態窒素および金属イオンの合計量が過剰となる量であればよく、工程(I)では残存し、工程(II)にもたらされるアンモニア態窒素の量を工程(II)にとって好ましいものとする観点から、原廃水中のアンモニア態窒素および金属イオンの合計量1.0当量に対して、0.2当量以上、好ましくは0.3当量以上であることが望ましく、工程(I)における軽焼マグネシアの主な量の消費時間を好ましい範囲内とする観点から、0.9当量以下、好ましくは0.8当量以下、より好ましくは0.7当量以下であることが望ましい。
【0049】
前記工程(I)においては、前記原廃水に、軽焼マグネシアを添加したのち、本発明の方法(1)における工程(A)と同様にして、該原廃水からアンモニアをストリッピングする。
【0050】
前記工程(I)において、アンモニアを原廃水からストリッピングした際には、原廃水中に含有されている金属イオンに由来する金属水酸化物がストリッピングの終点のpHに応じて析出するので濾過などによって回収し有効に利用することができる。前記回収は、必ずしも工程(I)実施後、毎回行なう必要がなく、工程(I)、(II)および(III) の繰り返し実施によって、所望の金属分、例えば、ニッケルが蓄積した時点で行なうこともできる。
【0051】
前記沈殿物を回収する方法としては、本発明の方法(1)における工程(B)において行なわれる方法を同様に用いることができる。
【0052】
前記工程(I)により、アンモニアを原廃水からストリッピングし、得られた処理廃水に含まれている沈殿物を必要により回収したのちに、得られた処理廃水に、前記工程(II)の処理を行なう。
【0053】
前記工程(II)においては、工程(I)の処理を行なった後の処理廃水に、軽焼マグネシアを添加することによって、アンモニアを該処理廃水からストリッピングし、生成した沈殿物を回収する。
【0054】
前記工程(II)における軽焼マグネシアの添加量は、廃水中のアンモニア態窒素濃度を速やかに所望の濃度以下に到達させるという観点から、原廃水中に含有されているアンモニア態窒素および金属イオンの合計量1.00当量に対して、1.00当量以上、好ましくは1.02当量以上であり、工程(I)、(II)および(III) を繰り返し実施した場合、この系内のアルカリ性マグネシウム化合物が次第に過剰になるという無駄を防止する観点から、1.05当量以下であることが望ましい。
【0055】
前記工程(II)においては、軽焼マグネシアを添加したのち、前記処理廃水からアンモニアをストリッピングする。
【0056】
前記処理廃水からアンモニアをストリッピングする方法としては、本発明の方法(1)における工程(A)で用いられる方法と同様の方法を用いることができる。
【0057】
また本発明においては、アンモニアストリッピング比率〔工程(I)におけるアンモニア性窒素のストリッピング量/工程(II)におけるアンモニウム性窒素のストリッピング量(重量比)〕は、迅速に、廃水の処理を行なう観点から、2/8以上、好ましくは3/7以上であることが望ましく、処理廃水中に生成した沈殿物から、未反応の軽焼マグネシアに由来するアルカリ性マグネシウム化合物などを容易に回収することができるようにする観点から、9/1以下、好ましくは7/3以下であることが望ましい。
【0058】
前記処理廃水からアンモニアをストリッピングしたのち、生成した沈殿物を回収する。
【0059】
前記工程(I)において、沈殿物を回収する方法としては、本発明の方法(1)における工程(B)において行なわれる方法を同様に用いることができる。
【0060】
かくして回収された沈殿物は、前記工程(I)および(II)で添加された未反応の軽焼マグネシアに由来するアルカリ性マグネシウム化合物、原廃水中に金属イオンが含まれている場合には、前記工程(I)による処理後に残存していた金属イオンに由来する金属水酸化物などが含まれている。したがって、再度、工程(I)および工程(II)によって原廃水の処理を行なうに際し、工程(I)において、軽焼マグネシアのかわりに前記工程(II)で回収された沈殿物を用いることができる(以下、工程(III) とする) 。
【0061】
また、工程(III) における工程(II)で回収された沈殿物のかわりに本発明の方法(1)における工程(B)で回収された沈殿物を用いることもできる。
【0062】
また、処理された原廃水の組成によっては、前記工程(II)で回収された沈殿物または本発明の方法(1)における工程(B)で回収された沈殿物中の未反応の軽焼マグネシアに由来するアルカリ性マグネシウム化合物の量が少なく、十分にアンモニアのストリッピングが行なえない場合がある。この場合には、必要により新しい軽焼マグネシアを前記沈殿物とともに用いることができる。
【0063】
このように、工程(III) を行なうに際して、工程(I)において、軽焼マグネシアのかわりに、工程(II)で回収された沈殿物および必要により軽焼マグネシアを用いた場合には、前記工程(I)および(II)で添加された未反応の軽焼マグネシアに由来するアルカリ性マグネシウム化合物を有効利用することができる。また、本発明の方法(1)における工程(B)において回収された沈殿物を方法(2)における工程(I)の軽焼マグネシアのかわりに用いた場合には、本発明の方法(1)における工程(A)および(B)で添加された未反応の軽焼マグネシアに由来する軽焼マグネシアを有効利用することができる。
【0064】
本発明の方法(1)における工程(B)において回収された沈殿物または本発明の方法(2)における工程(II)において回収された沈殿物を、工程(I)の軽焼マグネシアのかわりに用いる場合には、未反応の軽焼マグネシアに由来するアルカリ性マグネシウム化合物を沈殿物から分離し、回収したものを用いてもよく、前記沈殿物をそのまま用いてもよい。
【0065】
前記したように、本発明の方法(2)における前記工程(II)において回収された沈殿物および/または本発明の方法(1)における工程(B)において回収された沈殿物を、工程(I)の軽焼マグネシアとして用いることによって、前記工程(I)で、新たに添加する軽焼マグネシア量の削減を図ることができるので、低コストで廃水を処理することができるという利点がある。また、前記工程(II)で、新たに添加する軽焼マグネシア量の低減を図ることができるので、低コストで廃水を処理することができるという利点がある。
【0066】
かくして、アンモニアを前記処理廃水からストリッピングするが、前記工程(II)においては、廃水中の残存アンモニア態窒素濃度が、閉鎖海域などへの放流可能な濃度、例えば60ppm以下になるまで、アンモニアを前記処理廃水からストリッピングすることが好ましい。
【0067】
本発明の廃水の処理方法によれば、ニッケルイオン、モリブデンイオン、鉄イオンなどの金属イオンを含有する原廃水を処理した場合には、必要により、これらの金属イオンを水に不溶な金属水酸化物の沈殿物として工程(I)で回収することができる。
【0068】
その一例として、例えば、原廃水中にニッケルイオンが含まれている場合には、工程(I)で軽焼マグネシアを該原廃水中に添加し、軽焼マグネシアを該原廃水中に添加するとpH9〜9.5程度のアルカリ性を呈するので該原廃水中に含有されているニッケルイオンの大部分は水酸化ニッケルとして析出する。その後、アンモニアのストリッピングの進行に伴って軽焼マグネシアが消費されるとともに、廃水中の遊離のアンモニアの量も低下するので、処理廃水のpHも次第に低下するため、ストリッピングの終点を容易にpH5〜6.5とすることができる。このとき、一旦析出した水酸化ニッケルは、pHが2〜3に至らなければ大半は溶解しないので、この終点で濾過することによって回収することができる。
【0069】
前記のようにしてニッケルイオンを水酸化ニッケルとして析出させ場合には、該生成した沈殿物中に含まれている水不溶性夾雑物や未反応の軽焼マグネシアに由来するアルカリ性マグネシウム化合物とともに、該ニッケルイオンを固形物である水酸化ニッケルとして回収することができる。かかる水酸化ニッケルは、ニッケル精錬原料として好適に用いることができる。
【0070】
なお、前記工程(I)で沈殿物を回収したあとの処理廃水には、ニッケルイオンが若干残存している。しかしながら、かかる処理廃水は、次に工程(II)で処理され、該処理廃水は、前記工程(I)と同様にpH9〜9.5程度のアルカリ性を呈するため、工程(II)の処理後の廃水中には、通常、約0.1ppm以下という極めて低濃度のニッケルイオンが存在するだけで、大部分のニッケルイオンは、水酸化ニッケルとして工程(II)で生成した沈殿物に含有される。したがって、工程(II)で生成した沈殿物を回収することにより、処理後の廃水からニッケルイオンを効果的に除去することができる。なお、工程(II)で沈殿物として回収された水酸化ニッケルは、必要により前記沈殿物を工程(I)でアルカリ性マグネシウム化合物として再度利用し、工程(I)で生成した沈殿物に含有させることにより、工程(I)の段階で一括して回収することができる。
【0071】
なお、原廃水中にモリブデン酸が含まれている場合、工程(I)でモリブデン酸マグネシウムが生成するが、かかるモリブデン酸マグネシウムは水溶性が高いため、本発明の廃水の処理方法では十分に析出させることができないので、回収することが困難である。しかしながら、かかるモリブデン酸が原廃水中に含有されていても、本発明の廃水の処理方法は、アンモニアをストリッピングする方法として何ら支障なく用いることができる。
【0072】
本発明の廃水の処理方法によれば、廃水を処理するための薬剤量の低減を図ることができ、単に薬剤費用の節減が達成されるのみでなく、操作中のスラリー濃度を低下させることによって、生成したスラリーによる処理装置内での閉塞を防止するという優れた効果が奏される。
【0073】
さらに、本発明の廃水の処理方法によれば、廃水中のアンモニア態窒素濃度を閉鎖海域への放流可能な濃度にまで短時間で処理することができ、また軽焼マグネシアの使用量を低減させることができるので、低コストで処理することができるという優れた効果が発現される。
【0074】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はかかる実施例によりなんら制限されるものではない。
【0075】
実施例1
〔工程(A)によるアンモニアのストリッピング〕
化石燃料を燃焼させたときに生成した燃焼排ガスを電気集塵機で処理した際に生じる電気集塵機煤を処理してバナジウムの大半を回収した際に生じたアンモニア態窒素含有廃水700mL(アンモニア態窒素濃度:28812mg/L、ニッケル(以下、Niという)含有量:543mg/L、マグネシウム(以下、Mgという)含有量:4060mg/L、バナジウム(以下、Vという)含有量:106mg/ml、カルシウム(以下、Caという)含有量:490mg/L、アンモニア態窒素含有量:1.44mol)を1000mL容量のフラスコに仕込んだのち、該フラスコ内に、軽焼マグネシア〔酸化マグネシウム(以下、MgOという)含有率:91.0重量%)〕19.04g(0.43mol、原廃水中のアンモニア態窒素および金属イオンの合計量1.0当量に対して0.5当量に相当)を添加し、混合した。
【0076】
得られた混合物を攪拌下で90±2℃に加熱し、ガラス細孔管から空気を流量2L/分で吹き込みながら、アンモニアのストリッピングを5時間行なった。この間、フラスコ内の液量がほぼ一定となるように水を滴下し続けるとともに、流出した空気を既知濃度の硫酸に導き、アンモニアの発生量を測定するとともに、廃水のpHの変化を観察した。
【0077】
その結果、通気開始から4時間経過時の廃水のpHは5.12(25℃)となり、アンモニアの発生は2mg/分と微量となった。
【0078】
次に、得られた処理廃水からスラリーを吸引濾過した。得られたケーキ状の沈殿物は褐色であり、乾燥重量は0.71gであり、Ni含有率は2.46重量%であった。一方、濾液量は735mLであり、残存アンモニア態窒素濃度は14000mg/Lであり、廃水中のアンモニア態窒素除去率は49%であった。
【0079】
〔工程(B)のアンモニアのストリッピング〕
前記工程(A)で得られた濾液735mL(アンモニア態窒素含有量=0.735当量)を再び1000mLのフラスコに仕込み、軽焼マグネシア(MgO含有率:91.0重量%)20.75g(廃水の残存アンモニア態窒素の1.4当量=1.03当量に相当)を添加し、混合した。
【0080】
得られた混合物を攪拌下で90±2℃に加熱し、ガラス細孔管から空気を流量2L/分で吹き込み、アンモニアのストリッピングを12時間行なった。この間、フラスコ内の液量がほぼ一定となるように水を滴下し続けるとともに、流出した空気を既知濃度の硫酸に導き、アンモニアの発生量を測定するとともに、廃水のpHの変化を測定した。
【0081】
その結果、通気開始から12時間経過時に、廃水のpHは9.35(25℃)となり、アンモニアの発生量は1mg/分以下となった。この時点での廃水中の残存アンモニア態窒素量は、50mg/Lとなり、閉鎖海域などへ放流可能な範囲内であった。
【0082】
次に、工程(B)で得られた廃水のスラリーを処理廃水から吸引濾過した。得られたケーキ状の沈殿物は、湿重量16.9g、乾燥重量6.5gであった。
【0083】
一方、得られた濾液量は635mLであり、Ni濃度は0.1mg/Lを示した。前記濾液を1N−H2 SO4 7.0mLでpHを6.90(25℃)に調整して、閉鎖海域などへ放流可能な廃水とすることができた。
【0084】
実施例2
〔第1回目の工程(I)によるアンモニアのストリッピング〕
前記実施例1と同様に、化石燃料を燃焼させたときに生成した燃焼排ガスを電気集塵機で処理した際に生じる電気集塵機煤を処理してバナジウムの大半を回収した際に生じたアンモニア態窒素含有廃水700mL(アンモニア態窒素濃度:28812mg/L、Ni含有量:543mg/L、Mg含有量:4060mg/L、Ca含有量:490mg/L、アンモニア態窒素含有量:1.44mol)を1000mL容量のフラスコに仕込んだのち、該フラスコ内に、軽焼マグネシア(MgO含有率:91.0重量%)39.2g(0.886mol、原廃水中のアンモニア態窒素及び金属イオンの合計量1.00当量に対して1.03当量に相当)を添加し、混合した。
【0085】
得られた混合物を攪拌下で90±2℃に加熱し、ガラス細孔管から空気を流量2L/分で吹き込みながら、アンモニアのストリッピングを4時間行なった。この間、フラスコ内の液量がほぼ一定となるように水を滴下し続けるとともに、流出した空気を既知濃度の硫酸に導き、アンモニアの発生量を測定するとともに、廃水のpHの変化を測定した。
【0086】
その結果、通気開始から4時間経過時の廃水のpHは5.12(25℃)となり、アンモニアの発生は2mg/分と微量となった。
【0087】
次に、得られた処理廃水からスラリーを吸引濾過した。得られたケーキ状の沈殿物は褐色であり、乾燥重量は0.72gであり、Ni含有率は2.45重量%であった。一方、濾液量は735mLであり、残存アンモニア態窒素濃度は14000mg/Lであり、廃水中のアンモニア態窒素除去率は49%であった。
【0088】
〔第1回目の工程(II)によるアンモニアのストリッピング〕
第1回目の工程(I)で得られた濾液735mLを再び1000mLのフラスコに仕込み、軽焼マグネシア(MgO含有率:91.0重量%)32.8g(0.72mol、原廃水中のアンモニア態窒素1.00当量に対して1.03当量に相当)を添加し、混合した。
【0089】
得られた混合物を攪拌下で90±2℃に加熱し、ガラス細孔管から空気を流量2L/分で吹き込み、アンモニアのストリッピングを10時間行なった。この間、フラスコ内の液量がほぼ一定となるように水を滴下し続けるとともに、流出した空気を既知濃度の硫酸に導き、アンモニアの発生量を測定するとともに、廃水のpHの変化を測定した。
【0090】
その結果、通気開始から10時間経過時に、廃水のpHは9.35(25℃)となり、アンモニアの発生量は1mg/分以下となった。この時点での廃水中の残存アンモニア態窒素量は、26mg/Lとなり、閉鎖海域などへ放流可能な範囲内であった。
【0091】
次に、工程(II)で得られた廃水のスラリーを処理廃水から吸引濾過した。得られたケーキ状の沈殿物は、湿重量83.6gであった。前記ケーキ状の沈殿物を次回の工程(I)に用いた。
【0092】
一方、得られた濾液量は625mLであり、Ni濃度は0.1mg/Lであった。前記濾液を1N−H2 SO4 5.01mLでpHを6.96(25℃)に調整して、閉鎖海域などへ放流可能な廃水とすることができた。
【0093】
〔第2回目の工程(I)によるアンモニアのストリッピング〕
軽焼マグネシア(MgO含有率:91.0重量%)19.04gの代わりに、第1回目の工程(II)で得られたケーキ状の沈殿物の全量を用いたほかは、第1回目の工程(I)と同様にストリッピングを6時間行なった。
【0094】
また、流出した空気を第1回目の工程(I)と同様にして硫酸中に導き、アンモニアの発生量を測定するとともに、廃水のpHの変化を測定した。
【0095】
通気開始から6時間経過時に廃水のpHが6.25(25℃)となり、アンモニアの発生は微量になった。
【0096】
次に、得られた処理廃水からスラリーを吸引濾過した。得られたケーキ状の沈殿物は褐色で、乾燥重量は4.72g、Ni含有率は4.63重量%であった。一方、濾液量は730mLであり、残存アンモニア態窒素濃度は13800mg/Lであり、濾液中のアンモニア態窒素除去率は50%であった。
【0097】
〔第2回目の工程(II)によるアンモニアのストリッピング〕
第2回目の工程(I)で得られた濾液730mLを再び1000mLのフラスコに仕込み、軽焼マグネシア(MgO含有率91.0重量%)39.2g(0.886mol、原廃水中のアンモニア態窒素および金属イオンの合計1.00当量に対して1.03当量に相当)を添加し、混合した。
【0098】
得られた混合物を攪拌下で90±2℃に加熱し、ガラス細孔管から空気を流量2L/分で吹き込み、アンモニアのストリッピングを行なった。この間、フラスコ内の液量がほぼ一定となるように水を滴下し続けるとともに、流出した空気を既知濃度の硫酸中に導き、アンモニアの発生量を測定するとともに、廃水のpHの変化を測定した。
【0099】
その結果、通気開始から10時間経過時に、廃水のpHは9.12(25℃)となり、アンモニアの発生量は1mg/分以下となった。この時点での廃水中の残存アンモニア態窒素濃度は、18mg/Lとなり、閉鎖海域などへ放流可能な範囲内であった。
【0100】
次に、得られた処理廃水からスラリーを吸引濾過した。得られたケーキ状の沈殿物は、湿重量76.2gであった。前記ケーキ状の沈殿物は、次回の工程(I)に用いた。
【0101】
一方、得られた濾液量は650mLであり、Ni濃度は0.1mg/L未満であった。前記濾液を1N−H2 SO4 7.54mLでpHを7.0(25℃)に調整して、閉鎖海域などへ放流可能な廃水とすることができた。
【0102】
〔第3回目の工程(I)によるアンモニアのストリッピング〕
第2回目の工程(II)で得られたケーキ状の沈殿物全量を用い、第2回目の工程(I)の工程と同様に処理を行なった。
【0103】
6時間で廃水のpHは6.50(25℃)となり、アンモニアの発生は微量になった。
【0104】
次に、得られた処理廃水からスラリーを吸引濾過した。得られたケーキ状の沈澱物は褐色であり、乾燥重量は5.45gであり、Ni含有率は4.52重量%であった。一方、濾液量は725mLであり、残存アンモニア態窒素濃度は13640mg/Lであり、廃水中のアンモニア態窒素除去率は51%であった。
【0105】
〔第3回目の工程(II)によるアンモニアのストリッピング〕
第3回目の工程(I)で得られた濾液725mLを再び1000mLのフラスコに仕込み、軽焼マグネシア(MgO含有率:91.0重量%)39.2g(0.886mol、原廃水中のアンモニア態窒素および金属イオンの合計1.00当量に対して1.03当量に相当)を添加し混合した。
【0106】
得られた混合物を攪拌下で90±2℃に加熱し、ガラス細孔管から空気を流量2L/分で吹き込み、アンモニアのストリッピングを10時間行なった。この間、フラスコ内の液量がほぼ一定となるように水を滴下し続けるとともに、流出した空気を既知濃度の硫酸中に導き、アンモニアの発生量を測定するとともに、廃水のpHの変化を測定した。
【0107】
その結果、通気開始から10時間経過時に、硫酸のpHは9.13(25℃)となり、アンモニアの発生は微量になった。この時点で廃水中の残存アンモニア態窒素濃度は11mg/Lであり、閉鎖海域などへ放流可能な範囲内の濃度となっていた。
【0108】
次に、得られた処理廃水からスラリーを吸引濾過した。得られたケーキ状の沈殿物の湿重量は86.7gであった。前記ケーキ状の沈殿物は、次回の工程(I)に用いた。
【0109】
一方、得られた濾液量は735mLであり、Ni濃度は0.1mg/L未満であった。濾液を1N−H2 SO4 4.93mLでpH7.0(25℃)に調整して、閉鎖海域などへ放流可能な廃水とすることができた。
【0110】
〔第4回目の工程(I)によるアンモニアのストリッピング〕
第3回目の工程(II)で得られたケーキ状の沈殿物全量を用い、第3回目の工程(I)と同様に処理を行なった。
【0111】
また、流出した空気を第1回目の工程(I)と同様にして硫酸中に導き、アンモニアの発生量を測定するとともに、廃水のpHの変化を測定した。
【0112】
通気開始から6時間経過時に、廃水のpHが6.51(25℃)となり、アンモニアの発生は微量になった。
【0113】
次に、得られた処理廃水からスラリーを吸引濾過した。得られたケーキ状の沈殿物は褐色であり、乾燥重量は4.34g、Ni含有率は5.28重量%であった。一方、濾液量は700mLであり、残存アンモニア態窒素濃度は13550mg/Lであり、廃水中のアンモニア態窒素除去率は53%であった。
【0114】
〔第4回目の工程(II)によるアンモニアのストリッピング〕
第4回目の工程(I)で得られた濾液700mLを再び1000mLのフラスコに仕込み、軽焼マグネシア(MgO含有率91.0重量%)32.8g(0.74mol、原廃水中のアンモニア態窒素1.00当量に対して1.03当量)を添加し、混合した。
【0115】
得られた混合物を攪拌下で90±2℃に加熱し、ガラス細孔管から空気を流量2L/分で吹き込み、アンモニアのストリッピングを10時間行なった。この間、フラスコ内の液量がほぼ一定となるように水を滴下し続けるとともに、流出する空気を既知濃度の硫酸中に導き、アンモニアの発生量を測定するとともに、廃水のpHの変化を測定した。
【0116】
その結果、通気開始から10時間経過時に、廃水のpHは9.20(25℃)となり、アンモニアの発生は微量となった。この時点で廃水中の残存アンモニア態窒素濃度は18mg/Lとなり、閉鎖海域へ放流可能な範囲内の濃度とすることができた。
【0117】
次に、得られた処理廃水からスラリーを吸引濾過した。得られたケーキ状の沈殿物の湿重量は88.7gであった。このケーキ状の沈殿物を次回の工程(I)に用いた。
【0118】
一方、得られた濾液量は625mLであり、Ni濃度は0.1mg/L未満であった。濾液を1N−H2 SO4 5.38mLでpH7.0(25℃)に調整して、閉鎖海域へ放流可能な廃水とすることができた。
【0119】
実施例3〜7ならびに比較例1
実施例2において、第1回目の工程(I)によるアンモニアのストリッピングのための軽焼マグネシア(MgO含有率:91.0重量%)の量(mol)、第2回目の工程(I)によるアンモニアのストリッピングのための軽焼マグネシア(MgO含有率:91.0重量%)の量(mol)、およびアンモニアストリッピング比率〔工程(I)におけるアンモニアのストリッピング量/工程(II)におけるアンモニアのストリッピング量(重量比)〕を表1に示すように変更し、また工程(I)および工程(II)の操作条件を表2に示すように変更したほかは実施例1と同様にして操作を行なった。廃水中に残存しているアンモニア態窒素の濃度が60ppm以下にするのに要する時間を測定した。その結果を表2に示す。
【0120】
【表1】
Figure 0003790625
【0121】
【表2】
Figure 0003790625
【0122】
表1および2に示された結果から、アンモニアストリッピング比率〔工程(I)におけるアンモニアのストリッピング量/工程(II)におけるアンモニアのストリッピング量(重量比)〕が2/8〜9/1の範囲内にある場合には、いずれも全処理工程に要する時間が15〜22時間となり、短時間で廃水の処理ができることがわかる。
【0123】
一方、比較例1の結果から、第1回目の工程(I)における軽焼マグネシア(MgO含有率:91.0重量%)の使用量が0.072molである場合、アンモニアストリッピング比率〔工程(I)におけるアンモニアのストリッピング量/工程(II)におけるアンモニアのストリッピング量(重量比)〕は、1/9となり、工程(II)の処理過程での(軽焼マグネシア)/(処理すべきアンモニア態窒素)〔当量比〕が1.0/0.9=1.11と小さい値となる。かかる条件下では、実用的な処理時間(25時間以内)では、廃水中に含まれるアンモニア態窒素を所定のアンモニア態窒素濃度(60ppm)にすることができないことがわかる。
【0124】
比較例2〜5
実施例2において、工程(I)のみを行ない、廃水中のアンモニア態窒素1.00当量に対する軽焼マグネシアの量(当量)を表3に示すように変更したほかは、実施例1と同様にしてアンモニアのストリッピングを行ない、廃水中のアンモニア態窒素濃度を60ppm以下にするのに要する時間を測定した。その結果を表3に示す。
【0125】
【表3】
Figure 0003790625
【0126】
表3に示された結果から、比較例2の方法によれば、軽焼マグネシアの使用量を過剰量としても、1段階だけの処理では、実用的な時間(25時間以内)で原廃水中のアンモニア態窒素濃度を60ppm以下にすることができないことがわかる。
【0127】
また、比較例4および5の方法では、1段階だけの処理で実用的な時間内に廃水中のアンモニア態窒素濃度を60ppm以下にすることができるが、大量の軽焼マグネシアを必要とするため、経済性の面で好ましくないことがわかる。
【0128】
実施例8
硫化モリブデンを含有する使用済み間接脱硫触媒を空気中で焙焼した後、水酸化ナトリウム水溶液で抽出し、HClで抽出物を酸性にした。酸性にした抽出物に、さらにNH4 Clを添加して塩析し、析出するモリブデン化合物を濾過して濾液を得た。
【0129】
得られた濾液は、モリブデン(以下、Moという)濃度973mg/L、アンモニア態窒素濃度7096mg/Lであり、pHが1.5であった。前記濾液を以下の方法にしたがって処理した。
【0130】
〔第1回目の工程(I)によるアンモニアのストリッピング〕
前記濾液700mL〔アンモニア態窒素含有量:4967mg(0.355mol)、モリブデンイオン含有量681mg〕を1000mLのフラスコに仕込み、軽焼マグネシア(MgO含有量:91重量%)1.33gを用いて、pH6.5まで中和した。
【0131】
中和完了後、中和した濾液に、さらに軽焼マグネシア4.07g(0.0923mol、廃水中のアンモニア態窒素およびモリブデンイオンの合計1.0当量に対して0.5当量に相当)を添加し、攪拌下で90±2℃に加熱し、ガラス細孔管から空気を流量2L/分で吹き込み、アンモニアのストリッピングを行なった。この間、フラスコ中の液量がほぼ一定となるように水を滴下し続けるとともに、流出する空気を既知濃度の硫酸中に導き、アンモニアの発生量を測定するとともに、廃水のpHの変化を測定した。
【0132】
その結果、3時間経過時の廃水のpHは6.5(25℃)となり、アンモニアの発生は微量となった。
【0133】
次に、得られた処理廃水からスラリーを吸引濾過した。得られたケーキ状の沈殿物は褐色で、乾燥重量は0.34gであり、Mo含有量は91.8mgであった。
【0134】
一方、濾液量は735mLであり、残存アンモニア態窒素濃度は3620mg/Lであり、濾液中のアンモニア態窒素除去率は49%であった。
【0135】
〔第1回目の工程(II)によるアンモニアのストリッピング〕
前記第1回目の工程(II)で得られた濾液735mLを再び1000mLのフラスコに仕込み、軽焼マグネシア(MgO含有率:91.0重量%)8.41g(0.190mol)〔原廃水中のアンモニア態窒素およびモリブデンイオンの合計量1.00当量に対して1.03当量〕を添加し、混合した。
【0136】
得られた混合物を攪拌下で90±2℃に加熱し、ガラス細孔管から空気を流量2L/分を吹き込み、アンモニアのストリッピングを行なった。この間、フラスコ内の液量がほぼ一定となるように水を滴下し続け、流出する空気を既知濃度の硫酸中に導き、アンモニアの発生量を測定するとともに、廃水のpHの変化を測定した。
【0137】
その結果、通気開始から8時間経過時の廃水のpHは9.21(19℃)であることから、アンモニアの発生は微量となった。この時点での廃水中の残存アンモニア態窒素濃度は、59mg/Lとなり、閉鎖海域などへ放流可能な範囲内の濃度であった。
【0138】
次に、得られた廃液のスラリーを処理廃水から吸引濾過した。得られたケーキ状の沈殿物は、湿重量13.8gであり、Mo含有量326mgであった。前記ケーキ状の沈殿物は、次回の工程(I)に用いた。
【0139】
一方、得られた濾液のMo濃度は、248mg/Lであった。前記濾液を1N−H2 SO4 4.01mLでpHを7.0(25℃)に調整して、閉鎖海域などへ放流可能な廃水とすることができた。
【0140】
〔第2回目の工程(I)によるアンモニアのストリッピング〕
軽焼マグネシア(MgO含有率:91.0重量%)4.07gの代わりに、第1回目の工程(II)で得られたケーキ状の沈殿物全量を用いたほかは、第1回目の工程(I)と同様に処理を行なった。
【0141】
また、流出した空気を第1回目の工程(I)と同様にして硫酸中に導いたところ、通気開始から4時間経過時に、pHが6.25(25℃)となり、アンモニアの発生は微量となった。
【0142】
次に、得られた処理廃水からスラリーを吸引濾過した。前記ケーキ状の沈殿物は、褐色であり、乾燥重量は1.40g、Mo含有量は153mgであった。
【0143】
一方、得られた濾液量は、730mLであり、残存アンモニア態窒素濃度は3360mg/Lであり、濾液中のアンモニア態窒素除去率は50%であった。
【0144】
〔第2回目の工程(II)によるアンモニアのストリッピング〕
濾液730mLを再び1000mLのフラスコに仕込み、第1回目の工程(II)におけるアンモニアのストリッピングと同様に処理を行なった。
【0145】
また、流出した空気を第1回目の工程(I)と同様にして硫酸中に導いたところ、通気開始から8時間経過時の硫酸のpHが9.10(25℃)であることから、アンモニアの発生は微量となった。この時点での廃水中の残存アンモニア態窒素濃度は、50mg/Lとなり、閉鎖海域などへ放流可能な範囲内の濃度であった。
【0146】
次に、処理廃水からスラリーを吸引濾過した。得られたケーキ状の沈殿物は、湿重量は19.5gであり、Mo含有量は415mgであった。
【0147】
一方、濾液のMo含有濃度は、410mg/Lであり、1N−H2 SO4 4.01mLで濾液のpHを7.0(25℃)としたところ、閉鎖海域などへ放流可能な廃水とすることができた。
【0148】
【発明の効果】
本発明の廃水の処理方法によれば、廃水中に含まれている金属イオンなどを回収し、再利用することができるとともに、廃水中のアンモニア態窒素濃度を河川への放流可能な濃度となるように効率よく廃水を処理することができ、かかる廃水処理で生じた未反応の軽焼マグネシアに由来するアルカリ性マグネシウム化合物、残存している金属イオンに由来する金属水酸化物などを回収して再利用することができるので、廃水処理に必要な薬剤(軽焼マグネシア)の低減を図ることができる。
【0149】
また、本発明の廃水の処理方法によれば、廃水を処理するための薬剤量の低減を図ることができ、単に薬剤費用の節減が達成されるのみでなく、操作中のスラリー濃度を低下させることによって、生成したスラリーによる処理装置内での閉塞を防止するという優れた効果が奏される。

Claims (3)

  1. (A)アンモニア態窒素を含有し、さらにマグネシウム、ニッケル、モリブデンおよび鉄からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属イオンを含有していてもよい原廃水に、該原廃水中に含有されているアンモニア態窒素および金属イオンの合計量1.0当量あたり0.2〜0.9当量の割合で軽焼マグネシアを添加したのち、水蒸気および/または空気と接触させ、アンモニアを該原廃水からストリッピングし、
    (B)前記工程(A)で得られた処理廃水に、該処理廃水中に残存しているアンモニア態窒素および金属イオンの合計量1.0当量あたり1.3〜1.5当量の割合で軽焼マグネシアを添加したのち、水蒸気および/または空気と接触させ、アンモニアを該処理廃水からストリッピングし、該ストリッピング後の処理廃水に含まれている沈殿物を回収すること
    を特徴とする廃水の処理方法。
  2. (I)アンモニア態窒素を含有し、さらにマグネシウム、ニッケル、モリブデンおよび鉄からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属イオンを含有していてもよい原廃水に、該原廃水中に含有されているアンモニア態窒素および金属イオンの合計量1.0当量あたり0.2〜0.9当量の割合で軽焼マグネシアを添加したのち、水蒸気および/または空気と接触させ、アンモニアを該原廃水からストリッピングし、得られた処理廃水に含まれている沈殿物を必要により回収し、
    (II)前記工程(I)の処理を行なった後の処理廃水に、原廃水中に含有されているアンモニア態窒素および金属イオンの合計量1.00当量あたり1.00〜1.05当量の割合で軽焼マグネシアを添加したのち、水蒸気および/または空気と接触させ、アンモニアを該処理廃水からストリッピングし、該ストリッピング後の処理廃水に含まれている沈殿物を回収し、
    (III) 再度、前記工程(I)および工程(II)の処理を行なうに際し、工程(I)において、軽焼マグネシアのかわりに、前記工程(II)で回収された沈殿物および必要により軽焼マグネシアを用いること
    を特徴とする廃水の処理方法。
  3. 軽焼マグネシアのかわりにアルカリ性マグネシウム化合物を用いる請求項1または請求項2記載の廃水の処理方法。
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