JP3785894B2 - タイルの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はタイルの製造方法に係り、特に厚さの異なるタイルを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
タイルを製造する方法として、原料粉体をプレス成形して成形体とし、この成形体を焼成する方法が広く行われている。この方法においては、一般に、強くプレスして成形体の密度を高めると、焼成収縮率は小さくなり、逆に軽くプレスして成形体の密度を小さくしたときには、焼成収縮率は大きくなる。
【0003】
ところで、タイルを壁面に張付施工した場合、各タイルの厚みがすべて同一であると、人工的な感趣が強くなりすぎる。そこで、あえて厚みの異なるタイルを混ぜこぜにして張付施工することがある。このようにすると、比較的薄いタイルと厚いタイルとがランダムに混在した壁面となり、自然感に富むものとなる。特に、タイルの表面が凸凹となっていたり、タイル側面(木端面)が崩壊調になっていると、このような自然感に富む仕上りとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、このような厚みの異なるタイルの張付施工のために、タイル工場では、厚みの異なるタイルを選んで発送用段ボールケースに納めるようにしている。即ち、タイル工場では各種の規定厚さのタイルを大量生産しているので、薄い規定厚さのロットから選んだタイルと、厚い規定厚さのロットから選んだタイルとを混ぜて1つの箱に納めている。
【0005】
本発明は、このような厚みの異なるタイルを選んで混ぜることなく、厚みの異なるタイルを混在させて生産し、そのまま発送できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のタイルの製造方法は、複数対の上駒と下駒とを有し、該下駒の上側に成形空間を有する金型を用い、該成形空間に原料粉末を供給し、複数個の成形体を同時にプレス成形し、成形された成形体を焼成するタイルの製造方法において、該成形空間の深さを異ならせ、該成形空間に原料粉体を供給し、プレス時において、該成形空間内に上駒を挿入し、該上駒と下駒の間隔を異ならせることにより、各成形体の圧縮率を略同一に揃えると共に、少なくとも一部の成形体の厚みが他のものと異なるように成形することを特徴とするものである。
【0007】
かかるタイルの製造方法によると、厚みが異なり、且つ略同一圧縮率のタイル成形体を一度に成形することができ、この成形体を焼成することにより、厚みの異なるタイルが同時に得られる。しかも、各成形体は略同一圧縮率のものであるから、焼成収縮率が略同一であり、タイルの辺方向の寸法も揃ったものとなる。
【0008】
なお、図6は長石70重量部、粘土30重量部の配合よりなる坏土を100×200×15mmにプレス成形したときの成形圧力と圧縮率との相関図、図7はこの成形体をローラーハースキルンにて1230℃×60minで焼成したときの長辺の焼成収縮率と圧縮率との相関図である。
【0009】
図6の通り、成形圧力が高くなるほど圧縮率は直線的に増大する。また、図7の通り、圧縮率が増大すると焼成収縮は直線的に低下する。本発明は、この関係を利用して種々の厚みのタイルを同時に、高寸法精度にて製造するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は実施の形態に係るタイルの製造方法に用いられる金型の縦断面図、図2,図3はこの金型を用いた成形方法を示す断面図である。この金型は、下型10と、上型20とからなり、下型10には下駒11,12,13が設けられ、その上側に原料粉体を受け入れて成形するための成形空間1,2,3が設けられている。上型20は、下方に突出する上駒21,22,23を備えている。
【0011】
成形空間1,2,3の深さはそれぞれ異なっている。また、上駒21,22,23の突出長さもそれぞれ異なっている。
【0012】
成形空間1,2,3には、図2の如く、原料粉体Pが該下型10の上面と面一となるように原料粉体供給機(図示略)によって供給される。次いで、図3に示すように、上型20を下降させ、上駒21,22,23を成形空間1,2,3に押し込み、原料粉体Pをそれぞれプレス成形する。
【0013】
成形空間1,2,3の深さをA,B,Cとし、上駒21,22,23の該成形空間1,2,3への挿入ストロークをそれぞれa,b,cとした場合、圧縮率はそれぞれa/A,b/B,c/Cとなる。本発明では、このa/A,b/B,c/Cがそれぞれほぼ同一となるようにする。なお、ほぼ同一とは百分率で表した圧縮率がそれぞれ±2%の数値の間に入ることを言うものとする。
【0014】
このように圧縮率が等しい成形体を焼成することにより、同一焼成収縮率にてタイルを得ることができる。しかも、成形体の厚さ(即ち、A−a,B−b,C−cの各値)もそれぞれ異なるため、厚さの異なるタイルが焼成により得られる。
【0015】
なお、本発明にあっては、図4に示すように、下駒と上駒との間で原料粉体をプレス成形した後、下駒及び上駒を上昇させ、成形体を下型10から突出させた後、上駒を成形体に軽く押し当て、図4(2)、図4(3)のように成形体の側端面を崩落させ、これによって側端面が割り石調のタイルとしてもよい。この場合、タイルの上面(上駒と接する面)を凸凹面とすることにより、タイル全体がさらに自然石調の趣に富んだ外観となる。
【0016】
上記実施の形態にあっては、金型によって3個のタイルを成形しているが、本発明は2個又は4個以上の成形を同時に行うようにしてもよい。通常は、4個以上の多数個のタイルを成形する。
【0017】
【実施例】
実施例1
図3の寸法a,b,c,A,B,Cを下記の通りとし、圧縮率a/A,b/B,c/Cをそれぞれ43.5%とし、100×200×15mmの成形体を面圧230kg/cm2にて成形した。坏土は長石70重量部、粘土30重量部の混合物である。この成形体をローラーハースキルンにて1230℃×60minにて焼成した。
【0018】
このタイルの寸法、長辺焼成収縮率を表1に示す。
a 10.0mm
b 11.5mm
c 13.1mm
A 23.0mm
B 26.5mm
C 30.1mm
【0019】
比較例1
図5に示す金型を用いて同じ坏土をプレス成形した。
【0020】
この金型の下型30は、上面からの成形空間の深さが25.0mm、26.5mm、28.5mmとなるように下駒31,32,33が設けられている。上型40の上駒41,42,43の長さはすべて同一であり、成形空間への押込ストロークはすべて12.0mmとした。この成形体を実施例1と同一条件にて焼成し、寸法と焼成収縮率を表1に示した。
【0021】
表1の通り、本発明例のものは焼成収縮のバラツキがきわめて小さいのに対し、比較例では焼成収縮のバラツキがきわめて大きい。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によると、厚みの異なるタイルを同時に成形、焼成して得ることができる。得られるタイルは、焼成収縮率がいずれもほぼ等しく、寸法精度が極めて良好なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る成形方法を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る成形方法を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る成形方法を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る成形方法を示す断面図である。
【図5】従来例に係る成形方法を示す断面図である。
【図6】成形圧力と圧縮率との相関図である。
【図7】成形体を焼成したときの焼成収縮率と圧縮率との相関図である。
【符号の説明】
10 下型
11,12,13 下駒
20 上型
21,22,23 上駒
Claims (3)
- 複数対の上駒と下駒とを有し、該下駒の上側に成形空間を有する金型を用い、該成形空間に原料粉末を供給し、複数個の成形体を同時にプレス成形し、成形された成形体を焼成するタイルの製造方法において、
該成形空間の深さを異ならせ、該成形空間に原料粉体を供給し、プレス時において、該成形空間内に上駒を挿入し、該上駒と下駒の間隔を異ならせることにより、各成形体の圧縮率を略同一に揃えると共に、少なくとも一部の成形体の厚みが他のものと異なるように成形することを特徴とするタイルの製造方法。 - 請求項1において、前記金型は、複数個の下駒を有する下型と、該下駒と対をなす同数個の上駒を有する上型とからなり、該下駒の上面から該下型の上面までの空間が前記成形空間となっており、
該成形空間の深さXを異ならせ、該成形空間内に原料粉体を、該原料粉体の上面が下型の上面と面一となるように供給し、
プレス時において、該成形空間内に挿入される上駒の挿入ストロークxを該成形空間の深さXで除してなる圧縮率x/Xが、総ての成形空間において略同一となるように、該上駒を該成形空間内に押し込むことを特徴とするタイルの製造方法。 - 請求項2において、プレス成形した後、該下駒及び上駒を上昇させて成形体を下型から突出させ、次いで該上駒を該成形体に押し当てて成形体の側端面を崩壊させることを特徴とするタイルの製造方法。
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