JP3783836B2

JP3783836B2 - 真空遮断器

Info

Publication number: JP3783836B2
Application number: JP2000156697A
Authority: JP
Inventors: 義博大川; 真一三木; 正博有岡
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 2000-05-26
Filing date: 2000-05-26
Publication date: 2006-06-07
Anticipated expiration: 2020-05-26
Also published as: US6559404B1; KR100423712B1; KR20010107685A; TW522622B; EP1158555A2; JP2001338556A; CN1326252A; HK1040574A1; EP1158555A3; CN1204668C

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は例えば電力系統に事故が生じた場合に電力系統を遮断する装置を備えた三相交流回路用の開閉装置に用いる真空遮断器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来の三相交流回路用の開閉装置に於いては、図３に示すように、絶縁ガスを封入した密封容器１内に、真空遮断器２を構成する三本の真空バルブ３、４および５がその軸心を平行にして一直線上に横並びに配置され、各真空バルブ３、４および５間には、必要な絶縁距離を保つために絶縁バリア６が設けられている。また、真空バルブ３および５と密封容器１との間にも、絶縁材料からなる絶縁バリア６を挿入することにより、開閉装置を小型化しようとしている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように配置された真空バルブ３〜５を持つ真空遮断器２に於いては、真空バルブ３〜５が平面上に一直線上に並列配置されているので、たとえ絶縁距離を大きくするために真空バルブ３〜５間および真空バルブ３、５および密封容器１間に絶縁バリア６を挿入することによって真空遮断器２の小型化を図っても、真空遮断器２およびそれを収容する開閉装置の小型化には限界があり、特に幅寸法の減少が困難であった。
【０００４】
従って、この発明はかかる問題点を解決するためになされたもので、その目的は真空遮断器の幅寸法を小さくし、設置寸法の小さい開閉装置用の真空遮断器を提供することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、上述の課題を解決するための手段は次の通りである。
（１）三相交流電力系統に接続され得る開閉装置に用いられ、各々電極棒により真空容器内で接離自在に支持された一対の電極を有する真空バルブを、各相に対応して備えた真空遮断器に於いて、各相の真空バルブの軸心が三角形の頂点をなすように並列配置されたことを特徴とする真空遮断器。
【０００６】
（２）上記真空バルブを他の相の真空バルブに対してまた密封容器に対して絶縁する絶縁バリアを備えることもできる。
【０００７】
（３）上記真空バルブを上記絶縁バリアで支持することもできる。
【０００８】
上記真空バルブと上記密封容器との間に於いて、上記絶縁バリアが部分的に二枚重ねられたものとすることもできる。
【０００９】
このように、この発明によれば、真空遮断器に収容される三相夫々の真空バルブが三角形の頂点をなすように並列配置されることにより真空遮断器の幅を小さくして、真空バルブ間及び真空バルブとケース間に絶縁材料からなる絶縁バリアを配置して、絶縁バリアによって真空バルブを支持することにより絶縁距離が大きくなり、真空バルブとケース間で前記絶縁バリアの一部を二枚重ねる構造にすることによって、真空バルブとケース間の対地絶縁距離が大きくなるため、さらに真空遮断器の幅は小さくなり、小型化された開閉装置を提供することが可能となる。
【００１０】
【発明の実施の形態】
実施の形態１．
以下本発明を、その実施の形態である三相交流電力系統に接続され得るガス絶縁開閉装置に用いられる真空遮断器に適用した場合を図に基づき具体的に説明する。真空遮断器は、各々電極棒により真空容器内で接離自在に支持された一対の電極を有する真空バルブを、各相に対応して備えたものである。
図１は本発明に係わる実施の形態１の真空遮断器を用いたガス絶縁開閉装置を示す側面図、図２は図１のII―II線断面図であり、これらの図に於いて、三相交流回路用のガス絶縁開閉装置の配電ボックス１０内にはほぼ中央に密封容器１１が配設され、密封容器１１内には各相の夫々に対応する断路器１２及び真空遮断器１３が配設されている。真空遮断器１３は密封容器１１の外側で配電ボックス１０の前面に設けられた操作機構１４によって開閉操作される。密封容器１１内には断路器１２も設けられていて、配電ボックス１０の前面に設けられた断路器操作機構１５によって操作できるようにされており、この断路器１２はブッシング１７を介して外部に延びるケーブル１８に接続されている。
【００１１】
配電ボックス１０内には更に、密封容器１１の上方に第２の密封容器１９が設けられていて、この密封容器１９の中には密封容器１９の頂壁から上方に延びるブッシング２０により絶縁母線２１に接続された断路器２２が設けられている。この断路器２２は断路器操作機構１６により操作される。断路器２２からはブッシング２３が密封容器１９を貫通して延びて第１の密封容器１１を貫通して内部に入っている。そこではブッシング２３の先端が可撓導体２４によって真空遮断器１３に接続されている。
【００１２】
図１および図２に示すように、真空遮断器１３は三相の各相に対応して設けられた三本の真空バルブ２５を備えて構成されている。真空バルブ２５は、それらの軸心２６が互いに平行に延びるように、かつ軸心２６に直角な平面と交差する点を結ぶと三角形２７ができるように配置されている。換言すれば、密封容器１１内の下部に２つの真空バルブ２５が紙面に垂直な方向に離間して並列配置され、これら真空バルブ２５の中央上方に第三の真空バルブ２５が他の真空バルブ２５と平行にかつ等距離だけ離間して配設されている。すなわち、各相の真空バルブ２５の軸心２６が三角形２７の頂点をなすように並列配置されている。この三角形は任意のものでよいが、装置をコンパクトにする観点からは、２等辺三角形であるのが望ましく、正三角形であると更に望ましい。
【００１３】
真空遮断器１３を構成する各々の真空バルブ２５は、図１の右側が固定接触子（図示してない）側であって、固定部材２８を介して絶縁バリア３１に設けている固定支持部に支持されると共に、密封容器１１の適当な箇所に固定支持されると共に電気的には断路器１２に接続されている。左端は可動接触子側であって、可動ロッド２９および絶縁体３０を介して密封容器１１外の操作機構１４に接続され、図示してないリンク機構により３つの真空バルブ２５が同時に同じ開閉動作をするように構成されている。
【００１４】
このため、図２から明らかなとおり本発明の真空遮断器１３に於いては、真空遮断器１３の幅寸法は、両側部の真空バルブ２５間の距離即ち二本の真空バルブ２５間の距離によって決定される。これに対して図３に示すような従来の真空遮断器１に於いて三本の真空バルブ３、４、５が一直線上に並設される場合には、３本の真空バルブ３〜５の両側部間の距離、即ち真空バルブ３と５との間の距離の二倍が真空遮断器１の幅寸法を決定していた。このように、本発明によれば真空遮断器１の幅寸法を減少することができる。真空遮断器１の高さ寸法は、３本の真空バルブ２５を正三角形に配置しても断路器１２の高さ寸法の範囲内に入るために、図３に示すような従来の真空遮断器と比較しても、それ以上に大きくなってしまうことはない。
【００１５】
真空遮断器１３は更に、図２に示すとおり、３つの真空バルブ２５のそれぞれの間および両側部の真空バルブ２５と密封容器１１との間に挿入された絶縁材料からなる絶縁バリア３１を備えている。絶縁バリア３１は４枚のほぼ同一形状の板部材で構成されており、それぞれほぼＬ字型に曲げられて、長い方の脚部に円弧状の溝３２が形成されている。２枚の板部材の短い方の脚部が互いに重ね合わされて重なり部分３３が形成され、全体としてＵ字型が形成されている。両側部の真空バルブ２５はこのＵ字型によって下から囲むまれて密封容器１１内に配置され、固定部材２８を介して絶縁バリア３１に設けている固定支持部に支持固定されている。一方、板部材の円弧状溝３２の内周面は三角形の頂点にある中央の真空バルブ２５を両側から包むように、絶縁バリア３１に設けている固定支持部により密封容器１１のほぼ中央に位置するように支持している。
【００１６】
このように、本発明の真空遮断器１３に於いては、各相の真空バルブ２５の軸心が三角形の頂点をなすように並列配置されているので、真空遮断器の幅寸法を小さくすることができ、真空遮断器を収容する開閉装置を小型化することができる。また、真空バルブ２５を他の相の真空バルブ２５に対してまた密封容器１１に対して絶縁する絶縁バリア３１を備えているので、その間の絶縁距離が大きくなって更に真空遮断器の幅が小さくなり、ガス絶縁開閉装置の小形化が可能となる。
【００１７】
【発明の効果】
以上の如く本発明の真空遮断器よる効果は次の通りである。
（１）三相交流電力系統に接続され得る開閉装置に用いられ、各々電極棒により真空容器内で接離自在に支持された一対の電極を有する真空バルブを、各相に対応して備えた真空遮断器に於いて、各相の真空バルブの軸心が三角形の頂点をなすように並列配置されたものであるので、真空遮断器およびそれを収容する開閉装置の小型化ができ、特に幅寸法を大幅に減少できる。
【００１８】
（２）真空バルブを他の相の真空バルブに対してまた密封容器に対して絶縁する絶縁バリアを備えたので、充電部間に十分な絶縁距離を取ることができ、真空遮断器を更に小型にできる。
【００１９】
（３）真空バルブが絶縁バリアにより支持されているので、構造が簡単となりなお小型にできる。
【００２０】
（４）真空バルブと密封容器との間に於いて、絶縁バリアが部分的に二枚重ねられたものであるので、対地絶縁距離が十分大きくなり、真空遮断器の小型化ひいては開閉装置の小型化に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施の形態１である真空遮断器を用いたガス絶縁開閉装置の構成を示す概略側面図である。
【図２】図１のII−II線断面図である。
【図３】従来の真空バルブの配置を示す図である。
【符号の説明】
１１密封容器、１３真空遮断器、２５真空バルブ、２６真空バルブの軸心、２７三角形、３１絶縁バリア、３３二枚以上重ね部分。

Claims

三相交流電力系統に接続され得る開閉装置に用いられ、各々電極棒により真空容器内で接離自在に支持された一対の電極を有する真空バルブを各相に対応して備え、中央の相の真空バルブが二等辺三角形の上の頂点に配置され、両側の相の二つの外側の真空バルブがこの三角形の底辺上の頂点に設けられてなり、三相の上記真空バルブの軸芯が上記三角形の頂点で平行に配置されている真空遮断器であって、
両側の相の二つの外側の真空バルブがＵ字型の絶縁バリア内にそれぞれ設けられ、このＵ字型の絶縁バリアは、Ｕ字の底部の湾曲部が二等辺三角形の底辺に向かって配置され、かつ開端部が中央の相の真空バルブを挟んでＵ字型絶縁バリアの脚部により電気的に絶縁し仕切りをするように配置されていることを特徴とする真空遮断器。
上記Ｕ字型絶縁バリアは２部分に分割されていて、Ｕ字型の底部で重ねられていることを特徴とする請求項１記載の真空遮断器。
三相交流電力系統に接続され得る開閉装置に用いられ、二等辺三角形の頂点に配置された３つの並列の真空バルブを備え、中央の相の真空バルブが二等辺三角形の上の頂点に配置され、両側の相の二つの外側の真空バルブがこの三角形の底辺上の頂点に設けられてなり、
中央の相の真空バルブが、両側の相の二つの外側の真空バルブに対して中央の相の真空バルブを電気的に絶縁し仕切りをする絶縁バリア内に設けられ、この絶縁バリアは上記二等辺三角形の頂点から底辺に向かって下した垂線から上記両側の相の真空バルブの方向に向かう方向に変形されており、一対の開閉電極を含む各真空バルブが電極により密封容器内に支持されていることを特徴とする真空遮断器。
上記絶縁バリアの上記二等辺三角形の頂点から底辺に向かって下した垂線から上記両側の相の真空バルブの方向に向かう方向の変形が、中央の相の真空バルブの周面に沿って延びる湾曲部分であることを特徴とする請求項３記載の真空遮断器。
上記二等辺三角形が正三角形であることを特徴とする請求項１あるいは３に記載の真空遮断器。
上記絶縁バリアが中央の相の真空バルブに物理的に接触していないことを特徴とする請求項１あるいは３に記載の真空遮断器。