JP3781469B2 - 可塑化された架橋吸水性ポリマーの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄くて、高吸収性で、柔軟性に富む吸水性シートに用いられる、可塑化された架橋吸水性ポリマーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、吸収性物品は、その利便性(装着し易いさ、装着時の運動性、違和感の減少)や省資源から薄型化指向が強く、また、吸収性能向上のため、吸水性ポリマーを使用する等多くの試みがなされている。
しかし、その多くは、吸水性ポリマーをパルプ等からなる親水性繊維状ウエブに層状に散布した構成か、又は吸水性ポリマーを解繊パルプ等と混合して均一に散在させウエブとした構成であり、吸水性ポリマーの吸収性能が向上しても、該吸水性ポリマーの形状は、殆んどが球状又は多孔質粒状で、それがウエブ中に混在する構成となっている。このように吸水性ポリマーが球状又は多孔質粒状である為、該吸水性ポリマーを本来の必要部位に集中させた構成の吸収性物品を製造し難く、製造、加工工程中、貯蔵、着用中に吸水性ポリマーが移行して必要部位に存在しなくなる等の理由からその性能が十分に発揮されていない。
【0003】
吸水性ポリマーをシート状にして、移行、脱落を防ぐ方法として、特開平4−140135号公報に吸水性シート、特開平4−140139号公報に吸水性シートの製造方法、特開平6−341173号公報に壁体内重点材、特開平6−116403号公報に結露防止シートが提案されている。
【0004】
しかし、これらの提案によると、繊維ウエブに付着した吸水性ポリマーは、重合開始剤、架橋剤等を含む水溶性モノマー水溶液を繊維ウエブに付着させた後で重合させるもので、ウエブへの付着性に優れているが、得られた吸水性ポリマーの吸水性能は非常に小さい。例えば、特開平4−140135号公報では、75モル%中和アクリル酸ナトリウムの37重量%水溶液を100g/m2 付着させて重合したウエブの純水吸水量は3000g/m2 であり、この吸水量は、吸水性ポリマー1g当たり81gに相当する。因みに、前述の吸水性シートにおける吸水性ポリマー1g当たりの純水吸水量が400〜800gであることは周知である。
【0005】
この原因はいろいろ考えられるが、本発明者らの検討結果では、上記提案によって製造された吸水性ポリマーは、繊維ウエブに強固に付着する為、吸水による膨潤を抑制させられている為と推定している。また、上記アクリル酸ナトリウム系の吸水性ポリマー等イオン性吸水性ポリマーは、尿等塩水溶液の吸収性能は純水の約1/10位になることも周知である。
【0006】
更にまた、従来の粒状の吸水性ポリマー及び上記吸水性シートは剛性が高く、人体に装着する吸収性物品のより薄型化した時の風合いを満たすに至らない。
このため、吸収性物品の吸収材として、必要部位に集中した構成が容易に造れ、吸水性ポリマーが脱落移行せず、吸水性ポリマーがポリマー自身の吸水性能を十分発現して少量で高吸水性が得られ、初期吸水速度が大きい、吸水前も硬くない良好な風合いと吸水時も耐もみ性に耐える弾力性等の要求性能を満たすものが得られるに至っていない。
【0007】
吸水性ポリマーを可塑化して粒子同志が接着してシート状とした吸水材料としては、特開平6−256536号公報、特開平6−312000号公報、特開平7−232026号公報及び特開平7−102078号公報において提案されている。
しかし、特開平6−256536号公報に記載の発明は、吸水性ポリマー100重量部に対して水が15〜150重量部配合されたシート状吸水材料であるが、該組成比の時はしなやかでも、冬期には調湿していないと湿度が30〜40%RHであり、この低湿度下に0.3〜5mmのシート状では約半日以内に水分が吸水性ポリマーの5〜7%となる。一度シート状化して水分が5〜7%になると、硬くなり且つ繰り返し変形に対してシート状は保てない。
【0008】
また、特開平6−312000号公報に記載の発明は、吸水性ポリマー100重量部に対して、吸水助剤0.1〜10重量部、水3〜30重量部、多価アルコール5〜50重量部が配合された吸水材料であり、上記の特開平6−256536号公報に記載の発明よりも水の1部が多価アルコールになっている分、低湿度で、水が揮散しても多少「しなやかさ」が残るが、該吸水材料を人体に装着される吸収性物品の吸収体に用いると、冬期の低湿度環境では柔軟性が不足し、特に吸収性物品が薄型化するにしたがって吸収体の硬さが違和感となる。また、人体に装着される吸収性物品では、人体の動きによるシートの変形速度(特に繰り返し変形速度)が速く、該公報で開示されている「しなやかさ」評価では要求を満たされない。
【0009】
また、特開平7−232062号公報に記載の発明は、吸水性ポリマーと水からなる吸水性材料を水分不透過性フィルムで密封されているもので、密封状態では「しなやかさ」は保持されても、開封すると上記の通り冬期では約半日で水が揮発して硬くなってしまう。また、密封していても吸収性物品に使用される商品に使われるフィルムで気密性を保持するのはコスト面で難しい。
【0010】
更に、特開平7−102078号公報に記載の発明は、製造方法に関するもので、該発明の中で実施されている組成は前述の公報に一部含まれるものであり、やはり、低湿下では「しなやかさ」を保てない。
【0011】
従って、本発明の目的は、薄くて、柔軟性に富み、吸収性能に優れ、風合いが良好で、人体への安全性、変質しない安定性の高い吸水性シートに用いられる、可塑化された架橋吸水性ポリマーの製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく種々検討した結果、架橋した吸水性ポリマーである架橋吸水性ポリマーを特定の可塑剤で可塑化して疎水性繊維ウエブに付着させることにより、製造、加工工程中、貯蔵、着用中に架橋吸水性ポリマーが脱落移行せず、吸水前も柔軟なウエブを形成し、且つ、ウエブに付着させることによる架橋吸水性ポリマーの吸水性能を低下させず、更に、架橋吸水性ポリマーを可塑剤で可塑化させる為、弾力性を有しながら均一一体化せず、ブドウ状態(粒子間は接着しているが粒子形)を保持し、初期吸水速度が向上することを知見した。
【0013】
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、架橋吸水性ポリマーを、該架橋吸水性ポリマー100重量部に対し、沸点200℃以上の水溶性ポリオール及び/又は水溶性ポリエーテル60〜200重量部、及び水3〜60重量部からなる可塑剤で可塑化する方法であって、先ず、上記架橋吸水性ポリマーと、上記水の一部を除いた上記可塑剤とを混合し、この混合物が分散状態を保持している間に、該混合物を疎水性繊維ウエブ上に流展し、更にその上から上記水の一部を加え、可塑化を完了させることを特徴とする可塑化された架橋吸水性ポリマーの製造方法を提供するものである。
【0014】
尚、以下、本明細書における「本発明の吸水性シート」は、主として、本発明の製造方法により製造された架橋吸水性ポリマーを用いた吸水性シートを意味し、「本発明の吸収性物品」は、吸収体として上記吸水性シートを用いた吸収性物品を意味する。
【0016】
本発明の吸水性シートの特徴は、架橋した吸水性ポリマー(架橋吸水性ポリマー)を特定の可塑剤で可塑化させ、疎水性繊維ウエブ中に混在させ、加圧圧着させることで、適度の粘着性を発現させた架橋吸水性ポリマーを疎水性繊維ウエブに付着させた点にあり、そのため、吸収性物品の吸水性能が必要な部位に集中的に配置させることが容易で、シート製造、加工時、保存、着用中に脱落移行することが無く、且つ、架橋吸水性ポリマーの吸水時の膨潤を阻害して吸水性能を低下させることなく、むしろ初期吸水速度の向上から架橋吸水性ポリマーが必要な部位に集中して用いても架橋吸水性ポリマーの吸水性能が低下せず、更に、可塑化により吸水前のシートの剛直化が無く風合いに優れ、保存中の可塑剤揮発による粘着性、初期吸水速度の変化(低下)がない安定性に優れている点にある。
なお、本発明において、「吸水性ポリマー」とは、ポリマー1g当たりイオン交換水を100g以上、生理食塩水(9g/LのNaCl水) を10g以上吸収するポリマーをいい、「架橋吸水性ポリマー」とは、架橋した上記吸水性ポリマーをいう。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の吸水性シートについて、詳細に説明する。
本発明の吸水性シートに用いられる吸水性ポリマーは、架橋吸水性ポリマーであり、該架橋吸水性ポリマーとは架橋剤により架橋した吸水性ポリマーをいう。上記架橋吸水性ポリマーとしては、水溶性エチレン性不飽和モノマーを重合、架橋したポリマーであるのが好ましく、該水溶性エチレン性不飽和モノマーとしては、カルボキシル基、スルホン酸基、アミド基、ヒドロキシル基、ポリオキシアルキレン基、アミノ基等を有するエチレン性不飽和モノマーが挙げられ、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、2−(メタ)アクロイルエタンホスホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸、2−メタアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸、(メタ)アリルホスホン酸並びにそれらのリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩やアンモニウム塩、(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレンモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの水溶性エチレン性不飽和モノマーは、1種又は2種以上で用いることができる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸及びその塩、2−(メタ)アクロイルエタンホスホン酸及びその塩、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩からなる群より選択された少なくも1種のモノマーが好ましい。更に、吸水性シートの吸水特性の点から、アクリル酸及びそのアルカリ金属塩(50モル%以上含むもの)が好ましく、このうちアクリル酸の中和度(酸基が塩の状態にあるものの割合)が60〜75モル%のアルカリ金属塩、特にナトリウム塩が特に好ましい。
従って、上記架橋吸水性ポリマーとしては、架橋したポリ(メタ)アクリル酸ナトリウムであるのが好ましい。
【0018】
上記架橋剤としては、エチレングリコーシルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、N、N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレングリコール、グリセリン、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。これらの架橋剤は、1種又は2種以上で用いることができる。
【0019】
上記架橋吸水性ポリマーを得るために用いられるモノマーと上記架橋剤との使用割合は、該モノマー100重量部に対して、該架橋剤が0.005〜5重量部となるように用いるのが好ましい。この範囲を外れると、得られる吸水性ポリマーの吸水特性が低下するおそれがある。
【0020】
上記架橋吸水性ポリマーは、上記モノマー及び上記架橋剤の水溶液を重合して得るのが好ましい。この場合、上記水溶液の固形分濃度は、一般に、30重量%〜飽和濃度とするのがよい。この範囲を外れると、モノマーの重合度が低下したり、得られる架橋吸水性ポリマーの吸水特性が低下したりする場合がある。
【0021】
上記架橋吸水性ポリマーを得る際の重合方法としては、従来公知の方法を用いることができ、例えば、過硫酸塩や過酸化水素や、2,2’−アゾビス(2−アミノジプロパン)二塩酸塩等の水溶性ラジカル重合開始剤の作用により窒素ガス、水蒸気又はシクロヘキサン等の重合に不活性な雰囲気下に熱重合する方法、酸化性開始剤と還元剤との作用により重合を行う方法等が挙げられる。
【0022】
上記架橋吸水性ポリマーの架橋度は直接定量し難く、後記の吸水量等の吸水特性評価によって順位付けで表示される。
【0023】
また、本発明に用いられる吸水性ポリマーは、既に架橋した吸水性ポリマーを可塑剤によって可塑化されたものである。
【0024】
ここで、未架橋の吸水性ポリマーを可塑化すると、ゲルを形成する領域が狭く(殆んど無く)流動して形状保持性が著しく低下すると共に、ウエブ形成の単繊維の微細な空間にも進入し、単繊維の表面に巻き着き、接着力が大きくなりすぎて、吸水性向上の為の架橋を後で施すと吸水時のポリマーの膨潤を阻害して吸水能力が著しく低下すると共に、吸水前のウエブが硬くなり、風合いが悪くなる。これに対して、架橋した吸水性ポリマーを可塑化すると、柔らかくなるのに原形(粒形)に近い膨潤した相似形を保ちながら粒子間は表面で相互に接着してブドウ状のブロック状態をつくり、更にウエブのフィラメント表面にも接着する粘着性を有している。適度の大きさのブロック状態は、ウエブのフィラメントとの接着面積が少なくなり、フィラメントとの接着による吸水膨潤阻害度が低く、且つ、フィラメント間に適度な空間を形成し高い吸水性能を発現する。
【0025】
本発明に用いられる特定の可塑剤は、沸点200℃以上の水溶性ポリオール及び/又は水溶性ポリエーテル(以下、「沸点200℃以上の水溶性ポリオール及び/又は水溶性ポリエーテル」を「水溶性ポリオール等」と略す)及び水からなるものである。なお、本発明において用いられる「水溶性ポリオール等」は、15〜50℃のいずれかの温度において、該ポリオール等1重量部と水99重量部を混合した時、溶解するか、自己乳化するものである。
【0026】
上記可塑剤について詳述すると、該可塑剤は、前記架橋吸水性ポリマー100重量部に対し、水溶性ポリオール等60〜200重量部及び水3〜60重量部、好ましくは水溶性ポリオール等70〜150重量部及び水4〜40重量部、最も好ましくは水溶性ポリオール等80〜120重量部及び水4〜35重量部からなるものである。
上記水溶性ポリオール等が60重量部未満では、弾力性、柔軟性が不足し、200重量部を超えると、軟かくなりすぎ、ウエブの空間に移行して、結果的に柔軟不足となり、通液性が下がり吸水量も下がる。
また、水が3重量部未満であると、特別の吸湿防止対策を要し、60重量部を超えると、低湿度域(冬期等)の柔軟性の経時変化が大きくなる。
【0027】
上記架橋吸水性ポリマーを可塑化するのに、水単独では、大量(少なくとも架橋吸水性ポリマーと同重量以上)を要する為、得られた吸水性シートの吸水性能が低下し、また、吸水性シートの製造後保存中に水が揮発してシートが硬くなってしまうため、このような吸水性シートでは人体に装着する吸収性物品の吸水性シートとしては到底使用できない。尚、架橋した吸水性ポリマーの低湿度時(冬期では約30〜40%RH)の平衡水分は5〜10%である。
また、上記水溶性ポリオール等単独の可塑剤とした場合では、可塑化能が低く、特に高吸水性の(メタ)アクリル酸系の中和度の高い(65〜75モル%)ポリマー、高吸水量(後記)を有する架橋度の高いポリマーの可塑化能が低く、十分に可塑化することができない。
【0028】
これに対し、上記水溶性ポリオール等に水を併用した可塑剤を使用すると、水が上記架橋吸水性ポリマーと上記水溶性ポリオール等との相溶性を高めるためか、上記架橋吸水性ポリマー〔以下、「P」ということもある〕と上記水溶性ポリオール等〔以下、「O」ということもある〕と水〔以下、「W」ということもある〕とが特定の配合量の範囲(重量基準)にあるときに、上記架橋吸水性ポリマーが可塑化して疎水性繊維ウエブとの接着性、加工性に優れ、水が揮発して常温で平衡となった水分含有量でも弾力性に優れ、且つ、吸水速度の高い吸水性シートが得られる。即ち、上記可塑剤が上記水溶性ポリオール等のみの時のO/(P+O)が多い系でもWと併用の時は架橋吸水性ポリマー粒子の表面が液状(大部分が遊離可塑剤)のべたつきがなく、Wが揮発して減小しても同様にべたつきのない表面状態を保持する。
また、上記可塑剤を構成する上記水溶性ポリオール等は、可塑性、及び揮発し難い特性による、製造、加工時、貯蔵、着用中の揮発を防ぐ点から、その沸点が200℃以上、好ましくは240℃以上、更に好ましくは280℃以上である。
【0029】
上記水溶性ポリオール等としては、例えば、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ソルビトール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリエタノールアミン等のポリオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール(好ましくは平均分子量130〜400)、ポリオキシエチレングリコールポリオキシプロピレングリコール、ソルビタン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のポリエーテル、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン(200)ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンアルキルエステル等のエステル基を含むポリエーテルポリオール等が挙げられ、中でも、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ソルビトール、及び平均分子量130〜400のポリプロピレングリコールからなる群より選択された1種以上が好ましい。
【0030】
また、上記可塑剤を構成する水は、沸点100℃であるが、上述の通り、揮発しても平衡水分量は保持され、その平衡水分量で上記水溶性ポリオール等と合いまって吸収体に必要な可塑性能が確保される。
【0031】
上記架橋吸水性ポリマー、上記可塑剤を構成する上記水溶性ポリオール及び水の3成分(P、O、W)の配合割合は、前述の通りであり、これらの3成分の好ましい配合割合(重量比、以下同じ)は、P+O+W=1とする範囲内において
P/(P+O+W)=0.34〜0.57
O/(P+O+W)=0.33〜0.59
W/(P+O+W)=0.02〜0.19であり、
更に好ましい配合割合は、
P/(P+O+W)=0.39〜0.54
O/(P+O+W)=0.37〜0.53
W/(P+O+W)=0.02〜0.16である。
【0032】
上記配合割合の中でも、吸収体に用いる際の製造、加工時は、Wが比較的多い配合割合が均一可塑化、ウエブへの接着性から好ましく、吸水性シート、吸収体、吸収性物品とした後のWは比較的少ない配合割合、特に常温での平行水分量変化による弾性率の変化が少なく、吸水性能が高く、吸収性物品が軽い等から好ましい。
【0033】
本発明の吸水性シートに用いられる繊維ウエブは、疎水性繊維ウエブであり、吸収性物品の要求物性、構成等によって適宜選択して用いられる。上記疎水性繊維ウエブとしては、疎水性樹脂からなる不織布又は織布であるのが好ましく、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、レーヨン、セルロース等の繊維からなる不織布、織布等の繊維ウエブが挙げられる。人体に装着する吸収性物品の吸収体に必要な動きに対する追随性の点から、不織布が特に好ましい。また、上記疎水性繊維ウエブの単繊維の太さは、好ましくは0.1〜50μm程度である。
【0034】
上記疎水性繊維ウエブが疎水性であることに制限されるのは、シートが吸水する前と後の弾性率が殆んど変わらない為である。パルプのような親水性繊維を用いると、吸水前後のウエブ形成能(保形能)が大きく異なり、吸水前に好ましい風合いの弾性率では吸水後に保形できないか又は自重程度の極弱い応力で変形してしまい、吸水しても保形性を有する弾性率では吸水前の弾性率が高すぎ風合いが悪い。
これを少しでも補うために多量の親水性繊維を用い、一部吸水していない部分を確保しておく構成は、ある程度吸水しても保形性はあるが吸収性物品が厚くなり、装着者に違和感を与えると共に多くの資源を使い捨てることになる。
【0035】
また、上記疎水性繊維ウエブは、必要に応じて表面を親水化して液透過性を良くすることが好ましい。上記の表面を親水化する方法は特に限定されず、従来一般に行われている方法が用いられる。例えば、界面活性剤塗布による親水化が挙げられる。また、表面処理ではないが親水性繊維とのブレンドも疎水性繊維の液透過性を良くする方法として好ましく用いられる。
なお、本発明において、「疎水性繊維ウエブ」とは、水に30分浸せきした時のみかけ圧縮応力又は曲げ応力が浸せき前のそれの50%以上である繊維ウエブをいう。
【0036】
上記の可塑化された架橋吸水性ポリマー(以下、「Q」ということもある)は、疎水性繊維ウエブ(以下、「F」ということもある)に積層して付着され、本発明の吸水性シート(以下、積層体ということもある)となる。該積層体の好ましい構成としては、架橋吸水性ポリマーの上側に上層の疎水性繊維ウエブが付着され、下側に下層の疎水性繊維ウエブが付着された構成が挙げられる。
また、上層の疎水性繊維ウエブとしては、液通過性を良くする為、親水化処理されているウエブを用いるのが好ましい。
【0037】
上記積層体におけるQとFとの重量比(Q/F)は、好ましくは0.20/0.80〜0.97/0.03、更に好ましくは0.50/0.50〜0.95/0.07である。ここで、Qが0.20に満たないと吸水性シートの吸水性能が劣り、薄型化が適さない場合がある。また、Qが0.97より多いと、吸水したあとの吸水性シートの形状保持性が劣り着用者の動きにより一部分に移行する等風合い、装着性が劣る場合がある。但し、上層の上記疎水性繊維ウエブが表面材及び/または下層の疎水性繊維ウエブが裏面材の一部または全部を兼ねるときは当然Q/FのQの比率は上記より少なくなることもある。
【0038】
本発明の吸水性シートには、上記可塑剤で可塑化された架橋吸水性ポリマー、上記疎水性繊維の他、補強、隠蔽の為に一般に用いられる長繊維、着色繊維、繊維状無機物、繊維状天然有機物等を、本発明の効果が損なわれない範囲であれば用いることができる。
【0039】
本発明の吸水性シートに用いられる可塑化された架橋吸水性ポリマーは、例えば、次のような製法によって得ることができる。
〔可塑化された架橋吸水性ポリマーの製法〕
可塑化前の架橋吸水性ポリマーとしては、ポリマーの組成、製法及びポリマーの形状には特に制限されず、通常、高吸水性ポリマーとして用いられている架橋吸水性ポリマーが用いられる。このような架橋吸水性ポリマーは、例えば(メタ)アクリル酸の75モル%をNaOHまたはKOH で中和したモノマーの45重量%水溶液に架橋剤、重合開始剤を加え、懸濁用界面活性剤を添加したシクロヘキサン中に滴下,攪拌、加熱重合し、重合後、シクロヘキサン、水を濾過、加熱乾燥で除去することによって得られる。このような方法で得られた架橋吸水性ポリマーは80重量%以上が粒径100〜600μm、全体が粒径10〜1000μmの粒状物である。
【0040】
可塑化された架橋吸水性ポリマーは、上述のようにして得られた粒状の架橋吸水性ポリマーを、上述した特定の可塑剤と所定の割合で混合して可塑化することによって得られる。混合の方法は特に制限されないが、例えば、ドラムタンブラー、V型ブレンダー、リボンミキサー、ナウタミキサー、ウエストミキサー、ヘンシェルミキサー、ニーダー等を用い、架橋吸水性ポリマーと可塑剤とを一括添加・混合するか、又は架橋吸水性ポリマーを仕込み攪拌している中に可塑剤を逐次添加する方法がよい。特に可塑化中のポリマーの散布性から、可塑化完了(ドライアップ)時間迄に散布し、ウエブ上でドライアップするのが好ましく、散布後加圧圧着する前にドライアップ促進の為、水を霧状/水蒸気で供給するのが更に好ましい。また、上記可塑剤として2種以上の水溶性ポリオール等を用いる場合、水を別々に添加してもよい。
上記架橋吸水性ポリマーと上記可塑剤とを攪拌する際の攪拌速度は、混合物にかかるシェアーから架橋吸水性ポリマーの架橋度、可塑剤量、得ようとする可塑化された架橋吸水性ポリマーの形態(粒子の保形状態、粒子間の接着状態)に応じて調節される。また、得ようとする可塑化された架橋吸水性ポリマーの粒子がつぶれないように、なるべくシェアーのかからない攪拌が好ましい。
架橋吸水性ポリマーは、上記のように可塑剤と混合されることにより、通常、可塑剤を添加して0.5〜10分混合攪拌することにより該架橋吸水性ポリマーに可塑剤が吸収され可塑化される。
【0041】
また、可塑化された架橋吸水性ポリマーは、次のような方法によれば、高生産効率且つ高均質性で製造できる。
即ち、架橋吸水性ポリマーと、水溶性ポリオール等と、必要に応じ可塑剤を構成する水の一部(可塑剤の水分量の15〜25重量%)とを混合し、次いで、架橋吸水性ポリマーと水溶性ポリオールとの混合物を分散状態(ゾル状態)を保持している間に流展させ、これに、水/水蒸気(可塑剤の水分量の残量)をかけることによりドライアップさせて、可塑化された架橋吸水性ポリマーを得る。
【0042】
上記の可塑化された架橋吸水性ポリマーについて、図1を参照しながら更に具体的に説明する。図1は、架橋吸水性ポリマー100gに対する可塑剤中の水添加量(g)とドライアップ(可塑化完了)時間との関係を示すグラフである。例えば、架橋吸水性ポリマー100重量部に、可塑剤としてグリセリン100重量部と水との混合物を用いた場合(図1の曲線1)、水添加量が40重量部のときには約4〜5分でドライアップし、水添加量が30重量部のときには約14〜15分でドライアップする。そして、この時間内に流展させ、これに、残りの水(好ましくは霧状の水、水蒸気)を散布又は吹きつけることによりドライアップさせて、可塑化された架橋吸水性ポリマーを得る。また、水添加量の合計が60重量部になると、混合のはじめから2分でドライアップし、可塑化された架橋吸水性ポリマーを得る。
【0043】
上記架橋吸水性ポリマーの可塑剤によるドライアップ時間は、例えば、可塑剤が水溶性ポリオール等のみの場合には1日以上であり、この場合の可塑剤量が架橋吸水性ポリマー100重量部に対し50重量部以上ではドライアップ時間は10日以上となる。
これに対し、水を併用するとドライアップ時間が短縮され、また、水の添加量が多くなる程ドライアップ時間が短縮される。
【0044】
上記架橋吸水性ポリマーの可塑剤によるドライアップ時間は、下記の測定法により測定される。
測定法;1Lのベンチニーダーに、架橋吸水性ポリマー100重量部、水溶性ポリオール等〔例えば、図1では、グリセリン100重量部(曲線1)、グリセリン60重量部(曲線2)〕を仕込み、30r.p.m で攪拌し、始めの1分は10秒毎にニーダー壁に付着している攪拌不良で付着した塵をヘラで剥がして中央部に移行させ、その後、1分毎に配合物を観察し、急に増粘して粒子同志が自己粘着すると共にニーダー内壁、羽根に付着していた油膜状の可塑剤が架橋吸水性ポリマーに吸着されて無くなったときをドライアップ時間とした。
【0045】
架橋されていない吸水性ポリマーは、上述の方法で上記可塑剤を混合すると流動し、合一して一体となり、吸水性能が劣化し且つ疎水性繊維ウエブとの接着面積が増え、このような吸水性ポリマーを含むシートはごわごわして人体に装着する吸収性物品には使用し難くなる。
【0046】
また、上記可塑剤を、架橋吸水性ポリマーの製造時に、モノマー(好ましくは水溶性エチレン性モノマー)に混合して重合することもできる。しかし、この場合は、可塑剤のOH基がカルボン酸と反応し架橋することがあり、得られたポリマーの架橋度を調節し難く、また表面に粘着性のある可塑化ポリマー粒状物は重合後期、濾過、乾燥工程での取り扱いが難しい。
【0047】
次に、本発明の吸水性シート及びその製造方法を、図面を参照しながら説明する。
前述したようにして得られた可塑化された架橋吸水性ポリマーが疎水性繊維ウエブに付着した本発明の吸水性シートの好ましい構成/製法としては、例えば、次の▲1▼〜▲3▼が挙げられる。
▲1▼下層の疎水性繊維ウエブ12の上に、ドライアップ前のゾル状態の架橋吸水性ポリマー又は可塑化されたブドウ状の架橋吸水性ポリマーブロック11を解しながら散布し、その上に上層の疎水性繊維ウエブ13を被せ両ウエブを部分接着し、吸水性シートとする〔図2(a)、図2(b)及び図4(b)参照〕。
▲2▼下層の疎水性繊維ウエブ15の上に、可塑化された架橋吸水性ポリマーをノズルを通して押し出し、ニードル状、フィラメント状、又はネット状の架橋吸水性ポリマーネット14とし、その上に上層の疎水性繊維ウエブ16を被せ両ウエブを部分接着し、吸水性シートとする〔図3(a)、図3(b)及び図4(c)参照〕。
▲3▼架橋吸水性ポリマーを、解砕パルプ等親水性短繊維又はポリオレフィン等からなる疎水性短繊維と混合し、該ポリマーの表面に単繊維を付着させ、更に上記▲1▼又は▲2▼のいずれかの構成/製法で吸水性シートとする。
【0048】
上層の疎水性繊維ウエブと下層の疎水性繊維ウエブとの部分接着は、接着剤による接着でもよく、疎水性繊維の熱融着性を利用した加熱/加圧接着でもよい。後者の方が接着剤を使わない点から物性(主に柔軟性)、コスト面でより好ましい。上記部分接着のパターンは特に制限されないが、上述の架橋吸水性ポリマーの移行、脱落しない程度に広い間隔で接着するパターンが、吸収膨潤を阻害しない点、吸水性シートの柔軟性を阻害しない点から好ましい。
【0049】
従って、本発明の吸水性シートの製造方法としては、架橋吸水性ポリマーを可塑剤で可塑化して、疎水性繊維ウエブに混在させ、該疎水性繊維ウエブを加圧接着する方法が好ましい。
【0050】
また、上記部分接着の接着点のパターンは、図4(a)に示すように、径1〜3mmの円形又は多角形の点状の接着点17となるのが好ましく、この接着点の間隔は、接着点径の0.5倍より大で且つ1〜30mmが好ましく、該接着点が連なって描く線に囲まれた空間18が、菱形〔図4参照〕、亀甲型、特に丸みのある(曲線の)菱形、亀甲形が好ましく、更にその菱形、亀甲形の並びが、吸水性シートの一部又は全部において、MD方向若しくはCD方向に並んでいるのが好ましい。
【0051】
上記の接着点が連なって描く線に囲まれた空間(好ましくは菱形、亀甲形)の一つが上層の疎水性繊維ウエブと下層の疎水性繊維ウエブを押し広げた時の空間容積は、約1〜30cm3 となるのが好ましい。
【0052】
上記可塑剤で可塑化された上記架橋吸水性ポリマーは、表面に粘着性を有するため疎水性繊維ウエブの表面に接着保持され、また、該ポリマー粒子間も適度に接着していてブドウ状のブロックを形成している等のため、上下層の疎水性繊維ウエブの接着点間が広くても移行、脱落が起こらない。
【0053】
上記可塑剤で可塑化された上記架橋吸水性ポリマーの上記疎水性繊維ウエブへの散布は、接着点部分を避けた散布が好ましいが、接着点部分に散布されていてもポリマー自身が接着剤になって接着することができる。また、可塑化していても弾力性があるため、接着点部分から押し出され上下層の疎水性繊維ウエブを融着することができる。この点からも接着は点接着が好ましい。上記架橋吸水性ポリマーを上記疎水性繊維ウエブへ散布する際の散布量は、吸収による膨潤を妨げない点から、吸収性物品用の吸水性シートにあっては、上記の押し広げた時につくる空間容積の1/10〜1/80が好ましい。
【0054】
また、上記の接着点が連なって描く線に囲まれた空間(好ましくは菱形、亀甲形)が配列して大きな凹凸型のパターン(凹部の連なり)をつくり、該パターンが一部はMD方向に、一部はCD方向に、一部は方向性を持たない構成を形成することにより、人体に装着する吸収性物品の吸収体に用いた時、液の表面拡散を助け、吸収速度を速め、表面戻りを少なくし良好な吸収性物品が得られる。
【0055】
更に、下層の疎水性繊維ウエブ及び/又は上層の疎水性繊維ウエブは、液透過性シート、液防漏性シート、液防漏性水蒸気透過性シートに置き換えることができる。
【0056】
更にまた、比較的低架橋度の架橋吸水性ポリマーを用いて、可塑剤で可塑化した架橋吸水性ポリマーを造り、該架橋吸水性ポリマーを用いて吸水性シートに形成後、熱処理等により可塑剤の一部を反応(可塑剤のOHとポリマーのCOOH)させ、架橋度を向上させることもできる。
【0057】
次に、本発明の吸収性物品について詳細に説明する。
本発明の吸収性物品は、液透過性の表面材と、防漏性の裏面材と、これらの両面材の間に配置される吸収体とからなる吸収性物品において、上記吸収体として、上述した本発明の吸水性シートを用いたものである。
また、前述の通り、本発明の上記吸水性シートの上層を液透過性のシート又は液透過性が優れ且つ風合いの良好な繊維ウエブに置き換え、下層を液防漏性シート、液防漏性水蒸気透過性シート、又は該シートと繊維ウエブとの複合シートに置き換えることにより、簡易な構成で薄型の吸収性物品が得られ、可塑化された架橋吸水性ポリマー量を増すことにより吸収性能を向上すると共に省資源吸収性物品を得ることができる。
なお、本発明の吸収性物品としては、生理用ナプキン、大人用又は乳幼児用の使い捨てオムツ、失禁パッド等が挙げられ、上記吸水性シートは、吸収性物品の用途に応じて所望の形状として用いられる。
【0058】
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0059】
〔実施例1〕
〔可塑化された架橋吸水性ポリマーの製法〕
下記1)架橋吸水性ポリマー1及び下記2)可塑剤を用い、下記3)可塑化された架橋吸水性ポリマー1を得た。
【0060】
1)架橋吸水性ポリマー1(略称:Q−1);75モル%がNaOHによって中和された部分中和アクリル酸水溶液(モノマー濃度45重量%)100重量部に、過硫酸ナトリウム0.25重量部、及びヒドロキシエチルセルロース0.7重量部を溶解させたシクロセキサン125重量部を投入し懸濁させ73℃で1Hr重合、熟成させ、トッピングしてポリマーの含水率を約40重量%とし、エチレングリコールジグリシジルエーテルの該ポリマーに対して1000ppm相当量を水で10重量%水溶液として加え、更に1時間に熟成させ、表面架橋度を上げて、トッピング、濾過、乾燥して極少量の微少、粗大粒子をふるい分け平均粒径200μm(最小粒径70、最大粒径400μm)の架橋した架橋吸水性ポリマーを得た。得られた架橋吸水性ポリマーの吸水量は、後記測定基準(1)の給水量(イ)で測定した結果、41g/gであった。また、この架橋吸水性ポリマー中の水分量は、後記測定基準(2)の水分量で測定した結果、1.8重量%であった。
【0061】
2)可塑剤;グリセリン(和光純薬工業(株)製試薬1級、沸点290℃)及び水(イオン交換水)。
【0062】
3)可塑化された架橋吸水性ポリマー1(略称;PQ−1);1Lのベンチニーダー(入江製作所製PNV−1型)に上記架橋吸水性ポリマーを100重量部仕込み30rpmで攪拌しながら、グリセリン100重量部に水30重量部を溶解した溶液を10秒で添加し、30秒毎に止めてニーダー壁に攪拌不十分で付着層ができた時、ヘラで剥がして中央部に移行させ2分間攪拌して取り出した。このときの状態は、スラリー状で静置しても分層しない程度のゾル状態であった。また、2分後も攪拌を止めないで同様に続けると約15分でドライアップした。得られたPQ−1は、弾性のある粒状が連なったブドウ状ブロックで、自重でレベリングしようとする流動性を有するが、一端をもって引き上げると千切れない粘着性を有する。
なお、スラリー状から急に増粘し、ニーダー壁、羽根に付着していた油膜がなくなる可塑剤を添加してからの時間(分)を、ドライアップ時間とした。
【0063】
〔疎水性繊維ウエブ〕
融点161℃のPP(ポリプロピレン)をコアに、融点148℃の低融点PPをシェルに用い、コア/シェルの断面積比が60/40、2デニールのフィラメントを38mmにカットし、カード機で22g/m2 のウエブを形成し、ヒートロールを通して見かけ厚さ0.29mmの不織布とした。
【0064】
〔吸水性シート(略称S−1)の製法〕
径318cmのロール表面に、径2.0mm、高さ7mmの円柱が1.6mm間隔連なり直線を描き、1辺が2.2cmの正三角形の1辺を重ねた形の菱形がMD方向に連なるエンボスロール上に、幅30cm長さ60cmの上記不織布を載せ、菱型内に深さ約6mmの窪みを形成し、その上からPQ−1 23gを350cm2 (幅10cm×長さ35cm)に散布し、次いでアイロン用霧吹きで水5gを散布し、その上に同じ不織布(前もって界面活性剤で親水化処理したもの)を被せ、その上らか超音波ホーンで部分融着した。ホーンの幅は20cm、振動数は20000Hz、ホーン線圧は10kg/cmである。
得られたシートは融着点線が描く菱形の中央部をふくらませた時、菱形1個当たりの内容積が約1.9cm3 であり、その中に入っていたPQ−1は平均で約0.18gであった。このシートを2本のロール間(ロール間隙2mm、それ以上に押し拡げる時の線圧10kg/20cm)を通し見かけ厚さ約3mmの吸水性シートを得た。
【0065】
〔吸水性シート(略称S−1)の評価〕
上記吸水性シートを20℃/35%RH室内(冬期の調湿していない湿度時に相当)に保存すると、約半日でPQ−1の水が揮発して重量は21.5gで平衡となった。この時の吸水性シートは、水分が平衡状態になった吸水性ポリマー614g/m2 と疎水性繊維ウエブが51g/m2 の665g/m2 で見かけ厚さが約3mmのシートであった。PQ−1は水分が約7%(平衡状態)でも天然ゴムに近い弾力性のある板状〜塊状を形成し、且つ粒子間を接着して形状保持、繊維ウエブのフィラメント表面と接着していて形状保持するだけの接着力を有し、シートみかけ厚さを3mmに保っている。
上記吸水性シートを次の評価基準に従って評価した。その結果を下記〔表1〕に示す。
【0066】
(評価基準)
(1)吸水量(イ);架橋吸水性ポリマー1gを不織布製のティーバッグ式袋に入れ、生理食塩水(NaCl 9g/L水溶液)300mL中に浸せきし、30分後に取出し、湿度100%RHのボックス内に30分おいて吸収されていない生理食塩水を除き(水切りし)、吸水前後の重量測定から架橋吸水性ポリマー1g当たりの吸水量を測定した。(単位:g/g)
吸水量(ロ);吸水性シートの菱形部分シールパターンを中断しないように約35cm2 のサンプルを切り取り、生理食塩水300mL中に浸せきし、30分後に取り出し、湿度100%RHのボックス内に吊して30分水切りし、吸水前後の重量測定から吸水性シート100cm2 当たりの吸水量を測定した。(単位;g/100cm2 )
【0067】
(2)水分量;架橋吸水性ポリマー1g(W1 )を径5cmのガラス製シャーレに精秤し、105℃の乾燥機に4時間放置した後、デシケーター内で冷却し、このときの重量(W2 )を測定して下記式に従って水分量を求めた。
架橋吸水性ポリマー中の水分量(重量%)={(W1 −W2 )/W1 }×100
【0068】
(3)風合い(イ);シートの指触感触により、下記基準で評価した。
◎:柔軟で風合いが非常に良好
○:柔軟で風合い良好
△:やや硬く風合いやや不良
×:硬く風合いが悪い
【0069】
〔実施例2〕
〔可塑化された架橋吸水性ポリマー2(略称:PQ−2)の製法〕
実施例1で用いたQ−1を100重量部用い、グリセリンを60重量部、水を40重量部用いて、実施例1と同様の製造方法でPQ−2を得た。
得られたPQ−2はPQ−1よりやや弾力性が高く、粒子間の接着力はやや弱いが自己粘着性を有していて弾力性のあるブドウ状態を保っていた。
【0070】
〔吸水性シート(略称S−2)の製法〕
実施例1と同じ疎水性繊維ウエブを用い、PQ−2 20gを実施例1と同様に散布し、その後、水を散布しないで、他は実施例1と同様にして吸水性シートS−2を得た。このシートを20℃/35%RH室内に保存すると約半日でPQ−3の重量は17gで平衡となった。この時のシートは、水分が平衡状態になった吸水性ポリマー486g/m2 と繊維ウエブが51g/m2 の537g/m2 で見かけ厚さが約3mmであった。PQ−2は水分が約6%(平衡状態)でも弾力性のある粒状を形成し、且つ粒子間を接着、繊維ウエブのフィラメント表面と接着して形状保持するだけの接着力を有し、シートのみかけ厚さは3mmに保っている。
得られた吸水性シートS−2を実施例1と同じ評価基準に従って評価した。その結果を下記〔表1〕に示す。
【0071】
〔比較例1〕
〔可塑化された架橋吸水性ポリマー3(略称:PQ−3)の製法〕
実施例1で用いたQ−1を100重量部用い、水を150重量部用いて、実施例2と同様の製造方法でPQ−3を得た。
得られたPQ−3は、PQ−1に近い性質を持っていた。
【0072】
〔吸水性シート(略称S−3)の製法〕
実施例2と同じ疎水性繊維ウエブを用い、PQ−3 25gを同様に散布し、吸水性シートS−3を得た。このシートを20℃/35%RH室内に保存すると約半日でPQ−3の重量は10.5gで平衡となった。(水15g中14.5gが揮発)この時のシートは、水分が平衡状態になった吸水性ポリマー314g/m2 と繊維ウエブが51g/m2 の365g/m2 で見かけ厚さが約2.5mmであった。PQ−3は水分が約5%(平衡状態)のブロック状で繊維ウエブと接着して固まっていた。これを無理にクラッシングすると砕けて微細化したPQ−3が繊維ウエブを通して脱落してくる。
得られた吸水性シートを実施例1と同様の評価基準に従って評価した。その結果を下記〔表1〕に示す。
【0073】
〔比較例2〕
〔可塑化された架橋吸水性ポリマー4(略称:PQ−4)の製法〕
実施例1で用いたQ−1を100重量部用い、グリセリン50重量%の水溶液50重量部を用いて実施例2と同様の方法でPQ−4を得た。得られたPQ−4はPQ−2より硬いブロックで、多少弾力性はあるがその一部を持って引上げると切れてしまった。
【0074】
〔吸水性シート(略称:S−4)の製法〕
実施例2と同じ疎水性繊維ウエブを用い、PQ−4 15gを同様に散布し、吸水シートS−4を得た。このシートを20℃/35%RH室内に保存すると約半日でPQ−4の重量は10.6gで平衡となった。この時のシートは、水分が平衡状態になった吸水性ポリマー303g/m2 と繊維ウエブが51g/m2 の354g/m2 で見かけ厚さが約2.5mmであった。PQ−4はブロック状で繊維ウエブと接着して固まっていた。これを無理にフラッシングすると一部が砕けた。
得られた吸水性シートを実施例1と同様の評価基準に従って評価した。その結果を下記〔表1〕に示す。
【0075】
〔比較例3〕
〔可塑化された架橋吸水性ポリマー5(略称:PQ−5)の製法〕
実施例1で用いたQ−1を100重量部用い、グリセリンの80重量%の水溶液375重量部を用いて実施例2と同様の方法でPQ−5を得た。得られたPQ−5は可塑化は完了しているが僅かに流動性を示した。
【0076】
〔吸水性シート(略称:S−5)の製法〕
実施例2と同じ疎水性繊維ウエブを用い、PQ−5 47.5gを同様に散布し、吸水性シートS−5を得た。このシートを20℃/35%RH室内に保存すると約半日でPQ−5の重量は46.5gで平衡となった。この時のシートは水分が平衡状態となった吸水性ポリマー 1,328g/m2 と繊維ウエブが51g/m2 の1,379g/m2 で見かけ厚さは約1.2mmであった。PQ−5はゲル状で繊維ウエブの空間にも浸透し、押すと柔らかいが曲げにくいシートであった。
得られた吸水性シートを実施例1と同様の評価基準に従って評価した。その結果を下記〔表1〕に示す。
【0077】
〔比較例4〕
〔可塑化された吸水性ポリマー6(略称:PQ−6)の製法〕
・吸水性ポリマー2(略称:Q−2);ポリアクリル酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製重合度22000〜70000、微粉状)。
・Q−2を用い可塑剤(水単独)で可塑化を試みた。しかし、架橋していない吸水性ポリマー(Q−2)は、ゲル領域が非常に狭く(ほとんど無く)、固体からすぐ流動するゾル領域を経て流体となる。Q−2 50重量部と水50重量部を混練したものをPQ−6とする。PQ−6は粘稠なペーストを呈する。
【0078】
〔吸水性シート(略称S−6)の製法〕
実施例1と同じ疎水性繊維ウエブを用い、PQ−6 20gを同様に散布し(散布というより塗布に近い)、吸水性シートS−6を得た。得られたシートはみかけ厚さ2mmで、このシートを20℃/35%RH室内に保存すると約半日でPQ−6の重量は12gで平衡となった。ただし、PQ−6は疎水性繊維ウエブ内を流動して大部分が下層の疎水性繊維ウエブの下面に移行して固まっていた。得られた吸水性シートを実施例1と同様の評価基準に従って評価した。その結果を下記〔表1〕に示す。
【0079】
【表1】
【0080】
〔実施例3、比較例5及び6〕
実施例1、比較例1で得られた吸水性シートS−1、S−3を吸収体に用い、表面材、吸収体、裏面材及び止着テープからなる図5に示す吸収性物品としての使い捨てオムツをそれぞれ製造した(実施例3、比較例5)。
また、架橋吸水性ポリマーQ−1をそのまま用い、従来と同様にQ−1、8gとパルプ20gとを混合して紙上でウエブを形成し同紙で巻き込み吸収体とし、上記と同構成でオムツを製造した。これを比較例6とした。これらのオムツを10人のモニターに使用して下記項目の比較評価を行った。その結果を下記〔表2〕に示す。
【0081】
尚、図5は、本発明の吸収性物品としての使い捨てオムツであって、その一部を切欠したものを示す斜視図である。
図5に示すように、この使い捨てオムツ21は、液透過性の表面材22と、防漏性の裏面材24と、これらの両面材22,24の間に配置される吸収体23とを具備し、ウエスト部25と、レッグ部26と、該ウエスト部25及び該レッグ部26において表面材22と裏面材24との間にそれぞれ張設された弾性部27と、腹側胴まわり部28と、背側胴まわり部28’と、該腹側胴まわり部28と該背側胴まわり部28’とを結合するための結合手段として用いるテープファスナー29とから構成されるものである。
【0082】
(評価基準)
(3)風合い(ロ);オムツの指触感触により、下記基準で評価した。
◎:柔軟で風合いが非常に良好。
○:柔軟で風合い良好。
△:やや硬く風合いやや不良。
×:硬く風合いが悪い
(4)フィット性;装着した時のフィット性を下記基準で評価した。
◎:非常によくフィットする。
○:よくフィットする。
△:ややフィット性が劣る。
×:フィット性が悪い。
【0083】
(5)吸収体のヨレ;着用後の吸収体のヨレを下記基準で評価した。
◎:全くヨレていない。
○:殆んどヨレていない。
△:ややヨレている。
×:ヨレが大きい。
(6)洩れ率;20枚中の洩れ発生枚数を洩れ率として評価した。
【0084】
【表2】
【0085】
【発明の効果】
本発明の吸水性シートは、薄くて、柔軟性に富み、吸収性能に優れ、風合いが良好で、人体への安全性、変質しない安定性の高いものである。
本発明の吸水性シートの製造方法によれば、薄くて、柔軟性に富み、吸収性能に優れ、風合いが良好で、人体への安全性、変質しない安定性の高い吸水性シートを得ることができる。
本発明の吸収性物品は、薄くて、フィット性に富み、吸収した体液を漏らさず、吸収性能に優れ、ムレることなく、快適な装着感を与えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、架橋吸水性ポリマー100gに対する可塑剤中の水添加量(g)とドライアップ(可塑化完了)時間との関係を示すグラフである。
【図2】図2(a)は、架橋吸水性ポリマーブロックの配置例を下層を省略して示す模式図であり、図2(b)は、上層の疎水性繊維ウエブと下層の疎水性繊維ウエブとの間に架橋吸水性ポリマーブロックを配し、部分点接着した吸水性シートを示す模式図である。
【図3】図3(a)は、架橋吸水性ポリマーネットの配置例を下層を省略して示す模式図であり、図3(b)は、上層の疎水性繊維ウエブと下層の疎水性繊維ウエブとの間に架橋吸水性ポリマーネットを配し、部分点接着した吸水性シートを示す模式図である。
【図4】図4(a)は、点接着パターンの一例を示す模式図であり、図4(b)は、図4(a)に示すパターンが施されている図2(b)に示す吸水性シートの模式図であり、図4(c)は、図4(a)に示すパターンが施されている図3(b)に示す吸水性シートの模式図である。
【図5】図5は、本発明の吸収性物品としての使い捨てオムツであって、その一部を切欠したものを示す斜視図である。
【符号の説明】
11 ;架橋吸水性ポリマーブロック
14 ;架橋吸水性ポリマーネット
12,15 ;下層の疎水性繊維ウエブ
13,16 ;上層の疎水性繊維ウエブ
17 ;接着点
18 ;接着点が描く線に囲まれた空間
21 ;吸収性物品としての使い捨てオムツ
22 ;表面材
23 ;吸収体
24 ;裏面材
25 ;ウエスト部
26 ;レッグ部
27 ;弾性部材
28 ;腹側胴まわり部
28’;背側胴まわり部
29 ;テープファスナー
Claims (1)
- 架橋吸水性ポリマーを、該架橋吸水性ポリマー100重量部に対し、沸点200℃以上の水溶性ポリオール及び/又は水溶性ポリエーテル60〜200重量部、及び水3〜60重量部からなる可塑剤で可塑化する方法であって、先ず、上記架橋吸水性ポリマーと、上記水の一部を除いた上記可塑剤とを混合し、この混合物が分散状態を保持している間に、該混合物を疎水性繊維ウエブ上に流展し、更にその上から上記水の一部を加え、可塑化を完了させることを特徴とする可塑化された架橋吸水性ポリマーの製造方法。
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