JP3782549B2 - 光磁気ディスク駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光磁気ディスク記録装置の駆動装置に係り、特に光磁気ディスクに記録されたテストパターンを用いて、記録動作におけるレーザの記録用出力レベルを決定する光磁気ディスク駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、光磁気ディスク記録装置に情報を記録する場合には、記録媒体上に設けられた記録トラックのトラック方向に追従させるようにレーザビームを走査させて、記録トラック上に光スポットを照射し、情報を記録している。
【0003】
この光磁気ディスク記録装置の記録を行うための駆動制御方式としては、オーディオ録音やビデオ録画に用いられているような記録トラックを走査する線速度を一定に維持するという線速度一定制御方式や、コンピュータ等に使用されているような回転速度一定方式等がある。
【0004】
また特開平5−189827号公報には、複数の記録レベルで記録媒体上にテストパターンを予め記録しておき、これらのテストパターンから読取った信号の振幅をそれぞれ測定し、これらの記録レベル中から結果的に読取り信号振幅が最大となった記録レベルを記録媒体に記録を行うためのレーザの記録用出力レベルとして設定する光磁気ディスク再生装置の記録制御方式が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来技術による記録制御方式は、記録媒体に形成されたグルーブ及びランドからなる溝構造トラックに情報を記録しており、これらのグルーブ若しくはランドのどちらか一方のトラックのみに情報を記録していた。
【0006】
従って、記録すべき記録トラックではない隣接溝に記録用レーザービームの光スポットがはみ出して照射されたとしても、記録トラックと記録トラック間には、記録トラック以外のグルーブ若しくはランドが存在するため、隣接する記録トラックに記録されている情報への影響は少なかった。
【0007】
しかし、同じ大きさの記録媒体により多くの情報量が記録できるように、記録密度の高密度化が要求され、グルーブとランドの両トラックにも記録する、いわゆるランド/グルーブ記録方式が提案されている。この記録方式においては、従来のように、記録トラックに隣接する溝が無く、情報を記録するトラックが隣接しているため、光スポットがはみ出すと、その隣接した記録トラックの記録情報に影響を与える。
【0008】
特に、データ消去時に、消去用のレーザービームの光スポットが隣接する記録トラックの情報に及ぼす影響をクロスイレース特性と称し、また、データ記録時に光スポットが隣接する記録トラックにはみ出し、その記録トラックに記録される情報に及ぼす影響をクロスライト特性と称しており、これらの特性値が大きいと、致命的なデータ消失を引き起こすこととなる。
【0009】
前述した特開平5−189827号公報による技術では、ランド/グルーブ記録方式において、クロスイレース/クロスライト特性値を小さく保った状態で再生信号振幅を十分確保できる記録用出力レベルの求め方について、開示されているが、この記載内容から判断すると、以下のような問題がある。
【0010】
第1に、記録用出力レベルを変化させて得られる再生信号振幅特性は、曲線フィッティング技法を用いたとしてもブロードな曲線を描くために、そのピークを見つけ難く、この欠点を補う目的で、関数曲線の両端の同一減衰量を示す2つの出力レベルの中央値を記録用出力の最適値とする方法を適応することが考えられるが、得られた最適値が、再生信号振幅の最大値を示すとは限らず、仮に最大値を示したとしても、その得られた記録用出力が、ランド/グルーブ記録方式において、クロスイレース/クロスライト特性値を小さく保った状態で再生信号振幅を十分確保できるものではない。
【0011】
第2に、従来技術において、記録用出力レベル設定と読み取り信号振幅測定を繰り返し、記録用出力と読み取り信号振幅の関係を曲線フィッティング技法により関数曲線を求め、さらに、この関数がピークを示す記録用出力レベルを求め、記録時の最適出力レベルを判定して決定する一連の処理は、ある程度長い時間を必要としており、この間、ユーザは光磁気ディスク駆動装置へのアクセスを中断させられることとなる。
【0012】
そこで本発明は、高密度記録に好適するランド/グルーブ記録方式特有の記録再生特性を利用して、短時間の測定及び処理で、クロスイレース/クロスライト特性値を小さく保った状態における再生信号振幅を十分確保できる記録用出力レベルを求める光磁気ディスク駆動装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、光磁気ディスクの記録面に光スポットを合焦させるためのフォーカスエラー検出光学系及びフォーカスサーボ手段と、光磁気ディスク内の情報トラック上に光スポットを追従させるためのトラッキングエラー検出光学系及びトラッキングサーボ手段を有し、光磁気ディスクのランドとグルーブとを記録する光磁気ディスクドライブ装置において、鋸歯状波に正弦波を重畳した信号で前記光スポットの記録用出力を振幅変調させる振幅変調手段と、変調された光スポットの記録用出力を連続的にレベル変動させる手段と、レベル変動する前記記録用出力で記録媒体面上の指定された目標トラックに任意のテストパターンを記録する記録手段と、前記記録媒体面上のテストパターンを再生した再生信号の振幅エンベロープを検出する検出手段と、前記再生信号の振幅エンべロープ値における最小値を検出し、該最小値の検出時間位置から前記記録手段が記録したテストパターンにおける書き込んだ記録用出力レベルを検出する記録用出力レベル検出手段と、前記検出手段により前記目標トラックに対して複数回検出して、求められた該複数個の前記記録用出力レベルの平均値を算出して、該平均値に基づく記録用出力レベルとして設定する記録用出力レベル設定手段と、を具備する光磁気ディスク駆動装置を提供する。
【0014】
以上のような構成の光磁気ディスク駆動装置は、クロスイレース/クロスライト特性値を任意の小さな値に保った状態で、再生信号振幅を十分確保可能な記録用出力レベルを選択することにより、書き込み用の光スポットが記録すべき以外の記録トラックにはみ出すことなく、既に記録されたデータに損傷を与えることなく、しかも、十分なC/Nを確保した状態でデータを書き込むことが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
まず本発明の光磁気ディスク駆動装置の概要について説明する。
図4は、本発明の光磁気ディスク駆動装置に用いる高密度記録方式に適したランド/グルーブ記録方式における記録用出力レベルと、再生された読み取り信号振幅値の関係を示した図である。ここで、横軸は記録用出力レベル、縦軸は読み取り信号振幅を示している。
【0016】
記録用出力レベルが比較的小さい場合、再生された読み取り信号振幅値は、記録用出力レベルにほぼ比例して増加傾向を示すが、記録に寄与する記録媒体上に照射されるレーザービームの光スポット径が大きくなり、記録トラックのグルーブ幅若しくはランド幅に近づいた状態では、記録用出力レベルに対する再生された読み取り信号振幅の増加傾向は鈍り、不感的特性となる。
【0017】
これは、グルーブとランド間に傾斜構造が存在するために、ディスク径方向において読み取り信号振幅に寄与しない光スポット径の領域が存在するものと考えられる。
【0018】
このランド/グルーブ記録方式におけるランドとグルーブの構造上の段差は、クロストーク特性やクロスレース/クロスライト特性の影響を低減させる目的で従来の記録方式の段差に比べて大きくなっている。
【0019】
図4に示す不感的特性領域とは、記録用出力を上げたにもかかわらず、再生信号振幅が増加しない領域をいうものとする。この不感的特性領域は、このランドとグルーブの構造上の段差が大きいために発生すると考えられる。
この不感的特性を示す記録用出力レベルを求めることが、クロスイレース/クロスライト特性の影響が少なく且つ再生信号振幅を十分確保できる最適な記録用出力レベルを求めることになる。
【0020】
従って、本発明においては、記録用出力レベルを振幅変調させる構成部位と、変調された記録用出力レベルの平均値を変動させる構成部位と、再生信号の振幅エンベロープを検出する構成部位とを備えることにより、記録媒体面のトラック上に連続的に記録用出力レベルが異なる状態で試し書き込みを行い、つまり、テストパターンを形成し、そのテストパターンからの再生信号振幅を測定することにより、図4に示した不感的領域を見つけ出すことができる。
【0021】
この試し書きにおいて、記録用出力レベルはランド領域とグループ領域では異なる場合もあり得る。
この領域での記録用出力レベルがクロスイレース/クロスライト特性値を小さく保った状態で再生信号振幅を十分確保できる記録用出力レベルであるため、隣接した記録トラックに既に記録されたデータに損傷を与えることなく、しかも十分なC/Nを確保した状態でデータを書込むことが可能になる。
【0022】
また、記録媒体面のトラック上に連続的に記録用出力レベルが変動する状態で試し書きする手法として、鋸歯状に正弦波を重畳した信号で記録用出力を変調することによって、その都度、記録用出力レベルを変化させて再信号振幅を測定する処理を一回で済ますことができ、結果的に短時間で最適な記録用出力レベルを求めるとができる。
【0023】
また、再生信号の振幅エンベロープ値が最小となる記録用出力レベルを検出する構成部位を設け、記録用出力レベル対読み取り信号振幅特性における、いわゆる微分利得( Differetial Gain )特性を求めることにより、増加関数において、傾きの下がった部分を顕著にすることができるために、簡単な構成により、しかも短い処理時間でクロスイレース/クロスライト特性値を小さく保った状態において、再生信号振幅を十分確保する記録用出力レベルを設定することができる。
【0024】
次に図1に、本発明による光磁気ディスク駆動装置の実施形態の構成例を示し説明する。図1においては、本発明を理解しやすくするために、特徴となる構成(光ピックアップの内部構造)のみを示し、付随する光磁気ディスクや機械的な構造は省略している。
【0025】
ここで、本発明における光磁気ディスク駆動装置のピックアップ機構は、以下の機能を備えているものとする。
(1)フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を生成するのに必要なサーボ用PD(Photo Diode) 出力を出力する。
(2)光スポットを記録媒体面上の記録トラック上に正確に追従させるためのフォーカスアクチュエータ及びトラッキングアクチュエータを備える。
(3)光ピックアップを粗い精度で媒体面上の記録トラックに位置出しするための送り機構を備える。
(4)記録媒体面上に照射される光スポットの出力レベルを目標値に設定するためにLD(Laser Diode) の出射光の一部を取り出して、その出力レベルを検出するための前方モニタ用PD出力を出力する。
(5)光源となるLDを電流駆動するためのLD電流入力を生成する制御電源を備える。
(6)記録された光磁気信号を検出して、次段のRFへッドアンプに送出するRF信号検出用PDを備える。
【0026】
次に、図1に示す本実施形態の光磁気ディスク駆動装置のピックアップ機構部の構成について説明する。
このピックアップ機構部は、記憶媒体から光学的に情報を読み出し、電気信号として出力する光ピックアップ部1と、光ピックアップ部1からのサーボ用PD出力信号2を入力して、フォーカス及びトラッキングアクチュエータ(不図示)を駆動するフォーカス/トラッキング/送りサーボ回路3と、前記サーボ回路3の全ての制御を行う演算処理及び制御回路4と、前記光ピックアップ部1からのRF信号検出用PD出力信号5を増幅するRFへッドアンプ6と、RFへッドアンプ6から出力されたRF信号の振幅値をエンベロープ検波の回路構成により測定するエンベロープ検出回路7と、後述する演算処理を行う演算処理及び制御回路4と、光ピックアップ部1から出力された前方モニタ用PD出力信号8を電流電圧変換して、光ピックアップ部1内の図示されていないLDに供給する駆動電流の目標値算出の基準信号を生成する前方モニタI/V回路9と、演算処理及び制御回路4により駆動制御されるLDドライバ10と、前記演算処理及び制御回路4から指示されたデータ信号から記録に適した発光パターンに変換して、前記LDドライバ10に送出するライトパルス発生部12と、光スポットの光出力を振幅変調してLDドライバ10に送出する振幅変調信号発生部13と、前記演算処理及び制御回路4の制御により、振幅変調された信号の平均値レベルを鋸歯状にて振幅変調してLDドライバ10に送出する鋸歯状波発生部14とで構成される。
【0027】
この様に構成された光ピックアップ機構部において、光ピックアップ部1から出力されたサーボ用PD出力信号2は、演算処理及び制御回路4に制御されるフォーカス/トラッキング/送りサーボ回路3に入力され、光ピックアップ部1内の図示されていないフォーカス及びトラッキングアクチュエータが駆動される。
【0028】
そして光ピックアップ部1からのRF信号検出用PD出力信号5は、RFへッドアンプ6で電流電圧変換して増幅され、次段のエンベロープ検出回路7に入力されてRF信号の振幅値がエンベロープ検波の1路構成にて測定された後に、演算処理及び制御回路4に人力されて後述する演算処理が行なわれる。
【0029】
光ピックアップ部1から出力された前方モニタ用PD出力信号8は、前方モニタI/V回路9により電流電圧変換されて、演算処理及び制御回路4で光ピックアップ部1内の図示されていないLDに供給する駆動電流の目標値算出の基準信号として用いられる。
【0030】
前記LDドライバ10は、演算処理及び制御回路4から光ピックアップ部1から出射されるレーザービームの光出力レベルを決定するために必要な基準値となる目標値信号11が入力される。また、データ書き込み時には、書き込まれるデータに対応したパルス状波形でLDを発光させる必要があるため、演算処理及び制御回路4から指示されたデータ信号は、ライトパルス発生部12により記録に適した発光パターンに変換されて、LDドライバ10に送出される。
【0031】
本実施形態に用いるデータ変調方式としては、一般的なピットポジション変調(PPM)とパルス幅変調(PWM)がある。これらのうち、PPMは、再生信号におけるパルス信号の特定位置(例えば、波形のピーク位置)が正確に検出されれば、データを復調することができるため、記録媒体面上に形成されるピットマークの形状が正確に整った形状でなくともよい。しかし、PWMは、再生信号におけるパルス信号の立ち上がり位置と立ち下がり位置が、データ情報となることから、再生信号の立ち上がり位置と立ち下がり位置の情報が正確であることが要求され、そのため記録媒体面上に形成されるピットマーク形状が整った形状でなければならない。
【0032】
そのため、PWMでは、ピットマークの形状を整わせる目的で、1つの記録マークに対して、マルチパルス化し、熱の拡散効果を一定にしてこれを実現することが広く用いられている。従って、PWM時のライトパルス発生部12は、1つのパルスがマルチパルスからなるパルス列を発生することになる。
【0033】
次に、図2(a)〜(c)には、前述した光ピックアップ部1から出射される光スポットの出力レベルのピーク値の特性を示す。ここで、細かな正弦波状のうねりは振幅変調信号発生部13によって、記録パルスのピーク値が変調されるために発生するものである。具体的には、光スポットの受光信号をエンベロープ(包絡線)検波することによって得られる。
【0034】
また、図2(a)に示す光スポットの信号波形は、実際には、図6(a)に示すような1周期あたり10ライトパルス程度の密度を有する信号である。このように、ある一定レベルのアシスト出力(読み出し用光スポットの出力レベル程度)上に重畳されている。ここで、アシスト出力とは、ライトパワー上でのピークへの立ち上がり時間を早めるために設定した一定レベルの値である。また、この光スポットによる記録は、例えば、図6(b)に示すようなA点からB点までの情報トラックに記録される。
【0035】
記録用光スポットは、記録パルスの波形に応じて出力レベルが変化するため、1つの記録パルスの出力レベル、零若しくは零に近い低出力レベルからピーク値までの値をとるが、エンベロープ検波することにより、図2(a)に示す特性が得られる。そして図2(b)は、光ピックアップ部1から出力されたRF信号検出用PD出力信号5から、図2(a)に示した同様な方法によって、得られた特性を示している。ここでRF信号検出用PD出力信号5と記録用出力レベルとの比較が容易であるように、図2(b)の横軸は、図2(a)と同じスケールで示してある。
【0036】
図4において、記録用出力と再生信号振幅との関係を説明したが、記録に寄与する記録媒体上の光スポット径が記録トラックであるグルーブ幅若しくはランド幅に近づいた状態では、記録用出力レベルに対する再生された読み取り信号振幅の増加傾向は鈍り、不感領域的な特性を示すことから、図2(b)に示すように、ある領では微分利得が低下した特性を示している。
【0037】
図2(c)は、同図(b)のエンベロープを抽出して書き直した図である。
この図2(c)に示す凹部mは、記録に寄与する記録媒体上の光スポット径が記録トラックであるグルーブ幅若しくは、ランド幅に近づいた状態を示していることから、逆に言えば、この領域が最適な記録用出力レベルで記録されたこと示しているので、この領域の記録用出力レベルを用いて、それ以降の記録を行えばよいことになる。
【0038】
次に図3に示すフローチャートを参照して、本実施形態の光磁気ディスク駆動装置のピックアップ機構部の動作について説明する。ここで、本発明の要旨に関わる動作部分を説明し、それ以外の前後の動作については、省略する。
【0039】
まず、記録用出力レベルを求める媒体領域及びトラックが指示され、シーク動作を行って、目標トラックにアクセスする(ステップS1)。試し書き動作を行う前に、既に書き込まれているデータを消しておく必要があるため、データトラック消去動作を指示する(ステップS2)。但し、DOW( Diret Over Write )タイプの媒体では、消去動作無しで直接書き込むことが可能であるため、消去動作は必要ない。
【0040】
次に、出射する記録用出力レベルの波形を決定するために、ライトパルス発生部12、振幅変調信号発生部13及び鋸歯状波発生部14の各ブロックに図5に示すような信号発生の条件及び発生タイミングを指示する(ステップS3)。図5において、ライトパルス発生回路12が出力する信号は、ピットに相当したライトデータであり、図示する関係上大きく記載しているが、実際には高周波数の信号である。
この後、所定のトラックに試し書き、即ち、テストパターンの形成が指示され実行される(ステップS4)。次に再生動作に入り、トラックのテストパターンからの再生信号がエンベロープ検出回路7に読み込まれる(ステップS5)。
【0041】
そして、エンベロープ検出回路7において、読み込んだデータからエンベロープ特性が最小を示す時間的位置を見い出し(ステップS6)、次に、この時間的位置から書き込んだ時の記録用出力レベルを求める(ステップS7)。この記録用出力レベルを求める際に、測定値のバラツキを吸収する目的で平均化処理が必要な場合には、ステップS2からステップS7の処理を数回繰り返す必要があるため、指示された実行回数まで繰り返し行い(ステップS8)、平均値による記録用出力レベルを決定する(ステップS9)。
【0042】
さらに別な媒体領域での記録用出力レベルの設定が必要か否か判定し(ステップS10)、同一の処理が必要な場合には(YES)、指示されたトラック(別トラック)ヘシークした後、ステップS2に戻り、同じ処理を繰り返し行い、指示された媒体領域での最適記録用出力レベルを求め、以後の従来の記録動作へ移行する(図示せず)。
【0043】
以上説明したように、本実施形態によれば、クロスイレース/クロスライト特性値をエラーレートが所望する値を満足するレベル以下に保った状態で再生信号振幅を十分確保できる記録用出力レベルであるため、隣接した記録トラックに、既に記録されたデータに損傷を与えることなく、しかも、十分なC/Nを確保した状態でデータを書き込むことが可能になる。
【0044】
また、記録媒体面上に、連続的に記録用出力レベルが異なる状態で試し書きする手法として、鋸歯状波に正波を重畳した信号で記録用出力を変調することによって、その都度、記録用出力レベルを変化させて再生信号振幅を測定する処理を一回の処理で行うことができ、結果的に短時間で最適な記録用出力レベルを求めることができる。
【0045】
さらに、記録用出力レベル対読み取り信号振幅特性における、いわゆる微分利得(Diifferential Gain)特性を求めることにより、増加関数において傾きの下がった部分を顕著にすることができるために、簡単な構成且つ、短時間の処理時間で、クロスイレース/クロスライト特性値を小さく保った状態において、再生信号振幅を十分確保できる記録用出力レベルを設定することができる。
【0046】
尚、データの消去については、基本的には本実施形態で述べた記録タイミングと算出方法と同様であり、レーザ光を連続発光させて消去する方法やクロスイレースを低減する目的でピットが生成されない程度の高周波パルスによって消去する方法を適用でき、よりクロスイレースを小さくできる。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、高密度記録に好適するランド/グルーブ記録方式特有の記録再生特性を利用して、短時間の測定及び処理で、クロスイレース/クロスライト特性値を小さく保った状態における再生信号振幅を十分確保できる記録用出力レベルを正確に求める光磁気ディスク駆動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光磁気ディスク駆動装置の実施形態の構成例を示す図である。
【図2】図2(a)は、光スポットの記録用出力レベルの特性を示す図であり、同図(b)は、読み取り信号振幅を示す図であり、同図(c)は、読みとり信号エンベープを示す図である。
【図3】本実施形態の光磁気ディスク駆動装置のピックアップ機構部の動作について説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の光磁気ディスク駆動装置に用いる高密度記録方式に適したランド/グルーブ記録方式における、記録用出力レベルと再生された読み取り信号振幅値の関係を示した図である。
【図5】LDドライバに入力する各信号の発生タイミングを示すタイミングチャートである。
【図6】図6(a)は、実際の詳細な光スポットの信号波形を示す図であり、同図(b)は、テストパターンを記録する情報トラックの例を示す図である。
【符号の説明】
1…光ピックアップ部
2…サーボ用PD出力信号
3…フォーカス/トラッキング/送りサーボ回路
4…演算処理及び制御回路
5…RF信号検出用PD出力信号
6…RFへッドアンプ
7…エンベロープ検出回路
8…前方モニタ用PD出力信号
9…前方モニタI/V回路
10…LDドライバ
11…目標値信号
12…ライトパルス発生部
13…振幅変調信号発生部
14…鋸歯状波発生部
Claims (1)
- 光磁気ディスクの記録面に光スポットを合焦させるためのフォーカスエラー検出光学系及びフォーカスサーボ手段と、
光磁気ディスク内の情報トラック上に光スポットを追従させるためのトラッキングエラー検出光学系及びトラッキングサーボ手段を有し、光磁気ディスクのランドとグルーブとを記録する光磁気ディスクドライブ装置において、
鋸歯状波に正弦波を重畳した信号で前記光スポットの記録用出力を振幅変調させる振幅変調手段と、
変調された光スポットの記録用出力を連続的にレベルを変動させるレベル変動手段と、
レベル変動する前記記録用出力で記録媒体面上の指定された目標トラックに任意のテストパターンを記録する記録手段と、
前記記録媒体面上のテストパターンを再生した再生信号の振幅エンベロープを検出する検出手段と、
前記再生信号の振幅エンべロープ値における最小値を検出し、該最小値の検出時間位置から前記記録手段が記録したテストパターンにおける書き込んだ記録用出力レベルを検出する記録用出力レベル検出手段と、
前記検出手段により前記目標トラックに対して複数回検出して、求められた該複数個の前記記録用出力レベルの平均値を算出して、該平均値を記録用出力レベルとして設定する記録用出力レベル設定手段と、
を具備することを特徴とする光磁気ディスク駆動装置。
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- 1997-05-29 JP JP14009497A patent/JP3782549B2/ja not_active Expired - Lifetime
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