JP3779825B2 - 油圧式走行車両の走行操作装置 - Google Patents

油圧式走行車両の走行操作装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は油圧式走行車両の走行操作装置に係わり、特に油圧ショベル等、走行以外のアクチュエータを備え、この走行以外のアクチュエータを十字式操作レバーを有する操作レバー装置により操作する油圧式走行車両の走行操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
油圧式走行車両の代表例である油圧ショベルは、一般に走行手段として左右1対のクローラを備えている。また、油圧ショベルは、掘削、排土等の種々の作業を行うため、フロント作業機、排土ブレードなどの作業部材を備え、フロント作業機は上部旋回体に支持され、上部旋回体は下部走行体に旋回可能に搭載されている。左右1対のクローラはそれぞれの走行モータで駆動され、フロント作業機、排土ブレード、旋回体はそれぞれの油圧アクチュエータで駆動される。
【0003】
また、走行手段や作業部材の操作手段としては一般に操作レバーを備えた操作レバー装置が用いられ、特に、フロント作業機及び旋回に対しては運転席の左右の脇部のコンソールの前部にそれぞれ十字式操作を備えた操作レバー装置が設けられている。この操作レバー装置は、十字式操作レバーを前後方向、左右方向に操作することにより別々の作業部材を操作できるようになっており、この操作レバー装置を2つ設けることにより合計4つの作業部材を操作することができる。ブレード用の操作レバーは、例えば運転席の右脇部のコンソールの側部に設けられている。
【0004】
一方、走行手段(クローラ)に対しては、運転席に対し十字式操作レバー装置よりも遠方の前方の床部に、左右のクローラに対応してそれぞれ操作レバーを備えた2つの操作レバー装置が設けられ、それぞれの操作レバーにはそれぞれペダルが付設されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように油圧ショベルなどの油圧式走行車両においては、走行用の操作手段としては、運転席前方の位置に2本の操作レバーが設けられており、左右のクローラに対応して2本の操作レバーを別々に操作することにより左右の走行モータの回転を別々に駆動し、前後の直進、前後の曲進、信地旋回、超信地旋回等の走行操作を行っている。
【0006】
しかし、油圧ショベルなどの油圧式走行車両においては、ブーム、アーム、バケット、旋回、ブレードなどの走行以外の作業部材があり、運転席の近くにはこれら作業部材の操作レバーが配置され、走行用の操作レバーは作業部材の操作レバーに対し運転席前方の遠方に配置されるため操作性が劣り、特に走行とブレード等の他の作業部材との複合操作を行う場合は、同時操作がやりにくいという問題があった。
【0007】
また、走行用の操作手段としてはペダルも付設されているが、ペダルは足で操作するものであるためON・OFF的な使用に限られ、はやり走行と走行以外の作業部材との複合操作を行う場合は、同時操作がやりにくいという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、走行以外の操作に使用する十字式操作レバーを備えた操作レバー装置を走行用にも使用できるようにし、走行と走行以外の作業部材との同時操作時の操作性を向上させる油圧式走行車両の走行操作装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、1対の走行モータと、走行以外の油圧アクチュエータと、前記1対の走行モータに供給される圧油の流れを制御する1対の走行用方向切換弁と、前記走行以外の油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御するその他の方向切換弁と、前記1対の走行用方向切換弁を切り換え前記1対の走行モータを操作する走行用の操作レバー手段と、前記その他の方向切換弁を切り換え前記走行以外の油圧アクチュエータを操作する十字式操作レバーを備えた2つの操作レバー手段とを備え、前記走行用の操作レバー手段は運転席前方の床部に設けられ、前記2つの操作レバー手段は運転席の左右脇におけるコンソールの前部に設けられている油圧式走行車両の走行操作装置において、前記2つの操作レバー手段のうちの一方側の操作レバー手段の操作対象を前記走行用の操作レバー手段の操作対象である前記1対の走行モータに切り換える操作対象切換手段と、この操作対象切換手段が切り換えられたとき、前記2つの操作レバー手段のうちの一方側の操作レバー手段の操作信号に基づき前記1対の走行用方向切換弁に対する指令信号を生成する信号処理手段とを備えるものとする。
【0010】
このように操作対象切換手段と信号処理手段を設けることにより、走行以外の操作に使用する十字式操作レバーを備えた操作レバー装置が走行用にも使用できるようになり、走行と走行以外の作業部材との同時操作時の操作性が向上する。
【0011】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記信号処理手段は、前記十字式操作レバーの十字の一方向の操作により前記1対の走行モータを前進又は後進の同方向に駆動し、十字の他方向の操作により前記1対の走行モータを片方づつ減速又は逆転駆動するよう指令信号を生成する。
【0012】
これにより走行以外の操作レバー装置の十字式操作レバーを用いて前進方向、後進方向の直進、前進方向、後進方向の左右の曲進、又は左右の超信地旋回を行うことができるようになる。
【0013】
(3)また、上記(2)において、好ましくは、前記十字式操作レバーの操作方向について十字の一方向は前後方向であり、十字の他方向は左右方向である。
【0014】
これにより十字式操作レバーを前後方向に操作することで走行車両は前進又は後進方向に直進し、十字式操作レバーを右方向又は左方向に操作することで走行車両は右方向又は左方向に曲進又は超信地旋回し、運転手が直感的に走行操作できるようになる。
【0015】
(4)更に、上記(2)において、好ましくは、前記信号処理手段は、前記十字式操作レバーを前記十字の他方向にだけ操作した場合は、前記指令信号を0にする。
【0016】
これにより十字式操作レバーを前記十字の一方向に操作しない走行車両の停止状態において、誤って十字の他方向に十字式操作レバーを操作した場合でも、走行車両は走行することなく、安全である。
【0017】
(5)また、上記(1)において、好ましくは、前記操作レバー手段は前記操作信号として油圧パイロット圧信号を発生する油圧パイロット弁方式であり、前記操作対象切換手段は、前記油圧パイロット圧信号の行き先を前記その他の方向切換弁から前記1対の走行用方向切換弁に切り換える操作対象切換弁であり、前記信号処理手段は、前記十字式操作レバーの十字の一方向の操作により前記1対の走行モータを前進又は後進の同方向に駆動し、十字の他方向の操作により前記1対の走行モータを片方づつ減速又は逆転駆動するよう、前記油圧パイロット圧信号を調整し前記指令信号とする前後操作判定弁を有する。
【0018】
これにより油圧パイロット方式の操作レバー手段を備えた走行車両に上記(1)のように操作対象切換手段と信号処理手段を設け、走行以外の操作に使用する十字式操作レバーを備えた操作レバー装置が走行用にも使用できるようになる。
【0019】
(6)上記(1)において、前記操作レバー手段は前記操作信号として電気信号を発生する電気レバー方式であってもよく、この場合、好ましくは、前記操作対象切換手段は、前記電気信号による操作対象を前記その他の方向切換弁から前記1対の走行用方向切換弁に切り換える第1演算手段であり、前記信号処理手段は、前記十字式操作レバーの十字の一方向の操作により前記1対の走行モータを前進又は後進の同方向に駆動し、十字の他方向の操作により前記1対の走行モータを片方づつ減速又は逆転駆動するよう、前記電気信号を調整し前記指令信号とする第2演算手段である。
【0020】
これにより電気レバー方式の操作レバー手段を備えた走行車両に上記(1)のように操作対象切換手段と信号処理手段を設け、走行以外の操作に使用する十字式操作レバーを備えた操作レバー装置が走行用にも使用できるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、油圧式走行車両として油圧ショベルに本発明を適用した場合について図面を用いて説明する。
【0022】
まず、本発明の第1の実施形態を図1〜図4により説明する。この実施形態は、操作レバー手段として油圧パイロット弁方式の操作レバー装置を用いた場合のものである。
【0023】
図1において、1は油圧ショベルに搭載される油圧システムであり、この油圧システム1は、油圧ポンプ2a,2bと、この油圧ポンプ2a,2bから吐出される圧油により駆動される右左の走行モータ3a,3b、ブームシリンダ4、アームシリンダ5、バケットシリンダ6及び旋回モータ7と、油圧ポンプ2aから右走行モータ3a、アームシリンダ6、バケットシリンダ6に供給される圧油の流量をそれぞれ制御する方向切換弁10a,11,12と、油圧ポンプ2bから旋回モータ7、ブームシリンダ4、左走行モータ3bに供給される圧油の流量をそれぞれ制御する方向切換弁13,14,10bとを備えている。また、油圧回路システム1は、油圧ポンプ16と、この油圧ポンプ16から吐出される圧油により駆動されるブレードシリンダ17と、油圧ポンプ16からブレードシリンダ17に供給される圧油の流れを制御する方向切換弁18とを備えている。
【0024】
右左走行用の方向切換弁10a,10bに対しては、それぞれ操作レバー22a,23aを備えた操作レバー装置22,23が設けられ、バケット用の方向切換弁12及びブーム用の方向切換弁14に対しては、操作レバー24aを備えた操作レバー装置24(図3及び図4参照)が設けられ、アーム用の方向切換弁11及び旋回用の方向切換弁13に対しては、操作レバー25aを備えた操作レバー装置25が設けられている。これら操作レバー装置22〜25は操作信号としてパイロット圧信号を出力する油圧パイロット弁方式である。ブレード用の方向切換弁18に対しては、操作レバー26aを備えた機械式の操作レバー装置26が設けられている。
【0025】
図2に油圧ショベルの外観を示す。上記油圧システム1が搭載される油圧ショベルは、下部走行体100、上部旋回体101、フロント作業機102を有し、フロント作業機102はブーム103、アーム104、バケット105を備えている。下部走行体100は右左のクローラ100a,100bを有し、このクローラ100a,100bには走行モータ3a,3bが設けられ、この走行モータ3a,3bを回転駆動することで走行を行う。また、下部走行体100の前部にはブレード106が取り付けられ、このブレード106はブレードシリンダ17により上下動する。上部旋回体101は下部走行体100との接続部に旋回モータ7を備え、旋回モータ7を回転駆動することで下部走行体100上を旋回する。フロント作業機102は上部旋回体の先端部に取り付けられ、ブームシリンダ4、アームシリンダ5、バケットシリンダ6を伸縮することでブーム103、アーム104、バケット105は上下方向に回動する。また、上部旋回体101は運転室107を備え、この運転室107内に上記の操作レバー装置22〜26が設けられている。
【0026】
図3に運転室107の様子を示す。走行用の操作レバー装置22,23は運転席110の前方中央の床上に設けられ、ブーム、アーム、バケット、旋回用の操作レバー装置24,25は運転席110の右左脇部のコンソール111a,111bの前部に設けられ、ブレード用の操作レバー装置26は右脇部のコンソール111aの側部に設けられている。走行用の操作レバー装置22,23にはペダル112a,112bが付設されている。
【0027】
図4に操作レバー装置22〜25の部分を拡大して示す。走行用の操作レバー装置22の操作レバー22aを図中jで示す前方に操作すると、右走行モータ3aが前進方向に回転し、操作レバー22aを図中kで示す後方に操作すると、右走行モータ3aが後進方向に回転する。同様に、走行用の操作レバー装置23の操作レバー23aを図中mで示す前方に操作すると、左走行モータ3bが前進方向に回転し、操作レバー23aを図中nで示す後方に操作すると、左走行モータ3bが後進方向に回転する。
【0028】
また、操作レバー装置22,23は、それぞれ、1組の減圧弁22b,22c及び23b,23cを有し、操作レバー22aを前方(j方向)に操作すると、減圧弁22bが作動してパイロット圧信号Fa1を発生し、図1に示す方向切換弁10aを図示右側の位置に切り換えて、右走行モータ3aを前進方向に回転させ、操作レバー22aを後方(k方向)に操作すると、減圧弁22cが作動してパイロット圧信号Ra1を発生し、図1に示す方向切換弁10aを図示左側の位置に切り換えて、右走行モータ3aを後進方向に回転させる。同様に、操作レバー23aを前方(m方向)に操作すると、減圧弁23bが作動してパイロット圧信号Fb1を発生し、図1に示す方向切換弁10bを図示右側の位置に切り換えて、左走行モータ3bを前進方向に回転させ、操作レバー23aを後方(n方向)に操作すると、減圧弁23cが作動してパイロット圧信号Rb1を発生し、図1に示す方向切換弁10bを図示左側の位置に切り換えて、左走行モータ3bを後進方向に回転させる。
【0029】
これにより、走行用の操作レバー22a,23aを同時に前方(j,m方向)に同じ量だけ操作すると、油圧ショベルは前進方向に直進し、操作レバー22a,23aを同時に後方(k,n方向)に同じ量だけ操作すると、油圧ショベルは後進方向に直進する。また、操作レバー22a,23aの操作量を変え、かつその操作量の違いを調節することで油圧ショベルの走行方向を調整することができ、操作レバー22a,23aのうちの一方のみを操作することにより信地旋回が行え、操作レバー22a,23aの操作方向を逆にすることによって超信地旋回が行える。
【0030】
ブーム、アーム、バケット、旋回用の操作レバー装置24,25の操作レバー24a,25aは、十字方向に操作可能な十字式操作レバーである。また、図1及び図4は操作レバー装置25のみを示しており、操作レバー装置25は左右方向に設けられた減圧弁25b,25cの組み合わせと前後方向に設けられた減圧弁25d,25eの組み合わせを有し、この2組の減圧弁を1本の操作レバー25aで同時に操作することができる。操作レバー装置24も同様である。これら操作レバー装置24,25の減圧弁は、それぞれ、特定のアクチュエータに対応して設けられ、それぞれの操作レバーの操作量に応じて対応するアクチュエータを操作することができる。
【0031】
図5に操作レバー装置24,25の操作レバーの操作方向と操作対象との関係を示す。
【0032】
操作レバー装置24の操作レバー24aを図示右(a)方向に操作すると、その操作量に応じた速度でバケット105はダンプ方向(開く側)に動作し、操作レバー24aを左(b)方向に操作すると、その操作量に応じた速度でバケット105はクラウド方向(掻き込む側)に動作する。また、操作レバー24aを図示前(c)方向に操作すると、その操作量に応じた速度でブーム103は下げ方向に動作し、操作レバー24aを後(d)方向に操作すると、その操作量に応じた速度でブーム103は上げ方向に動作する。同様に、操作レバー装置25の操作レバー25aを図示右(e)方向に操作すると、その操作量に応じた速度でアーム104はクラウド方向(開く側)に動作し、操作レバー25aを左(f)方向に操作すると、その操作量に応じた速度でアーム104はダンプ方向(掻き込む側)に動作する。また、操作レバー25aを図示前(g)方向に操作すると、その操作量に応じた速度で上部旋回体101は右方向に旋回し、操作レバー25aを後(h)方向に操作すると、その操作量に応じた速度で上部旋回体101は左方向に旋回する。
【0033】
また、図1及び図4中、A〜Hは上記操作レバー24a,25aで減圧弁を作動することにより生成されるパイロット圧信号であり、方向切換弁11〜14をこれらパイロット圧信号により切り換え、アクチュエータ4〜6を駆動することによって上記の動作が得られる。
【0034】
操作レバー装置22〜25の各減圧弁は、パイロットポンプ30により生成される油圧を元圧(一次圧)として操作量に応じたレベルのパイロット圧信号(二次圧)を生成する。31は、油圧ショベルの休止時にパイロットポンプ30の元圧を断つ安全用のロック弁である。
【0035】
以上のような油圧ショベルの油圧システム1に本実施形態の走行操作装置が設けられている。本実施形態の走行操作装置は、操作レバー装置25によっても走行を操作できるようにしたものであり、操作レバー装置25の出力側に操作対象切換弁40と前後操作判定弁41とを備えている。
【0036】
操作対象切換弁40は、操作レバー装置25で生成したパイロット圧信号の行き先を従来のアーム用の方向切換弁11及び旋回用の方向切換弁13から走行用の方向切換弁10a,10bに、又はその逆に切り換えるものである。
【0037】
操作対象切換弁40の入力側は操作レバー装置25の上述した2組の減圧弁25b,25c及び25d,25eの二次ポートに接続された信号ライン43a,43b,43c,43dに接続され、出力側はアーム用の方向切換弁11及び旋回用の方向切換弁13に接続された信号ライン44a,44b,44c,44dと、中間的な走行用の信号ライン45a,45b,45c,45dとに接続されている。また、操作対象切換弁40は、操作レバー40aにより図示左側のS1で示す位置と図示右側のS2で示す位置とに切り換えられる手動操作の2位置切換弁である。操作対象切換弁40がS1の位置にあるときは信号ライン43a,43b,43c,43dを信号ライン44a,44b,44c,44dにつなげ、S2の位置にあるときは信号ライン43a,43b,43c,43dを信号ライン45a,45b,45c,45dにつなげる。操作レバー40aは、図3に示すよう、ブレード用の操作レバー装置26と同様に右脇部のコンソール111aの側部に設けられている。
【0038】
前後操作判定弁41は、操作対象切換弁40により操作レバー装置26のパイロット圧信号の行き先が走行用の方向切換弁10a,10bに切り換えられているとき、操作レバー25aの前後(g−h)方向の操作により走行モータ3a,3bを前進又は後進の同方向に駆動し、操作レバー25aの右左(e−f)方向の操作を複合させることにより走行モータ3a,3bを片方づつ減速又は逆転駆動するようにパイロット圧信号を走行用の方向切換弁10a,10bに振り分け、前進方向、後進方向の直進、前進方向、後進方向の左右の曲進、又は左右の超信地旋回を行えるようにするものである。
【0039】
前後操作判定弁41の入力側は減圧弁25b,25cにつながる信号ライン45c,45dと、タンク32につながるタンクライン46とに接続され、出力側はシャトル弁47a,47b,47c,47dのそれぞれの入力側の一方に接続された信号ライン48a,48b,48c,48dに接続されている。また、前後操作判定弁41は、信号ライン45a,45bに信号ライン50a,50bを介して接続された操作部51a,51bを有する3位置切換弁である。前後操作判定弁41は、信号ライン45a,45bのいずれにもパイロット圧信号が立っていない場合は、図示の中立位置にあり、この位置では出力側の信号ライン48a〜48dをタンクライン46につなげ、信号ライン45aにパイロット圧信号が立っているときは図示右側のTaで示す位置に切り換えられ、この位置では出力側の信号ライン48a,48bをタンクライン46につなげ、出力側の信号ライン48c,48dを入力側の信号ライン45c,45dにつなげ、信号ライン45bにパイロット圧信号が立っているときは図示左側のTbで示す位置に切り換えられ、この位置では出力側の信号ライン48a,48bを入力側の信号ライン45c,45dにつなげ、出力側の信号ライン48c,48dをタンクライン46につなげる。
【0040】
また、前後操作判定弁41の出力側において、シャトル弁47a,47bのそれぞれのもう一方の入力側は信号ライン45aに接続され、シャトル弁47c,47dのそれぞれのもう一方の入力側は信号ライン45bに接続され、シャトル弁47a〜47dの出力側はそれぞれ信号ライン53a,53b,53c,53dに接続されている。更に、信号ライン53a,53b,53c,53dは、図1に示すようにシャトル弁60a,60b,60c,60dの入力側の一方に接続され、シャトル弁60a,60cの入力側のもう一方は上述した走行用の操作レバー装置22の減圧弁22b,22cの二次ポートに接続された信号ライン61a,61bに接続され、シャトル弁60b,60dの入力側のもう一方は上述した走行用の操作レバー装置23の減圧弁23b,23cの二次ポートに接続された信号ライン62a,62bに接続されている。シャトル弁60a,60cの出力側は信号ライン63a,63bを介して右走行用の方向切換弁10aの左右の操作部に接続され、シャトル弁60b,60dの出力側は信号ライン64a,64bを介して左走行用の方向切換弁10bの左右の操作部に接続されている。
【0041】
以上のように構成した本実施形態の走行操作装置の動作を説明する。
【0042】
通常時は、操作対象切換弁40をS1の位置に切り換えておく。この位置では信号ライン43a,43b,43c,43dは信号ライン44a,44b,44c,44dにつながり、十字式操作レバー25aの操作により生じたパイロット圧信号はアーム用のパイロット圧信号E又はF、旋回用のパイロット圧信号G又はHとなり方向切換弁11,13を切り換える。これにより上述した如く、アームシリンダ5及び旋回モータ7が駆動し、アーム104をクラウド方向又はダンプ方向に動作させ、上部旋回体101を右方向又は左方向に旋回させることができる。
【0043】
操作対象切換弁40をS2の位置に切り換えると、信号ライン43a,43b,43c,43dは信号ライン45a,45b,45c,45dにつながる。
【0044】
この状態で、十字式操作レバー25aを前方(g方向)に操作すると、減圧弁25dが作動して信号ライン45aにパイロット圧信号が立ち、前後操作判定弁41は図中Taの位置に切り換えられる。前後操作判定弁41のこのTaの位置では、前述したように信号ライン48a,48bはタンクライン46に接続され、シャトル弁47a,47bでは信号ライン45aのパイロット圧信号が選択され、このパイロット圧信号が信号ライン53a,53b、シャトル弁60a,60b、信号ライン63a,64aを介して方向切換弁10a,10bにパイロット圧信号Fa,Fbとして与えられ、方向切換弁10a,10bを図示右側の位置に切り換える。これにより走行モータ3a,3bは前進方向に回転し、油圧ショベルは前進方向に直進する。
【0045】
十字式操作レバー25aを後方(h方向)に操作すると、減圧弁25eが作動して信号ライン45bにパイロット圧信号が立ち、前後操作判定弁41は図中Tbの位置に切り換えられる。前後操作判定弁41のこのTbの位置では、前述したように信号ライン48c,48dはタンクライン46に接続され、シャトル弁47c,47dでは信号ライン45bのパイロット圧信号が選択され、このパイロット圧信号が信号ライン53c,53d、シャトル弁60c,60d、信号ライン63b,64bを介して方向切換弁10a,10bにパイロット圧信号Ra,Rbとして与えられ、方向切換弁10a,10bを図示左側の位置に切り換える。これにより走行モータ3a,3bは後進方向に回転し、油圧ショベルは後進方向に直進する。
【0046】
次に、十字式操作レバー25aを前方に操作した状態で右方(e方向)に複合して操作すると、減圧弁25bが作動して信号ライン45cにパイロット圧信号が立ち、このパイロット圧信号はTaの位置にある前後操作判定弁41を介して信号ライン48cに伝わり、更にシャトル弁47c、信号ライン53c、シャトル弁60c、信号ライン63bを介して方向切換弁10aにパイロット圧信号Raとして与えられ、方向切換弁10aに与えられていたパイロット圧信号FaはFa−Raに減じ、方向切換弁10aを図示左方に押し戻す。このため、右側の走行モータ3aは減速され、油圧ショベルは右前方に曲進する。
【0047】
また、このときFa<Raとなるように十字式操作レバー25aを前方及び右方に複合して操作することにより、右側の走行モータ3aの駆動方向は逆転し、油圧ショベルは右回り前方に超信地旋回を行う。
【0048】
十字式操作レバー25aを前方に操作した状態で左方(f方向)に複合して操作すると、減圧弁25cが作動して信号ライン45dにパイロット圧信号が立ち、このパイロット圧信号はTaの位置にある前後操作判定弁41を介して信号ライン48dに伝わり、更にシャトル弁47d、信号ライン53d、シャトル弁60d、信号ライン64bを介して方向切換弁10bにパイロット圧信号Rbとして与えられ、方向切換弁10bに与えられていたパイロット圧信号FbはFb−Rbに減じ、方向切換弁10bを図示左方に押し戻す。このため、左側の走行モータ3bは減速され、油圧ショベルは左前方に曲進する。
【0049】
また、このときFb<Rbとなるように十字式操作レバー25aを前方及び左方に複合して操作することにより、左側の走行モータ3bの駆動方向は逆転し、油圧ショベルは左回り前方に超信地旋回を行う。
【0050】
十字式操作レバー25aを後方に操作した状態で右方(e方向)に複合して操作すると、信号ライン45cに立ったパイロット圧信号はTbの位置にある前後操作判定弁41を介して信号ライン48aに伝わり、更にシャトル弁47a、信号ライン53a、シャトル弁60a、信号ライン63aを介して方向切換弁10aにパイロット圧信号Faとして与えられ、方向切換弁10aに与えられていたパイロット圧信号RaはRa−Faに減じ、方向切換弁10aを図示右方に押し戻す。このため、右側の走行モータ3aは減速され、油圧ショベルは右後方に曲進する。
【0051】
また、このときRa<Faとなるように十字式操作レバー25aを後方及び右方に複合して操作することにより、右側の走行モータ3aの駆動方向は逆転し、油圧ショベルは右回り後方に超信地旋回を行う。
【0052】
十字式操作レバー25aを後方に操作した状態で左方(f方向)に複合して操作すると、信号ライン45dに立ったパイロット圧信号はTbの位置にある前後操作判定弁41を介して信号ライン48bに伝わり、更にシャトル弁47b、信号ライン53b、シャトル弁60b、信号ライン64aを介して方向切換弁10bにパイロット圧信号Fbとして与えられ、方向切換弁10bに与えられていたパイロット圧信号RbはRb−Fbに減じ、方向切換弁10bを図示右方に押し戻す。このため、左側の走行モータ3bは減速され、油圧ショベルは左後方に曲進する。
【0053】
また、このときRb<Fbとなるように十字式操作レバー25aを後方及び左方に複合して操作することにより、左側の走行モータ3bの駆動方向は逆転し、油圧ショベルは左回り後方に超信地旋回を行う。
【0054】
また、十字式操作レバー25aを前後方向(g−h方向)に操作せず、右方(e方向)又は左方(f方向)にだけ操作した場合は、前後操作判定弁41は図示の中立位置にあるため、減圧弁25b又は25cから出力されたパイロット圧信号は前後操作判定弁41によりブロックされ、方向切換弁10a,10bには与えられない。このため、油圧ショベルの停止状態において誤って左右方向に十字式操作レバー25aを操作した場合でも、油圧ショベルは走行することなく、安全である。
【0055】
以上のように本実施形態によれば、操作対象切換弁40をS2の位置に切り換えることにより、運転席110の近くの運転手手元に設けられた走行以外の操作レバー装置25の十字式操作レバー25aを用いて前進方向、後進方向の直進、前進方向、後進方向の左右の曲進、又は左右の超信地旋回を行うことができ、バケット、ブーム用の操作レバー装置24の操作レバー24a又はブレード用の操作レバー装置26の操作レバー26aを同時に操作して走行と走行以外の作業部材との同時操作が容易に行うことができる。
【0056】
また、走行以外の操作レバー装置25で走行の操作をするとき、十字式操作レバー25aを前後方向に操作することで右左の走行モータ3a,3bが前進、後進方向に同時に回転して油圧ショベルは前進又は後進方向に直進し、十字式操作レバー25aを右方向に複合操作することで右走行モータ3aが減速又は逆転し、右方向に曲進又は超信地旋回し、十字式操作レバー25aを左方向に複合操作することで左走行モータ3aが減速又は逆転し、左方向に曲進又は超信地旋回するので、操作レバー25aの操作方向とそれにより操作される油圧ショベルの走行行方向とが一致し、運転手が直感的に走行操作でき、優れた走行操作性が得られる。
【0057】
更に、十字式操作レバー25を前後方向には操作しない油圧ショベルの停止状態において、誤って左右方向に十字式操作レバー25aを操作した場合でも、油圧ショベルは走行することなく、安全である。
【0058】
本発明の第2の実施形態を図6及び図7を用いて説明する。上記の実施形態は操作レバー手段として油圧パイロット弁方式の操作レバー装置を用いた場合のものであるが、本実施形態は操作レバー手段として電気レバー方式の操作レバー装置を用いたものである。図中、図1に示す部材と同等のものには同じ符号を付している。
【0059】
図6において、22A,23A,24A,25Aは、それぞれ、操作レバー22a,23a,24a,25a(図4参照)の操作量と操作方向に応じた電気信号を出力する電気レバー方式の操作レバー装置であり、操作レバー装置22A,23Aは右走行用、左走行用であり、操作レバー装置24Aはバケット用、ブーム用であり、操作レバー装置25Aはアーム用、旋回用である。また、操作レバー装置24A,25Aの操作レバー24a,25aは、第1の実施形態と同様に十字式操作レバーである。そして、操作レバー装置25Aは、第1の実施形態の操作レバー装置25と同様に走行用にも使用可能であり、この操作レバー装置25の操作対象の切換のために操作対象切換スイッチ40Aが設けられている。
【0060】
操作レバー装置22A,23A,24A,25A及び操作対象切換スイッチ40Aからの信号はコントローラ70に入力され、コントローラ70はこれらの入力信号に基づき所定の演算処理を行い、電磁弁等の電気−油圧変換手段を備えた方向切換弁10Aa,10Ab,11A,12A,13A,14Aに電気操作信号を出力する。
【0061】
コントローラ70の演算処理機能のうち、本発明に係わる部分を図7にフローチャートで示す。
【0062】
コントローラ70は、右走行用の操作レバー装置22Aからの電気信号Vfra、左走行用の操作レバー装置23Aからの電気信号Vfrb、アーム及び旋回用の操作レバー装置25Aからの電気信号VS,VA、及び操作対象切換スイッチ40Aからの選択信号Sを入力し(ステップ100)、選択信号SがONかどうか、即ち切換スイッチ40Aで操作レバー装置25Aの操作対象として走行が選択されているかどうかを判断し(ステップ110)、Noであれば(選択信号SがOFFであれば)、電気信号Vfra,Vfrb,VS,VAからそれぞれの指令信号を作成する(ステップ120〜123)。
【0063】
ここで、電気信号Vfra,Vfrb,VS,VAはそれぞれ電圧信号であり、電気信号Vfraに関しては、Vfra≧0であれば右前進の走行指令Efaを、Vfra<0であれば右後進の走行指令Eraを作成し(ステップ120)、電気信号Vfrbに関しては、Vfrb≧0であれば左前進の走行指令Efbを、Vfrb<0であれば左後進の走行指令Erbを作成し(ステップ121)、電気信号VSに関しては、VS≧0であれば右旋回指令Egを、VS<0であれば左旋回指令Ehを作成し(ステップ122)、電気信号VAに関しては、VA≧0であればアームクラウド指令Eeを、VA<0であればアームダンプ指令Efを作成する(ステップ123)。
【0064】
このように指令信号を作成した後、これら指令信号を増幅し、方向切換弁10Aa,10Ab,11A,13Aに出力する(ステップ124)。
【0065】
これにより、走行用の操作レバー22a,23aを同時に前方(図4のj,m方向;Vfra,Vfrbのプラスの電圧方向)に同じ量だけ操作すると、油圧ショベルは前進方向に直進し、走行操作レバー22a,23aを同時に後方(図4のk,n方向;Vfra,Vfrbのマイナスの電圧方向)に同じ量操作すると、油圧ショベルは後進方向に直進し、走行操作レバー22a,23aの操作量又は操作方向を変え、かつその操作量の違いを調節することで油圧ショベルの走行方向の調整又は信地旋回、超信地旋回が行える。
【0066】
また、アーム及び旋回用の操作レバー25aを右方向(図4の(e)方向;VAのプラスの電圧方向)に操作すると、アーム104はクラウド方向(開く側)に動作し、操作レバー25aを左方向(図4の(f)方向;VAのマイナスの電圧方向)に操作すると、アーム104はダンプ方向(掻き込む側)に動作し、操作レバー25aを前方(図4の(g)方向;VSのプラスの電圧方向)に操作すると、上部旋回体101は右方向に旋回し、操作レバー25aを後方(図4の(h)方向;VSのマイナスの電圧方向)に操作すると、上部旋回体101は左方向に旋回する。
【0067】
一方、選択信号Sの判断結果がYesであれば(選択信号SがONであれば)、電気信号VS,VAから走行用の指令信号を作成する(ステップ130〜137)。
【0068】
まず、電気信号VSに関して、VS≧0であればVF=VSと置いて前進指令VFを作成し、後進指令VRはVR=0とし、VS<0であればVR=VSと置いて後進指令VRを作成し、前進指令VFはVF=0とし、電気信号VAに関して、VA≧0であればVa=VAと置いて右曲進指令Vaを作成し、左曲進指令VbはVb=0とし、VA<0であればVb=VAと置いて左曲進指令Vbを作成し、右曲進指令VaはVa=0とする(ステップ130)。次いで、電気信号VSの電圧がプラス(VS>0)であるかどうかを判定し(ステップ131)、VS>0であれば、走行前進の指示であるので、前進指令VFをベースにして、
ER=VF−Va
EL=VF−Vb
により右走行指令ER及び左走行指令ELを作成する(ステップ132)。電気信号VSの電圧がプラス(VS>0)でなければ、今度は電気信号VSの電圧がマイナス(VS<0)であるかどうかを判断し(ステップ133)、VS<0であれば、走行後進の指示であるので、後進指令VRをベースにして、
ER=VR−Va
EL=VR−Vb
により右走行指令ER及び左走行指令ELを作成する(ステップ134)。電気信号VSの電圧がプラスでもマイナスでもなければ、VS=0であり走行の意図がないものとして、
ER=0
EL=0
とする(ステップ135)。
【0069】
次いで、右走行指令ERに関しては、ER≧0であればEfa=ERと置いて右前進の走行指令Efaを作成し、右後進の走行指令EraはEra=0とし、ER<0であればEra=ERと置いて右後進の走行指令Eraを作成し、右前進の走行指令EfaはEfa=0とし、左走行指令ELに関しては、EL≧0であればEfb=ELと置いて左前進の走行指令Efbを作成し、左後進の走行指令ErbはErb=0とし、EL<0であればErb=ELと置いて左後進の走行指令Erbを作成し、左前進の走行指令EfbはEfb=0とする(ステップ136)。次いで、これらの指令信号を増幅し、方向切換弁10Aa,10Abに出力する(ステップ137)。
【0070】
これにより、十字式操作レバー25aを前方(図4の(g)方向;VSのプラスの電圧方向)に操作すると、ステップ132で右走行指令ER及び左走行指令ELは共にプラスの同じ値となり、油圧ショベルは前進方向に直進し、十字式操作レバー25aを後方(図4の(h)方向;VSのマイナスの電圧方向)に操作すると、ステップ134で右走行指令ER及び左走行指令ELは共にマイナスの同じ値となり、油圧ショベルは後進方向に直進する。
【0071】
また、十字式操作レバー25aを前方に操作した状態で右方(e方向;VAのプラスの電圧方向)に複合して操作すると、ステップ132で右走行指令ERのみが減じられ、右側の走行モータ3aは減速され、油圧ショベルは右前方に曲進し、十字式操作レバー25aを前方に操作した状態で左方(f方向;VAのマイナスの電圧方向)に複合して操作すると、ステップ132で左走行指令ELのみが減じられ、左側の走行モータ3bは減速され、油圧ショベルは左前方に曲進する。また、VF<Vaとすると、ステップ132でER<0となり、右側の走行モータ3aの駆動方向は逆転し、油圧ショベルは右回り前方に超信地旋回を行い、VF<Vbとすると、ステップ132でEL<0となり、左側の走行モータ3bの駆動方向は逆転し、油圧ショベルは左回り前方に超信地旋回を行う。
【0072】
同様に、十字式操作レバー25aを後方に操作した状態で右方(e方向;VAのプラスの電圧方向)に複合して操作すると、ステップ134で右走行指令ERのみの絶対値が減じられ、右側の走行モータ3aは減速され、油圧ショベルは右後方に曲進し、十字式操作レバー25aを後方に操作した状態で左方(f方向;VAのマイナスの電圧方向)に複合して操作すると、ステップ134で左走行指令ELのみの絶対値が減じられ、左側の走行モータ3bは減速され、油圧ショベルは左後方に曲進する。また、 VR < Va とすると、ステップ134でER>0となり、右側の走行モータ3aの駆動方向は逆転し、油圧ショベルは右回り後方に超信地旋回を行い、 VR < Vb とすると、ステップ134でEL<0となり、左側の走行モータ3bの駆動方向は逆転し、油圧ショベルは左回り後方に超信地旋回を行う。
【0073】
また、十字式操作レバー25aを前後方向(g−h方向)に操作せず、右方(e方向)又は左方(f方向)にだけ操作した場合は、VS=0でER=0、EL=0となるため、方向切換弁10a,10bに与えられる走行指令は全て0となる。このため、十字式操作レバー25aを前後方向に操作しない油圧ショベルの停止状態において、誤って左右方向に十字式操作レバー25aを操作した場合でも、油圧ショベルは走行することなく、安全である。
【0074】
以上のように本実施形態においても、操作レバー手段として電気レバー方式を用いたもので第1の実施形態と同様な効果が得られる。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、操作対象切換手段と信号処理手段を設けたので、走行以外の操作に使用する十字式操作レバーを備えた操作レバー装置が走行用にも使用できるようになり、走行と走行以外の作業部材との同時操作時の操作性が大幅に向上する。
【0076】
また、本発明によれば、十字式操作レバーを前後方向に操作することで走行車両は前進又は後進方向に直進し、十字式操作レバーを右方向又は左方向に操作することで走行車両は右方向又は左方向に曲進又は超信地旋回し、走行以外の操作に使用する十字式操作レバーを備えた操作レバー装置を用いて運転手が直感的に走行操作できるようになる。
【0077】
更に、本発明によれば、走行車両の停止状態において、誤って十字式操作レバーを十字の他方向(左右方向)に操作した場合でも、走行車両は走行することなく、安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による走行操作装置を備えた油圧ショベルの油圧システムを示す図である。
【図2】油圧ショベルの外観及び機器の配置位置を示す図である。
【図3】油圧ショベルの運転室内の様子を示す図である。
【図4】図1に示した油圧システムの要部の拡大図である。
【図5】ブーム・バケット用の操作レバー装置とアーム・旋回用の操作レバー装置のそれぞれの十字式操作レバーの操作方向と操作対象との関係を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態による走行操作装置を備えた油圧ショベルの油圧及び電気システムを示す図である。
【図7】コントローラの処理機能を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 油圧システム
2a,2b 油圧ポンプ
3a,3b 右左の走行モータ
4 ブームシリンダ
5 アームシリンダ
6 バケットシリンダ
7 旋回モータ
10a,10b 走行用の方向切換弁
11〜14 方向切換弁
16 油圧ポンプ
17 ブレードシリンダ
18 方向切換弁
22,23 走行用の操作レバー装置
22a,23a 操作レバー
24,25 走行以外の操作用の操作レバー装置
24a,25a 十字式操作レバー
25b〜25e 減圧弁
26 操作レバー装置
26a 操作レバー
40 操作対象切換弁
41 前後操作判定弁
43a〜43d 信号ライン
44a〜44d 信号ライン
45a〜45d 信号ライン
46 タンクライン
47a〜47d シャトル弁
48a〜48d 信号ライン
50a,50b 信号ライン
51a,51b 信号ライン
53a〜53d 信号ライン
60a〜60d シャトル弁
61a,61b 信号ライン
62a,62b 信号ライン
63a,63b 信号ライン
64a,64b 信号ライン
10Aa,10Ab 走行用の方向切換弁
11A〜14A 方向切換弁
22A,23A 走行用の操作レバー装置
24A,25A 走行以外の操作用の操作レバー装置
40A 操作対象切換スイッチ
70 コントローラ
100a,100b クローラ

Claims (6)

  1. 1対の走行モータと、走行以外の油圧アクチュエータと、前記1対の走行モータに供給される圧油の流れを制御する1対の走行用方向切換弁と、前記走行以外の油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御するその他の方向切換弁と、前記1対の走行用方向切換弁を切り換え前記1対の走行モータを操作する走行用の操作レバー手段と、前記その他の方向切換弁を切り換え前記走行以外の油圧アクチュエータを操作する十字式操作レバーを備えた2つの操作レバー手段とを備え、前記走行用の操作レバー手段は運転席前方の床部に設けられ、前記2つの操作レバー手段は運転席の左右脇におけるコンソールの前部に設けられている油圧式走行車両の走行操作装置において、
    前記2つの操作レバー手段のうちの一方側の操作レバー手段の操作対象を前記走行用の操作レバー手段の操作対象である前記1対の走行モータに切り換える操作対象切換手段と、
    この操作対象切換手段が切り換えられたとき、前記2つの操作レバー手段のうちの一方側の操作レバー手段の操作信号に基づき前記1対の走行用方向切換弁に対する指令信号を生成する信号処理手段とを備えることを特徴とする油圧式走行車両の走行操作装置。
  2. 請求項1記載の油圧式走行車両の走行操作装置において、前記信号処理手段は、前記十字式操作レバーの十字の一方向の操作により前記1対の走行モータを前進又は後進の同方向に駆動し、十字の他方向の操作により前記1対の走行モータを片方づつ減速又は逆転駆動するよう指令信号を生成することを特徴とする油圧式走行車両の走行操作装置。
  3. 請求項2記載の油圧式走行車両の走行操作装置において、前記十字式操作レバーの操作方向について十字の一方向は前後方向であり、十字の他方向は左右方向であることを特徴とする油圧式走行車両の走行操作装置。
  4. 請求項2記載の油圧式走行車両の走行操作装置において、前記信号処理手段は、前記十字式操作レバーを前記十字の他方向にだけ操作した場合は、前記指令信号を0にすることを特徴とする油圧式走行車両の走行操作装置。
  5. 請求項1記載の油圧式走行車両の走行操作装置において、前記操作レバー手段は前記操作信号として油圧パイロット圧信号を発生する油圧パイロット弁方式であり、前記操作対象切換手段は、前記油圧パイロット圧信号の行き先を前記その他の方向切換弁から前記1対の走行用方向切換弁に切り換える操作対象切換弁であり、前記信号処理手段は、前記十字式操作レバーの十字の一方向の操作により前記1対の走行モータを前進又は後進の同方向に駆動し、十字の他方向の操作により前記1対の走行モータを片方づつ減速又は逆転駆動するよう、前記油圧パイロット圧信号を調整し前記指令信号とする前後操作判定弁を有することを特徴とする油圧式走行車両の走行操作装置。
  6. 請求項1記載の油圧式走行車両の走行操作装置において、前記操作レバー手段は前記操作信号として電気信号を発生する電気レバー方式であり、前記操作対象切換手段は、前記電気信号による操作対象を前記その他の方向切換弁から前記1対の走行用方向切換弁に切り換える第1演算手段であり、前記信号処理手段は、前記十字式操作レバーの十字の一方向の操作により前記1対の走行モータを前進又は後進の同方向に駆動し、十字の他方向の操作により前記1対の走行モータを片方づつ減速又は逆転駆動するよう、前記電気信号を調整し前記指令信号とする第2演算手段であることを特徴とする油圧式走行車両の走行操作装置。
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